JPH11301505A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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Publication number
JPH11301505A
JPH11301505A JP10124069A JP12406998A JPH11301505A JP H11301505 A JPH11301505 A JP H11301505A JP 10124069 A JP10124069 A JP 10124069A JP 12406998 A JP12406998 A JP 12406998A JP H11301505 A JPH11301505 A JP H11301505A
Authority
JP
Japan
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oil
spool valve
oil chamber
pressure
passage
Prior art date
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Pending
Application number
JP10124069A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuyoshi Maruyama
辰義 丸山
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワーシリンダに導く作動油の油圧特性を車
両の運転状態に応じて変化させることができると共に、
エネルギの消費量を可及的に低減することが可能なパワ
ーステアリング装置を提供する。 【解決手段】 入力軸1に入力される操舵トルクに応じ
て、油圧ポンプ105からの作動油をパワーシリンダ1
3への作動油の供給を司る制御弁20を設ける。前記制
御弁20を操作可能な操作棒(操作手段)54を設け
る。前記制御弁20に対して、車両の運転状態に応じた
制御力を与えるアクチュエータ81を設ける。前記アク
チュエータ81の制御力が車両の運転状態に応じたアシ
スト圧力に基づいて得られ、このアシスト圧力がパワー
シリンダ13の作動油圧を減圧して得られるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のパワー
ステアリング装置に関し、とりわけ、操舵操作の中立位
置においてパワーシリンダへの作動油の供給を遮断する
形式の制御弁を備えたパワーステアリング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のパワーステアリング装置とし
て、特開平8−198125号公報に記載されたものが
知られている。
【0003】前記従来のパワーステアリング装置は、操
舵機構の入力軸に入力される操舵トルクに応じて、油圧
ポンプからの作動油をパワーシリンダに給排して操舵助
勢力を得るパワーステアリング装置であって、操舵助勢
力を発揮するパワーシリンダと、このパワーシリンダへ
の作動油の供給を司り、操舵操作の中立位置においてパ
ワーシリンダへの作動油の供給を遮断する形式の制御弁
を有している。前記制御弁は一対備えられており、操舵
機構の左方向または右方向の転舵操作において選択的に
作動するようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記パワー
シリンダに導かれる作動油の油圧特性は、操舵トルクに
応じて変化することはもとより、車速の応じて変化する
特性が望まれる。
【0005】即ち、一般に車両の低速走行時或いは停止
時は小さな操舵トルクで十分な操舵助勢力が獲得できる
ことが望まれ、低速走行中よりも接地抵抗の小さい高速
走行時は、操舵安定性の見地から、小さな操舵トルクで
は然程操舵助勢力を必要としないものである。
【0006】そこで、前記従来例にあっては、制御弁に
対して車速に応じて制御力を与える反力室を設け、この
反力室に供給する作動油を制御することによって、車速
に応じてパワーシリンダに導かれる作動油の油圧特性を
変化するようにしてある。
【0007】前記従来例における反力室に供給する作動
油の制御は、油圧ポンプの吐出通路から直接分岐して反
力室に連通する調圧通路に、ドレン通路への開口面積を
調節する可変絞りを設け、この可変絞りを車速に応じて
制御することによって成就されるようにしてある。
【0008】即ち、前記従来例にあっては、車速に応じ
てパワーシリンダに導かれる作動油の油圧特性を変化す
るために、制御弁に作動油を導く通路から分岐した調圧
通路が設けられており、この調圧通路に導かれる作動油
は、制御弁に対する制御力を得るためにのみ用いられ、
その後ドレン通路へ直接排出される。
【0009】このため、前記従来例にあっては、油圧ポ
ンプは、制御弁を介してパワーシリンダに作動油を供給
する他に、調圧通路に作動油を導くために作動される必
要があり、その分、駆動エネルギの消費量が増加する虞
がある。
【0010】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出され
たもので、パワーシリンダに導く作動油の油圧特性を車
両の運転状態に応じて変化させることができると共に、
エネルギの消費量を可及的に低減することが可能なパワ
ーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、操舵機構の入力軸に入力される操舵トルクに応
じて、油圧ポンプからの作動油をパワーシリンダに給排
して操舵助勢力を得るパワーステアリング装置におい
て、前記入力軸に入力される操舵トルクに応じてパワー
シリンダへの作動油の供給を司り、操舵操作の中立位置
においてパワーシリンダへの作動油の供給を遮断する形
式の制御弁と、この制御弁を、入力軸に入力される操舵
トルクに応じて操作可能な操作手段と、この操作手段ま
たは制御弁に対して、車両の運転状態に応じた制御力を
与えるアクチュエータとを備えてなり、前記アクチュエ
ータの制御力が車両の運転状態に応じたアシスト圧力に
基づいて得られ、このアシスト圧力がパワーシリンダの
作動油圧を減圧して得られるようにした構成にしてあ
る。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記アクチュエータは、パワー
シリンダから作動油を導く通路内に設けられ、車速に応
じたアシスト圧力を得る圧力発生装置と、この圧力発生
装置で得られたアシスト圧力を受けて操作手段または制
御弁に制御力を与えるアシストピストンと、からなる構
成にしてある。
【0013】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記制御弁が、一端側がエンド
プラグによって封止されたスプール弁収容穴と、このス
プール弁収容穴内に摺動自在に収容され、このスプール
弁収容穴内部を、パワーシリンダへ連通する封止端側の
第1油室とドレン通路へ連通する開放端側の第2油室と
に区画する第1スプール弁と、この第1スプール弁によ
ってスプール弁収容穴の略中央部分に区画形成され、作
動油の供給通路へ連通しており、第1スプール弁の移動
によって第1油室と連通可能な第3油室と、前記スプー
ル弁収容穴の開放端側に摺動自在に挿入され、操作手段
に連繋された第2スプール弁と、前記第1油室と第2油
室とを連通しており、前記第2スプール弁の移動によっ
て閉塞可能な連通油路と、前記第1スプール弁を第2油
室側に付勢して、この第1スプール弁による第1油室と
第3油室との連通を阻止する供給スプリングと、この供
