JPH0981940A - 光ディスク装置の制御回路 - Google Patents

光ディスク装置の制御回路

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JPH0981940A
JPH0981940A JP23861795A JP23861795A JPH0981940A JP H0981940 A JPH0981940 A JP H0981940A JP 23861795 A JP23861795 A JP 23861795A JP 23861795 A JP23861795 A JP 23861795A JP H0981940 A JPH0981940 A JP H0981940A
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JP
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track
tracking
light beam
control
speed
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JP23861795A
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Junichi Nakano
淳一 中野
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラック引き込み動作開始時のブレーキ期間
を短くしてアクチュエータの誤差や外乱などによる影響
を小さくし、ブレーキ終了後のトラック引き込み動作を
安定化させる。 【解決手段】 光ディスク装置のトラッキング/シーク
制御系には、トラッキングエラー信号検出回路8の出力
のトラッキングエラー信号を基にシーク制御及びトラッ
キング制御を行うトラッキング/シーク制御回路9が設
けられている。この制御回路9は、シーク制御終了時に
ブレーキパルスを出力し、該ブレーキパルス終了により
トラッキング制御に移行する制御を行う。ここで、ブレ
ーキパルス出力開始時における前記光ビームの前記トラ
ックに対する速度の目標値v及び目標トラックまでの残
り距離dに対して、前記ブレーキパルスの幅tが、 t<2d/v に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状の光学
式記録媒体に対して情報の記録再生を行う光ディスク装
置の制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ここ数年、光ディスク装置はその普及と
ともに、より一層の低コスト化が求められている。
【0003】光ディスク装置においてコスト低減を実現
するには、様々なアプローチが考えられるが、例えばサ
ーボ系のコストを下げる方法としては、特開昭63−2
24037号公報で開示されているようなトラッキング
方向の精アクチュエータと粗アクチュエータとを兼用と
して精粗一体に駆動することにより、アクチュエータ及
び制御回路、駆動回路のコストを低減させるというもの
が考えられる。
【0004】しかし、一般にこのような精粗一体型のア
クチュエータは、従来から使われている精アクチュエー
タと粗アクチュエータが独立に設けられたものと比べる
と構造的な理由から瞬間的に発生できる加速度が小さい
(すなわち加速度感度が小さい)という問題点がある。
これに対し、精アクチュエータが独立している場合に
は、ストロークは小さいながら大きな加速度を発生させ
ることができる。
【0005】アクチュエータの発生加速度が小さいと、
トラックジャンプ動作、あるいはシークを終了してトラ
ッキングサーボに復帰する際のトラック引き込み動作の
ような、短時間に大きい加速度を要求される動作が非常
に難しくなる。
【0006】一方、シーク終了時のトラック引き込み動
作を安定に行う方法としては、特開平3−37876号
公報記載の方法がある。これは、トラッキングサーボに
移行する前にブレーキパルスを出力し、ブレーキ終了と
ともにトラッキングサーボをオンとするトラック引き込
み制御法において、ブレーキパルスの高さα及び幅t
を、ブレーキ開始時の目標トラックまでの残り距離d、
残留速度vに対し、 t=2d/v α=v2 /(2d) とすることにより、ちょうど目標トラックの上で速度が
ゼロとなるようにして引き込み動作を安定化するもので
ある。
【0007】一般に、トラック引き込み動作に入る(ブ
レーキパルスの出力を開始する)のは目標トラックの1
/2トラック手前(90mmMOディスクの2倍密(2
X)フォーマットでは0.7μm)とすることが多い
が、その場合には残留速度を10mm/sとすると、α=
71.4[m/s/s]、t=140[μs]となる。
【0008】しかしながら、先に述べた精粗一体駆動の
アクチュエータでは加速度感度が低いため、これだけの
加速度を発生するには大電流が必要となるが、これは電
源電圧の制限や装置としての消費電力の制限もあって非
常に難しい。トラックピッチが狭くなればより大きな加
速度が必要になり、さらに条件は厳しくなる。また、最
終的な残留速度を小さくすると必要なブレーキ加速度が
小さくなるが、速度が下がりすぎると速度制御が不安定
になりやすく、この点でも1/2トラック手前からブレ
ーキパルス出力を開始するのは困難である。
【0009】したがって、精粗一体駆動のアクチュエー
タのように発生加速度の小さいアクチュエータを使用す
る場合には、目標トラックの1/2トラック手前ではな
く、その次にタイミング検出可能な点である1トラック
手前からブレーキパルスの出力を開始するようにせざる
を得ない。この場合には、残留速度を10mm/sとする
と、α=35.7[m/s/s]、t=280[μs]とい
うことになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような目標トラックの1トラック手前からブレーキパル
スの出力を開始する状態では、ブレーキの期間が280
μsと非常に長くなり、このためにブレーキ加速度の誤
差を受けやすくなるという欠点がある。つまり、アクチ
ュエータの感度が設計値通りであれば多少偏心や振動の
影響を受けてもほぼ目標トラック位置で速度をゼロとす
ることができるが、加速度感度に初期ばらつきや温度変
化があって感度が設計値から変動した場合には、ブレー
キの利き方が変わるために正しく目標トラックに引き込
めない場合が発生する。
【0011】たとえば、アクチュエータの感度変化が2
0%あった場合、36m/s/sのブレーキ加速度では7.
