JPH0987936A - スライバ継ぎ機のスライバ把持アーム制御方法及び制御装置 - Google Patents

スライバ継ぎ機のスライバ把持アーム制御方法及び制御装置

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JPH0987936A
JPH0987936A JP24325195A JP24325195A JPH0987936A JP H0987936 A JPH0987936 A JP H0987936A JP 24325195 A JP24325195 A JP 24325195A JP 24325195 A JP24325195 A JP 24325195A JP H0987936 A JPH0987936 A JP H0987936A
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JP
Japan
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sliver
carrier
machine
splicing
gripping arm
Prior art date
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Application number
JP24325195A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Kanai
哲也 金井
Takashi Imai
孝 今井
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0987936A publication Critical patent/JPH0987936A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライバ継ぎ機のスライバ継ぎ作業終了後、
スライバ継ぎ機をキャリアに搭載してスライバ継ぎ作業
を必要とする位置にできるだけ速く運搬する。 【解決手段】 スライバ継ぎ機はキャリアに搭載されて
複数の紡機機台間を運搬され、スライバ継ぎ作業を必要
とする紡機機台に沿って架設された走行用レールと対応
する位置で停止したキャリアから発進し、その走行用レ
ールに沿って移動してスライバ継ぎ作業を行う。スライ
バ継ぎ機に装備されたスライバ把持アームは、スライバ
継ぎ作業時の原点位置における状態と、キャリアに搭載
されて紡機機台間を移動するときの状態とが異なる。ス
ライバ継ぎ機が1列分のスライバ継ぎ作業終了後、キャ
リアに戻る走行動作中に、スライバ把持アームの状態を
原点位置における状態からキャリア搭載時の状態への変
更が開始される。そして、スライバ継ぎ機のキャリアへ
の進入が開始される前にその変更動作が完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキャリアに搭載され
て複数の紡機機台間を運搬され、スライバ継ぎ作業を必
要とする紡機機台に沿って架設された走行用レールに沿
って移動してスライバ継ぎ作業を行うスライバ継ぎ機の
スライバ把持アーム制御方法及び制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年省人化及び生産性向上のため紡績工
場においても種々の自動化がなされており、粗紡機にお
けるスライバ継ぎ作業の自動化も提案されている。例え
ば、特開平6−235131号公報、特開平6−299
424号公報等には、スライバ継ぎを自動で行うスライ
バ継ぎ機が開示されている。このスライバ継ぎ機は、ス
ライバピーシングユニット及びスライバ把持アームを備
え、粗紡機機台後方に配列されたケンス列中の満ケンス
のスライバ端部と、フィードローラから垂れ下がる紡出
中のスライバ端部とをスライバ把持アームによりスライ
バピーシングユニットに導いて接合する。そして、この
スライバ継ぎ機はその作業能力が複数台の紡機機台を分
担可能なため、キャリアに搭載されて作業を必要とする
紡機機台と対応する位置まで運搬される。
【0003】図9に示すように、スライバ継ぎ機51は
走行用レール52に沿って移動してケンス53と対応す
る位置で順次停止し、旧スライバSuと新スライバSn
とを接合するスライバ継ぎ作業を行う。そしてスライバ
継ぎ作業を行う場合、スライバ把持アーム54の原点位
置は図9に実線で示す位置となる。そして、スライバ把
