JPH0979777A - フィン・チューブ熱交換器及び装置 - Google Patents

フィン・チューブ熱交換器及び装置

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JPH0979777A
JPH0979777A JP23390795A JP23390795A JPH0979777A JP H0979777 A JPH0979777 A JP H0979777A JP 23390795 A JP23390795 A JP 23390795A JP 23390795 A JP23390795 A JP 23390795A JP H0979777 A JPH0979777 A JP H0979777A
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寛 楠本
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Hiroshi Kogure
博志 小暮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィンのルーバー内に滞留する水滴を速やか
に除去し、流下してくる水滴が伝熱管の下隅部に集まる
のを防止可能とする。 【構成】 それぞれのルーバー3は、空気10の流動方
向と交差する方向に、交互に反対方向に切り起されてコ
字状の断面形状を有し、それぞれのフィン1の空気10
の流入端及び流出端に、それぞれの伝熱管2の下隅部7
へ水滴6の流れを抑制するように、隣接するそれぞれの
ルーバー3と反対方向に折曲げた傾斜部9を形成し、そ
れぞれの傾斜部9の上端及び下端を、それぞれのカラー
部外周16に接するようにした。 【効果】 露つき運転時や除霜運転後にも高い伝熱性能
で熱交換が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置及び空調装置
等の蒸発器及び凝縮器として使用される熱交換器に係
り、特にフィン面に付着した水滴を速やかに除去するの
に好適なフィン・チューブ熱交換器及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフィン・チューブ熱交換器におい
ては、図12に示すように、複数のフィン1にカラー部
8を設けて少なくとも一つの伝熱管2を挿通して密着す
るとともに複数のルーバー3を切り起し、それぞれのフ
ィン1の間に空気10を流動してそれぞれの伝熱管2内
の冷媒を蒸発又は凝縮する構造である。
【0003】伝熱管内を流動する冷媒等の熱媒体と、伝
熱管外を流動する空気との間で熱交換を行う場合、特に
蒸発器では、フィンの表面温度が空気の露点温度以下に
なると、空気中の水分が凝縮し水滴となってフィン面に
付着する。この水滴は、フィン間を流動する空気の流路
を狭めて通気抵抗を約30%も増大させるため、空気流
量が減少し伝熱性能が低下する。また、空調装置の暖房
運転時の室外機のように、フィン表面温度が氷点温度以
下になる場合には、付着した水滴は霜としてフィン面に
堆積し、時間の経過に伴って伝熱性能が低下してくる。
このため、付着した霜を取り除く除霜運転を定期的に行
なう必要があるが、この除霜運転の際、融解した霜が流
れ落ちずに水滴としてフィン面に滞留すると、暖房運転
の再開時に着霜の元となり、短時間の内に空気の流路が
霜で閉塞されることになる。このように、フィン・チュ
ーブ熱交換器では、フィン面の水きり性の向上が熱交換
器の性能向上を図る上で大きな課題になっていた。
【0004】図12及び図13にフィン面に付着する水
滴の様相を摸式的に示す。フィン1は、カラー部8を介
して内部に冷媒が流動する伝熱管2に拡管固定され、フ
ィン1の表面には熱伝達を向上させるために多数のルー
バー3が形成されている。フィン1面の水滴6の多く
は、カラー部外周16の下隅部7と、ルーバー立ち上が
り部5内とに滞留し、空気10の通気抵抗を増大させる
原因となっている。
【0005】この水滴の除去方式に関して、従来より例
えば特開平5−302791号公報及び特開平5−30
2798号公報に開示されているような方式がある。前
者の方式は、伝熱管の下隅部に滞留する水滴の除去に関
するもので、伝熱管とフィンとの交差部の下隅部に水き
り突部を設けてフィンの水きり性を向上させるものであ
る。この構成によると、フィン面を流下する水滴は、伝
熱管とフィンとの交差部に沿い流下して下隅部へ回り込
み、交差部の下隅部に設けた水きり突部より速やかに流
下するため、伝熱管の下隅部に滞留する水滴を減少する
ことができるとしている。また後者の方式は、ルーバー
に滞留する水滴の除去に関するもので、ルーバーに傾斜
を設け、その傾斜角度を空気流に対してルーバーの前縁