2m/s/sの加速度誤差が生じるが、パルス幅が280μ
sであるとするとブレーキの終了時には1/2×7.2
[m/s/s]×280[μs]2 =0.28μmもの位置
誤差が生じてしまう。またこの場合、速度的にも7.2
[m/s/s]×280[μs]=2.02mm/sの速度誤
差が生じる。
【0012】これは、加速度が小さかった場合には目標
トラックを0.28μm行き過ぎてさらに遠ざかろうと
する方向に速度が残り、逆に加速度が大きかった場合に
は目標トラックの0.28μm手前でやはり目標トラッ
クから遠ざかろうとする方向(元に戻る方向)の速度が
残ることを意味しており、これにディスクの偏心や振動
といった外乱による変動分が加われば、トラッキングサ
ーボに引き込み可能な位置範囲を外れてしまう可能性が
非常に高い。
【0013】すなわち、精粗一体型アクチュエータを使
用する場合などトラッキング方向の発生加速度が限られ
ている場合には、特開平3−37876号公報記載のト
ラック引き込み制御法ではブレーキ期間が長くなり、ブ
レーキ加速度誤差の影響を受けやすくなってブレーキ終
了時の光ビーム位置の誤差が大きくなり、トラック引き
込み動作が不安定になるおそれがあるという問題点があ
る。
【0014】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、トラック引き込み動作開始時のブレーキ期間を
短くし、アクチュエータの誤差や外乱などによる影響を
小さくすることができ、ブレーキ終了後のトラック引き
込み動作を安定化させることが可能な光ディスク装置の
制御回路を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による光ディスク
装置の制御回路は、光ディスク上のトラックに情報の記
録再生のために照射された光ビームの位置を移動させる
トラッキングアクチュエータを駆動して、前記光ビーム
を目標とするトラックへと移動するために前記トラック
を横断するよう制御するシーク制御と、前記光ビームが
前記トラックに追従するよう制御するトラッキング制御
とを行い、前記シーク制御終了時にブレーキパルスを出
力し、該ブレーキパルス終了によりトラッキング制御に
移行する光ディスク装置の制御回路において、前記ブレ
ーキパルス出力開始時における前記光ビームの前記トラ
ックに対する速度の目標値v及び目標トラックまでの残
り距離dに対して、前記ブレーキパルスの幅tを、 t<2d/v に設定したものである。この構成により、トラッキング
制御に移行する際の光ビームの目標トラックからの位置
誤差及び速度誤差が小さくなり、安定したトラック引き
込み動作を行うことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
光ディスク装置の制御回路を含むトラッキング/シーク
制御系の構成を示すブロック図である。ここでは、本実
施形態の説明に直接関係のない部分、例えば、再生信号
の処理回路、ホストコンピュータとのインターフェイス
回路、あるいはフォーカス制御回路といったものは省略
している。
【0017】光ディスク装置は、情報を記録するための
情報トラックが設けられた光ディスク1を装着し該光デ
ィスク1を回転駆動するスピンドルモータ2を備えると
共に、前記光ディスク1に対して情報の記録、再生を行
うための光学ヘッドの構成要素として、前記光ディスク
1の情報トラック上に光ビーム4を照射するための対物
レンズ3と、前記対物レンズ3を光軸方向(図の上下方
向、フォーカシング方向)に駆動するフォーカス可動手
段としてのフォーカスアクチュエータ6と、前記対物レ
ンズ3及びフォーカスアクチュエータ6等を搭載し前記
光ディスク1の半径方向に移動可能なキャリッジ5と、
光源となるレーザダイオードやフォトディテクタを含む
光学系7と、を備えている。
【0018】また、本実施形態では、前記フォトディテ
クタの出力よりトラッキングエラー信号を検出するトラ
ッキングエラー信号検出回路(TES検出回路)8と、
シーク動作及びトラッキング動作の制御を行うトラッキ
ング/シーク制御回路9と、トラッキング/シーク制御
回路9の出力信号に基づき前記キャリッジ5を駆動する
ためのコイルに駆動電流を供給するトラッキングアクチ
ュエータドライバ10と、を有してトラッキング/シー
ク制御系が構成されている。
【0019】前記キャリッジ5は、トラッキングアクチ
ュエータドライバ10から供給される駆動電流ITRによ
り、光ディスク1上の情報トラックを横切る方向(図の
