JPH0976342A - ポリオレフィン系接合用シート及びそれを用いたスリーブ形成方法 - Google Patents
ポリオレフィン系接合用シート及びそれを用いたスリーブ形成方法Info
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- JPH0976342A JPH0976342A JP26371295A JP26371295A JPH0976342A JP H0976342 A JPH0976342 A JP H0976342A JP 26371295 A JP26371295 A JP 26371295A JP 26371295 A JP26371295 A JP 26371295A JP H0976342 A JPH0976342 A JP H0976342A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶剤接着シール法によるスリーブ形成に好適
なポリオレフィン系接合用シート、及び、それを用いて
耐熱性スリーブを形成する方法を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂シートの両端部を
互いに重合接着させてスリーブを形成させるために、接
着させる両端部の各々の重合部に、5〜20μm厚みの
塩素化ポリオレフィン系樹脂層を有するポリオレフィン
系接合用シート;及び、上記接合用シートが有する両端
部の塩素化ポリオレフィン系樹脂層の少なくとも一方の
面に該塩素化ポリオレフィン系樹脂を溶解する溶剤を塗
布した後、両端部の塩素化ポリオレフィン系樹脂層同志
を重合圧着するスリーブ形成方法。
なポリオレフィン系接合用シート、及び、それを用いて
耐熱性スリーブを形成する方法を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂シートの両端部を
互いに重合接着させてスリーブを形成させるために、接
着させる両端部の各々の重合部に、5〜20μm厚みの
塩素化ポリオレフィン系樹脂層を有するポリオレフィン
系接合用シート;及び、上記接合用シートが有する両端
部の塩素化ポリオレフィン系樹脂層の少なくとも一方の
面に該塩素化ポリオレフィン系樹脂を溶解する溶剤を塗
布した後、両端部の塩素化ポリオレフィン系樹脂層同志
を重合圧着するスリーブ形成方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
接合用シート及びそれを用いたスリーブ形成方法に関
し、更に詳細には、溶剤接着シール法に適したポリオレ
フィン系接合用シート、及びそれを用いた耐熱性スリー
ブの形成方法に関する。
接合用シート及びそれを用いたスリーブ形成方法に関
し、更に詳細には、溶剤接着シール法に適したポリオレ
フィン系接合用シート、及びそれを用いた耐熱性スリー
ブの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】包装材料用の熱可塑性樹脂フィルムまた
はシートを筒状に接合する方法としては、フィルムまた
はシートを熱熔融させて接着させるヒートシール法、接
合部に接着剤を塗布して接着させる接着剤シール法、及
び接合部に対応する部分に溶剤を塗布してフィルムまた
はシートを一部溶解させて接着させる溶剤接着シール法
が知られている。また、包装材料用の熱可塑性樹脂フィ
ルムまたはシートとしては、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン樹脂からなるものなどが一般的に多く
用いられている。
はシートを筒状に接合する方法としては、フィルムまた
はシートを熱熔融させて接着させるヒートシール法、接
合部に接着剤を塗布して接着させる接着剤シール法、及
び接合部に対応する部分に溶剤を塗布してフィルムまた
はシートを一部溶解させて接着させる溶剤接着シール法
が知られている。また、包装材料用の熱可塑性樹脂フィ
ルムまたはシートとしては、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン樹脂からなるものなどが一般的に多く
用いられている。
【0003】従来、これらに代表される包装材料用フィ
