JPH0986427A - 動力舵取装置の操舵力制御装置 - Google Patents

動力舵取装置の操舵力制御装置

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JPH0986427A
JPH0986427A JP24587695A JP24587695A JPH0986427A JP H0986427 A JPH0986427 A JP H0986427A JP 24587695 A JP24587695 A JP 24587695A JP 24587695 A JP24587695 A JP 24587695A JP H0986427 A JPH0986427 A JP H0986427A
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valve
steering
force control
hole
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JP24587695A
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Yukimitsu Minamihata
幸光 南端
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵力制御用のスプールバルブでのスプール
の軸線方向の長さ寸法を短くし、バルブを小型し、また
スプールの動きや操舵力特性も安定とする。 【解決手段】 操舵力制御用スプールバルブ13を構成
するスプール30に、その両端側に形成される第1、第
2の低圧室42,51間を連通する油路を設ける。この
油路を、スプール30内で一端に開口した状態で軸線方
向に沿って形成した排出側の通路孔38と、その孔端部
と第2の低圧室を連通する連通孔39とから構成する。
また、この油路は、第1の低圧室42に開口しタンクに
接続されるタンクポート24を備える。このスプール他
端の第2の低圧室に臨む部分に、軸線方向に傾斜する斜
面部であるテーパ面52を設ける。このテーパ面52
に、スプール内での連通孔を開口させるように軸線に対
し斜め方向から設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動力舵取装置におい
て車輌の走行速度、操舵角度等の各種走行条件に応じて
制御し所要の操舵力を得るための操舵力制御装置に関
し、特に操舵力制御を行なうための油圧反力制御用また
は流量制御用として用いられるスプールバルブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車のハンドル操作力(操舵力)を軽
減するための動力舵取装置において、車輌の走行速度や
操舵角度等といった各種走行条件に応じた操舵力制御
を、たとえば油圧反力機構を利用して行なう操舵力制御
装置が従来から提案されている。すなわち、車輌停車時
や低速走行時には反力油圧を最小限とし軽快な操舵操作
を可能とし、高速走行時には反力油圧を増大させ、ハン
ドルに剛性感をもたせて直進時の安定性を確保するとい
う操舵力制御を、動力舵取装置における入、出力軸間を
反力油圧の大きさに応じて選択的に拘束する反力プラン
ジャで相対的に回動させたり拘束したりすることにより
行なうように構成している。
【0003】従来この種の操舵力制御装置として油圧反
力機構を用いたものには、反力油圧をポンプから流路切
換弁を介してパワーシリンダに至る主油圧通路の一部か
ら分流して用い、これを油圧反力制御用のスプールバル
ブにより制御し、反力プランジャを動かすための油圧反
力室に導く構成によるものが、たとえば特開昭63−6
8467号公報、特開平4−254257号公報、特開
平5−56756号公報等によって提案されている。
【0004】このような従来の装置では、油圧反力制御
用のスプールバルブを、車速センサ、さらに舵角センサ
やトルクセンサなどからの検出信号によりコントローラ
からの出力電流で所要の作動力を発生させるソレノイド
コイルやステッピングモータ等の電気的なアクチュエー
タを用いて作動させることにより、油圧反力機構を電子
制御によって適切かつ確実に作動させ、車速や操舵状況
に応じた操舵力制御を所要の状態で行なっている。
【0005】図6は従来の動力舵取装置における油圧反
力制御による操舵力制御装置において、これを構成する
