JPH07310807A - ヘリカルピニオンギアとその製造方法および製造装置 - Google Patents
ヘリカルピニオンギアとその製造方法および製造装置Info
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Abstract
り製造する。 【構成】製造装置のダイス22には、斜めに傾いた複数
の歯形成形部36が設けられている。この成形部36の
上端面36eには、歯面36dに対して鋭角であった部
分をほぼ三角形状に切り欠いた切下げ部36fが設けら
れている。パンチ30によって、ダイス22内に円柱状
の歯車粗材を押込んで押出し加工を行う。粗材の金属は
流動して歯形成形部36の両歯面36c,36d側にほ
ぼ均等に流れ込む。歯車軸A1 に対して斜めに傾いた複
数の歯10を有するギア部2と、ギア部2の歯先円径よ
りも大径の円柱部6と、ギア部2と円柱部6とを接続す
るテーパ状の切り上り部8とを有するヘリカルピニオン
ギア1が製造される。上記各歯10の切り上り部8側の
端部の、円柱部6の方向を向いた歯面10dにほぼ三角
形状の肉盛り部12が形成される。
Description
とこのヘリカルピニオンギアの製造方法および製造装置
に関するものである。
て斜めにねじれた複数本の歯を有しており、このような
ヘリカルピニオンギアを製造する方法として、従来、機
械加工が一般的に行なわれていた。例えば、ステアリン
グ用として使用されるヘリカルピニオンギアは、操向車
輪に連動するラックに噛合うピニオンギア部と、舵取ハ
ンドルの操作によって回転される入力軸に連結されるス
プライン等の連結部が形成された円柱状の部分とを有し
ており、その製造工程としては、先ず、円柱状の歯車素
材を必要な長さに切断し、この歯車素材のギアが成形さ
れる部分の外径を、製造されるピニオンギア部の外径に
合せて予め旋削し、さらに、上記スプラインを形成する
ための内径加工を行なった後、ホブ加工あるいはシェー
パー加工等により切削してピニオンギア部の歯切りを行
ない、続いて、スプラインの歯切りを行ない、しかる後
にバリ取り等の仕上加工を行なっている。
いため加工に時間がかかり、また、歯切り盤等の高価な
専用の機械を必要とするためコスト高であった。しか
も、製造されるヘリカルピニオンギアが、上述のよう
に、ピニオンギア部と、このギア部よりも大径の円柱部
とを有する形状の場合には、ギア部と円柱部との接続部
に形成される歯形の不完全部の長さが、ホブ等の工具に
よる制約によって長くなってしまうという問題があっ
た。
ニオンギアの製造には種々の問題があるため、近年で
は、塑性加工としての転造によりピニオンギアを製造す
る方法が提案されている。この転造加工による方法は、
図7に示すように、加工用の歯形が形成されている1対
の歯車工具101,102を対向させて配置し、これら
両歯車工具101,102間に歯車素材103を回転自
在に支持させ、両歯車工具101,102を回転させつ
つ、油圧機構またはカム等によって歯車素材103に押
付けることにより、この歯車素材103の表面に歯形を
加圧成形するようにしている。
を転造加工により製造する場合には、両歯車工具10
1,102と歯車素材103とを加圧回転させることに
より、素材103の外周面に塑性変形を起こさせ、工具
101,102の成形用歯形を歯車素材103の表面に
食い込ませて歯形を盛り上がらせるもので、製造される
ピニオンギアが少数歯で、しかも、奇数歯の場合には、
歯車素材に対する両歯車工具の押込み力が周期的に変動
するため、加工精度が悪いという問題があった。また、
歯車素材103に歯形を形成していく過程で、歯面が歯
先方向へ向けて金属流動をするので、歯先の先端部上に
捲れ上った部分が形成されてしまうという問題があっ
た。そのため上記転造加工の後に、仕上加工をしなけれ
ばならなかった。さらに、上記のようなステアリング装
置用のヘリカルピニオンギアの場合には、ピニオンギア
部に続いて、このギアの歯先径よりも大径の円柱状の部
分を有しているため、転造用の歯車工具がこの大径の円
柱部に干渉しないように、円柱部とギアが形成される部
分との間に予め環状の逃げ溝を形成するようにしてい
た。そのため、強度上の問題が生ずるおそれがあった。
工による鍛造で製造する方法も考えられている。この方
法では、下型内に、歯形成形部を有するダイスを配置