給スプリングを支持すると共に、第1油室内の圧力によ
って移動可能なカットオフピストンと、を備え、前記第
2スプール弁を操作手段によって操作してこの第2スプ
ール弁を軸方向に移動させることにより、この第2スプ
ール弁が連通油路を閉じると共に、前記第1スプール弁
が移動して第1油室と第3油室とを連通させ、供給通路
から第3油室を介して第1油室に導かれる作動油をパワ
ーシリンダに供給可能とされている構成にしてある。
【0014】斯かる構成にあっては、前記操舵機構の入
力軸に入力される操舵トルクに応じて、操作手段によっ
て制御弁が操作される。前記制御弁が開弁操作されるこ
とによって、油圧ポンプからの作動油が制御弁を介して
パワーシリンダに導かれることになる。
【0015】これによって、操舵機構の左方向または右
方向の転舵操作に対して、パワーシリンダによる操舵助
勢力が得られる。
【0016】ここで、前記パワーシリンダへの作動油の
供給を司る制御弁またはこの制御弁を操作する操作手段
に対して、アクチュエータから、車両の運転状態、例え
ば車速に応じて制御力が与えられる。具体的には、前記
操作手段による制御弁の開弁操作の場合の操作力に対す
る助勢力(制御力)を車速の増加に伴って減じる。
【0017】これによって、操舵トルクに応じて変化す
る作動油の油圧特性において、油圧が立ち上がり始める
操舵トルク及び減少し始める操舵トルクの大きさが、車
速に応じて変化し、車両の低速走行時或いは停止時は、
高速走行時に比較して小さな操舵トルクで所定の作動油
圧力が得られる。
【0018】このとき、前記アクチュエータの制御力が
車両の運転状態に応じたアシスト圧力に基づいて得ら
れ、このアシスト圧力がパワーシリンダの作動油圧を減
圧して得られるようにしてあるから、油圧ポンプはパワ
ーシリンダに作動油を供給するために作動されるのみで
足り、格別調圧通路等に作動油を導くために作動される
ことはない。
【0019】したがって、パワーシリンダに導く作動油
の油圧特性を車両の運転状態に応じて変化させることが
できると共に、エネルギの消費量を可及的に低減するこ
とが可能なパワーステアリング装置が得られる。
【0020】また、請求項2記載の発明にあっては、前
記アクチュエータの圧力発生装置をパワーシリンダから
作動油を導く通路内に設けたことにより、構成の簡素化
を図ることができると共に、アシスト圧力を受けて制御
弁または操作手段に制御力を与えるアシストピストンを
設けたことにより、アシストピストンが制御弁または操
作手段に制御力を与え始めるカットオフ点以降、操舵ト
ルク(T)に対する油圧(P)の増加割合が変化する特
性、所謂カットオフ特性をもって制御されることが可能
となる。
【0021】また、請求項3記載の発明にあっては、前
記供給スプリングを支持すると共に、第1油室内の圧力
によって移動可能なカットオフピストンを設けたことに
より、第1油室内が所定圧力に上昇したカットオフ点以
降、操舵トルク(T)に対する油圧(P)の増加割合が
変化する特性、所謂カットオフ特性をもって制御される
ことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳述する。
【0023】図1は本発明の実施の形態を示すパワース
テアリング装置の説明図で、制御弁、方向切替え弁及び
アクチュエータの断面図を含む図面、図2は図1のA−
A線断面図、図3は図1のB−B線断面図を含む説明
図、図4は図1のC−C線断面図、図5は車速をパラメ
ータとして、入力軸に入力される操舵トルク(T)と操
舵助勢力を発生させる作動油圧(P)との関係を示す線
図である。
【0024】図において1は中空状の入力軸で、この入
力軸1には図外のステアリングホイールが連結され、操
舵トルクが入力される。2は前記入力軸1に対して相対
回動可能に連繋された出力軸で、これら入力軸1及び出
力軸2は、バルブハウジング3aとギヤハウジング3b
とからなるハウジング3内に回動可能に収容されてい
る。4、5、6は前記入力軸1及び出力軸2を支持する
軸受けである。
【0025】前記出力軸2は、入力軸1の外周に嵌り合
う筒状のバルブボディ7とピニオン軸8とからなり、こ
のピニオン軸8は図外の操縦リンクを操向操作するラッ
ク軸9に噛合している。なお、前記バルブボディ7とピ
ニオン軸8とは連結ピン7aによって連結してある。
【0026】10はラックサポートで、このラックサポ
ート10はラック軸9をその背面側からばね11のばね
力によってピニオン軸8に向かって押圧しており、これ
によって、このラック軸9とピニオン軸8との噛合隙間
を除去して、滑らかな操舵感覚が得られるようにしてあ
る。尚、12は前記ばね11のばね受けを兼ねるプラグ
である。
【0027】前記ラック軸9にはパワーシリンダ13が
付属しており、このパワーシリンダ13は、ラック軸9
に取付けたピストン14の両側に対峙する一対のシリン
ダ室15L、15Rを備えている。
【0028】16は前記入力軸1の中空内部に挿通され
たトーションバーで、このトーションバー16は適当な
捩じり弾性を有しており、一端がピン17によって入力
軸1に連結され、他端がセレーション18によって出力
軸2に連結されている。これによって、前記出力軸2
は、トーションバー16を介して入力軸1に連繋され、
このトーションバー16が捩じられることにより、入力
軸1に対して相対回動可能である。
【0029】20は、前記入力軸1に入力される操舵ト
ルクに応じて、パワーシリンダ13への作動油の供給を
司る制御弁である。前記制御弁20は、ハウジング3に
接して配置され、次のように構成されている。
【0030】即ち、22は前記制御弁20のボディで、
このボディ22はハウジング3に取る付けられている。
また、前記ボディ22には入力軸1と略平行に貫通孔2
3が形成してある。
【0031】前記ボディ22の貫通孔23内には略円筒
状のスリーブ24が挿入してあり、このスリーブ24の
中空内部にはスプール弁収容孔25が形成してある。前
記スプール弁収容孔25は、一端側がプラグ26によっ
て封止されており、その内部は、一端側(封止端側)に
大径部25aが形成され、他端側に小径部25bが形成
してある。尚、27は前記貫通孔23内においてスリー
ブ24の抜止めを司る抜止めリングである。
【0032】28は前記スプール弁収容孔25内に摺動
自在に収容された第1スプール弁で、この第1スプール
弁28はスプール弁収容孔25内部を一端側の第1油室
29と他端側の第2油室30とに区画している。また、
前記第1スプール弁28は、その胴部が縮径され、スプ
ール弁収容孔25の略中央部分に第3油室31を区画形
成している。
【0033】前記第3油室31の第1油室29に対する
区画は、スプール弁収容孔25の大径部25a側におい
て第1スプール弁28にテーパ状に拡径して形成された
ポペット部28aが、スプール弁収容孔25の大径部2
5aと小径部25bとの段部25cに接し、前記第1油
室29と第3油室31との連通を遮断することによって
成就されている。したがって、前記第1油室29と第3
油室31との間は、第1スプール弁28が第1油室29
側に移動し、ポペット部28aが段部25cから離間す
ることによって連通可能である。
【0034】また、前記第3油室31の第2油室30に
対する区画は、第1スプール弁28の胴部外周に設けた
シールリング32によって成就されている。
【0035】前記第1スプール弁28の第1油室29側
端部は、第1油室29内を摺動自在なカットオフピスト
ン33に対向しており、また、第1スプール弁28の第
2油室30側端部には凹形状のテーパ面34が形成して
ある。
【0036】前記カットオフピストン33は、第1油室
29内が大径室29aと小径室29bとから段付き状に