持アーム54は各ケンス53と対応する位置でスライバ
継ぎ作業を行う場合、原点位置からスライバ継ぎ動作位
置に移動され、スライバ継ぎ動作後に原点位置に復帰す
る。また、スライバ継ぎ機51がキャリアに搭載された
ときのスライバ把持アーム54の位置は、図9に鎖線で
示す位置となる。
【0004】従来、スライバ継ぎ機51は1列分のケン
ス53のスライバ継ぎ作業終了時に必ずスライバ把持ア
ーム54を原点位置に配置し、その状態でキャリアの手
前まで移動して停止する。そして、停止状態でスライバ
把持アーム54をキャリア搭載時の位置まで移動させた
後、キャリアに搭載されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スライバ継ぎ機51は
1列分のケンス53のスライバ継ぎ作業を、ケンス列の
第1端部から開始し、順次第2端部に向かって行うた
め、1個のケンス53に対するスライバ継ぎ作業の終了
時にスライバ把持アーム54を原点位置に配置すると、
次のケンス53に対するスライバ継ぎ作業をすばやく開
始できる。しかし、ケンス列の最後のケンス53に対す
るスライバ継ぎ作業終了時には必ずしもスライバ把持ア
ーム54を原点位置に配置する必要はない。ところが、
従来は、ケンス列の最後のケンス53に対するスライバ
継ぎ作業終了時にもスライバ把持アーム54を原点位置
に移動配置し、キャリアの手前に停止した状態でスライ
バ把持アーム54をキャリア搭載時の位置に移動させ
る。その結果、スライバ継ぎ作業終了時からキャリアが
スライバ継ぎ機51を次のスライバ継ぎ作業を必要とす
る位置への移動を開始するまでの時間が長くなってい
た。
【0006】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はスライバ継ぎ機のスライバ継ぎ
作業終了後、スライバ把持アームをキャリア搭載位置に
配置するための余分な停止時間をなくし、スライバ継ぎ
機をキャリアに搭載してスライバ継ぎ作業を必要とする
位置にできるだけ速く運搬することができるスライバ継
ぎ機のスライバ把持アーム制御方法及び制御装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、キャリアに搭載されて複
数の紡機機台間を運搬され、スライバ継ぎ作業を必要と
する紡機機台に沿って架設された走行用レールと対応す
る位置で停止したキャリアから発進し、その走行用レー
ルに沿って移動してスライバ継ぎ作業を行うとともに、
スライバ継ぎ作業時の原点位置における状態と、前記キ
ャリアに搭載されて紡機機台間を移動するときの状態と
が異なるスライバ把持アームを装備したスライバ継ぎ機
において、スライバ継ぎ機が1列分のスライバ継ぎ作業
終了後、前記キャリアに戻る走行動作中にスライバ把持
アームの状態を原点位置における状態からキャリア搭載
時の状態への変更を開始するようにした。
【0008】請求項2に記載の発明では、前記スライバ
継ぎ機において、スライバ継ぎ機のスライバ継ぎ作業終
後の走行が、前記キャリアへの復帰のための走行である
ことを確認する復帰走行確認手段と、スライバ把持アー
ムがキャリア搭載時の状態にあることを確認するスライ
バ把持アーム確認手段と、スライバ把持アームを原点位
置、スライバ継ぎ動作位置及びキャリア搭載位置に移動
させるスライバ把持アーム駆動手段と、前記復帰走行確
認手段の出力信号に基づいてスライバ把持アーム駆動手
段に前記スライバ把持アームを原点位置からキャリア搭
載位置へ移動させる動作を開始させるように前記スライ
バ把持アーム駆動手段を制御する制御手段とを備えた。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記制御手段は、前記スライバ把持
アームを原点位置からキャリア搭載位置へ移動させる動
作を開始させた後、スライバ継ぎ機がキャリアに搭載さ
れる前にスライバ把持アームのキャリア搭載位置への移
動が完了しないときはスライバ継ぎ機の走行を停止させ
て、キャリア搭載位置への移動を完了させるように前記
スライバ把持アーム駆動手段を制御する。
【0010】請求項4に記載の発明では、前記スライバ
継ぎ機において、スライバ継ぎ機がスライバ継ぎを必要
とする1列のケンスの最後のケンスのスライバ継ぎ作業
を行うとき、それ以前のスライバ継ぎ作業時と同様にス
ライバ把持アームを原点位置からスライバ継ぎ動作位置
に移動させ、スライバ継ぎ動作終了後はスライバ把持ア
