JP2995151B2 - ポリゴンミラー付モータ - Google Patents
ポリゴンミラー付モータInfo
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Description
使われるポリゴンミラーを回転駆動するポリゴンミラー
付モータに関する。
タ、ジャイロモータあるいは高速スピンドルモータのよ
うな高速で回転するモータ等には、高速回転を可能とす
るため、回転に伴って発生する動圧流体でロータ(回転
軸)部を支持する動圧流体軸受が採用されている。例え
ば、ポリゴンミラーを高速回転させるレーザ走査用のモ
ータは、図4に示すように、軸受部材34に回転自在に
支持されポリゴンミラー1が取り付けられて回転するロ
ータ2と、駆動用のコイル31を保持したステータ3と
から成り、僅かな隙間8を以て対向するロータ2の外周
面23と軸受部材34の内周面35との間で動圧軸受が
構成されている。ロータ2には、回転駆動用のマグネッ
ト21とポリゴンミラー1の回転バランスを矯正するバ
ランスプレート11及びスラストマグネット22が取り
付けられている。また、ステータ3側には、スラストマ
グネット22と協働してロータ2に浮動力を発生させる
磁気スラスト軸受を構成するためのスラストマグネット
32と、ステータ3を構成するステータコア33と軸受
部材34とが取り付けられている。なお、ステータ3及
び軸受部材34は、ホルダー4に嵌合固定されている。
は、軽量化を図って立ち上がり時間を短くすると共に、
モータのコンパクト化と回転軸の振れや傾きを極力小さ
くすることが求められる。このため、図4に示すような
レーザ走査用のモータでは、動圧軸受を構成する部分の
内側に回転駆動用のマグネット21と駆動用のコイル3
1を配置してモータのコンパクト化と回転軸の振れや傾
きを極力小さくしている。しかも軽量化のためや切削加
工の容易性から、軸や軸受部にアルミニウム合金が使用
され始めている。特に、図4に示すような構造の動圧軸
受の場合、軸受の形状・構造が複雑になるためアルミ合
金を旋削加工する方が加工コストの点でも遥かに有利で
あることから、ロータ2と軸受部材34の双方をアルミ
ニウムなどで作成することが望まれている。加えて、レ
ーザ走査用のモータでは、アルミニウム合金製のポリゴ
ンミラーとの材質を同じにするメリット、例えば温度変
化に対するメリットからアルミニウム材の採用が好まれ
ている。
採用し、そのアルミニウム材の耐摩耗性等を向上させる
ため、従来は、軸受部材34の内周面35には硬質アル
マイト処理を、ロータ2の外周面23にはSiC微粒子
を含むNi−P無電解メッキをそれぞれ施している。
は、回転時に動圧を発生させて回転軸を浮揚させて支持
するため、回転軸と軸受部との間には、極めて狭い一定
の軸受隙間が形成されている。このため、回転軸の外周
面(軸受面)と軸受部の内周面(軸受面)とに不要な凸
起が生じないように精密に仕上げなければ、回転中に回
転軸と軸受部とが接触して摩擦熱を発生し、接触部分の
溶融により軸と軸受部が凝着する、いわゆる焼き付き現
象を惹き起こす危険がある。この焼き付き現象は、一般
には起動停止時の軸受負荷能力の低い状態での接触によ
る摩耗が焼付の引き金となるが、また外力を受けた際の
振動等によって、高速回転時に接触する場合にも起こ
る。なお、焼き付きは動圧流体軸受だけではなく、一般
の軸受においても生ずるものである。
よる摩耗によって摩耗粉が発生するが、使用する軸と軸
受部の材質によっては、その摩耗粉が多くなり、軸受部
材外に飛散し、使用される機器例えばレーザ走査用のモ
ータのポリゴンミラーの表面を汚染したり損傷させるこ
とが生じる。
モータでは、軸受部材34の内周面35に硬質アルマイ
ト処理を施し、ロータ2の外周面23にSiC微粒子を
含むNi−P無電解メッキを施すことにより、両軸受面
23,35とも非常に硬度が高く耐摩耗性に優れたもの
としている。しかし、このような軸受部材においては、
非常に硬度が高く摩耗粉の発生は少なくなるものの、め
っき反応においては不純物ともいえるSiCを多量に分
散させたメッキ液であるため反応むらを起こし易く皮膜
に突起が発生することから、ロータ2の高回転中におけ