スプールバルブ機構部およびこの機構部に関連する油圧
回路部分を示す。これを説明すると、図中10は動力舵
取装置における操舵力制御装置で、この操舵力制御装置
10は、ハウジング11内部に形成したバルブ孔12内
に組み込まれてなる操舵反力制御用のスプールバルブ1
3と、このスプールバルブ13の作動制御用のアクチュ
エータとしての電磁ソレノイド14とによって構成され
ている。
【0006】図中15は図示を省略した動力舵取装置の
入、出力軸間に操舵反力を与える反力ピストンに油圧反
力を作用させる油圧反力室、Pは動力舵取装置における
コントロールバルブやパワーシリンダ(図中PSで示
す)に圧油を供給するオイルポンプ、Tはタンクであ
る。
【0007】20は前記バルブ孔12内に嵌挿して配置
されたスプールバルブ13を構成するスリーブで、この
スリーブ20は、バルブ孔12の一方の開口端を閉塞す
るプラグ21のねじにより軸線方向に移動調整可能に設
けられている。このスリーブ20の外周部には、軸線方
向の三個所に環状溝20a,20b,20cが形成さ
れ、ハウジング11側に設けたポンプPからの圧油供給
ポート22、油圧反力室15への反力ポート23、タン
クTに至る排出ポート24と接続している。
【0008】なお、この排出ポート24と接続している
環状溝20cに対向するハウジング11のバルブ孔12
内壁にも環状溝24aが形成され、圧油のタンクTへの
排出通路を構成している。また、このスリーブ20の内
側で軸線方向の略中央部分には、前記反力ポート23と
連通され油圧反力室15への反力油圧が導入される環状
溝25が形成されている。さらに、スリーブ内孔26の
軸線方向の両端側は、前記供給ポート22、排出ポート
24と接続している。
【0009】30は上述したスリーブ20の内孔26内
で摺動自在に配置されたスプールであり、このスプール
30には、前記スリーブ20側の環状溝25の供給ポー
ト22、排出ポート24との間で第1および第2の可変
絞りを形成するチャンファ部33,34が形成されてい
る。なお、図中35、36、37はそれぞれ供給ポート
22、反力ポート23、排出ポート24に連通する通路
を形成するための環状溝または小径端部である。
【0010】また、このスプール30内部には、このス
プール30の両端側の低圧部分をタンクT側に接続する
ために供給ポート22側の端部から軸線方向に延びた排
出側の通路孔38と前記小径端部37に対応する部分で
軸線に直交する径方向に向って穿設された連通孔39と
が形成されている。
【0011】そして、このスプール30は、供給ポート
22側の一端部からばね手段であるコイルばね40によ
り図中右側への付勢力が与えられるとともに、排出ポー
ト24側の他端部には、このスプール30を車速等とい
った車輌の走行条件に応じて前記コイルばね40と協働
して進退動作させることにより油圧反力室15への反力
油圧を制御する電磁ソレノイド14における可動ロッド
14aの先端部が当接している。
【0012】ここで、図中41は上述したコイルばね4
0の付勢力を調整する調整ロッドで、この調整ロッド4
1は、前記スプール30の一端部に対向した状態でプラ
グ21を貫通して螺入され、その内方端にコイルばね4
0の一端が係止されている。なお、この調整ロッド41
の内方端が臨むプラグ21の内方端は凹設され、低圧室
42が形成されている。また、図中43はスプール30
側の端部に凹設されたばね受け用の凹部である。
【0013】なお、上述した油圧反力制御用のスプール
バルブ13において、各部の通路等間には、適宜のシー
ルリングが必要に応じて介在して設けられている。ま
た、図中44はスプール30の電磁ソレノイド14側の
端部中央に設けられたセンタ穴である。このセンタ穴4
4は、前記排出側通路孔38と連通しない状態で形成さ
れている。
【0014】以上の構成による油圧反力制御用のスプー
ルバルブ13によれば、ポンプPからの圧油は、動力舵
取装置PSへの通路から分岐されて供給ポート22に導
入されることにより、ソレノイド14とコイルばね40
とによって決定されるスプール30の位置により、第
1、第2の可変絞り(チャンファ部33,34による)
の開口量に応じて、油圧反力室15に反力油圧として導
入される。勿論、この第1、第2の可変絞りによって、
油圧反力室15がタンクT側に接続されると、反力油圧
が最小となる。
【0015】また、ソレノイド14は、車速が遅い時ほ
