JPH0988689A - 内燃エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比制御装置

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JPH0988689A
JPH0988689A JP26207495A JP26207495A JPH0988689A JP H0988689 A JPH0988689 A JP H0988689A JP 26207495 A JP26207495 A JP 26207495A JP 26207495 A JP26207495 A JP 26207495A JP H0988689 A JPH0988689 A JP H0988689A
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JP
Japan
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engine
sensor
air
deterioration
fuel ratio
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JP26207495A
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English (en)
Inventor
Kojiro Tsutsumi
康次郎 堤
Shuichi Hosoi
秀一 細井
Shigeto Kashiwabara
重人 柏原
Katsuhiko Suzuki
克彦 鈴木
Yukito Fujimoto
幸人 藤本
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低外気温下でのエンジン始動直後における排
気濃度センサの劣化誤判定を防止できる内燃エンジンの
空燃比制御装置を提供する。 【解決手段】 エンジン1の始動後所定時間TSが経過
したか否かを判別し(ステップS1)、未だ経過してい
ないときはモニタ条件の不成立を指示する一方(ステッ
プS10)、所定時間TSが経過したときは、吸気温T
A、エンジン冷却水温TW、エンジン回転数NE、吸気
管内絶対圧PBA、車速VSP等のパラメータに基づい
てエンジン状態が安定しているか否かを判別し(ステッ
プS2〜S8)、所定時間T1の経過を待ってモニタ条
件の成立を指示する(ステップS12)。これにより、
少なくともエンジン始動後所定時間TSが経過するまで
は、O2センサ19の劣化検出が禁止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃エンジンの排
気系に排気濃度センサを配設し、該排気濃度センサの出
力値と所定基準値とに基づいてエンジンに供給する混合
気の空燃比を制御する内燃エンジンの空燃比制御装置に
関し、特に、該排気濃度センサの劣化検出機能を有する
内燃エンジンの空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃エンジンの排気系に配設
された排気濃度センサの出力値に基づいて内燃エンジン
に供給される混合気の空燃比をフィードバック制御する
手法は広く知られている。
【0003】また、上記排気濃度センサの劣化度合を検
出するための条件(以下「モニタ条件」という)が成立
したか否かを判別し、該モニタ条件が成立したときにの
み、上記排気濃度センサの出力反転周期に基づいて、そ
の劣化を検出するようにした内燃エンジンの空燃比制御
装置も既に本出願人により提案されている(特願平6−
73914号)。
【0004】上記内燃エンジンの空燃比制御装置では、
例えばエンジンの回転数、負荷、冷却水温、吸気温等の
パラメータによりエンジンの状態が安定しているか否か
を判別し、この判別結果に基づきモニタ条件が成立し許
可された場合にのみ、上記排気濃度センサの劣化を検出
することで、劣化誤判定を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の内燃エンジンの空燃比制御装置では、エンジンの状
態が安定しているか否かによって排気濃度センサ劣化の
モニタ条件が成立したか否かを判別していたため、上記
モニタ条件が成立しても、排気濃度センサの素子温が劣
化モニタに適さない程に低い場合には、誤って劣化判定
する虞があった。
【0006】すなわち、例えばエンジン冷却水温が十分
に暖まった状態でエンジンを停止させた場合において、
外気温が非常に低いときは、排気濃度センサの素子温
は、外気に直接触れていること及びその熱容量の相違か
ら、エンジン冷却水温、吸気温よりも一般に早く低下す
る。そして、エンジン冷却水温等が未だ冷めきっていな
い状態でエンジンを再始動すると、上記素子温は低温で
あるのにエンジン冷却水温が高い為、エンジンの状態は
直ちに安定状態と判定され、モニタ条件が成立してしま
う場合がある。
【0007】ここで、上記排気濃度センサは、その素子
温が低下すると該センサの反応速度も低下し、出力反転
周期が延びるという特性があり、該センサの劣化判定に
は該反転周期を用いているため、あまりに低い素子温で
は正確な劣化判定はできない。
【0008】従って、エンジンの状態が安定していて
