JP3079833B2 - 粗糸替機及び粗糸替システム - Google Patents

粗糸替機及び粗糸替システム

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JP3079833B2
JP3079833B2 JP05108541A JP10854193A JP3079833B2 JP 3079833 B2 JP3079833 B2 JP 3079833B2 JP 05108541 A JP05108541 A JP 05108541A JP 10854193 A JP10854193 A JP 10854193A JP 3079833 B2 JP3079833 B2 JP 3079833B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は精紡機のクリールのボビ
ンハンガに吊下されている紡出中のボビンと、クリール
の手前の予備粗糸巻レールに吊下されている満ボビンと
を交換するとともに、紡出中の粗糸と満ボビンの粗糸と
の粗糸継ぎ作業を行う粗糸替機及び粗糸替システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】精紡機、特にリング精紡機ではクリール
に吊下された粗糸巻から粗糸を引き出し、下方のドラフ
トパートへ供給するようにしている。粗糸のドラフトパ
ートへの供給が進み、粗糸巻が空ないしは空に近づくと
新しい粗糸巻と交換する必要がある。そして、その際に
紡出中の粗糸に新に交換する粗糸巻(満ボビン)の粗糸
端を粗糸継ぎするか、あるいは改めて粗糸巻の粗糸を精
紡機のドラフトパートに挿入することが必要となる。
【0003】精紡工程の省力化を進めるため、前記粗糸
継作業及び粗糸交換作業を精紡機機台の一端から順次行
う粗糸替機(篠交換機)が提案され(例えば、特開平2
−127368号公報等)、又、実施されている。この
種の粗糸替機では、粗糸替機に装備された吸引パイプで
予備粗糸巻(満ボビン)から粗糸(新粗糸)の端部を吸
引作用により口出しした後、粗糸継装置によりその粗糸
端を紡出中の粗糸(旧粗糸)に粗糸継ぎする作業を行
う。そして、粗糸替機に装備された制御装置が、粗糸の
口出し、粗糸継ぎ、満ボビンと紡出後の空ボビンとの交
換等の各作業を制御プログラムに従って各装置に行わせ
るようになっている。
【0004】粗糸継装置の粗糸継方法には2通りある。
第1の方法は紡出中の旧粗糸を切断した後、把持部で把
持した新粗糸の端部をトランペット内に紡出中の旧粗糸
と重なるように挿入する。第2の方法は新粗糸の端部を
トランペットの上方で旧粗糸と重ねた後、新粗糸の把持
を解放し、新粗糸と旧粗糸との重なり部がドラフト装置
のバックローラにニップされた頃に旧粗糸を把持し、旧
粗糸がドラフト装置に送り込まれることで旧粗糸を切断
して粗糸継ぎを行う。
【0005】粗糸替機は一般にその作業間隔及び能力か
ら1台で多数台の精紡機を受持っており、1個の制御プ
ログラムに従って各精紡機において所定の粗糸替作業を
行っている。これらの精紡機が同一紡出条件で運転され
る場合は特に問題はないが、複数台の紡機機台の紡出条
件が異なる場合は不都合が生じる。例えば、第2の粗糸
継方法を採用した粗糸継装置の場合、新粗糸を解放した
後、旧粗糸を把持するまでの最適時間はバックローラの
回転速度によって決まる。紡出条件が一定ならばその条
件におけるバックローラの回転速度に対応した最適時間
となるように旧粗糸の把持時期を設定できる。しかし、
粗糸替機が紡出条件の異なる多数の機台を受け持つ場合
は、旧粗糸の把持時期をバックローラの回転速度が最も
遅い精紡機に合わせて設定する必要がある。その結果、
バックローラの回転速度が速い精紡機の粗糸替作業を行
う場合は、設定された粗糸継時間より速く粗糸継ぎが可
能であるにも拘らず、遅い粗糸継時間で作業を行うた
め、粗糸替作業の効率化を図る上で問題となっていた。
【0006】この問題を解決する粗糸替機として、バッ
クローラの回転数が異なる紡出条件で運転されている複
数の精紡機を受け持って粗糸替作業を行う場合、各精紡
機のバックローラの回転数に対応した適正な粗糸継時間
で粗糸継ぎを行う装置が特開平3−14640号公報に
