JPH0781596A - 動力舵取装置の操舵力制御装置 - Google Patents

動力舵取装置の操舵力制御装置

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JPH0781596A
JPH0781596A JP25523093A JP25523093A JPH0781596A JP H0781596 A JPH0781596 A JP H0781596A JP 25523093 A JP25523093 A JP 25523093A JP 25523093 A JP25523093 A JP 25523093A JP H0781596 A JPH0781596 A JP H0781596A
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JP
Japan
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spool
valve
hydraulic
steering
reaction force
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JP25523093A
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English (en)
Inventor
Ikuo Nomura
郁夫 野村
Noboru Makino
昇 牧野
Tetsuya Koike
哲也 小池
Satoshi Ikeda
聡 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧反力制御用スプールバルブでのスプール
がバルブ孔壁に偏心接触して生じるフリクションによる
特性ヒステリシスの増加問題等を解消する。 【構成】 ポンプPからの圧油を車輌走行条件に応じて
制御し操舵反力を発生させる油圧反力室15への反力油
圧を得る油圧反力制御用スプールバルブ13を備える。
スプールバルブは、スプール30とこれを摺動自在に保
持するバルブ孔26,27によって形成される。バルブ
孔には、ポンプPからの供給ポート22、油圧反力室1
5に接続される反力ポート23からタンクT側への排出
ポート24が適宜開口され、スプールとの間の隙間を圧
油が所要の状態で流れる。スプールのランド部31,3
2外周部とバルブ孔内周部との少なくともいずれか一方
の嵌合部に、他方側との隙間空間の下流側が徐々に減少
するようなテーパ面部50,51を略全周にわたって形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動力舵取装置において油
圧反力機構を車輌の走行速度、操舵角度等といった各種
走行条件に応じて制御し所要の操舵力を得るための操舵
力制御装置に関し、特にその油圧反力制御用として用い
られるスプールバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のハンドル操作力(操舵力)を軽
減するための動力舵取装置において、車輌の走行速度や
操舵角度等といった各種走行条件に応じた操舵力制御
を、油圧反力機構を利用して行なう操舵力制御装置が、
従来から種々提案されている。すなわち、車輌停車時や
低速走行時には反力油圧を最小限とし軽快な操舵操作を
可能とし、高速走行時には反力油圧を増大させてハンド
ルに剛性感をもたせ、直進時の安定性を確保し得るよう
にするという操舵力制御を、動力舵取装置における入、
出力軸間を、反力油圧の大きさに応じて選択的に拘束す
る反力プランジャによって、相対的に回動させたり拘束
したりすることで行なうものであった。
【0003】この種の油圧反力機構として、反力油圧を
ポンプから流路切換弁を介してパワーシリンダに至る主
油圧通路の一部から分流して用い、これを油圧反力制御
用のスプールバルブにて制御し、反力プランジャを動か
すための油圧反力室に導く構成としたものが、たとえば
特開昭61−105273号公報、特開昭61−132
466号公報、特開昭63−68467号公報等によっ
て従来から種々提案されている。
【0004】このような従来装置では、油圧反力制御用