ルムまたはシートを筒状に接合する場合、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂などの耐溶剤性の劣るフィル
ムまたはシートを用いる場合においては、ヒートシール
法のみならず溶剤接着シール法や接着剤シール法も多く
用いられてきた。これに対し、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン系樹脂からなるフィルムま
たはシートを用いる場合には、その特性に由来する非親
和性から濡れ性が劣り接着剤の投錨効果が低減するた
め、満足できる接着性を確保できる好適な接着剤が存在
しない上、この種のフィルムまたはシートは、耐溶剤性
に優れているので溶剤接着シール法も適用できず、その
結果、接合方法として専らヒートシール法のみに限られ
るという欠点があった。
ルムまたはシートを筒状に接合する場合、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂などの耐溶剤性の劣るフィル
ムまたはシートを用いる場合においては、ヒートシール
法のみならず溶剤接着シール法や接着剤シール法も多く
用いられてきた。これに対し、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン系樹脂からなるフィルムま
たはシートを用いる場合には、その特性に由来する非親
和性から濡れ性が劣り接着剤の投錨効果が低減するた
め、満足できる接着性を確保できる好適な接着剤が存在
しない上、この種のフィルムまたはシートは、耐溶剤性
に優れているので溶剤接着シール法も適用できず、その
結果、接合方法として専らヒートシール法のみに限られ
るという欠点があった。
【0004】そこで、斯る欠点を解決するために、様々
な接合方法が提案されている。例えば、ポリエチレン・
ポリプロピレン製品における部材の接着構造として、接
合する互いの接着面に塩素化ポリプロピレンからなるポ
リプロピレンプライマー層を予め設け、その面を介して
如何なる接着剤でも接着できるようにする方法(特開平
3−229774)、ポリプロピレン被接着物を改質し
た後、塩素化ポリプロピレン樹脂を含む接着剤により接
着する方法(特開平4−132742)、およびポリオ
レフィン成形物のための接着剤(特開昭48−453
4)等が挙げられる。
な接合方法が提案されている。例えば、ポリエチレン・
ポリプロピレン製品における部材の接着構造として、接
合する互いの接着面に塩素化ポリプロピレンからなるポ
リプロピレンプライマー層を予め設け、その面を介して
如何なる接着剤でも接着できるようにする方法(特開平
3−229774)、ポリプロピレン被接着物を改質し
た後、塩素化ポリプロピレン樹脂を含む接着剤により接
着する方法(特開平4−132742)、およびポリオ
レフィン成形物のための接着剤(特開昭48−453
4)等が挙げられる。
【0005】しかしながら、これらの方法は、いずれ
も、塩素化ポリプロピレン樹脂を含む組成物をポリオレ
フィン系樹脂の表面に塗工してプライマー層を設けるこ
とにより、他の接着剤との投錨効果を増大させてからそ
の面に接着剤を介して接着する方法、または、塩素化ポ
リプロピレン樹脂を含む樹脂組成の接着剤を用いた接着
方法である。したがって、これらの方法では、接着剤塗
布後、接着剤に含まれる溶剤を蒸発させるため、あるい
は接着剤を硬化させるために乾燥工程が必要となり、設
備が複雑になるので生産効率の低下を招くという欠点が
あった。
も、塩素化ポリプロピレン樹脂を含む組成物をポリオレ
フィン系樹脂の表面に塗工してプライマー層を設けるこ
とにより、他の接着剤との投錨効果を増大させてからそ
の面に接着剤を介して接着する方法、または、塩素化ポ
リプロピレン樹脂を含む樹脂組成の接着剤を用いた接着
方法である。したがって、これらの方法では、接着剤塗
布後、接着剤に含まれる溶剤を蒸発させるため、あるい
は接着剤を硬化させるために乾燥工程が必要となり、設
備が複雑になるので生産効率の低下を招くという欠点が
あった。
【0006】尚、塩素化ポリプロピレン樹脂を利用する
他の方法として、ポリプロピレンコアーとポリオレフィ
ン発泡体との接着方法において、塩素化ポリプロピレン
樹脂を含む組成物をポリプロピレンコアー表面に塗布・
