JPH0976441A - 積層フイルム - Google Patents
積層フイルムInfo
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- JPH0976441A JPH0976441A JP23995095A JP23995095A JPH0976441A JP H0976441 A JPH0976441 A JP H0976441A JP 23995095 A JP23995095 A JP 23995095A JP 23995095 A JP23995095 A JP 23995095A JP H0976441 A JPH0976441 A JP H0976441A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- group
- release layer
- thickness
- laminated film
- Prior art date
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- Pending
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 肉薄であっても優れたフイルム強度を有し、
窓ガラス等のガラス板に貼付けることにより破損の際に
ガラス飛散を防止するのに有用な積層ポリエステルフイ
ルムを提供する。 【解決手段】 ポリエチレンナフタレートフイルムの片
面に、シロキサン結合を有する離型性ポリマーを主成分
とする離型層を設け、もう一方の面に接着剤層を設けた
積層ポリエステルフイルム。
窓ガラス等のガラス板に貼付けることにより破損の際に
ガラス飛散を防止するのに有用な積層ポリエステルフイ
ルムを提供する。 【解決手段】 ポリエチレンナフタレートフイルムの片
面に、シロキサン結合を有する離型性ポリマーを主成分
とする離型層を設け、もう一方の面に接着剤層を設けた
積層ポリエステルフイルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層フイルムに関
し、更に詳しくは、肉薄であっても優れたフイルム強度
を有し、窓ガラス等のガラス板に貼付けることにより破
損の際にガラスの飛散を防止するのに有用な積層フイル
ムに関する。
し、更に詳しくは、肉薄であっても優れたフイルム強度
を有し、窓ガラス等のガラス板に貼付けることにより破
損の際にガラスの飛散を防止するのに有用な積層フイル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートフイルム
(例えば紫外線遮蔽フイルム、赤外線反射フイルム等)
は、窓ガラス貼付用に用いられている。かかるフイルム
を窓ガラスに貼付しておくと、地震等の災害で破損した
際に、ガラス破片が飛散することによる危険を防止する
効果がある。しかしながら、大きなエネルギーによりガ
ラスが破損した場合には、従来から用いられているポリ
エチレンテレフタレートフイルムでは強度が不足し飛散
防止効果が不充分であった。このためフイルムの強度を
更に強くする必要があり、例えばフイルムの厚さを増加
させる方法が考えられるが、かかる方法では施工の際の
作業性や経済性に難点がある。
(例えば紫外線遮蔽フイルム、赤外線反射フイルム等)
は、窓ガラス貼付用に用いられている。かかるフイルム
を窓ガラスに貼付しておくと、地震等の災害で破損した
際に、ガラス破片が飛散することによる危険を防止する
効果がある。しかしながら、大きなエネルギーによりガ
ラスが破損した場合には、従来から用いられているポリ
エチレンテレフタレートフイルムでは強度が不足し飛散
防止効果が不充分であった。このためフイルムの強度を
更に強くする必要があり、例えばフイルムの厚さを増加
させる方法が考えられるが、かかる方法では施工の際の
作業性や経済性に難点がある。
【0003】また、窓ガラス貼付用のフイルムには、フ
イルムの片面に接着剤層が設けられており、この接着剤
層を窓ガラスに貼付することにより用いられる。かかる
窓ガラス貼付用のフイルムは、通常ロール状に巻いて保
管され、使用する際にフイルムをロールから取り出して
用いるが、取り出しを容易にするためフイルムのもう一
方の面には通常離型層が設けられている。
イルムの片面に接着剤層が設けられており、この接着剤
層を窓ガラスに貼付することにより用いられる。かかる
窓ガラス貼付用のフイルムは、通常ロール状に巻いて保
管され、使用する際にフイルムをロールから取り出して
用いるが、取り出しを容易にするためフイルムのもう一
方の面には通常離型層が設けられている。
【0004】ところが、従来から用いられている離型層
と接着剤層とを積層した窓ガラス貼付用のフイルムは、
フイルムをロール状に巻いて保管する間に離型層或いは
接着剤層を構成する成分の一部が層の表面に移行し、こ
れが隣接するフイルムの表面に転写(いわいる背面転
写)するため、それぞれの層の特性が低下する欠点があ
りその改良が望まれている。
と接着剤層とを積層した窓ガラス貼付用のフイルムは、
フイルムをロール状に巻いて保管する間に離型層或いは
接着剤層を構成する成分の一部が層の表面に移行し、こ
れが隣接するフイルムの表面に転写(いわいる背面転
写)するため、それぞれの層の特性が低下する欠点があ
りその改良が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解消し、ガラスの飛散防止効果を
改良した積層フイルムを提供することにある。
る従来技術の問題点を解消し、ガラスの飛散防止効果を
改良した積層フイルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、厚さ4〜150μmのポリエチレンナフタレ
ートフイルムの片面に、シロキサン結合を有する離型性
ポリマーを主成分とする厚さ0.005〜0.2μmの
離型層を設け、もう一方の面に接着剤層を設けた積層フ
イルムにより達成される。以下、本発明について詳細に
説明する。
によれば、厚さ4〜150μmのポリエチレンナフタレ
ートフイルムの片面に、シロキサン結合を有する離型性
ポリマーを主成分とする厚さ0.005〜0.2μmの
離型層を設け、もう一方の面に接着剤層を設けた積層フ
イルムにより達成される。以下、本発明について詳細に
説明する。
【0007】[ポリエチレンナフタレートフイルム]本
発明においてはベースフイルムとしてポリエチレンナフ
タレートフイルムを用いる。本発明におけるポリエチレ
ンナフタレートとは、ナフタレンジカルボン酸成分を主
成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコール成
分を主成分とするグリコール成分からなるポリエステル
である。
発明においてはベースフイルムとしてポリエチレンナフ
タレートフイルムを用いる。本発明におけるポリエチレ