のスプールバルブを、車速センサ、さらに舵角センサや
トルクセンサ等からの検出信号によりコントローラから
の出力電流で所要の作動力を発生させ得るソレノイドコ
イルやステッピングモータ等の電気的なアクチュエータ
を用いて作動させ、これによって油圧反力機構を電子制
御により適切かつ確実に作動させ、車速や操舵状況に応
じた操舵力制御を所要の状態で行なえるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した油
圧反力を用いて操舵力制御を行なう従来装置において、
油圧反力制御用のスプールバルブは、適宜の位置にラン
ド部を備えたスプールと、これを摺動自在に保持するハ
ウジングまたはスリーブによるバルブ孔と、このバルブ
孔の適宜の位置に開口されたポンプからの圧油を導く供
給ポート、油圧反力室に接続される反力ポート、さらに
タンク側に圧油を還流させる排出ポートと、前記スプー
ルをこれら各ポートを選択的に接続するように摺動動作
させるアクチュエータ等によって構成されているが、こ
の場合において以下のような問題を生じていた。
【0006】すなわち、従来の油圧反力制御用のスプー
ルバルブにあっては、スプールのランド部外周部やこれ
を保持するバルブ孔内周部は、一部のチャンファを除い
て略平行関係を保つような設計とされていた。換言すれ
ば、スプールのランド部における円筒度とバルブ孔の円
筒度とは、高精度に制作され、良好な摺動動作を得られ
るような構成とすることが一般的であった。
【0007】しかしながら、上述したスプールやバルブ
孔を製造加工するにあたって、加工上からある程度の製
造誤差は避けられず、たとえば図8に示すように、スプ
ールバルブ1を構成するスプール2のランド部2aとバ
ルブ孔3との間に、若干のテーパ角度をもつテーパ面部
4が形成されてしまうものであった。この場合、ランド
部2aにテーパ面部4が形成された場合を示す。
【0008】そして、このようなテーパ面部4をもつス
プールバルブ1にあっては、圧油の流れの方向とテーパ
面部4でのテーパの方向との関係から、スプール2をバ
ルブ孔3内で偏心させる力が発生したり、あるいは調心
させる力が発生したりすることになる。
【0009】たとえば図8の(a)中矢印qで示すよう
な方向への流れ、つまりテーパ面部4が拡がっている方
向への流れを生じている場合に、スプール2が何らかの
力で僅かにでも偏心すると、その時点で偏心力が働き、
スプール2のランド部2a等の外周部がバルブ孔3の内
周部に部分的に接触し、スプール2が摺動する時にフリ
クションを発生することになる。
【0010】そして、このようなフリクションは、その
まま反力特性に反映され、操舵力特性上でのヒステリシ
スが、図8の(b)に示した入口圧(ポンプからの供給
ポート圧)と反力圧との関係から明らかなように大きく
なる。
【0011】ここで、図8の(a)においてP1は入口
圧、Pはテーパ面部4部分での圧力、h1はテーパ面部
4の大径側でのバルブ孔3との間隙寸法、h2はテーパ
面部4の小径側でのバルブ孔3との間隙寸法、lはスプ
ールランド部2aの長さ寸法とすると、図8の(c)か
ら明らかなように、h2の間隙寸法が大きくなり、テー
パ面部4での下流側寸法が大きくなる程、スプール2に
働く調心力が小さくなり、偏心力が大きくなることが理
解される。
【0012】すなわち、製造誤差等によって、圧油の流
れの方向に対し、バルブ孔とスプールとの間での間隙が
拡がる形状を生じると、油圧的なバランスが悪くなり、
スプールがバルブ孔内で僅かでも偏心し易く、ステック
等を生じる虞れがあるもので、このような不具合を解決
し得る何らかの対策を講じることが望まれている。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、スプールのランド部外周部とバルブ孔との
嵌合部での隙間空間形状を、常に調心力が働くような対
策を講じ、従来のようなスプールのバルブ孔への接触に
よるフリクションの増加、素テック等を防ぎ、反力特
性、操舵力特性でのヒステリシスの増加という不具合を
解消し得る動力舵取装置の操舵力制御装置を得ることを
目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係る動力舵取装置の操舵力制御装置は、