左右方向、トラッキング方向)に、光ビーム4がすべて
の情報トラックを照射可能なように対物レンズ3及びフ
ォーカスアクチュエータ6と共に移動することができ
る。このキャリッジ5及びフォーカスアクチュエータ6
の周辺は、例えば図2のように構成可能である。
【0020】図2に示したように、フォーカスアクチュ
エータ6は、対物レンズ3を固定するためのホルダ2
1、対物レンズ3をフォーカシング方向に可動に、かつ
トラッキング方向に略固定に支持する板バネ22a及び
22b、対物レンズ3を駆動するためのフォーカスコイ
ル23a及び23bから構成される。そして、キャリッ
ジ5は、前記フォーカスアクチュエータ6を上部に搭載
し、両側部にキャリッジを駆動するためのキャリッジ駆
動手段としてトラッキングコイル24a及び24bを設
けている。
【0021】このような構成のキャリッジ5及びフォー
カスアクチュエータ6を、図3に示すようにガイド軸3
1a及び31b、磁気回路32a及び32bとともに組
み付けて光学ヘッドを構成すれば、フォーカスコイル2
3a,23bへの通電によりフォーカスアクチュエータ
6をフォーカシング方向に駆動でき、また、トラッキン
グコイル24a,24bへの通電によりキャリッジ5を
トラッキング方向に駆動することができる。キャリッジ
5の駆動により光ビーム4もトラッキング方向に駆動さ
れるので、これらによりトラッキングアクチュエータが
構成されることになる。なお、フォーカスアクチュエー
タ6を組み付ける際には、図3に示すようにカバー33
により板バネ22a,22bの部分を覆うようにする。
【0022】本実施形態のトラッキング/シーク制御回
路9は、トラッキングエラー信号(TES)の位相補償
を行うトラッキングサーボの位相補償回路11と、トラ
ッキングエラー信号TESの二値化を行う二値化回路1
2と、二値化回路12の出力を基に光ビーム4のトラッ
キング方向への移動速度を検出する速度検出回路13
と、二値化回路12の出力を基に光ビーム4が横断した
トラック数をカウントするトラックカウント回路14
と、トラックカウント回路14の出力を基に速度指示値
を生成する速度指示回路15と、速度検出回路13の出
力と速度指示回路15の出力との差分より生成される速
度誤差信号の位相補償を行う速度サーボの位相補償回路
16と、トラックカウント回路14の出力を基に光ビー
ム4の位置が目標トラックの1トラック前に来たことを
判断する突入判定回路17と、突入判定回路17の出力
を基にブレーキパルスを発生するブレーキ発生回路18
と、突入判定回路17及びブレーキ発生回路18の出力
を基にトラッキング/シーク制御回路9の出力を指示制
御するコントローラ19と、トラッキングサーボの位相
補償回路11,速度サーボの位相補償回路16,ブレー
キ発生回路18のいずれかの出力を選択的に出力するセ
レクタ20と、を有して構成される。
【0023】このトラッキング/シーク制御回路9は、
ハードウェアの回路として構成しても良いし、DSP
(Digital Signal Processor)等により同様の機能をソ
フトウェア的にもたせて構成しても良い。
【0024】なお、以下では、キャリッジ5を電流駆動
した際の光ビーム4がトラックを横切る方向への駆動感
度(トラッキング加速度感度)は150[m/s/s/A]
であるものとして説明を行う。
【0025】次に、このように構成したトラッキング/
シーク制御回路9の動作を中心に、本実施形態の光ディ
スク装置の動作を説明する。
【0026】まず、図示しないモータ制御回路によりス
ピンドルモータ2を所定の速度で回転させ、また図示し
ないレーザ制御回路の駆動制御により光学系7に含まれ
るレーザダイオードを所定出力で発光させる。続いて、
図示しないフォーカス制御回路によりフォーカスアクチ
ュエータ6を駆動制御し、光ビーム4が光ディスク1の
情報トラックに対して焦点を結ぶように対物レンズ3の
フォーカシング方向の位置制御を行う。この光ビーム4
の光ディスク1からの反射光は、光学系7のフォトディ
テクタで受光され、トラッキングエラー信号検出回路8
へ出力される。
【0027】この状態で、トラッキングエラー信号検出
回路8は、前記フォトディテクタの出力に基づき、光ビ
ーム4が情報トラックの中心からどれだけずれた位置を
照射しているかを示す、トラッキングエラー信号TES
を生成する。通常、トラッキングエラー信号は、情報ト
ラックの中央とトラック間のほぼ中間点とでゼロレベル
となり、光ビームの変位に対して正弦波状に変化する信