開示されている。この粗糸替機は精紡機のドラフト装置
の複数の異なる回転に対応した前記粗糸継位置での粗糸
継ぎに要する複数の粗糸継時間を設定し得る時間設定手
段と、該時間設定手段で設定された複数の粗糸継時間か
ら適正粗糸継時間を選択する選択手段とを備えている。
そして、粗糸替機は精紡機の機台毎に設けられた紡出番
手を示すドッグを検知することにより当該精紡機の紡出
条件を確認し、その紡出条件に対応した適正粗糸継時間
を選択して、その粗糸継時間となるように粗糸継作業を
行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−14640
号公報に開示された装置では、粗糸替えを必要とする精
紡機のドラフト装置のバックローラの回転速度に対応し
た粗糸継時間が選択され、適正な時間で粗糸継ぎが可能
になる。又、紡出条件の異なる複数の精紡機を受け持つ
場合、バックローラの回転が速い機台においては粗糸継
時間が短縮されて、粗糸継作業の効率化が図れる。
【0008】ところで、粗糸替作業時には吸引パイプで
予備粗糸巻から粗糸(新粗糸)の端部を吸引作用により
口出しする必要があり、このときの吸引作用の強さは粗
糸の太さ及び種類によって最適条件が異なる。又、粗糸
継方法として紡出中の旧粗糸を切断した後、把持部で把
持した新粗糸の端部をトランペット内に紡出中の旧粗糸
と重なるように挿入する方法を採用する場合、圧縮空気
の噴射で旧粗糸の切断を行う装置がある(特開平5−4
4125号公報)。この場合、圧縮空気の噴射圧あるい
は噴射時間は粗糸の種類や太さによって最適条件が異な
る。そして、口出し時の吸引圧力や旧粗糸切断時の圧縮
空気の噴射圧、噴射時間が適正条件から大きくずれた場
合は、口出しミスや切断ミスが発生し、粗糸継ミスとな
る。
【0009】ところが、従来装置では制御装置に内蔵さ
れた制御プログラムは1種類で、口出し時の吸引圧力や
旧粗糸切断時の圧縮空気の噴射圧、噴射時間は予め設定
された所定値に保持された状態で粗糸替作業が行われて
いた。従って、紡出条件の大幅な変更時には、口出しミ
スの発生や切断ミスを防止するため、制御プログラムの
吸引圧力や圧縮空気の噴射圧、噴射時間を設定しなおす
必要がある。その結果、粗糸替機が紡出条件が大幅に異
なる複数の精紡機を受け持つことができず、他品種少量
生産に対応するのが難しいという問題がある。
【0010】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は精紡機の紡出条件が変更されて
も、粗糸替機は当該精紡機の紡出条件に対応した適正な
制御プログラムに基づいて粗糸替作業を行うことができ
る粗糸替機及び粗糸替システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、吸引ノズルを備えた粗糸
口出し装置及び粗糸継装置を装備した粗糸替機におい
て、精紡機の紡出条件に対応した少なくとも粗糸口出し
装置の吸引ノズルに作用すべき適正な負圧データを含む
粗糸口出し装置及び粗糸継装置等の制御パターンデータ
を複数記憶する記憶手段と、精紡機の紡出条件に関する
情報を受け取る情報受取手段と、前記情報受取手段の信
号に基づいて前記複数の制御パターンデータからその紡
出条件に対応した適正制御パターンデータを選択すると
ともに、その適正制御パターンデータに基づいて前記粗
糸口出し装置及び粗糸継装置等の制御を行う制御装置と
を設けた。
【0012】又、請求項2に記載の発明では、多数並設
された精紡機群の各精紡機の運転状況をメイン制御装置
で管理し、精紡機群の運転に必要な粗糸替作業を、吸引
ノズルを備えた粗糸口出し装置及び粗糸継装置を装備す
るとともに複数の精紡機を受け持つ粗糸替機により行う
粗糸替システムにおいて、前記粗糸替機は精紡機の紡出
条件に対応した少なくとも粗糸口出し装置の吸引ノズル
に作用すべき適正な負圧データを含む粗糸口出し装置及
び粗糸継装置等の制御パターンデータを複数記憶する記
憶手段と、前記メイン制御装置から精紡機の紡出条件に
関する情報を受け取る情報受取手段と、前記情報受取手
段の信号に基づいて前記複数の制御パターンデータから
その紡出条件に対応した適正制御パターンデータを選択
するとともに、その適正制御パターンデータに基づいて
