JPH0977830A - フィルム並びに積層体の製造方法 - Google Patents

フィルム並びに積層体の製造方法

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JPH0977830A
JPH0977830A JP7232949A JP23294995A JPH0977830A JP H0977830 A JPH0977830 A JP H0977830A JP 7232949 A JP7232949 A JP 7232949A JP 23294995 A JP23294995 A JP 23294995A JP H0977830 A JPH0977830 A JP H0977830A
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裕彰 長谷川
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直樹 児玉
Manabu Sano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材との密着性に優れると共に、長期耐候性
や耐擦り傷性、耐溶剤性等に優れるフィルム並びに積層
体の製造方法を提供する。 【解決手段】 特定の構造を有する紫外線安定性単量体
と、特定の構造を有する不飽和単量体と、水酸基含有単
量体とを含む単量体組成物を共重合してなる共重合体に
架橋剤を配合することで、基材との密着性に優れると共
に、長期耐候性や耐擦り傷性、耐溶剤性等に優れるフィ
ルムを得ることができる。また、該フィルムを基材に積
層することで、上記性能を有する積層体を得ることがで
きる。また、少なくとも官能基の一部が未反応状態で残
存するフィルムを、基材の上に積層した後、上記官能基
を反応させることによって該フィルムの架橋密度を増加
させることで、基材との密着性に優れると共に、長期耐
候性や耐擦り傷性、耐溶剤性等に優れる積層体を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材との密着性に
優れると共に、長期耐候性や耐擦り傷性、耐溶剤性等に
優れるフィルム並びに積層体の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えばアクリル系樹脂、PC(ポリカー
ボネート)、塩化ビニル、ポリスチレン、AS(アクリ
ロニトリル−スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン)樹脂、FRP(繊維強化プ
ラスチック)、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、PP(ポリプロピレン)等の各種プラスチック、
合板、石材、または金属等から得られる成形品に、耐候
性、耐擦傷性、耐溶剤性、美観性、光沢等の各種性能を
付与させる方法としては、一般的に、該成形品に、塗料
用樹脂を塗装により積層させる方法と、フィルムを熱プ
レス、熱ラミネート、あるいは接着剤を介して積層する
方法との2つに大別される。
【0003】例えばFRPは、優れた機械的強度、成形
性、経済性を有し、屋外で使用される成形品に使用され
ることが多く、波板、タンク、コンテナ、各種建築材料
等に使用されている。FRPに用いられる樹脂として
は、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられ、繊維としてはガラ
ス繊維等が用いられる。しかしながら、FRPは耐候性
に問題があり、数年の使用でFRP表面にガラス繊維の
端部が浮き出したり、黄変するという問題点を有してい
る。
【0004】そこで、特開昭56-44653号公報には、共重
合ポリアリレート樹脂を50重量%以上含有する熱可塑性
樹脂をFRPシート上に塗装により積層することで耐候
性を改良する方法が開示されている。
【0005】一方、FRP上にフィルムを熱プレス、熱
ラミネート、あるいは接着剤を介して積層することで耐
候性を改良する方法として、例えばFRPシート上にポ
リフッ化ビニルフィルムを積層する試みがなされてい
る。また、特開平5-220907号公報には、フッ化ビニリデ
ン樹脂フィルムにポリメチルメタクリレート樹脂フィル
ムをラミネートした複合フィルムを、フッ化ビニリデン
樹脂フィルムを上層としてガラス繊維クロスに融着し、
このガラス繊維面を未硬化上のSMC(シートモールデ
ィングコンパウンド)に重ねて加熱・加圧成形する積層
方法が開示されている。さらに、特開平5-237965号公報
には、熱硬化性樹脂を主成分とするSMC上に熱可塑性
樹脂を塗布した繊維材を織成してなる織布を積層する試
みがなされている。
【0006】また、例えばPCは透明性、耐衝撃性、お
よび寸法安定性に優れた熱可塑性樹脂であるが、耐擦傷
性や耐溶剤性に劣ると言う問題点を有している。ポリメ
チルメタクリレートをはじめとするアクリル系樹脂は透
明性および耐候性に優れており、成形板や成形材料に幅
広く使用されているが、耐擦傷性に劣るという問題点を
有している。ポリ塩化ビニル樹脂は機械的強度、加工性
に優れるが、耐候性に劣るという問題点を有している。
このように熱可塑性樹脂成形品は耐擦傷性や耐候性に対
して欠点を有している物が多く、様々な角度から検討が
なされている。
【0007】例えば、PCに対しては、透明性を有し、
紫外線吸収剤を配合した熱可塑性フィルムを積層して耐
候性を付与させる方法が知られており、上記フィルムも
市販されている。また、特公昭64-9194 号公報には、
(メタ)アクリル系モノマーを用いて得た多層構造重合
体からなるフィルムをPC表面に積層する方法が開示さ
れている。一方、特開平5-170260号公報には、重量平均
分子量が40,000以上の塩素原子を含まない高分子量PC
シートに、ポリウレタン系塗料を塗布することで耐候性
を改良する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開昭56-4
4653号公報や特開平5-170260号公報に開示されているよ
うに、塗装による樹脂の積層方法を用いた場合、人体に
有害な有機溶剤を大気中に放出することになり、環境衛
生の観点から見て問題となる。また、塗装する部分にか
からなかった樹脂はロスとなって、経済的に不利であ
る。さらに、樹脂を均一に塗装して積層厚を一定にする
ためには高度な技術を要し、塗装する樹脂の垂れや塗装
むらにより平滑性が失われ、汚れが付着し易くなり、均
一な耐候性を有することができず、外観が損なわれると
いう問題点を有している。
【0009】一方、例えば特開平5-220907号公報や特公
昭64-9194 号公報等に開示されているように、フィルム
を積層する方法を用いた場合、積層厚を一定にし、均一
な耐候性を付与させことができ、塗装による方法での問
題点を解決することができる。しかしながら、積層する
フィルム自体が耐候性に優れていないと成形品にまで紫
外線が透過して成形品が黄変するという問題点を有して
いる。
【0010】また、フィルムを積層する際に、熱プレス
や熱ラミネートによる方法を用いた場合には、フィルム
と成形品との密着性が悪いと長期にわたる使用に耐えれ
ずに積層物の剥離を生じることになる。一方、接着剤ま
たは粘着剤を介してフィルムを積層する場合には、接着
剤または粘着剤の耐候性が問題となることが少なくな
い。
【0011】特に熱プレスまたは熱ラミネートする場
合、積層後の樹脂表面の耐擦傷性や耐溶剤性を上げるた
めにフィルムの架橋密度を上げると、成形品との密着性
が低下する。このため、逆にフィルムと成形品との密着
性を上げるためにフィルムの架橋密度を低下させると、
耐擦傷性や耐溶剤性は低下する。例えば、前記市販の熱
可塑性フィルムは、架橋密度が小さいために耐溶剤性や
耐擦り傷性が不十分であるという問題点を有している。
【0012】このため、基材との密着性がよく、耐候
性、耐擦り傷性、および耐溶剤性等の性能に優れるフィ
ルム並びに積層体の製造方法が求められている。本発明
は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その
目的は、基材との密着性に優れると共に、長期耐候性や
耐擦り傷性、耐溶剤性等の性能に優れるフィルム並びに
積層体の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記従
来の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造
を有する紫外線安定性単量体と、特定の構造を有する不
飽和単量体と、水酸基含有単量体とを含む単量体組成物
を共重合してなる共重合体に架橋剤を配合してなるフィ
ルムが、基材との密着性に優れると共に、耐候性や耐擦
り傷性、耐溶剤性等の性能に優れ、該フィルムを積層す
ることで、密着性、耐候性、耐擦り傷性、および耐溶剤
性等の性能に優れる積層体を得ることができることを見
い出して本発明を完成するに至った。
【0014】さらに、本願発明者等は、少なくとも官能
基の一部が未反応状態で残存するフィルムを、基材の上
に積層した後、上記官能基を反応させて該フィルムの架
橋密度を増加させることで、密着性、耐候性、耐擦り傷
性、および耐溶剤性等の性能に優れる積層体を得ること
ができることもまた見い出した。
【0015】即ち、請求項1記載の発明のフィルムは、
上記の課題を解決するために、一般式(1)
【0016】
【化6】
【0017】(式中、R6 は水素原子またはシアノ基を
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、R9 は水素原子または
炭素数1〜18の炭化水素基を表し、Yは酸素原子または
イミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体および
/または一般式(2)
【0018】
【化7】
【0019】(式中、R6 は水素原子またはシアノ基を
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイ
ミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体と、一般
式(3)
【0020】
【化8】
【0021】(式中、R10は水素原子または炭素数1〜
2の炭化水素基を表し、Zは置換基を有していてもよい
シクロアルキル基を表す)で表される不飽和単量体と、
水酸基含有単量体とを含む単量体組成物を共重合してな
る共重合体に架橋剤を配合してなることを特徴としてい
る。
【0022】以上の構成によれば、該フィルムは、紫外
線安定能を有し、長期耐候性に優れると共に、基材との
密着性や耐擦り傷性、耐溶剤性等の各種性能に優れてい
る。従って、該フィルムを基材に積層して積層体を得る