と後縁とで異ならせて、ルーバー内に水膜が橋渡し状に
形成されるのを防止するものである。
【0006】しかしながら、図12及び図13に示すよ
うに、ルーバー3内の水滴6は、ルーバー立ち上がり部
5に支えられるように捕捉されているため、ルーバー3
の傾斜角度を異ならせる方式だけでは、ルーバー3より
水滴を排出することができない。また、伝熱管2の下隅
部7に設けた水きり突部は、空気10に対して抵抗とな
るため、それ自体が通気抵抗の増大を引き起こすことに
なる。さらに、伝熱管2の下隅部7には、図12に矢印
で図示するように、カラー部8の周囲に形成された平坦
部(カラー部外周)16よりカラー部8に沿って、上部
より流下した水滴が集まってくるため、多量の水滴6が
滞留し易く、水きり突部だけでは水滴の排出が追い付か
ないことになる。したがって、フィンの水きり性を向上
するには、ルーバー立ち上がり部に滞留する水滴を除去
し、さらに伝熱管の下隅部に向かう水滴の流れを抑制す
る必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のフィン・チュー
ブ熱交換器にあっては、ルーバー内に水滴が滞留し、か
つ上部のフィンより流下してくる水滴が伝熱管の下隅部
に集まるため、空気の流路が確保できず、空気中の水分
が凝縮付着する露つき運転時や除霜運転後に伝熱性能が
低下する問題点があった。
【0008】本発明の目的は、ルーバー内に滞留する水
滴を速やかに除去し、上部のフィンより流下してくる水
滴が伝熱管の下隅部に集まるのを抑制して、高い伝熱性
能で熱交換を行うことのできるフィン・チューブ熱交換
器及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係るフィン・チューブ熱交換器は、複数の
フィンにカラー部を設けて少なくとも一つの伝熱管を挿
通し密着するとともに複数のルーバーを切り起し、それ
ぞれのフィンの間に空気を流動してそれぞれの伝熱管内
の冷媒を蒸発又は凝縮するフィン・チューブ熱交換器に
おいて、それぞれのルーバーは、空気の流動方向と交差
する方向に切り起されてコ字状の断面形状を有し、それ
ぞれのフィンの空気の流入端及び流出端に、それぞれの
伝熱管の下隅部へ向かう水滴の流れを抑制し流下させる
ように傾斜部を形成した構成とする。
【0010】そしてそれぞれのコ字状の断面形状は、そ
れぞれの伝熱管の間で交互に反対方向に切り起されてそ
れぞれの上面及び下面がそれぞれのカラー部外周に沿う
形状を有し、それぞれの傾斜部は、隣接するそれぞれの
ルーバーの反対方向に折曲げられてそれぞれの上端及び
下端は、それぞれのカラー部外周に接するように形成さ
れる構成でもよい。
【0011】またそれぞれのカラー部外周は、それぞれ
のフィンの空気の流入端及び流出端と連結するように溝
が形成される構成でもよい。
【0012】さらにそれぞれのカラー部外周は、それぞ
れの傾斜部と連結するように溝が形成される構成でもよ
い。
【0013】そしてそれぞれのコ字状の断面形状は、交
互に一方向に切り起されてそれぞれの上面及び下面がそ
れぞれのカラー部外周に沿う形状を有し、それぞれのコ
字状の断面形状の間のそれぞれのフィン面の上端及び下
端は、それぞれのカラー部外周に沿って溝が形成される
構成でもよい。
【0014】またそれぞれのコ字状の断面形状の間のそ
れぞれのフィン面は、それぞれのコ字状の断面形状より
小幅に形成される構成でもよい。
【0015】さらにそれぞれのルーバーのうちの中央の
ルーバーが大幅に形成される構成でもよい。
【0016】そして冷凍装置においては、前記いずれか
一つのフィン・チューブ熱交換器を用いてなる構成とす
る。
【0017】また空調装置においては、前記いずれか一
つのフィン・チューブ熱交換器を用いてなる構成とす
る。
【0018】
【作用】本発明によれば、ルーバーの下面がカラー部外
周に沿う形状を有し、かつフィンの流入端等に傾斜部や
溝を設けたため、ルーバー内に滞留する水滴が速やかに
除去され、しかも上部のフィン面より流下してくる水滴
は伝熱管の下隅部に集まることがなく、傾斜部あるいは
溝に沿って流下する。この結果、空気の流路が確保さ
れ、空気中の湿分が凝縮付着する露つき運転時や除霜運
転後でも高い伝熱性能で熱交換が行われる。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図3を参照しなが
ら説明する。図1〜図3に示すように、複数のフィン1
を例えば銅板で形成して一つ以上のラッパ状のカラー部
8を成型し、一つ以上の伝熱管2を挿通して拡管密着す
るとともに複数のルーバー3を切り起し、それぞれのフ
ィン1の間に空気10を流動してそれぞれの伝熱管2内
