JPH0985380A - 内歯車の成形法 - Google Patents
内歯車の成形法Info
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- JPH0985380A JPH0985380A JP24629895A JP24629895A JPH0985380A JP H0985380 A JPH0985380 A JP H0985380A JP 24629895 A JP24629895 A JP 24629895A JP 24629895 A JP24629895 A JP 24629895A JP H0985380 A JPH0985380 A JP H0985380A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼材などで作られた板金を、多くの加工工程
を経ずに、しかも高精度で容易に内歯車に成形すること
のできる方法を提案する。 【解決手段】 回転内型1に筒状のワークWを嵌合状に
取り付け、回転内型1と共にワークWを回転させながら
押圧型(成型ローラ20)でワークWの外周面を径内方
向に押圧する。この押圧により、回転内型1の凹形成形
空間に対応する箇所でワークWを増肉させてその凹形成
形空間の中に向けてワークの肉を流動させると共に、そ
の凹形成形空間の中に流動したワークWの肉の軸方向へ
の流動を山部軸端成形面4によって阻止させる。回転内
型1の凸部3に対応する箇所でワークWを減肉させてそ
の凸部3を凹形成形空間2の中に流動したワークWの肉
の相互間に突入させる。
を経ずに、しかも高精度で容易に内歯車に成形すること
のできる方法を提案する。 【解決手段】 回転内型1に筒状のワークWを嵌合状に
取り付け、回転内型1と共にワークWを回転させながら
押圧型(成型ローラ20)でワークWの外周面を径内方
向に押圧する。この押圧により、回転内型1の凹形成形
空間に対応する箇所でワークWを増肉させてその凹形成
形空間の中に向けてワークの肉を流動させると共に、そ
の凹形成形空間の中に流動したワークWの肉の軸方向へ
の流動を山部軸端成形面4によって阻止させる。回転内
型1の凸部3に対応する箇所でワークWを減肉させてそ
の凸部3を凹形成形空間2の中に流動したワークWの肉
の相互間に突入させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内歯車の成形法に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の差動装置に使用されるビ
スカスカップリングカバーやトランスミッション部品な
どのような内歯車を備えた部品は、鋼材に熱間鍛造や温
間鍛造を施して概ね内歯車の形状に成形し、次にその素
材を機械加工で切削して完成品としている。
スカスカップリングカバーやトランスミッション部品な
どのような内歯車を備えた部品は、鋼材に熱間鍛造や温
間鍛造を施して概ね内歯車の形状に成形し、次にその素
材を機械加工で切削して完成品としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の加工方
法では、鋼材を熱間鍛造または温間鍛造に要求される温
度にまで加熱する必要があるばかりか、加工工程に鍛造
工程と機械加工工程とが含まれるので生産効率が悪く、
また、内歯車に要求される精度を得るのに熟練を要する
といった様々な問題があった。
法では、鋼材を熱間鍛造または温間鍛造に要求される温
度にまで加熱する必要があるばかりか、加工工程に鍛造
工程と機械加工工程とが含まれるので生産効率が悪く、
また、内歯車に要求される精度を得るのに熟練を要する
といった様々な問題があった。
【0004】本発明は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、鋼材などで作られた板金を、多くの加工工程を
経ずに、しかも高精度で容易に内歯車に成形することの
できる方法を提案することを目的とする。
であり、鋼材などで作られた板金を、多くの加工工程を
経ずに、しかも高精度で容易に内歯車に成形することの
できる方法を提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の内
歯車の成形法は、山部成形用の凹形成形空間と谷部成形
用の凸部とが周方向に並びかつ上記凹形成形空間の軸方
向の所定箇所に山部軸方向端面を成形するための山部軸
端成形面が設けられた外周面を備える回転内型に、筒状