し、円柱状の歯車素材をパンチによってダイス内に押込
むことにより、円柱状歯車素材の外周面に複数本の歯を
同時に成形する。このような押出し加工によりヘリカル
ピニオンギアを製造する場合に使用されるダイスには、
その軸線に対して斜めにねじれた複数本の歯形成形部が
設けられている。図6は、このダイス122の内面形状
を展開して示す図であり、この図によって、ヘリカルピ
ニオンギアを押出し加工で製造する過程について説明す
る。
た形状を展開して示す図であり、複数本の歯形成形部1
36が等間隔で斜めに傾斜した状態で設けられている。
各歯形成形部136の上方側端面136eは、円周方向
(図6の左右方向)に同一の高さにあり、従って、この
端面136eと、歯形成形部136の両側の歯面136
c,136dとのなす角度が異なっている。すなわち、
図6のように、歯形成形部136が左上から右下へと傾
斜している場合には、上記歯形成形部136の上方側端
面136eと一方の歯面(図の右側歯面)136cとの
なす角度は鈍角であり、その端面136eと他方の歯面
(図の左側歯面)136dとのなす角度は鋭角になって
いる。このような形状の歯形成形部136を備えたダイ
ス122に対して、円柱状の歯車素材をパンチによって
矢印P方向から押込んで押出し加工を行なうと、この素
材は、上記上方側端面136eと鈍角をなす側の歯面1
36cに向かってはスムーズに流れ込んで精度の良い歯
面が形成されるが、端面136eと鋭角をなす側の歯面
136dに向かっては素材の金属が流動しにくいため高
精度を得ることができない。従って、製造されたヘリカ
ルピニオンギアの各歯の一方の歯面は高精度に加工され
るが、他方の歯面は精度が悪くなってしまうため、押出
し加工により精度の良いヘリカルピニオンギアを製造す
ることは不可能であった。
ので、鍛造加工により製造することができ、しかも、高
精度でコンパクトなヘリカルピニオンギアを提供するこ
とを目的とするものである。
アを製造する方法および製造する装置を提供することを
目的とするものである。
ニオンギアは、軸線に対して斜めにねじれた複数の歯を
有するギア部と、このギア部の歯先円の径よりも大径の
円柱部と、上記ギア部と円柱部とを傾斜面によって接続
する切上り部とを備えており、さらに、上記ギア部に設
けられた各歯の切上り部側端部の、円柱部方向を向いた
歯面側にほぼ三角形状の肉盛り部を設けたものである。
の歯形成形部が内周面に形成されたダイス内に、円柱状
の歯車素材を押込んで押出し加工をすることにより、軸
線に対して斜めにねじれた歯を有するギア部を備えたヘ
リカルピニオンギアを製造する方法であって、特に、上
記歯形成形部の上端面から両歯面側上記素材の金属を流
動させてギア部の各歯を成形する際に、歯形成形部の上
端面から両歯面側へ金属素材をほぼ均等に流動させるよ
うにしたものである。
数本の歯形成形部が内周面に設けられたダイスと、上下
動して、円柱状の歯車素材を上記ダイス内に押込むパン
チとを備えたヘリカルピニオンギアの製造装置に関する
もので、上記各歯形成形部の上端面に、下方を向いてい
る歯面側の一部をほぼ三角形状に切り欠いた切下げ部を
形成したものである。
の、円柱部方向を向いた歯面側にほぼ三角形状の肉盛り
部を設けたことにより、鍛造加工によりヘリカルピニオ
ンギアを製造することが可能になり、低コストで高精度
の製品を量産することができる。
面から両歯面側へ上記素材の金属を流動させてギア部の
各歯を成形する際に、上端面から両歯面側へほぼ均等に
流動させるようにしたので、各歯の両側の歯面とも高精
度に加工することができる。
成形部の上端面に、下方を向いた歯面側の一部をほぼ三
角形状に切り欠いた切下げ部を形成したことにより、機
械加工による製造装置よりも安価で、しかも高精度なヘ
リカルピニオンギアを量産することが可能な鍛造加工に
よる製造装置を得ることができる。
する。図1は本発明の一実施例に係るヘリカルピニオン
ギア(全体として符号1で示す)を示す正面図、図2は
その縦断面図である。この実施例のヘリカルピニオンギ
ア1は、ラックピニオン式ステアリング装置に適用され
るもので、ステアリング装置のラックに噛合うピニオン
ギア部2と、このギア部2の歯先円径よりも大径の円柱
状の部分6とを備えており、この円柱状の部分6の端部
内周面にはスプライン4が形成されて、舵取ハンドルの