号となる。
【0028】このトラッキングエラー信号は、トラッキ
ング/シーク制御回路9内のトラッキングサーボの位相
補償回路11に入力される。通常のトラッキングサーボ
動作時には、セレクタ20はコントローラ19の指示に
よりトラッキングサーボの位相補償回路11の出力を選
択してトラッキングアクチュエータドライバ10へと出
力し、トラッキングエラー信号を駆動電流ITRとしてキ
ャリッジ5に負帰還する。この駆動電流ITRにより、キ
ャリッジ5はトラッキングエラー信号検出回路8により
検出された光ビーム4の位置ずれを補正する方向に駆動
される。
【0029】このように、トラッキングエラー信号をキ
ャリッジを駆動するトラッキングコイル24a,24b
に帰還することにより、トラッキングエラー信号がゼロ
レベルとなるように光ビーム4のトラッキング方向位置
が駆動され、光ビーム4が情報トラック中央に追従する
ようにするトラッキング制御が行われる。
【0030】また、現在位置より離れた情報トラックへ
のライト命令やリード命令が与えられた場合には、光ビ
ーム4をライトあるいはリードを実行するトラックへと
移動させるためのシーク動作が行われる。
【0031】シーク時の制御としては、通常、光ビーム
が1トラック横切るごとに前述のトラッキングエラー信
号が一周期だけ出力されるのを利用して横断したトラッ
ク数のカウントと横断速度の検出を行い、予め残りのト
ラック数に対して決めてある速度プロフィールに沿って
光ビームが移動するように速度サーボをかける制御が行
われる。
【0032】具体的には、まずトラッキングエラー信号
TESを二値化回路12で二値化し、速度検出回路13
で二値化後の信号のエッジ間隔(時間)を測定してトラ
ックピッチの半分の距離を割ることにより速度の検出が
行われる。一方、二値化後の一方のエッジをトラックカ
ウント回路14でカウントすることにより、シーク開始
後に横断したトラック数や残りのトラック数を検知し、
このトラックカウント値に基づいて速度指示回路15で
速度指示値(目標値)を生成する。そして、速度指示回
路15の出力の速度指示値と速度検出回路13の出力の
速度検出値との差を速度誤差信号として速度サーボの位
相補償回路16へ入力し、セレクタ20で速度サーボの
位相補償回路16の出力を選択してトラッキングアクチ
ュエータドライバ10へと出力する。これにより、速度
誤差をゼロとするように動作する速度サーボ系を構成す
ることができる。
【0033】このとき、速度指示回路15が生成する速
度プロフィールを適当に設定しておけば、途中を高速に
移動し、かつ目標トラックの付近では十分に速度を落と
すような速度制御を行うことが可能となる。
【0034】このような速度サーボをかけた状態で行う
シーク動作により光ビームが目標トラック直前に達する
と、前述したトラッキングサーボ動作への移行が行われ
る。このときには、前記従来技術において説明したよう
に、速度サーボをオフとした後に所定のブレーキパルス
を与え、その後にトラッキングサーボをオンとするトラ
ック引き込み動作が行われる。
【0035】本実施形態におけるトラッキ引き込み動作
について、図4のタイミングチャートを参照しながら説
明する。
【0036】図4では、トラック引き込みを行うトラッ
ク(シーク動作の目標トラック)の2トラックほど前か
らの動作を示している。2トラック前では光ビームの位
置は速度サーボによって制御されており、セレクタ20
は速度サーボの位相補償回路16の出力を選択してい
る。
【0037】光ビーム4が目標トラックへと近づいてゆ
くと、トラッキングエラー信号TESは図4中の(a)
のように変化をする。TESがゼロクロスする周期はト
ラックピッチの1/2であるので、その距離(たとえば
0.7μm)をゼロクロスの時間間隔で除することによ
り、速度検出回路13において速度検出値VDET が求め
られる。速度検出値VDET は、TESにゼロクロスが発
生しないと更新されないため、図4中の(b)に示すよ
うな階段状に変化するものになる。
【0038】一方、速度指示回路15からはトラックカ
ウント値(残りトラック数)に応じた速度指示値VCNT
が出力され、この速度指示値VCNT と先ほどの速度検出
値VDET が一致する(差がゼロになる)ように速度サー
ボが行われることになる。なお、トラック引き込み動作
に移る際の速度指示値は10mm/sであるとする。
【0039】光ビームの位置が目標トラックの1トラッ
ク前に来たことが突入判定回路17で検出されると、突