のワークを嵌合状に取り付けた後、回転内型と共にワー
クを回転させながらワーク外周面を押圧型によって径内
方向に押圧することにより、上記凹形成形空間に対応す
る箇所でワークを増肉させてその凹形成形空間の中に向
けてワークの肉を流動させると共に、その凹形成形空間
の中に流動したワークの肉の軸方向への流動を上記山部
軸端成形面によって阻止させ、上記凸部に対応する箇所
でワークを減肉させてその凸部を上記凹形成形空間の中
に流動したワークの肉の相互間に突入させるというもの
である。
歯車の成形法は、山部成形用の凹形成形空間と谷部成形
用の凸部とが周方向に並びかつ上記凹形成形空間の軸方
向の所定箇所に山部軸方向端面を成形するための山部軸
端成形面が設けられた外周面を備える回転内型に、筒状
のワークを嵌合状に取り付けた後、回転内型と共にワー
クを回転させながらワーク外周面を押圧型によって径内
方向に押圧することにより、上記凹形成形空間に対応す
る箇所でワークを増肉させてその凹形成形空間の中に向
けてワークの肉を流動させると共に、その凹形成形空間
の中に流動したワークの肉の軸方向への流動を上記山部
軸端成形面によって阻止させ、上記凸部に対応する箇所
でワークを減肉させてその凸部を上記凹形成形空間の中
に流動したワークの肉の相互間に突入させるというもの
である。
【0006】この方法は、筒状のワークを塑性加工して
そのワークに内歯車を形成する方法である。この方法に
おいて、回転内型の山部成形用の凹形成形空間の中に向
けて流動した肉によって内歯車の山部が成形され、上記
凹形成形空間の中に向けて流動したワークの肉の相互間
に突入した回転内型の凸部によって内歯車の谷部が形成
される。
そのワークに内歯車を形成する方法である。この方法に
おいて、回転内型の山部成形用の凹形成形空間の中に向
けて流動した肉によって内歯車の山部が成形され、上記
凹形成形空間の中に向けて流動したワークの肉の相互間
に突入した回転内型の凸部によって内歯車の谷部が形成
される。
【0007】そして、回転内型の凹形成形空間の軸方向
の所定箇所に山部軸方向端面を成形するための山部軸端
成形面が設けられており、その山部軸端成形面によって
凹形成形空間の中に流動したワークの肉の軸方向への流
動を阻止させるという方法を採用しているので、回転内
型の山部成形用の凹形成形空間の中に向けて流動した肉
によって形成された内歯車の山部の軸方向の端部に所謂
“肉垂れ”が発生することなく、その山部の軸方向の端
面形状が山部軸端成形面と同じ形に成形される。
の所定箇所に山部軸方向端面を成形するための山部軸端
成形面が設けられており、その山部軸端成形面によって
凹形成形空間の中に流動したワークの肉の軸方向への流
動を阻止させるという方法を採用しているので、回転内
型の山部成形用の凹形成形空間の中に向けて流動した肉
によって形成された内歯車の山部の軸方向の端部に所謂
“肉垂れ”が発生することなく、その山部の軸方向の端
面形状が山部軸端成形面と同じ形に成形される。
【0008】上記した内歯車の成形法においては、請求
項2に係る発明のように、回転内型の凸部に対応する箇
所でワークを減肉させてその凸部を上記凹形成形空間の
中に向けて流動したワークの肉の相互間に突入させる工
程を、ワークの肉の軸方向への流動を規制せずに行うこ
とが望ましい。
項2に係る発明のように、回転内型の凸部に対応する箇
所でワークを減肉させてその凸部を上記凹形成形空間の
中に向けて流動したワークの肉の相互間に突入させる工
程を、ワークの肉の軸方向への流動を規制せずに行うこ
とが望ましい。
【0009】このようにすると、ワークの内面側に形成
される山部の高さ(または谷部の深さ)とその山部の外
側に一体に形成される周壁の厚さとの比を任意に定める
ことができるようになり、周壁を薄肉化して内歯車の軽
量化を達成しやすくなる。
される山部の高さ(または谷部の深さ)とその山部の外
側に一体に形成される周壁の厚さとの比を任意に定める
ことができるようになり、周壁を薄肉化して内歯車の軽
量化を達成しやすくなる。
【0010】また、請求項3に係る発明のように、回転
内型と共にワークを回転させながらワーク外周面を押圧
型によって径内方向に押圧する工程を、ワーク外周面の
軸方向全長部分に接触してそのワークに連れ回りする押
圧型としての成形ローラを回転内型に近付く方向に移動
させながら行うことが望ましい。
内型と共にワークを回転させながらワーク外周面を押圧
型によって径内方向に押圧する工程を、ワーク外周面の
