JPH0113665Y2 - - Google Patents

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JPH0113665Y2
JPH0113665Y2 JP12879981U JP12879981U JPH0113665Y2 JP H0113665 Y2 JPH0113665 Y2 JP H0113665Y2 JP 12879981 U JP12879981 U JP 12879981U JP 12879981 U JP12879981 U JP 12879981U JP H0113665 Y2 JPH0113665 Y2 JP H0113665Y2
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power steering
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【考案の詳細な説明】 本考案は車速に応じて油圧操舵反力を付与する
ようにした車両の動力舵取装置に関する。
車両のステアリング操作力を軽減するために、
油圧力によりステアリング時にパワーアシストす
る動力舵取装置にあつては、パワーアシストによ
りハンドルが軽くなりすぎるのを防ぎ、運転者に
適度な操作感覚を付与するために、油圧反力を入
力軸にフイードバツクしている。
ところで高速走行中の操縦安定性を保つため
に、油圧操舵反力とは別に高速車を検出したとき
は、例えばパワーシリンダに送り込まれる圧油の
流量を減少し、パワーアシスト力を低減するよう
にしたものがある。
油圧反力により付与される操舵感覚は、もつぱ
らハンドルの切り過ぎを防ぐためのもので、した
がつてハンドルの回転速度に比例して反力が強く
なるのであるが、これによつてとくに高車速域で
大きな反力が得られるというわけではなく、操舵
反力は車速と無関係に与えられる。
したがつて、高速時の安定性を求めるために
は、上記した流量制御手段を別に設ける必要があ
り、この場合には構造の複雑化などが避けられな
かつた。
これに対して、英国特許第810716号明細書に
は、車速に応じて操舵反力を高めるようにした装
置が開示されており、これによればパワーシリン
ダに供給する油圧流量を制御する手段を別に設け
ることなく、低中速時の操舵反力と高車速時の操
舵反力を変化させて高速安定性を確保している。
しかしながらこの装置は、操舵反力としてバル
ブの切換反力を付与するために、車速に応じて油
圧力が制御される油圧源と、この油圧を受けて作
動する複数の補助ピストンを設ける必要があつて
機構的にかなり複雑となつてしまう欠点があつ
た。
本考案はかかる問題を解決するために提案され
たもので、車速検出手段からの信号で切換動作す
る油圧切換弁を設け、この油圧切換弁を介して制
御バルブのスプールに、ステアリング操作に伴い
発生するパワーシリンダへの供給油圧を直接また
は間接に印加して、高速ステアリング操作時のみ
バルブ反力を高めるようにして構造の簡略化をは
かつた動力舵取装置を提供することを目的とす
る。
以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明
する。
第1図、第2図に示す実施例において、装置本
体はパワーシリンダ(出力駆動部)2と制御バル
ブ3とから構成される。まずパワーシリンダ部2
は、図示しないハンドルに連結するスタブシヤフ
ト4がハウジング5に回転自由に取付けられ、該
スタブシヤフト4にスプライン係合して軸方向に
移動可能なスクリユーシヤフト6がハウジング5
内に横架され、このスクリユーシヤフト6に形成
した送りネジ部7にボール8を介してハウジング
内に滑動自由に収めたピストン9を螺合し、該ピ
ストン9によつてシリンダ室10aと10bを画
成すると共に、ピストン9に該設したラツク11
をセクターギヤ12に噛み合せ、このセクターギ
ヤ12を車輪のステアリングリンクに連系する。
次に、制御バルブ3は、前記スクリユーシヤフ
ト6の一端を段付小径部6aとなし、該小径部6
aにスラストボール軸受14,14を介してバル
ブスプール15を挿入し、小径部6aの端面から
螺合したナツト17によりスクリユーシヤフト6
とバルブスプール15を軸方向への相対的移動は
阻止するが相対的回転可能に連結する。
バルブスプール15はバルブハウジング18内
に摺動自由に収められ、その両端部に遊挿された
バネ受座20とハウジング端壁18a,18b間
の反力室22a,22bにそれぞれ介装した皿バ
ネ21a,21bにより、バルブ中立位置に保持
されている。
バルブスプール15の外周面に2つの環状溝2
4,25を形成し、またスプール15と摺動する
バルブハウジング18の内周面に3つの環状溝2
6,27,28を形成し、このうち中央の環状溝