前記粗糸口出し装置及び粗糸継装置等の制御を行う制御
装置とを備えた。
【0013】
【作用】本発明では粗糸替機に装備された粗糸口出し装
置及び粗糸継装置は制御装置からの指令により制御され
る。制御装置は精紡機の紡出条件に関する情報を情報受
取手段から受け取る。そして、記憶手段に記憶された複
数の制御パターンデータの中から、当該精紡機の紡出条
件に対応した適正制御パターンデータを選択し、その適
正制御パターンデータに基づいて前記粗糸口出し装置及
び粗糸継装置等の制御を行う。
【0014】請求項2に記載の発明では、多数並設され
た精紡機群の各精紡機の運転状況がメイン制御装置で管
理される。精紡機群の運転に必要な粗糸替作業は、吸引
ノズルを備えた粗糸口出し装置及び粗糸継装置を装備す
るとともに複数の精紡機を受け持つ粗糸替機により行わ
れる。粗糸替機は粗糸替作業をすべき精紡機の紡出条件
に関する情報をメイン制御装置から受け取り、記憶手段
に記憶された複数の制御パターンデータの中から、その
紡出条件に対応した適正制御パターンデータを選択す
る。そして、その適正制御パターンデータに基づいて前
記粗糸口出し装置及び粗糸継装置等の制御を行う。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1及
び図2に従って説明する。図1に示すように、多数台並
設された精紡機1からなる精紡機群の一側には機台間走
行レール2が精紡機1の長手方向と直交する状態に敷設
されている。機台間走行レール2上には粗糸替機3をそ
の左右両側に搭載して移動するキャリア4が設けられて
いる。キャリア4には接続レール4aが装備され、接続
レール4aがガイドレール1aとの接続位置に配置され
ると、粗糸替機3が接続レール4aを介してキャリア4
と対応する位置と精紡機1と対応する位置との間を移動
可能となる。粗糸替機3はキャリア4に搭載されて粗糸
替作業を必要とする精紡機1と対応する位置まで運搬さ
れた後、精紡機1の左右両側に延設されたガイドレール
1aに沿って移動して粗糸替作業を行うようになってい
る。
【0016】図2に示すように、精紡機1のクリール5
には機台の左右両側(片側のみ図示)にそれぞれ内外2
列の粗糸巻レール6が機台長手方向(紙面と垂直方向)
と平行に配設され、各粗糸巻レール6の間には支持レー
ル7が機台長手方向と平行に配設されている。粗糸巻レ
ール6にはそれぞれスピンドルピッチの倍の所定間隔で
ボビンハンガ8が装備されている。そして、ボビンハン
ガ8に吊下された粗糸ボビンBから引き出された粗糸R
が、ロービングガイド9を経てドラフトパート10のト
ランペット11へ導かれるようになっている。又、クリ
ール5には支持ブラケット12が外方へ延出され、その
先端には予備粗糸巻レール13が粗糸巻レール6と平行
に延設されている。予備粗糸巻レール13にはボビンハ
ンガ14aを備えた搬送体14が走行可能に支持されて
いる。
【0017】粗糸替機3は例えば、粗糸継ヘッドの構成
を除いて特開平2−127368号公報に開示されたも
のと基本的に同様に構成され、満ボビン支持昇降装置1
5、粗糸口出し装置16、粗糸継装置17、粗糸交換装
置(図示せず)等を備えている。満ボビン支持昇降装置
15はボビンハンガ14aから満ボビンFを取り外して
満ボビンFを口出し及び粗糸継作業を行い易い位置に保
持し、粗糸継後満ボビンFを再びボビンハンガ14aに
吊下する作用をなす。粗糸口出し装置16は吸引パイプ
18を介して負圧源に接続された吸引ノズル19を備
え、図示しない駆動機構の作動により吸引ノズル19
が、粗糸端吸引位置(口出し位置)と、粗糸継装置17
の粗糸継ヘッドPHより下方の待機位置とに移動配置さ
れる。粗糸口出し装置16は吸引ノズル19に作用する
負圧の大きさを調整可能に構成されている。
【0018】図3,4に示すように、粗糸継ヘッドPH
は粗糸継装置17の支持アーム20の先端に支持され、
図示しない駆動装置の駆動によりドラフトパート10の
上方の粗糸継位置と、粗糸替機3の移動に支障とならな
い待機位置兼新粗糸把持位置とに移動配置される。粗糸
継ヘッドPHは支持アーム20の先端に設けられた回転
軸21に一体回転可能に嵌着固定され、図示しない可変
速モータの駆動により回動されるようになっている。粗