軸方向全長部分に接触してそのワークに連れ回りする押
圧型としての成形ローラを回転内型に近付く方向に移動
させながら行うことが望ましい。
【0011】このようにすると、押圧型としての成形ロ
ーラを移動させる方向を回転内型に近付く方向の一方向
だけに定めることができるので、成形装置の構造を簡略
化しやすく、また、成形ローラをワークや回転内型の軸
方向に移動させる必要がないので、成形された内歯車の
周壁の外周面を平滑に仕上がる。
ーラを移動させる方向を回転内型に近付く方向の一方向
だけに定めることができるので、成形装置の構造を簡略
化しやすく、また、成形ローラをワークや回転内型の軸
方向に移動させる必要がないので、成形された内歯車の
周壁の外周面を平滑に仕上がる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明に係る内歯車
の成形法を段階ごとに示した説明図である。具体的に
は、図1は回転内型1にワークWを取り付けた状態を一
部断面で表した部分側面図であり、図2は成形途中の段
階を一部断面で表した部分平面図であり、図3(a)は
成形最終段階を一部断面で表した部分側面図であり、同
図(b)は成形最終段階を一部断面で表した部分平面図
である。
の成形法を段階ごとに示した説明図である。具体的に
は、図1は回転内型1にワークWを取り付けた状態を一
部断面で表した部分側面図であり、図2は成形途中の段
階を一部断面で表した部分平面図であり、図3(a)は
成形最終段階を一部断面で表した部分側面図であり、同
図(b)は成形最終段階を一部断面で表した部分平面図
である。
【0013】図1〜図3において、回転内型1にあって
は、その外周面に周方向に交互に並んだ山部成形用の凹
形成形空間2と谷部成形用の凸部3とが設けられてい
る。そして、凹形成形空間2や凸部3の軸方向の長さ
(軸長)は、ワークWを成形することによって形成され
る内歯車7の山部71や谷部72の軸長に合わせてあ
る。すなわち、上記凹形成形空間2の軸方向の所定箇所
に山部軸方向端面73を成形するための山部軸端成形面
4が設けられている。
は、その外周面に周方向に交互に並んだ山部成形用の凹
形成形空間2と谷部成形用の凸部3とが設けられてい
る。そして、凹形成形空間2や凸部3の軸方向の長さ
(軸長)は、ワークWを成形することによって形成され
る内歯車7の山部71や谷部72の軸長に合わせてあ
る。すなわち、上記凹形成形空間2の軸方向の所定箇所
に山部軸方向端面73を成形するための山部軸端成形面
4が設けられている。
【0014】回転内型1に図外の駆動源の回転力が伝達
される。この回転内型1には押え型10と成形ローラ2
0とが組み合わせられる。押え型10は、ワークWを回
転内型1との間に挾み込んで取り付けるために必要で、
ワークWを押さえ付けたままで回転内型1と連れ回りす
る。押圧型としての成形ローラ20は回転内型1に対し
てその軸線に直交する方向で遠近可能であり、成型中は
回転内型1に対して離れた位置から次第に近付く方向に
移動される。この成型ローラ20の有効軸長は、ワーク
Wの筒状部W1の軸長よりもやゝ長くなっており、しか
も成型面となる外周面は平滑面である。この成型ローラ
20は、ワークWの外周面の軸方向全長部分に接触して
そのワークWに連れ回りする。
される。この回転内型1には押え型10と成形ローラ2
0とが組み合わせられる。押え型10は、ワークWを回
転内型1との間に挾み込んで取り付けるために必要で、
ワークWを押さえ付けたままで回転内型1と連れ回りす
る。押圧型としての成形ローラ20は回転内型1に対し
てその軸線に直交する方向で遠近可能であり、成型中は
回転内型1に対して離れた位置から次第に近付く方向に
移動される。この成型ローラ20の有効軸長は、ワーク
Wの筒状部W1の軸長よりもやゝ長くなっており、しか
も成型面となる外周面は平滑面である。この成型ローラ
20は、ワークWの外周面の軸方向全長部分に接触して
そのワークWに連れ回りする。
【0015】成型は、まず図1に示したように、回転内
型1と押え型10とでワークWを挾み込ませて回転内型
1にワークWの筒状部W1を嵌合状に取り付ける。この
とき、成型ローラ20は回転内型1から離れた位置に後
退している。
型1と押え型10とでワークWを挾み込ませて回転内型
1にワークWの筒状部W1を嵌合状に取り付ける。この
とき、成型ローラ20は回転内型1から離れた位置に後
退している。
【0016】次に、回転内型1と共にワークWを回転さ
せ、成型ローラ20を回転内型1に矢符Aのように近付