ポンプからの圧油を車輌の走行条件に応じて制御するこ
とで操舵反力を発生させる油圧反力室への反力油圧を得
る油圧反力制御用のスプールバルブを構成するスプール
のランド部外周部とこのスプールを摺動自在に保持する
バルブ孔の内周部との少なくともいずれか一方の嵌合部
の一部、たとえばスプールランド部外周部またはバルブ
孔内周部等に、ポンプからの供給ポート、油圧反力室に
接続される反力ポートからタンク側への排出ポートへの
圧油の流れの方向に沿って、他方側との嵌合部における
隙間空間の下流側が徐々に減少するようなテーパ面部を
略全周にわたって形成するようにしたものである。
【0015】
【作用】本発明によれば、スプールのランド部外周部と
バルブ孔内周部との嵌合部に形成される隙間空間を、ス
プールバルブ内での供給ポート、反力ポート、排出ポー
ト間での圧油の流れの方向での下流側の隙間が小さくな
るように、スプール、バルブ孔の少なくともいずれか一
方にテーパ面部を形成することにより、前記隙間空間で
の油圧的バランスをよくし、スプールをバルブ孔内で常
に調心させるような力を発生させることを可能とし、従
来のようなスプールのバルブ孔に対しての接触やステッ
ク等を防ぎ、操舵力特性でのヒステリシスを最小限と
し、適切な反力特性を得ることが可能となる。
【0016】
【実施例】図1および図2は本発明に係る動力舵取装置
の操舵力制御装置の一実施例を示すものであり、これら
の図においては油圧反力制御を行なう操舵力制御装置を
構成するスプールバルブ機構部およびこれに関連する油
圧回路部分のみを示し、それ以外の構成は省略する。
【0017】図中10は動力舵取装置における操舵力制
御装置で、この操舵力制御装置10は、ハウジング11
内部に形成したバルブ組込み孔12内に組み込まれてな
る操舵反力制御用のスプールバルブ13と、このスプー
ルバルブ13の作動制御用アクチュエータとしての電磁
ソレノイド14等によって構成されている。ここで、図
中15は図示を省略した動力舵取装置の入、出力軸間に
操舵反力を与える反力ピストンに油圧反力を作用させる
油圧反力室、Pは動力舵取装置におけるコントロールバ
ルブやパワーシリンダ(図中PSで示す)に圧油を供給
するオイルポンプ、Tはタンクである。
【0018】20は前記バルブ組込み孔12内に嵌挿し
て配置されスプールバルブ13を構成するスリーブで、
このスリーブ20は、バルブ組込み孔12の一方の開口
端を閉塞するプラグ21のねじにより軸線方向に移動調
整可能に設けられている。なお、このスリーブ20の外
周部には、軸線方向の三個所に環状溝20a,20b,
20cが形成され、ハウジング11側に設けられている
ポンプPからの圧油供給ポート22、油圧反力室15へ
の反力ポート23、タンクTに至る排出ポート24と接
続されるようになっている。
【0019】また、このスリーブ20の内壁面で軸線方
向の略中央部分には、前記反力ポート23と連通され油
圧反力室15への反力油圧が導入される環状溝25と、
その軸線方向の両端側で内径が異なる大径孔26と小径
孔27とからなるバルブ孔が形成されている。これらバ
ルブ孔を構成する大径孔26と小径孔27は、前記供給
ポート22、排出ポート24に接続されている。
【0020】30は上述したスリーブ20内でバルブ孔
としての大径孔26、小径孔27に対応する大径部31
および小径部32を有するスプールで、このスプール3
0の大径部31、小径部32には、前記スリーブ20側
の環状溝25との間で第1および第2の可変絞りを形成
する第1、第2のランド部33,34が形成されてい
る。なお、図中35、36、37は供給ポート22、反
力ポート23、排出ポート24に連通する通路を形成す
るための環状溝または小径端部で、またこのスプール3
0内部には、スプール30の両端側部分をタンクT側に
接続する排出通路38が形成されている。
【0021】そして、このスプール30は、供給ポート
22側の一端部からばね手段であるコイルばね40によ
り図中右側(小径部32側)への付勢力が与えられると
ともに、タンクTに連通される排出ポート24側の他端
部には、このスプール30を車速等といった車輌の走行
条件に応じて前記コイルばね40と協働して進退動作さ
せることにより油圧反力室15への反力油圧を制御する