入判定回路17から図4中の(d)に示すようなBST
ART信号が出力され、ブレーキ発生回路18からはブ
レーキパルスが発生される。同時に、BSTART信号
を受けたコントローラ19の指示により、セレクタ20
はブレーキ発生回路18の出力であるブレーキパルスを
トラッキングアクチュエータドライバ10へと選択出力
する。
【0040】この結果、トラッキングアクチュエータド
ライバ10から駆動電流ITRとして図4中の(g)に示
すようなパルス状のブレーキ電流が出力される。このブ
レーキ電流により光ビーム4の移動速度は急激に低下
し、ブレーキパルスの終了とともに(ブレーキパルスの
ゲート信号SBRK(図4中の(e))がローレベルに
なるときに)セレクタ20はトラッキングサーボの位相
補償回路11の出力を選択して出力する。これにより、
図4中の(f)に示すようにTRSERVO信号がハイ
レベルとなってトラッキングサーボがオンとなり、光ビ
ームは目標トラックへ引き込まれる。
【0041】このトラッキ引き込み動作において、ブレ
ーキパルスの幅と高さは次のように決められる。
【0042】前述した特開平3−37876号公報記載
の式により、残留速度10mm/s(ブレーキ直前の速度
指示が10mm/sなので最終的な実速度もほぼ10mm/
sと考えて良い)、残り距離1.4μmに対してブレー
キパルスの高さα及び幅tを算出すると、α=35.7
[m/s/s],t=280[μs]となるが、このままで
は前述したようにブレーキパルスの終了時には0.28
μmもの位置誤差が生じてしまう。しかし、ここで生じ
る位置誤差としては、偏心や振動等の外乱による変動分
を考慮すると0.15〜0.2μm程度が許容できる限
界である。
【0043】逆に、位置誤差が0.15〜0.2μmと
なるブレーキパルス幅tを算出すると、およそt=20
0〜240[μs]となり、もとの280μsに対して
70〜85%程度となる。すなわち、この場合にはブレ
ーキパルス幅を200μs強とすれば、20%程度のブ
レーキ加速度の変動があってもブレーキ終了時にトラッ
ク引き込み可能な位置に光ビームを位置させることが可
能となる。このときブレーキパルス電流の高さは、ブレ
ーキ加速度36m/s/s,加速度感度150m/s/s/Aか
ら、0.24Aと決めることができる。従って、図4に
おいてブレーキパルス電流の高さIBRK =0.24A,
ブレーキパルスの幅TBRK =200μsに設定すること
により、ブレーキ終了後のトラック引き込み動作を安定
化させることが可能となる。ブレーキパルス幅が短くな
った分だけブレーキパルスによる減衰力は弱くなるが、
さらなる減速が必要な場合にはトラッキングサーボの働
きによる減衰力が働くので問題はない。
【0044】ディスクの偏心や振動の状態よってはブレ
ーキ開始時の残留速度が速度指示値の10mm/sに対し
多少誤差をもつ場合もあるが、極端な速度誤差がなけれ
ば、このようにして決めた幅と高さのブレーキパルスに
より、安定したトラック引き込みが行える。
【0045】以上説明したように本実施形態によれば、
シーク終了時にブレーキパルスを印加した後にトラック
引き込みを行うトラッキング制御回路において、ブレー
キパルスの幅tを、ブレーキ開始時の目標トラックまで
の残り距離d、残留速度vに対し、 t<2d/v としたことにより、トラッキングサーボがオンとなると
きの光ビームの目標トラックからの位置誤差及び速度の
ばらつきを小さくすることができ、安定したトラック引
き込み動作を行うことができる。
【0046】すなわち、ブレーキ時間が短くなるために
ブレーキ加速度に誤差があってもその影響を受けにくく
なり、トラッキング制御に移行する際の位置誤差と速度
誤差の両方を小さくすることができ、しかもトラッキン
グ制御に早めに移行するために位置誤差と速度誤差を小
さくしようとする作用が早い時期に働くことになる。ま
た、トラッキングサーボがオープンとなっている時間が
短くなるため、外乱の影響による光ビームの位置及び速
度の誤差も小さくなる。これらにより、トラッキング引
き込み動作を常時安定に行うことが可能となる。
【0047】なお、本実施形態ではブレーキパルスの幅
や高さは固定としたが、よりトラック引き込み動作を安
定に行うために、ブレーキ開始直前の速度検出値により
その都度計算を行って変化させても良い。その場合に
も、ブレーキパルスの幅を速度検出値VDET に対し、 t<2d/VDET と短めに設定することにより、安定したトラック引き込