も、排気濃度センサの素子温が劣化モニタに適さない程
に低い場合には、誤って排気濃度センサが劣化している
と誤判定される虞があるという問題があった。
【0009】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、低外気温下での
エンジン再始動直後における排気濃度センサの劣化誤判
定を防止できる内燃エンジンの空燃比制御装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る内燃エンジンの空燃比制御装置は、内燃
エンジンの排気系に配設されて該内燃エンジンの排気ガ
ス濃度を検出する排気ガス濃度センサと、前記内燃エン
ジンに供給される混合気の空燃比を前記排気ガス濃度セ
ンサの出力値と所定基準値との偏差に応じて制御する空
燃比制御手段と、前記排気ガス濃度センサの出力値に基
づいて前記排気ガス濃度センサの劣化を検出する劣化検
出手段とを備えた内燃エンジンの空燃比制御装置におい
て、前記エンジンの始動後所定時間に亘って前記排気ガ
ス濃度センサの劣化検出を禁止する劣化検出禁止手段を
有していることを特徴とする。
【0011】本発明に係る内燃エンジンの空燃比制御装
置によれば、エンジンの始動後所定時間に亘って排気濃
度センサの劣化検出が禁止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0013】図1は本発明に係る内燃エンジンの空燃比
制御装置の実施の一形態を示す全体構成図である。
【0014】図中、1は例えば4気筒を有する内燃エン
ジン(以下、単に「エンジン」という)であって、該エ
ンジン1の吸気管2の途中にはスロットルボディ3が設
けられ、その内部にはスロットル弁3′が配されてい
る。また、スロットル弁3′にはスロットル弁開度(θ
TH)センサ4が連結されており、当該スロットル弁
3′の開度に応じた電気信号を出力して電子コントロー
ルユニット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0015】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3′との間の図示しない吸気
弁の少し上流側に各気筒毎に設けられている。各燃料噴
射弁6は図示しない燃料ポンプに接続されると共にEC
U5に電気的に接続され、該ECU5からの信号により
燃料噴射の開弁時期が制御される。
【0016】吸気管2のスロットル弁3′の下流側には
パージ管8が分岐して設けられ、該パージ管8は不図示
の蒸発燃料排出抑止系に接続されている。
【0017】また、吸気管2の前記パージ管8下流側に
は分岐管9が設けられ、該分岐管9の先端には絶対圧
(PBA)センサ10が配設されている。PBAセンサ
10はECU5に電気的に接続され、PBAセンサ10
により検出された吸気管2内の絶対圧PBAは電気信号
に変換されてECU5に供給される。
【0018】また、分岐管9の下流側の吸気管2には吸
気温(TA)センサ11が装着され、該TAセンサ11
により検出された吸気温TAは電気信号に変換され、E
CU5に供給される。
【0019】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ12が挿着され、該TWセンサ12に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0020】エンジン1の図示しないカム軸周囲または
クランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ13
が取り付けられている。
【0021】NEセンサ13はエンジン1のクランク軸
の180度回転毎に所定のクランク角度位置で信号パル
ス(以下、「TDC信号パルス」という)を出力し、該
TDC信号パルスはECU5に供給される。
【0022】変速機14は、車輪(図示せず)とエンジ
ン1との間に介装され、前記車輪は変速機14を介して
エンジン1により駆動される。
【0023】また、前記車輪には車速(VSP)センサ
15が取り付けられ、該VSPセンサ15により検出さ
れた車速VSPは電気信号に変換され、ECU5に供給
される。
【0024】エンジン1の各気筒の点火プラグ16は、
ECU5に電気的に接続され、ECU5により点火時期
が制御される。
【0025】また、エンジン1の排気管17の途中には
触媒装置(三元触媒)18が介装されており、該触媒装
置18により排気ガス中のHC、CO、NOx 等の有害
成分の浄化が行われる。
【0026】また、排気管17の途中であって且つ触媒
装置18の上流側には酸素濃度センサ(以下、「O2セ
ンサ」と称する)19が設けられており、該O2センサ
19により検出された排気ガス中の酸素濃度は電気信号
に変換されてECU5に供給される。具体的には、O2
センサ19は、センサ素子がジルコニア固体電解質(Z
rO2)からなり、その起電力が理論空燃比の前後にお
いて急激に変化する特性を有し、理論空燃比においてそ
の出力信号はリーン信号からリッチ信号又はリッチ信号
からリーン信号に反転する。すなわち、O2センサ19
の出力信号は空燃比のリッチ側において高レベルとな
り、リーン側において低レベルとなり、その出力信号を
ECU5に供給する。