ームを原点位置に移動させずにキャリア搭載位置に移動
させるようにした。
【0011】請求項1〜請求項4に記載の発明では、ス
ライバ継ぎ機はキャリアに搭載されて複数の紡機機台間
を運搬され、スライバ継ぎ作業を必要とする紡機機台に
沿って架設された走行用レールと対応する位置で停止し
たキャリアから発進し、その走行用レールに沿って移動
してスライバ継ぎ作業を行う。スライバ継ぎ機に装備さ
れたスライバ把持アームは、スライバ継ぎ作業時の原点
位置における状態と、前記キャリアに搭載されて紡機機
台間を移動するときの状態とが異なる。
【0012】請求項1に記載の発明では、スライバ継ぎ
機が1列分のスライバ継ぎ作業終了後、前記キャリアに
戻る走行動作開始以後に、スライバ把持アームの状態を
原点位置における状態からキャリア搭載時の状態への変
更が開始される。
【0013】請求項2に記載の発明では、復帰走行確認
手段によりスライバ継ぎ機のスライバ継ぎ作業終後の走
行が、前記キャリアへの復帰のための走行であることが
確認されると、制御手段はスライバ把持アーム駆動手段
にスライバ把持アームを原点位置からキャリア搭載位置
へ移動させる動作を開始させる。
【0014】請求項3に記載の発明では、スライバ継ぎ
機がキャリアに搭載される前にスライバ把持アームのキ
ャリア搭載位置への移動が完了しないときは、制御手段
はスライバ継ぎ機の走行を停止させ、スライバ継ぎ機の
停止状態でスライバ把持アームのキャリア搭載位置への
移動を完了させる。
【0015】請求項4に記載の発明では、スライバ継ぎ
機がスライバ継ぎを必要とする1列のケンスの最後のケ
ンスのスライバ継ぎ作業を行うとき、それ以前のスライ
バ継ぎ作業時と同様にスライバ把持アームが原点位置か
らスライバ継ぎ動作位置に移動される。そして、スライ
バ継ぎ動作終了後は、スライバ把持アームは原点位置に
移動されずに、キャリア搭載位置に移動される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図7に従って説明する。図4に示すよう
に粗紡機機台1の後方(図4の上方)には、ケンス2が
複数列、平行に配置されている。ケンス2は床面に粗紡
機機台1の長手方向と平行に設けられたケンス搬送路3
上に載置されている。各ケンス搬送路3はその両端部に
おいて複数の粗紡機に共通のケンス搬送路4に接続さ
れ、ケンス搬送路4を介して練条工程との間でケンス2
の搬送が行われるようになっている。粗紡機機台1の後
方にはクリール5が粗紡機機台1の長手方向(図4の左
右方向)と直交する方向に延びるように架設されてい
る。クリール5には走行用レール6がケンス2の列の上
方において粗紡機機台1の長手方向に沿って延びるよう
にブラケット7を介して支持されている。
【0017】図2及び図3に示すように、粗紡機機台1
の側方には支柱8が所定間隔で立設され、支柱8の上部
に固定されたブラケット9を介して機台間走行用レール
10が走行用レール6と直交する方向に、走行用レール
6より高い位置に架設されている。機台間走行用レール
10上にはキャリア11が走行可能に支承されている。
キャリア11はスライバ継ぎ機12を搭載して、スライ
バ継ぎ機12をスライバ継ぎ作業を必要とするスライバ
供給ケンス列と対応する走行用レール6と対応する位置
まで運搬する。
【0018】図2〜図4に示すように、キャリア11は
機台間走行用レール10に懸垂状態で支持される支持フ
レーム13と、支持フレーム13の下方において支持フ
レーム13に対して回動可能に支持されたキャリア本体
14とから構成されている。支持フレーム13はその上
面に突設されるとともに、駆動ロ―ラ15a又は被動ロ
―ラ15bを装備した前後2対のブラケット16を介し
て機台間走行用レール10に支承されている。駆動ロー
ラ15aはモータによりベルト伝動機構(いずれも図示
せず)を介して駆動されるようになっている。
【0019】キャリア11は特開平7−126940号
公報に開示されたものと同様に構成され、支持フレーム
13に対してキャリア本体14が相対回転可能に支持さ
れている。キャリア本体14は中央部にスライバ継ぎ機
12を収容する収容部17を有する門型状に形成され、
収容部17の上部に接続レール18が走行用レール6と
同じ高さ位置において、その第1端部が収容部17から
突出する状態で固着されている。図4に示すように、キ
ャリア本体14はキャリア11の走行中には接続レール