どロッド14aを図中左側に突出させ、かつ車速の上昇
に伴い図中右側に変位させるようになっており、据え切
り時には、スプール30は最も左側に移動し、第1の可
変絞り(33)が閉じ切り、ポンプPからの圧油を、油
圧反力室15に導入しないようにしている。このとき第
2の可変絞り(34)は開放され、油圧反力室15がタ
ンクT側に接続して油圧反力を実質的に零とし、軽快な
操舵を行なえるようにしている。
【0016】一方、車速の上昇に応じてスプール30
は、据え切り状態から次第に右側に変位し、第1の可変
絞りが徐々に開放され、タンクT側の第2の可変絞りは
絞られる。これにより、油圧反力室15への反力油圧の
圧力比(油圧反力圧/PS圧)は車速の上昇に伴い増加
する。ここで、舵取ハンドルが操舵され、動力舵取装置
PS側の圧力(ポンプ圧)が上昇すると、油圧反力室1
5内の反力油圧は、設定された圧力比にしたがって上昇
し、所望の油圧反力が得られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述したような油圧反
力を用いて操舵力制御を行なう従来の装置において、油
圧反力制御を行なうスプールバルブ13での構造上か
ら、バルブ全体が特に軸線方向で大型化するという問題
がある。すなわち、上述した従来のスプールバルブ13
において、スプール30の両端側に形成される低圧部分
を連通しかつタンクT側に接続される油路を、このスプ
ール30の軸心部分に供給ポート22側の端部から軸線
方向に沿って形成した排出側通路孔38とこれに連通し
て前記スプール30の小径端部37に対応する部分で軸
線に直交する径方向に向って穿設した連通孔39とから
構成している。
【0018】そして、これらの排出側通路孔38に対し
連通孔39を連通させるためには、スプール30の形
状、構造上から図中xで示す軸線方向の寸法を取ること
が必要で、スプール30、すなわちスプールバルブ13
の軸線方向長さが長くなるという問題があった。特に、
上述したスプール30によれば、外周部に環状溝35,
36、小径端部37やチャンファ部33,34を設ける
ことから、全体として高精度を要求される部品であるた
め、両端にセンタ穴(一方に符号44を付している)を
有しており、このセンタ穴44の存在によっても、スプ
ール30の排出ポート24側の端部での長さ寸法xを長
くすることが必要となっている。
【0019】たとえばスプール30の軸心部分に形成し
た排出側通路孔38を、センタ穴44と連通させると、
バルブ13内での油圧の排出側の流れが、電磁ソレノイ
ド14のロッド14aに影響するおそれがあり、結果と
してこの電磁ソレノイド14によるスプール30の制御
が害され、操舵力特性が安定しないため実用面から好ま
しくない。
【0020】また、上述したように排出側の油路を、ス
プール30の軸心部分での通路孔38とこれに直交する
連通孔39とで形成していることにより、この油路を通
って排出ポート24からタンクT側に排出される圧油の
流れが、バルブ孔12内でのスプール30を発振させる
ことがあり、特性的に問題であった。さらに、上述した
構成では、圧油のスムーズな流れが得にくく、スプール
30の動きもスムーズとは言えず、流体音の発生が大き
いという不具合もあり、これらの問題点を一掃すること
が望まれている。
【0021】また、動力舵取装置の操舵力制御装置とし
ては、たとえば特開平2−175467号公報、特開平
2−306878号公報等に示されるように、流路切換
弁となる油圧ブリッジ回路を構成する左、右二対の可変
絞りと同時に切換え制御される可変絞りによる油圧ブリ
ッジ回路とその回路の一部に設けた車速、その他の車輌
の走行条件に応動する可変絞り弁とを用いることによ
り、パワーシリンダへの供給流量、排出流量を制御し、
入力軸すなわち舵取りハンドルを軽くしたり重くしたり
するという操舵力制御を行なう構成のものも知られてい
る。そして、このような構成によれば、操舵力制御を、
低コストでしかも制御範囲も実用上では問題とならない
範囲内で確保することができる。
【0022】このような油圧回路内での流れを制御する
ことにより操舵力制御を行なう操舵力制御装置において
も、車速、その他の車輌の走行条件に応動する可変絞り
弁を、電磁ソレノイドで駆動制御されるスプールバルブ
によって構成している。そして、このような油圧回路内
での流量制御を行なうスプールバルブにおいても、前述