【0027】また、ECU5の出力側には発光ダイオー
ド(LED)等からなる警告灯20が接続されている。
すなわち、警告灯20は例えば、自動車の車室内のダッ
シュボードに配設されてO2センサ19の劣化をECU
5からの出力信号に基づき運転者に知らせる。
【0028】ECU5は上述の各種センサからの入力信
号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、ア
ナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有
する入力回路5aと、中央演算処理回路(以下「CP
U」という)5b、該CPU5bで実行する演算プログ
ラムや演算結果等を記憶する記憶手段5cと、前記燃料
噴射弁6や点火プラグ16に駆動信号を供給する出力回
路5dとを備えている。
【0029】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、排気ガス中の酸素濃度に応じたフィ
ードバック制御運転領域やオープンループ制御運転領域
等の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、エン
ジン運転状態に応じ、数式(1)に基づき、前記TDC
信号パルスに同期する燃料噴射弁6の燃料噴射時間To
utを演算する。
【0030】 Tout=Ti×KO2×K1+K2 …(1) ここに、Tiは基本燃料噴射時間、具体的にはエンジン
回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとに応じて決定され
る基本燃料噴射時間であり、このTi値を決定するため
のTiマップが記憶手段5cに記憶されている。
【0031】KO2は、O2センサ19に基づいて算出
される空燃比補正係数であって、後述するKO2算出ル
ーチンの実行により空燃比フィードバック制御中はO2
センサ19によって検出される空燃比(酸素濃度)が目
標空燃比に一致するように設定され、オープンループ制
御中はエンジンの運転状態に応じた所定値に設定され
る。
【0032】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメー
タ信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変数で
あり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加
速特性等の諸特性の最適化が図られるような値に設定さ
れる。
【0033】しかして、本空燃比制御装置は、O2セン
サ19の劣化を検出すると共に、その劣化度合に応じて
空燃比制御自体の実行を制御する実行制御手段を有して
いる。
【0034】図2はO2センサ19の劣化度合をモニタ
するためのモニタ条件が成立したか否かを判別するモニ
タ条件判別ルーチンのフローチャートであって、本プロ
グラムはバックグラウンド処理時に実行される。
【0035】ステップS1では、エンジン1を始動した
後、所定時間TSが経過したか否かを判別する。その判
別の結果が肯定(YES)のときは、TAセンサ11に
より検出された吸気温TAが所定下限値TAL(例え
ば、0℃)と所定上限値TAH(例えば、100℃)の
範囲内にあるか否かを判別する(ステップS2)。そし
て、その判別結果が肯定(YES)のときはTWセンサ
12により検出される冷却水温が所定下限値TWL(例
えば、60℃)と所定上限値TWH(例えば100℃)
の範囲内にあるかを判別し(ステップS3)、次いで、
その判別結果が肯定(YES)のときはNEセンサ13
により検出されるエンジン回転数NEが所定下限値NE
L(例えば1900rpm)と所定上限値NEH(例えば
2400rpm)の範囲内にあるか否かを判別する(ステ
ップS4)。そして、その判別結果が肯定(YES)の
ときはPBAセンサ10により検出される吸気管内絶対
圧PBAが所定下限値PBAL(例えば220mmHg)と
所定上限値PBAH(例えば530mmHg)の範囲内にあ
るか否かを判別し(ステップS5)、その判別結果が肯
定(YES)のときはVSPセンサ15により検出され
る車速VSPが所定下限値VSPL(例えば、80Km/h
r)と所定上限値VSPH(例えば、100Km/hr)の範
囲にあるか否かを判別する(ステップS6)。そして、そ
の答が肯定(YES)のときはステップS7に進む。
【0036】ステップS7では車輌が定常状態で走行し
ているか否かを判別する。ここで前記定常状態にあるか
否かは、例えば±0.8Km/sec以内の車速変動が2秒間
継続しているか否かにより判別される。そして、その判
別結果が肯定(YES)のときはフラグFFBが「1」
に設定されているか否かを判別し、O2センサ19によ
るフィードバック制御が現在実行されているか否かを判
断する(ステップS8)。そして、その判別結果が肯定
(Yes)のときはステップS11に進む。
【0037】一方、上述したステップS1〜ステップS
8のうちの少なくとも一つの判別結果が否定(No)と
なったときはステップS9に進み、タイマtmO2CH
Kを所定時間T1(例えば、5sec)に設定し、次いで
ステップS10でフラグFMONを「0」に設定して、
モニタ条件の不成立を指示し、本プログラムを終了す