場合、得られた積層体も密着性や、長期耐候性、耐擦り
傷性、および耐溶剤性等の各種性能に優れている。
【0023】請求項2記載の発明のフィルムは、上記の
課題を解決するために、請求項1記載のフィルムにおい
て、上記単量体組成物が上記単量体組成物が一般式
(4)
【0024】
【化9】
【0025】(式中、R1 は水素原子または炭素数1〜
8の炭化水素基を表し、R2 は炭素数1〜6の直鎖状ま
たは枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R3 は水素原子
またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭
素数1〜8の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、シアノ基またはニトロ基を表す)で表される紫外線
吸収性単量体および/または一般式(5)
【0026】
【化10】
【0027】(式中、R4 は炭素数2〜3の直鎖状また
は枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R5 は水素原子ま
たはメチル基を表す)で表される紫外線吸収性単量体を
さらに含むことを特徴としている。
【0028】以上の構成によれば、前記一般式(1)で
表される紫外線安定性単量体および/または前記一般式
(2)で表される紫外線安定性単量体との相乗効果によ
り、さらに長期耐候性を実現することができる。
【0029】請求項3記載の発明の積層体の製造方法
は、上記の課題を解決するために、少なくとも官能基の
一部が未反応状態で残存するフィルムを、基材の上に積
層した後、上記官能基を反応させることによって該フィ
ルムの架橋密度を増加させることを特徴としている。
【0030】請求項4記載の発明の積層体の製造方法
は、上記の課題を解決するために、少なくとも官能基の
一部が未反応状態で残存するフィルムを、基材の上に積
層した後、上記官能基を反応させることによって該フィ
ルムのトルエン不溶解分率を上昇させることを特徴とし
ている。
【0031】以上の構成によれば、フィルムを架橋密度
が小さい状態で基材に積層し、基材に積層した後で架橋
密度を高めるので、非常に強い密着性を有すると共に、
長期耐候性、耐擦り傷性、および耐溶剤性等の性能に優
れた積層体を容易に得ることができる。該フィルムの架
橋密度は、架橋密度が低ければトルエンに容易に溶解す
るが、架橋密度が増加するに伴ってトルエンに溶解し難
くなることから、例えばトルエン不溶解分率を測定する
ことによって確認することができる。つまり、架橋密度
が低い場合はトルエン不溶解分率が小さく、架橋密度が
高い場合はトルエン不溶解分率が大きい。また、上記積
層体の製造方法は、基材にフィルムを積層する方法であ
るので、塗装による樹脂のロスや、積層加工する現場で
大気に放出される有機溶剤量を減少させることができる
と共に、均一な積層厚を得ることができ、均一な耐候性
や、高い外観性を得ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明にかかるフィルムは、前記
一般式(1)および/または前記一般式(2)で表され
る紫外線安定性単量体と、前記一般式(3)で表される
シクロアルキル基含有不飽和単量体と、水酸基含有単量
体とを含む単量体組成物を共重合してなる共重合体に架
橋剤を配合してなる。上記のフィルムは、必要に応じ
て、前記一般式(4)および/または前記一般式(5)
で表される紫外線吸収性単量体を含んでいてもよく、さ
らに、上記各単量体以外の単量体を含んでいてもよい。
【0033】本発明にかかる前記一般式(1)で表され
る紫外線安定性単量体(以下、紫外線安定性単量体
(1)と記す)は、式中、R6 で示される置換基が水素
原子またはシアノ基で構成され、R7 、R8 で示される
置換基がそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2
の炭化水素基で構成され、R9 で示される置換基が水素
原子または炭素数1〜18の炭化水素基で構成され、Yで
示される置換基が酸素原子またはイミノ基で構成される
ピペリジン類である。上記R7 、R8 で示される置換基
とは、具体的には、例えば、水素原子、メチル基または
エチル基であり、R9 で示される置換基とは、具体的に
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等である。
【0034】上記の紫外線安定性単量体(1)として
は、具体的には、例えば、4-(メタ)アクリロイルオキ
シ-2,2,6,6- テトラメチルピペリジン、4-(メタ)アク
リロイルアミノ-2,2,6,6- テトラメチルピペリジン、4-
(メタ)アクリロイルオキシ-1,2,2,6,6- ペンタメチル
ピペリジン、4-(メタ)アクリロイルアミノ-1,2,2,6,6
- ペンタメチルピペリジン、4-シアノ-4- (メタ)アク
リロイルアミノ-2,2,6,6- テトラメチルピペリジン、4-
クロトノイルオキシ-2,2,6,6- テトラメチルピペリジ
ン、4-クロトノイルアミノ-2,2,6,6- テトラメチルピペ
リジン等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。紫外線安定性単量体(1)は、一種類のみを用いて
もよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよ
い。
【0035】本発明にかかる前記一般式(2)で表され
る紫外線安定性単量体(以下、紫外線安定性単量体
(2)と記す)は、式中、R6 で示される置換基が水素
原子またはシアノ基で構成され、R7 、R8 で示される
置換基がそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2
の炭化水素基で構成され、Yで示される置換基が酸素原
子またはイミノ基で構成されるピペリジン類である。
【0036】上記の紫外線安定性単量体(2)として
は、具体的には、例えば、1-(メタ)アクリロイル-4-
(メタ)アクリロイルアミノ-2,2,6,6- テトラメチルピ
ペリジン、1-(メタ)アクリロイル-4- シアノ-4- (メ
タ)アクリロイルアミノ-2,2,6,6- テトラメチルピペリ
ジン、1-クロトノイル-4- クロトノイルオキシ-2,2,6,6
- テトラメチルピペリジン等が挙げられるが、特に限定
されるものではない。紫外線安定性単量体(2)は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合
して用いてもよい。
【0037】本発明にかかる前記一般式(3)で表され
る不飽和単量体は、式中、R10で示される置換基が水素
原子または炭素数1〜2の炭化水素基で構成され、Zで
示される置換基が、置換基を有していてもよいシクロア
ルキル基で構成される化合物である。
【0038】上記の不飽和単量体(以下、シクロアルキ
ル基含有単量体(3)と記す)としては、具体的には、
例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチル
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t-ブチルシクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メ
タ)アクリレート等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。シクロアルキル基含有単量体(3)は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合
して用いてもよい。
【0039】本発明にかかる前記水酸基含有単量体とし
ては、具体的には、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレー
ト(例えば、商品名プラクセルFM、ダイセル化学工業
株式会社製)、フタル酸とプロピレングリコールとから
得られるポリエステルジオールのモノ(メタ)アクリレ
ート等、水酸基を有する単量体が挙げられるが、特に限
定されるものではない。水酸基含有単量体は、一種類の
みを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。
【0040】本発明にかかる前記一般式(4)で表され
る紫外線吸収性単量体(以下、紫外線吸収性単量体
(4)と記す)は、式中、R1 で示される置換基が水素
原子または炭素数1〜8の炭化水素基で構成され、R2
で示される置換基が炭素数1〜6の直鎖状または枝分れ
鎖状のアルキレン基で構成され、R3 で示される置換基
が水素原子またはメチル基で構成され、Xで示される置
換基が水素原子、ハロゲン基、炭素数1〜8の炭化水素
基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基またはニト
ロ基で構成されるベンゾトリアゾール類である。
【0041】上記の紫外線吸収性単量体(4)として
は、具体的には、例えば、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メ
タクリロイルオキシメチル)フェニル〕-2H-ベンゾトリ
アゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メタクリロイルオ
キシエチル)フェニル〕-2H-ベンゾトリアゾール、2-
〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メタクリロイルオキシプロピ
ル)フェニル〕-2H-ベンゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒド
ロキシ-5'-(メタクリロイルオキシヘキシル)フェニ
ル〕-2H-ベンゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-3'-
t-ブチル-5'-(メタクリロイルオキシエチル)フェニ
ル〕-2H-ベンゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-
t-ブチル-3'-(メタクリロイルオキシエチル)フェニ
ル〕-2H-ベンゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-
(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕-5- クロロ
-2H-ベンゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メ