18が機台間走行用レール10と平行に延びる待機位置
に配置され、スライバ継ぎ機12の作業時には接続レー
ル18が走行用レール6と接続される接続位置に配置さ
れるようになっている。
【0020】図3、図5及び図6に示すように、スライ
バ継ぎ機12はロ―ラ19を装備したブラケット20を
介して走行用レール18に懸垂状態で支持されている。
1個のローラ19はベルト伝動機構介して走行用モータ
(いずれも図示せず)と連結され、走行用モ―タの正逆
回転によりスライバ継ぎ機12が走行用レ―ル6あるい
は接続レール18上を移動する。
【0021】図3に示すようにスライバ継ぎ機12の上
部にはセンサS1〜S4がスライバ継ぎ作業時走行方向
に沿って固定されている。センサS1,S2は走行用レ
ール6の所定位置に固定された被検知部材(図示せず)
を検出して減速信号及び停止信号をそれぞれ出力する。
センサS1,S2とセンサS3,S4とは走行用レール
6を挟んで互いに反対側に位置するように配置され、セ
ンサS3,S4はスライバ継ぎ機12がケンス列の最後
のケンス2のスライバ継ぎ作業を終了した後に作動され
るようになっている。センサS3は走行用レール6のス
ライバ継ぎ機12がケンス列の最後のケンス2のスライ
バ継ぎ作業を行うために停止する位置より接続レール1
8側にスライバ継ぎ機12が僅かに移動したときにセン
サS3と対応する位置に設けられた被検知部材21を検
出可能な位置に配設されている。センサS3はスライバ
継ぎ機12のスライバ継ぎ作業終後の走行が、キャリア
11への復帰のための走行であることを確認する復帰走
行確認手段を構成する。センサS4はスライバ継ぎ機1
2がキャリア11へ復帰するときにキャリア11への進
入開始位置近傍に達したときに、被検知部材(図示せ
ず)を検出して検出信号を出力する。
【0022】スライバ継ぎ機12は基本的に特開平6−
299424号公報に開示されたものと同じに構成され
ている。図7に示すように、スライバ継ぎ機12の往動
時移動方向(図7の矢印方向)の後側にスライバ把持ア
ーム22が装備されている。スライバ把持アーム22は
第1アーム23a及び第2アーム23bからなる2軸の
駆動アームで構成され、第1アーム23aは図示しない
駆動装置によりその基端を中心に揺動されるようになっ
ている。第2アーム23bは第1アーム23aの先端に
回動可能に支持され、第1アーム23aの基端に設けら
れたモータ24により図示しない駆動機構を介して揺動
される。前記駆動装置、駆動機構及びモータ24がスラ
イバ把持アーム駆動手段を構成する。
【0023】第2アーム23bは中空に形成され、その
先端にスライバ把持装置25が取付けられている。スラ
イバ把持装置25は2重筒状構造となっており、外側の
吸引パイプが第2アーム23bに固定された内側の支持
筒(図示せず)に対して回動可能に遊嵌されている。吸
引パイプには支持筒に形成された透孔(図示せず)と対
応する位置に吸引口25aが形成され、支持筒の基端に
配設されたロータリアクチュエータ(ロ―タリソレノイ
ド)26の駆動により、吸引口25aが透孔と対向する
開放位置と、透孔と対向しない閉塞位置とに回動可能と
なっている。
【0024】スライバ継ぎ機12には第1アーム23a
の基端近傍にパイプ27が固定されている。パイプ27
の第1端部は集綿ボックス28に連通するホース(図示
せず)に接続され、パイプ27の第2端部は蛇腹ホース
29を介して第2アーム23bに接続されている。そし
て、スライバ把持装置25が第2アーム23b、蛇腹ホ
ース29、パイプ27及びホースを介して集綿ボックス
28と連通状態となっている。
【0025】スライバ継ぎ機12には旧スライバ用のス
ライバ取り込みレバー30、新スライバ用のスライバ取
り込みレバー31、旧スライバ用のスライバ退避アーム
32、新スライバ用のスライバ退避アーム33及びスラ
イバ押さえ34が設けられている。そして、図示しない
駆動装置の作用によりそれぞれ待機位置と作用位置とに
回動配置されるようになっている。
【0026】第1アーム23aの駆動装置には第1アー
ム23aの基準位置からの回動量を検出するロータリエ
ンコーダ(図示せず)が設けられ、モータ24には第2
アーム23bの基準位置からの回動量を検出するロータ
リエンコーダ35が設けられている。スライバ継ぎ機1
2には制御手段としての制御装置Cが設けられ、制御装
置CはCPU(中央処理装置)及び記憶装置(いずれも
図示せず)を備えている。制御装置Cは両センサS1,