した油圧反力制御用のスプールバルブと同様に、スプー
ル両端側に形成される低圧部分を連通する油路を形成す
るためにバルブ全体が軸線方向で大型化するという不具
合を生じるもので、このような流量制御用スプールバル
ブに対しての対策を講じることも望まれている。
【0023】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、操舵力制御を行なうための油圧反力制御用
または流量制御用として用いられるスプールバルブ構造
を改良し、スプールの軸線方向での長さ寸法を小さく
し、バルブとして小型、コンパクトな構造を得ることが
可能で、スプールのバルブ孔内での安定した動きを得
て、操舵力特性も安定している動力舵取装置の操舵力制
御装置を得ることを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係る動力舵取装置の操舵力制御装置は、
車輌の走行条件に応じた操舵力制御を行なうための油圧
反力制御用または流量制御用のスプールバルブを、ハウ
ジングのバルブ孔内で軸線方向に摺動自在に保持されか
つ付勢手段により一端から他端に向って付勢されている
スプールと、その他端に当接し車輌の走行条件に応じて
進退する作動端を有するアクチュエータとを備え、スプ
ール外周部とバルブ孔との間で一端寄りの部分と他端寄
りの部分とに、ポンプと油圧反力室、あるいは第1、第
2の油路に第1、第2のポートを介して接続される第
1、第2の環状溝を形成するとともに、バルブ孔内でス
プールの一端側にタンクに接続されるタンクポートが開
口する第1の低圧室を、他端側に第2の低圧室を形成
し、かつ第1、第2の低圧室をスプール内で一端に開口
した状態で軸線方向に沿って形成した排出側の通路孔と
この通路孔の端部と第2の低圧室とを連通するスプール
の他端側外周部に形成した連通孔とによって接続するよ
うに構成し、この連通孔を、スプールの他端側で第2の
低圧室に臨む部分に形成した斜面部に開口するように軸
線方向に傾斜させて設けたのである。
【0025】ここで、本発明によれば、スプールの第2
の低圧室に臨む他端側を円錐台形状に形成し、そのテー
パ面を斜面部として連通孔を設けたり、あるいはスプー
ルの他端側の外周部の一部に斜面部として傾斜面を形成
し、この傾斜面に連通孔を設けることにより、スプール
内で軸線方向に延びた排出側の通路孔の端部と連通させ
ている。
【0026】本発明によれば、スプールの両端側の低圧
室を連通し、一方に設けている排出ポートからタンクに
排出するにあたって、スプール内で軸線方向に沿って設
けた排出側の通路孔と、この通路孔の端部に傾斜して連
通する連通孔とによって排出側の油路を構成している。
そして、この排出側の油路となる連通孔を、スプールの
第2の低圧室側の端部に設けた斜面部に開口するように
軸線方向に斜めに傾斜させて設けているので、タンクへ
の排出側の油路での流れを滑らかとするとともに、スプ
ール内の通路孔と第2の低圧室とを連通する連通部分で
の軸線方向の長さ寸法を短くすることができる。
【0027】上述した操舵力制御を行なうためのスプー
ルバルブとしては、操舵力制御装置の構造によって、油
圧反力制御を行なうか、あるいは操舵補助力を得るため
の油圧回路中での流量制御を行なうために用いられる。
上述したバルブ孔は、たとえばハウジング内部に直接設
けているが、これに限定されず、ハウジングに形成した
孔部にスリーブを嵌込むことによりスプールを保持する
バルブ孔を形成したものでもよい。また、付勢手段とし
ては、コイルばねを用いるが、これに限らず、スプール
を軸線方向に押圧して付勢する手段であればよい。
【0028】さらに、アクチュエータとしては、電磁ソ
レノイドを例示するが、これに限らず、作動端を進退動
作させることができる適宜のアクチュエータであれば、
採用することは自由である。また、斜面部は、スプール
の第2の低圧室に臨む他端側に形成した円錐台形状のテ
ーパ面であるか、あるいはスプールの他端側の外周部の
一部に形成した傾斜面であるとよいが、これに類する斜
面であればよい。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る動力舵取装置
の操舵力制御装置の一つの実施の形態を示し、前述した
図6と同様に油圧反力制御を行なう操舵力制御装置を構
成するスプールバルブ機構部およびこれに関連する油圧
回路部分のみを示し、それ以外の構成は省略する。ま
