JPH097739A - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

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JPH097739A
JPH097739A JP7154620A JP15462095A JPH097739A JP H097739 A JPH097739 A JP H097739A JP 7154620 A JP7154620 A JP 7154620A JP 15462095 A JP15462095 A JP 15462095A JP H097739 A JPH097739 A JP H097739A
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智 田中
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Abstract

(57)【要約】 【構成】セラミックス体10中に50〜95体積%の金
属成分と残部がセラミックス成分からなる発熱抵抗体2
0を埋設し、該発熱抵抗体20の発熱部21における横
断面が、線幅の50%以上の部分で10μm以上の厚み
となるようにしてセラミックヒータを構成する。 【効果】高温で使用した場合の発熱抵抗体の酸化の進行
を遅くして寿命を長くすることができるため、酸素セン
サ加熱用ヒータ等の高温での使用時にも優れた耐久性を
持ったセラミックヒータを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油ファンヒータ等の
各種燃焼機器の点火用ヒータ、酸素センサ等の各種セン
サや測定機器の加熱用ヒータ等に利用されるセラミック
ヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、アルミナを主成分とするセラ
ミックス中に、W,Mo等の高融点金属からなる発熱体
を埋設してなるアルミナセラミックヒータが一般的に用
いられている(特開昭63−9860号、63−584
79号公報等参照)。
【0003】例えば円柱状のセラミックヒータを製造す
る場合は、図1(b)に示すようにセラミックスの円柱
状成形体10aとシート状成形体10bを用意し、シー
ト状成形体10bの一方面にW,Mo等の高融点金属の
ペーストを印刷して発熱抵抗体20を形成した後、この
発熱抵抗体20を形成した面が内側となるようにシート
状成形体10bを上記円柱状成形体10aの周囲に巻付
けて、全体を焼成し一体化することによって、図1
(a)に示すセラミックヒータ1を得ることができる。
【0004】なお、シート状成形体10bに形成する発
熱抵抗体20は、先端側は線幅を細くして蛇行状の発熱
部21とし、後端側は線幅を太くして引き出し部22と
してあり、この発熱抵抗体20の厚みはスクリーン印刷
を行いやすくするために10μm程度であった。また、
シート状成形体10bの裏面側にはリードパッド30を
形成し、発熱抵抗体20の引き出し部22とリードパッ
ド30間はスルーホールを形成して導通させた構造とな
っている。そして、最終的なセラミックヒータ1では側
面に露出したリードパッド30にリード線40をロウ付
けしたり圧接して接合し、このリード線40から通電す
るようになっている。
【0005】また、より高温用のヒータとして窒化珪素
質セラミックスヒータも用いられている。この構造は、
高融点金属線などからなる発熱体を窒化珪素質セラミッ
クス中に埋設し、発熱体の両端を表面に露出させてリー
ド取り出し部とし、銀等のロウ材によってこのリード取
り出し部にリード線を接合したものである(特公昭62
−19034号、特公昭63−51356号公報等参
照)。
【0006】これらのセラミックヒータは、耐食性、耐
久性に優れ、急速昇温が可能であることから、石油ファ
ンヒータ等の各種燃焼機器の点火用ヒータや燃料気化用
ヒータ、水等の流体を加熱するための流体加熱用ヒー
タ、酸素センサ等の各種センサや測定機器の加熱用ヒー
タ等に利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】自動車用酸素センサに
おいて、コールドスタート時に酸素センサを作動温度ま
で急速に加熱させるために、セラミックヒータで加熱す
ることが行われている。近年、排ガス規制の強化にとも
なってコールドスタート時の立ち上がり特性を向上させ
る必要があり、800℃以上の高温でも使用可能な耐久