る。
【0038】また、前記ステップS8の判別結果が肯定
(Yes)となったときはステップS11で前記タイマ
tmO2CHKのタイマ値が「0」か否かを判別する。
そして、その判別結果が否定(No)のときは未だ所定
時間T1が経過していないため、モニタ条件不成立と判
断してフラグFMONを「0」に設定し(ステップS1
0)、本プログラムを終了する。
【0039】一方、ステップS11の判別結果が肯定
(Yes)のとき、すなわち前記タイマtmO2CHK
のタイマ値が「0」となって所定時間T1が経過したと
きはモニタ条件が成立したと判断してフラグFMONを
「1」に設定し(ステップS12)本プログラムを終了
する。
【0040】なお、上記ステップS1において、始動後
のモニタ禁止時間である所定時間TSは、エンジン冷却
水温TWがモニタ条件成立の下限値TWL近傍である時
点でエンジン1を始動した場合に、O2センサ19の素
子温がモニタ可能素子温に達するまでに要する時間の最
大値以上となるように設定する。
【0041】ここで、モニタ可能素子温とは、モニタを
正常に行うに十分な反応速度が得られる素子温である。
【0042】本ルーチンによれば、エンジン始動後所定
時間TSが経過するまでは、エンジン冷却水温TW等に
基づくエンジン状態に拘わらず、O2センサ19の劣化
モニタ条件が一律に不成立とされる。
【0043】図3はO2センサ19の劣化を検出する劣
化検出ルーチンであって、本プログラムはECU5に内
蔵されたタイマが発する信号パルスにより、例えば、1
00msec毎に実行される。
【0044】ステップS21ではフラグFMONが
「1」に設定されているか否かを判別する。そして、そ
の判別結果が否定(No)のときはモニタ条件が成立し
ていないためそのまま本プログラムを終了する。一方、
ステップS21の判別結果が肯定(Yes)のときはフ
ラグFKO2LMTが「1」か否かを判別し、空燃比補
正係数KO2が所定上限値又は所定下限値に貼り付いた
状態にあるか否か、すなわちKO2値が前記所定上限値
又は所定下限値に設定された状態にあるか否かを判別す
る。そして、その判別結果が肯定(Yes)、すなわち
KO2値が前記所定上限値又は所定下限値に貼り付いて
いるときは、ステップS23に進んで、フラグFDON
Eを「1」に設定し、本プログラムを終了する。すなわ
ち、フラグFDONEはO2センサ19の劣化検出開始
を指令するときに「0」に設定され、その劣化検出が実
行済みのときに「1」に設定されるフラグであり、空燃
比補正係数KO2が上限値又は下限値に貼り付いている
ときはフラグFDONEを「1」に設定して、O2セン
サ19の劣化検出が既に実行済みと判断し、本プログラ
ムを終了する。
【0045】一方、フラグFKO2LMTが「1」に設
定されていないときはステップS24に進み、フラグF
AF2が前回「0」から今回「1」に反転したか否かを
判別する。ここで、フラグFAF2は混合気の空燃比が
リーン状態のときに「0」に設定され、混合気の空燃比
がリッチ状態に切り換わってから所定時間経過後に
「1」に設定される。そして、ステップS24の判別結
果が否定(No)のときはそのまま本プログラムを終了
する一方、その判別結果が肯定(Yes)、すなわち、
混合気の空燃比が今回ループでリーン状態からリッチ状
態に切り換わったときはステップS25に進み、フラグ
FAF2の今回の反転が、O2センサ19の劣化検出モ
ニタが許可されてから最初の反転か否かを判別する。そ
して、最初のループではその判別結果が肯定(Yes)
となるため、ステップS26に進み、反転回数nWAV
Eを「0」に設定してフラグFDONEを「0」に設定
し(ステップS27)、劣化検出モニタの開始を指示し
て本プログラムを終了する。
【0046】一方、その後のループでステップS25の
判別結果が否定(No)となったときは、ステップS2
8に進み、反転回数nWAVEを「1」だけインクリメ
ントし、次いで反転回数nWAVEの計測時間tWAV
Eが所定時間T2(例えば、10sec)を超えたか否かを
判別する(ステップS29)。そして、その判別結果が
否定(No)のときはそのまま本プログラムを終了する
一方、その判別結果が肯定(Yes)のときはステップ
S30に進み、数式(2)に基づき反転周期tCYCL
を算出する。
【0047】 tCYCL=tWAVE/nWAVE ……(2) そして、このように反転周期tCYCLを算出した後、
劣化判定処理を実行し(ステップS31)、フラグFD
ONEを「1」に設定して劣化検出モニタの終了を指示
し(ステップS32)、本プログラムを終了する。
【0048】しかして、劣化判定処理は、具体的には図
4に示す劣化判定処理ルーチンの実行によりなされる。
【0049】すなわち、ステップS41では前記ステッ
プS30(図3)で算出される反転周期tCYCLが第
1の所定反転周期tCY0より短いか否かを判別する。
ここで、第1の所定反転周期tCY0は、O2センサ1
9が劣化していないと判別するに十分な反転周期、例え
ば、2secに設定される。そしてステップS41の判別
結果が肯定(Yes)のときはO2センサ19の正常を
確定して(ステップS42)メインルーチン(図3)に
戻る。一方、ステップS41の判別結果が否定(No)
のときは、反転周期tCYCLが、第1の所定反転周期