26を通路26aを介して図示しない油圧ポンプ
に連通し、いわゆるポンプポートとなし、またそ
の両側の環状溝27,28はバルブスプール15
に穿つた通路29a,29b及び環状通路30を
介して互に連通すると同時に、通路28aを介し
て図示しないタンクに連通していわゆるタンクポ
ートを形成する。
また、バルブスプール15に形成した環状溝2
4と25の部分に位置して、ハウジング18の内
周面のランド部32と33には前記シリンダ室1
0aと10bとに連通する通路34と35が開口
して、作動ポートを形成している。
一方、バルブハウジング8の内部には、前記圧
力室22aと22bに選択的に圧油を送り込む油
圧切換弁38が設けられる。油圧切換弁38のス
プール42はソレノイド39により駆動され、こ
のソレノイド39には車速検出手段40からの信
号で増巾回路41を介して所定の高車速域で励磁
電流が供給される。
スプール42はその移動により前記圧力室22
a,22bと接続する反力通路43と44を、作
動ポートに接続する通路45,46に切換連通す
る。
反力通路43,44は途中から分岐路43aと
44aとが形成され、この分岐路43a,44a
はスプール42の周面に開口し、ソレノイド39
の非励磁時にリターンスプリング47によりスプ
ール42が左方へ変位したときに、低圧のバネ室
50と連通し、ドレーン通路51を介してタンク
ポートへと反力室22a,22bを解放する。
ところで、上記反力通路43,44はスプール
15の切換えを阻止する方向に反力室22aまた
は22bに作動ポート34,35からの高圧を導
くように、通路45,46との関係が決められて
いる。
次に作用について説明する。
いま、ハンドルを回わしてこれに連結するスタ
ブシヤフト4を介してスクリユーシヤフト6を回
転すると、このときセクターギヤ12及びこれに
噛合するピストン9が接地抵抗にもとづき疑似的
に固定された状態にあるため、スクリユーシヤフ
ト6は送りネジ部7を介して軸方向に移動する。
このため、スクリユーシヤフト6にスラストボ
ール軸受14,14を介して位置決めされたバル
ブスプール15も、例えば右方の皿バネ21bを
圧縮しつつスクリユーシヤフト6と同一量だけ軸
方向に移動して、制御バルブ3を中立位置から第
2図において右方に移動してバルブ3を切換え
る。
すると、それまで通路26aポンプポート2
6、環状溝25、タンクポート28、及び通路2
8aを介してタンクへと還流していたポンプから
の圧油は、バルブスプール15の右行によりポー
ト26と環状溝25との連通が閉じると共にポー
ト26と環状溝24とが連通状態になるため、通
路26a、ポンプポート26、環状溝24から、
ランド部32の通路34を介して右方のシリンダ
室10aに圧油が送り込まれ、一方、他方のシリ
ンダ室10bに連通するランド部32の通路35
は、環状溝25を介してタンクポート28と連通
して低圧側になるため、これらシリンダ室10a
と10bの圧力差によりピストン9が左方に押圧
され、したがつてこの押圧力の補助を受けつつハ
ンドルと共に回転するスクリユーシヤフト6の送
りネジ部7によつてボール8を介して軽快に右方
に移動し、ラツク11に噛合するセクターギヤ1
2を回動して車輪の換向を行う。
なお、ハンドルを逆方向に回転してバルブスプ
ール15を左方に切換移動すれば、上記と逆の作
用で左方のシリンダ室10bにポンプからの圧油
が、また右方のシリンダ室10aがタンク側に開
放されてピストン9を右方に移動させ、車輪を前
記とは逆の方向に換向する。
ところで、このとき制御バルブ3のスプール1
5の移動に対しては、皿バネ21aまたは21b
が抵抗として働らき、これによりハンドル側へ操
舵反力が作用するのであるが、車速が低く油圧切
換弁38のソレノイド39が励磁されないとき
は、リターンスプリング50の働きでスプール4
2が左方へと変位し、反力室22a,22bは通
路43a,44aを介して共にタンク側へとドレ
ーンされている関係上、とくに上記皿バネ21a
または21bのバネ反力以外の作用力は生じな
い。
つまり、低中速域での操舵反力は小さく抑えら
れるのである。
これに対し、高速域で速度検出手段40からの
信号にもとづきソレノイド39が励磁されると、
油圧切換弁38のスプール42が右方へと変位
し、通路43a,44aをカツトする一方、反力
通路43,44を作動ポート側の通路46,45
と連通させる。
したがつて、この状態では、いま例えば制御バ
ルブ3のスプール15が右方へ切換わり、作動ポ
ート34が高圧で、作動ポート35が低圧になつ
たとすると、同時に高圧化する通路45からの圧
油が通路44を通つて右方の反力室22bに供給
され、また左方の反力室22aは通路43を介し
て低圧の通路46に連通するため、スプール15