構成されており、これに合致して、段付き状に形成され
ている。前記カットオフピストン33の段付き部分と第
1油室の段付き部分とは所定のストローク(l1)をも
って相互に当接可能となっていると共に、これらの間
は、後述するドレン通路に連通する低圧室29cとなっ
ている。また、前記カットオフピストン33は、軸方向
の貫通孔33aを有すると共に、プラグ26に接するば
ね35によって第1スプール弁28側に付勢されてい
る。
【0037】36は前記第1油室29と第2油室30と
を連通する連通油路で、この連通油路36はこの実施の
形態において第1スプール弁28に軸方向に貫通して形
成してある。
【0038】37は前記スプール弁収容孔25の他端側
に摺動自在に収容された第2スプール弁である。前記第
2スプール弁37は、第1スプール弁28側に凸形状の
外周面38が形成され、この外周面38が第1スプール
弁28側の凹形状のテーパ面34に当接可能となってい
ると共に、胴部に半径方向の貫通孔39が形成され、こ
の貫通孔39内に、後に詳述する変換機構の操作手段が
接するようになっている。
【0039】40は前記第1油室29内に収容された供
給スプリングで、この供給スプリング40は、一端がカ
ットオフピストン33に接し、他端が第1スプール弁2
8に接して、この第1スプール弁28を第2油室30側
に付勢している。これによって、前記第1スプール弁2
8は、常態において、ポペット部28aがスプール弁収
容孔25の段部25cに接し、第1油室29と第3油室
31との連通を遮断している。
【0040】41は前記連通油路36内に配置された排
出スプリングで、この排出スプリング41は、一端がカ
ットオフピストン33に接し、他端が第2スプール弁3
7に接して、この第2スプール弁37をバルブボディ2
0から突出する方向に付勢している。つまり、前記排出
スプリング41は第2スプール弁37を第1スプール弁
28から離れる方向に付勢して相互に接触させず、即
ち、第1スプール弁28の凹形状のテーパ面34と第2
スプール弁37の凸形状の外周面38とが接触しない状
態とする。
【0041】このため、前記第2スプール弁37は、常
態において、第1スプール弁28に形成した連通油路3
6を第2油室30側端部において閉塞することがなく、
この連通路36を開いている状態としている。
【0042】また、前記スリーブ24には、第1油室2
9に連通する通路42、第2油室に連通する通路43、
第3油室に連通する通路44、及び低圧室29cに連通
する通路45がそれぞれ貫通して形成してあり、ボディ
22及びハウジング3には通路42に連通する斜め孔
(通路)42a、42b、通路43に連通する通路43
a、通路44に連通するポート44a、通路45に連通
する通路45a、45bがそれぞれ形成してある。
【0043】これによって、前記制御弁20の第1油室
29は、スリーブ24に形成した通路41、ボディ22
及びハウジング3に形成した斜め孔(通路)42a、4
2bを介して、後に詳述する方向切替え弁に連通してい
る。また、第2油室30はスリーブ24に形成した通路
43、ボディ22に形成した43aを介してドレン通路
46に連通し、第3油室31はスリーブ24に形成した
通路44及びボディ22に形成したポート44aを介し
て作動油の供給通路47に連通している。また、低圧室
29cはスリーブ24に形成した通路45、ボディ22
及びハウジング3に形成した通路45a、45bを介し
てハウジング3内に連通し、ドレン通路46に連通して
いる。
【0044】また、前記制御弁20のボディ2には、ス
リーブ24に形成した通路42(第1油室29に連通す
る)に臨んで開口する半径方向通路48、及びこの半径
方向通路48に連通する軸方向通路49が形成してあ
る。
【0045】前記軸方向通路49は、吸込み保証のため
のチェック弁50を介して通路43aに連通している。
なお、前記チェック弁50は球弁51をその押子51a
と共にチェックスプリング52で偏倚して通路43aの
弁座に適合させた構成とされ、常態において、軸方向通
路49と通路43aとの連通を遮断している。
【0046】53は変換機構で、この変換機構53は、
制御弁20を操作可能な操作手段としての操作棒54を
有し、入力軸1に入力される操舵トルクを操作手段54
の変位に変換する。前記変換機構53は、ハウジング3
内に収容された入力軸1に対して、軸方向に移動可能
で、かつ相対回動不能に連繋された可動部材55と、こ
の可動部材55と出力軸2の可動部材55に対向する対
向面との間に設けられ、これら可動部材55と出力軸2
との相対回動を可動部材55の軸方向移動に変換する運
動変換手段56を有している。また、前記制御弁20を
操作可能な操作棒54は後に詳述するように、可動部材
55に連繋されている。
【0047】前記可動部材55は中空円板状で、中空内
部に入力軸1が挿入された状態でこの入力軸1の外周側
に配置されており、入力軸1に取付けた半径方向のフラ
ンジ57に軸方向に植設されたピン58によって、軸方
向に移動可能で、かつ相対回動不能に連繋されている。
また、前記可動部材55は、一端がフランジ57に接す
るばね部材59によって、常時出力軸2側(バルブボデ
ィ7側)に付勢されている。
【0048】前記運動変換手段56は、可動部材55に
設けられた回転方向に傾斜する一対の傾斜面60と、こ
の傾斜面60に接する突起としての球61を備えてお
り、この球61は出力軸2の可動部材55に対向する対
向面、即ちバルブボディ7の端面に設けられている(図
4参照)。これによって、前記入力軸1に操舵トルクが
入力され、入力軸1と出力軸2との間に相対回動が生じ
ることにより、球61が傾斜面60を押すことになるか
ら、可動部材55はばね部材59のばね力に抗して軸方
向に、即ちバルブボディ7の端面から離れる方向に移動
することが可能になる。この場合、前記傾斜面60は可
動部材55の回転方向に一対設けられているから、入力
軸1と出力軸2との相対回動が左右何れの方向であって
も、可動部材55は一方向に移動することになる。
【0049】前記操作棒(操作手段)54は、基端54
a側が可動部材55に連繋され、先端54b側がハウジ
ング3及びスリーブ24の通路43を貫通して延び、制
御弁20の第2スプール弁37の貫通孔39に接してい
る。また、前記操作棒54は、その基端54a側と先端
54b側との間の中間部分がボディ22(ハウジング3
に固定してある)に取付けた球面軸受け62によって支
持されており、この球面軸受け62によって、ボディ2
2に枢動可能に連結されている。このため、前記操作棒
54は、球面軸受け62を支点として揺動可能であり、
可動部材55に連繋された基端54a側が図1において
上方向に移動することによって、先端54b側は下方向
に移動して制御弁20を操作することになる。
【0050】63は前記制御弁20とパワーシリンダ1
3との間に設けられた方向切替え弁で、この方向切替え
弁63は、図3に最もよく示されるように、この実施の
形態において、入力軸1の外周とバルブボディ7の内周
との間に所謂ロータリ弁として形成されている。
【0051】前記方向切替え弁63は、入力軸1に入力
される操舵トルクの方向に応じて、作動油の供給をパワ
ーシリンダ13の一方のシリンダ室15Lまたは他方の
シリンダ室15Rへ切替えると共に、これらシリンダ室
15L、15Rからの作動油の排出を司る。
【0052】即ち、前記入力軸1の外周には窪み64、
65が円周方向等間隔に配置して形成され、バルブボデ
ィ7の内周には、入力軸1の窪み64、65の間に位置
して、窪み66、67が円周方向等間隔に配置して形成
されており、これら窪み64、65、66、67の間
に、方向切替え弁63を構成する絞り68a、68b、
