JPH0978029A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JPH0978029A
JPH0978029A JP23705695A JP23705695A JPH0978029A JP H0978029 A JPH0978029 A JP H0978029A JP 23705695 A JP23705695 A JP 23705695A JP 23705695 A JP23705695 A JP 23705695A JP H0978029 A JPH0978029 A JP H0978029A
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resin
coating
group
resin composition
examples
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JP23705695A
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Nobuyuki Miyazaki
信幸 宮崎
Shunichi Kodama
俊一 児玉
Takashi Takayanagi
敬志 高柳
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】汚れ付着性に対する抵抗性が優れた塗膜を得
る。 【解決手段】(a)塗料用樹脂および(b)ケイ素原子
に直結するイソシアネート基とポリフルオロアルキル基
を有するシリルイソシアネート化合物またはその縮合物
を含み、(a)100重量部に対する(b)の割合が
0.001〜200重量部である塗料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨水などに含まれ
る汚れによるスジ状の汚れが着きにくく、耐候性に優れ
た塗膜を与えることができる塗料用樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、耐候性の優れた塗膜を与える塗料
用樹脂組成物として、含フッ素樹脂を含む塗料が知られ
ている。この塗料用の含フッ素樹脂は耐候性が高く、長
期使用に耐え、建築・土木構造物の保護機能に優れ、清
掃・塗り替えなどのメンテナンスが著しく少ないことな
ど種々の優れた性能を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
含フッ素樹脂を含む塗膜は、風雨に曝されたときなど、
雨水、泥水などに含まれる汚れが、塗膜表面に斑点状あ
るいはスジ状に残り、外観が損なわれるという欠点があ
った。
【0004】このため、汚れ、雪、生物付着などから保
護するための機能を持つ耐候性に優れた塗料が市場に置
いて待望されており、特に雨により形成されるスジ状の
汚れの着きにくさについて改良の要望が高かった。含フ
ッ素樹脂を含まない塗膜においても同様であり、塗膜の
耐候性および耐汚染性を目的とする改良がWO94/0
6870により知られている。
【0005】本発明は、前述の問題を解決すべくなされ
たものであり、耐候性に優れ、風雨により汚れが着きに
くく、外観が損なわれにくい塗膜を与えることができる
塗料用樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)塗料用
樹脂および(b)ケイ素原子に直結するイソシアネート
基とポリフルオロアルキル基を有するシリルイソシアネ
ート化合物またはその縮合物を含み、(a)100重量
部に対する(b)の割合が0.001〜200重量部で
あることを特徴とする塗料用樹脂組成物である。
【0007】本発明の塗料用樹脂組成物に使用される塗
料用樹脂(a)としては、通常の塗料用樹脂に用いられ
るものが使用可能である。例えばフッ素樹脂、アルキド
樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、塩化ゴ
ム樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、硬化反応性
部位を有することが好ましい。
【0008】これらの樹脂は、1種で用いてもよく、2
種以上を組合わせて用いてもよい。塗料用樹脂(a)と
してフッ素樹脂またはこれとフッ素樹脂以外の塗料用樹
脂との混合物が好ましく、これらの樹脂を用いた場合、
本発明の塗料用樹脂組成物の効果が特に発揮される。フ
ッ素樹脂とフッ素樹脂以外の樹脂を組合わせる場合に
は、フッ素樹脂以外の樹脂の併用割合はフッ素樹脂10
0重量部に対して1〜200重量部が好ましい。
【0009】アルキド樹脂としては、飽和多塩基酸と多
価アルコールとの縮合により得られるポリエステル樹脂
や不飽和多塩基酸と多価アルコールとの縮合により得ら
れる不飽和ポリエステル樹脂がある。
【0010】アクリル樹脂としては、水酸基やカルボキ
シル基などの硬化反応性部位を有する熱硬化性アクリル
樹脂が好ましい。