乾燥してプライマー層を設けた後、このプライマー層を
介してポリプロピレンコアーとポリオレフィン発泡体と
を金型によって真空熱成形で接合する方法(特開平2−
196634)、及びラベル基材の一方の面に塩素化ポ
リプロピレン樹脂を含む接着剤層を設け、ポリオレフィ
ン系プラスチック容器に熱接着する方法(特開平−10
3083)等があるが、これらは、いずれもヒートシー
ル法に属する。
他の方法として、ポリプロピレンコアーとポリオレフィ
ン発泡体との接着方法において、塩素化ポリプロピレン
樹脂を含む組成物をポリプロピレンコアー表面に塗布・
乾燥してプライマー層を設けた後、このプライマー層を
介してポリプロピレンコアーとポリオレフィン発泡体と
を金型によって真空熱成形で接合する方法(特開平2−
196634)、及びラベル基材の一方の面に塩素化ポ
リプロピレン樹脂を含む接着剤層を設け、ポリオレフィ
ン系プラスチック容器に熱接着する方法(特開平−10
3083)等があるが、これらは、いずれもヒートシー
ル法に属する。
【0007】このように、ポリオレフィン系樹脂シート
を溶剤接着方式で接合する方法は未だ知られておらず、
従って、ポリオレフィン系樹脂シートを、生産効率の良
い機械、例えば、フード・パッケージング(1988年
9月号、第67頁〜第72頁)に記載された、米国トラ
イン社製の自動ラベリングマシン(TRWE5500G
/S)等の機械を使用することができないという欠点が
あった。
を溶剤接着方式で接合する方法は未だ知られておらず、
従って、ポリオレフィン系樹脂シートを、生産効率の良
い機械、例えば、フード・パッケージング(1988年
9月号、第67頁〜第72頁)に記載された、米国トラ
イン社製の自動ラベリングマシン(TRWE5500G
/S)等の機械を使用することができないという欠点が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、ポリオレフィン系樹脂シートの溶剤接着シール法に
ついて鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂シート
の相対する両端面に糊代部(以後重合部とする)を設
け、この両重合部に塩素化ポリオレフィン系樹脂からな
る層を予め設けておき、その少くとも一方の塩素化ポリ
オレフィン系樹脂面にそれを溶解する溶剤を塗布したの
ち塩素化ポリオレフィン系樹脂層同士を重合圧着するこ
とによって、充分強力にシールすることができることを
見出し本発明に到達した。
は、ポリオレフィン系樹脂シートの溶剤接着シール法に
ついて鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂シート
の相対する両端面に糊代部(以後重合部とする)を設
け、この両重合部に塩素化ポリオレフィン系樹脂からな
る層を予め設けておき、その少くとも一方の塩素化ポリ
オレフィン系樹脂面にそれを溶解する溶剤を塗布したの
ち塩素化ポリオレフィン系樹脂層同士を重合圧着するこ
とによって、充分強力にシールすることができることを
見出し本発明に到達した。
【0009】従って本発明の第1の目的は、溶剤接着シ
ール法によって耐熱性スリーブを形成することのできる
ポリオレフィン系接合用シートを提供することにある。
本発明の第2の目的は、溶剤接着シール法によりポリオ
レフィン系樹脂シートを用いて溶剤接着シール法により
耐熱性スリーブを形成する方法を提供することにある。
ール法によって耐熱性スリーブを形成することのできる
ポリオレフィン系接合用シートを提供することにある。
本発明の第2の目的は、溶剤接着シール法によりポリオ
レフィン系樹脂シートを用いて溶剤接着シール法により
耐熱性スリーブを形成する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、ポリオレフィン系樹脂シートの両端部を互いに重合
接着させてスリーブを形成させるためのポリオレフィン
系接合用シートであって、接着させる両端部の各々の重
合面に、5〜20μm厚みの塩素化ポリオレフィン系樹
脂層を有することを特徴とするポリオレフィン系接合用
シート及びそれを用いたスリーブ形成方法によって達成
された。
は、ポリオレフィン系樹脂シートの両端部を互いに重合