69a、69bが形成してある。
【0053】前記窪み64は、通路70を介してバルブ
ボディ7の外周に形成した周溝71に連通している。前
記周溝71は斜め孔42a、42bを介して制御弁20
の第1油室29に連通しているから、窪み64には制御
弁20の第1油室29内の作動油が導かれることが可能
である。
【0054】前記窪み65は、通路72、入力軸1の内
周とトーションバー16の外周との間の隙間及び出力軸
2に形成した貫通孔2aを介してハウジング3内の低圧
部分に連通し、このハウジング3内を介してドレン通路
46に連通している。
【0055】前記窪み66は、通路73を介してバルブ
ボディ7の外周に形成した周溝74に連通し、この周溝
74を介してパワーシリンダ13の一方のシリンダ室1
5Lに連通している。
【0056】前記窪み67は、通路75を介してバルブ
ボディ7の外周に形成した周溝76に連通し、この周溝
76を介してパワーシリンダ13の他方のシリンダ室1
5Rに連通している。
【0057】また、前記周溝71、74、76の両側に
はシールリング77、78、79、80が配置されてお
り、これによって、これら周溝71、74、76は液密
的に区画されている。
【0058】ここで、前記パワーシリンダ13のシリン
ダ室15L、15R内には、周溝74、76を介して周
溝71内の作動油が導かれることが可能であり、周溝7
1は第1油室29内に連通している。このため、前記第
1油室29内に半径方向通路48を介して連通している
軸方向通路49は、パワーシリンダ13に連通可能であ
ることになる。
【0059】81はアクチュエータで、このアクチュエ
ータ81は、この実施の形態において、制御弁20に対
して車速に応じた制御力を与えるようにしてある。
【0060】前記アクチュエータ81は、車速に応じた
アシスト圧力を得る圧力発生装置82と、この圧力発生
装置82で得られたアシスト圧力を受けて操作手段54
に制御力を与えるアシストピストン83と、から構成さ
れている。
【0061】前記圧力発生装置82は、この実施の形態
において電磁ソレノイドから構成されている。即ち、8
4は電磁コイル、85aは電磁コイル84内に移動可能
に収容された磁性体からなるプランジャ、85bはプラ
ンジャ85aを付勢するソレノイドスプリング、86は
プランジャ85aに連繋された非磁性体からなるスプー
ルで、このスプール86がスプールボディ87に形成さ
れたスプール孔88内に摺動自在に嵌挿されている。
【0062】前記スプールボディ87に形成されたスプ
ール孔88は、制御弁20のボディ22に形成した軸方
向通路49に連通している。ここで、前記軸方向通路4
9はパワーシリンダ13に連通可能であるから、結局、
スプール孔88はパワーシリンダ13に可能であること
になる。
【0063】前記スプール孔88の内周には所定幅の周
溝89が形成してある。前記周溝89は、電磁コイル8
4の吸引力が最大の状態において、その幅の全域がスプ
ール86によって覆われている。つまり、前記スプール
86は周溝に対して所定寸法(l2)だけオーバラップ
しており、そのラップ代(l2)における半径方向隙間
を介してスプール孔88と周溝89との間で作動油の流
通が可能である。また、第2スプール弁37とアシスト
ピストン83の摺動部分も、半径方向の隙間を介して盲
穴99と第2油室30の連通を可能としている。これに
より、前記スプール86のラップ代(l2)に応じて、
スプール孔88内の作動油圧を半径方向隙間で減圧した
所定圧力(アシスト圧力)を周溝89内に発生させるこ
とが可能である。
【0064】前記スプール孔88の軸方向端部はプラグ
90によって封止されており、このプラグ90に接する
ばね部材91によってスプール86はプランジャ85側
に付勢され、ソレノイドスプリング85bとの釣り合い
位置で停止している。
【0065】前記アシストピストン83は、両端が開放
した略筒状のシリンダ92内に摺動自在に収容されてい
る。
【0066】前記シリンダ92は両端側に窪みを有し、
第2油室30を塞ぐようにして設けられており、一端が
スプールボディ87に接し、他端には第2油室30内に
設けたばね部材93によって付勢された板94が接して
いる。前記シリンダ92の一端側には窪みによって、ス
プールボディ87との間にアシスト圧力室95が形成さ
れており、このアシスト圧力室95はスプールボディ8
7に形成した通路96を介して周溝89に連通してい
る。また、前記シリンダ92の他端側には窪みによっ
て、板94との間に低圧室97が形成されている。
【0067】前記アシストピストン83は一端がアシス
ト圧力室95内に突出しており、他端が板94を貫通
し、第3油室30を軸方向に横切って延び、更にシム9
8を貫通して、第2スプール弁37に形成した盲穴99
内に摺動可能に挿入されている。前記アシストピストン
83の他端は縮径されており、この縮径部分がシム98
を貫通して盲穴99内に挿入されている。つまり、前記
アシストピストン83のアシスト圧力室95側の受圧面
積は、盲穴99側の受圧面積よりも大きくなっている。
【0068】前記アシストピストン83には、軸方向の
略中央部分に半径方向のフランジ100が形成されてお
り、このフランジ100がシリンダ92の他端側に形成
した低圧室97に収容されている。
【0069】また、前記アシストピストン83には軸方
向の貫通通路101が形成されており、この貫通通路1
01によってアシスト圧力室95と盲穴99内とが連通
している。
【0070】前記圧力発生装置82は、プランジャ85
aが電磁コイル84によって吸引される一方でソレノイ
ドスプリング85bのばね力で付勢されると共に、スプ
ール86がばね部材91で付勢されることにより、スプ
ール86が電磁コイル84の吸引力、ソレノイドスプリ
ング85b及びばね部材91のばね力の釣り合い位置で
停止し、周溝89とのラップ代に基づいてアシスト圧力
を発生させる。
【0071】また、前記圧力発生装置82は、車両の走
行状態を検出するセンサ、この実施の形態において車速
センサ102からの車速信号が入力される制御ユニット
103を介して駆動されることにより、プランジャ85
aに対する電磁コイル84の吸引力を制御して、スプー
ル86によるアシスト圧力を車速に応じて変化させるこ
とが可能である。
【0072】これによって、前記アクチュエータ81
は、圧力発生装置82で得られたアシスト圧力をアシス
トピストン83に作用させ、第2スプール弁37を介し
て操作棒(操作手段)54に制御力を与える。その結
果、前記制御弁20の制御特性を車速の因子を加えて変
化させることができ、所謂車速感応制御が可能となる。
【0073】105は前記供給通路47に作動油を供給
する油圧ポンプである。前記供給通路47の途中には、
油圧ポンプ105から制御弁20の第3油室31側への
作動油の流通を許容し、逆方向の流通を阻止するチェッ
ク弁106が設けられており、このチェック弁106よ
りも下流側の供給通路47には、この供給通路47内の
圧力を所定圧力に保持可能なアキュームレータ107が
接続されている。
【0074】108は前記油圧ポンプ105を回転駆動
するモータで、このモータ108は、チェック弁106
よりも下流側の供給通路47内の圧力をモニターする圧
力スイッチ109の検出信号に基づいて駆動及び停止が
制御される。
【0075】なお、前記ドレン通路46は作動油のリザ
ーバ110に連通している。
【0076】斯かる構成において、前記入力軸1に連結
される図外のステアリングホイールが操舵操作され、こ
の入力軸1に操舵トルクが入力されると、この操舵トル
クはトーションバー16を介して出力軸2に伝達され、
ラック軸9を介して図外の操縦リンクを操向操作する。
【0077】このとき、図外の車輪の接地抵抗が大きい