ンナフタレートとは、ナフタレンジカルボン酸成分を主
成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコール成
分を主成分とするグリコール成分からなるポリエステル
である。
【0008】このナフタレンジカルボン酸成分とは、
2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、1,5−ナフタ
レンジカルボン酸成分等ナフタレン核を有するジカルボ
ン酸成分であり、特に2,6−ナフタレンジカルボン酸
成分が好ましい。
2,6−ナフタレンジカルボン酸成分、1,5−ナフタ
レンジカルボン酸成分等ナフタレン核を有するジカルボ
ン酸成分であり、特に2,6−ナフタレンジカルボン酸
成分が好ましい。
【0009】本発明におけるポリエチレンナフタレート
は、ジカルボン酸成分として上記のナフタレンジカルボ
ン酸成分を主成分とするが、ナフタレンジカルボン酸成
分が80モル%以上であることがポリエチレンナフタレ
ートフイルム強度が優れたものになるため好ましい。
は、ジカルボン酸成分として上記のナフタレンジカルボ
ン酸成分を主成分とするが、ナフタレンジカルボン酸成
分が80モル%以上であることがポリエチレンナフタレ
ートフイルム強度が優れたものになるため好ましい。
【0010】ナフタレンジカルボン酸成分以外のジカル
ボン酸成分としては、テレルタル酸、イソフタル酸、ヘ
キサヒドロテレフタル酸、4.4´−ジフェニルジカル
ボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、4.4´−ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、4.4´−ジフェニル
メタンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジカルボン酸等の成分を挙げることができ、これらの
ジカルボン酸成分は20モル%以下の割合で、フイルム
の硬度を調節する等の目的で併用することができる。
ボン酸成分としては、テレルタル酸、イソフタル酸、ヘ
キサヒドロテレフタル酸、4.4´−ジフェニルジカル
ボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、4.4´−ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、4.4´−ジフェニル
メタンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジカルボン酸等の成分を挙げることができ、これらの
ジカルボン酸成分は20モル%以下の割合で、フイルム
の硬度を調節する等の目的で併用することができる。
【0011】また、グリコール成分はエチレングリコー
ルを主成分とするが、エチレングリコール成分が80モ
ル%以上であることがポリエチレンナフタレートフイル
ム強度が優れたものになるため好ましい。
ルを主成分とするが、エチレングリコール成分が80モ
ル%以上であることがポリエチレンナフタレートフイル
ム強度が優れたものになるため好ましい。
【0012】エチレングリコール成分以外のグリコール
成分としては、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール等のグリコール成
分を挙げることができ、これらのグリコール成分は20
モル%以下の割合で、フイルムの硬度を調節する等の目
的で併用することができる。
成分としては、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール等のグリコール成
分を挙げることができ、これらのグリコール成分は20
モル%以下の割合で、フイルムの硬度を調節する等の目
的で併用することができる。
【0013】上記のポリエステルとしては、特にポリエ
チレン―2,6―ナフタレートの単独重合体が高ヤング
率である等の機械的特性に優れ、耐熱寸法安定性がよい
等の熱的特性等に優れるたフイルムが得られるため好ま
しい。
チレン―2,6―ナフタレートの単独重合体が高ヤング
率である等の機械的特性に優れ、耐熱寸法安定性がよい
等の熱的特性等に優れるたフイルムが得られるため好ま
しい。
【0014】かかるポリエステルは常法によりつくるこ
とができ、ポリエステルの固有粘度が0.5以上である
とフイルムの剛性が大きい等の機械的特性が良好となる
ため好ましい。
とができ、ポリエステルの固有粘度が0.5以上である
とフイルムの剛性が大きい等の機械的特性が良好となる
ため好ましい。
【0015】上記のポリエステルには、フイルムの滑り
性を良好なものとするため、滑剤として例えば平均粒径
が0.001〜5μm程度の有機や無機の微粒子を、2
重量%以下の配合割合で含有させることができる。微粒
子の平均粒径および配合割合が上記の範囲であると、フ
イルムの滑り性および透明性を良好なものとすることが
できる。
性を良好なものとするため、滑剤として例えば平均粒径
が0.001〜5μm程度の有機や無機の微粒子を、2
重量%以下の配合割合で含有させることができる。微粒
子の平均粒径および配合割合が上記の範囲であると、フ
イルムの滑り性および透明性を良好なものとすることが
できる。
【0016】かかる微粒子の具体例として、シリカ、ア
ルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸
バリウム、カーボンブラック、シリコーン樹脂粒子、架
橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラ
ミン樹脂粒子等を好ましく挙げることができる。
ルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸
バリウム、カーボンブラック、シリコーン樹脂粒子、架
橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラ
ミン樹脂粒子等を好ましく挙げることができる。
【0017】前記微粒子以外にも着色剤、公知の帯電防
止剤、酸化防止剤、有機滑剤(滑り剤)、触媒、蛍光増
白剤、可塑剤、架橋剤、紫外線吸収剤、他の樹脂等を必
要に応じて添加することができる。
止剤、酸化防止剤、有機滑剤(滑り剤)、触媒、蛍光増
白剤、可塑剤、架橋剤、紫外線吸収剤、他の樹脂等を必
要に応じて添加することができる。
【0018】本発明におけるポリエステルフイルムは、
従来から知られている方法で製造することができる。例
えば、前記ポリエステルを溶融し冷却ドラム上にキャス
トして未延伸フイルムとし、該未延伸フイルムを縦方
向、次いで横方向に逐次二軸延伸する方法、或いは縦方
向と横方向に同時二軸延伸する方法で製造できる。更に
縦方向及び/又は横方向に再度延伸することもできる。
延伸条件は、例えばポリエステルの二次転移点(Tg)