接着させてスリーブを形成させるためのポリオレフィン
系接合用シートであって、接着させる両端部の各々の重
合面に、5〜20μm厚みの塩素化ポリオレフィン系樹
脂層を有することを特徴とするポリオレフィン系接合用
シート及びそれを用いたスリーブ形成方法によって達成
された。
【0011】以下、本発明を図面と共に説明する。図1
は、両端部に塩素化ポリオレフィン層を有する本発明の
ポリオレフィン系接合用シートの断面図である。図中の
符号1はポリオレフィン系樹脂シート、2a及び2bは
重合部、3は塩素化ポリオレフィン系樹脂層、4は接合
用シートである。
は、両端部に塩素化ポリオレフィン層を有する本発明の
ポリオレフィン系接合用シートの断面図である。図中の
符号1はポリオレフィン系樹脂シート、2a及び2bは
重合部、3は塩素化ポリオレフィン系樹脂層、4は接合
用シートである。
【0012】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
シート1は、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹
脂などのポリオレフィンからなるシート状若しくはフィ
ルム状のものであれば、単体若しくは積層体、非発泡シ
ート若しくは発泡シート、枚葉若しくはロール状の何れ
でも良いが、スリーブの用途の観点から、一軸熱収縮性
を有するシートであることが好ましく、生産効率の観点
からは、ロール状の形態であることが好ましい。
シート1は、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹
脂などのポリオレフィンからなるシート状若しくはフィ
ルム状のものであれば、単体若しくは積層体、非発泡シ
ート若しくは発泡シート、枚葉若しくはロール状の何れ
でも良いが、スリーブの用途の観点から、一軸熱収縮性
を有するシートであることが好ましく、生産効率の観点
からは、ロール状の形態であることが好ましい。
【0013】本発明で用いる塩素化ポリオレフィン系樹
脂層3は特に限定されるものではないが、塩素化率が3
0〜80重量%のポリオレフィン系樹脂であることが好
ましい。この塩素化ポリオレフィン系樹脂層3を、ポリ
オレフィン系樹脂シートの両端重合部2a、2b(図参
照)に設ける方法としては、例えばトルエン等の溶剤に
溶解した塩素化ポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹
脂組成物を印刷する方法が好適である。この印刷方法と
しては、例えばスクリーン印刷、グラビヤ印刷などの公
知の印刷方法を挙げることができる。
脂層3は特に限定されるものではないが、塩素化率が3
0〜80重量%のポリオレフィン系樹脂であることが好
ましい。この塩素化ポリオレフィン系樹脂層3を、ポリ
オレフィン系樹脂シートの両端重合部2a、2b(図参
照)に設ける方法としては、例えばトルエン等の溶剤に
溶解した塩素化ポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹
脂組成物を印刷する方法が好適である。この印刷方法と
しては、例えばスクリーン印刷、グラビヤ印刷などの公
知の印刷方法を挙げることができる。
【0014】上記の樹脂組成物には、必要に応じてエポ
キシ系などの硬化剤、シリカ微粉末などのブロッキング
防止剤、着色顔料など公知の添加剤を適宜使用すること
ができる。塩素化ポリオレフィン系樹脂層3の厚さは、
5〜20μmであることが好ましく、特に10〜15μ
mであることが好ましい。5μm以下では有効な接合強
度が得られず、20μm以上ではロール状に巻き取る際
に段差ができるので好ましくない。
キシ系などの硬化剤、シリカ微粉末などのブロッキング
防止剤、着色顔料など公知の添加剤を適宜使用すること
ができる。塩素化ポリオレフィン系樹脂層3の厚さは、
5〜20μmであることが好ましく、特に10〜15μ
mであることが好ましい。5μm以下では有効な接合強
度が得られず、20μm以上ではロール状に巻き取る際
に段差ができるので好ましくない。
【0015】本発明のスリーブの形成方法は、本発明の
ポリオレフィン系接合用シートの両端部に設けられた塩
素化ポリオレフィン系樹脂層の少なくとも一方の表面
に、有機溶剤を塗布してその表面を溶解させ、次いで両