タクリロイルオキシエチル)フェニル〕-5- メトキシ-2
H-ベンゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル〕-5- シアノ-2H-ベ
ンゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メタクリ
ロイルオキシエチル)フェニル〕-5-t- ブチル-2H-ベン
ゾトリアゾール、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メタクリロ
イルオキシエチル)フェニル〕-5- ニトロ-2H-ベンゾト
リアゾール等が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。これら紫外線吸収性単量体(4)は、一種類のみ
を用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用い
てもよい。
【0042】本発明にかかる前記一般式(5)で表され
る紫外線吸収性単量体(以下、紫外線吸収性単量体
(5)と記す)は、式中、R4 で示される置換基が炭素
数2〜3の直鎖状または枝分れ鎖状のアルキレン基で構
成され、R5 で示される置換基が水素原子またはメチル
基で構成されるベンゾトリアゾール類である。
【0043】上記の紫外線吸収性単量体(5)として
は、具体的には、例えば、2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(β
−メタクリロイルオキシエトキシ)-3'-t-ブチルフェニ
ル〕-4-t- ブチル-2H-ベンゾトリアゾールが挙げられる
が、特に限定されるものではない。紫外線吸収性単量体
(5)は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以
上を適宜混合して用いてもよい。
【0044】また、上記単量体(つまり、紫外線安定性
単量体(1)・(2)、シクロアルキル基含有単量体
(3)、水酸基含有単量体、および紫外線吸収性単量体
(4)・(5))以外の単量体、即ち、単量体組成物に
必要に応じて含まれるその他の単量体(以下、その他の
単量体と記す)は、該単量体組成物を共重合してなる共
重合体に架橋剤を配合してなるフィルムに要求される各
種物性を損なわない化合物であればよい。
【0045】上記その他の単量体としては、具体的に
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基
含有不飽和単量体;ビニルスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホン
酸基含有不飽和単量体;2-(メタ)アクリロイルオキシ
エチルアシッドホスフェート、2-(メタ)アクリロイル
オキシプロピルアシッドホスフェート、2-(メタ)アク
リロイルオキシ-3- クロロプロピルアシッドホスフェー
ト、2-メタクリロイルオキシエチルフェニルリン酸等の
酸性リン酸エステル系不飽和単量体;メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;グリシジル
(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和単量
体;(メタ)アクリルアミド、N,N'- ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、ビニルイ
ミダゾール等の含窒素不飽和単量体;塩化ビニル、塩化
ビニリデン等のハロゲン含有不飽和単量体;スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族不飽和
単量体;酢酸ビニル等のビニルエステル;ビニルエーテ
ル;(メタ)アクリロニトリル等の不飽和シアン化合物
等が挙げられるが、特に限定されるものではない。その
他の単量体は、必要に応じて一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0046】単量体組成物における上記各単量体の含有
量は、特に限定されるものではないが、紫外線安定性単
量体(1)・(2)の合計量は、 0.1重量%〜10重量%
の範囲内が好ましく、 0.2重量%〜 5.0重量%の範囲内
がさらに好ましい。
【0047】単量体組成物における紫外線安定性単量体
(1)・(2)の合計量が、 0.1重量%よりも少ない場
合には、耐候性が充分発揮されないので好ましくない。
一方、紫外線安定性単量体(1)・(2)の合計量が、
10重量%よりも多い場合は、フィルム並びに該フィルム
を積層して得られる積層体の光沢や肉持性が低下し、外
観が損なわれる虞れがあるので好ましくない。
【0048】また、単量体組成物におけるシクロアルキ
ル基含有単量体(3)の含有量は、5.0重量%〜93.9重
量%の範囲内が好ましい。
【0049】単量体組成物におけるシクロアルキル基含
有単量体(3)の量が、 5.0重量%よりも少ない場合に
は、フィルム並びに該フィルムを積層して得られる積層
体の硬度、光沢、肉持性、および耐候性等の性能が充分
発揮されないので好ましくない。一方、シクロアルキル
基含有単量体(3)の量が、93.9重量%よりも多い場合
には、紫外線安定性単量体(1)・(2)および水酸基
含有単量体の含有量が少なくなりすぎ、フィルム並びに
該フィルムを積層して得られる積層体の耐候性が不充分
となると共に、乾燥性およびレベリング性の両立が困難
となるので好ましくない。
【0050】また、単量体組成物における水酸基含有単
量体の含有量は、 6.0重量%〜35.0重量%の範囲内が好
ましく、10.0重量%〜30.0重量%の範囲内がさらに好ま
しい。
【0051】単量体組成物における水酸基含有単量体の
量が、 6.0重量%よりも少ない場合には、得られる共重
合体中に含まれる活性水酸基が少なくなり、架橋密度が
低くなり、目的とするフィルムの性能が得られない虞れ
があるので好ましくない。一方、水酸基含有単量体の量
が、35.0重量%よりも多い場合には、重合安定性が不良
となったり、得られるフィルムの耐水性を低下させるの
で好ましくない。また、後述のポリイソシアネート化合
物またはその変性物、或いは、後述のアミノプラスト樹
脂またはブロックポリイソシアネート化合物等の架橋剤
を配合した後の保存安定性が悪くなる虞れがあるので好
ましくない。
【0052】紫外線吸収性単量体(4)・(5)は、必
要に応じて、単量体組成物における合計の含有量が0重
量%〜10重量%の範囲内で用いられるが、 0.2重量%〜
5.0重量%の範囲内で用いることが好ましい。紫外線吸
収性単量体(4)・(5)を10重量%以下の範囲内で用
いることで、紫外線安定性単量体(1)・(2)との相
乗効果が発現され、フィルム並びに該フィルムを積層し
て得られる積層体の紫外線安定性および紫外線吸収能が
充分となり、さらなる長期耐候性が実現される。一方、
紫外線吸収性単量体(4)・(5)の合計量が、10重量
%よりも多い場合は、フィルム並びに該フィルムを積層
して得られる積層体の光沢、肉持性、および作業性が低
下するので好ましくない。
【0053】さらに、その他の単量体は、必要に応じ
て、単量体組成物における含有量が0重量%〜92.9重量
%の範囲内となるように用いられる。単量体組成物にお
けるその他の単量体の含有量は、92.9重量%以下であれ
ば、特に限定されるものではないが、フィルム並びに該
フィルムを基材に積層して得られる積層体の物性を損な
わない範囲内で用いることが好ましい。
【0054】上記単量体組成物を得る際の、紫外線安定
性単量体(1)・(2)、シクロアルキル基含有単量体
(3)、水酸基含有単量体、紫外線吸収性単量体(4)
・(5)、およびその他の単量体の混合方法は、特に限
定されるものではない。つまり、単量体組成物を調製す
る方法は、特に限定されるものではない。
【0055】単量体組成物を共重合させる際の重合方法
は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の重
合方法、例えば、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合
法、塊状重合法等を採用することができるが、溶液重合
法を採用するのが好ましい。
【0056】溶液重合法を採用して単量体組成物を共重
合させる場合において用いることができる溶媒として
は、例えば、トルエン、キシレン、その他の高沸点の芳
香族系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセ
テート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;イソプロパノー
ル、n-ブタノール、iso-ブタノール等の脂肪族アルコー
ル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモ
ノアルキルエーテル系溶媒等の有機溶媒や水が挙げられ
るが、特に限定されるものではない。但し、得られる共
重合体であるアクリルポリオールに、ポリイソシアネー
ト化合物またはその変性物からなる架橋剤を配合する場
合は、上記に挙げた溶媒のうち、脂肪族アルコール系溶
媒、アルキレングリコールモノアルキルエーテル系溶
媒、あるいは水等のようにイソシアネート基に対して活
性を示す溶媒は好ましくない。これら溶媒は、一種類の
みを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。また、溶媒の使用量は、特に限定されるも
のではない。
【0057】また、単量体組成物を共重合させる際に
は、重合開始剤を用いることができる。上記の重合開始
剤としては、例えば、 2,2'-アゾビス-(2-メチルブチロ
ニトリル) 、t-ブチルパーオキシ-2- エチルヘキサノエ
ート、 2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキサイド、ジ-t- ブチルパーオキサイド等の通常
のラジカル重合開始剤が挙げられるが、特に限定される
ものではない。また、重合開始剤の使用量は、特に限定
されるものではない。
【0058】反応温度は、特に限定されるものではない
が、室温〜 200℃の範囲が好ましく、40℃〜 140℃の範
囲がより好ましい。尚、反応時間は、反応温度、或い
は、用いる単量体組成物の組成や重合開始剤の種類等に
応じて、重合反応が完結するように、適宜設定すればよ
い。
【0059】さらに、単量体組成物を共重合させる際に
は、必要に応じて、分子量を調節する目的で、ラウリル
メルカプタン、2-メルカプトエタノール、四塩化炭素、
四臭化炭素等の連鎖移動剤や調節剤を用いてもよい。つ
まり、得られるアクリルポリオールの分子量は、反応時