電気的アクチュエータとなる電磁ソレノイド14の可動
ロッド14a先端部が当接されている。
【0022】なお、図中41は上述したコイルばね40
の付勢力を調整する調整ロッドで、この調整ロッド41
は、前記スプール30の一端部に対向した状態でプラグ
21を貫通して螺入され、その内方端にコイルばね40
の一端が係止されている。そして、この調整ロッド41
の内方端が臨むプラグ21の内方端は凹設され、低圧室
42が形成されている。また、図中43はスプール30
側の端部に凹設されたばね受け用の凹部である。
【0023】さらに、上述した油圧反力制御用スプール
バルブ13において、各部の通路等間には、適宜のシー
ルリングが必要に応じて介在して設けられる。
【0024】以上の構成による油圧反力制御用スプール
バルブ13によれば、ポンプPからの圧油は、動力舵取
装置PSへの通路から分岐されて供給ポート22に導入
されることにより、ソレノイド14の突き出し量とコイ
ルばね40の付勢力とによって決定されるスプール30
の摺動位置により、第1、第2の可変絞り(ランド部3
3,34による)の開口量に応じて、油圧反力室15に
反力油圧として導入されるようになっている。勿論、こ
の第1、第2の可変絞りにより油圧反力室15がタンク
T側に接続されていると、反力油圧が最小となる。
【0025】ここで、上述した構成において、ソレノイ
ド14は、車速が遅い時程、ロッド14aを図中左側に
突出させ、かつ車速の上昇に伴い図中右側に変位させる
ようになっており、据え切り時には、スプール30は最
も左側に移動し、第1の可変絞り(ランド部33によ
る)が閉じ切り、ポンプPからの圧油を、油圧反力室1
5に導入しないようにしている。このとき、第2の可変
絞り(ランド部34による)は開放され、油圧反力室1
5がタンクT側に接続されて、油圧反力が実質的に零と
なるようにし、軽快な操舵を行なえるようになってい
る。
【0026】一方、車速の上昇に応じてスプール30
は、据え切り状態から次第に右側に変位し、第1の可変
絞りが徐々に開放され、タンクT側の第2の可変絞りは
絞られる。これにより、油圧反力室15への反力油圧の
圧力比(油圧反力圧/PS圧)は車速の上昇に伴い増加
する。ここで、舵取ハンドルが操舵され、動力舵取装置
PS側の圧力(ポンプ圧)が上昇すると、油圧反力室1
5内の反力油圧は、設定された圧力比にしたがって上昇
し、所望の油圧反力が得られる。
【0027】そして、操舵による動力舵取装置PS側で
の圧力上昇に伴い、環状溝25での圧油圧力は、操舵を
行なう以前の圧力比に応じて上昇し始める。このような
状態では、スプール30は、上述した環状溝25部分で
の圧力を大径部31と小径部32との面積差を受圧部と
して受圧し、その結果このスプール30は、コイルばね
40に抗して左行し、これによりポンプP側の第1の可
変絞りを締め切り、タンクT側の第2の可変絞りを開放
し、環状溝25、さらに油圧反力室15での圧力を抑制
する。なお、この状態を、動力舵取装置の供給圧(入口
圧)と油圧反力室15の圧力(反力圧)との関係で見る
と、後述する図6に示すような特性となる。
【0028】したがって、動力舵取装置PSの入口圧に
対する圧力比(反力圧/PS圧)が徐々に小さくなり、
操舵トルクの増大も抑えられ、現実に即した好ましい操
舵力制御が可能となる。
【0029】そして、以上の説明から明らかなように、
上述した構成による油圧反力制御用のスプールバルブ1
3によれば、可動ロッド14aの動きでコイルばね40
と協働してスプール30を作動させることにより、油圧
反力室15への反力油圧を制御するとともに、環状溝2
5内での圧力が上昇したときに、スプール30が、大径
部31と小径部32との受圧面積差で作動され、油圧反
力室15での圧力上昇を抑制するようになっている。
【0030】さて、本発明によれば、上述したようにス
リーブ13内にバルブ孔として形成されている大径孔2
6および小径孔27と、その内部で摺動自在に保持され
るスプール30との嵌合部において、スリーブ13内壁
部(バルブ孔内周部)とスプール30におけるランド部
(31,32等)外周部の少なくともいずれか一方の嵌
合部の一部(本実施例ではスプール30のランド部3
1,32)に、ポンプPからの供給ポート22、油圧反