の冷媒を蒸発又は凝縮するフィン・チューブ熱交換器で
あって、それぞれのルーバー3は、空気10の流動方向
と交差する方向に切り起されてコ字状の断面形状を有
し、それぞれのフィン1の空気10の流入端及び流出端
に、それぞれの伝熱管2の下隅部7へ水滴6の流れを抑
制し流下させるように傾斜部9を形成した構成とする。
そしてそれぞれのコ字状の断面形状は、それぞれの伝熱
管2の間で図3に示すように交互に反対方向に切り起さ
れ、それぞれの上面3a及び下面(ルーバー立ち上がり
部)5がそれぞれのカラー部外周16に沿う形状を有
し、それぞれの傾斜部9は、隣接するそれぞれのルーバ
ー3cの反対方向に折曲げられ、それぞれの傾斜部9の
上端及び下端は、それぞれのカラー部外周16に接する
ように形成されている。
【0020】すなわちフィン1には、内部を低温の熱媒
体が流動する伝熱管2を拡管固定するためのカラー部8
と、交互に逆方向に切り起されたルーバー3とが多数設
けられ、ルーバー立ち上がり部5はカラー部8の外周に
沿って円弧状に形成されている。また、ルーバー3の空
気10の流入端と流出端とに、ルーバー3cに隣接する
側のフィン先端を、ルーバー3cの立ち上がり方向と反
対方向にフィン1面を折曲げて傾斜部9を形成し、これ
ら傾斜部9の上端と下端とは、カラー部外周16で上方
又は下方に隣接する傾斜部9と接するように形成されて
いる。
【0021】空気10に含まれる水分は、フィン面温度
が空気の露点温度以下に冷却されると、水滴としてフィ
ン面に付着する。付着する水滴は、フィン1の空気の流
入端やルーバー3に多く発生し、ルーバー3の内に水滴
6が捕捉される。しかしながら、ルーバー3は交互に逆
方向に切り起されているため、図2に示すように、各ル
ーバー立ち上がり部5で水滴6の合体が生じてそれらが
横方向に連続した水膜となり、またルーバー立ち上がり
部5が伝熱管2のカラー部8に沿って円弧状に形成され
ているため、水滴が自重により速やかにルーバー3より
流出する。ルーバー3を流出した水滴は、傾斜部9と横
方向に隣接するルーバ3cとの間に捕捉され、図示矢印
のように傾斜部9に沿って流下するが、下方に隣接する
傾斜部9が連結するように形成されているため、この隣
接する傾斜部9に誘導されて流下していくことになり、
水滴6が伝熱管2に沿って移動し伝熱管2の下隅部7に
集まることを抑えることができる。この結果、ルーバー
の水きり性が向上し、またルーバーには上部からの水滴
が流下してくることがなくなるので、水滴による通気抵
抗の増大を抑えて高い伝熱性能で熱交換を行うことがで
きる。
【0022】なお、本実施例では上下に隣接する傾斜部
を連結させて水滴が傾斜部に沿って流下するようにして
いるが、互いに隣接する傾斜部のそれぞれの端部の間隔
が数mm以下(伝熱管の管径の1/2以下)であれば、上
部から流下してくる液膜が伝熱管側に引き寄せられる前
に、流下方向の傾斜部に導かれる作用の方が大きく働
き、前記と同様の効果を得ることができる。また、本実
施例の傾斜部の位置にルーバーを設けても同様の効果を
得ることができるが、傾斜部はフィンの強度を高める作
用を合わせ持っているため、フィンの剛性を強化する場
合には傾斜部を形成する方が望ましい。
【0023】そして、図1〜図3に示す実施例では、フ
ィン中央部のルーバー3dを、対向するルーバー3bと
の間が大きくなるようにルーバー3cよりオフセット
(S)させて形成している。この方式によれば、フィン
中央部のルーバー3d内の水滴6の排除が円滑に行われ
るため、フィンの水きり性を向上させることができる。
【0024】また、本実施例では上下に隣接する傾斜部
を連結あるいは接近させて、傾斜部により水滴を流下し
伝熱管の下隅部への水滴の回り込みを防止しているが、
伝熱管の管径が小さくなるほど、上部より流下してくる
水膜が伝熱管側に引き寄せられる作用が、傾斜部が水滴
を誘導する作用よりも相対的に弱くなるため、小径の伝
熱管で熱交換器を構成すると水きりの効果が大きく現れ
る。
【0025】なお、本実施例では、円形断面の伝熱管を
使用しているが、断面形状が楕円形状あるいは扁平形状
の伝熱管との組み合せでも同様の効果が得られ、フィン
の水きり性を向上することができる。またルーバーの作
用としては、図1のA・A線断面図に示すように、ルー
バー(中断フィン)には、伝熱管内の冷媒温度が熱伝導
しており、空気10の流動により各ルーバー3b,3
c,3dに沿う流動方向の温度境界層が形成される。ル
ーバー3cとルーバー3dとをオフセット(S)してお
くことにより、温度境界層の連続的な発達が阻止されて
分断され、温度境界層が薄くなって平均熱伝達率が増大
されるようになっている。
【0026】図4及び図5は本発明の他の実施例を示
す。図1に示す実施例と異なるのは、カラー部外周16