間、反応温度、或いは、用いる単量体組成物の組成や重
合開始剤の種類等、さらには、必要であれば連鎖移動剤
や調節剤を適量用いて調節することができる。
【0060】本発明にかかるフィルムを製造する場合に
は、上記アクリルポリオールとして、水酸基価が20mgK
OH/g〜 200mgKOH/gの範囲内のアクリルポリオ
ールを用いることが好ましく、25mgKOH/g〜 150mg
KOH/gの範囲内のアクリルポリオールを用いること
がさらに好ましい。上記水酸基価が20mgKOH/gより
も少ない場合には、架橋密度が低くなり、目的とするフ
ィルムの性能が得られない虞れがあるので好ましくな
い。一方、上記水酸基価が 200mgKOH/gよりも多い
場合には、重合安定性が不良となったり、得られるフィ
ルムの耐水性を低下させる虞れがあるので好ましくな
い。
【0061】上記アクリルポリオールに配合されるべき
架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物ま
たはその変性物や、ブロックポリイソシアネート化合
物、アミノプラスト樹脂等が挙げられるが、1分子中に
水酸基と反応可能な官能基を2個以上有する化合物であ
れば、特に限定されるものではない。
【0062】上記のポリイソシアネート化合物またはそ
の変性物としては、2個以上のイソシアネート基を分子
内に有するものであれば特に限定されるものではない。
該ポリイソシアネート化合物またはその変性物として
は、例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,6 −ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタ
キシリレンジイソシアネート、 4,4'-メチレンビス(シ
クロヘキシルイソシアネート)、および、これらジイソ
シアネートの誘導体であるトリメチロールプロパンアダ
クト体、ビュウレット体、イソシアヌレート体等のアダ
クトポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
【0063】上記のブロックポリイソシアネート化合物
としては、2個以上のブロックイソシアネート基を分子
内に有するものであれば、特に限定されるものではな
い。該ブロックポリイソシアネート化合物としては、上
記のポリイソシアネート化合物またはその変性物のイソ
シアネート基を、ε−カプロラクタム、フェノール、ク
レゾール、オキシム、アルコール等の化合物でブロック
したブロックポリイソシアネート化合物等が挙げられ
る。
【0064】上記のアミノプラスト樹脂としては、特に
限定されるものではないが、例えば、メチルエーテル化
メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂、ブチル
エーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチルエーテル化シ
クロヘキシルベンゾグアナミン樹脂等のアミノプラスト
樹脂およびこれらの水溶化物等が挙げられる。
【0065】これら架橋剤は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。ま
た、上記アクリルポリオールに対する架橋剤の配合量
は、特に限定されるものではない。
【0066】上記架橋剤のなかでも、ポリイソシアネー
ト化合物またはその変性物が、より一層乾燥性が良く、
常温においても硬化し、また耐酸性、耐溶剤性等の化学
的性質および可撓性に優れるフィルム用組成物を得るこ
とができるので好ましい。
【0067】さらに、このようにして得られたフィルム
用組成物は、前記アクリルポリオール、および、ポリイ
ソシアネート化合物またはその変性物や、ブロックポリ
イソシアネート化合物、アミノプラスト樹脂等の架橋剤
以外に、アクリルポリオール中の水酸基と、架橋剤との
架橋反応(例えば、水酸基とイソシアネート基とのウレ
タン化反応)を促進させる公知の触媒(例えば、ジラウ
リル酸ジ-n- ブチルスズ等の有機スズ化合物や第3級ア
ミン)、或いは有機溶剤や、充填剤、レベリング剤、分
散剤、可塑剤、安定剤、染料、顔料等の各種塗料用添加
剤を適宜含んでいてもよい。
【0068】尚、上記の顔料としては、無機顔料、有機
顔料を用いることができる。無機顔料としては、例え
ば、酸化チタン、三酸化アンチモン、亜鉛華、リトポ
ン、鉛白等の白色顔料;カーボンブラック、黄鉛、モリ
ブデン赤、ベンガラ、黄色酸化鉄、黄華等の着色顔料が
挙げられる。有機顔料としては、例えば、ベンジジン、
ハンザイエロー等のアゾ化合物;フタロシアニンブルー
等のフタロシアニン類等が挙げられる。
【0069】これら添加剤は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。ま
た、これら添加剤の使用量は、特に限定されるものでは
ない。さらに、上記アクリルポリオール、架橋剤、およ
び各種添加剤の配合方法は、特に限定されるものではな
い。
【0070】本発明にかかるフィルムの製造方法として
は、特に限定されるものではないが、例えば、上記フィ
ルム用組成物に有機溶媒を添加して得られた樹脂溶液
を、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムや
金属、ガラス等のような平滑、かつ、均一な厚みの離型
性のある各種下地基材の表面に、一定の厚みに連続的に
塗工し、溶媒を蒸発させることによって得る方法(いわ
ゆるキャスト法)、あるいは、該フィルム用組成物をシ
ート状に成形する方法等を用いることができる。
【0071】上記有機溶媒としては、特に限定されるも
のではなく、例えば前記例示の化合物を用いることがで
きる。このとき、有機溶媒として、揮発性の高い化合物
を用いることで、乾燥性のよいフィルムを得ることがで
きる。尚、溶媒を蒸発させる方法は、特に限定されるも
のではなく、例えば自然乾燥あるいは加熱乾燥させるこ
とによって、溶媒を蒸発させることができる。
【0072】上記樹脂溶液からフィルムを作製する方法
としては、特に限定されるものではなく、ロールコータ
ー、リバースコーター、グラビアコーター、バーコータ
ー、コンマコーター等の汎用塗工機を用いて塗工しても
よい。
【0073】さらに、例えば、フィルム用組成物を押出
機によって溶融押出するT−ダイ成形、インフレーショ
ン成形、ブロー成形等の押出成形法やカレンダー加工法
等を用いることによってフィルムを得ることもできる。
尚、このようにして得られたフィルムの厚みは、特に限
定されるものではない。
【0074】次に、上記フィルムを用いた積層体の製造
方法について説明する。該積層体を得る際には、上記フ
ィルムを、架橋密度が小さい状態、即ち、少なくとも官
能基の一部が未反応状態で残存する状態で基材に積層し
た後、上記官能基を反応させて架橋密度を増加させるこ
とにより、容易に所望する積層体を得ることができる。
【0075】本発明にかかる上記の基材としては、例え
ば、アクリル系樹脂、PC(ポリカーボネート)、塩化
ビニル樹脂、ポリスチレン、AS(アクリロニトリル−
スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン)樹脂、FRP(繊維強化プラスチッ
ク)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の各種
プラスチック等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。また、基材となる重合体の形状や厚みは特に限
定されるものではなく、例えば板状であっても、シート
状であっても構わない。
【0076】また、上記基材は、従来公知の成形方法、
例えば押出成形法、中空成形法、射出成形法、圧縮成形
法等により製造すればよい。上記基材の具体的な例示と
しては、例えば、不飽和ポリエステル系樹脂にクメンヒ
ドロパーオキサイド(重合開始剤)1%を添加してなる
樹脂をガラス繊維(商品名;CM455FA、旭ファイ
バー株式会社製)に含浸させてなるFRP用樹脂(商品
名;エポラックG−153AL、株式会社日本触媒製)
等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0077】フィルムを基材に積層する方法としては、
特に限定されるものではないが、例えばラミネート法を
用いればよい。ラミネートを行う方法としては、連続方
式でもバッチ方式でもよく、特に限定されるものではな
いが、具体的には、例えば、押し出し成形法、カレンダ
ー加工法、熱プレス法等、従来公知の種々の方法を用い
ることができる。そのなかでも、所望する積層体がシー
ト状である場合は、押し出し成形法を用いることが、所
望する積層シートを効率的に得ることができるので好ま
しく、押し出し成形法のなかでも、T−ダイ押し出し成
形機を用いる方法が、所望する積層体を最も容易に得る
ことができるので、特に好ましい。また、所望する積層
体が板状である場合は、カレンダー加工法や熱プレス法
を用いることが、所望する板状積層体を効率的に得るこ
とができるので好ましい。
【0078】上記積層方法としてラミネート法を用いる
ことで、膜厚が一定となり、均一な耐候性を有すると共
に、高い外観性を有する積層体を得ることができる。
尚、何れの方法を用いた場合でも、フィルム層の厚み
は、特に限定されるものではない。
【0079】また、フィルムを基材に積層する際には、
基材の表面に、互いに組成が異なるフィルムを二層以上
積層してもよく、目的に応じて、基材の両表面にフィル
ムを積層してもよい。
【0080】上記フィルムの架橋は、常温で放置する
か、熱処理を施すことにより得ることができるが、必要
に応じて、架橋促進剤を添加してもよい。
【0081】該フィルムの架橋密度は、例えばトルエン
不溶解分率(ゲル分率)を測定することによって確認す
ることができる。つまり、架橋密度が低ければトルエン
に容易に溶解するが、架橋密度が増加するに伴ってトル
エンに溶解し難くなる。
【0082】上記ゲル分率は、該フィルムを秤量後、所
定時間トルエンに浸漬させた後のフィルムの乾燥重量の
変化を測定することによって、求めることができる。
【0083】
【数1】
【0084】本発明にかかる積層体の製造方法によれ
ば、該フィルムを、架橋密度が小さい状態、例えば、ゲ
ル分率75重量%以下、好ましくは70重量%以下、さらに
好ましくは65重量%以下で基材に積層した後、ラミネー
ト後の架橋密度を、ゲル分率80重量%以上、好ましくは
85重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上に増加さ
せることにより、該フィルムと基材との密着性が良くな
り、上記基材を紫外線から充分に保護することができる
と共に、これまで密着性とは両立し得なかった耐候性、