場合には、前記トーションバー16が捩じられ、入力軸
1と出力軸2との間に相対回動が生じることになる。
【0078】前記入力軸1と出力軸2との相対回動が生
じることによって、制御弁20及び方向切替え弁63が
作動し、パワーシリンダ13に作動油を給排して、作動
油圧による操舵助勢力が得られることになるのであり、
これについて順を追って説明する。
【0079】まず、前記供給通路47の作動油は、チェ
ック弁106よりも下流側に設けたアキュームレータ1
07によって加圧されて、常時所定圧力に維持されてい
る。即ち、前記供給通路47内の作動油の圧力は圧力ス
イッチ109によってモニターされており、この供給通
路47内の圧力が所定圧力よりも低下した場合には圧力
スイッチ109の検出信号に基づいてモータ108が回
転し、油圧ポンプ105が回転駆動されることによっ
て、供給通路47内の作動油の圧力が高められる。一
方、前記供給通路47内の圧力が所定圧力に達した場合
には、圧力スイッチ109がこれを検出し、モータ10
8及び油圧ポンプ105の回転駆動を停止させる。した
がって、前記制御弁20の第3油室31内には常時所定
圧力の作動油が導かれていることになる。
【0080】このとき、前記入力軸1と出力軸2との間
に相対回動が生じない状態、即ち操舵操作の中立位置に
おいては、変換機構53の可動部材55はばね部材59
のばね力で押圧されて、運動変換手段56の一対の傾斜
面60が同時に球体61に接した状態(図4参照)にあ
るから、操作棒54は図1に示す中立位置にあり、制御
弁20を操作しない。このため、前記制御弁20の第1
スプール弁28及び第2スプール弁37は共に図1及び
図2に示す中立状態にあり、作動油の方向切替え弁63
及びパワーシリンダ13への供給は遮断された状態にあ
る。
【0081】即ち、前記制御弁20の第1スプール弁2
8は、常態にあって、この第1スプール弁28によって
スプール弁収容孔25内に形成された第1油室29、第
2油室30及び第3油室31をそれぞれ区画しており、
各油室間の相互の連通は阻止された状態にある。つま
り、前記第1スプール弁28は供給スプリング40によ
って第2油室30側に付勢され、この第1スプール弁2
8のポペット部28aがスプール弁収容孔25の段部2
5cに接しており、第1油室29と第3油室31との連
通を阻止している。また、前記第2油室30と第3油室
31との間はシールリング32によって封止が施されて
いる。
【0082】つまり、前記作動油の供給通路47が連通
する第3油室31は、方向切替え弁63の周溝71に連
通する第1油室29、及びドレン通路46に連通する第
2油室30に対してそれぞれ区画されており、このた
め、前記第3油室31に供給される作動油は方向切替え
弁63及びドレン通路46の何れにも供給されない状態
にある。
【0083】また、前記第2スプール弁37は排出スプ
リング41によってスリーブ24から突出する方向に付
勢されているけれども、常態にあっては、変換機構53
の操作手段としての操作棒54によって押圧されず、第
1油室29と第2油室30とを連通する連通油路36を
連通状態に保っている。即ち、前記第2スプール弁37
は排出スプリング41によってバルブボディ20から突
出する方向に付勢され、これによって、第2スプール弁
37は第1スプール弁28から離間して、第1スプール
弁28の凹形状のテーパ面34と第2スプール弁37の
凸形状の外周面38とが接触しない状態とされる。
【0084】このため、前記第2スプール弁37は第1
スプール弁28に形成した連通油路36を第2油室30
側端部において閉塞することがなく、この連通路36を
開いている。したがって、前記方向切替え弁63に連通
する第1油室29は、第2油室30に連通するドレン通
路46に連通していることになる。
【0085】斯かる状態から、前記図外のステアリング
ホイールを介して入力軸1に操舵トルクが入力され、ト
ーションバー16が捩じられて入力軸1と出力軸2とが
相対回動することにより、変換機構53の操作棒54が
第2スプール弁37を操作し、この第2スプール弁37
を排出スプリング41のばね力に抗して押圧して、軸方
向に移動させる。
【0086】具体的には、前記入力軸1と出力軸2とが
相対回動することにより、運動変換手段56の球61が
可動部材55に形成した一対の傾斜面60の一方にのみ
接することになり、この可動部材55を図1において上
方向に移動させる。これによって、前記可動部材55に
基端54a側が連繋された操作棒54が球面軸受け62
を介して揺動し、この操作棒54の先端54b側が図1
において下方向に動くことになるから、この先端54b
側で第2スプール弁37が押圧される。その結果、前記
第2スプール弁37は操作手段としての操作棒54によ
って押圧され、入力軸1と出力軸2との相対回動量に応
じて軸方向に移動することになる。
【0087】前記操作棒54が制御弁20の第2スプー
ル弁37を軸方向に押圧して移動させることにより、こ
の第2スプール弁37が、第1油室29と第2油室30
とを連通する連通油路36を閉じることになる。
【0088】即ち、前記第2スプール弁37が排出スプ
リング41のばね力に抗して第1スプール弁28側に移
動することにより、第2スプール弁37が第1スプール
弁28に接し、第1スプール弁28の凹形状のテーパ面
34と第2スプール弁37の凸形状の外周面38とが接
触する。このため、前記第2スプール弁37は第1スプ
ール弁28に形成した連通油路36を第2油室30側端
部において閉塞することになり、この連通路36を閉じ
る。したがって、前記方向切替え弁63に連通する第1
油室29は第2油室30に連通するドレン通路46との
連通が阻止されることになる。
【0089】また、前記操作手段としての操作棒54が
第2スプール弁37を押圧して軸方向に移動させ、この
第2スプール弁37が第1スプール弁28に接すること
により、この第1スプール弁28が軸方向に押圧され、
供給スプリング40のばね力に抗して第1油室29側に
移動することになる。
【0090】前記第1スプール弁28が第1油室29側
に移動することにより、第1油室29と第3油室31と
が連通することになる。これによって、前記作動油の供
給通路47に連通する第3油室31から第1油室29に
導かれる作動油が方向切替え弁63を介してパワーシリ
ンダ13に供給される。
【0091】即ち、いま、前記入力軸1に一定方向の操
舵トルクが入力され、スプール弁収容孔25内の第1ス
プール弁28が第1油室29側に移動すると、この第1
スプール弁28に形成されたポペット部28aが、スプ
ール弁収容孔25の大径部25aと小径部25bとの段
部25cから離れ、前記第1油室29と第3油室31と
が連通される。これによって、前記供給通路47から第
3油室31に供給される作動油が第1油室29内に導か
れ、この第1油室29から、通路42、斜め孔42a、
42b、周溝71を介して方向切替え弁63に導かれ、
この方向切替え弁63による制御のもとに、パワーシリ
ンダ13の一方のシリンダ室15L(転舵方向が逆の場
合には他方のシリンダ室15R)に供給されるのであ
る。
【0092】ここで、前記方向切替え弁63は、入力軸
1と出力軸2との間に相対回動が生じない状態、即ち操
舵操作の中立位置においては、絞り68a、69aは閉
じており、絞り68b、69bは僅かに開いている。こ
のため、前記パワーシリンダ13の一方のシリンダ室1
5Lは、周溝74、通路73、絞り68b、窪み65、
通路72を介してドレン通路46に連通しており、他方
のシリンダ室15Rは、周溝76、通路75、絞り69
b、窪み65を介してドレン通路46に連通している。
【0093】斯かる状態から、前記図外のステアリング