力室15に接続される反力ポート23からタンクT側へ
の排出ポート24への圧油の流れの方向に沿って、他方
側(スリーブ13によるバルブ孔26,27)との嵌合
部における隙間空間の下流側が徐々に減少するようなテ
ーパ面部50,51を略全周にわたって形成するように
したところに特徴を有している。
【0031】ここで、この実施例では、図1および図
2、さらに図3から明らかなように、スプール30外周
部であるランド部31,32の外周面を、タンクTに接
続される排出ポート24側である小径部32側が、大径
部31側よりも大径となるようなテーパ面部50,51
として形成した場合を示している。
【0032】このような構成によれば、スプール30の
ランド部31,32外周部とバルブ孔26,27内周部
との嵌合部に形成される隙間空間が、スプールバルブ1
3内での供給ポート22、反力ポート23、排出ポート
24間での圧油の流れの方向での下流側の隙間が小さく
なるようなテーパ面部50,51で形成されることによ
り、この隙間空間での油圧的バランスをよくし、スプー
ル30をバルブ孔26,27内で常に調心させるような
力を発生させることを可能とし、従来のようなスプール
30のバルブ孔26,27に対しての接触やステック等
を防ぎ、操舵力特性でのヒステリシスを最小限とし、適
切な反力特性が得られるものである。
【0033】なお、図3においてqは圧油の流れる方向
を、h1、h2は隙間寸法を示し、h1側が大きくなる
ようなテーパ面部50,51である場合を示している。
【0034】しかし、本発明はこのような実施例構造に
は限定されず、たとえば図4および図5から明らかなよ
うに、スプール30を摺動自在に保持するスリーブ13
のバルブ孔26,27を形成する内周部側をテーパ面部
50,51で形成した場合を示している。ここで、図4
は前述した図2と同様に、油圧反力制御用スプールバル
ブ13を模式的に描いた場合を示し、詳細な説明は省略
する。
【0035】そして、上述した二つの実施例によれば、
スプール30のランド部31,32あるいはスリーブ2
0側のバルブ孔26,27のいずれかを、テーパ面部5
0,51によって形成し、これによってスプール30の
バルブ孔26,27内での調心性を確保できるような作
用力を得ているものであり、構造的には簡単であるにも
かかわらず、常にスプール30を調心状態に保ち、ステ
ックし難く、適切な操舵反力特性を、図6から明らかな
ように、ヒステリシスを最小限とした所要の状態で得る
ことができる。
【0036】なお、本発明は上述した実施例構造には限
定されず、動力舵取装置(パワーステアリング本体部)
を始めとして油圧反力機構等の操舵力制御装置10にお
ける各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることは
言うまでもない。
【0037】たとえば上述した実施例においては、本発
明を特徴づけるスプールバルブ13として、特開平4−
254257号公報等に示されるようなスプール30の
両端側が大径部31と小径部32とによるランド部を有
し、これらに対応してバルブ孔を大径孔26と小径孔2
7とによって形成した場合を説明したが、本発明はこれ
に限定されず、従来から知られている同一径寸法による
スプールとバルブ孔の組み合わせによるスプールバルブ
であっても適用して効果を発揮し得る。
【0038】また、上述した実施例では、スプール30
とバルブ孔との嵌合部をすべてテーパ面部50,51に
よって形成した場合を説明したが、本発明はこれに限定
されず、一部のみ、特にタンクTへの排出ポート24に
最も近い嵌合部のみを、テーパ面部によって隙間空間が
徐々に隙間を小さくするようにしてもよいことは言うま
でもない。
【0039】さらに、上述したような構造を有するスプ
ールバルブ13において、ポンプPからの圧油が流入す
る供給ポート22としては、たとえば図7の(a)から
明らかなように、バルブ孔26の内壁部において周方向
に等配した複数個所(三個所、四個所等)に開口させて
設けることが、スプール30のバルブ孔26内での調心
性を確保するうえでは有効である。
【0040】これは、図7の(b)から明らかなよう
に、周方向の一個所からの圧油の供給では、スプール3