た、この図において図6と同一または相当する部分には
同一番号を付して説明は省略する。
【0030】本発明によれば、油圧反力制御用スプール
バルブ13において、ハウジング11(スリーブ20)
のバルブ孔(内孔26)内でスプール30のコイルばね
40が配設されている一端側にタンクTに接続されるタ
ンクポート24が開口する第1の低圧室42を、電磁ソ
レノイド14の可動ロッド14aが設けられている他端
側に第2の低圧室51を形成し、かつこれら第1、第2
の低圧室42,51をスプール30内で一端に開口した
状態で軸線方向に沿って形成した排出側の通路孔38と
この通路孔38の端部と第2の低圧室51とを連通する
スプール30の他端側外周部に形成した連通孔39とに
よって接続するにあたって、以下のような構造を採用し
ている。
【0031】すなわち、スプール30の他端側で第2の
低圧室51に臨む部分を、図2(a),(b)で示すよ
うに円錐台形状で形成するとともに、これにより斜面部
として得られるテーパ面52の一部に開口するように、
前記連通孔39をスプール30の軸線に対する斜め方向
から傾斜させて開口させている。ここで、この連通孔3
9は、加工性の面から、前記斜面部としてのテーパ面5
2に略垂直に形成されている。
【0032】したがって、このような構成では、タンク
Tへの排出側の油路すなわちスプール30内で軸線方向
に沿って設けた排出側の通路孔38とその端部に傾斜し
て連通する連通孔39とによる油路およびこの油路に対
しての第1、第2の低圧室42,51との流れを、通路
孔38に対しての連通孔39の傾きによって、滑らかと
するとともに、スプール30内の通路孔38と第2の低
圧室51とを連通する連通部分での軸線方向の長さ寸法
を従来に比べて短くすることができ、これによりバルブ
13全体を小型、コンパクトな構造とすることができ
る。
【0033】また、スプール30の第2の低圧室51に
臨む端部での排出側の連通孔39の開口を斜面部である
テーパ面52に位置させているので、電磁ソレノイド1
4の可動ロッド14aへの圧油の吹き出しがないため、
この可動ロッド14aの進退動作を適切に得られ、安定
した操舵力制御を行なえる。
【0034】さらに、このような斜面部であるテーパ面
52への排出側である連通孔39の開口径を適宜調整し
て形成することにより、バルブ発振を抑えることがで
き、安定した操舵力特性を得ることができる。ここで、
斜めに加工することにより形成した長さの短い連通孔3
9部分での径寸法を変えるだけであるので、特別な絞り
部材を別に設ける必要はない。
【0035】特に、上述した構成では、スプール30内
に軸線方向に沿って形成した通路孔38とこれに傾斜し
て接続される連通孔39とによって排出側油路を形成し
ているので、タンクTに至る排出側の圧油の流れを滑ら
かにし、バルブ13内での圧油の流れを滑らかにし、ス
プール30の作動も円滑に行なえ、流体音の発生も小さ
いバルブが得られる。
【0036】ここで、上述した実施の形態では、図2
(a),(b)に示すようにスプール30の第2の低圧
室51に臨む他端側を円錐台形状に形成し、そのテーパ
面52を斜面部として連通孔39を設けているが、本発
明はこれに限定されない。たとえば、図3(a),
(b)に示すようにスプール30の他端側の外周部の一
部に斜面部として傾斜面53を形成し、この傾斜面53
に連通孔39を設けることにより、スプール30内で軸
線方向に延びた排出側の通路孔38の端部と連通させて
もよい。
【0037】図4および図5は本発明に係る動力舵取装
置の操舵力制御装置の別の実施の形態を示し、操舵力制
御装置を構成する油圧回路図およびその回路途中に付設
するスプールバルブ機構部のみを示し、それ以外の構成
は省略する。なお、これらの図において前述した図1や
図6と同一または相当する部分には同一番号を付して説
明は省略する。
【0038】ここで、図4に示した油圧回路は、油圧源
であるポンプPから供給通路61,71を介して給送さ
れる圧油を、舵取りハンドルによる舵取操作によって切
換え制御される油圧ブリッジ回路60,70による流路
切換弁CVを介して、装置アクチュエータであるパワー
シリンダ(図中P/Cで示す)の左、右室CL,CRに
給送するとともに、タンクTに還流させるように構成さ
れている。
【0039】ここで、図中61はポンプPから流路切換
弁CVを構成する第1の油圧ブリッジ回路60に至る供