る衝撃や姿勢変化による両面23、35の接触が焼き付
きを起こす問題を有している。そして、メッキの反応む
らが起きないようにするには、工程管理を非常に厳しく
する必要があり、しかも歩留まりが悪くなる。
モータの動圧軸受の外に質量の大きなポリゴンミラー1
を取り付ける場合には、ポリゴンミラー1の回転偏心や
取り付け作業の不安定性により、接触による焼き付きが
生じ易い。
の一方を金属とは異なる部材、例えば樹脂でコーティン
グすることも考えられるが、通常の樹脂ではそのコーテ
ィング膜が軟らかくなってしまい、摩耗量が多くなる。
このため、コーティング膜がはげ、焼き付きが生じた
り、樹脂粉が発生しその樹脂粉が軸受部材外に飛散し、
使用される機器の電気接点を汚染し導通不良が生じた
り、他の摺動部の摩耗を促進したりする。また、レーザ
走査用のモータに使用すると、その樹脂粉がポリゴンミ
ラーの表面を汚染したり損傷させ、ポリゴンミラーの反
射率を低下させる問題が生じる。
間に焼き付きが生ぜず、かつ摩耗粉(樹脂粉)の飛散も
生じないポリゴンミラー付モータを提供することを目的
とする。
を走査するためのポリゴンミラーを取り付けたロータ部
と、該ロータ部を回転自在に支持する軸受部との間の軸
受面間に動圧作用を発生させてロータ部を浮かせた状態
で回転させるポリゴンミラー付モータにおいて、ロータ
部と軸受部との少なくとも一方の軸受面に、ポリテトラ
フルオロエチレンを10〜80重量%混合したポリアミ
ドイミドを成膜する構成である。
とも一方の軸受面が、耐熱性に優れ摩擦係数の低いポリ
テトラフルオロエチレンを機械的性質、耐摩耗性、耐熱
性等に優れたポリアミドイミドの中に10〜80重量%
混合したもので覆われることになり、硬度が高く、耐摩
耗性に優れ、かつ摩擦係数の低い軸受面とすることがで
きる。この場合、軟らかいポリテトラフルオロエチレン
を多量に含有させすぎると耐摩耗性が低下し、駆動時の
不慮の衝撃により焼き付き易くなるが、ポリテトラフル
オロエチレンの混合割合を80重量%以下としているの
でそのような問題は発生しない。一方、ポリテトラフル
オロエチレンが少なすぎると、材料全体が硬くなり摩耗
した部分が粉となって飛散しやすくなり、モータ内部の
電気接点を汚染して導通不良が生じさせたり、他の摺動
部の摩耗を促進したりする虞があり、また、その樹脂粉
がポリゴンミラーの表面を汚染したり損傷させ、ポリゴ
ンミラーの反射率を低下させる問題が生じるが、ポリテ
トラフルオロエチレンを10重量%以上としているの
で、軸受面が適度な粘りを有して樹脂粉が飛散し難くな
り、そのような問題も発生しない。
リテトラフルオロエチレンを30〜60重量%混合した
ものであることが望ましい。これらの範囲内の場合に
は、軸受面の焼き付き現象と摩耗粉の発生現象をともに
良好に防止することが可能になり、ポリゴンミラーの反
射率が高水準に保たれる。
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
タの実施の一形態を示す。このモータは、図示しない光
源からの光束を、回転多面鏡であるポリゴンミラー1で
反射させ、図示しないFθレンズ等の各種レンズにより
感光ドラム上に微小のビーム径として収束させ、静電潜
像を書き込む光学走査装置に使用されるものである。
ラー1と回転駆動用のマグネット21が取り付けられて
回転するロータ(ロータ部)2と、駆動用のコイル31
を保持するステータ3及びロータ2を回転自在に支持す
る軸受部材(軸受部)34とから主に構成されている。
回転バランスを矯正するバランスプレート11とスラス
トマグネット22が取り付けられ、ステータ3には、ス
ラストマグネット22と協働してロータ2に浮動力を発
生させる磁気スラスト軸受を構成するためのスラストマ
グネット32と、ステータ3を構成するステータコア3
3と軸受部材34とが取り付けられている。なお、ステ
ータ3は、ホルダー4に嵌合固定されている。
4にはめ込まれ、その小径部24と大径部25とをつな
ぐ連結部28に、ミラー1の平面部を突き当てることに
より、位置決めされている。そして、バランスプレート
11を、ネジ14により、ロータ2の小径部24に取り
付けることにより、ミラー1は、ミラー押さえ板12と