みが可能となる。もちろん、ブレーキパルスの幅と高さ
の両方を変化させず、変化させるのはいずれか一方とし
ても良い。
【0048】なお、ブレーキパルスの幅は本実施形態で
は2d/vに対し70〜85%程度としたが、これは発
生しうる加速度誤差やトラッキングサーボの引き込み能
力を考慮してより小さく、あるいはより大きくしても良
い。ただし、極端に小さくすると減速が足りずにそのま
ま目標トラックを行き過ぎてしまう可能性があり、逆に
極端に大きくすると加速度誤差に対して弱くなる。実際
には、ブレーキパルスの幅は2d/vの40〜80%程
度が実用的な範囲である。
【0049】また、トラッキングアクチュエータも精粗
一体駆動のものに限らず、従来から使用されている、精
アクチュエータと粗アクチュエータが独立したもの、あ
るいは粗アクチュエータ上に精アクチュエータが搭載さ
れたものであっても同様に本実施形態を適用できる。ま
た、ブレーキパルス出力を開始するタイミングも、目標
トラックの1トラック前に限らず、1/2トラック前で
も良いし、あるいは1トラック以上手前としても良い。
【0050】[付記] (1) 光ディスク上のトラックに情報の記録再生のた
めに照射された光ビームの位置を移動させるトラッキン
グアクチュエータを駆動して、前記光ビームを目標とす
るトラックへと移動するために前記トラックを横断する
よう制御するシーク制御と、前記光ビームが前記トラッ
クに追従するよう制御するトラッキング制御とを行い、
前記シーク制御終了時にブレーキパルスを出力し、該ブ
レーキパルス終了によりトラッキング制御に移行する光
ディスク装置の制御回路において、前記ブレーキパルス
出力開始時における前記光ビームの前記トラックに対す
る速度の目標値v及び目標トラックまでの残り距離dに
対して、前記ブレーキパルスの幅tを、 t<2d/v に設定したことを特徴とする光ディスク装置の制御回
路。
【0051】付記1によれば、シーク動作からトラッキ
ング動作への移行時のブレーキ期間が短くなるため、目
標トラックに対する光ビームの、ブレーキ加速度の誤差
によるブレーキ終了時(トラッキングサーボ移行時)の
位置及び速度の誤差と、ブレーキ期間中の外乱(ディス
クの偏心、振動等)による位置ずれが小さくなり、ブレ
ーキ終了後のトラック引き込み動作が安定になる。
【0052】(2) 前記ブレーキパルスの幅tを、 0.35×2d/v<t<0.85×2d/v としたことを特徴とする付記1に記載の光ディスク装置
の制御回路。
【0053】付記2によれば、ブレーキ終了時の光ビー
ムの位置誤差がトラッキング引き込み可能な範囲に制御
されるため、ブレーキ終了時のトラック引き込み動作を
確実に行える。
【0054】(3) 前記目標トラックまでの残り距離
dは、前記トラックのピッチ(間隔)と略等しいことを
特徴とする付記1または2に記載の光ディスク装置の制
御回路。
【0055】付記3によれば、アクチュエータの発生加
速度が小さくても安定したトラック引き込み動作を行え
るため、加速度感度の低いアクチュエータの使用、ある
いはアクチュエータ駆動電流の低減が可能となる。
【0056】(4) 前記トラッキングアクチュエータ
は、キャリッジ上に前記光ビームを集光するための対物
レンズを前記トラックを横切る方向に略固定して搭載
し、前記光ビームが前記光ディスク上のトラックが存在
する範囲を照射するよう前記キャリッジを移動させるも
のであることを特徴とする付記1ないし3に記載の光デ
ィスク装置の制御回路。
【0057】付記4によれば、精粗一体駆動のアクチュ
エータを使用した場合においてもトラック引き込み動作
が安定に行え、装置のコスト低減が可能となる。
【0058】(5) 前記ブレーキパルスの幅tを、前
記ブレーキパルス出力開始直前における前記光ビームの
速度検出値VDET に対し、 0.35×2d/v<t<0.85×2d/VDET としたことを特徴とする付記1に記載の光ディスク装置
の制御回路。
【0059】付記5によれば、実際のブレーキ開始直前
の光ビームの速度によりブレーキパルス幅を変化させる
ため、より安定したトラック引き込み動作が行える。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ト
ラック引き込み動作開始時のブレーキ期間を短くし、ア
クチュエータの誤差や外乱などによる影響を小さくする
ことができ、ブレーキ終了後のトラック引き込み動作を
安定化させることが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置にお