【0011】エポキシ樹脂としては、アミン類やポリア
ミド樹脂などの硬化剤を併用するものの他、両末端にあ
るエポキシ基にアクリルモノマーやアミンを結合させた
変性エポキシ樹脂が使用できる。
【0012】ポリウレタン樹脂としては、そのポリオー
ル成分がアクリルポリオールやポリエステルポリオール
を用いるものがある。
【0013】シリコーン樹脂としては、シロキサン骨格
に水酸基、メトキシ基などの官能基とメチル基やフェニ
ル基を有するストレートシリコーン樹脂の他、アルキド
変性、アクリル変性、エポキシ変性などの変性シリコー
ン樹脂も使用できる。
【0014】塗料用樹脂(a)中の硬化反応性部位に
は、水酸基、カルボキシル基、グリシジル基、エポキシ
基、アミノ基などがある。フッ素樹脂やアクリル樹脂に
おいては、水酸基やカルボキシル基が好ましい例であ
る。
【0015】塗料用樹脂(a)として用いるフッ素樹脂
は、フッ素含量が5重量%以上であるフルオロオレフィ
ン系共重合体が好ましい。塗料用樹脂(a)として用い
るフルオロオレフィン系共重合体(以下、共重合体Xと
いう)は、フルオロオレフィンと、これと共重合し得る
他の単量体を共重合して得られる共重合体または2種以
上のフルオロオレフィンを共重合して得られる共重合体
である。
【0016】かかるフルオロオレフィンとしてはテトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキ
サフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニ
ルなどが挙げられ、テトラフルオロエチレンとクロロト
リフルオロエチレンなどのパーハロオレフィンが好まし
い。
【0017】フルオロオレフィンと共重合し得る他の単
量体としては、エチレン性不飽和化合物が好ましく使用
される。エチレン性不飽和化合物としては、例えばビニ
ルエーテル、アリルエーテル、カルボン酸ビニルエステ
ル、カルボン酸アリルエステル、オレフィンなどが例示
される。
【0018】ビニルエーテルとしてはシクロヘキシルビ
ニルエーテルなどのシクロアルキルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−
ブチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、ヘキシ
ルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル
などのアルキルビニルエーテルが例示される。アリルエ
ーテルとしてはエチルアリルエーテル、ヘキシルアリル
エーテルなどのアルキルアリルエーテルが例示される。
【0019】カルボン酸ビニルエステルやカルボン酸ア
リルエステルのカルボン酸としては酢酸、酪酸、ピバリ
ン酸、安息香酸、分枝状アルキル基を有するカルボン酸
などが挙げられる。また、分枝状アルキル基を有するカ
ルボン酸のビニルエステルとして、市販されているベオ
バ−9、−10(いずれもシェル化学社製)などが使用
できる。オレフィン類としてはエチレン、イソブチレン
などが例示される。
【0020】上記フルオロオレフィンと共重合し得る他
の単量体は、1種のみを用いる他、例えばビニルエーテ
ル中の2種を用いたり、ビニルエーテルとカルボン酸ビ
ニルエステルの2種を用いるなど、2種以上の単量体を
併用できる。共重合体Xとしては、2種以上のフルオロ
オレフィンを共重合して得られる、硬化反応性部位を有
しない共重合体でもよいが、好ましくは硬化反応性部位
を有する共重合体である。
【0021】かかる硬化反応性部位は硬化剤と反応して
架橋結合を形成するものであればよい。硬化反応性部位
は硬化剤との組み合わせにより、適宜選択できるが、代
表的な例としては水酸基、カルボキシル基、グリシジル
基、エポキシ基、アミノ基などである。かかる硬化反応
性部位の導入法としては、共重合反応時に硬化反応性部
位を有する単量体を共重合する方法が挙げられる。
【0022】また重合後に後反応により、硬化反応性部
位を導入することも可能である。この方法としては、例
えば以下の(1)〜(4)の方法がある。
【0023】(1)カルボン酸ビニルエステルを共重合
した重合体をケン化することにより、ヒドロキシル基を
導入する方法。 (2)ヒドロキシ基を有する重合体に多価カルボン酸あ
るいはその無水物を反応せしめてカルボキシル基を導入
する方法。 (3)ヒドロキシ基を有する重合体にイソシアネートア
ルコキシシランを反応せしめて加水分解性シリル基を導
入する方法。 (4)ヒドロキシ基を有する重合体に多価イソシアネー
ト化合物を反応せしめてイソシアネート基を導入する方
法。
【0024】かかる硬化反応性部位を有する単量体とし
ては、例えばヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒ
ドロキシブチルビニルエーテルなどのヒドロキシアルキ
ルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールのモノ
ビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニルエーテ
ルのヒドロキシアルキル部分にシクロアルキル基やシク
ロアルキレン基を有する単量体、2−ヒドロキシエチル
アリルエーテルなどのヒドロキシアルキルアリルエーテ
ル、クロトン酸、10−ウンデセン酸などのカルボン酸
基を有する単量体、トリエトキシビニルシランなどの加
水分解性シリル基を有する単量体、グリシジルビニルエ
ーテル、グリシジルアリルエーテル、β−メチルグリシ
ジルビニルエーテルなどのエポキシ基を有する単量体、
アミノプロピルビニルエーテル、アミノプロピルアリル
エーテルなどのアミノ基を有する単量体などが例示され
る。
【0025】共重合体Xの全重合単位中に含まれるフル
オロオレフィンに基づく重合単位の割合は、通常20〜
80モル%であり、好ましくは40〜60モル%であ
る。共重合体Xの全重合単位中に含まれる硬化反応性部
位を有する重合単位の割合は、通常0.1〜50モル%
であり、好ましくは1〜30モル%である。上記共重合
体X中の水酸基やカルボキシル基などの硬化反応性部位
の数は水酸化カリウムの化学的反応当量に換算して樹脂
固形分に対し、1〜150mg/gに相当するものが好
ましく、さらに10〜130mg/gが好ましい。
【0026】本発明の共重合体Xで硬化反応性部位を有
する市販品としては、ルミフロンLF936、ルミフロ
ンLF9110、ルミフロンLF926(以上、旭硝子
製)、フルオネート(大日本インキ化学工業製)、セフ
ラルコート(セントラル硝子製)、ザフロン(東亜合成
化学製)、ゼッフルGKシリーズ(ダイキン工業製)な
どがあり、硬化反応性部位を有しない市販品としては、
カイナー500、カイナーSL、カイナーADS(以上
アトケム製)、フローレン(日本合成ゴム製)などがあ
る。
【0027】本発明の塗料用樹脂組成物に使用される
(b)成分であるケイ素原子に直結するイソシアネート
基とポリフルオロアルキル基を有するシリルイソシアネ
ート化合物としては、シリルイソシアネート化合物でケ
イ素原子に直結するイソシアネート基とポリフルオロア
ルキル基を有する限り何ら限定されず、ポリフルオロア
ルキル基はケイ素原子に直結するものでも、他の有機基
を介してケイ素原子に結合するものでもよい。例えば以
下の化2で表される化合物(以下、化合物Aという)ま
たはその縮合物が好ましい。
【0028】
【化2】
【0029】(式中、R1 はポリフルオロアルキル基、
2 およびR3 は、それぞれ独立に水素原子または炭素
数1〜21の1価の有機基、a、bおよびcは、それぞ
れ1≦a≦3、0≦b、c≦2、1≦a+b+c≦3を
満足する整数である。)。
【0030】R2 およびR3 が有機基である例として
は、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
リール基などの炭化水素基、クロロアルキル基、ポリフ
ルオロアルキル基(なお、ポリフルオロアルキルとはア
ルキルの水素原子の一部または全部がフッ素原子に置き
換わったものを意味する。このフッ素原子の一部はフッ
素原子以外のハロゲン原子であってもよい。)などのハ
ロゲン化炭化水素基が挙げられる。
【0031】上記炭化水素基やハロゲン化炭化水素基に
は水酸基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、カル
ボキシル基などの官能基またはエステル結合、エーテル
結合、チオエーテル結合、イミノ結合、アミド結合、ウ
レタン結合などの結合を有していてもよい。
【0032】R1 はポリフルオロアルキル基である。R
2 とR3 のいずれかまたは両方がポリフルオロアルキル
基でもよい。ポリフルオロアルキル基の好ましい炭素数
は4〜25である。ポリフルオロアルキル基としては、
アルキルの水素原子の全部がフッ素原子に置き換わった
ものであるペルフルオロアルキル基がアルキレン基を介
してケイ素原子と結合しているものが好ましい。このペ
ルフルオロアルキル基の好ましい炭素数は3〜21であ
る。
【0033】a、bおよびcは、それぞれ1≦a≦3、
0≦b、c≦2、1≦a+b+c≦3を満足する整数で
あり、a+b+cは1または2であることが好ましい。
【0034】化合物Aの好適な例としては、(Cm
2m+124n Si(NCO)n-4[式中、nは1、
2または3、mは1〜10の整数である]またはCm
2m+124 SiR(NCO)2 [式中、nは1、2ま
たは3、mは1〜10の整数、Rはアルキル基である]
がある。式中、nは1が好ましい。化合物Aは、1種単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0035】本発明の塗料組成物の配合割合は、(a)
成分の樹脂100重量部に対し、(b)成分の化合物A
が0.001〜200重量部であり、好ましくは1〜5
0重量部である。
【0036】本発明の塗料用樹脂組成物には、塗膜の耐
溶剤性を向上させるなどの目的から硬化剤を配合するこ