給通路、62,63はこの第1の油圧ブリッジ回路60
においてブリッジ回路を構成する左、右通路、62a,
63aはこれら左、右通路62,63からパワーシリン
ダP/Cの左、右室CL,CRへの左、右シリンダ通
路、64は流路切換弁CVにおける第1の油圧ブリッジ
回路60からタンクTに至る戻り通路である。
【0040】また、上述した流路切換弁CVにおける第
1の油圧ブリッジ回路60を構成する左、右通路62,
63には、広く知られているように、第1の可変絞り1
R,1Lおよび第2の可変絞り2R,2Lが相対向して
設けられている。そして、これら第1、第2の可変絞り
1R,2L;1L,2R間の左、右通路62,63から
前記左、右シリンダ通路62a,63aが接続され、パ
ワーシリンダ左、右室CL,CRに圧油を適宜供給また
は還流させるように構成されている。
【0041】また、前記第1の油圧ブリッジ回路60に
並列するように、ポンプPからの供給通路61とタンク
Tへの戻り通路64との間に、第2の油圧ブリッジ回路
70を設けている。なお、図中71は第2の油圧ブリッ
ジ回路70にポンプPからの圧油を給送する供給側通
路、75は第2の油圧ブリッジ回路20とタンクT側の
戻り通路15とを接続する戻り側通路である。
【0042】そして、この第2の油圧ブリッジ回路70
を構成する左、右通路である第1、第2の流路72,7
3に、舵取操作に応じて開度を変える左、右一対をなす
第3、第4、第5の可変絞り3R,3L、4R,4L、
5R,5Lを設けている。ここで、これら第3、第4、
第5の可変絞り3R,3L、4R,4L、5R,5L
は、第1、第2の流路72,73に対し左、右が交互に
位置する状態で設けている。すなわち、第1の流路72
には、右側の第3の可変絞り3R、左側の第4の可変絞
り4L、右側の第5の可変絞り5Rが設けられ、第2の
流路73はこれとは逆の配置となっている。
【0043】さらに、この第2の油圧ブリッジ回路70
の第1、第2の流路72,73において、第3、第4の
可変絞り3R,3L、4R,4L間をバイパス通路74
(74a,74b)で接続している。そして、このバイ
パス通路74には、車輌の各種走行条件、たとえば車
速、操舵角等の車輌の走行条件に応じて制御されるソレ
ノイド式の可変絞り弁6として、図5に示すソレノイド
式のスプールバルブ13を設け、油圧回路での流量制御
を行なうように構成している。
【0044】ここで、この実施の形態におけるスプール
バルブ13において、前述した図1、図6でのバルブと
構造上で相違する点は、ハウジング11内にスリーブ2
0を用いずに、バルブ孔50を直接形成してスプール3
0を摺動自在に保持させた点、さらにスプール30には
可変絞りとしての一個所にチャンファ部33を設け、そ
の両側に図4での左、右のバイパス通路74a,74b
(第1、第2の油路に相当する)を、第1、第2のポー
ト(図中22,23で示す)を介して接続することによ
り、これらの通路を選択的に接続するようにしている点
である。なお、このような構造のスプールバルブ13に
おいても、ソレノイド14によるスプール30の動き
で、チャンファ部33を開閉制御し、バイパス路74
a,74bを選択的に接続して可変絞り弁6としての機
能を得られる。
【0045】ここで、このような流量制御用のスプール
バルブ13においても、スプール30の両端側に第1、
第2の低圧室42,51が形成されるが、これらを図1
に示した実施の形態と同様に、スプール30内で一端に
開口した状態で軸線方向に沿って形成した排出側の通路
孔38とこの通路孔38の端部と第2の低圧室51とを
連通するスプール30の他端側外周部に形成した連通孔
39とで接続する際に、スプール30の他端側で第2の
低圧室51に臨む部分を円錐台形状で形成するととも
に、これにより斜面部として得られるテーパ面52の一
部に開口するように、連通孔39をスプール30の軸線
に対する斜め方向から傾斜させて開口させている。
【0046】このような構成によれば、前述した実施の
形態と同じく、タンクTへの排出側の油路すなわちスプ
ール30内で軸線方向に沿って設けた排出側の通路孔3
8とその端部に傾斜して連通する連通孔39とによる油
路およびこの油路に対しての第1、第2の低圧室42,
51との流れを、通路孔38に対しての連通孔39の傾
きによって、滑らかとするとともに、スプール30内の
通路孔38と第2の低圧室51とを連通する連通部分で