より高い温度とすることができ、延伸倍率はそれぞれの
方向に1.1〜8倍とすることができる。必要なら延伸
後120〜250℃で熱処理することができる。延伸後
のポリエステルフイルムの厚さは4〜150μmである
が、10〜100μmであることがフイルムの強度が更
に優れたものとなるため好ましい。
従来から知られている方法で製造することができる。例
えば、前記ポリエステルを溶融し冷却ドラム上にキャス
トして未延伸フイルムとし、該未延伸フイルムを縦方
向、次いで横方向に逐次二軸延伸する方法、或いは縦方
向と横方向に同時二軸延伸する方法で製造できる。更に
縦方向及び/又は横方向に再度延伸することもできる。
延伸条件は、例えばポリエステルの二次転移点(Tg)
より高い温度とすることができ、延伸倍率はそれぞれの
方向に1.1〜8倍とすることができる。必要なら延伸
後120〜250℃で熱処理することができる。延伸後
のポリエステルフイルムの厚さは4〜150μmである
が、10〜100μmであることがフイルムの強度が更
に優れたものとなるため好ましい。
【0019】[離型性ポリマー]本発明においては、ポ
リエチレンナフタレートフイルムの片面に、厚さ0.0
05〜0.2μmのシロキサン結合を有する離型性ポリ
マーを主成分とする離型層を設けるが、このシロキサン
結合を有する離型性ポリマー(以下単に『離型性ポリマ
ー』という)とは下記式(I)の示す骨格を有するポリ
マーである。
リエチレンナフタレートフイルムの片面に、厚さ0.0
05〜0.2μmのシロキサン結合を有する離型性ポリ
マーを主成分とする離型層を設けるが、このシロキサン
結合を有する離型性ポリマー(以下単に『離型性ポリマ
ー』という)とは下記式(I)の示す骨格を有するポリ
マーである。
【0020】
【化1】
【0021】かかる離型性ポリマーとしては、例えばシ
ランカップリング剤の硬化物、シランカップリング剤オ
リゴマーの硬化物、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹
脂(例えばアクリル変性シリコーン樹脂、ポリエステル
変性シリコーン樹脂)等を挙げることができる。この離
型性ポリマーの構造として、は三次元架橋構造であるこ
とが好ましい。
ランカップリング剤の硬化物、シランカップリング剤オ
リゴマーの硬化物、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹
脂(例えばアクリル変性シリコーン樹脂、ポリエステル
変性シリコーン樹脂)等を挙げることができる。この離
型性ポリマーの構造として、は三次元架橋構造であるこ
とが好ましい。
【0022】上記のシランカップリング剤としては、例
えば下記式(I−1)の化合物を挙げることができる。
えば下記式(I−1)の化合物を挙げることができる。
【0023】
【化2】
【0024】式(I−1)でR1 はCH3 またはC2 H
5 であり、nは1〜6の整数であることを示す。
5 であり、nは1〜6の整数であることを示す。
【0025】上記のシランカップリング剤オリゴマーと
しては、例えば下記式(I−2)の化合物を挙げること
ができる。
しては、例えば下記式(I−2)の化合物を挙げること
ができる。
【0026】
【化3】
【0027】式(I−2)で、mは0〜10の整数であ
ることを示す。
ることを示す。
【0028】本発明におけるシリコーン樹脂としては、
例えば下記式(I−3)の一般式で示されるランダム共
重合体或いはブロック共重合体、カルボン酸塩基を分子
内に有するポリジメチルシロキサン、水酸基を分子内に
有するポリジメチルシロキサン等を挙げることができ
る。
例えば下記式(I−3)の一般式で示されるランダム共
重合体或いはブロック共重合体、カルボン酸塩基を分子
内に有するポリジメチルシロキサン、水酸基を分子内に
有するポリジメチルシロキサン等を挙げることができ
る。
【0029】
【化4】
【0030】式(I−3)でR2 は水素元素、メチル
基、エチル基またはSi(CH3 )3基;X1 はアルコ
キシ基を有する基または末端に−(CH2 )aSi(O
R3 ) 3 を有する基(但しaは1〜8の整数、R3 は炭
素数が1〜4のアルキル基);X2 は水酸基、末端に水
酸基を有する基、カルボキシル基、末端にカルボキシル
基を有する基、カルボン酸塩基、末端にカルボン酸塩を
有する基、スルホン酸塩基、末端にスルホン酸塩基を有
する基または下記式(II−1)で示される基;X 3 およ
びX4 は互いに独立してアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、脂環基またはポリアルキレンオキシド基であ
ることを示す。また、pは1〜200の整数、qは0〜
200の整数、rは1〜500の整数、sは1〜500
の整数である。
基、エチル基またはSi(CH3 )3基;X1 はアルコ
キシ基を有する基または末端に−(CH2 )aSi(O
R3 ) 3 を有する基(但しaは1〜8の整数、R3 は炭
素数が1〜4のアルキル基);X2 は水酸基、末端に水
酸基を有する基、カルボキシル基、末端にカルボキシル
基を有する基、カルボン酸塩基、末端にカルボン酸塩を
有する基、スルホン酸塩基、末端にスルホン酸塩基を有
する基または下記式(II−1)で示される基;X 3 およ
びX4 は互いに独立してアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、脂環基またはポリアルキレンオキシド基であ
ることを示す。また、pは1〜200の整数、qは0〜
200の整数、rは1〜500の整数、sは1〜500
の整数である。
【0031】
【化5】
【0032】式(II−1)で、tは0〜10の整数であ
ることを示す。
ることを示す。
【0033】前記のX1 、X2 、X3 およびX4 の好ま
しい例としては、X1 として炭素数1〜4のアルコキシ
基、−(CH2 )3 Si(OCH3 )3 基;X2 として
OH基、CH2 CH2 OH基、COOH基、CH2 CH
2 COOH基、CH2 CH2COONa基、CH2 CH
2 SO3 Na基、下記式(II−2)で示される基;、X
3 およびX4 としてメチル基、エチル基等のアルキル
基、C6 H5 基、CH3C6 H5 基等のアリール基、C
6 H5 CH2 基等のアラルキル基、シクロヘキシル基等
の脂環基、(CH2 )3 O(CH2 CH2 O)18CH3
基等のポリエチレンオキサイド基および下記式(II−
3)で示される基を挙げることができる。
しい例としては、X1 として炭素数1〜4のアルコキシ
基、−(CH2 )3 Si(OCH3 )3 基;X2 として
OH基、CH2 CH2 OH基、COOH基、CH2 CH
2 COOH基、CH2 CH2COONa基、CH2 CH
2 SO3 Na基、下記式(II−2)で示される基;、X
3 およびX4 としてメチル基、エチル基等のアルキル