糸継ヘッドPHは特開平5−44125号公報に開示さ
れたものと同様に構成され、図3に示すように、その先
端に粗糸案内部22と、粗糸案内部22に導入された旧
粗糸に向かって圧縮空気を噴射する噴射ノズル23とが
配設されている。噴射ノズル23からの圧縮空気の噴射
時期及び噴射量はパイプ24の途中に配設された制御弁
25により制御可能となっている。
【0019】粗糸交換装置は粗糸継ぎ後に再びボビンハ
ンガ14aに吊下された満ボビンと、ボビンハンガ8に
吊下されている使用済の粗糸ボビンBとを交換する。粗
替機3には満ボビン支持昇降装置15、粗糸口出し装置
16、粗糸継装置17、粗糸交換装置等を制御する制御
装置としてのプログラマブルコントローラ(以下PCと
いう)26が装備されている。PC26は演算部27
と、制御プログラム等を記憶した記憶手段としての記憶
部28とを備え、演算部27は各種センサ等からの入力
信号を入力部29を介して取り込み、出力部(図示せ
ず)を介して制御対象への出力を行う。PC26は記憶
部28に記憶されたプログラムデータに基づいて動作す
る。入力部29は精紡機の紡出条件に関する情報を受け
取る情報受取手段としての役割も果たす。
【0020】記憶部28には精紡機の種々の紡出条件に
対応して口出し装置、粗糸継装置等をそれぞれ適正に制
御するための制御パターンデータD1〜Dnが複数個記
憶されている。演算部27は入力部29を介して入力さ
れた紡出条件に関するデータに基づいて、複数の制御パ
ターンデータD1〜Dnの中から当該紡出条件に対応す
る適正制御パターンデータを選択する。そして、その適
正制御パターンデータに基づいて粗糸口出し装置16、
粗糸継装置17等の制御対象を制御する。
【0021】制御パターンデータD1〜Dnはそれぞれ
異なる紡出条件に対して、吸引ノズル19に作用する負
圧と、噴射ノズル23からの圧縮空気の噴射圧及び噴射
時間と、粗糸継ヘッドPHの回動タイミングとが適正と
なるような制御プログラムとなっている。そして、紡出
条件の内の粗糸の太さ、粗糸の種類(綿、毛、合繊、混
紡)、ドラフト率(バックローラ10aの回転速度)が
変更された場合に対応する制御パターンデータD1〜D
nが記憶されている。
【0022】各精紡機1及びキャリア4はホストコンピ
ュータからなるメイン制御装置30からの指令に基づい
て駆動されるようになっている。各精紡機1は粗糸替要
求信号発信装置31を備え、メイン制御装置30に対し
て粗糸替要求信号を出力する。各精紡機1の機台間走行
レール2と対応する側には各精紡機1の機台番号を表示
する機台番号表示部(図示せず)が配設されている。メ
イン制御装置30は各精紡機1の運転状況を管理すると
ともに、精紡機1からの粗糸替要求信号に基づいて、キ
ャリア4に粗糸替作業をすべき精紡機1の機台番号を指
示するようになっている。又、メイン制御装置30は当
該機台の紡出条件に関する情報、すなわち粗糸替機3が
粗糸替時の適正制御パターンデータを選択するための情
報をキャリア4を介して粗糸替機3に指令するようにな
っている。紡出条件に関する情報として、例えば、粗糸
替機3の記憶部28に記憶されている制御パターンデー
タのデータ番号が使用される。
【0023】キャリア4には機台間走行レール2上の移
動、接続レール4aとガイドレール1aとの接続動作等
を制御するPC32が設けられている。PC32は図示
しない信号線あるいは無線装置等を介してメイン制御装
置30との間で信号の授受が可能となっている。PC3
2は粗糸替機3のPC26との間で信号の授受が可能と
なっている。キャリア4には紡出条件に関する情報をP
C32に入力可能な登録スイッチ33が設けられてい
る。登録スイッチ33は自動運転のときは使用されず、
メイン制御装置30からの信号が受信できない場合な
ど、作業者の指示により粗糸替機3を作動させる場合に
使用される。そして、PC32は紡出条件に関する情報
を入力すると、その情報を接続レール4aの接続完了後
に粗糸替機3のPC26に出力するようになっている。
又、キャリア4は機台番号表示部から機台番号を読み取
る読取装置(図示せず)を備えている。
【0024】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。キャリア4は粗糸替機3を左右両側に搭載し