けていく。成型ローラ20がワークWの筒状部W1の軸
方向全長部分に接触すると、成型ローラ20がワークW
との連れ回りを開始する。
せ、成型ローラ20を回転内型1に矢符Aのように近付
けていく。成型ローラ20がワークWの筒状部W1の軸
方向全長部分に接触すると、成型ローラ20がワークW
との連れ回りを開始する。
【0017】ワークWに連れ回りしている成型ローラ2
0がさらに回転内型1に近付いていくと、その成型ロー
ラ20によってワークWの筒状部W1の外周面が径内方
向に押圧される。これにより、筒状部W1の肉の流動が
始まり、回転内型1の凹形成形空間2に対応する箇所で
はその凹形成形空間2の中に向けて筒状部W1の肉が流
動して筒状部W1が増肉される。また、回転内型1の凸
部3に対応する箇所ではその凸部3が上記凹形成形空間
2の中に流動した筒状部W1の肉の相互間に突入するの
で、筒状部W1が減肉される。さらに、上記のように、
凹形成形空間2の中に向けて流動した筒状部W1の肉
は、その凹形成形空間2の中で軸方向へも流動するが、
そのような軸方向への流動は、山部軸端成形面4のとこ
ろでその山部軸端成形面4によって阻止される。
0がさらに回転内型1に近付いていくと、その成型ロー
ラ20によってワークWの筒状部W1の外周面が径内方
向に押圧される。これにより、筒状部W1の肉の流動が
始まり、回転内型1の凹形成形空間2に対応する箇所で
はその凹形成形空間2の中に向けて筒状部W1の肉が流
動して筒状部W1が増肉される。また、回転内型1の凸
部3に対応する箇所ではその凸部3が上記凹形成形空間
2の中に流動した筒状部W1の肉の相互間に突入するの
で、筒状部W1が減肉される。さらに、上記のように、
凹形成形空間2の中に向けて流動した筒状部W1の肉
は、その凹形成形空間2の中で軸方向へも流動するが、
そのような軸方向への流動は、山部軸端成形面4のとこ
ろでその山部軸端成形面4によって阻止される。
【0018】したがって、成型ローラ20がワークWの
筒状部W1に接触して連れ回りを開始した後、回転内型
1に近付いていく過程では、図2のように筒状部W1が
回転内型1の凹形成形空間2に対応する箇所での増肉
と、凸部3に対応する箇所での減肉とが進行し、最終的
には、図3(a)や図3(b)のように凹形成形空間2
が肉で完全に埋まり、また、凸部3がその凹形成型空間
2を埋めている肉の間に隙間なく突入した状態になる。
筒状部W1に接触して連れ回りを開始した後、回転内型
1に近付いていく過程では、図2のように筒状部W1が
回転内型1の凹形成形空間2に対応する箇所での増肉
と、凸部3に対応する箇所での減肉とが進行し、最終的
には、図3(a)や図3(b)のように凹形成形空間2
が肉で完全に埋まり、また、凸部3がその凹形成型空間
2を埋めている肉の間に隙間なく突入した状態になる。
【0019】以上により成型が終了し、凹形成型空間2
を埋めている肉が内歯車の山部71となり、凸部3の突
入した箇所が内歯車の谷部72となる。なお、図2およ
び図3(b)において円弧状の矢印はワークWや成型ロ
ーラ20の回転方向を示しており、また、図3(a)の
白抜き矢印Bは成型ローラ20の移動方向を表してい
る。
を埋めている肉が内歯車の山部71となり、凸部3の突
入した箇所が内歯車の谷部72となる。なお、図2およ
び図3(b)において円弧状の矢印はワークWや成型ロ
ーラ20の回転方向を示しており、また、図3(a)の
白抜き矢印Bは成型ローラ20の移動方向を表してい
る。
【0020】図4は内歯車7の山部71が成型される工
程を説明的に示してある。同図において、矢印aは凹形
成型面2の中に向かう肉の流動方向を示している。この
図から理解できるように、回転内型1の凹形成形空間2
の中に向けて流動した肉の軸方向への流動が山部軸端成
形面4のところでその山部軸端成形面4によって阻止さ
れるので、成型された山部71の軸方向の端部72には
バリなどの“肉垂れ”が生じることはなく、その山部7
1の軸方向の端面73の形状が山部軸端成形面4と同じ
形に成形される。
程を説明的に示してある。同図において、矢印aは凹形
成型面2の中に向かう肉の流動方向を示している。この
図から理解できるように、回転内型1の凹形成形空間2
の中に向けて流動した肉の軸方向への流動が山部軸端成
形面4のところでその山部軸端成形面4によって阻止さ
れるので、成型された山部71の軸方向の端部72には
バリなどの“肉垂れ”が生じることはなく、その山部7
1の軸方向の端面73の形状が山部軸端成形面4と同じ