基、C6 H5 基、CH3C6 H5 基等のアリール基、C
6 H5 CH2 基等のアラルキル基、シクロヘキシル基等
の脂環基、(CH2 )3 O(CH2 CH2 O)18CH3
基等のポリエチレンオキサイド基および下記式(II−
3)で示される基を挙げることができる。
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】かかるシリコーン樹脂の好ましい例を下記
式(I−4)および式(I−5)に示す。
式(I−4)および式(I−5)に示す。
【0037】
【化8】
【0038】
【化9】
【0039】本発明におけるアクリル変性シリコーン樹
脂とは、例えばポリジメチルシロキサン(例えば平均分
子量:15,000程度)に対してアクリル酸エステル
系モノマーを主成分とする不飽和モノマーをグラフトし
た共重合体である。かかる不飽和モノマーとしては、例
えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、クロトン酸エチル、メタクリル酸グ
リシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ソーダ、
メタクリル酸カリ、アクリル酸アンモニウム、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルア
ミド等を挙げることができる。アクリル変性シリコーン
樹脂にグラフトするモノマーとしては上記のアクリル酸
エステル系モノマーを主成分とするが、他のモノマーと
して、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルエー
テル、ブタジエン、イソプレン、ビニルスルホン酸ソー
ダ等を併用することができる。
脂とは、例えばポリジメチルシロキサン(例えば平均分
子量:15,000程度)に対してアクリル酸エステル
系モノマーを主成分とする不飽和モノマーをグラフトし
た共重合体である。かかる不飽和モノマーとしては、例
えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、クロトン酸エチル、メタクリル酸グ
リシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ソーダ、
メタクリル酸カリ、アクリル酸アンモニウム、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルア
ミド等を挙げることができる。アクリル変性シリコーン
樹脂にグラフトするモノマーとしては上記のアクリル酸
エステル系モノマーを主成分とするが、他のモノマーと
して、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルエー
テル、ブタジエン、イソプレン、ビニルスルホン酸ソー
ダ等を併用することができる。
【0040】本発明におけるポリエステル変性シリコー
ン樹脂とは、例えばポリジメチルシロキサン(例えば平
均分子量:17,000程度)に対してポリエステル鎖
をグラフトした共重合体である。かかるポリエステル鎖
としては、例えばジカルボン酸成分として、テレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、5−Na
スルホイソフタル酸、グリコール成分としてエチレング
リコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコー
ル、ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物等を用
いたポリエステル鎖を挙げることができる。
ン樹脂とは、例えばポリジメチルシロキサン(例えば平
均分子量:17,000程度)に対してポリエステル鎖
をグラフトした共重合体である。かかるポリエステル鎖
としては、例えばジカルボン酸成分として、テレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、5−Na
スルホイソフタル酸、グリコール成分としてエチレング
リコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコー
ル、ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物等を用
いたポリエステル鎖を挙げることができる。
【0041】[離型層]本発明においては、ポリエチレ
ンナフタレートフイルムの片面に前記の離型性ポリマー
を主成分とする離型層を設ける。この離型層はロール状
に巻いた積層フイルムからフイルムを取り出す際に、フ
イルムの接着剤層と離型層との剥離を容易なものとする
機能を有する。
ンナフタレートフイルムの片面に前記の離型性ポリマー
を主成分とする離型層を設ける。この離型層はロール状
に巻いた積層フイルムからフイルムを取り出す際に、フ
イルムの接着剤層と離型層との剥離を容易なものとする
機能を有する。
【0042】この離型層は例えば前記のシランカップリ
ング剤及び/又はシランカップリング剤オリゴマーを主
成分とする組成物の水性液或いは有機溶剤溶液等の塗布
液をポリエチレンナフタレートフイルムの片面に塗布
し、乾燥した後150〜260℃で熱処理することによ
り塗設することができる。或いは前記シリコーン樹脂、
アクリル変性シリコーン樹脂及び/又はポリエステル変
性シリコーン樹脂を主成分とする組成物の水性液や有機
溶剤溶液等の塗布液をポリエチレンナフタレートフイル
ムの片面に塗布し、乾燥し、必要に応じて更に熱処理す
ることにより塗設することができる。この塗布液は特に
水溶液、エマルジョン、ディスパージョン等の水性塗液
であることが好ましい。上記組成物中の離型性ポリマー
の濃度は20〜100重量%であることが好ましい。こ
の濃度が20重量%未満であると離型層と接着剤層との
離型性が不足することがある。
ング剤及び/又はシランカップリング剤オリゴマーを主
成分とする組成物の水性液或いは有機溶剤溶液等の塗布
液をポリエチレンナフタレートフイルムの片面に塗布
し、乾燥した後150〜260℃で熱処理することによ
り塗設することができる。或いは前記シリコーン樹脂、
アクリル変性シリコーン樹脂及び/又はポリエステル変
性シリコーン樹脂を主成分とする組成物の水性液や有機
溶剤溶液等の塗布液をポリエチレンナフタレートフイル
ムの片面に塗布し、乾燥し、必要に応じて更に熱処理す
ることにより塗設することができる。この塗布液は特に
水溶液、エマルジョン、ディスパージョン等の水性塗液
であることが好ましい。上記組成物中の離型性ポリマー
の濃度は20〜100重量%であることが好ましい。こ
の濃度が20重量%未満であると離型層と接着剤層との
離型性が不足することがある。
【0043】離型層には、離型層とポリエステルフイル
ムとの密着性を調節するために離型性ポリマー以外の成
分として、接着性樹脂を80重量%以下の割合で配合す