端面に設けられた塩素化ポリオレフィン系樹脂層同志を
重合して圧着することにより実施される(図2参照)。
ポリオレフィン系接合用シートの両端部に設けられた塩
素化ポリオレフィン系樹脂層の少なくとも一方の表面
に、有機溶剤を塗布してその表面を溶解させ、次いで両
端面に設けられた塩素化ポリオレフィン系樹脂層同志を
重合して圧着することにより実施される(図2参照)。
【0016】本発明において塩素化ポリオレフィン系樹
脂層3に塗布する有機溶剤は、低沸点溶剤であることが
好ましく、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの
脂肪族炭化水素系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル系溶剤、塩化メチレンなどの塩素化炭化水素
系溶剤、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤の中
から適宜選択して使用することができる。
脂層3に塗布する有機溶剤は、低沸点溶剤であることが
好ましく、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの
脂肪族炭化水素系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル系溶剤、塩化メチレンなどの塩素化炭化水素
系溶剤、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤の中
から適宜選択して使用することができる。
【0017】上記のような低沸点溶剤を使用すると、溶
剤塗布後、塩素化ポリオレフィン系樹脂層3同士が圧着
される間に溶剤が蒸発して乾燥し、その後の各工程でも
剥がれるようなことがなく、充分な強度で接合する。こ
のように、低沸点溶剤を使用すると、接着剤による接合
方法の場合に必要とされる乾燥工程が不要となるので生
産効率を上げることができる。
剤塗布後、塩素化ポリオレフィン系樹脂層3同士が圧着
される間に溶剤が蒸発して乾燥し、その後の各工程でも
剥がれるようなことがなく、充分な強度で接合する。こ
のように、低沸点溶剤を使用すると、接着剤による接合
方法の場合に必要とされる乾燥工程が不要となるので生
産効率を上げることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン系接合用
シートは、いかなる接合方法によって接合することもで
きるので、従来使用されているラベリングマシンや、溶
剤接着シール法の実用機等を用いて、容易にスリーブを
形成させることができる。
シートは、いかなる接合方法によって接合することもで
きるので、従来使用されているラベリングマシンや、溶
剤接着シール法の実用機等を用いて、容易にスリーブを
形成させることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系接合用シート
を用いれば、耐熱性、耐薬品性に優れるポリオレフィン
系樹脂からなるシートを、従来成し得なかった溶剤接着
シール法により容易に筒状に接合することができる。従
って、従来より溶剤接着シール法の実用機として利用さ
れている、例えば米国トライン(TRINE)社製の自
動ラベリングマシンTRINE5500G/Sなどを用
いて耐熱性スリーブを形成することが可能となった。ま
た、本発明のポリオレフィン系接合用シートは、接合方
式を選ばず使用できるため極めて経済的である。
を用いれば、耐熱性、耐薬品性に優れるポリオレフィン
系樹脂からなるシートを、従来成し得なかった溶剤接着
シール法により容易に筒状に接合することができる。従
って、従来より溶剤接着シール法の実用機として利用さ
れている、例えば米国トライン(TRINE)社製の自
動ラベリングマシンTRINE5500G/Sなどを用
いて耐熱性スリーブを形成することが可能となった。ま
た、本発明のポリオレフィン系接合用シートは、接合方
式を選ばず使用できるため極めて経済的である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1.ポリオレフィン系樹脂シート1として、一軸
熱収縮特性を有するポリプロピレンフィルムと一軸熱収