とフィン1の空気10の流入端及び流出端とを連結する
ように、流下した水滴を誘導する溝11を設けた点であ
る。
【0027】凝縮付着した水滴は、前記と同様な作用に
よってルーバー3より傾斜部9へと導かれ傾斜部9より
流出する。この時、流下方向に水滴を導くための溝11
が設けられているため、水滴は溝11に沿って流下し、
下方に隣接する傾斜部9へと導かれることになる。その
結果、水滴が伝熱管に沿って誘導されて伝熱管の下隅部
7に集まることを抑えることができる。したがって、ル
ーバーの水きり性が向上し、またルーバーには上方から
の水滴が流下してくることがないため、水滴による通気
抵抗の増大を抑えて高い伝熱性能で熱交換を行うことが
できる。
【0028】また、本発明の他の実施例として図6及び
図7に示すように、フィン1を折り曲げて形成した通し
曲げ部(傾斜部)12を設け、通し曲げ部12と連結す
るようにカラー部外周16に溝11を形成しても前記と
同様な効果が得られる。また本実施例では、隣接するル
ーバーの深さが大きくなるようにオフセット(S)させ
てルーバーを立ち上げ、さらにフィンの中央部のルーバ
ー3eの両端に、深さを広げるように折り曲げ部3fを
設けることにより、水滴の排除を円滑に行わせ、フィン
の水きり性を向上させている。
【0029】図8及び図9は本発明の他の実施例を示
す。図1に示す実施例と異なるのは、ルーバー3を交互
に一方向に切り起し、ルーバー3の間のフィン面13の
上下両端に、カラー部外周16に沿う形状で水路となる
溝14を設けた点である。
【0030】ルーバー3に凝縮付着した水滴は、ルーバ
ー立ち上がり部5を底部にしてルーバー3内を埋めるよ
うに捕捉される。ルーバー3を片側に切り起して形成す
ると、図2と同様にルーバー3の間のフィン面13に水
滴を保持することができないため、この部分でルーバー
3に捕捉された水滴の合流が妨害され、ルーバー3の外
側へ水滴を誘導する力が作用しなくなる。しかしなが
ら、本実施例ではフィン面13の上端及び下端に水滴を
導くための溝14を設けているため、ルーバー3内の水
滴が溝14に導かれて合流し、連続した水膜となって自
重により流出することになる。その結果、ルーバーの水
きり性が向上し、空気流に対する通気抵抗の増大を抑え
て高い伝熱性能で熱交換を行うことができる。
【0031】図10は本発明の他の実施例を示す。図1
に示す実施例と異なるのは、ルーバー3を交互に一方向
に切り起し、隣接するルーバー3の間のフィン面13の
幅をルーバー3に対して小幅にした点である。
【0032】ルーバー3に凝縮付着した水滴は、ルーバ
ー立ち上がり部5を底部にしてルーバー3内を埋めるよ
うに捕捉される。ルーバー3間にあるフィン面13は、
前記のようにルーバー3に捕捉された水滴を分断するた
め、連続した液膜が形成されずルーバー3より水滴が排
除できなくなる。しかしながら、本実施例ではルーバー
3に対してフィン面13の幅を小さくしているため、ル
ーバー立ち上がり部5より表面張力の作用でルーバー外
側に膨らんだ水滴が合流を起し、横方向に連続した水膜
が形成され易くなる。その結果、連結した水膜にはルー
バー外側に向かう力が作用することになるため、ルーバ
ーの水きり性が向上し、空気流に対する通気抵抗の増大
を抑えることができる。
【0033】図11は本発明の他の実施例を示す。図1
に示す実施例とは、ルーバー3をフィン1の両側に立ち
上がり部を形成するのは同様であるが、フィン中央部の
ルーバー15の幅を他のルーバー3よりも大幅にした点
で異なっている。ルーバーに捕捉される水滴はルーバー
の幅や立ち上がり高さ(深さ)に依存し、水滴の自重と
表面張力の作用によって決定される。本実施例は、水滴
の排除が最も困難となるフィン中央部のルーバーの水き
り性を向上するもので、フィン中央部のルーバー15の
幅を大きくしているため、保有できる水滴の量が増大
し、自重によって流下しようとする作用が水滴の表面張
力による作用を上回る。この結果、フィン中央部のルー
バー15からの水膜の排除が容易になり空気流に対する
通気抵抗を抑えることができる。
【0034】なお、ルーバー幅を大きくするとルーバー
数が減少してフィン面での熱伝達が低下するが、ルーバ
ー幅を大きくするのはフィン中央部のルーバーだけでよ
く、またルーバーを空気の流動方向にオフセットし各ル
ーバーと空気との接触をよくすることで熱伝達の低下を
抑えることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、フィンに形成されたル
ーバー内に滞留する水滴は速やかに除去され、しかも水
滴は傾斜部又は溝に沿って流下され、伝熱管の下隅部へ
水滴の合流が抑制されるため、空気の流路が確保される
