JPH0987347A - 樹脂組成物及びその成形材 - Google Patents

樹脂組成物及びその成形材

Info

Publication number
JPH0987347A
JPH0987347A JP27184995A JP27184995A JPH0987347A JP H0987347 A JPH0987347 A JP H0987347A JP 27184995 A JP27184995 A JP 27184995A JP 27184995 A JP27184995 A JP 27184995A JP H0987347 A JPH0987347 A JP H0987347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
weight
group
resin composition
unsaturated polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27184995A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Yoshida
真晴 葭田
Minoru Ito
実 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP27184995A priority Critical patent/JPH0987347A/ja
Publication of JPH0987347A publication Critical patent/JPH0987347A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂またはジアリルフタレート樹脂の成形性、硬化物の物
性を損なうことなく、成形体の撥水性、耐水性、耐汚染
性を向上させた樹脂組成物の提供。 【解決手段】 不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
ル樹脂またはジアリルフタレートから選ばれた樹脂70
〜99重量%に、(メタ)アクリル基またはビニル基を
含有するラダー型シリコーン30〜1重量%を配合した
樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水性、耐水性、
耐汚染性に富む比較的硬質で強度の高い樹脂成形体を与
えるための熱硬化性樹脂組成物であって、建築材料、車
両部品用材料、電気器具部品用材料、家具、雑貨等の材
料、各種の耐水性或は撥水性を必要とする部分のパテ等
に広く使用可能な樹脂組成物及びこの樹脂組成物に硬化
剤を配合し、硬化させた成形材(最終製品のみならず中
間製品も含む。)である。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂として広範囲に使用されて
いる不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂また
はジアリルフタレート樹脂(以下この3樹脂を一括し
て”本熱硬化型樹脂等”ということもある。)は成形材
料として広く使われており、その用途は土木・建築材
料、車両用部品、電気機器部品、家具、雑貨等の成形
品、パテ等に広く使用されており、その場合多くはガラ
ス繊維、炭素繊維、ホイスカー等の補強用繊維で強化さ
れたり、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化アルミ
ニウム、水酸化アルミニウム、酸化けい素等の無機フィ
ラー、着色顔料等を添加した樹脂組成物として使用され
ている。これらの成形材料としての樹脂組成物は、加工
性、物性等の性能、或はコストや入手性等において優れ
ており、広範な用途に使用されているが、なお撥水性、
耐水性、耐汚染性等成形体の表面物性の改善の必要性が
あり、種々な試みがなされている。
【0003】たとえばパラフィン、ワックス、シリコー
ンオイル、フッ素系オイル等の撥水剤或は防汚剤を樹脂
組成物に添加する方法等があるが、これらの方法は硬化
に際して撥水剤或は防汚剤として添加した添加剤(オイ
ル)が成形体表面にブリードしてきて、短期的には撥水
性或は耐汚染性の向上には役立つが、表面を拭ったり、
長期間風雨にさらされたりすることにより簡単に撥水剤
等のオイルが除去されて効果が失われること、更にオイ
ルにより表面を覆われた成形体はその表面にヌメリ感を
生じ、商品価値を低下させる危険があった。
【0004】このような撥水剤或は防汚剤の添加でな
く、本熱硬化型樹脂等の樹脂原料として通常の原料系
に、長鎖脂肪族基、シリコン、フッ素を含有するグリコ
ール、多塩基酸、不飽和基を有する原料或はモノマーを
併用し、樹脂そのものに撥水性、耐水性、耐汚染性を付
与するする方法も数多く提案されているが、これらの原
料或はモノマーは高価であったり、反応性に乏しかった
りし、樹脂製造に高温度、長時間の加熱反応を必要とし
たり、或は貯蔵安定性に欠けたりして、一長一短があ
り、満足なものは見当たらなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱硬化性樹
脂として広範囲に使用されている本熱硬化型樹脂等の成
形性、硬化物の物性等を損なうことなく、成形体の撥水
性、耐水性、耐汚染性を向上させた樹脂組成物及びこれ
らの樹脂組成物を硬化させた成形材を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和ポリ
エステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレー
ト樹脂から選ばれた樹脂70〜99重量%に、(メタ)
アクリル基またはビニル基を含有するラダー型シリコー
ン30〜1重量%を配合した樹脂組成物、 不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジア
リルフタレート樹脂から選ばれた樹脂70〜99重量%
に、(メタ)アクリル基またはビニル基を含有するラダ
ー型シリコーン30〜1重量%を配合した樹脂組成物に
硬化剤を配合し、硬化した成形材及び 不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジア
リルフタレート樹脂から選ばれた樹脂70〜99重量%
に、(メタ)アクリル基またはビニル基を含有するラダ
ー型シリコーン30〜1重量%及び硬化剤を配合した樹
脂組成物に繊維強化材及び/または無機充填材を配合
し、硬化した成形材を開発することにより上記の目的を
達成した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用する本熱硬化型樹脂
等のうち、その原料として用いられる不飽和ポリエステ
ルとしては、公知の方法により製造されるものでよく、
具体的には無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸等の活性不飽和
結合を有していない飽和多塩基酸またはその無水物とフ
マル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、イタコン酸等の
活性不飽和結合を有している不飽和多塩基酸またはその
無水物を酸成分とし、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,
2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキ
サン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレン
オキサイド付加物等の多価アルコールをアルコール成分
として用いられるものである。
【0008】またビニルエステルとしては、公知の方法
により製造されるものであり、エポキシ樹脂とアクリル
酸またはメタクリル酸[本発明においてアクリル酸およ
びメタクリル酸の両者を(メタ)アクリル酸と表示す
る。(メタ)アクリル基、(メタ)アクリレートも同様
な表示である。]を成分として得られるエポキシ(メ
タ)アクリレート、あるいは飽和ジカルボン酸及び/ま
たは不飽和ジカルボン酸と多価アルコールから得られる
末端カルボキシル基のポリエステルにα、β−不飽和カ
ルボン酸エステル基を含有するエポキシ化合物を反応さ
せて得られるポリエステル(メタ)アクリレートであ
る。原料としてのエポキシ樹脂としては、ビスフェノー
ルAジグリシジルエーテル及びその高分子量同族体、ノ
ボラック型ポリグリシジルエーテル類等が挙げられる。
【0009】飽和ジカルボン酸としては、活性不飽和基
を有していないジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピ
ン酸、セバチン酸等が挙げられる。活性不飽和基を有し
ているジカルボン酸としては、例えばフマル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。多
価アルコール成分としては、例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパン
ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジメチタノール、ビスフ
ェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノー
ルAのプロピレンオキサイド付加物等の多価アルコール
が挙げられる。α、β−不飽和カルボン酸エステル基を
含有するエポキシ化合物としては、グリシジルメタクリ
レートが代表例として挙げられる。
【0010】本発明の不飽和ポリエステル樹脂またはビ
ニルエステル樹脂において配合される反応性モノマー、
通常はスチレンモノマーを使用するが、繊維強化材及び
フィラー等との混練性、含浸性を高め、かつ成形製品の
硬度、強度、耐薬品性、耐水性等を向上させるために重
要であり、不飽和ポリエステルまたはビニルエステル1
00重量部に対して10〜250重量部、好ましくは2
0〜100重量部使用される。使用量が10重量部未満
では、高粘度のため成形が困難となり、250重量部を
超える量では、高硬度の製品が得られず、耐熱性が不足
し、FRP材料として好ましくない。この場合スチレン
モノマーの一部を、クロルスチレン、メチルメタクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート等の他の重
合性モノマーを本発明の主旨を損なわぬ範囲で代替し、
使用することも可能である。
【0011】本熱硬化型樹脂等のうち、本発明に使用す
るジアリルフタレート樹脂としては、ジアリルフタレー
トプレポリマー(オリゴマー)を相互に、或は不飽和ポ
リエステルまたはビニルエステルと配合したものをい
う。この配合にはジアリルフタレートモノマーが配合さ
れても良い。本発明の本熱硬化型樹脂等として用いる不
飽和ポリエステルあるいはビニルエステルは不飽和基当
量(不飽和基1個当りの分子量)が100〜800程度
のものを用いる。不飽和基当量が100未満のものは合
成ができず、不飽和基当量が800を超えると高硬度の
硬化物が得られない。
【0012】本発明に使用する(メタ)アクリル基また
はビニル基を含有するラダー型ポリシロキサンは、製造
例として実施例に示すように、R1 Si(OR23
たはR3 Si(OR23 なるシリコン化合物を脱アル
コール縮合して得られるものである。[ここでR1 :炭
素数1〜18のアルキル基またはフェニル基、R2 :炭
素数1〜8のアルキル基、R3 :(メタ)アクリル基も
しくはビニル基で置換されている炭素数1〜8のアルキ
ル基またはビニル基を示す。] R1 Si(OR23 の具体例としては、メチルトリメ
トキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が
ある。またR3 Si(OR23 の具体例としては、
(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランな
どがある。
【0013】ラダー型シリコーンは、R1 Si(OR
23 とR3 Si(OR23 を目的とする不飽和基含
有量に合わせて混合し、OR2 基の加水分解に必要な量
の水の存在下で、酸または塩基性の触媒を加えて行い、
反応後は蒸留、更にロータリーエバポレーター等で溶剤
及び反応によって生成したアルコールを除くことによっ
て得られる。生成したラダー型シリコーンは分子量が5
00〜30000であり、不飽和基を分子中に1個以上
含んでいる。通常末端基はOH基またはOR2 基である
が、これらの末端基はヘキサメチルジシロキサン等を反
応させてシリル化し、末端をアルキル基として安定化し
ておくことも有効である。
【0014】かくして得られたラダー型シリコーンは、
混練、撹拌等によって本熱硬化型樹脂等に配合され、本
発明の樹脂組成物となる。配合比としては、本熱硬化型
樹脂等70〜99重量%、ラダー型シリコーン30〜1
重量%が適当である。ラダー型シリコーンが1重量%未
満の時は撥水性、耐水性、耐汚染性が十分に発揮できな
い。一方ラダー型シリコーンが30重量%を越える時は
成形体の機械的性質(引張強さ、曲げ強さ、耐衝撃性
等)が低下するので好ましくない。
【0015】(メタ)アクリル基またはビニル基を含有
するラダー型シリコーンは、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂またはジアリルフタレート樹脂と容
易に共重合して均一な成形体を与える。したがって本発
明の樹脂組成物は本熱硬化型樹脂等と同一の硬化方法を
採用することができ、また圧縮成形、射出成形、手積み
成形、スプレー・アップ、フィラメントワインディン
グ、プルトリュージョン、シートモールディングコンパ
ウンド(SMC)、バルクモールディングコンパウンド
(BMC)等の成形方法を採用することができる。
【0016】本発明で使用される繊維強化材は、有機及
び/または無機繊維であり、例えばガラス繊維、セラミ
ック繊維、炭素繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ア
ラミド繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維等の公知
のものが使用される。むろんこれらの繊維を組合せて使
用してもよく、その使用量は樹脂等100重量部に対し
て5〜200重量部、好ましくは20〜100重量部で
ある。本発明で使用される無機充填材は、例えば炭酸カ
ルシウム、タルク、クレー、ガラス粉、シリカ、水酸化
アルミニウム、硫酸バリウム、酸化チタン等の公知のも
のが使用される。むろんこれらの無機充填材を組合せて
使用することもでき、その使用量は樹脂等100重量部
に対して0〜300重量部、好ましくは0〜200重量
部である。無機充填材が300重量部より多い場合は、
粘度が高すぎて含浸性が低下し、泡が残り易く、また成
形時の流動性に乏しくなり、型に密着させることが困難
となり、また品質も低下する。
【0017】そのほか、チクソ剤としては微粉の酸化け
い素等、着色剤としてはチタンホワイト、カーボンブラ
ック、ベンガラ、ジンクイエロー、ウルトラマリン、紺
青、黄色酸化鉄、モリブデンレッド、ピグメントレッド
49等が、その他消泡剤としてシリコーン系、フッ素系
消泡剤が、耐侯性向上のための紫外線吸収剤としてベン
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシル酸系の
紫外線吸収剤が、酸化防止安定剤としてはアミン系、フ
ェノール系、硫黄系、リン系の安定剤が用いられる。
【0018】本発明の樹脂組成物の硬化には、不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニルエステル樹脂或はジアリルフタ
レート樹脂の硬化に用いられる通常の硬化剤を用いるこ
とができる。すなわち、過酸化ベンゾイル、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサ
イド等の過酸化物、及び場合によってはこれら過酸化物
とドデシルアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミ
ノエタノールなどのアミン類やナフテン酸コバルト、ス
テアリン酸コバルト等の金属塩を併用することにより、
加熱して硬化したり、場合によっては常温硬化可能な硬
化剤を選択することにより加熱不可能な場合においても
使用可能である。
【0019】
【実施例】
(合成例 1)温度計、撹拌装置、還流冷却器を取りつけ
た2リットルのフラスコに、3メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン75g(0.3モル)、メチルトリ
エトキシシラン107g(0.6モル)、フェニルトリ
メトキシシラン20g(0.1モル)、塩酸0.01モ
ル、水36gを仕込み、フラスコ内の温度を60℃まで
昇温し、撹拌しながら3時間保持した。続いて70℃に
昇温し、1時間反応させた後、ブチルアミンを加えて中
和し、水ついでトルエンを用いて洗浄後、ロータリーエ
バポレーターを使用して溶剤、水を除去した。得られた
RSiO3/2 の置換基Rの30モル%がメタクリロキシ
プロピル基、60モル%がメチル基、10モル%がフェ
ニル基であり、分子量(数平均分子量、以下同じ。)
3,200であった。
【0020】(合成例2)合成例1で得られた分子量
3,200のオリゴマー100重量部を100重量部の