性の高いセラミックヒータが求められている。ところ
が、上記のアルミナセラミックヒータでは、このような
高温での充分な耐久性が得られず、寿命が短いという問
題点があった。これは、セラミックス体10と発熱抵抗
体20との熱膨張に差がある点や、使用時にセラミック
ス体10中の酸素が発熱抵抗体20中に拡散し、部分的
に酸化して抵抗値が変化し、局部的に温度が高くなって
断線してしまう等の理由によるものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、セラミ
ックス体中に、50〜95体積%の金属成分と残部がセ
ラミックス成分からなる発熱抵抗体を埋設し、該発熱抵
抗体の発熱部における横断面が、線幅の50%以上の部
分で10μm以上の厚みとしてセラミックヒータを構成
したものである。
【0009】即ち、発熱抵抗体として金属成分とセラミ
ック成分の混合体を用いることにより、セラミック体と
の熱膨張差が小さくなり結合力が強固になるため、高温
で使用した場合の耐久性が向上する。
【0010】また、発熱抵抗体の使用時の酸化による劣
化について種々実験を行ったところ、上記酸化は発熱抵
抗体においてヒータ表面側から内部側に向かって、発熱
抵抗体の厚み方向に進行することがわかった。従来より
発熱抵抗体の厚みについては、10μm程度と薄くする
ことにより、スクリーン印刷による形成を容易にして応
力緩和が図れると考えられてきたが、このように発熱抵
抗体の厚みが小さいため、上記の酸化による劣化が生じ
ることを見出したのである。
【0011】したがって、本発明では発熱抵抗体の厚み
を10μm以上と大きくすることにより酸化による劣化
を防止し、寿命を長くするようにした。ただし、最終的
なセラミックヒータ中の発熱抵抗体は必ずしも均一な厚
みとはならないことから、線幅中の50%以上の範囲が
厚み10μm以上、好ましくは15μm以上となってい
れば良い。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する(従
来例と同一部分は同一符合を用いる)。
【0013】図1(a)(b)に示すセラミックヒータ
1は、円柱状のセラミックス体10の内部に発熱部21
と引き出し部22からなる発熱抵抗体20を埋設し、こ
の発熱抵抗体20の両端に導通した2つのリードパッド
30を表面に備えたものであり、両方のリードパッド3
0に接続したリード線40間に通電することによって発
熱させるようになっている。
【0014】このセラミックヒータ1の製造方法は以下
の通りである。
【0015】図1(b)に示すように、まずセラミック
ス原料を所定の方法にて成形し、円柱状成形体10aと
シート状成形体10bを用意する。次に、シート状成形
体10bの一方面に高融点金属からなるペーストを用い
て発熱抵抗体20を印刷するが、この発熱抵抗体20は
線幅が細く蛇行状の発熱部21と線幅が太い引き出し部
22からなっている。また、図示していないがシート状
成形体10bの他方面には同じペーストを用いてリード
パッド30を形成し、発熱抵抗体20の引き出し部22
との間をスルーホールで導通している。
【0016】そして、上記発熱抵抗体20が内側となる
ようにシート状成形体10bを円柱状成形体10aの側
面に巻き付けて密着させた後、全体を所定の条件で焼成
し一体化すれば、図1(a)に示すセラミックヒータ1
を得ることができる。
【0017】また、図1では円柱状のセラミックヒータ
1を示したが、円筒状、角柱状、角筒状、平板状等さま
ざまな形状とすることもできる。
【0018】上記セラミックス体10を成す材質として
は、アルミナ、ムライト、窒化珪素等を用いるが、85
〜95重量%のAl2 3 を主成分とし残部がSi
2 、MgO等からなるアルミナセラミックスが一般的
である。
【0019】そして、上記発熱抵抗体20は、高融点金
属からなる金属成分が50〜95体積%と、残部がセラ
ミックス体10と同種のセラミックス成分からなってい
る。このように、発熱抵抗体20が金属成分とセラミッ
クス成分の混合体からなるため、セラミックス体10と
の熱膨張率の差が小さく、かつセラミックス体10との
結合力が大きくなることにより、高温での耐久性を向上
することができるのである。なお、金属成分の比率を上
記範囲としたのは、50体積%未満であると抵抗値が高
くなりすぎ、95体積%を超えると耐久性を向上させる
効果が乏しいためであり、好ましくは60〜92%の範
囲が良い。
【0020】また、上記金属成分としては、W,Mo,
Re等の高融点金属、あるいは焼成時に分解、還元され