耐擦り傷性、耐溶剤性等の性能に優れた積層体を得るこ
とができる。
【0085】尚、ラミネート後のゲル分率はラミネート
する条件と同じ温度雰囲気下で処理したフィルムのゲル
分率を示す。但し、熱ラミネートした場合は、ラミネー
ト直後は架橋密度(ゲル分率)がまだ低く、耐擦傷性が
充分でないため、さらに室温で所定時間、例えば1週間
養生した場合のゲル分率を示す。
【0086】特に基材がFRPである場合、フィルムの
ゲル分率が低く架橋密度が小さいと不飽和ポリエステル
樹脂に含まれるスチレンがフィルムに含浸し、熱硬化時
に固まると非常に強い密着性を得ることができる。この
ため、上記製造方法を用いて得られた積層体は、長期間
使用した場合においても、FRP中のガラス繊維や炭酸
カルシウム粒子(充填剤)等が積層体表面に露出するこ
とはない。従って、得られた積層体は、長期にわたる使
用に耐えることができるので、例えば、タンク、コンテ
ナ等の容器類や、各種建築材料等、幅広い用途に好適に
用いることができる。
【0087】また、上記積層体の製造方法は、本発明に
かかるフィルム以外のフィルムにも適用することができ
る。上記製造方法を用いれば、密着性に優れると共に、
耐候性、耐擦り傷性、耐溶剤性等の性能に優れた積層体
を得ることができる。但し、積層するフィルムに、本発
明にかかるフィルムを用いることで、紫外線安定能を有
し、さらに長期耐候性に優れると共に、光沢や耐擦り傷
性、耐溶剤性等に特に優れた積層体を得ることができ
る。
【0088】以上のように、本発明にかかるフィルム
は、紫外線安定性単量体(1)および/または紫外線安
定性単量体(2)と、シクロアルキル基含有単量体
(3)と、水酸基含有単量体とを含む単量体組成物を共
重合してなる共重合体であるアクリルポリオールに架橋
剤を配合してなる構成である。また、本発明にかかるフ
ィルムは、上記単量体組成物が紫外線吸収性単量体
(3)および/または紫外線吸収性単量体(4)をさら
に含む構成である。
【0089】このため、該フィルムは、紫外線安定能を
有し、長期耐候性に優れると共に、基材との密着性や接
着性、さらには下地保護効果や黄変防止効果等が良好で
あり、しかも、光沢や耐擦り傷性、耐溶剤性等の性能に
優れている。従って、該フィルムを積層してなる積層体
も、密着性や、長期耐候性、耐擦り傷性、および耐溶剤
性等の各種性能に優れている。また、該フィルムは、可
撓性にも優れている。
【0090】また、上記単量体組成物が紫外線吸収性単
量体(4)および/または紫外線吸収性単量体(5)を
さらに含むことで、300 nm〜400 nmの波長領域での紫外
線吸収能、紫外線安定能に特に優れ、紫外線安定性単量
体(1)および/または紫外線安定性単量体(2)との
相乗効果により、さらに長期耐候性に優れたフィルムを
得ることができる。
【0091】また、以上のように、本発明にかかる積層
体の製造方法は、少なくとも官能基の一部が未反応状態
で残存するフィルムを基材に積層した後、上記官能基を
反応させて架橋密度(トルエン不溶解分率)を増加させ
ることにより、積層体を得る方法である。該製造方法を
用いれば、密着性に優れると共に、長期耐候性、耐擦り
傷性、および耐溶剤性等の性能に優れた積層体を容易に
得ることができる。また、上記積層体の製造方法は、基
材にフィルムを積層する方法であるので、塗装による樹
脂のロスや、積層加工する現場で大気に放出される有機
溶剤量を減少させることができると共に、均一な積層厚
を得ることができ、均一な耐候性や、高い外観性を得る
こともできる。
【0092】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例および比較例に記載
の「部」は、「重量部」を示し、「%」は、「重量%」
を示す。
【0093】また、積層体としてのFRP成形板および
PC板の各種性能試験は以下の方法により行った。密着
性試験には、いわゆるクロスカットセロハンテープテス
トを用いた。先ず、積層体のアクリルフィルム層にカッ
ターで1mm間隔で切れ目を入れることにより、 100個
の碁盤目を作った。次いで、この碁盤目の上にセロテー
プを貼り付けた後、上記セロテープを勢いよく剥がし
た。そして、この剥離動作によって剥離した目の数を調
べた。この結果を、「剥離しなかった目の個数/分割し
た目の個数(100)」で示す。
【0094】耐候性促進試験は、サンシャインウェザー
メーター(S−WOM)を用いて、ブラックパネル温度
60℃、1サイクル 120分間で、内降雨時間を18分とした
ときの3000時間後の積層体のアクリルフィルム層表面の
状態を観察した。
【0095】このとき、積層体がFRP成形板の場合
は、アクリルフィルム層表面に変化がないものを( ○ )
とし、一部ガラス繊維の浮きまたはアクリルフィルムの
剥離が生じたものを( △ )とし、全面にガラス繊維の浮
きが発生したものを( × )とした。
【0096】また、積層体がPC板の場合は、アクリル
フィルム層表面に変化がないものを( ○ )とし、一部細
かな亀裂が発生したものを( △ )とし、全面に細かな亀
裂が発生したものを( × )とした。
【0097】煮沸試験は、98℃以上の沸騰水に該積層体
を24時間浸漬した後のアクリルフィルム層表面の状態を
観察した。このとき、アクリルフィルム層表面に、アク
リルフィルム層の剥離等、異常がないものを( ○ )と
し、一部異常が生じたものを(△ )とし、全面に異常が
生じたものを( × )とした。
【0098】冷熱サイクル試験は、恒温恒湿器(PL−
2F:タバイエスペック株式会社製)を用いて実施し
た。測定条件として、−20℃×4時間および80℃×4時
間を1セットとするサイクルを10サイクル繰り返して行
い、アクリルフィルム層表面の状態を観察した。このと
き、アクリルフィルム層表面に、アクリルフィルム層の
剥離等、異常がないものを( ○ )とし、一部剥離が生じ
たものを( △ )とし、かなり剥離が生じたものを( × )
とした。
【0099】擦り傷性試験は、アクリルフィルム層表面
をスチールウールを用いて擦ったときのアクリルフィル
ム層表面の状態を観察した。このとき、強く擦っても傷
つかないものを( ◎ )とし、強く擦ると傷つくものを(
○ )とし、軽く擦ると少し傷つくものを( △ )とし、軽
く擦っただけでかなり傷つくものを( × )とした。
【0100】トルエン不溶解分率( ゲル分率) は、以下
の方法を用いて測定した。先ず、得られたアクリルフィ
ルムを1g秤量し、トルエン 100gに浸漬させた。浸漬
後、7日間経過後に、上記アクリルフィルムを取り出
し、 300メッシュの金網でろ過して、乾燥分の重量変化
を測定した。また、ラミネート後のゲル分率は、ラミネ
ートする条件と同じ温度雰囲気下で処理したフィルムの
ゲル分率を示す。但し、以下の実施例並びに比較例にお
いて、PC板にラミネートする場合のラミネート後のゲ
ル分率は、 140℃で熱ラミネートし、そのまま室温まで
放冷しただけでは架橋密度は充分に増加しないので、さ
らに室温で1週間養生した後のゲル分率で表す。
【0101】〔実施例1〕先ず、温度計、攪拌機、不活
性ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを取り付け
た4ツ口フラスコに、溶媒としてのトルエン44.3部を仕
込んだ。次いで、この4ツ口フラスコに、紫外線安定性
単量体(1)としての4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6
- テトラメチルピペリジンの30.0%キシレン溶液(以
下、TMPMA−Xと記す)6.66部と、シクロアルキル
基含有単量体(3)としてのシクロヘキシルメタクリレ
ート(以下、CHMAと記す)20.0部と、水酸基含有単
量体としての2-ヒドロキシエチルメタクリレート(以
下、HEMAと記す)10.0部と、その他の単量体として
のメチルメタクリレート(以下、MMAと記す)50.0
部、ブチルアクリレート(以下、BAと記す)17.0部、
およびメタクリル酸(以下、MAAと記す)1.0部とから
なる単量体組成物(以下、単量体組成物(a)と記す)
104.66部のうち 20.53部を仕込んだ。次いで、この反応
液を窒素ガス気流下で攪拌し、重合開始剤としての2,2'
- アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(日本ヒドラジ
ン工業社製:以下、ABN−Eと記す)0.47部を仕込ん
だ後、 110℃まで昇温させて重合を開始させた。
【0102】重合開始から5分後に、前記単量体組成物
(a)の残分 84.13部と、トルエン13.33部と、ABN
−E1.87部とを2時間かけて連続的に滴下した。滴下終
了後、上記反応溶液に酢酸エチル17.6部、トルエン34.8
5 部、ABN−E 0.3部をさらに追加し、 110℃でさら
に3時間反応させて、アクリルポリオール( 以下、アク
リルポリオール溶液(A)と記す)を得た。
【0103】得られたアクリルポリオール溶液(A)に
ついて、所定の方法を用いて測定した不揮発分は50.1
%、粘度は560cps、水酸基価は42.8mgKOH/g(不揮
発分換算)であった。尚、粘度は、B型粘度計を用いて
25℃にて測定した。このときの主な反応条件と測定結果
とをまとめて表1に示す。
【0104】次いで、このアクリルポリオール溶液
(A)に、紫外線吸収剤(商品名;チヌビン−P、日本
チバガイギー株式会社製)の5%混合溶媒(キシレン/
トルエン/酢酸エチル/酢酸ブチル=2/1/1/1:
重量部)溶液を、アクリルポリオール溶液(A) 100部
(不揮発分)に対し、2部(不揮発分)の割合で混合さ
せた。次いで、この混合物に、架橋剤としての多官能イ
ソシアネート(商品名;スミジュールN−3200、住
友バイエルウレタン株式会社製)を、該混合物中のヒド
ロキシル基に対するイソシアネート基の当量比が1:1
となる量だけ秤取して混合した。さらに、得られた混合
物にトルエンを添加して希釈した後、該混合物の粘度
を、塗工機(コンマコーター)での塗工が可能となる粘
度に調整した。これにより、アクリルフィルム用組成物
を得た。
【0105】その後、上記アクリルフィルム用組成物を
厚さ50μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚みが25μ
mとなるように塗工機で塗工し、100 ℃で2分間乾燥さ
せた。その後、PETフィルム上に塗工されたアクリル
フィルムを23℃、65%RH下で3日間養生した。この時
のアクリルフィルムのゲル分率(トルエン不溶解分率)
は54%であった。
【0106】次いで、ガラス板上に上記アクリルフィル
ムを載置し、さらに、このアクリルフィルム上に、ガラ
ス繊維(商品名;CM455FA、旭ファイバー株式会