板バネ13とを介して、バランスプレート11と連結部
28に挟み込まれ固定される。このバランスプレート1
1は、ロータ2の加工誤差又はポリゴンミラー1やマグ
ネット21等を取り付ける際の組み付け誤差等により、
回転体全体の重心位置が正規な位置からずれた場合の調
整部材である。その調整は、バランスプレート11の外
周寄りの位置に、径や深さが設定された一個又は複数個
の凹孔11aを形成することにより行われる。この調整
により、ワウフラッタ等の振動や軸受け面間の衝突等を
解消し、減少させている。また、このバランスプレート
11の中心付近には、後述する動圧軸受部と連通し、モ
ータ内部の空気を外部に逃がす孔11bが、外周端に
は、回転体全体を着脱する際に使用する把持部11cが
それぞれ設けられている。
その大径部25の内周面にはヨーク27を介して回転駆
動用のマグネット21が取り付けられ、大径部25のミ
ラー1が取り付けられた面とは反対の面には周波数発電
機用マグネット26が取り付けられている。ロータ2の
外周面23には、動圧発生用のくの字状の複数の動圧発
生用の溝29が設けられ、動圧軸受部の軸受け面の一方
を構成している。この溝29を含む外周面23全体に
は、SiC微粒子を含むNi−P無電解メッキ23aが
施されている。ロータ2の小径部24の内周面には、ス
テータ3の一端に取り付けられたスラストマグネット3
2に対向する位置にスラストマグネット22が取り付け
られており、ステータ3側のマグネット32との間で吸
引力によりロータ2を浮上させて非接触で支持する磁気
スラスト軸受を構成している。この吸引力は、両マグネ
ット22,32の対向する磁極の極性を図1に示される
ように逆にすることで発生している。
には、上述したようにスラストマグネット32がスラス
トマグネット22に対向するように、最小径部3aに隣
接する小径部3bには、周波数発電機用回路基板36が
周波数発電機用マグネット26に対向するように、小径
部3bに隣接する中径部3cには、駆動用のコイル31
を保持しステータ3の一部を構成するステータコア33
がマグネット21に対向するようにそれぞれ取り付けら
れている。ステータ3の他端に位置する大径部3dに
は、ステータ3の一部を構成する円筒状の軸受部材34
がロータ2の外周面23に対し間隙8をもって囲む形で
取り付けられている。更に、大径部3dには、軸受部材
34の取り付け面と反対の面に、駆動コイル31への通
電用回路パターンが形成された駆動用回路基板37が取
り付けられている。
り、軸方向に貫通する単数または複数の通気孔34a
と、その通気孔34aと間隙8とを連通する単数または
複数の連通孔34b(本実施例では内周面の対向する位
置に二つ設置)とが設けられている。そして、この軸受
部材34は、ネジ7により、ホルダー4に固定される。
なお、この軸受部材34の内周面35は、動圧軸受部の
軸受面の他方を構成するものであり、その面35には、
図2に示すようにポリテトラフルオロエチレン(略称P
TFE)を10〜80重量%、好ましくは30〜60重
量%含有するPTFE分散ポリアミドイミド部35aが
3μm以上の厚さで塗装又は塗布によりコーティングし
てある。
aが塗装又は塗布される内周面35の表面は、ポリアミ
ドイミド部35aが剥離することの無いように、湿式エ
ッチングやサンドブラスト等により荒らされ、12S
(JIS B0031に規定の表面粗さ参照)以上の表
面粗さとされている。このように表面粗さを12S以上
としたのは、種々の粗さで実験した結果、面粗さを7S
以下にすると、塗装又は塗布されるPTFE分散ポリア
ミドイミド部35aが剥離してしまうため、安全性を見
込んで12S以上としたのである。ただし、アルミニウ
ム素地とPTFE分散ポリアミドイミド部35aの間に
アルミニウムと親和性の良い接着剤を介するようにすれ
ば必ずしも表面粗さを12S以上とする必要はない。な
お、実験及びその結果は次のとおりである。即ち、図1
の軸受においてアルミニウム素地の面粗さが1S,5
S,7S,12S,17Sの5種類を用い、ここにポリ
テトラフルオロエチレンを40重量%含有するPTFE
分散ポリアミドイミド部35aを3μm以上の厚さでコ
ーティングし、レース加工によりコーティング厚さを3