ることができる。この接着性樹脂としては、例えばポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹
脂、ポリエーテル樹脂、水溶性樹脂等を挙げることがで
きる。
ムとの密着性を調節するために離型性ポリマー以外の成
分として、接着性樹脂を80重量%以下の割合で配合す
ることができる。この接着性樹脂としては、例えばポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹
脂、ポリエーテル樹脂、水溶性樹脂等を挙げることがで
きる。
【0044】また、離型層にはシリカ、アルミナ、酸化
チタン、カーボンブラック等の無機微粒子、架橋ポリス
チレン樹脂、ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、ア
クリル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエステル樹脂等の樹脂微粒子を配合することが
できる。かかる樹脂は、離型層で微粒子の状態を保つこ
とができる樹脂であれば、熱可塑性樹脂であっても熱硬
化性樹脂であってもよく、また目的に応じた架橋度で架
橋された熱可塑性樹脂であってもよい。
チタン、カーボンブラック等の無機微粒子、架橋ポリス
チレン樹脂、ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、ア
クリル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエステル樹脂等の樹脂微粒子を配合することが
できる。かかる樹脂は、離型層で微粒子の状態を保つこ
とができる樹脂であれば、熱可塑性樹脂であっても熱硬
化性樹脂であってもよく、また目的に応じた架橋度で架
橋された熱可塑性樹脂であってもよい。
【0045】上記微粒子以外にも、酸化防止剤、着色
剤、顔料、蛍光増白剤、可塑剤、架橋剤、有機滑剤(滑
り剤)、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、紫
外線反射剤、赤外線反射剤、光線調整剤等を必要に応じ
て添加することができる。
剤、顔料、蛍光増白剤、可塑剤、架橋剤、有機滑剤(滑
り剤)、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、紫
外線反射剤、赤外線反射剤、光線調整剤等を必要に応じ
て添加することができる。
【0046】[水性塗液]本発明においては、例えば前
記組成物を含む水性塗液を用いて離型層を塗設すること
ができるが、水性塗液の固形分濃度は1〜30重量%が
好ましく、特に2〜20重量%が好ましい。固形分濃度
がこの範囲にあると水性塗液の粘度が塗布に適したもの
になる。本発明に用いる水性塗液は、水溶液、水分散
液、乳化液等任意の形態で用いることができる。また、
水性塗液には少量の溶剤が含まれていてもよい。
記組成物を含む水性塗液を用いて離型層を塗設すること
ができるが、水性塗液の固形分濃度は1〜30重量%が
好ましく、特に2〜20重量%が好ましい。固形分濃度
がこの範囲にあると水性塗液の粘度が塗布に適したもの
になる。本発明に用いる水性塗液は、水溶液、水分散
液、乳化液等任意の形態で用いることができる。また、
水性塗液には少量の溶剤が含まれていてもよい。
【0047】かかる水性塗液には、塗液をポリエステル
フイルム表面に均一に塗布するため界面活性剤を配合す
ることができる。この界面活性剤としては、例えばポリ
エチレンオキシドの如きポリアルキレンオキシド重合
体、ポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシドの如
きポリアルキレンオキシド共重合体、脂肪族アルコール
アルキレンオキシド付加物、長鎖脂肪族置換フェノール
・アルキレンオキシド付加重合物、多価アルコール脂肪
酸エステル、長鎖脂肪族アミドアルコール、4級アンモ
ニウム塩化合物、アルキルピリジニウム塩化合物、スル
ホン酸塩化合物等を挙げることができる。これらのう
ち、特にノニオン界面活性剤が好ましい。
フイルム表面に均一に塗布するため界面活性剤を配合す
ることができる。この界面活性剤としては、例えばポリ
エチレンオキシドの如きポリアルキレンオキシド重合
体、ポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシドの如
きポリアルキレンオキシド共重合体、脂肪族アルコール
アルキレンオキシド付加物、長鎖脂肪族置換フェノール
・アルキレンオキシド付加重合物、多価アルコール脂肪
酸エステル、長鎖脂肪族アミドアルコール、4級アンモ
ニウム塩化合物、アルキルピリジニウム塩化合物、スル
ホン酸塩化合物等を挙げることができる。これらのう
ち、特にノニオン界面活性剤が好ましい。
【0048】[塗膜の塗設]本発明において塗布液の塗
布方法としては、公知の任意の塗工法が適用でき、例え
ばグラビアコート法、リバースロールコート法、ダイコ
ート法、キスコート法、リバースキスコート法、オフセ
ットグラビアコート法、マイヤーバーコート法、ロール
ブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート
法、含浸法、カーテンコート法等を単独または組み合わ
せて適用することができる。塗布液のWET塗布量は走
行しているフイルム1m2 当り1〜40g、特に2〜2
0gが好ましい。塗布量がこの範囲であると乾燥が容易
になり、かつ塗布斑が生じ難いので好ましい。
布方法としては、公知の任意の塗工法が適用でき、例え
ばグラビアコート法、リバースロールコート法、ダイコ
ート法、キスコート法、リバースキスコート法、オフセ
ットグラビアコート法、マイヤーバーコート法、ロール
ブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート
法、含浸法、カーテンコート法等を単独または組み合わ
せて適用することができる。塗布液のWET塗布量は走
行しているフイルム1m2 当り1〜40g、特に2〜2
0gが好ましい。塗布量がこの範囲であると乾燥が容易
になり、かつ塗布斑が生じ難いので好ましい。
【0049】本発明で塗布液を塗布するフイルムは、延
伸可能なポリエステルフイルムであることが好ましい。
この延伸可能なポリエステルフイルムとしては、例えば
ポリエステルを加熱溶融せしめ、そのままフイルム状と
した未延伸フイルム;未延伸フイルムを縦方向(長手方
向)または横方向(幅方向)の何れか一方に延伸せしめ
た一軸延伸フイルム;縦方向或いは横方向の一軸延伸フ
イルムを横方向或いは縦方向に逐次延伸せしめた(更に
延伸可能な)二軸延伸フイルム、または未延伸フイルム
を縦方向および横方向の二方向に同時延伸せしめた(更
に延伸可能な)二軸延伸フイルムを挙げることができ
る。ポリエステルフイルムの延伸後のフイルム厚さは4