形に成形される。
【0021】図5は内歯車7の周壁74が成型される工
程を説明的に示してある。同図において、矢印bは回転
内型1の凸部3が突入する方向を、矢印cはワークWの
筒状部W1の外周面側の肉の流動方向を、それぞれ示し
ている。ワークWの筒状部W1の外周面側の肉は、成型
後は内歯車7の周壁74を形成するのであるが、この部
分の肉の軸方向(矢印c方向)への流動は、回転内型1
の凸部3に対応する箇所で筒状部W1を減肉させてその
凸部3を肉に突入させる工程で生じる。本発明の成型法
では、このような減肉部分での肉の軸方向への流動は規
制せずに行う。このようにすると、周壁74の厚さを任
意に定めることができるようになるので、ワークWの内
面側に形成される山部71の高さ(または谷部72の深
さ)とその山部71の外側に一体に形成される周壁74
の厚さとの比を任意に定めることができるようになる。
このことは、周壁を薄肉化して内歯車の軽量化を達成す
る場合に有益である。また、谷部72を精度よく形成す
る上でも有益である。
程を説明的に示してある。同図において、矢印bは回転
内型1の凸部3が突入する方向を、矢印cはワークWの
筒状部W1の外周面側の肉の流動方向を、それぞれ示し
ている。ワークWの筒状部W1の外周面側の肉は、成型
後は内歯車7の周壁74を形成するのであるが、この部
分の肉の軸方向(矢印c方向)への流動は、回転内型1
の凸部3に対応する箇所で筒状部W1を減肉させてその
凸部3を肉に突入させる工程で生じる。本発明の成型法
では、このような減肉部分での肉の軸方向への流動は規
制せずに行う。このようにすると、周壁74の厚さを任
意に定めることができるようになるので、ワークWの内
面側に形成される山部71の高さ(または谷部72の深
さ)とその山部71の外側に一体に形成される周壁74
の厚さとの比を任意に定めることができるようになる。
このことは、周壁を薄肉化して内歯車の軽量化を達成す
る場合に有益である。また、谷部72を精度よく形成す
る上でも有益である。
【0022】図6は本発明方法によって成型されたビス
カスカップリングカバーCの断面図、図7は図6のVI
I線矢視図である。このビスカスカップリングカバーC
は、周壁74の内面側に山部71と谷部72とを交互に
備えた内歯車7が形成されていると共に、中央部にボス
75を備えている。
カスカップリングカバーCの断面図、図7は図6のVI
I線矢視図である。このビスカスカップリングカバーC
は、周壁74の内面側に山部71と谷部72とを交互に
備えた内歯車7が形成されていると共に、中央部にボス
75を備えている。
【0023】
【発明の効果】請求項1に係る発明の内歯車の成形法に
よれば、筒状のワークを内歯車に成形することが可能で
ある。そして、成形された内歯車は、山部の端部に“肉
垂れ”を持たないものであるので、後工程で山部の端部
のバリ取り加工を行う必要がないものである。
よれば、筒状のワークを内歯車に成形することが可能で
ある。そして、成形された内歯車は、山部の端部に“肉
垂れ”を持たないものであるので、後工程で山部の端部
のバリ取り加工を行う必要がないものである。
【0024】請求項2に係る発明の内歯車の成形法によ
れば、周壁を薄肉化して内歯車の軽量化を達成しやすく
なるという効果がある。
れば、周壁を薄肉化して内歯車の軽量化を達成しやすく
なるという効果がある。
【0025】請求項3に係る発明の内歯車の成形法によ
れば、成形装置の構造を簡略化しやすく、また、成形さ
れた内歯車の周壁の外周面が平滑に仕上がるという効果
がある。
れば、成形装置の構造を簡略化しやすく、また、成形さ
れた内歯車の周壁の外周面が平滑に仕上がるという効果
がある。
【図1】回転内型にワークを取り付けた状態を一部断面
で表した部分側面図である。
で表した部分側面図である。
【図2】成形途中の段階を一部断面で表した部分平面図
である。
である。
【図3】(a)は成形最終段階を一部断面で表した部分
側面図である。(b)は成形最終段階を一部断面で表し
た部分平面図である。
側面図である。(b)は成形最終段階を一部断面で表し
た部分平面図である。
【図4】内歯車の山部が成型される工程の説明図であ
る。
る。
【図5】内歯車の周壁が成型される工程の説明図であ
る。
る。
【図6】本発明方法によって成型されたビスカスカップ
リングカバーの断面図である。
リングカバーの断面図である。
【図7】図6のVII線矢視図である。