ホイールを介して入力軸1に操舵トルクが入力され、ト
ーションバー16が捩じられて入力軸1と出力軸2とが
相対回動することにより、方向切替え弁63の絞り68
aが開いて絞り68bが閉じる(転舵方向が逆の場合に
は絞り69aが開いて絞り69bが閉じる)ことにな
る。これによって、前記制御弁20から周溝71に供給
される作動油が、通路70から絞り68aを介してパワ
ーシリンダ13の一方のシリンダ室15Lに導かれる
(転舵方向が逆の場合には、通路70から絞り69aを
介してパワーシリンダ13の他方のシリンダ室15Rに
導かれる)。
【0094】つまり、前記制御弁20が方向切替え弁6
3に作動油を導く動作と、方向切替え弁63がパワーシ
リンダ13の一方のシリンダ室15Lまたは他方のシリ
ンダ室15Rとに作動油の供給を選択的に切替える動作
とが、略同時に実行されることになる。
【0095】前記制御弁20が方向切替え弁63を介し
てパワーシリンダ13に作動油を供給するとき、制御弁
20の第1スプール弁28は、操舵トルクが増加する過
程で、入力軸1に入力される操舵トルクとパワーシリン
ダ13の一方のシリンダ室15L内(転舵方向が逆の場
合には、他方のシリンダ室15R内)の圧力及び供給ス
プリング40のばね力との3者の釣合いが徐々に変化す
ることによって移動し、次のように作動する。
【0096】即ち、前記第1スプール弁28のポペット
部28aがスプール弁収容孔25の段部25cから離
れ、作動油が第1油室29からパワーシリンダ13に供
給されて、例えば一方のシリンダ室15L内の圧力が上
昇し、操舵助勢力が発揮されると、前記図外のステアリ
ングホイールから入力軸1に入力されている操舵トルク
は、パワーシリンダ13によって得られる助勢力の大き
さの分、減じられることが可能である。同時に、前記シ
リンダ室15L内の圧力が上昇することによって第1油
室29内の圧力も上昇することになるから、第1スプー
ル弁28は第1油室29内の圧力によって押し戻され、
ポペット部28aがスプール弁収容孔25の段部25c
に接して、第1油室29と第3油室31との連通を遮断
する。さらに、転舵操作のために、前記入力軸1に入力
される操舵トルクが増大すると、再びポペット部28a
がスプール弁収容孔25の段部25cから離れ、作動油
がパワーシリンダ13の一方のシリンダ室15Lに供給
される。以後、前記入力軸1に入力される操舵トルクに
応じて所定の大きさの操舵助勢力が得られるまで、前記
動作が繰り返されることになる。
【0097】つまり、前記制御弁20の第1スプール弁
28は、入力軸1に操舵トルクが入力されて、入力軸1
と出力軸2との相対回動が生じ、所定の大きさの助勢力
が得られるまで、ポペット部28aがスプール弁収容孔
25の段部25cから離れて作動油をパワーシリンダ1
3に導入する動作と、ポペット部28aがスプール弁収
容孔25の段部25cに接して作動油の導入を中止する
動作とを繰り返すことになる。
【0098】したがって、前記トーションバー16は、
第1スプール弁28のポペット部28aがスプール弁収
容孔25の段部25cから離れるまでの範囲内でのみ捩
じられることになり、また、前記入力軸1と出力軸2と
相対回動量もその範囲内となる。
【0099】一方、前記制御弁20からの作動油が方向
切替え弁63を介してパワーシリンダ13の一方のシリ
ンダ室15Lに導入されるとき、パワーシリンダ13の
他方のシリンダ室15Rは周溝76、通路75、窪み6
7、絞り69b、窪み65、通路72を介してドレン通
路46に連通している。
【0100】このため、前記パワーシリンダ13の一方
のシリンダ室15Lに導入される作動油の圧力によっ
て、ピストン14を介してラック軸9に操舵方向の力が
与えられ、操舵助勢力が発揮されるのである。
【0101】これにより、前記入力軸1に与えられる操
舵トルクに応じて、パワーシリンダ13に供給される作
動油によって所定の操舵助勢力が得られる。
【0102】次に、操舵操作が完了し、前記入力軸1へ
の操舵トルクの入力が解除されると、制御弁20の第1
スプール弁28が第1油室29内の圧力及び供給スプリ
ング40のばね力によって第2油室30側に押し戻さ
れ、第1スプール弁28のポペット部28aがスプール
弁収容孔25の段部25cに接して、第1油室29と第
3油室31との連通を遮断する。
【0103】また、前記第2スプール弁37が、第2油
室30内の圧力(この圧力は作動油が供給されるパワー
シリンダ13のシリンダ室、例えば一方のシリンダ室1
5L内の圧力に等しい)及び排出スプリング41のばね
力によって第1スプール弁28から離間する方向に徐々
に押し戻され、第1スプール弁28の凹形状のテーパ面
34と第2スプール弁37の凸形状の外周面38とが接
触しない状態とされる。このため、前記第2スプール弁
37は第1スプール弁28に形成した連通油路36を第
2油室30側端部において開口し、この連通油路36を
開く。
【0104】これによって、前記パワーシリンダ13の
一方のシリンダ室15Lに連通する第1油室29がドレ
ン通路46に連通し、シリンダ室15L内を大気圧のも
とに解放して、操舵助勢力を除すことになる。
【0105】これと同時に、前記方向切替え弁63も中
立位置に戻り、パワーシリンダ13の一方のシリンダ室
15L内及び他方のシリンダ室15R内はセンターオー
プン型の絞り68b、69bからドレン通路46に連通
される。
【0106】このとき、前記制御弁20の第2スプール
弁37は、操舵トルクが減じられる過程で入力軸1に残
留する操舵トルクとパワーシリンダ13の一方のシリン
ダ室15L内(転舵方向が逆の場合には、他方のシリン
ダ室15R内)に残留する圧力及び排出スプリング41
のばね力との3者の釣合いが徐々に変化することによっ
て移動し、連通油路36を徐々に開くことになる。
【0107】即ち、前記第2スプール弁37が連通油路
36を僅かに開くと、パワーシリンダ13の一方のシリ
ンダ室15L内の油圧力が僅かに減じられ、操舵助勢力
が減じられる。前記パワーシリンダ13の助勢力が減じ
られると、入力軸1に残留する操舵トルクが勝り、第2
スプール弁37は第1スプール弁28に接し、連通油路
36を閉じることになる。さらに、転舵操作を解除する
ために前記入力軸1に入力されている操舵トルクを除す
と、再び第2スプール弁37が第1スプール弁28から
離間して連通油路36を開き、パワーシリンダ13の一
方のシリンダ室15L内の作動油をドレン通路46に逃
がす。以後、前記入力軸1に入力される操舵トルク及び
パワーシリンダ13での操舵助勢力が零になるまで、前
記動作が繰り返されることになる。
【0108】つまり、前記制御弁20の第2スプール弁
37は、入力軸1に入力される操舵トルクが減じられる
ことによって、入力軸1と出力軸2との相対回動が減じ
られ、操舵助勢力が零になるまで、第1スプール弁28
から離間して連通油路36を開き、パワーシリンダ13
とドレン通路46とを連通する動作と、第1スプール弁
28に接して連通油路36を閉じる動作とを繰り返すこ
とになる。
【0109】一方、前記図外のステアリングホイールが
逆方向に操舵操作された場合には、運動変換手段56の
球61は可動部材55に形成した一対の傾斜面60の他
方にのみ接することになるけれども、この可動部材55
は前記同様に図1において上方向に移動するから、前記
同様に操作棒54が制御弁20を操作する。これに対し
て、前記方向切替え弁63は前記した方向とは逆方向に
作動し、絞り69a、68bを開き、絞り69b、68
aを閉じる。これによって、方向切替え弁63は、制御
弁20からの作動油を絞り69aを介してパワーシリン
ダ13の他方のシリンダ室15R内に供給すると共に、