〜150μm、特に10〜100μmであることが、フ
イルムの施工性が良好となりフイルムの強度が優れたも
のとなるため好ましい。
伸可能なポリエステルフイルムであることが好ましい。
この延伸可能なポリエステルフイルムとしては、例えば
ポリエステルを加熱溶融せしめ、そのままフイルム状と
した未延伸フイルム;未延伸フイルムを縦方向(長手方
向)または横方向(幅方向)の何れか一方に延伸せしめ
た一軸延伸フイルム;縦方向或いは横方向の一軸延伸フ
イルムを横方向或いは縦方向に逐次延伸せしめた(更に
延伸可能な)二軸延伸フイルム、または未延伸フイルム
を縦方向および横方向の二方向に同時延伸せしめた(更
に延伸可能な)二軸延伸フイルムを挙げることができ
る。ポリエステルフイルムの延伸後のフイルム厚さは4
〜150μm、特に10〜100μmであることが、フ
イルムの施工性が良好となりフイルムの強度が優れたも
のとなるため好ましい。
【0050】尚、離型層の厚さは0.005〜0.2μ
mである。離型層の厚さが0.005μm未満であると
離型層と接着剤層との離型性が不足し、0.2μmを超
えると離型層成分の背面非転写性が不良となる。
mである。離型層の厚さが0.005μm未満であると
離型層と接着剤層との離型性が不足し、0.2μmを超
えると離型層成分の背面非転写性が不良となる。
【0051】[接着剤層]本発明においては、ポリエチ
レンナフタレートフイルムの片面に離型層を設け、もう
一方の面に接着剤層を設ける。この接着剤層はポリエチ
レンナフタレートフイルムとガラス板とを接着する機能
を有する接着剤を構成成分とする薄膜であり、接着剤と
しては特に感圧接着剤(いわゆる粘着剤)が好ましい。
レンナフタレートフイルムの片面に離型層を設け、もう
一方の面に接着剤層を設ける。この接着剤層はポリエチ
レンナフタレートフイルムとガラス板とを接着する機能
を有する接着剤を構成成分とする薄膜であり、接着剤と
しては特に感圧接着剤(いわゆる粘着剤)が好ましい。
【0052】上記の粘着剤としては、例えばアクリル系
粘着剤、天然ゴムとタッキファイヤーとのブレンド物、
スチレン・ブタジエンブロック共重合体、ポリイソブチ
レン、エチレン・酢ビ共重合体等を挙げることができ、
特にアクリル系粘着剤が好ましい。このアクリル系粘着
剤としては、例えばアクリル酸ブチル、アクリル酸−2
−ヘキシル、アクリル酸イソオキシル等を重合して得ら
れるアクリル系重合体や共重合体に、必要に応じて可塑
剤、アクリル系モノマー、増粘剤、硬化剤、粘性付与
剤、有機溶剤等を配合したものが好ましい。
粘着剤、天然ゴムとタッキファイヤーとのブレンド物、
スチレン・ブタジエンブロック共重合体、ポリイソブチ
レン、エチレン・酢ビ共重合体等を挙げることができ、
特にアクリル系粘着剤が好ましい。このアクリル系粘着
剤としては、例えばアクリル酸ブチル、アクリル酸−2
−ヘキシル、アクリル酸イソオキシル等を重合して得ら
れるアクリル系重合体や共重合体に、必要に応じて可塑
剤、アクリル系モノマー、増粘剤、硬化剤、粘性付与
剤、有機溶剤等を配合したものが好ましい。
【0053】この接着剤層は例えば前記の接着剤の水性
液や有機溶剤溶液等の塗布液をポリエチレンナフタレー
トフイルムに塗布し、乾燥することにより塗設すること
ができる。
液や有機溶剤溶液等の塗布液をポリエチレンナフタレー
トフイルムに塗布し、乾燥することにより塗設すること
ができる。
【0054】尚、接着剤層の厚さは0.1〜10μmで
あることが好ましい。接着剤層の厚さが上記の範囲であ
ると接着剤層のポリエステルフイルムやガラス板との接
着性が良好となり、積層フイルムの透明性が良好とな
る。
あることが好ましい。接着剤層の厚さが上記の範囲であ
ると接着剤層のポリエステルフイルムやガラス板との接
着性が良好となり、積層フイルムの透明性が良好とな
る。
【0055】かくして得られた積層フイルムは、その接
着剤層面を窓ガラス等のガラス板に貼付することによっ
て、ガラスが破損した際に飛散を防止する効果が優れ
る。
着剤層面を窓ガラス等のガラス板に貼付することによっ
て、ガラスが破損した際に飛散を防止する効果が優れ
る。
【0056】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。尚、各特性値は下記の方法で測定した。
明する。尚、各特性値は下記の方法で測定した。
【0057】1.ガラス飛散性 基準サンプルとして肉厚12μmの二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフイルムを用いた積層フイルム(比較
例1に示したを積層フイルム)を用い、この積層フイル
ムの粘着剤層を、厚さ3.2mmのガラス板に貼付けた
積層体をつくり、この積層体を保持台の上にガラス板面
を上側として水平に設置し、このガラス板面に、重量
1.5kgの球状垂りを高さ5.5mから垂直に落下さ
せて衝撃を与え、破損したガラス板の飛散の程度を観察
した。次いで、評価を行なう積層フイルムを用いて上記
と同様に垂りを落下させて衝撃を与え、破損したガラス
板の飛散の程度を観察し、下記のとおり評価した。 A:飛散の程度が基準サンプルに比較して極めて軽度
(ガラス飛散性良好) B:飛散の程度が基準サンプルに比較して軽度 (ガラ
ス飛散性やや良好) C:飛散の程度が基準サンプルと概略同等(ガラス飛散
性不良)
ンテレフタレートフイルムを用いた積層フイルム(比較
例1に示したを積層フイルム)を用い、この積層フイル
ムの粘着剤層を、厚さ3.2mmのガラス板に貼付けた
積層体をつくり、この積層体を保持台の上にガラス板面
を上側として水平に設置し、このガラス板面に、重量
1.5kgの球状垂りを高さ5.5mから垂直に落下さ
せて衝撃を与え、破損したガラス板の飛散の程度を観察
した。次いで、評価を行なう積層フイルムを用いて上記
と同様に垂りを落下させて衝撃を与え、破損したガラス
板の飛散の程度を観察し、下記のとおり評価した。 A:飛散の程度が基準サンプルに比較して極めて軽度
(ガラス飛散性良好) B:飛散の程度が基準サンプルに比較して軽度 (ガラ
ス飛散性やや良好) C:飛散の程度が基準サンプルと概略同等(ガラス飛散
性不良)
【0058】2.離型性 フイルムサンプルの離型層面に塩化ビニルゾルを塗布
し、乾燥して厚み5μmの塩化ビニル層を塗設した。次
いで、塩化ビニル層を補強するため塩化ビニル層表面に
粘着テープ(ニチバン(株)製・セロテープ)を貼り付
け、サンプルを1/2インチ幅に切断した後、引張り試
験機にて離型層表面と塩化ビニル層との剥離強度(g/
in)を測定した。得られた剥離強度から離型性を下記
のとおり評価した。 A: 剥離強度≦40g/in(剥離性良好) B:40g/in<剥離強度≦70g/in(剥離性やや良好) C:70g/in<剥離強度 (剥離性不良)
し、乾燥して厚み5μmの塩化ビニル層を塗設した。次
いで、塩化ビニル層を補強するため塩化ビニル層表面に