S2の出力信号に基づいてスライバ継ぎ機12を所定の
スライバ継ぎ作業位置で停止させるように走行用モータ
を制御する。制御装置Cはロータリエンコーダ35等の
出力信号に基づいてスライバ把持アーム22を原点位
置、スライバ継ぎ動作位置及びキャリア搭載位置に移動
させるようにモータ24及び前記駆動装置に制御指令を
出力する。キャリア搭載位置とはスライバ継ぎ機12が
キャリア11に搭載されたときスライバ把持アーム22
がキャリア11と干渉しないように折り畳まれた状態と
なる位置を意味する。
【0027】制御装置CはセンサS3の出力信号に基づ
いてモータ24及び前記駆動装置にスライバ把持アーム
22を原点位置からキャリア搭載位置へ移動させる動作
を開始させ、ロータリエンコーダ35等の出力信号に基
づいてスライバ把持アーム22のキャリア搭載位置への
移動が完了したか否かを判断する。両ロータリエンコー
ダ35等及び制御装置Cは、スライバ把持アーム22が
キャリア搭載位置にあることを確認するスライバ把持ア
ーム確認手段を構成する。
【0028】制御装置Cはキャリア11への復帰走行
中、センサS4からの検出信号を入力したときにスライ
バ把持アーム22のキャリア搭載位置への移動が完了し
ていないときは、スライバ継ぎ機12の走行を停止させ
る。そして、スライバ把持アーム22のキャリア搭載位
置への移動が完了した後、スライバ継ぎ機12をキャリ
ア11への搭載位置まで移動させるように走行用モータ
を制御する。
【0029】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。キャリア11はスライバ継ぎ機12を搭載し
た状態で待機する。このとき接続レール18は機台間走
行用レール10と平行に延びる待機位置に配置されてい
る。そして、キャリア11はスライバ継ぎ作業を必要と
するスライバケンス列と対応する走行用レール6への移
動指令信号を受信すると移動を開始する。キャリア11
が指令された走行用レール6と対応する位置で停止する
と、キャリア本体14が接続レール18とともに90°
回動され、接続レール18が走行用レール6と連結され
る。接続レール18と走行用レール6との接続が完了し
た後、スライバ継ぎ機12は走行用レール6に向かって
移動を開始し、接続レール18上から走行用レール6上
に移動する。
【0030】スライバ継ぎ機12は走行用レール6に沿
って移動しながら図示しないスライバ切断装置により、
切断後のスライバSuがフィードローラ36から垂れ下
がるように仕掛けスライバを切断する。そして、1列分
のスライバSuを切断した後、キャリア11と反対側の
走行用レール6の端部まで移動して当該位置で待機す
る。次にケンス列が満スライバケンス2Fと交換され
る。ケンス交換完了後、スライバ継ぎ機12はキャリア
11側に向かって移動を開始し、フィードローラ36か
ら垂れ下がった各スライバSuと対応する位置で間欠的
に停止してスライバ継ぎ作業を行う。
【0031】スライバ継ぎ作業時、スライバ把持アーム
22は図5に示すように第2アーム23bが下方に向か
ってほぼ真っ直ぐに延びる状態を原点位置とし、制御装
置Cからの制御信号により原点位置から図6及び図7に
示すスライバ継ぎ動作位置に移動される。そして、スラ
イバ把持アーム22はスライバ継ぎ動作位置において、
ドラフトパートに繋がるスライバSuの端部と、満スラ
イバケンス2Fに収容されたスライバSnの端部とをス
ライバピーシングユニットが配置されたスライバ導入部
(いずれも図示せず)に導く作業を行う。スライバ把持
アーム22は各満ケンス2Fのスライバ継ぎ作業の完了
時毎に原点位置に復帰するように駆動される。
【0032】1列分のスライバ継ぎ作業が終了した後、
スライバ継ぎ機12は走行用レール6上から接続レール
18上に復帰する。この復帰時、制御装置CはセンサS
3から被検知部材21の検出信号を入力すると、図1の
フローチャートに従ってスライバ把持アーム22及びス
ライバ継ぎ機12の移動を制御する。先ず、ステップS
11でモータ24及び駆動装置を作動させてスライバ把
持アーム22のキャリア搭載位置への移動を開始させ
る。次いでステップS12でセンサS4から検出信号が
出力されたか否かの判断を行う。そして、検出信号が出
力されると、ステップS13へ進んでスライバ把持アー
ム22がキャリア搭載位置への移動を完了したか否かの
判断を行う。この判断は第1アーム23aの駆動装置に