とが好ましい。硬化剤としては、例えばイソシアネート
系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤、メラミン
系硬化剤など通常の塗料用硬化剤が使用できる。イソシ
アネート系硬化剤には、ヘキサメチレンジイソシアナー
ト、イソホロンジイソシアナートなどの無黄変イソシア
ネート類が、ブロックイソシアネート系硬化剤には、そ
のイソシアネート基をカプロラクタム、イソホロン、β
−ジケトンなどでブロックしたものが、メラミン系硬化
剤にはブチル化メラミン、メチル化メラミンなどの低級
アルコールによりエーテル化されたメラミン、エポキシ
変性メラミンなどがある。
【0037】前記硬化剤はイソシアネートまたはメラミ
ンと架橋結合し得る硬化反応性部位を含有する(a)成
分の樹脂100重量部に対して1〜100重量部含有さ
れることが好ましく、特に1〜50重量部含有されるこ
とが好ましい。硬化剤が少なすぎる場合、耐溶剤性と硬
度が不充分となり、また硬化剤が多すぎる場合、加工性
や耐衝撃性が低下する場合があり好ましくない。
【0038】本発明の塗料用樹脂組成物には、着色顔料
または染料、紫外線吸収剤、塗膜の付着性向上のための
シランカップリング剤などを配合することもできる。具
体的には、耐候性の良いカーボンブラック、酸化チタン
などの無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニ
ングリーン、キナクリドンレッド、インダンスレンオレ
ンジ、イソインドリノン系イエローなどの有機顔料また
は染料、ヒドロキシベンゾフェノン、ベンゾトリアゾー
ル、サリチル酸エステルなどの紫外線吸収剤、アミノ基
含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカッ
プリング剤などのシランカップリング剤が挙げられる。
【0039】本発明の塗料用樹脂組成物は、有機溶剤に
溶解ないし分散させた形態で、または水に分散させた形
態で使用できる。有機溶剤としては、たとえば、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤またn−ブタノ
ール、イソブタノールなどのアルコール系溶剤などが挙
げられる。
【0040】本発明の塗料用樹脂組成物には、さらに必
要に応じて硬化促進剤、光安定剤、つや消し剤などを適
宜添加してもよい。硬化促進剤としては、イソシアネー
ト系硬化剤用にジブチルチンジラウレートなどを、また
メラミン系硬化剤用にパラトルエンスルホン酸などの酸
性触媒を用いることができる。
【0041】光安定剤としては、例えばヒンダードアミ
ン系光安定剤などが挙げられ、かかる具体例としては、
例えばMARX−LA62やMARX−LA67(アデ
カアーガス化学製)、チヌビン292、チヌビン14
4、CGL−123、チヌビン440(以上チバガイギ
ー製)などが挙げられる。つや消し剤としては、例え
ば、超微粉合成シリカなどが挙げられ、つや消し剤を使
用した場合、優雅な半光沢ないしつや消し仕上げの塗膜
を形成することができる。
【0042】また、本発明の塗料用樹脂組成物には、界
面活性剤を配合してもよい。界面活性剤は表面張力を制
御するので特定の成分の表面濃度の調整に有効である。
これら界面活性剤はノニオン、カチオン、アニオン型の
いずれでもよく、レオレックスASE(第一工業製薬
製)、フッ素系界面活性剤サーフロンS382(旭硝子
製)、アクリル系のモダフロー(モンサント製)、レオ
ファットシリーズ(花王製)などが挙げられる。
【0043】本発明の塗料用樹脂組成物の製造は、上記
必須成分および必要に応じて添加される各種添加剤を混
合することにより行うことができる。その混合順序、添
加順序は、特に限定されるものではなく、(a)成分と
添加剤を予め混合しておき、それに(b)成分を混合す
る混合順序でもよく、(a)成分および(b)成分を予
め混合し、次いで添加剤を混合する混合順序でもよい。
【0044】本発明の塗料用樹脂組成物を使用して塗装
する方法は、スプレー塗装、浸漬法、ロールコーター、
フローコーターなど任意の方法を適用できる。
【0045】塗装される物品材質には、例えばコンクリ
ート、自然石、ガラスなど無機物、鉄、ステンレス、ア
ルミニウム、銅、真鍮、チタンなどの金属がある。ま
た、有機の基材すなわち、プラスチック、ゴム、接着
材、木材なども適している。また有機無機複合材である
FRP、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリート
なども適する。本発明の塗料用樹脂組成物は、特に、す
でに形成された塗膜上への塗装に適している。
【0046】また塗装される物品としては、特に以下の
屋外物品が好ましく、雨すじ汚れなどが付着しやすい箇
所へ適用することにより極めて長期間雨すじ汚れなどを
防止することができる。
【0047】屋外物品として例えば、自動車、電車、ヘ
リコプター、船、自転車、雪上車、ロープウエイ、リフ