て金属化するような材料を用いる。一方セラミックス成
分としては、セラミックス体10と同種のものとし、具
体的にはアルミナ、ムライト、窒化珪素等を用いる。
【0021】さらに、上記発熱抵抗体20中にセラミッ
クス成分を混合させるには、予め高融点金属のペースト
中にセラミックス粉末を添加したり、あるいは焼成時に
セラミックス体10より発熱抵抗体20中に拡散させれ
ば良い。焼成中に拡散させる場合は、金属成分の粒径と
種類が重要であり、これらを調整することで、自由にセ
ラミックス成分の拡散量を調整することができる。
【0022】また、発熱抵抗体20中の金属成分とセラ
ミックス成分の体積比は、最終的なセラミックヒータ1
の発熱抵抗体20を露出させ、その表面をダイヤモンド
ペーストで研摩した後、画像解析によって10×10μ
mの範囲を分析して白い金属部分と黒いセラミックス部
分の面積比を求め、これを20箇所測定して平均したも
のを体積比とする。
【0023】さらに、最終的なセラミックヒータ1にお
いて、発熱抵抗体20の発熱部21における長さ方向と
垂直な断面(横断面)を図2に示す。このように、発熱
部21の横断面形状は、中央部にほぼ均一な厚みで、こ
の厚みYが10μm以上、好ましくは15μm以上であ
るような厚肉部21aと、次第に厚みが小さくなる端部
21bを有している。そして、上記厚みYが10μm以
上である厚肉部21aの幅X’が全体の線幅Xに対して
50%以上、好ましくは70%以上となっていることを
特徴とする。
【0024】なお、本発明における発熱抵抗体20の厚
みYとは、横断面におけるセラミックヒータ1の半径方
向の長さのことであり、線幅Xとは円周方向の長さのこ
とをいう。
【0025】このように、発熱抵抗体20の発熱部21
は、大部分の厚みが10μm以上と厚くなっていること
から、高温での使用時に厚み方向への酸化の進行を遅く
し、寿命を長くすることができる。
【0026】なお、上記厚肉部21aの厚みYは、スク
リーン印刷による製造上65μm以下とする。
【0027】また、発熱部21の断面積は、所定の抵抗
値を得られるように予め定められていることから、上記
厚みYを大きくするためには線幅Xを小さくしなければ
ならない。そして、種々実験の結果、両者の比X/Yを
100以下とすれば、酸化の進行を遅らせて長寿命とで
きることを見出した。
【0028】さらに、図3に示すように、本発明のセラ
ミックヒータ1は発熱抵抗体20の発熱部21が蛇行状
となっているが、この部分における線幅Xと間隔Zの比
Z/Xを0.25〜1.12の範囲内としてある。これ
は、Z/Xが0.25未満であると間隔が狭すぎるため
にマイグレーションが生じやすくなって寿命が短くなる
ためであり、一方Z/Xが1.12を超えると間隔が広
すぎるためにセラミックヒータ1の表面に温度差が生
じ、マイクロクラック等が発生して寿命が短くなるため
である。
【0029】なお、スクリーン印刷で形成する場合、線
幅X、間隔Zはいずれも0.2mm以上必要である。
【0030】また、本発明の他の実施例として、図4
(a)に示すようにセラミックス体10の両端面の周囲
に段部11を形成することもできる。このようにすれ
ば、セラミックヒータ1の搬送時や機器への装着時等に
セラミックヒータ1が他部材と衝突しても、この段部1
1が衝撃を吸収緩和して欠けの発生を防止することがで
きる。しかも仮に欠けが発生した場合でも段部11をな
す2箇所のエッジ近傍のみが欠けることから、大きな欠
けとはならず、発熱抵抗体20が露出したり断線したり
することを防止できる。
【0031】しかも、このセラミックヒータ1を酸素セ
ンサ加熱用に用いる場合、先端の閉じた筒状の酸素セン
サ素子中にセラミックヒータ1を挿入するが、セラミッ
クヒータ1の先端側端面が中央部が突出した形状である
ため、酸素センサ素子の内面形状と一致して加熱効率を
高めることができる。
【0032】さらに、他の実施例を図4(b)に示すよ
うに、セラミックス体10の端面周囲に面取部12を形
成しても良い。なお、図4(b)ではC面の面取部12
を示したがR面であっても良く、図4(a)のような段
部11のエッジに面取部を形成したものであっても良
い。
【0033】また、上記段部11や面取部12は、セラ
ミックス体10の両方の端面または一方の端面に形成す
れば良く、一方の端面側のみに形成する場合はリードパ
ッド30と反対側(先端側)の端面周囲に段部11や面
取部12を形成することが好ましい。
【0034】なお、上記段部11または面取部12の高