粘着テープ(ニチバン(株)製・セロテープ)を貼り付
け、サンプルを1/2インチ幅に切断した後、引張り試
験機にて離型層表面と塩化ビニル層との剥離強度(g/
in)を測定した。得られた剥離強度から離型性を下記
のとおり評価した。 A: 剥離強度≦40g/in(剥離性良好) B:40g/in<剥離強度≦70g/in(剥離性やや良好) C:70g/in<剥離強度 (剥離性不良)
【0059】3.背面非転写性 ブランクフイルム(離型層を設けていないポリエステル
フイルム;水接触角がθ0 のもの)と、サンプルフイル
ムの離型層面とを重ね、5 kg/cm2 の荷重を加えた状態
で51℃、58%RHの雰囲気で7時間保持した後剥離
し、ブランクフイルムのサンプルフイルムとの接触面の
水接触角(θ1 )を測定し、得られた測定結果から下記
の基準により背面非転写性を評価した。 A: θ1 /θ0 ≧0.95(背面非転写性良
好) B:0.95>θ1 /θ0 ≧0.92(背面非転写性や
や良好) C:0.92>θ1 /θ0 (背面非転写性不
良) 尚、水接触角は、サンプルフイルムを、測定面を上にし
て自動接触角測定装置(エルマ社製)にセットし、温度
22℃の条件にて水滴を落下させてから1分後の接触角
を読み取ることにより測定した。
フイルム;水接触角がθ0 のもの)と、サンプルフイル
ムの離型層面とを重ね、5 kg/cm2 の荷重を加えた状態
で51℃、58%RHの雰囲気で7時間保持した後剥離
し、ブランクフイルムのサンプルフイルムとの接触面の
水接触角(θ1 )を測定し、得られた測定結果から下記
の基準により背面非転写性を評価した。 A: θ1 /θ0 ≧0.95(背面非転写性良
好) B:0.95>θ1 /θ0 ≧0.92(背面非転写性や
や良好) C:0.92>θ1 /θ0 (背面非転写性不
良) 尚、水接触角は、サンプルフイルムを、測定面を上にし
て自動接触角測定装置(エルマ社製)にセットし、温度
22℃の条件にて水滴を落下させてから1分後の接触角
を読み取ることにより測定した。
【0060】[実施例1]0.66 dl/g のポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下『P
EN』という。)(Tg=119℃、平均粒径が0.1
μmのシリカ微粒子を0.2重量%含有)を押出機にて
溶融し、回転冷却ドラム上にシート状に押出して無延伸
フイルムとした。次いでこの無延伸フイルムを128℃
にて縦方向に3.4倍延伸して一軸延伸フイルムとし、
この一軸延伸フイルムの片面に前記式(I−4)におい
てp=6、q=5、r=14、s=6のランダム共重合
体(S1)62重量%、メタクリル酸メチル成分(43
モル%)、メタクリル酸エチル成分(32モル%)、ア
クリル酸エチル成分(14モル%)、メタクリル酸グリ
シジル成分(5モル%)、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル成分(3モル%)およびN−メトキシメチルアクリ
ルアミド成分(3モル%)の共重合体(A1、Tg=5
3℃、平均分子量=79,600)28重量%並びにエ
チレンオキシド・プロピレンオキシド・ブロック共重合
体(平均分子量=7,780)10重量%からなる組成
の5重量%水性液をグラビアコーターで塗布した。
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下『P
EN』という。)(Tg=119℃、平均粒径が0.1
μmのシリカ微粒子を0.2重量%含有)を押出機にて
溶融し、回転冷却ドラム上にシート状に押出して無延伸
フイルムとした。次いでこの無延伸フイルムを128℃
にて縦方向に3.4倍延伸して一軸延伸フイルムとし、
この一軸延伸フイルムの片面に前記式(I−4)におい
てp=6、q=5、r=14、s=6のランダム共重合
体(S1)62重量%、メタクリル酸メチル成分(43
モル%)、メタクリル酸エチル成分(32モル%)、ア
クリル酸エチル成分(14モル%)、メタクリル酸グリ
シジル成分(5モル%)、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル成分(3モル%)およびN−メトキシメチルアクリ
ルアミド成分(3モル%)の共重合体(A1、Tg=5
3℃、平均分子量=79,600)28重量%並びにエ
チレンオキシド・プロピレンオキシド・ブロック共重合
体(平均分子量=7,780)10重量%からなる組成
の5重量%水性液をグラビアコーターで塗布した。
【0061】次いで塗布フイルムを104℃で乾燥後、
139℃で横方向に3.8倍延伸し、213℃で熱処理
して二軸延伸ポリエチレンナフタレートフイルム(ベー
スフイルム)の厚さ53μm、離型層の厚さ0.04μ
mの塗布フイルムをつくった。更に塗布フイルムの離型
層非塗布面にアクリル樹脂系粘着剤(アクリル酸エステ
ルと架橋性アクリルモノマーの共重合体、可塑剤、タッ
キファイヤー及び溶剤からなる粘着性組成物)層を塗設
して積層フイルムとした。この積層フイルムの評価結果
を表1に示す。また、積層フイルムの粘着剤層面と厚さ
3.2mmのガラス板とを貼合せ積層体とし、この積層
体の評価結果を表1に示す。
139℃で横方向に3.8倍延伸し、213℃で熱処理
して二軸延伸ポリエチレンナフタレートフイルム(ベー
スフイルム)の厚さ53μm、離型層の厚さ0.04μ
mの塗布フイルムをつくった。更に塗布フイルムの離型
層非塗布面にアクリル樹脂系粘着剤(アクリル酸エステ
ルと架橋性アクリルモノマーの共重合体、可塑剤、タッ
キファイヤー及び溶剤からなる粘着性組成物)層を塗設
して積層フイルムとした。この積層フイルムの評価結果
を表1に示す。また、積層フイルムの粘着剤層面と厚さ
3.2mmのガラス板とを貼合せ積層体とし、この積層
体の評価結果を表1に示す。
【0062】[実施例2〜8および比較例1〜2]ベー
スフイルムに用いたポリエステルの種類、ベースフイル
ムの肉厚、離型層の組成および離型層の肉厚を表1に記
載のように変更した以外は実施例1と同様にして得た積
層フイルムおよび積層体の評価結果を表1に示す。
スフイルムに用いたポリエステルの種類、ベースフイル
ムの肉厚、離型層の組成および離型層の肉厚を表1に記
載のように変更した以外は実施例1と同様にして得た積
層フイルムおよび積層体の評価結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1より明らかなように、実施例1〜8の
積層フイルムは、離型性、背面非転写性、耐ガラス飛散
性に優れたものであった。
積層フイルムは、離型性、背面非転写性、耐ガラス飛散
性に優れたものであった。
【0065】尚、表1において[PEN]、[PE
T]、[S2]、[S3]および[E1]はそれぞれ下
記の重合体あるいは共重合体である。
T]、[S2]、[S3]および[E1]はそれぞれ下
記の重合体あるいは共重合体である。