一方のシリンダ室15L内が絞り68bを介してドレン
通路46に連通することになる。
【0110】これにより、前記同様に、入力軸1に入力
される操舵トルクに応じて、パワーシリンダ13に供給
される作動油によって所定の操舵助勢力が得られる。
【0111】その結果、操舵機構の左方向または右方向
の転舵操作に対して、パワーシリンダ13による操舵助
勢力が得られるのである。
【0112】このとき、前記カットオフピストン33は
次のように作動する。即ち、操舵操作の中立位置で、前
記制御弁20が操作棒54によって操作されず、第2ス
プール弁37が連通路36を開いて、第1油室29内が
ドレン通路46に連通している状態では、第1油室29
内及び低圧室26c内は何れも大気圧の下にあるから、
カットオフピストン33はばね35及び供給スプリング
40のばね力によって付勢されて釣り合い位置にあり、
この位置はプラグ26に最も近付いた位置である。この
状態では、前記カットオフピストン33は第1スプール
弁28側に向かって軸方向に所定のストローク(l1)
移動可能な状態にある(図2参照)。
【0113】次に、前記操作棒54が制御弁20を操作
して第2スプール弁37が連通路36を閉じ、第1スプ
ール弁28が移動して第1油室29内に第3油室31内
の作動油が導かれると、カットオフピストン33は第1
油室29内の油圧力によって押圧され、供給スプリング
40を押し縮める(ばね力を高める)方向に移動する。
即ち、前記カットオフピストン33は、第1油室29内
の大径室29aと小径室29bに合致する段付き状に形
成されており、低圧室29c内が大気圧下にあるから、
大径室29aと小径室29bとの受圧面積差に相当する
面積に第1油室29内の油圧力が作用することによって
移動することになる。
【0114】つまり、前記第1油室29内の油圧力が上
昇することにより、カットオフピストン3が第1油室2
9内の圧力と供給スプリング40との釣り合いによって
第1スプール弁28側に移動し、供給スプリング40を
押し縮めることになる。
【0115】このため、前記入力軸1に操舵トルクが入
力されて、変換機構53の操作棒54が制御弁20を操
作して第1油室29内の油圧が増圧されるとき、この制
御弁20の第1油室29が所定の圧力に上昇したカット
オフ点以降、操舵トルク(T)に対する油圧(P)の増
加割合が変化する特性を持って制御されることになる
(図5参照)。
【0116】また、前記制御弁20に対して車速に応じ
た制御力を与えるアクチュエータ81は次のように作動
する。
【0117】先ず、前記アクチュエータ81のスプール
86は、電磁コイル84が車速センサ102からの車速
信号が入力される制御ユニット103を介して駆動さ
れ、プランジャ85aが電磁コイル84の最大の吸引力
で吸引された状態で、図2に示す状態にある。即ち、前
記スプール86はスプール孔88の周溝89に対して所
定寸法(l2)だけオーバラップしている。なお、この
状態は車両の低速状態である。
【0118】このため、前記軸方向通路49からスプー
ル孔88内に導かれた作動油は、スプール86のラップ
代(l2)における半径方向隙間を介して周溝89内に
流入することが可能で、このとき、作動油はラップ代
(l2)の半径方向隙間によって減圧されるから、周溝
89内には所定のアシスト圧力の作動油が導かれること
になる。
【0119】前記スプール86が周溝89に対して所定
寸法(l2)だけオーバラップしている状態から、車速
センサ84からの別の(高速の)車速信号が入力され、
制御ユニット85を介して電磁コイル84が駆動される
ことにより、電磁コイル84はプランジャ85aに対す
る吸引力が減じられ、プランジャ85a及びスプール8
6はソレノイドスプリング85bによって押圧される。
これによって、前記スプール86の周溝89に対するラ
ップ代が増加することになる。
【0120】このため、前記周溝86内には、増加した
ラップ代の半径方向隙間によって減圧された所定のアシ
スト圧力の作動油が導かれる。
【0121】つまり、前記圧力発生装置82の周溝86
内には、この圧力発生装置82が車速信号に基づいて制
御されることにより、車速に応じたアシスト圧力が得ら
れることになる。
【0122】前記圧力発生装置82で得られたアシスト
圧力は、アシスト圧力室95内に導かれ、アシストピス
トン83に作用する。
【0123】前記アシスト圧力室95内にアシスト圧力
が導かれることにより、アシストピストン83は、アシ
スト圧力室95側と盲穴99側との受圧面積の差によ
り、第2スプール弁37側に移動する。
【0124】前記アシストピストン83の移動は、フラ
ンジ100が板94を介してばね部材93を押し縮める
ことにより行われ、アシストピストン83はシム98を
介して第2スプール弁37を第1スプール弁28側に押
圧する。即ち、前記制御弁20にアシスト圧力に基づく
制御力を与えることになる。
【0125】これによって、前記アクチュエータ81
は、車速センサ102からの車速信号に基づいて駆動制
御されることにより、車速に応じて、パワーシリンダ1
3の作動油圧を減圧して得られるアシスト油圧を変化さ
せ、このアシスト油圧に基づく制御力を制御弁20に与
えることになる。
【0126】ところで、前記周溝89内に導かれた作動
油はアシスト圧力室95内に導かれ、このアシスト圧力
室95内から貫通通路101を介して盲穴99内に導か
れ、この盲穴99内からアシストピストン83との摺動
隙間を通って第2油室30内に導かれ、ドレン通路46
を介してリザーバ110に戻る。このため、前記周溝8
9内に導かれる作動油はできるだけ少量が望ましい。
【0127】そこで、この実施の形態にあっては、前記
周溝89内に最も高いアシスト圧力の作動油を導くに際
して、スプール86をスプール孔88の周溝89に対し
て所定寸法(l2)だけオーバラップさせており、これ
によって、周溝89内からリザーバ110に戻る作動油
の量を少量にしている。加えて、前記周溝89内から盲
穴99内に導かれた作動油に対してはアシストピストン
83との摺動隙間が絞りとして作用するから、リザーバ
110の戻る作動油の流量を更に少なくしている。
【0128】これによって、前記制御弁20に制御力を
与えるアクチュエータ81は、変換機構53の操作棒5
4が制御弁20の第2スプール弁37を操作してこの第
2スプール弁37を排出スプリング41のばね力に抗し
て押圧する力に対する助勢力(制御力)を、車速に応じ
て変化させる。具体的には、前記アクチュエータ81
は、車両の低速時または停止時に最も大きな助勢力を発
揮し、高速になるに従って助勢力を減じることになる。
【0129】このため、前記入力軸1に操舵トルクが入
力されて、変換機構53の操作棒54が制御弁20を操
作して第1油室29の油圧が増圧されるとき、及び入力
軸1に入力される操舵トルクが減じられて、変換機構5
3の操作棒54が制御弁20を操作して第1油室29の
油圧が減圧されるとき、この制御弁20の制御特性に車
速の因子が加えられ、操舵トルク(T)に対する油圧
(P)の特性が、図5に示すように、車速に応じて変化
し、所謂車速感応制御されることになる。
【0130】つまり、前記パワーシリンダ13への作動
油の供給を司る制御弁20に対して、アクチュエータ8
1から車速に応じて制御力が与えられる。具体的には、
前記操作棒54による制御弁20の開弁操作の場合の操
作力に対する助勢力(制御力)を車速の増加に伴って減
じる。
【0131】これによって、操舵トルクに応じて変化す
る作動油の油圧特性において、油圧が立ち上がり始める
操舵トルク及び減少し始める操舵トルクの大きさが、車
速に応じて変化し、車両の低速走行時或いは停止時は、
高速走行時に比較して小さな操舵トルクで所定の作動油