ト、フォバークラフト、自動二輪車等の輸送用機器、サ
ッシュ、シャッター、貯水タンク、ドア、バルコニー、
建築用外板パネル、屋根材、階段、天窓、コンクリート
塀などの建築用部材、建築物外壁、ガードレール、歩道
橋、防音壁、標識、高速道路側壁、鉄道高架橋、橋梁な
どの道路部材、タンク、パイプ、塔、煙突などのプラン
ト設備、ビニールハウス、温室、サイロ、農業用シート
などの農業用設備、電柱、送電鉄塔、パラボラアンテナ
などの通信用設備、電気配線ボックス、照明器具、エア
コン屋外器、洗濯機などの電気機器、およびそのカバ
ー、モニュメント、墓石、舗装材、風防シート、防水シ
ート、建築用養生シートなどが挙げられる。
【0048】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて、さらに詳
細に説明する。本発明は、これらの例によって何ら制限
されるものではない。
【0049】なお、実施例および比較例において用いた
フッ素樹脂A、Bおよび化合物Fは、次に示すものであ
る。
【0050】(1)フッ素樹脂A:クロロトリフルオロ
エチレン/エチルビニルエーテル/ヒドロキシブチルビ
ニルエーテル/シクロヘキシルビニルエーテル=50/
25/10/15モル%の共重合体(水酸基価:50、
分子量7000)。 (2)フッ素樹脂B:アトケム社製カイナーADS(フ
ッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフル
オロエチレン共重合体とアクリル樹脂の混合物)。 (3)化合物F:(C91924 )Si(NC
O)3 。 (4)コロネートHX:日本ポリウレタン社製イソシア
ネート系硬化剤(ヘキサメチレジイソシアネートの三量
体)。
【0051】「例1〜3(実施例)および例4(比較
例)」上記フッ素樹脂A、Bおよび化合物Fを表1に示
した配合割合で混合し、塗料組成物を調製した。得られ
た塗料組成物をアルミニウム板上に20ミクロンの厚み
に塗装し、乾燥させた。得られた塗膜について、接触角
試験および汚れ試験を行った。その結果を表1の下段に
示した。
【0052】接触角:協和界面科学製接触角計(CA−
X型)を用いて、水およびヌジョールの接触角(度)を
測定した。
【0053】汚れ性(付着性):30°の傾斜を有する
屋根につづく垂直壁に本発明の塗料組成物を塗装し、塗
装部分の3か月後の雨すじ汚れの発生を目視で観察した
(○:雨すじ汚れなし、×:雨すじ汚れあり)。
【0054】汚れ性(洗浄性):本発明の塗料組成物を
塗装した塗装面に、0.1重量%カ−ボン分散水をスプ
レー後80℃×1時間乾燥させてふき取り、カ−ボンの
除去性を目視で観察した(○:汚れの跡がほとんど残ら
ない、×:汚れの跡が残る)。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明の塗料用樹脂組成物によると、汚
れ付着性に対する抵抗性が優れた塗膜を与えることがで
きる。本発明は、実用上極めて有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)塗料用樹脂および(b)ケイ素原子
    に直結するイソシアネート基とポリフルオロアルキル基
    を有するシリルイソシアネート化合物またはその縮合物
    を含み、(a)100重量部に対する(b)の割合が
    0.001〜200重量部であることを特徴とする塗料
    用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(a)塗料用樹脂がフッ素樹脂またはこれ
    とフッ素樹脂以外の塗料用樹脂との混合物である請求項
    1の組成物。
  3. 【請求項3】(a)塗料用樹脂が硬化反応性部位含有樹
    脂である請求項1または2の組成物。
  4. 【請求項4】シリルイソシアネート化合物が、化1で表
    される化合物である請求項1、2または3の組成物。 【化1】R1 aSiR2 b3 c(NCO)4-(a+b+c) (式中、R1 はポリフルオロアルキル基、R2 およびR
    3 は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜21の
    1価の有機基、a、bおよびcは、それぞれ1≦a≦
    3、0≦b、c≦2、1≦a+b+c≦3を満足する整
    数である。)
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4のいずれか1項
    の組成物を物品に塗装して得られる塗装物品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007197961A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Eco24:Kk アスベスト飛散防止方法
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