はこれら反力室22bと22aの差圧により図中
左方向への押圧力を受ける。
この押圧力はとりもなおさず右方へ切換わろう
とするスプール15を中立方向へと戻す働きをす
るため、その分だけハンドル側の操舵反力が増大
する。
このようにして高車速域では低速域に比較して
相対的に大きな操舵反力が発生し、高速ステアリ
ングの安定性を向上させられるのである。
なお、制御バルブ3のスプール15が上記とは
逆に左方へ移動するときは、作動ポート34,3
5とともに通路45と46の圧力関係が逆になる
ため、反力通路43,44を介して反力室22a
と22bに働く圧力も逆、すなわち左方の反力室
22aが高圧、右方の反力室22bが低圧とな
り、スプール15の左方への変位に対する抗力を
強め、所定の油圧操舵反力を発生させる。
次に、第3図の実施例を説明すると、これはス
クリユーシヤフト6の小径部6a延長上にピスト
ン60を固着し、このピストン60をハウジング
18に形成したシリンダ孔61に収装し、その両
側に反力シリンダ室62aと62bを形成し、こ
の反力シリンダ室62aと62bに対する圧油の
切換えを上記と同様に油圧切換弁38′により行
うようにしたものである。
この場合、皿バネ21a,21bを介装した反
力室22a,22bはタンクポートと連通して低
圧化し、この反力室22a,22bでは単に皿バ
ネ21a,21bの作用力のみが操舵反力として
働くようになる。
したがつて、この場合でも、高車速域で油圧切
換弁38′が切換わると、制御バルブ3のスプー
ル15の切換え方向に対向的にピストン60の両
面にある反力シリンダ室62aまたは62bに圧
油が供給され、スプール15を押し戻すように働
き、ステアリング高速安定性を高めるように操舵
反力を増大させることができる。
以上説明したように、本考案によれば、高速域
でのステアリング時に、制御バルブのスプールの
変位に対抗するような油圧力を働かせ、操舵反力
を高めるようにしたので、高速時のステアリング
安定性が向上する一方、反力発生用の油圧を制御
バルブの作動ポートから送られるパワーシリンダ
の供給油圧を利用するので、油圧源が不要で構造
が簡単となり、しかもステアリング時以外は反力
用油圧が発生しないので、誤作動を起こす心配も
全くないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の断面図、第2図はその要部で
ある制御バルブの部分の拡大断面図、第3図は同
じく他の実施例の断面図である。 2……パワーシリンダ、3……制御バルブ、6
……スクリユーシヤフト、10a,10b……シ
リンダ室、15……スプール、21a,21b…
…皿バネ、22a,22b……反力室、26……
ポンプポート、27,28……タンクポート、3
4,35……作動ポート、38……油圧切換弁、
39……ソレノイド、40……車速検出手段、4
2……スプール、43,44……反力通路、4
5,46……通路、60……ピストン、62a,
62b……反力シリンダ室。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 ハンドルからの入力回転にもとづき切換作動
    するスプール型制御バルブを備え、該制御バル
    ブを介して車輪に連系する出力駆動部に圧油を
    選択的に供給するようにした動力舵取装置にお
    いて、制御バルブのスプールの変位に伴つて相
    反的に拡縮する2つの反力室と、車両の高速域
    を検出する車速検出手段と、この検出手段から
    の信号をもとに高速域で切換り、上記反力室に
    制御バルブの作動ポートからの圧油を選択的に
    導く油圧切換弁とを備え、高速域で制御バルブ
    スプールの変位に対抗する油圧力を反力室に発
    生させるようにした動力舵取装置。 2 反力室は、制御バルブスプールの両端に形成
    されることを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の動力舵取装置。 3 反力室は、制御バルブスプールの延長軸に設
    けたピストンの両面に形成された反力シリンダ
    室であることを特徴とする実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の動力舵取装置。
JP12879981U 1981-08-31 1981-08-31 動力舵取装置 Granted JPS5833369U (ja)

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JPS5833369U JPS5833369U (ja) 1983-03-04
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