設けられたロータリエンコーダと、モータ24に設けら
れたロータリエンコーダ35の出力信号から判断され
る。制御装置Cはスライバ把持アーム22がキャリア搭
載位置まで移動したらモータ24及び駆動装置の作動を
停止させる。従って、キャリア搭載位置への移動が完了
していれば両ロータリエンコーダ35等からの出力信号
は所定の値となっており、所定の値でなければ移動が完
了していないことが確認される。
【0033】ステップS13でスライバ把持アーム22
の移動が完了していれば、ステップS14に進み、スラ
イバ継ぎ機12がキャリア搭載位置、即ち接続レール1
8上まで移動した時点でスライバ継ぎ機12の走行を停
止させる。停止位置は図示しないセンサの出力信号によ
り確認される。一方、ステップS13でスライバ把持ア
ーム22の移動が完了していなければ、ステップS15
に進み、スライバ継ぎ機12の走行を停止させる。次に
ステップS16でスライバ把持アーム22がキャリア搭
載位置への移動を完了したか否かの判断を行う。そし
て、スライバ把持アーム22の移動が完了すると、ステ
ップS14に進む。従って、スライバ継ぎ機12はスラ
イバ把持アーム22のキャリア搭載位置への移動が完了
した後、接続レール18上に移動する。
【0034】一般に、ケンス列の最後のスライバ継ぎ位
置からキャリア11への進入開始位置近傍までの距離を
スライバ継ぎ機12が移動するのに要する時間は、スラ
イバ把持アーム22を原点位置からキャリア搭載位置ま
で移動させるのに必要な時間より長い。従って、スライ
バ把持アーム22が正常に作動する場合は、スライバ継
ぎ機12は一旦停止せずに接続レール18上まで移動す
る。
【0035】スライバ継ぎ機12が接続レール18上に
移動すると、キャリア本体14とともに接続レール18
が図4の時計方向に90°回動される。そして、キャリ
ア11はスライバ継ぎ作業を必要とする走行用レール6
と対応する位置へと移動を開始する。
【0036】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) キャリア11へ戻る走行動作開始後、すぐにス
ライバ把持アーム22のキャリア搭載位置への移動を開
始するため、スライバ継ぎ機12がキャリア搭載位置近
傍に達したときは、通常スライバ把持アーム22のキャ
リア搭載位置への移動が完了しており、スライバ継ぎ機
12は途中停止せずにキャリアに搭載される。その結
果、スライバ把持アーム22のキャリア搭載位置への移
動のための時間を特に確保する必要がなく、スライバ継
ぎ作業終了後、スライバ継ぎ機をキャリアに搭載してス
ライバ継ぎ作業を必要とする位置にできるだけ速く運搬
することができる。
【0037】(ロ) 最終スライバ継ぎ作業位置からキ
ャリア11までの距離が近い場合あるいは故障等で、ス
ライバ継ぎ機12がキャリア搭載位置近傍に達するまで
に、スライバ把持アーム22のキャリア搭載位置への移
動が完了していない場合、スライバ継ぎ機12は一旦停
止する。そして、スライバ把持アーム22のキャリア搭
載位置への移動が完了後、キャリア11に搭載されるた
め、スライバ継ぎ機12がキャリア11へ復帰すると
き、スライバ把持アーム22がキャリア本体と干渉して
損傷する等の不都合を回避することができる。
【0038】(ハ) スライバ把持アーム22がキャリ
ア搭載位置にあることの確認を、スライバ把持アーム2
2の回動量を検出するロータリエンコーダ35等の出力
信号に基づいて行うため、キャリア搭載位置にあること
の確認のためのセンサを新たに設ける必要がない。
【0039】(ニ) キャリア11はスライバ継ぎ機1
2の長手方向が機台間走行用レール10に沿った状態に
キャリア本体14の位置を配置した状態で移動するた
め、スライバ継ぎ機12がキャリア11の幅より長くて
もキャリア11の通過を許容するスペースより余分なス
ペースを確保する必要がない。
【0040】(ホ) 機台間走行用レール10が支柱8
及びブラケット9を介して架設されているため、キャリ
ア11の通過位置の下方にケンス搬送路4を設けること
ができ、床面の有効利用ができる。
【0041】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば次のように具体化してもよい。 (1) スライバ把持アーム22をスライバ継ぎ作業終
了時毎に原点位置に移動させる構成に代えて、ケンス列
の最後の満スライバケンス2Fに対するスライバ継ぎ作