社製)と不飽和ポリエステル系樹脂とからなるFRP用
樹脂(商品名;エポラックG−153AL、株式会社日
本触媒製)を、FRPの樹脂層の厚みが3mmとなるよ
うに載置した。上記のFRP用樹脂には、重合開始剤と
してクメンヒドロパーオキサイドを1%添加した。さら
に、このFRP用樹脂の上にPETフィルムを載置し、
ローラーで空気抜きを行った。
【0107】その後、上記FRP用樹脂を90℃で20分間
硬化させた後、さらに 120℃で5分間硬化させた。そし
て、FRP用樹脂が室温に戻ってからPETフィルムを
剥がすことにより、上記アクリルフィルムが表面にラミ
ネートされたFRP成形板を得た。この時のアクリルフ
ィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルムのゲル
分率は90%であった。また、得られたFRP成形板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記ラミネート
前のアクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0108】〔実施例2〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A20.0部、HEMA20.0部、MMA50.0部、BA 7.0
部、およびMAA 1.0部からなる単量体組成物(b)
(総量104.66部)を用いた以外は、実施例1と同様の反
応・操作を行ってアクリルポリオール( 以下、アクリル
ポリオール溶液(B)と記す)を得た。
【0109】得られたアクリルポリオール溶液(B)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.0%、粘度は650cps、水酸基価は85.5mgKOH/
g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条件
と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0110】次いで、このアクリルポリオール溶液
(B)を用いて、実施例1と同様の方法によりアクリル
フィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラ
ミネート前のアクリルフィルムのゲル分率は63%であっ
た。
【0111】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は92%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0112】〔実施例3〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A20.0部、HEMA30.0部、MMA40.0部、BA 7.0
部、およびMAA 1.0部からなる単量体組成物(c)
(総量104.66部)を用いた以外は、実施例1と同様の反
応・操作を行ってアクリルポリオール( 以下、アクリル
ポリオール溶液(C)と記す)を得た。
【0113】得られたアクリルポリオール溶液(C)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.2%、粘度は940cps、水酸基価は 127.3mgKOH
/g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条
件と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0114】次いで、このアクリルポリオール溶液
(C)を用いて、実施例1と同様の方法によりアクリル
フィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラ
ミネート前のアクリルフィルムのゲル分率は70%であっ
た。
【0115】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は96%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0116】〔実施例4〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A40.0部、HEMA20.0部、MMA30.0部、BA 7.0
部、およびMAA 1.0部からなる単量体組成物(d)
(総量104.66部)を用いた以外は、実施例1と同様の反
応・操作を行ってアクリルポリオール( 以下、アクリル
ポリオール溶液(D)と記す)を得た。
【0117】得られたアクリルポリオール溶液(D)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.3%、粘度は 1100cps、水酸基価は86.0mgKOH
/g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条
件と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0118】次いで、このアクリルポリオール溶液
(D)を用いて、実施例1と同様の方法によりアクリル
フィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラ
ミネート前のアクリルフィルムのゲル分率は60%であっ
た。
【0119】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は91%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0120】〔実施例5〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A20.0部、HEMA20.0部、MMA40.0部、BA 7.0
部、MAA 1.0部、およびt-ブチルメタクリレート(以
下、t-BMAと記す)10.0部からなる単量体組成物
(e)(総量104.66部)を用いた以外は、実施例1と同
様の反応・操作を行ってアクリルポリオール( 以下、ア
クリルポリオール溶液(E)と記す)を得た。
【0121】得られたアクリルポリオール溶液(E)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.0%、粘度は940cps、水酸基価は85.4mgKOH/
g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条件
と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0122】次いで、このアクリルポリオール溶液
(E)を用いて、実施例1と同様の方法によりアクリル
フィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラ
ミネート前のアクリルフィルムのゲル分率は61%であっ
た。
【0123】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は91%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0124】〔実施例6〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A20.0部、HEMA20.0部、MMA40.0部、BA 7.0
部、MAA 1.0部、およびスチレン(以下、Stと記
す)10.0部からなる単量体組成物(f)(総量104.66
部)を用いた以外は、実施例1と同様の反応・操作を行
ってアクリルポリオール( 以下、アクリルポリオール溶
液(F)と記す)を得た。
【0125】得られたアクリルポリオール溶液(F)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.5%、粘度は800cps、水酸基価は85.9mgKOH/
g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条件
と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0126】次いで、このアクリルポリオール溶液
(F)を用いて、実施例1と同様の方法によりアクリル
フィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラ
ミネート前のアクリルフィルムのゲル分率は59%であっ
た。
【0127】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は92%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0128】〔実施例7〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A40.0部、HEMA20.0部、MMA15.0部、BA 7.0
部、MAA 1.0部、St10.0部、および紫外線吸収性単
量体(4)としての2-〔 2'-ヒドロキシ-5'-(メタクリ
ロイルオキシエチル)フェニル〕-2H-ベンゾトリアゾー
ル(以下、HMEPBと記す)からなる単量体組成物
(g)5.0 部(総量104.66部)を用いた以外は、実施例
1と同様の反応・操作を行ってアクリルポリオール( 以
下、アクリルポリオール溶液(G)と記す)を得た。
【0129】得られたアクリルポリオール溶液(G)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.1%、粘度は 1010cps、水酸基価は83.8mgKOH
/g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条
件と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0130】次いで、このアクリルポリオール溶液
(G)を用い、紫外線吸収剤を添加しない以外は、実施
例1と同様の方法によりアクリルフィルムを得た。得ら
れたアクリルフィルム、即ち、ラミネート前のアクリル
フィルムのゲル分率は59%であった。
【0131】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は92%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0132】〔比較例1〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A40.0部、HEMA 5.0部、MMA45.0部、BA 7.0
部、およびMAA 1.0部からなる単量体組成物(h)5.