の軸線方向の長さ寸法を短くすることができ、バルブ1
3全体を小型、コンパクトな構造とすることができる
等、同様の作用効果を得られる。
【0047】なお、本発明は上述した実施の形態での構
造には限定されず、動力舵取装置(パワーステアリング
本体部)を始めとして操舵力制御装置10における各部
の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることは言うまで
もない。
【0048】また、本発明は上述した実施の形態で例示
した油圧反力制御または流量制御による操舵力制御装置
10に限定されず、従来から広く知られている構造であ
ってもよく、種々の変形例が考えられ、動力舵取装置と
しても種々の形式のものであってもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る動力舵
取装置の操舵力制御装置によれば、操舵力制御を行なう
ための油圧反力制御用または流量制御用のスプールバル
ブを、ハウジングのバルブ孔内で軸線方向に摺動自在に
保持されかつ付勢手段で一端から他端に付勢されている
スプールと、その他端に当接し車輌の走行条件に応じて
進退する作動端を有するアクチュエータを備え、スプー
ル外周部に一端寄りの部分と他端寄りの部分とにポンプ
と油圧反力室、あるいは第1、第2の油路に第1、第2
のポートを介して接続される環状溝を形成するととも
に、バルブ孔内でスプールの一端側にタンクに接続され
るタンクポートが開口する第1の低圧室を、他端側に第
2の低圧室を形成し、かつこれら第1、第2の低圧室を
スプール内で一端に開口した状態で軸線方向に沿って形
成した排出側の通路孔とこの通路孔の端部と第2の低圧
室とを連通するスプールの他端側外周部に形成した連通
孔とによって接続するように構成し、この連通孔を、ス
プールの他端側で第2の低圧室に臨む部分に形成した斜
面部に開口するように軸線方向に傾斜させて設けたの
で、簡単な構成であるにもかかわらず、以下に述べる優
れた効果を奏する。
【0050】すなわち、本発明によれば、スプールの両
端側の低圧室を連通し、一方に設けている排出ポートか
らタンクに排出するための油路を、スプール内で軸線方
向に沿って設けた排出側の通路孔とこの通路孔の端部に
傾斜して連通する連通孔とで構成するにあたって、前記
連通孔を、スプールの第2の低圧室側の端部に設けた円
錐台形状のテーパ面や一部に形成した傾斜面による斜面
部に開口するように軸線方向に斜めに傾斜させて設けて
いるので、スプール内の通路孔と第2の低圧室とを連通
する連通部分での軸線方向の長さ寸法を短くすることが
でき、これによりバルブ全体を小型、コンパクトな構造
とすることができる。
【0051】また、本発明によれば、スプールの第2の
低圧室に臨む端部での排出側油路の開口を斜面部に位置
させているので、アクチュエータの作動端である電磁ソ
レノイドのロッド部への圧油の吹き出しがないため、こ
のロッド部の進退動作を適切に得られ、安定した操舵力
制御を行なえる。さらに、このような斜面部への排出側
油路である連通孔の開口を適宜調整して形成し、これを
小径な絞り孔とすることにより、簡単に加工できるばか
りでなく、バルブ発振を抑え、流体音を軽減でき、しか
も安定した操舵力特性を得ることができる。
【0052】また、本発明によれば、スプール内に軸線
方向に沿って形成した通路孔とこれに傾斜して接続され
る連通孔とによって排出側油路を形成しているので、タ
ンクに至る排出側の圧油の流れを滑らかにし、バルブ内
での圧油の流れを滑らかにするとともに、スプールの作
動も円滑に行なえ、流体音の発生も小さいバルブが得ら
れるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る動力舵取装置の操舵力制御装置
の一つの実施の形態を示し、油圧反力制御用スプールバ
ルブを油圧回路を含めて示す要部断面図である。
【図2】 本発明を特徴づけるスプールバルブのスプー
ルの一例を示し、(a)は要部断面図、(b)は要部斜
視図である。
【図3】 本発明を特徴づけるスプールバルブのスプー
ルの変形例を示し、(a)は要部断面図、(b)は要部
斜視図である。
【図4】 本発明に係る動力舵取装置の操舵力制御装置
の別の実施の形態を示し、装置全体の油圧回路を説明す
るための油圧回路図である。
【図5】 図4に示した油圧回路において、車速または