μmにした各5台のモータにヒートショックを与えた。
その結果、1Sでは、計5個の剥離が生じ、5Sでは3
個、7Sでは1個の剥離がそれぞれ生じ、12S、17
Sでは剥離は生じなかった。
アミドイミド部35aの厚さを3μm以上にしたのは、
種々の厚さで実験した結果、3μmより小さくすると、
運転時の接触により焼き付きを起こすことがあるためで
ある。なお、実験及びその結果は次のとおりである。即
ち、図1の軸受においてアルミニウム素地の面粗さを1
2Sとし、ここにポリテトラフルオロエチレンを40重
量%含有するPTFE分散ポリアミドイミドを1,2,
3,4,5,6,7μmの各厚さでコーティングした各
10台のモータを、運転時に100回強制的に、そのコ
ーティング面とSiC微粒子を含むNi−P無電解メッ
キが施されている外周面23とを接触させた。その結
果、1μmでは、計7台の焼き付きが生じ、2μmでは
2台焼き付きが生じ、3〜7μmではそれぞれ焼き付き
は生じなかった。
アミドイミド部35aを、ポリテトラフルオロエチレン
が10〜80重量%含有されるポリアミドイミドとした
のは、図3に示すとおり、モータを約10000rpm
で回転させた場合、ポリテトラフルオロエチレンの含有
量が80重量%を超えると、焼き付きが発生し、一方、
10重量%より少なくなると摩耗粉が飛散する結果、ポ
リゴンミラー1の反射率が低下し、レーザービームプリ
ンターには採用出来なくなるためである。即ち、ポリゴ
ンミラー1の反射率としては、80%以上の反射率が求
められているが、ポリテトラフルオロエチレンの含有量
が10重量%未満の時は、その80%の反射率に達しな
かったからである。具体的には、0重量%の時のポリゴ
ンミラー1の反射率は54%となり、含有量が5重量%
の時のポリゴンミラー1の反射率は75%となり、これ
らの含有量ではレーザービームプリンターには採用出来
なかった。そして10重量%の時に、ようやく求められ
る規格の最低値である80%の反射率となった。なお、
25重量%の時は85%、50重量%の時は88%、6
0重量%の時は90%の各反射率となった。このよう
に、ポリテトラフルオロエチレンの含有量が10重量%
以上であれば、ポリゴンミラー1の反射率は80%以上
となり、問題のない反射率となる。また、含有量と反射
率のこの関係は、ポリテトラフルオロエチレンの含有量
が10重量%未満の所では、含有量の僅かな増大が反射
率の大きな向上をもたらすが、10重量%の所を境とし
てその反射率向上は鈍くなる。更に、75%以上の反射
率で良ければ、その含有量を5重量%以上とすれば良い
ことが判った。
程度まで高速回転させると、摩耗粉の発生が増大してく
るので、このように高速回転させる用途の場合には、ポ
リテトラフルオロエチレンの含有量を30〜60重量%
とするのが好ましい。
れ、その中心に軸受部材34が入れられる。そして、ホ
ルダー4には、ホルダー4と軸受部材34との間にでき
る空間に連通する通気孔4aと、ステータ3に取り付け
られた駆動用回路基板37に接する形でモータを載置す
る載置部4bと、軸受部材34の被固定部34cが載置
される円形の固定部4cと、軸受部材34を固定するた
めにネジ7が入る孔4dが設けられている。
ラーモータの駆動について説明する。
が入力されると、駆動用のコイル31への通電が開始さ
れる。そして、コイル31とマグネット21の相互作用
により、ロータ2が回転し始め、それと一体固定されて
いるポリゴンミラー1も回転し始める。すると動圧の媒
体となる空気が、図1の矢印で示されるように、軸受部
材34に設けられた複数の通気孔34aから連通孔34
bを通り、間隙8に取り込まれる。なお、この空気は、
図1の矢印で示されるように、ホルダー4の通気孔4a
から取り込まれたもので、軸受部材34に取り付けられ
たフィルター38を通り、複数の通気孔34a内に入っ
てきたものである。間隙8に取り込まれた空気は、動圧
発生用のくの字状の複数の溝29に供給され、軸受部材
34の内周面35との間で動圧力を発生している。これ
により、ラジアル方向の軸受けがなされると共に、ポリ
ゴンミラー1の高速回転が達成される。この回転は、通
常、1〜3万rpmであるが、ポリゴンミラー1の面数