0 部(総量104.66部)を用いた以外は、実施例1と同様
の反応・操作を行ってアクリルポリオール( 以下、アク
リルポリオール溶液(H)と記す)を得た。
【0133】得られたアクリルポリオール溶液(H)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.2%、粘度は500cps、水酸基価は21.1mgKOH/
g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条件
と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0134】次いで、このアクリルポリオール溶液
(H)を用いて、実施例1と同様の方法によりアクリル
フィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラ
ミネート前のアクリルフィルムのゲル分率は10%であっ
た。
【0135】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は72%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0136】〔比較例2〕実施例1において、単量体組
成物(a)の代わりに、TMPMA−X6.66部、CHM
A40.0部、HEMA40.0部、MMA10.0部、BA 7.0
部、およびMAA 1.0部からなる単量体組成物(i)5.
0 部(総量104.66部)を用いた以外は、実施例1と同様
の反応・操作を行ってアクリルポリオール( 以下、アク
リルポリオール溶液(I)と記す)を得た。
【0137】得られたアクリルポリオール溶液(I)に
ついて、実施例1と同様の方法を用いて測定した不揮発
分は50.0%、粘度は850cps、水酸基価は172.6 mgKOH
/g(不揮発分換算)であった。このときの主な反応条
件と測定結果とをまとめて表1に示す。
【0138】次いで、このアクリルポリオール溶液
(I)を用いて、実施例1と同様の方法によりアクリル
フィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラ
ミネート前のアクリルフィルムのゲル分率は94%であっ
た。
【0139】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は96%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表2に示
す。
【0140】
【表1】
【0141】
【表2】
【0142】〔実施例8〕先ず、実施例1と同様の方法
を用いて得られたアクリルポリオール溶液(A)に、紫
外線吸収剤(商品名;チヌビン−P、日本チバガイギー
株式会社製)の5%混合溶媒(キシレン/トルエン/酢
酸エチル/酢酸ブチル=2/1/1/1:重量部)溶液
を、アクリルポリオール溶液(A) 100部(不揮発分)
に対し、2部(不揮発分)の割合で混合させた。次い
で、この混合物に、架橋剤としての多官能イソシアネー
ト(商品名;スミジュールN−3200、住友バイエル
ウレタン株式会社製)を、該混合物中のヒドロキシル基
に対するイソシアネート基の当量比が1:1となる量だ
け秤取して混合した。さらに、得られた混合物にトルエ
ンを添加して希釈した後、該混合物の粘度を、塗工機
(コンマコーター)での塗工が可能となる粘度に調整し
た。これにより、アクリルフィルム用組成物を得た。
【0143】その後、上記アクリルフィルム用組成物を
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PE
Tと記す)フィルム上に、乾燥後の厚みが50μmとなる
ように塗工機で塗工し、100 ℃で2分間乾燥させた。そ
の後、PETフィルム上に塗工されたアクリルフィルム
を23℃、65%RH下で3日間養生した。この時のアクリ
ルフィルムのゲル分率(トルエン不溶解分率)は54%で
あった。
【0144】次いで、上記PETフィルム上に塗工され
たアクリルフィルムを、所定の条件にて押し出し成形し
ているPCシート、つまり、押し出し成形機から排出さ
れた直後のPCシートの片面に熱圧着した。この時のP
Cシートの温度は 140℃であった。そして、PCシート
が室温に戻ってからPETフィルムを剥がすことによ
り、基材としてのPCシート表面に上記アクリルフィル
ムがラミネートされたPC板を得た。この時のアクリル
フィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルムのゲ
ル分率は88%であった。また、得られたPC板について
各種物性を測定した。この結果と、上記ラミネート前の
アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0145】〔実施例9〕実施例8において、アクリル
ポリオール溶液(A)の代わりに、実施例2と同様の方
法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(B)を用
いた以外は、実施例8と同様の方法によりアクリルフィ
ルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミネ
ート前のアクリルフィルムのゲル分率は63%であった。
【0146】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は91%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0147】〔実施例10〕実施例8において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、実施例3と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(C)を
用いた以外は、実施例8と同様の方法によりアクリルフ
ィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミ
ネート前のアクリルフィルムのゲル分率は70%であっ
た。
【0148】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は94%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0149】〔実施例11〕実施例8において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、実施例4と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(D)を
用いた以外は、実施例8と同様の方法によりアクリルフ
ィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミ
ネート前のアクリルフィルムのゲル分率は60%であっ
た。
【0150】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は90%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0151】〔実施例12〕実施例8において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、実施例5と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(E)を
用いた以外は、実施例8と同様の方法によりアクリルフ
ィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミ
ネート前のアクリルフィルムのゲル分率は61%であっ
た。
【0152】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は90%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0153】〔実施例13〕実施例8において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、実施例6と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(F)を
用いた以外は、実施例8と同様の方法によりアクリルフ
ィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミ
ネート前のアクリルフィルムのゲル分率は59%であっ
た。
【0154】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は90%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0155】〔実施例14〕実施例8において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、実施例7と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(G)を
用い、紫外線吸収剤を添加しない以外は、実施例8と同
様の方法によりアクリルフィルムを得た。得られたアク
リルフィルム、即ち、ラミネート前のアクリルフィルム
のゲル分率は59%であった。
【0156】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は91%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0157】〔比較例3〕実施例8において、アクリル
ポリオール溶液(A)の代わりに、比較例1と同様の方
法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(H)を用
いた以外は、実施例8と同様の方法によりアクリルフィ
ルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミネ
ート前のアクリルフィルムのゲル分率は10%であった。
【0158】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は67%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0159】〔比較例4〕実施例8において、アクリル
ポリオール溶液(A)の代わりに、比較例2と同様の方
法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(I)を用
いた以外は、実施例8と同様の方法によりアクリルフィ
ルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミネ
ート前のアクリルフィルムのゲル分率は94%であった。
【0160】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例8と同様の方法によりPC板を得た。この時のアク
リルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフィルム
のゲル分率は94%であった。また、得られたPC板につ
いて各種物性を測定した。この結果と、上記アクリルフ
ィルムのゲル分率とをまとめて表3に示す。
【0161】
【表3】
【0162】〔比較例5〕先ず、実施例1と同様の方法
を用いて得られたアクリルポリオール溶液(A)に、紫
外線吸収剤(商品名;チヌビン−P、日本チバガイギー
株式会社製)の5%混合溶媒(キシレン/トルエン/酢
酸エチル/酢酸ブチル=2/1/1/1:重量部)溶液
を、アクリルポリオール溶液(A) 100部(不揮発分)
に対し、2部(不揮発分)の割合で混合させた。次い
で、この混合物に、架橋剤としての多官能イソシアネー
ト(商品名;スミジュールN−3200、住友バイエル
ウレタン株式会社製)を、該混合物中のヒドロキシル基
に対するイソシアネート基の当量比が1:1となる量だ
け秤取して混合した。さらに、得られた混合物にトルエ
ンを添加して希釈した後、該混合物の粘度を、塗工機
(コンマコーター)での塗工が可能となる粘度に調整し
た。これにより、アクリルフィルム用組成物を得た。
【0163】その後、上記アクリルフィルム用組成物を
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PE
Tと記す)フィルム上に、乾燥後の厚みが50μmとなる
ように塗工機で塗工し、100 ℃で2分間乾燥させた。そ
の後、PETフィルム上に塗工されたアクリルフィルム
を 100℃のオーブン中で2時間養生した。この時のアク
リルフィルムのゲル分率(トルエン不溶解分率)は85%
であった。
【0164】次に、このアクリルフィルムを用いて、実
施例1と同様の方法によりFRP成形板を得た。この時
のアクリルフィルム、即ち、ラミネート後のアクリルフ
ィルムのゲル分率は88%であった。また、得られたFR
P成形板について各種物性を測定した。この結果と、上
記アクリルフィルムのゲル分率とをまとめて表4に示
す。
【0165】〔比較例6〕比較例5において、アクリル
ポリオール溶液(A)の代わりに、実施例2と同様の方
法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(B)を用
いた以外は、比較例5と同様の方法によりアクリルフィ
ルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミネ
ート前のアクリルフィルムのゲル分率は92%であった。
【0166】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は92%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0167】〔比較例7〕比較例5において、アクリル
ポリオール溶液(A)の代わりに、実施例3と同様の方
法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(C)を用
いた以外は、比較例5と同様の方法によりアクリルフィ
ルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミネ
ート前のアクリルフィルムのゲル分率は95%であった。