操作によって回転される入力軸と連結されるようになっ
ている。これらギア部2と大径の円柱部6とはほぼ45
度程度の傾斜を有する切上り部8によって接続されてい
る。
1の軸線A1 に対して斜めにねじれた歯10が等間隔で
複数本形成されている。これら各歯10の歯先10aの
幅は、通常のギアと同様に、歯すじの全長に渡って同一
であるが、円柱部6寄りの端部(すなわち、ギア部2と
円柱部6とを接続する切上り部8上に位置する端部)の
歯先に、ほぼ三角形状の肉盛り部12が形成されてい
る。このヘリカルピニオンギア1の各歯10は、図1の
右上から左下に向けて傾いており、肉盛り部12は、各
歯10の左側の歯面10d(すなわち、円柱部6側を向
いている歯面)側に設けられている。この肉盛り部12
の上面(外周側の面)は、その歯すじの他の部分の歯先
10aの上面と同一の平面上にある。
が、大径の円柱部6の内周面に円周方向等間隔で凹部と
凸部が交互に形成されており、入力軸の先端部の外周面
に同様に交互に形成された凹凸部が、互いに間隙を隔て
た状態で嵌合するようになっており、このヘリカルピニ
オンギア1と入力軸とは、上記凹凸間の間隙分だけ相対
的に回転可能であり、それ以上の回転をしようとする
と、両者の凹凸が互いに係合して一体的に回転するよう
になっている。なお、ヘリカルピニオンギア1の入力軸
との連結部は、このようなスプライン4に限らず、例え
ば、入力軸の先端にほぼ菱形の係合部を設け、ヘリカル
ピニオンギアの端部の内面には、この菱形係合部が嵌合
し、所定角度の相対回転が可能であるとともに、所定角
度以上回転したときには、菱形係合部が係合して直接回
転を伝達させるようなほぼ長方形の凹部を形成するよう
にしても良い。
を押出し加工による鍛造によって製造するための製造装
置を簡略化して示す縦断面図であり、下型14は、大径
の外側リング16と、この外側リング16の内面に配置
された内側リング20と、内側リング20の内面に配置
されたダイス22と、これら外側リング16、内側リン
グ20およびダイス22の上面に載置されたワークガイ
ド24とを備えている。ワークガイド24内には、円柱
状の歯車素材の外径とほぼ等しい内径のガイド穴24a
が形成され、ダイス22には、後に説明する押出し加工
用の加工穴26が形成され、これら各穴24a,26の
軸芯が一致するようにして上下に重ね合せて固定されて
いる。
から構成されている下型14の上方には、上型28が昇
降可能に配置されている。この上型28は、下型14の
ワークガイド24のガイド穴24a内に挿入された円柱
状の歯車素材を、上記ダイス22の加工穴26内に押込
むガイドパンチ30と、このガイドパンチ30の下端に
形成された小径部30aの外周に嵌着されて一体的に昇
降するスプライン成形用パンチ32とを備えている。従
って、本実施例では、上型28の一動作によって、ギア
部2の前方押出し加工とスプライン4の後方押出し加工
とが同時に行なわれる。この押出し加工を行なう際に、
上型28と上記ワークガイド24との間で位置決めを行
なうことにより、ギア部2とスプライン4との位相を一
致させるようになっている。なお、この実施例では、上
記上型28の一動作によって、円柱状の歯車素材の下部
に、前方押出しによってギア部2を成形し、同時に上部
に、後方押出しによってスプライン4を成形するように
なっているため、ガイドパンチ30の下端に設けられた
小径部30aの外周にスプライン成形用パンチ32を固
定しているが、一度の加工工程でギア部2だけを成形
し、スプライン4は別の加工により成形する場合には、
このスプライン成形用パンチ32を省略しても良い。ま
た、下型14の下方には、ノックアウト34が配置され
ており、成形後のヘリカルピニオンギア1を押し上げて
下型14から取出すようになっている。
6は、上方から順に、上記ワークガイド24のガイド穴
24aとほぼ同径の大径部26a、下方へ向けて次第に
小径となるテーパ部26bおよびギア部2の歯先径とほ
ぼ等しい径の小径部26cとを有している。この小径部
26cの内周面には、図1に示したヘリカルピニオンギ
ア1のギア部2の歯形を成形する歯形成形部36が設け
られている。本実施例装置では、このダイス22の内面
に設けられた歯形成形部36の形状に特徴があり、その
形状を図4により説明する。図4は、ダイス22の上記