縮特性を有する発泡ポリプロピレンシートが積層されて
なる複合シート(パールパッツケージ(株)製、商品名
LPSレトルトタイプ)を用いた。このポリオレフィン
系樹脂シート1に、グラビヤ印刷機を用いて、重合部2
a、2bに対応する位置に塩素化ポリオレフィン系樹脂
を主成分とする塗液を予め印刷した。印刷上の要件は次
の通りである。
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1.ポリオレフィン系樹脂シート1として、一軸
熱収縮特性を有するポリプロピレンフィルムと一軸熱収
縮特性を有する発泡ポリプロピレンシートが積層されて
なる複合シート(パールパッツケージ(株)製、商品名
LPSレトルトタイプ)を用いた。このポリオレフィン
系樹脂シート1に、グラビヤ印刷機を用いて、重合部2
a、2bに対応する位置に塩素化ポリオレフィン系樹脂
を主成分とする塗液を予め印刷した。印刷上の要件は次
の通りである。
【0021】相対する重合部2a、2bに対応して塩素
化ポリオレフィン系樹脂層3を設けるために、先ず両端
を重ね合わせ、直径6cmの筒状にした時の円周長である
18.8cmに両端面a、bが互いに接する長さ5mmを加
えた長さである19.3mmを1ピッチとして、等間隔に
8mm巾の重合部2aを設けた。次に、重合部2aと相対
する重合部2bとして、重合部2aとは反対の面に、重
合部2aと同一のピッチで8mm巾の重合部2bを設け、
塩素化ポリオレフィン系樹脂層3が設けられた本発明の
接合用シート4を得た。
化ポリオレフィン系樹脂層3を設けるために、先ず両端
を重ね合わせ、直径6cmの筒状にした時の円周長である
18.8cmに両端面a、bが互いに接する長さ5mmを加
えた長さである19.3mmを1ピッチとして、等間隔に
8mm巾の重合部2aを設けた。次に、重合部2aと相対
する重合部2bとして、重合部2aとは反対の面に、重
合部2aと同一のピッチで8mm巾の重合部2bを設け、
塩素化ポリオレフィン系樹脂層3が設けられた本発明の
接合用シート4を得た。
【0022】塩素化ポリオレフィン系樹脂としては、塩
素化ポリプロピレン樹脂(日本製紙(株)製 商品名ス
ーパークロン L:固形分濃度30%溶液)をトルエン
で20%濃度に希釈したものを使用した。この時の塩素
化ポリオレフィン系樹脂層3の塗工量は12g/m2 で
あり、乾燥後の層の厚さは10μmであった。得られた
接合用シート4を、図1の如く、長さ19.3cm、巾1
0cmに切断し、枚葉のシートにした。
素化ポリプロピレン樹脂(日本製紙(株)製 商品名ス
ーパークロン L:固形分濃度30%溶液)をトルエン
で20%濃度に希釈したものを使用した。この時の塩素
化ポリオレフィン系樹脂層3の塗工量は12g/m2 で
あり、乾燥後の層の厚さは10μmであった。得られた
接合用シート4を、図1の如く、長さ19.3cm、巾1
0cmに切断し、枚葉のシートにした。
【0023】次いで、酢酸エチルを含浸させたガーゼで
重合部2b面を濡らし、該面を溶解させた後、直ちに糊
代部2a面と接触させて圧着し、筒状物を得た。得られ
た筒状物の状態は美麗で、シール部分の接着強度も充分
に優れたスリーブが形成された。このスリーブを直径
5.5mmのガラス瓶に被せ、直ちに150℃のオーブン
中で熱収縮させ、ガラス瓶にスリーブを密着被覆させ
た。その後、130℃の蒸気の圧力釜中で30分間殺菌
処理を行い、スリーブの状態を観察したところ、何等異
常は見られなかった。
重合部2b面を濡らし、該面を溶解させた後、直ちに糊
代部2a面と接触させて圧着し、筒状物を得た。得られ
た筒状物の状態は美麗で、シール部分の接着強度も充分
に優れたスリーブが形成された。このスリーブを直径
5.5mmのガラス瓶に被せ、直ちに150℃のオーブン
中で熱収縮させ、ガラス瓶にスリーブを密着被覆させ
た。その後、130℃の蒸気の圧力釜中で30分間殺菌
処理を行い、スリーブの状態を観察したところ、何等異
常は見られなかった。
【0024】実施例2.実施例1と同様にして接合用シ
ート4を得、巾10cmに切断して巻取った。米国トライ
ン(TRINE)社製の自動シュリンクラベリングマシ
ンTRINE5500G/S(溶剤はテトラヒドロフラ
ンを用いた)を使用して製造したスリーブを、直径5.