圧力が得られる。
【0132】このとき、前記アクチュエータ81の制御
力が車両の運転状態、即ち車速に応じたアシスト圧力に
基づいて得られ、このアシスト圧力がパワーシリンダ1
3の作動油圧を減圧して得られるようにしてあるから、
油圧ポンプ105はパワーシリンダ13に作動油を供給
するために作動されるのみで足り、格別調圧通路等に作
動油を導くために作動されることはない。
【0133】したがって、パワーシリンダに導く作動油
圧特性を車速に応じて変化させることができると共に、
エネルギの消費量を可及的に低減することが可能なパワ
ーステアリング装置が得られる。
【0134】また、前記アクチュエータ81の圧力発生
装置82をパワーシリンダ13から作動油を導く通路、
即ちスプール孔88内に設けたことにより、構成の簡素
化を図ることができると共に、アシスト圧力を受けて制
御弁20に制御力を与えるアシストピストンを設けたこ
とにより、アシストピストンが制御弁20に接したカッ
トオフ点以降、操舵トルク(T)に対する油圧(P)の
増加割合が変化する特性、所謂カットオフ特性をもって
制御できる。
【0135】また、前記供給スプリング40を支持する
と共に、第1油室29内の圧力によって移動可能なカッ
トオフピストン33を設けたことにより、第1油室29
内が所定圧力に上昇したカットオフ点以降、操舵トルク
(T)に対する油圧(P)の増加割合が変化する特性、
所謂カットオフ特性をもって制御できる。
【0136】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記アクチュエータ81の制御力を制御弁20
に作用させるようにしたが、操作棒(操作手段)54に
作用させるようにしてもよい。
【0137】また、前記制御弁20の第1スプール弁2
8に連通油路36を形成した実施の形態について述べた
が、この連通油路36はボディ24に設けるようにして
もよいものである。
【0138】また、前記アクチュエータ81として電磁
ソレノイドを採用したが、これに限ることなく、ステッ
プモータ等の各種アクチュエータが採用可能である。
【0139】また、前記方向切替え弁63を所謂ロータ
リ弁で構成したが、スプール弁で構成することも可能で
ある。
【0140】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、パワーシリンダに導く作動油圧特性を車速に応
じて変化させることができると共に、エネルギの消費量
を可及的に低減することが可能なパワーステアリング装
置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すパワーステアリング
装置の説明図で、制御弁、方向切替え弁及びアクチュエ
ータの断面図を含む図面である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面を含む説明図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】車速をパラメータとして、入力軸に入力される
操舵トルク(T)と操舵助勢力を発生させる作動油圧
(P)との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 13 パワーシリンダ 15L、15R シリンダ室 20 制御弁 54 操作棒(操作手段) 63 方向切替え弁 81 アクチュエータ 105 油圧ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵機構の入力軸に入力される操舵トル
    クに応じて、油圧ポンプからの作動油をパワーシリンダ
    に給排して操舵助勢力を得るパワーステアリング装置に
    おいて、前記前記入力軸に入力される操舵トルクに応じ
    てパワーシリンダへの作動油の供給を司り、操舵操作の
    中立位置においてパワーシリンダへの作動油の供給を遮
    断する形式の制御弁と、この制御弁を、入力軸に入力さ
    れる操舵トルクに応じて操作可能な操作手段と、この操
    作手段または制御弁に対して、車両の運転状態に応じた
    制御力を与えるアクチュエータとを備えてなり、前記ア
    クチュエータの制御力が車両の運転状態に応じたアシス
    ト圧力に基づいて得られ、このアシスト圧力がパワーシ
    リンダの作動油圧を減圧して得られるようにしたことを
    特徴とする、パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータは、パワーシリンダ
    から作動油を導く通路内に設けられ、車速に応じたアシ
    スト圧力を得る圧力発生装置と、この圧力発生装置で得
    られたアシスト圧力を受けて操作手段または制御弁に制
    御力を与えるアシストピストンと、からなることを特徴
    とする、請求項1記載のパワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記制御弁が、一端側がプラグによって
    封止されたスプール弁収容穴と、このスプール弁収容穴
    内に摺動自在に収容され、このスプール弁収容穴内部
    を、パワーシリンダへ連通する封止端側の第1油室とド
    レン通路へ連通する開放端側の第2油室とに区画する第
    1スプール弁と、この第1スプール弁によってスプール
    弁収容穴の略中央部分に区画形成され、作動油の供給通
    路へ連通しており、第1スプール弁の移動によって第1
    油室と連通可能な第3油室と、前記スプール弁収容穴の
    開放端側に摺動自在に挿入され、操作手段に連繋された
    第2スプール弁と、前記第1油室と第2油室とを連通し
    ており、前記第2スプール弁の移動によって閉塞可能な
    連通油路と、前記第1スプール弁を第2油室側に付勢し
    て、この第1スプール弁による第1油室と第3油室との
    連通を阻止する供給スプリングと、この供給スプリング
    を支持すると共に、第1油室内の圧力によって移動可能
    なカットオフピストンと、を備え、前記第2スプール弁
    を操作手段によって操作してこの第2スプール弁を軸方
    向に移動させることにより、この第2スプール弁が連通
    油路を閉じると共に、前記第1スプール弁が移動して第
    1油室と第3油室とを連通させ、供給通路から第3油室
    を介して第1油室に導かれる作動油をパワーシリンダに
    供給可能とされていることを特徴とする、請求項1記載
    のパワーステアリング装置。
JP10124069A 1998-04-17 1998-04-17 パワーステアリング装置 Pending JPH11301505A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110770110A (zh) * 2017-05-23 2020-02-07 捷太格特欧洲公司 用于对轮胎的扭转弹性释放建模以确定横拉杆力从而管理驻车和驾驶之间的过渡的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110770110A (zh) * 2017-05-23 2020-02-07 捷太格特欧洲公司 用于对轮胎的扭转弹性释放建模以确定横拉杆力从而管理驻车和驾驶之间的过渡的方法
CN110770110B (zh) * 2017-05-23 2023-11-21 捷太格特欧洲公司 用于对轮胎的扭转弹性释放建模以确定横拉杆力从而管理驻车和驾驶之间的过渡的方法

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