て粗糸替作業が終了した精紡機1と対応する位置で、作
業ができる状態にあることを知らせる待機信号をメイン
制御装置30に出力しながら待機する。
【0025】各精紡機1の粗糸替時期に近付くと粗糸替
要求信号発信装置31からメイン制御装置30に対して
粗糸替要求信号が出力される。メイン制御装置30に粗
糸替要求信号が入力されると、その精紡機1の紡出条件
が確認される。そして、メイン制御装置30から待機中
のキャリア4に、行先(機台番号)を指令する指令信号
と、その紡出条件に対応した制御パターンデータのデー
タ番号を示す信号とが出力される。
【0026】キャリア4は前記信号を入力するとデータ
番号を記憶部28に記憶するとともに、指示された機台
番号の精紡機1に向かって移動を開始する。キャリア4
は読取装置で精紡機1の機台番号表示部を読み取りなが
ら移動し、指示された機台番号の精紡機1と対応する位
置で停止する。そして、キャリア4は当該位置で接続レ
ール4aとガイドレール1aとの接続動作を行う。接続
動作完了信号に基づいてPC32から粗糸替機3に前記
データ番号が出力される。
【0027】粗糸替機3のPC26に前記データ番号が
入力されると、記憶部28に記憶された複数の制御パタ
ーンデータD1〜Dnの中からそのデータ番号に対応す
る制御パターンデータが選択される。そして、当該精紡
機1における粗糸替作業時にはその制御パターンデータ
に基づいて粗糸口出し装置16、粗糸継装置17等の制
御が行われる。制御パターンデータの選択後、粗糸替機
3は接続レール4aを通ってキャリア4から精紡機1側
へ移動し、精紡機機1の左右両側に延設されたガイドレ
ール1aに沿って移動して順次粗糸替作業を行う。粗糸
替作業は紡出条件に対応した適正な口出し吸引圧、旧粗
糸切断のための圧縮空気噴射圧、粗糸継ヘッドPHの回
動タイミングで各装置が作動される。
【0028】粗糸替完了後、粗糸替機3がキャリア4に
戻り接続レール4aがガイドレール1aから切り離され
ると、キャリア4はメイン制御装置30に作業完了信号
を出力した後、待機信号をメイン制御装置30に出力し
ながら当該精紡機1と対応する位置で待機する。
【0029】前記のように粗糸替機3は異なる紡出条件
に対応した複数の制御パターンデータを記憶部28に記
憶しており、入力部29から入力される精紡機の紡出条
件に関する情報に基づいて、制御に使用する適正な制御
パターンデータを選択する。従って、粗糸替機3が受け
持つ精紡機1の紡出条件が機台毎に異なっても、自動的
に適正な制御プログラム(制御パターンデータ)で粗糸
替作業が行われる。その結果、多品種少量生産のため紡
出条件が頻繁に変更されても簡単に対処できる。
【0030】又、粗糸替機3に精紡機の紡出条件に関す
る情報を伝達する方法として、各精紡機1毎に精紡機1
の紡出条件を表示する表示手段を設け、キャリア4にそ
の表示を読み取るための読取装置を設ける方法もある。
その場合は各精紡機1に表示手段を設ける必要があるだ
けでなく、紡出条件が変わるたびに表示を変更する必要
がある。
【0031】一方この実施例のようにメイン制御装置3
0からキャリア4を介して粗糸替機3に紡出条件に関す
る情報を伝達する場合には、その情報を伝達するための
手段を新たに設ける必要はない。なぜならば、メイン制
御装置30で精紡機1及びキャリア4を管理する場合に
は、メイン制御装置30と精紡機1及びキャリア4との
間に信号授受手段が設けられている。従って、その信号
授受手段を共用することで新たに装置を設ける必要はな
い。又、メイン制御装置30は各精紡機1の紡出条件に
関するデータを持っている。従って、精紡機1から粗糸
替要求信号を受信した場合、当該精紡機1の紡出条件に
関する情報をキャリア4に直ちに伝達でき、各精紡機1
の紡出条件が頻繁に変更されても簡単に対処できる。
【0032】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば紡出条件に関する情報として紡出番
手及び粗糸の種類を伝達し、制御パターンデータの識別
を紡出番手及び粗糸の種類と対応させて行うようにして
もよい。又、紡出条件に関する情報をキャリア4を介さ
ずにメイン制御装置30から粗糸替機3に直接伝達する