や印字密度等に合せ、数千rpmから10万rpm程度
まで対応が可能となっている。ポリゴンミラー1が高速
回転されると、ポリゴンミラー1の下部の空気も粘性に
より外に飛ばされ、その部分が負圧となり、図1の矢印
で示されるように、複数の通気孔34a内の空気と間隙
8内の空気が取り込まれる。このようにして、連続した
空気の流れができ、動圧による高速回転が維持される。
の外部からの衝撃、姿勢変化により、軸受け面となる外
周面23と内周面35が接触したとしても、その内周面
35にポリテトラフルオロエチレンを10〜80重量
%、好ましくは30〜60重量%含有するPTFE分散
ポリアミドイミド部35aが3μm以上の厚さで塗装又
は塗布によりコーティングしてあるので、摩擦係数の低
いポリテトラフルオロエチレンの効果及び機械的性質、
耐摩耗性、耐熱性等に優れたポリアミドイミドの効果に
より、その両面23,35が焼き付くことはなくなり、
モータの回転が停止するという事態もなくなる。そし
て、その両面23,35の接触がたびたび起こって摩耗
量が増加しても、ポリテトラフルオロエチレンにより材
料全体に粘りを持たせることにより摩耗粉の飛散が抑え
られる。
種マグネット21,26,22,32,36が存置され
る空間と連通しており、更には、バランスプレート11
の孔11bを介して外部と連通している。これにより、
図1の矢印で示されるような内部空間の空気流路が出来
る。そして、この内部空間に導入された空気は、動圧軸
受部の空気の逃がしとモータの冷却という二つの役割に
加え、第一の保持部材2を正規位置に保持する役割を担
っている。即ち、ロータ2に対して軸方向の外乱が加わ
り上方又は下方に変位しようとすると、バランスプレー
ト11の孔11bのオリフィス効果により、その変位が
抑止される。なお、本実施例では、複数の通気孔34a
を通る空気の流れにより、モータの熱が奪われるので、
ファン等の部品を付加することなく、冷却効果を上げる
ことが出来る。
施例の一例ではあるが、これに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実
施可能である。例えば、上述の実施例では軸受材34の
内周面35にポリテトラフルオロエチレンを10〜80
重量%、好ましくは30〜60重量%混合したPTFE
分散ポリアミドイミド部35aをコーティングしている
が、ロータ2の外周面23にコーティングしても良い。
また、ロータ2、軸受部材34の両軸受け面の双方にコ
ーティングするようにしても良い。更に、コーティング
の方法としては、塗装や塗布の他貼り付け等各種の方法
を採用することができる。
た面に対向する軸受け面には、本実施例のようなSiC
微粒子を含むNi−P無電解メッキを施す以外に、硬質
アルマイト処理を施したり、焼き付き防止の効果をさら
に高めるためにポリテトラフルオロエチレンを分散させ
た無電解ニッケル−燐メッキやポリテトラフルオロエチ
レンを分散させた無電解ニッケル−ほう素メッキを施し
ても良い。
ルミニウム合金等のアルミ材の他、銅合金、鉄合金又は
セラミック等でも良い。そして、それらの素地材料をそ
のままPTFE分散ポリアミドイミドがコーティングさ
れた面と対向させるようにしても良い。更に、対象とな
る軸受部材が実施例のような高速回転用の動圧流体軸受
でない場合は、コーティングするPTFE分散ポリアミ
ドイミドの厚さを3μm以下にしても焼き付きは充分に
防止される。また、動圧を発生させる流体としては、空
気等の気体ではなく、油等の液体でも良い。更に、実施
例では、マグネットを保持する部材を回転させている
が、コイルを保持する部材を回転させるようにしても良
い。
ば、ポリゴンミラー付モータ以外のもの、例えば磁気ド
ラム用モータ、ジャイロモータ、高速スピンドルモータ
のような高速で回転するモータ等に本発明を適用するこ
とは可能である。即ち、軸受機構の軸もしくは軸受部の
少なくとも一方の軸受面に、ポリテトラフルオロエチレ
ンを10〜80重量%、好ましくは30〜60重量%混
合したポリアミドイミドを成膜しても良い。
に係るポリゴンミラー付モータでは、ロータ部と軸受部
との少なくとも一方の軸受面に、ポリテトラフルオロエ
チレンを10〜80重量%混合したポリアミドイミドを