イソプロピルアルコールに溶解し、ヘキサメチルジシロ
キサン15重量部、10%塩酸5重量部を加え、60℃
で1時間反応させた。中和後、ロータリーエバーポレー
ターで溶剤及び水を除去した。OH価の分析により、ラ
ダーシリコーンオリゴマーの末端OHはすべて消失して
いた。
【0021】(合成例3) 不飽和ポリエステル樹脂 撹拌器、還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計を付した
2リットルフラスコに270gのプロピレングリコー
ル、147gの無水マレイン酸、222gの無水フタル
酸を入れ、窒素ガスを流入しつつ90℃まで昇温し、撹
拌しながら160℃に温度を上昇する。縮合水を除去し
つつ190℃に上げ3時間保つ。ついで50mmHgの
減圧にして未反応グリコール及び縮合水を完全に除く。
酸価が10に達したとき110℃に温度を下げ、ハイド
ロキノン0.12gとスチレン300gを添加して室温
に冷却する。
【0022】(合成例4) ビニルエステル樹脂 撹拌器、還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計を付した
2リットルフラスコに500gのビスフェノールAタイ
プのエポキシ樹脂(エポキシ当量260)、メタクリル
酸170g、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.8
g、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド2gを加
え、撹拌しつつ130℃に加熱する。酸価が10になっ
たら100℃に冷却し、スチレン500gを加え室温に
冷却する。
【0023】(合成例5) ジアリルフタレート樹脂 撹拌器、還流冷却器、温度計を付した2リットルフラス
コにジアリルフタレート400g、300gのイソプロ
ピルアルコール、50%の過酸化水素水30gを加え、
撹拌しつつ100℃に加熱する。10時間還流させ、粘
度が25CPになったとき反応を中止し、室温にまで冷
却する。内容物を0℃に冷却したメタノール5,000
g中に注加するとジアリルフタレートプレポリマーが沈
殿する。濾過、乾燥してプレポリマー固体を得る。
【0024】(配合例1)合成例3の不飽和ポリエステ
ル樹脂100重量部に、合成例1のラダーシリコーン樹
脂12重量部及び炭酸カルシウム30重量部を配合し
た。 (比較例1)合成例1のラダーシリコーンを混合せず、
合成例3のみの不飽和ポリエステルのみとした。
【0025】(配合例2)合成例4のビニルエステル樹
脂100重量部に、合成例2のラダーシリコーン樹脂1
5重量部、ガラス繊維30重量部及び炭酸カルシウム2
0重量部を配合した。 (比較例2)合成例2のラダーシリコーンを混合せず、
そのほかは配合例2と同様の配合とした。
【0026】(配合例3)合成例5のジアリルフタレー
トプレポリマー100重量部に、合成例2のラダーシリ
コーン8重量部、けい酸カルシウム30重量部、ガラス
繊維20重量部、シリカ系チクソ剤0.5重量部を配合
した。 (比較例3)配合例3のラダーシリコーンを除き他は同
一の配合とした。
【0027】(成形条件並びに成形材の物性)配合例1
〜3、比較例1〜3の樹脂を表1にかかげた条件で硬化
成形し、成形材の物性を測定した。測定結果を表2に示
す。機械的物性はJIS K−6911(熱硬化性プラ
スチック一般試験法)によった。表2よりわかるように
ラダーシリコーン添加により、特に耐煮沸吸水率、水の
接触角、耐汚染性が向上した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、硬化反応を起こ
すことにより硬化物成形体を構成する高分子中に撥水
性、耐汚染性を有するラダー型シリコーンを共重合して
分子中に固定化し、成形体に撥水性、耐水性、耐汚染性
を付与するものである。この結合は強固であって、単に
拭ってふき取ったり、或は長期間使用したり、煮沸等の
処理によっても全く影響を受けないものである。なお本
硬化物はヌメリ感がないこともその特徴としてあげるこ
とができる。
【0031】また本発明の樹脂組成物の原料は、入手し
易く、かつ比較的安価であり、合成も簡単で、得られた
樹脂組成物は貯蔵安定性に優れており、硬化に際しては
従来の不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂等
の熱硬化性樹脂の硬化操作と同じであって、容易に硬化
でき、得られた成形材は引張強さ、曲げ強さ等の物性も
優れているうえ、従来の熱硬化性樹脂に比して遥かに撥
水性、耐水性、耐汚染性に優れた成形材を得ることがで
きた。この成形材はそのままで建築材料、車両部品材
料、電気器具部品材料、家具、雑貨等として、或はその
中間材料として使用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
    ル樹脂、ジアリルフタレート樹脂から選ばれた樹脂70
    〜99重量%に、(メタ)アクリル基またはビニル基を
    含有するラダー型シリコーン30〜1重量%を配合した
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
    ル樹脂、ジアリルフタレート樹脂から選ばれた樹脂70
    〜99重量%に、(メタ)アクリル基またはビニル基を
    含有するラダー型シリコーン30〜1重量%を配合した
    樹脂組成物に硬化剤を配合し、硬化した成形材。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
    ル樹脂、ジアリルフタレート樹脂から選ばれた樹脂70
    〜99重量%に、(メタ)アクリル基またはビニル基を
    含有するラダー型シリコーン30〜1重量%及び硬化剤
    を配合した樹脂組成物に繊維強化材及び/または無機充