ようにしてもよい。又、紡出条件に関する情報をメイン
制御装置30からキャリア4に伝達する代わりに、各精
紡機1からキャリア4に伝達する構成としてもよい。
【0033】又、粗糸替機3の制御装置としてプログラ
マブルコントローラを使用したが、マイクロコンピュー
タを使用してもよい。又、粗糸継装置は旧粗糸の切断を
圧縮空気の噴射以外の方法で行うものでもよい。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、精
紡機の紡出条件が変更されても、粗糸替機は当該精紡機
の紡出条件に対応した適正な制御プログラムに基づいて
粗糸替作業を行うことができる。
【0035】又、請求項2に記載の発明では、粗糸替機
は各精紡機の紡出条件に関する情報をメイン制御装置か
ら受け取るため、各精紡機毎に紡出条件に関する情報を
粗糸替機に伝達する手段を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化したシステムの概略図である。
【図2】粗糸替機と精紡機の関係を示す概略側面図であ
る。
【図3】粗糸継ヘッドの平面図である。
【図4】粗糸継位置に配置された粗糸継ヘッドの側面図
である。
【符号の説明】
1…精紡機、3…粗糸替機、4…キャリア、16…粗糸
口出し装置、17…粗糸継装置、19…吸引ノズル、2
5…制御弁、26…制御装置としてのプログラマブルコ
ントローラ(PC)、27…演算部、28…記憶手段と
しての記憶部、29…情報受取手段としての入力部、3
0…メイン制御装置、31…粗糸替要求信号発信装置、
32…プログラマブルコントローラ(PC)、PH…粗
糸継ヘッド。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−14640(JP,A) 特開 平3−27134(JP,A) 特開 昭63−35837(JP,A) 特開 平5−5235(JP,A) 特開 平4−361625(JP,A) 特開 平2−127368(JP,A) 特開 平5−44125(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 15/00 D01H 9/04 D01H 15/013

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸引ノズルを備えた粗糸口出し装置及び
    粗糸継装置を装備した粗糸替機において、 精紡機の紡出条件に対応した少なくとも粗糸口出し装置
    の吸引ノズルに作用すべき適正な負圧データを含む粗糸
    口出し装置及び粗糸継装置等の制御パターンデータを複
    数記憶する記憶手段と、 精紡機の紡出条件に関する情報を受け取る情報受取手段
    と、 前記情報受取手段の信号に基づいて前記複数の制御パタ
    ーンデータからその紡出条件に対応した適正制御パター
    ンデータを選択するとともに、その適正制御パターンデ
    ータに基づいて前記粗糸口出し装置及び粗糸継装置等の
    制御を行う制御装置とを設けた粗糸替機。
  2. 【請求項2】 多数並設された精紡機群の各精紡機の運
    転状況をメイン制御装置で管理し、精紡機群の運転に必
    要な粗糸替作業を、吸引ノズルを備えた粗糸口出し装置
    及び粗糸継装置を装備するとともに複数の精紡機を受け
    持つ粗糸替機により行う粗糸替システムにおいて、 前記粗糸替機は精紡機の紡出条件に対応した少なくとも
    粗糸口出し装置の吸引ノズルに作用すべき適正な負圧デ
    ータを含む粗糸口出し装置及び粗糸継装置等の制御パタ
    ーンデータを複数記憶する記憶手段と、前記メイン制御
    装置から精紡機の紡出条件に関する情報を受け取る情報
    受取手段と、前記情報受取手段の信号に基づいて前記複
    数の制御パターンデータからその紡出条件に対応した適
    正制御パターンデータを選択するとともに、その適正制
    御パターンデータに基づいて前記粗糸口出し装置及び粗
    糸継装置等の制御を行う制御装置とを備えた粗糸替シス
    テム。
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