さbは0.3〜1mmの範囲とするが、これは0.3m
m未満であると欠けを防止する効果に乏しく、一方1m
mを超えると端部まで均一に加熱しにくくなるためであ
り、好ましくは高さbは0.5〜1mmの範囲が良い。
【0035】また、段部11または面取部12の幅cと
発熱抵抗体20までの距離dについては、両者の比d/
cが2〜5の範囲内とする。これはd/cが2未満であ
ると、欠けが発生した時に発熱抵抗体20が露出しやす
く、一方d/cが5を超えると端部まで均一に加熱しに
くくなるためであり、好ましくはd/cが3〜5の範囲
が良い。
【0036】なお、図4(a)に示す段部11を有する
セラミックヒータ1を製造するためには、予め用意する
シート状成形体10bよりも円柱状成形体10aの方を
長くしておいて、シート状成形体10bを円柱状成形体
10aの側面に巻き付ける際に円柱状成形体10aの両
端が突出するようにすれば良い。このとき、セラミック
ヒータ1の段部11の高さbは円柱状成形体10aとシ
ート状成形体10bの長さの差によって調整することが
でき、段部11の幅cはシート状成形体10bの厚みに
よって調整することができる。
【0037】次に、本発明のセラミックヒータ1におけ
るリードパッド30部分の断面を図5に示すように、発
熱抵抗体20の引き出し部22とリードパッド30との
間にはスルーホール25が備えられ、このスルーホール
25中には、導電体として発熱抵抗体20と同じ高融点
金属からなるペーストを充填し、完全に導通させるよう
になっている。
【0038】また、リードパッド30の表面の平坦度は
0.2mm以下、即ち表面に存在する凸部の最大高さが
0.2mm以下となっている。そのため、このリードパ
ッド30上にNi等のメッキを施した後リード線40を
圧接させれば、リード線40がリードパッド30に面接
触して確実に接続させることができる。したがって、リ
ード線40をロウ付けする必要がなく、簡単な構造とす
ることが可能となる。
【0039】なお、このスルーホール25部分の製造方
法は以下の通りである。
【0040】まず、セラミックスのシート状成形体10
bにスルーホール25を形成し、このスルーホール25
にW,MoRe等の高融点金属からなるペーストを充填
する。次に、シート状成形体10bの一方面に発熱抵抗
体20の引き出し部22を、他方面にリードパッド30
をそれぞれ同じペーストを用いてスクリーン印刷によっ
て形成すれば良い。このようにすれば、リードパッド3
0の表面に凸部が生じることを防止でき、平坦度を0.
2mm以下とすることができる。
【0041】以上説明した本発明のセラミックヒータ1
は、耐食性、耐久性に優れ、急速昇温が可能であること
から、石油ファンヒータ等の各種燃焼機器の点火用ヒー
タや燃料気化用ヒータ、水等の流体を加熱するための流
体加熱用ヒータ、酸素センサ等の各種センサや測定機器
の加熱用ヒータ等に利用することができ、特に酸素セン
サ加熱用ヒータとして最適である。
【0042】実験例1 セラミックス原料としてAl2 3 90重量%、残部が
SiO2 、MgO等からなるものを用い、円柱状成形体
10aとシート状成形体10bを得た。一方、表1に示
すような組成、粒径の金属粉末に必要に応じてアルミナ
粉末を添加し、バインダーとしてエチルセルロース、溶
剤としてα−TPO、DBP等を適宜加えてペーストを
調整し、このペーストをシート状成形体10b上に印刷
して発熱抵抗体20を形成した。次に、円柱状成形体1
0aにシート状成形体10bを巻き付けた後、1500
〜1600℃で焼成してセラミックヒータ1を得た。
【0043】得られたセラミックヒータ1について、そ
れぞれ20本ずつ1200℃で連続使用試験を行い、断
線までの時間をワイブルプロットし、破壊確率が1%と
なる時間を耐久時間とした。
【0044】結果は表1及び図6に示すように、金属成
分の比率を50〜95体積%としたもの(No.2〜
9、11〜16)は耐久時間が100時間以上と優れて
いた。また、金属粉末の粒径を小さくすると焼成時のセ
ラミック成分の拡散が少なくなってセラミック成分の体
積比が小さくなり、金属成分の種類によってもセラミッ
ク成分の拡散量が異なることがわかる。
【0045】
【表1】
【0046】実験例2 表1中のNo.5のペーストを用いて、発熱抵抗体20
の発熱部21における線幅Xと厚みYを種々に変化させ
たセラミックヒータ1を作製し、それぞれ上記実験例1
と同じ実験を行って耐久時間を求めた。なお、発熱部2
1における厚肉部21aの幅X’は、全体の線幅Xに対