W ワーク W1 ワークの筒状部 1 回転内型 2 凹形成形空間 3 凸部 4 山部軸端成形面 20 成形ローラ
Claims (3)
- 【請求項1】 山部成形用の凹形成形空間と谷部成形用
の凸部とが周方向に並びかつ上記凹形成形空間の軸方向
の所定箇所に山部軸方向端面を成形するための山部軸端
成形面が設けられた外周面を備える回転内型に、筒状の
ワークを嵌合状に取り付けた後、回転内型と共にワーク
を回転させながらワーク外周面を押圧型によって径内方
向に押圧することにより、上記凹形成形空間に対応する
箇所でワークを増肉させてその凹形成形空間の中に向け
てワークの肉を流動させると共に、その凹形成形空間の
中に流動したワークの肉の軸方向への流動を上記山部軸
端成形面によって阻止させ、上記凸部に対応する箇所で
ワークを減肉させてその凸部を上記凹形成形空間の中に
流動したワークの肉の相互間に突入させることを特徴と
する内歯車の成形法。 - 【請求項2】 回転内型の凸部に対応する箇所でワーク
を減肉させてその凸部を上記凹形成形空間の中に向けて
流動したワークの肉の相互間に突入させる工程を、ワー
クの肉の軸方向への流動を規制せずに行う請求項1に記
載の内歯車の成形法。 - 【請求項3】 回転内型と共にワークを回転させながら
ワーク外周面を押圧型によって径内方向に押圧する工程
を、ワーク外周面の軸方向全長部分に接触してそのワー
クに連れ回りする押圧型としての成形ローラを回転内型
に近付く方向に移動させながら行う請求項1または請求
項2に記載の内歯車の成形法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24629895A JPH0985380A (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 内歯車の成形法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24629895A JPH0985380A (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 内歯車の成形法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0985380A true JPH0985380A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17146483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24629895A Pending JPH0985380A (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 内歯車の成形法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0985380A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010058144A (ja) * | 2008-09-03 | 2010-03-18 | Yamada Seisakusho Co Ltd | 内歯形部を有するシャフトの製造方法及びその製造方法によって製造されたシャフト |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0596337A (ja) * | 1991-10-07 | 1993-04-20 | Nissan Motor Co Ltd | 内歯車状ワークの成形方法 |
-
1995
- 1995-09-25 JP JP24629895A patent/JPH0985380A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0596337A (ja) * | 1991-10-07 | 1993-04-20 | Nissan Motor Co Ltd | 内歯車状ワークの成形方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010058144A (ja) * | 2008-09-03 | 2010-03-18 | Yamada Seisakusho Co Ltd | 内歯形部を有するシャフトの製造方法及びその製造方法によって製造されたシャフト |
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