業であることを確認する最終スライバ継ぎ作業確認手段
を設ける。そして、スライバ継ぎ機12がスライバ継ぎ
を必要とする1列のケンスの最後の満スライバケンス2
Fのスライバ継ぎ作業時には、スライバ継ぎ動作終了後
はスライバ把持アーム22を原点位置に移動させずにキ
ャリア搭載位置に移動させるようにする。最終スライバ
継ぎ作業確認手段として、例えば、スライバ継ぎ機12
が作業位置に停止する回数をカウントするカウンタをス
ライバ継ぎ機12に設ける。そして、制御装置Cがスラ
イバ把持アーム22を作動させる制御プログラムの一部
を変更して、カウント数が設定値に達した後のスライバ
継ぎ作業時に、スライバ継ぎ動作終了後、スライバ把持
アーム22を図8に示すスライバ継ぎ動作終了位置から
キャリア搭載位置に移動させるようにする。この場合
は、スライバ継ぎ機12がキャリア11への復帰走行を
開始するときは、スライバ把持アーム22のキャリア搭
載位置への移動が完了しており、キャリア11への復帰
時に途中停止をする必要がない。また、センサS3,S
4が不要となる。
【0042】(2) キャリア11はスライバ継ぎ機1
2を搭載するキャリア本体14が機台間走行用レール1
0に対して相対回動可能に構成されたものに限らず、ス
ライバ継ぎ機12をその長手方向が機台間走行用レール
10と直交する状態で搭載する構成としてもよい。この
場合、キャリア本体の回動機構が不要となって構造が簡
単となる。
【0043】(3) キャリア11を支柱8のブラケッ
ト9間に架設された機台間走行用レール10に沿って走
行する構成に代えて、床面に敷設された機台間走行用レ
ールに沿って走行する構成としてもよい。
【0044】(4) 復帰走行確認手段としてセンサS
3と被検知部材21との組合せに代えて、スライバ継ぎ
作業のための停止回数をカウントするカウンタを設け、
カウンタのカウント値が設定値に達した後のスライバ継
ぎ機12の走行をキャリア11への復帰のための走行で
あると認識する構成としてもよい。
【0045】(5) スライバ把持アーム22がキャリ
ア搭載位置にあることを確認するスライバ把持アーム確
認手段として、ロータリエンコーダ35等の出力信号を
利用する構成に代えて、キャリア搭載位置に配置され第
1アーム23a及び第2アーム23bの位置を検出する
センサを少なくとも2個設ける。
【0046】(6) スライバ継ぎ機12はスライバ切
断装置を装備せず、スライバ継ぎ装置のみを装備したも
のでもよい。その場合、スライバの切断は手作業または
別のスライバ切断装置で行う。また、空ケンス列と満ケ
ンス列とが平行に配置された状態でスライバ継ぎ作業を
行うスライバ継ぎ機としてもよい。
【0047】前記実施の形態及び変更例から把握できる
請求項記載以外の発明について、以下にその効果ととも
に記載する。 (1) 請求項2又は請求項3に記載の発明において、
スライバ把持アーム確認手段として、スライバ把持アー
ムの回動量に対応した信号を出力するロータリエンコー
ダを設ける。この場合、スライバ把持アームを駆動制御
するために設けられるロータリエンコーダを利用できる
ため、新たにスライバ把持アーム確認手段としてのセン
サを設ける必要がない。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項4
に記載の発明によれば、スライバ継ぎ機のスライバ継ぎ
作業終了後、スライバ把持アームをキャリア搭載位置に
配置するための余分な停止時間をなくし、スライバ継ぎ
機をキャリアに搭載してスライバ継ぎ作業を必要とする
位置にできるだけ速く運搬することができる。
【0049】請求項4に記載の発明では、スライバ継ぎ
機がキャリアへの復帰走行開始前にスライバ把持アーム
がキャリア搭載位置に配置されるため、最後のスライバ
継ぎ作業位置とキャリアとの距離が短くても、余分な停
止時間を確実になくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の作用を示すフローチャート。
【図2】 スライバ継ぎ機とキャリア等との関係を示す
概略正面図。
【図3】 スライバ継ぎ機とキャリア等との関係を示す
概略正面図。
【図4】 スライバ継ぎ機とキャリア等との関係を示す
概略平面図。
【図5】 スライバ把持アームが原点位置に配置された
状態の側面図。
【図6】 同じく作用位置に配置された状態の側面図。
【図7】 スライバ継ぎ機の一部省略斜視図。
【図8】 スライバ継ぎ作業終了時の側面図。