小径部26cの内面を水平方向から見た形状を展開して
示す図であり、複数本の斜めに傾いた歯形成形部36が
等間隔で設けられている。この図に示す歯形成形部36
の上部に、上述したヘリカルピニオンギア1の切上り部
8の傾斜とほぼ等しい傾斜のテーパ部26bおよび、円
柱部6の外径とほぼ等しい内径を有する大径部26aが
設けられている。
線A2 に対して斜めにねじれた形状をしており、これら
各歯形成形部36の歯先36aが、上記ヘリカルピニオ
ンギア1の各歯10間の歯底10bを形成し、各歯形成
形部36間の歯底36bが、ヘリカルピニオンギア1の
歯先10aを形成し、2本の隣接する歯形成形部36の
向かい合っている1組の歯面36c,36dが、ヘリカ
ルピニオンギア1の1本の歯10の両側の歯面10c,
10dを形成する。そして、各歯形成形部36の大径部
26a側端面(図4の上方側端面)は、その一部がほぼ
三角形状に切欠かれている。
6の形状と、図6に示した従来のダイスの歯形成形部1
36の形状との相違について、これら両者を重ね合せて
示す図5によって説明する。歯形成形部36,136
は、図の左上から右下へ向けて傾いており、従来の形状
では、各歯形成形部136の上端面136eが全体に同
一の平面である。従って、この上端面136eと図の右
側の歯面136cとのなす角は鈍角であり、上端面13
6eと左側の歯面136dとのなす角は鋭角になってい
る。これに対し、本実施例に係るダイス22では、各歯
形成形部36の上方側端面に、図の左側半分がほぼ三角
形状に切欠かれた切下げ部36fが設けられている。そ
のため、歯形成形部36の上端面の切り欠かれていない
部分(図の右側の部分)36eと右側の歯面36cと
は、従来の構成と同様に鈍角をなしており、一方、切り
欠かれている左側の切下げ部36fと左側の歯面36d
とは、上記従来の形状と比較して大きい角度をなしてい
る。この角度は適宜選択することができるが、特に、右
側と同程度の鈍角とすることが好ましい。
の製造装置を用いた製造工程について説明する。先ず、
円柱状の長尺の材料を所定の長さに切断し、焼鈍、ボン
デ処理等の前工程を行なった後、この円柱状の歯車素材
を、上記下型14のワークガイド24のガイド穴24a
内に挿入配置する。次に、上型28を下降させて円柱状
歯車素材をダイス22の加工穴26の内部に押込む。す
ると、円柱状歯車素材の下端面の外周寄りの部分が、ダ
イス22の内周面に設けられている歯形成形部36の平
坦な上端面36eおよび切下げ部36fに押し付けられ
て塑性変形され、この上端面36eおよび切下げ部36
fの両側に流動して歯形成形部36の両歯面36c,3
6d間の溝内に流入し上記歯形10(図1参照)が形成
される。このように塑性変形する際に、歯形成形部36
の上端面の切り欠かれていない平坦な部分36eとこの
平坦な部分36eに接続された右側の歯面36cとは鈍
角になっているので、歯車素材の金属がスムーズに流入
する。また、上記上端面の図の左側の部分も切下げ部3
6fになっているので、この切下げ部36f側に連続す
る歯面36d側にも従来装置のダイスと比較して金属素
材が流動しやすくなっており、歯形成形部の左側の歯面
36d側にも金属がスムーズに流入することにより、従
来の製造装置を用いた製造方法よりも高精度の歯面10
c,10dおよび歯先10aが形成される。
加圧して下型14のダイス22内に押込んでギア部2を
成形している間に、この歯車素材の上端面には、上型2
8のガイドパンチ30の先端に形成された小径部30a
およびその外周に固定されているスプライン成形用のパ
ンチ32が押込まれ、後方押出し加工によって、スプラ
イン4が同時に成形される。
降させて上記円柱状の歯車素材の下部にギア部2を形成
し、上端部の内周面にスプライン4を形成して、上型2
8の下降を停止させる。その結果、ギア部2の上方に
は、約45度のテーパ面からなる切上げ部8が連続して
形成され、さらにその切上げ部8の上方は、外周面が加
工されていない大径の円柱部6のまま残されて、図1に
示すようなヘリカルピニオンギア1が成形される。
図1に示すような構成にしたので、押出し加工による鍛
造でヘリカルピニオンギア1を製造することが可能にな
り、量産が容易であり、また、低コストである。しか
も、切削加工により製造したヘリカルピニオンギアより
も歯面の面粗さが優れており、また、切上り部分8の長