【0168】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は96%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0169】〔比較例8〕比較例5において、アクリル
ポリオール溶液(A)の代わりに、実施例4と同様の方
法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(D)を用
いた以外は、比較例5と同様の方法によりアクリルフィ
ルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミネ
ート前のアクリルフィルムのゲル分率は92%であった。
【0170】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は92%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0171】〔比較例9〕比較例5において、アクリル
ポリオール溶液(A)の代わりに、実施例5と同様の方
法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(E)を用
いた以外は、比較例5と同様の方法によりアクリルフィ
ルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミネ
ート前のアクリルフィルムのゲル分率は93%であった。
【0172】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は94%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0173】〔比較例10〕比較例5において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、実施例6と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(F)を
用いた以外は、比較例5と同様の方法によりアクリルフ
ィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミ
ネート前のアクリルフィルムのゲル分率は93%であっ
た。
【0174】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は93%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0175】〔比較例11〕比較例5において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、実施例7と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(G)を
用い、紫外線吸収剤を添加しない以外は、比較例5と同
様の方法によりアクリルフィルムを得た。得られたアク
リルフィルム、即ち、ラミネート前のアクリルフィルム
のゲル分率は94%であった。
【0176】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は94%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0177】〔比較例12〕比較例5において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、比較例1と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(H)を
用いた以外は、比較例5と同様の方法によりアクリルフ
ィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミ
ネート前のアクリルフィルムのゲル分率は65%であっ
た。
【0178】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は70%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0179】〔比較例13〕比較例5において、アクリ
ルポリオール溶液(A)の代わりに、比較例2と同様の
方法を用いて得られたアクリルポリオール溶液(I)を
用いた以外は、比較例5と同様の方法によりアクリルフ
ィルムを得た。得られたアクリルフィルム、即ち、ラミ
ネート前のアクリルフィルムのゲル分率は96%であっ
た。
【0180】次に、このアクリルフィルムを用いて、比
較例5、即ち、実施例1と同様の方法によりFRP成形
板を得た。この時のアクリルフィルム、即ち、ラミネー
ト後のアクリルフィルムのゲル分率は96%であった。ま
た、得られたFRP成形板について各種物性を測定し
た。この結果と、上記アクリルフィルムのゲル分率とを
まとめて表4に示す。
【0181】
【表4】
【0182】実施例1〜14の結果から明らかなよう
に、本発明にかかるアクリルフィルムを積層して得られ
る積層体であるFRP成形板およびPCシートは、基材
であるFRPやPCとの密着性に優れると共に、耐候
性、耐擦り傷性、および耐溶剤性に優れていることが判
った。また、比較例2、比較例4〜11、および比較例
13の結果から明らかなように、ゲル分率、即ち、トルエ
ン不溶解分率が高いアクリルフィルムを用いて積層体を
得た場合、アクリルフィルムと基材との密着性が悪いこ
とが判った。さらに、比較例1・3・12の結果から明
らかなように、ラミネート後のゲル分率が充分に上昇し
ていない場合、アクリルフィルムと基材との密着性は良
いが、耐候性、耐擦り傷性、および耐溶剤性等の性能が
充分に満足できるものであるとは言い難い。
【0183】
【発明の効果】本発明の請求項1にかかるフィルムは、
以上のように、一般式(1)
【0184】
【化11】
【0185】(式中、R6 は水素原子またはシアノ基を
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、R9 は水素原子または
炭素数1〜18の炭化水素基を表し、Yは酸素原子または
イミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体および
/または一般式(2)
【0186】
【化12】
【0187】(式中、R6 は水素原子またはシアノ基を
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイ
ミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体と、一般
式(3)
【0188】
【化13】
【0189】(式中、R10は水素原子または炭素数1〜
2の炭化水素基を表し、Zは置換基を有していてもよい
シクロアルキル基を表す)で表される不飽和単量体と、
水酸基含有単量体とを含む単量体組成物を共重合してな
る共重合体に架橋剤を配合してなる構成である。
【0190】以上の構成によれば、該フィルムは、紫外
線安定能を有し、長期耐候性に優れると共に、基材との
密着性や耐擦り傷性、耐溶剤性等の各種性能に優れてい
る。従って、該フィルムを積層してなる積層体も、密着
性や、長期耐候性、耐擦り傷性、および耐溶剤性等の各
種性能に優れている。
【0191】本発明の請求項2にかかるフィルムは、以
上のように、上記単量体組成物が一般式(4)
【0192】
【化14】
【0193】(式中、R1 は水素原子または炭素数1〜
8の炭化水素基を表し、R2 は炭素数1〜6の直鎖状ま
たは枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R3 は水素原子
またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭
素数1〜8の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、シアノ基またはニトロ基を表す)で表される紫外線
吸収性単量体および/または一般式(5)
【0194】
【化15】
【0195】(式中、R4 は炭素数2〜3の直鎖状また
は枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R5 は水素原子ま
たはメチル基を表す)で表される紫外線吸収性単量体を
さらに含む構成である。
【0196】以上の構成によれば、前記一般式(1)で
表される紫外線安定性単量体および/または前記一般式
(2)で表される紫外線安定性単量体との相乗効果によ
り、さらに長期耐候性を実現することができる。
【0197】本発明の請求項3にかかる積層体の製造方
法は、以上のように、少なくとも官能基の一部が未反応
状態で残存するフィルムを、基材の上に積層した後、上
記官能基を反応させることによって該フィルムの架橋密
度を増加させる構成である。
【0198】本発明の請求項4にかかる積層体の製造方
法は、以上のように、少なくとも官能基の一部が未反応
状態で残存するフィルムを、基材の上に積層した後、上
記官能基を反応させることによって該フィルムのトルエ
ンの不溶解分率を上昇させる構成である。
【0199】以上の構成によれば、フィルムを架橋密度
が小さい状態で基材に積層し、基材に積層した後で架橋
密度を高めるので、非常に強い密着性を有すると共に、
長期耐候性、耐擦り傷性、および耐溶剤性等の性能に優
れた積層体を容易に得ることができる。該フィルムの架
橋密度は、架橋密度が低ければトルエンに容易に溶解す
るが、架橋密度が増加するに伴ってトルエンに溶解し難
くなることから、例えばトルエン不溶解分率を測定する
ことによって確認することができる。つまり、架橋密度
が低い場合はトルエン不溶解分率が小さく、架橋密度が
高い場合はトルエン不溶解分率が大きい。また、上記積
層体の製造方法は、基材にフィルムを積層する方法であ
るので、塗装による樹脂のロスや、積層加工する現場で
大気に放出される有機溶剤量を減少させることができる
と共に、均一な積層厚を得ることができ、均一な耐候性
や、高い外観性を得ることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 226/02 MNL C08F 226/02 MNL C08J 5/18 CER C08J 5/18 CER C09D 133/14 PFY C09D 133/14 PFY (72)発明者 左野 学 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R6 は水素原子またはシアノ基を表し、R7
    8 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2の
    炭化水素基を表し、R9 は水素原子または炭素数1〜18
    の炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイミノ基を表
    す)で表される紫外線安定性単量体および/または一般
    式(2) 【化2】 (式中、R6 は水素原子またはシアノ基を表し、R7
    8 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2の
    炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイミノ基を表
    す)で表される紫外線安定性単量体と、一般式(3) 【化3】 (式中、R10は水素原子または炭素数1〜2の炭化水素
    基を表し、Zは置換基を有していてもよいシクロアルキ
    ル基を表す)で表される不飽和単量体と、水酸基含有単
    量体とを含む単量体組成物を共重合してなる共重合体に
    架橋剤を配合してなることを特徴とするフィルム。
  2. 【請求項2】上記単量体組成物が一般式(4) 【化4】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素
    基を表し、R2 は炭素数1〜6の直鎖状または枝分れ鎖
    状のアルキレン基を表し、R3 は水素原子またはメチル
    基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭素数1〜8の
    炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基ま
    たはニトロ基を表す)で表される紫外線吸収性単量体お
    よび/または一般式(5) 【化5】 (式中、R4 は炭素数2〜3の直鎖状または枝分れ鎖状
    のアルキレン基を表し、R5 は水素原子またはメチル基
    を表す)で表される紫外線吸収性単量体をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項1記載のフィルム。
  3. 【請求項3】少なくとも官能基の一部が未反応状態で残
    存するフィルムを、基材の上に積層した後、上記官能基
    を反応させることによって該フィルムの架橋密度を増加
    させることを特徴とする積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】少なくとも官能基の一部が未反応状態で残
    存するフィルムを、基材の上に積層した後、上記官能基
    を反応させることによって該フィルムのトルエン不溶解
    分率を上昇させることを特徴とする積層体の製造方法。
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JP2000109766A (ja) * 1998-10-01 2000-04-18 Arakawa Chem Ind Co Ltd 表面保護シート
JP2000177064A (ja) * 1998-12-16 2000-06-27 Nippon Shokubai Co Ltd 紫外線及び熱線遮蔽性積層体
JP2001323126A (ja) * 2000-05-15 2001-11-20 Nippon Zeon Co Ltd 硬化性樹脂組成物
JP2010138310A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Dic Corp 2液型紫外線吸収着色塗料組成物

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