して約9%とし、この厚肉部21aの厚みYを変化させ
た。
【0047】結果は表2及び図7に示すように、発熱抵
抗体20の厚みYが10μm以上であれば耐久時間を1
00時間以上と長くできることがわかった。また、好ま
しくは厚みYが15μm以上で線幅Xと厚みYの比X/
Yが100以下、さらに好ましくはX/Yが60以下と
すれば良い。
【0048】
【表2】
【0049】実験例3 次に、図4(a)に示すセラミックヒータ1を試作して
欠けの発生量を調べる実験を行った。
【0050】上記実験例と同様にしてセラミックヒータ
1を製造し、端面突出部の径a、段部11の高さb、幅
c、発熱抵抗体20までの距離dを種々に変化させたも
のを作製した。
【0051】得られたセラミックヒータ1を、長さ1m
のステンレス製ケース中に5本ずつ入れ、このケースを
中央を支点として水平から上下45°の範囲で揺動さ
せ、10秒間に1回のサイクルで100サイクル繰り返
した後、セラミックヒータ1を取り出して、発熱抵抗体
20が露出するような欠けの発生率を調べた。
【0052】結果を表4に示すように、段部11のない
もの(No.1)に比べて段部11を形成したもの(N
o.2〜)は欠け発生率が小さいことがわかる。また、
段部11の高さbを大きくし、d/cを大きくするほど
欠けの発生率が低くなり、特に高さbを0.3mm以上
とし、d/cを2以上としたものは、欠け発生率が0%
と優れていた。
【0053】
【表3】
【0054】実験例4 上記実験例と同様にして本発明のセラミックヒータ1を
製造し、リードパッド30表面の平坦度の異なるものを
作製した。それぞれ、リードパッド20表面にのNiメ
ッキを施した後、リード線40を圧接した。
【0055】これらのセラミックヒータ1に対して、酸
素センサ用ヒータとして通常の突入電流である直流4A
の電流を30秒間流した後、切断するサイクルを繰り返
す実験を行った。
【0056】その結果を表5に示すように、リードパッ
ド30表面の平坦度が0.3mmのものでは、10サイ
クルでスパークが生じた。これは、リード線40との接
合が点接触であるためである。これに対し、リードパッ
ド30表面の平坦度を0.2mm以下とすれば、100
0サイクル後もスパークが生じることはなかった。
【0057】
【表4】
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、セラミ
ックス体中に50〜95体積%の金属成分と残部がセラ
ミックス成分からなる発熱抵抗体を埋設し、該発熱抵抗
体の発熱部における横断面が、線幅の50%以上の部分
で10μm以上の厚みとなるようにしてセラミックヒー
タを構成したことによって、高温で使用した場合の発熱
抵抗体の酸化の進行を遅くして寿命を長くすることがで
きる。したがって、酸素センサ加熱用ヒータ等の高温で
の使用時にも優れた耐久性を持ったセラミックヒータを
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックヒータを示しており、
(a)は斜視図、(b)は製造工程を示す図である。
【図2】本発明のセラミックヒータにおける発熱抵抗体
の横断面図である。
【図3】本発明のセラミックヒータにおける発熱抵抗体
の発熱部を示す平面図である。
【図4】(a)(b)は本発明のセラミックヒータの他
の実施例を示す縦断面図である。
【図5】本発明のセラミックヒータのリードパッド部を
示す縦断面図である。
【図6】セラミックヒータにおける発熱抵抗体中の金属
成分の体積比と耐久時間との関係を示すグラフである。
【図7】セラミックヒータにおける発熱抵抗体の線幅X
と厚みYの比X/Yと耐久時間との関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 :セラミックヒータ 10 :セラミックス体 11 :段部 12 :面取部 20 :発熱抵抗体 21 :発熱部 21a:厚肉部 21b:端部 22 :引き出し部 25 :スルーホール 30 :リードパッド 40 :リード線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス体中に、50〜95体積%の
    金属成分と残部がセラミックス成分からなる発熱抵抗体
    を埋設し、該発熱抵抗体の発熱部における横断面が、線
    幅の50%以上の部分で10μm以上の厚みを有するこ
    とを特徴とするセラミックヒータ。
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