さを短かくしてコンパクトにすることができる。さら
に、転造により製造したヘリカルピニオンギアよりも歯
すじ精度が優れており、しかも、ギア部2と大径部の部
分との間に逃げ溝を形成する必要がなく強度も向上す
る、等種々の優れた効果を達成することができる。な
お、上記実施例装置では、歯数が少なく、しかも奇数歯
の場合に特に従来よりも高精度のギア部を形成すること
ができるが、このようなヘリカルピニオンギアに限定さ
れるものではなく、歯数の多い場合あるいは偶数歯の場
合であっても従来の製造方法よりも高精度な歯形を有す
るヘリカルピニオンギアを製造することができる。ま
た、切上り部8の角度をほぼ45度にしたが、この角度
に限定されるものではないことは勿論である。
に対して斜めにねじれた複数の歯を有するギア部と、ギ
ア部の歯先円の径よりも大径の円柱部と、上記ギア部と
円柱部とを傾斜面によって接続する切上り部とを備えた
ヘリカルピニオンギアの、上記ギア部に設けられた各歯
の切上り部側端部の、円柱部方向を向いた歯面側にほぼ
三角形状の肉盛り部を設けたことにより、押出し加工に
よる鍛造によって製造することが可能になり、高精度な
ヘリカルピニオンギアを低コストで製造することができ
る。また、ヘリカルピニオンギアの製造装置を構成する
ダイスの内面に斜めにねじれた複数本の歯形成形部を形
成し、さらに、これらの歯形成形部の上端面に、下方側
を向いている歯面側の一部をほぼ三角形状に切り欠いた
切下げ面を形成したことにより、歯車素材をパンチによ
ってダイス内に押込む押出し加工を行なう際に、歯形成
形部の上端面から両歯面側へほぼ均等に流動させること
ができるので、精度の良い歯形を得ることができる。
の正面図である。
の製造装置の縦断面図である。
るダイスの内周面を展開して示す説明図である。
ダイスの展開図とを重ね合せて示す説明図である。
するダイスの内周面を展開して示す説明図である。
例として示す転造加工法の概念図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 軸線に対して斜めにねじれた複数の歯を
有するギア部と、このギア部の歯先円の径よりも大径の
円柱部と、上記ギア部と円柱部とを傾斜面によって接続
する切上り部とを備えたヘリカルピニオンギアにおい
て、上記ギア部に設けられた各歯の切上り部側端部の、
円柱部方向を向いた歯面側にほぼ三角形状の肉盛り部を
設けたことを特徴とするヘリカルピニオンギア。 - 【請求項2】 斜めにねじれた複数の歯形成形部が内周
面に形成されたダイス内に、円柱状の歯車素材を押込ん
で押出し加工をすることにより、軸線に対して斜めにね
じれた歯を有するギア部を備えたヘリカルピニオンギア
を製造する方法において、上記各歯形成形部の上端面か
ら両歯面側へ上記素材の金属を流動させてギア部の各歯
を成形する際に、各歯形成形部の上端面から両歯面側へ
ほぼ均等に流動させるようにしたことを特徴とするヘリ
カルピニオンギアの製造方法。 - 【請求項3】 斜めにねじれた複数本の歯形成形部が内
周面に設けられたダイスと、上下動して、円柱状の歯車
素材を上記ダイス内に押込むパンチとを備えたヘリカル
ピニオンギアの製造装置において、上記各歯形成形部の
上端面に、下方を向いた歯面側の一部をほぼ三角形状に
切り欠いた切下げ部を形成したことを特徴とするヘリカ
ルピニオンギアの製造装置。 - 【請求項4】 上記ダイスは、内周面の上部に円柱状の
歯車素材の外径とほぼ一致する内径を有する大径部が、
下部に斜めにねじれた複数本の歯形成形部が、そして、
中間にこれら大径部と歯形成形部とを接続するテーパ面
が設けられており、パンチにより歯車素材をダイス内に
押込む際に、この歯車素材の上部を上記ダイスの大径部
内に残した位置で停止させることを特徴とする請求項3
に記載のヘリカルピニオンギアの製造装置。
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JP12953994A JP3541433B2 (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | ヘリカルピニオンギアとその製造方法および製造装置 |
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