けるトラッキング/シーク制御系の構成を示すブロック
【図2】光学ヘッドのキャリッジ及びフォーカスアクチ
ュエータ周辺の構成例を示す斜視図
【図3】図2のキャリッジ及びフォーカシングアクチュ
エータを磁気回路と共に組み付けた光学ヘッド周辺の構
成例を示す斜視図
【図4】本実施形態におけるトラッキ引き込み動作を説
明するタイミングチャート
【符号の説明】
1…光ディスク 3…対物レンズ 4…光ビーム 5…キャリッジ 6…フォーカスアクチュエータ 7…光学系 8…トラッキングエラー信号検出回路 9…トラッキング/シーク制御回路 10…トラッキングアクチュエータドライバ 11,16…位相補償回路 13…速度検出回路 14…トラックカウント回路 15…速度指示回路 18…ブレーキ発生回路 19…コントローラ 20…セレクタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク上のトラックに情報の記録再
    生のために照射された光ビームの位置を移動させるトラ
    ッキングアクチュエータを駆動して、前記光ビームを目
    標とするトラックへと移動するために前記トラックを横
    断するよう制御するシーク制御と、前記光ビームが前記
    トラックに追従するよう制御するトラッキング制御とを
    行い、 前記シーク制御終了時にブレーキパルスを出力し、該ブ
    レーキパルス終了によりトラッキング制御に移行する光
    ディスク装置の制御回路において、 前記ブレーキパルス出力開始時における前記光ビームの
    前記トラックに対する速度の目標値v及び目標トラック
    までの残り距離dに対して、前記ブレーキパルスの幅t
    を、 t<2d/v に設定したことを特徴とする光ディスク装置の制御回
    路。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキパルスの幅tを、 0.35×2d/v<t<0.85×2d/v としたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装
    置の制御回路。
  3. 【請求項3】 前記トラッキングアクチュエータは、キ
    ャリッジ上に前記光ビームを集光するための対物レンズ
    を前記トラックを横切る方向に略固定して搭載し、前記
    光ビームが前記光ディスク上のトラックが存在する範囲
    を照射するよう前記キャリッジを移動させるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置の制
    御回路。
JP23861795A 1995-09-18 1995-09-18 光ディスク装置の制御回路 Withdrawn JPH0981940A (ja)

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US08/713,255 US5699332A (en) 1995-09-18 1996-09-12 Control circuit of optical disk system to improve transition for seek control to tracking control

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6724698B1 (en) 1999-03-31 2004-04-20 Fujitsu Limited Information storage device having uniaxial tracking mechanism with decelaration control

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6724698B1 (en) 1999-03-31 2004-04-20 Fujitsu Limited Information storage device having uniaxial tracking mechanism with decelaration control
US7110331B2 (en) 1999-03-31 2006-09-19 Fujitsu Limited Information storage device

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