tCY0より長く設定された第2の反転周期tCY1、
すなわちtCY0<tCY1の関係にある第2の反転周
期tCY1より短いか否かを判別する。そしてその判別
結果が肯定(Yes)のときはO2センサ19は劣化状
態にあるものの、その劣化度合はフィードバック制御を
禁止する程ではなく小さいと判定して(ステップS4
4)メインルーチン(図3)に戻る。また、ステップS
43の判別結果が否定(No)のときは、O2センサ1
9は排気浄化効率や運転性の悪化を招く程の劣化状態に
ありその劣化度合は大きいと判定して(ステップS4
5)メインルーチン(図3)に戻る。
【0050】以上のように本実施の形態では、少なくと
もエンジン始動後所定時間TSが経過するまでは、O2
センサ19の劣化検出が行われないので、エンジン始動
直後におけるO2センサ19の素子温が低いことによる
劣化誤判定を回避することができる。これを、図5を用
いてより詳しく説明する。
【0051】図5は、O2センサ19の素子温及びエン
ジン冷却水温TWの経時変化を示す図であり、同図中、
上側の曲線がO2センサ19の素子温の変化を示し、下
側の曲線がエンジン冷却水温TWの変化を示す。
【0052】エンジン1の暖機が十分になされ、エンジ
ン冷却水温TWが十分に温まっている時点taにて、エ
ンジン1を停止し、ソーク状態に入る。この時に、外気
温が非常に低温である場合には、外気に直接触れ、熱容
量もより小さいO2センサ19の素子は、エンジン冷却
水温TWと比べより早くその温度が低下する。
【0053】そして、例えば、エンジン冷却水温TWが
未だモニタ下限水温まで低下していないが、上記素子の
温度がモニタ可能素子温を下廻った時点tbにて、エン
ジン1を再始動すると、その直後においてはエンジン状
態が安定と判別され、従来はモニタ条件が成立してしま
った。
【0054】これに対し、本実施の形態に係る内燃エン
ジンの空燃比制御装置では、エンジン1の始動後所定時
間TSに亘ってモニタ条件が成立しないようにした。す
なわ所定時間TSを十分な長さに設定することにより、
正確な劣化検出が期待できない時点tbから時点tcの
期間では、少なくともモニタ条件が成立しないようにし
た。
【0055】その結果、上記素子温が十分上昇した時点
tc以降に劣化検出が行われるので、低外気温下でのエ
ンジン再始動直後におけるO2センサ19の劣化誤判定
を防止し、正確な判定を行うことができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る内燃
エンジンの空燃比制御装置によれば、エンジンの再始動
後所定時間に亘って排気濃度センサの劣化検出が禁止さ
れるので、低外気温下でのエンジン再始動直後における
排気濃度センサの劣化誤判定を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る内燃エンジンの空
燃比制御装置の全体構成図である。
【図2】O2センサの劣化検出をモニタするためのモニ
タ条件判別ルーチンのフローチャートである。
【図3】O2センサの劣化検出を実行する劣化検出ルー
チンのフローチャートである。
【図4】O2センサの劣化判定処理を実行する劣化判定
ルーチンのフローチャートである。
【図5】O2センサの素子温とエンジン冷却水温との経
時変化の相違を説明するための図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 5 ECU(空燃比制御手段、劣化検出手段、劣化検出
禁止手段) 17 排気管(排気系) 19 O2センサ(排気ガス濃度センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 克彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 藤本 幸人 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの排気系に配設されて該内
    燃エンジンの排気ガス濃度を検出する排気ガス濃度セン
    サと、前記内燃エンジンに供給される混合気の空燃比を
    前記排気ガス濃度センサの出力値と所定基準値との偏差
    に応じて制御する空燃比制御手段と、前記排気ガス濃度
    センサの出力値に基づいて前記排気ガス濃度センサの劣
    化を検出する劣化検出手段とを備えた内燃エンジンの空
    燃比制御装置において、 前記エンジンの始動後所定時間に亘って前記排気ガス濃
    度センサの劣化検出を禁止する劣化検出禁止手段を有し
    ていることを特徴とする内燃エンジンの空燃比制御装
    置。
JP26207495A 1995-09-18 1995-09-18 内燃エンジンの空燃比制御装置 Pending JPH0988689A (ja)

Priority Applications (1)

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JP26207495A JPH0988689A (ja) 1995-09-18 1995-09-18 内燃エンジンの空燃比制御装置

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