5mmのガラス瓶に被せ、被覆処理を行った。その後、実
施例1と同様に殺菌処理を行った後スリーブの状態を観
察したところ、何等異常は見られなかった。
ート4を得、巾10cmに切断して巻取った。米国トライ
ン(TRINE)社製の自動シュリンクラベリングマシ
ンTRINE5500G/S(溶剤はテトラヒドロフラ
ンを用いた)を使用して製造したスリーブを、直径5.
5mmのガラス瓶に被せ、被覆処理を行った。その後、実
施例1と同様に殺菌処理を行った後スリーブの状態を観
察したところ、何等異常は見られなかった。
【0025】比較例1.実施例1で用いた塩素化ポリプ
ロピレン系樹脂をポリエステル系樹脂(綜研化学(株)
製 商品名サーモラックF−1)に代えた他は全て実施
例1と同様にしてスリーブを得たが、その接合部の接着
強度は極めて弱く、ポリエステル系樹脂層とポリプロピ
レン樹脂シートの界面が容易に剥離して、充分なシール
強度のスリーブを形成することができなかった。
ロピレン系樹脂をポリエステル系樹脂(綜研化学(株)
製 商品名サーモラックF−1)に代えた他は全て実施
例1と同様にしてスリーブを得たが、その接合部の接着
強度は極めて弱く、ポリエステル系樹脂層とポリプロピ
レン樹脂シートの界面が容易に剥離して、充分なシール
強度のスリーブを形成することができなかった。
【図1】本発明に係るポリオレフィン系接合用シートの
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明のスリーブ形成方法の説明図である。
1.ポリオレフィン系樹脂シート 2a.重合部 2b.重合部 3.塩素化ポリプロピレン系樹脂層 4.ポリオレフィン系接合用シート
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂シートの両端部を
互いに重合接着させてスリーブを形成させるためのポリ
オレフィン系接合用シートであって、接着させる両端部
の各々の重合面に、5〜20μm厚みの塩素化ポリオレ
フィン系樹脂層を有することを特徴とするポリオレフィ
ン系接合用シート。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂シートが、一軸熱
収縮特性を有する請求項1に記載されたポリオレフィン
系接合用シート。 - 【請求項3】 請求項1に記載されたポリオレフィン系
接合用シートが有する両端部の塩素化ポリオレフィン系
樹脂層の少なくとも一方の面に該塩素化ポリオレフィン
系樹脂を溶解する溶剤を塗布した後、両端部の塩素化ポ
リオレフィン系樹脂層同志を重合圧着することを特徴と
するスリーブ形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26371295A JPH0976342A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | ポリオレフィン系接合用シート及びそれを用いたスリーブ形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26371295A JPH0976342A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | ポリオレフィン系接合用シート及びそれを用いたスリーブ形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0976342A true JPH0976342A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17393276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26371295A Pending JPH0976342A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | ポリオレフィン系接合用シート及びそれを用いたスリーブ形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0976342A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011008277A (ja) * | 2004-11-11 | 2011-01-13 | Nitto Denko Corp | 組み合わせ型光学フィルム、積層組み合わせ型光学フィルム及び画像表示装置 |
-
1995
- 1995-09-19 JP JP26371295A patent/JPH0976342A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011008277A (ja) * | 2004-11-11 | 2011-01-13 | Nitto Denko Corp | 組み合わせ型光学フィルム、積層組み合わせ型光学フィルム及び画像表示装置 |
JP2013033277A (ja) * | 2004-11-11 | 2013-02-14 | Nitto Denko Corp | 組み合わせ型光学フィルム、積層組み合わせ型光学フィルム及び画像表示装置 |
JP2013033278A (ja) * | 2004-11-11 | 2013-02-14 | Nitto Denko Corp | 組み合わせ型光学フィルム、積層組み合わせ型光学フィルム及び画像表示装置 |
US8432515B2 (en) | 2004-11-11 | 2013-04-30 | Nitto Denko Corporation | Combination optical film, laminated combination optical film and image display |
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