【0066】[PEN]:固有粘度が0.66 dl/g の
ポリエチレンナフタレート [PET]:固有粘度が0.60 dl/g のポリエチレン
テレフタレート [S2]:前記式(I−5)においてp=6、q=5、
r=14、s=6のランダム共重合体 [S3]:水酸基(水酸基価89)を含有ポリジメチル
シロキサン(平均分子量=35,900) [E1]:ジカルボン酸成分がテレフタル酸(73モル
%)、イソフタル酸(14モル%)、アジピン酸(5モ
ル%)及び5−Kスルホイソフタル酸(8モル%)、グ
リコール成分がエチレングリコール(89モル%)及び
1,4−ブタンジオール(11モル%)の共重合ポリエ
ステル(平均分子量=17,650)
ポリエチレンナフタレート [PET]:固有粘度が0.60 dl/g のポリエチレン
テレフタレート [S2]:前記式(I−5)においてp=6、q=5、
r=14、s=6のランダム共重合体 [S3]:水酸基(水酸基価89)を含有ポリジメチル
シロキサン(平均分子量=35,900) [E1]:ジカルボン酸成分がテレフタル酸(73モル
%)、イソフタル酸(14モル%)、アジピン酸(5モ
ル%)及び5−Kスルホイソフタル酸(8モル%)、グ
リコール成分がエチレングリコール(89モル%)及び
1,4−ブタンジオール(11モル%)の共重合ポリエ
ステル(平均分子量=17,650)
【0067】
【発明の効果】本発明の積層フイルムは、ベースフイル
ムに特定構造の高強度のフイルムを用い、特定の成分か
らなる離型層および接着剤層を設けているので、厚みの
薄いフイルムであっても優れたガラス飛散防止性が得ら
れ、またガラス板に貼付け施工する際の作業性も良好な
ものである。
ムに特定構造の高強度のフイルムを用い、特定の成分か
らなる離型層および接着剤層を設けているので、厚みの
薄いフイルムであっても優れたガラス飛散防止性が得ら
れ、またガラス板に貼付け施工する際の作業性も良好な
ものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/00 B32B 27/00 M 101 101 // B29K 67:00 B29L 9:00
Claims (4)
- 【請求項1】 厚さ4〜150μmのポリエチレンナフ
タレートフイルムの片面に、シロキサン結合を有する離
型性ポリマーを主成分とする厚さ0.005〜0.2μ
mの離型層を設け、もう一方の面に接着剤層を設けた積
層フイルム。 - 【請求項2】 シロキサン結合を有する離型性ポリマー
が、シランカップリング剤の硬化物、シランカップリン
グ剤オリゴマーの硬化物、シリコーン樹脂および変性シ
リコーン樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種の
ポリマーである請求項1に記載の積層フイルム。 - 【請求項3】 離型層が、縦方向に一軸延伸されたポリ
エチレンナフタレートフイルムの片面に、シランカップ
リング剤、シランカップリング剤オリゴマー、シリコー
ン樹脂および変性シリコーン樹脂からなる群から選ばれ
た少なくとも1種を含む水性液を塗布し、乾燥、延伸後
150〜260℃で熱処理して設けられた請求項1に記
載の積層フイルム。 - 【請求項4】 接着剤層面をガラス板に貼付けることに
よりガラス飛散防止に用いる請求項1に記載の積層フイ
ルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23995095A JPH0976441A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 積層フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23995095A JPH0976441A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 積層フイルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0976441A true JPH0976441A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17052243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23995095A Pending JPH0976441A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 積層フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0976441A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006289985A (ja) * | 2000-08-12 | 2006-10-26 | Lg Chemical Co Ltd | 多成分系複合フィルム、それを含む高分子分離膜及びそれを含む高分子電解質システム |
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1995
- 1995-09-19 JP JP23995095A patent/JPH0976441A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006289985A (ja) * | 2000-08-12 | 2006-10-26 | Lg Chemical Co Ltd | 多成分系複合フィルム、それを含む高分子分離膜及びそれを含む高分子電解質システム |
US7470488B2 (en) | 2000-08-12 | 2008-12-30 | Lg Chemical Co., Ltd. | Multi-component composite film method for preparing the same |
US7709153B2 (en) | 2000-08-12 | 2010-05-04 | Lg Chemical Co., Ltd. | Multi-component composite film method for preparing the same |
JP4624304B2 (ja) * | 2000-08-12 | 2011-02-02 | エルジー・ケミカル・カンパニー・リミテッド | 多成分系複合フィルム、それを含む高分子分離膜及びそれを含む高分子電解質システム |
US8617645B2 (en) | 2000-08-12 | 2013-12-31 | Lg Chem. Ltd. | Multi-component composite film method for preparing the same |
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