    填材を配合し、硬化した成形材。
JP27184995A 1995-09-26 1995-09-26 樹脂組成物及びその成形材 Pending JPH0987347A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27184995A JPH0987347A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 樹脂組成物及びその成形材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27184995A JPH0987347A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 樹脂組成物及びその成形材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0987347A true JPH0987347A (ja) 1997-03-31

Family

ID=17505742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27184995A Pending JPH0987347A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 樹脂組成物及びその成形材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0987347A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005298575A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Matsushita Electric Works Ltd 有機−無機ハイブリッド樹脂組成物及びその製造方法並びに硬化物
JP2013143587A (ja) * 2012-01-06 2013-07-22 Nippon Ceramic Co Ltd 音響整合層を用いた空中用超音波送受波器。

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005298575A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Matsushita Electric Works Ltd 有機−無機ハイブリッド樹脂組成物及びその製造方法並びに硬化物
JP4612324B2 (ja) * 2004-04-07 2011-01-12 パナソニック電工株式会社 有機−無機ハイブリッド樹脂組成物及びその製造方法並びに硬化物
JP2013143587A (ja) * 2012-01-06 2013-07-22 Nippon Ceramic Co Ltd 音響整合層を用いた空中用超音波送受波器。

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11091651B2 (en) Acetoacetyl thermosetting resin for gel coat
KR101394711B1 (ko) 겔 코트용 폴리에스테르 아크릴 수지의 저 voc 열경화성 조성물
JP6988979B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物及びその樹脂成形物
JP2943148B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH08253564A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP3535863B2 (ja) 不飽和ポリエステル及び不飽和ポリエステル樹脂
JPH0987347A (ja) 樹脂組成物及びその成形材
US3957906A (en) Chemically resistant polyester resins compositions
JP2018002888A (ja) ビニルエステル樹脂組成物
JP2020097642A (ja) 硬化性樹脂組成物及び成形体
JP2004099351A (ja) 人工大理石充填剤用の表面処理剤
JP2004010832A (ja) 樹脂組成物
CN109265618A (zh) 一种改性不饱和聚酯树脂杂化材料的制备方法
KR102495843B1 (ko) 신규한 화합물, 이를 포함하는 에폭시 수지 조성물 및 이의 경화물
JP3212894B2 (ja) 成形材料用樹脂組成物および該組成物を用いた成形材料
JP2961610B2 (ja) 樹脂組成物及び成形物の製造法
JP2850234B2 (ja) 樹脂組成物
JP2019119849A (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2004231687A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びパテ塗料
JP2021084940A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH06329773A (ja) ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPH0212248B2 (ja)
JPH041004B2 (ja)
JPH0892331A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物および繊維強化プラスチック成形品の製造法
JPH04198313A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びそれを用いるゲルコート剤