0に対して他側に対して偏心させようとする力を避ける
ことができないが、同図(a)のようにすれば上述した
偏心力を相殺し、スプール30を調心し得ることから、
容易に理解されよう。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る動力舵
取装置の操舵力制御装置によれば、油圧反力制御用のス
プールバルブを構成するスプールのランド部外周部とこ
のスプールを摺動自在に保持するバルブ孔の内周部との
少なくともいずれか一方の嵌合部の一部、たとえばスプ
ールランド部外周部またはバルブ孔内周部等に、ポンプ
からの供給ポート、油圧反力室に接続される反力ポート
からタンク側への排出ポートへの圧油の流れの方向に沿
って、他方側との嵌合部における隙間空間の下流側が徐
々に減少するようなテーパ面部を、略全周にわたって接
触的に形成するようにしたので、簡単な構造であるにも
かかわらず、スプールのランド部外周部とバルブ孔内周
部との嵌合部に形成される隙間空間での油圧的バランス
をよくし、スプールをバルブ孔内で常に調心させるよう
な力を発生させることを可能とし、従来のようなスプー
ルのバルブ孔に対しての接触やステック等を防ぎ、操舵
力特性でのヒステリシスを最小限とし、適切な反力特性
を得ることが可能となるという種々優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動力舵取装置の操舵力制御装置の
一実施例を示し、油圧反力制御用のスプールバルブの概
略構成を油圧回路を含めて示す要部断面図である。
【図2】図1に示した油圧反力制御用スプールバルブの
概略構成を説明するために模式化した概略構成図であ
る。
【図3】図2の要部を拡大した概略図である。
【図4】本発明の別の実施例を示す図2に対応する模式
化された概略構成図である。
【図5】図4の要部を拡大した概略図である。
【図6】入力圧に対する反力圧特性を示す特性図であ
る。
【図7】本発明の変形例を示すもので、(a)はポンプ
からの供給ポート部分を断面した概略図、(b)はその
従来例を示す図である。
【図8】従来の油圧反力制御用スプールバルブにおける
不具合を説明するためのものであって、(a)はスプー
ルバルブの要部構成を拡大した概略図、(b)は入口圧
に対しての反力圧特性を示す図、(c)はスプールとバ
ルブ孔とのテーパ面による隙間空間での油圧的バランス
を説明するための図である。
【符号の説明】
10 操舵力制御装置 11 ハウジング 12 バルブ組込み孔 13 油圧反力制御用スプールバルブ 14 電磁ソレノイド(電気的アクチュエータ) 14a 可動ロッド 15 油圧反力室 20 スリーブ 21 プラグ 22 供給ポート 23 反力ポート 24 排出ポート 25 環状溝 26 大径孔(バルブ孔) 27 小径孔(バルブ孔) 30 スプール 31 大径部(ランド部) 32 小径部(ランド部) 40 コイルばね(ばね手段) 50 テーパ面部 51 テーパ面部 P ポンプ T タンク PS 動力舵取装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 聡 埼玉県東松山市神明町二丁目11番6号 自 動車機器株式会社松山工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプからの圧油を車輌の走行条件に応
    じて制御することにより操舵反力を発生させる油圧反力
    室への反力油圧を得る油圧反力制御用のスプールバルブ
    を備えてなる動力舵取装置の操舵力制御装置において、 前記スプールバルブを構成するスプールのランド部外周
    部とこのスプールを摺動自在に保持するバルブ孔の内周
    部との少なくともいずれか一方の嵌合部の一部に、ポン
    プからの供給ポート、油圧反力室に接続される反力ポー
    トからタンク側への排出ポートへの圧油の流れの方向に
    沿って、他方側との嵌合部における隙間空間の下流側が
    徐々に減少するようなテーパ面部を略全周にわたって形
    成したことを特徴とする動力舵取装置の操舵力制御装
    置。
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