車輌の各種走行条件に応動する可変絞り弁として用いる
流量制御用のスプールバルブを示す要部断面図である。
【図6】 従来の動力舵取装置の操舵力制御装置におい
て操舵力制御として油圧反力制御用のスプールバルブの
要部断面図である。
【符号の説明】
10…操舵力制御装置、11…ハウジング、12…バル
ブ孔、13…油圧反力制御用、流量制御用のスプールバ
ルブ、14…電磁ソレノイド(アクチュエータ)、14
a…可動ロッド、15…油圧反力室、20…スリーブ、
21…プラグ、22…供給ポート(第1のポート)、2
3…反力ポート(第2のポート)、24…排出ポート、
25…環状溝、30…スプール、33…チャンファ部
(可変絞り)、36…環状溝、38…排出側通路孔、3
9…連通孔、40…コイルばね(ばね手段)、42…第
1の低圧室、44…センタ穴、50…バルブ孔、51…
第2の低圧室、52,53…斜面部となるテーパ面およ
び傾斜面、60…第1の油圧ブリッジ回路、61…供給
通路、62,63…左、右通路、64…戻り通路、70
…第2の油圧ブリッジ回路、71…供給側通路、72,
73…第1、第2の流路(左、右通路)、74(74
a,74b)…バイパス通路(第1、第2の油路)、7
5…戻り側通路、P…オイルポンプ、T…タンク、PS
…動力舵取装置、CV…ロータリバルブ式流路切換弁、
P/C…パワーシリンダ、CR,CL…シリンダ右、左
室。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプからの圧油を車輌の走行条件に応
    じて制御することにより操舵力を制御するスプールバル
    ブを備えた動力舵取装置の操舵力制御装置において、 前記スプールバルブを、ハウジングに設けたバルブ孔内
    で軸線方向に摺動自在に保持されかつ付勢手段により一
    端から他端に向って付勢されているスプールと、このス
    プールの他端に当接し車輌の走行条件に応じて進退する
    作動端を有するアクチュエータとを備え、 前記スプールの外周部とバルブ孔との間で一端寄りの部
    分と他端寄りの部分とに、第1、第2のポートを介して
    第1、第2の高圧側油路が接続される第1、第2の環状
    溝を形成するとともに、 前記バルブ孔内でスプールの一端側にタンクに接続され
    るタンクポートが開口する第1の低圧室を、他端側に第
    2の低圧室を形成し、かつこれら第1、第2の低圧室
    を、前記スプール内でその一端に開口させた状態で軸線
    方向に沿って形成した排出側の通路孔とこの通路孔の端
    部と第2の低圧室とを連通するスプールの他端側外周部
    に形成した連通孔とによって接続するように構成してお
    り、 前記スプールの他端側で第2の低圧室に臨む部分に斜面
    部を形成し、この斜面部に開口するように前記連通孔を
    設けたことを特徴とする動力舵取装置の操舵力制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の動力舵取装置の操舵力制
    御装置において、 操舵反力を発生させる油圧反力室への反力油圧を、ポン
    プからの圧油を車輌の走行条件に応じて制御することに
    より得る油圧反力制御用のスプールバルブを備え、 この油圧反力制御用スプールバルブのスプールの外周部
    で一端寄りの部分にポンプからの供給ポートを開口させ
    る第1の環状溝を、他端寄りの部分に油圧反力室に接続
    される反力ポートを開口させる第2の環状溝を形成した
    ことを特徴とする動力舵取装置の操舵力制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の動力舵取装置の操舵力制
    御装置において、 ポンプからパワーシリンダ左、右室への油路を舵取り操
    作に応じて切換える流路切換弁を備えた油圧回路での流
    量を車輌の走行条件に応じて制御する流量制御用のスプ
    ールバルブを備え、 この流量制御用スプールバルブのスプールの外周部とバ
    ルブ孔との間で一端寄りの部分と他端寄りの部分とに形
    成した第1、第2の環状溝に、第1、第2のポートを介
    して前記油圧回路上の油路を接続したことを特徴とする
    動力舵取装置の操舵力制御装置。
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