成膜したので、硬度が高く、耐摩耗性に優れ、かつ摩擦
係数の低い軸受面を形成することができる。しかも、ポ
リテトラフルオロエチレンの含有量を80重量%以下と
しているので、耐摩耗性がそれ程低下することはなく、
駆動時の不慮の衝撃等による焼き付きが生じない。この
結果、軸受部材の信頼性やライフが向上する。一方、ポ
リテトラフルオロエチレンの含有量を10重量%以上と
しているので、材料全体の粘りが高くなり、摩耗粉の飛
散が防止される。このため、ポリゴンミラーの表面の汚
染や損傷を防止することができ、ポリゴンミラーの反射
率を高い状態で長時間維持できる。
ポリテトラフルオロエチレンを30〜60重量%混合し
たものであることが好ましい。これにより、軸受面の焼
き付き現象と摩耗粉の飛散現象をともに高水準で防止す
ることが可能になる。
る。
レンの含有量と摩耗量との関係並びに焼き付き発生及び
摩耗粉飛散により使用不可のモータを示すグラフであ
る。
タの要部断面図である。
%、好ましくは30〜60重量%混合したPTFE分散
ポリアミドイミド部
Claims (2)
- 【請求項1】 光を走査するためのポリゴンミラーを取
り付けたロータ部と、該ロータ部を回転自在に支持する
軸受部との間の軸受面間に動圧作用を発生させて上記ロ
ータ部を浮かせた状態で回転させるポリゴンミラー付モ
ータにおいて、上記ロータ部と軸受部との少なくとも一
方の軸受面に、ポリテトラフルオロエチレンを10〜8
0重量%混合したポリアミドイミドを成膜したことを特
徴とするポリゴンミラー付モータ。 - 【請求項2】 上記成膜したポリアミドイミドは、ポリ
テトラフルオロエチレンを30〜60重量%混合したも
のであることを特徴とする請求項1記載のポリゴンミラ
ー付モータ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27149995A JP2995151B2 (ja) | 1994-12-20 | 1995-10-19 | ポリゴンミラー付モータ |
US08/714,272 US5763967A (en) | 1994-04-01 | 1996-09-17 | Dynamic-pressure fluid bearing |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33460694 | 1994-12-20 | ||
JP6-334606 | 1994-12-20 | ||
JP27149995A JP2995151B2 (ja) | 1994-12-20 | 1995-10-19 | ポリゴンミラー付モータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08227051A JPH08227051A (ja) | 1996-09-03 |
JP2995151B2 true JP2995151B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=26549742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27149995A Expired - Lifetime JP2995151B2 (ja) | 1994-04-01 | 1995-10-19 | ポリゴンミラー付モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2995151B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11218712A (ja) * | 1998-01-30 | 1999-08-10 | Fuji Xerox Co Ltd | 光偏向器 |
-
1995
- 1995-10-19 JP JP27149995A patent/JP2995151B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08227051A (ja) | 1996-09-03 |
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