とともに、空気中の湿分が凝縮付着する露つき運転時や
除霜運転後でも高い伝熱性能で熱交換を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1示す実施例の水滴の動作を説明する図であ
る。
【図3】図2のB・B線断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図5】図4のD・D線断面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図7】図6のF・F線断面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図9】図8のH・H線断面図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図11】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図12】従来の技術を示す正面断面図である。
【図13】図12のL・L線断面図である。
【符号の説明】
1 フィン 2 伝熱管 3 ルーバー 5 ルーバー立ち上がり部 6 水滴 7 下隅部 8 カラー部 9 傾斜部 10 空気 11 溝 12 通し曲げ部 13 フィン面 14 溝 16 カラー部外周
フロントページの続き (72)発明者 福島 敏彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフィンにカラー部を設けて少なく
    とも一つの伝熱管を挿通し密着するとともに複数のルー
    バーを切り起し、それぞれのフィンの間に空気を流動し
    てそれぞれの伝熱管内の冷媒を蒸発又は凝縮するフィン
    ・チューブ熱交換器において、それぞれのルーバーは、
    前記空気の流動方向と交差する方向に切り起されてコ字
    状の断面形状を有し、それぞれのフィンの前記空気の流
    入端及び流出端に、それぞれの伝熱管の下隅部へ向かう
    前記水滴の流れを抑制し流下させるように傾斜部を形成
    したことを特徴とするフィン・チューブ熱交換器。
  2. 【請求項2】 それぞれのコ字状の断面形状は、それぞ
    れの伝熱管の間で交互に反対方向に切り起されてそれぞ
    れの上面及び下面がそれぞれのカラー部外周に沿う形状
    を有し、それぞれの傾斜部は、隣接するそれぞれのルー
    バーの反対方向に折曲げられてそれぞれの上端及び下端
    は、それぞれのカラー部外周に接するように形成される
    ことを特徴とする請求項1記載のフィン・チューブ熱交
    換器。
  3. 【請求項3】 それぞれのカラー部外周は、それぞれの
    フィンの空気の流入端及び流出端と連結するように溝が
    形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のフィ
    ン・チューブ熱交換器。
  4. 【請求項4】 それぞれのカラー部外周は、それぞれの
    傾斜部と連結するように溝が形成されることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のフィン・チューブ熱交換器。
  5. 【請求項5】 それぞれのコ字状の断面形状は、交互に
    一方向に切り起されてそれぞれの上面及び下面がそれぞ
    れのカラー部外周に沿う形状を有し、それぞれのコ字状
    の断面形状の間のそれぞれのフィン面の上端及び下端
    は、それぞれのカラー部外周に沿って溝が形成されるこ
    とを特徴とする請求項1、3又は4記載のフィン・チュ
    ーブ熱交換器。
  6. 【請求項6】 それぞれのコ字状の断面形状の間のそれ
    ぞれのフィン面は、それぞれのコ字状の断面形状より小
    幅に形成されることを特徴とする請求項5記載のフィン
    ・チューブ熱交換器。
  7. 【請求項7】 それぞれのルーバーのうちの中央のルー
    バーが大幅に形成されることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項記載のフィン・チューブ熱交換器。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項記載のフィ
    ン・チューブ熱交換器を用いてなることを特徴とする冷
    凍装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1項記載のフィ
    ン・チューブ熱交換器を用いてなることを特徴とする空
    調装置。
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