【図9】 従来装置の概略側面図。
【符号の説明】
1…粗紡機機台、2…ケンス、2F…満スライバケン
ス、6…走行用レール、10…機台間走行用レール、1
1…キャリア、12…スライバ継ぎ機、21…復帰走行
確認手段を構成する被検知部材、22…スライバ把持ア
ーム、24…スライバ把持アーム駆動手段を構成するモ
ータ、35…スライバ把持アーム確認手段を構成するロ
ータリエンコーダ、S3…復帰走行確認手段を構成する
センサ、C…制御手段としての制御装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアに搭載されて複数の紡機機台間
    を運搬され、スライバ継ぎ作業を必要とする紡機機台に
    沿って架設された走行用レールと対応する位置で停止し
    たキャリアから発進し、その走行用レールに沿って移動
    してスライバ継ぎ作業を行うとともに、スライバ継ぎ作
    業時の原点位置における状態と、前記キャリアに搭載さ
    れて紡機機台間を移動するときの状態とが異なるスライ
    バ把持アームを装備したスライバ継ぎ機において、 スライバ継ぎ機が1列分のスライバ継ぎ作業終了後、前
    記キャリアに戻る走行動作中にスライバ把持アームの状
    態を原点位置における状態からキャリア搭載時の状態へ
    の変更を開始するようにしたスライバ継ぎ機のスライバ
    把持アーム制御方法。
  2. 【請求項2】 キャリアに搭載されて複数の紡機機台間
    を運搬され、スライバ継ぎ作業を必要とする紡機機台に
    沿って架設された走行用レールと対応する位置で停止し
    たキャリアから発進し、その走行用レールに沿って移動
    してスライバ継ぎ作業を行うとともに、スライバ継ぎ作
    業時の原点位置における状態と、前記キャリアに搭載さ
    れて紡機機台間を移動するときの状態とが異なるスライ
    バ把持アームを装備したスライバ継ぎ機において、 スライバ継ぎ機のスライバ継ぎ作業終後の走行が、前記
    キャリアへの復帰のための走行であることを確認する復
    帰走行確認手段と、 スライバ把持アームがキャリア搭載時の状態にあること
    を確認するスライバ把持アーム確認手段と、 スライバ把持アームを原点位置、スライバ継ぎ動作位置
    及びキャリア搭載位置に移動させるスライバ把持アーム
    駆動手段と、 前記復帰走行確認手段の出力信号に基づいてスライバ把
    持アーム駆動手段に前記スライバ把持アームを原点位置
    からキャリア搭載位置へ移動させる動作を開始させるよ
    うに前記スライバ把持アーム駆動手段を制御する制御手
    段とを備えたスライバ継ぎ機のスライバ把持アーム制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記スライバ把持アー
    ムを原点位置からキャリア搭載位置へ移動させる動作を
    開始させた後、スライバ継ぎ機がキャリアに搭載される
    前にスライバ把持アームのキャリア搭載位置への移動が
    完了しないときはスライバ継ぎ機の走行を停止させて、
    キャリア搭載位置への移動を完了させるように前記スラ
    イバ把持アーム駆動手段を制御する請求項2に記載のス
    ライバ継ぎ機のスライバ把持アーム制御装置。
  4. 【請求項4】 キャリアに搭載されて複数の紡機機台間
    を運搬され、スライバ継ぎ作業を必要とする紡機機台に
    沿って架設された走行用レールと対応する位置で停止し
    たキャリアから発進し、その走行用レールに沿って移動
    してスライバ継ぎ作業を行うとともに、スライバ継ぎ作
    業時の原点位置における状態と、前記キャリアに搭載さ
    れて紡機機台間を移動するときの状態とが異なるスライ
    バ把持アームを装備したスライバ継ぎ機において、 スライバ継ぎ機がスライバ継ぎを必要とする1列のケン
    スの最後のケンスのスライバ継ぎ作業を行うとき、それ
    以前のスライバ継ぎ作業時と同様にスライバ把持アーム
    を原点位置からスライバ継ぎ動作位置に移動させ、スラ
    イバ継ぎ動作終了後はスライバ把持アームを原点位置に
    移動させずにキャリア搭載位置に移動させるようにした
    スライバ継ぎ機のスライバ把持アーム制御方法。
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