JPH097612A - 熱電池 - Google Patents
熱電池Info
- Publication number
- JPH097612A JPH097612A JP15590495A JP15590495A JPH097612A JP H097612 A JPH097612 A JP H097612A JP 15590495 A JP15590495 A JP 15590495A JP 15590495 A JP15590495 A JP 15590495A JP H097612 A JPH097612 A JP H097612A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- storage container
- battery
- heat
- thermal battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y02E60/12—
Landscapes
- Primary Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱電池の収納容器として耐熱性で且つ絶縁性
を有した樹脂成形材料を使用し、その内側に断熱材の保
護層を設けることにより、発熱剤から発生する燃焼熱で
の収納容器の変形や破損を防止し、軽量化を図ることを
目的とする。 【構成】 素電池と発熱剤を交互に積層した発電部と、
発電部を保温するための断熱材と、発熱剤に着火するた
めの点火具等を収納容器に収納した熱電池であって、前
記収納容器が耐熱性で且つ絶縁性を有した樹脂成形材料
で構成されていることを特徴とする。
を有した樹脂成形材料を使用し、その内側に断熱材の保
護層を設けることにより、発熱剤から発生する燃焼熱で
の収納容器の変形や破損を防止し、軽量化を図ることを
目的とする。 【構成】 素電池と発熱剤を交互に積層した発電部と、
発電部を保温するための断熱材と、発熱剤に着火するた
めの点火具等を収納容器に収納した熱電池であって、前
記収納容器が耐熱性で且つ絶縁性を有した樹脂成形材料
で構成されていることを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、熱電池の改良に関する
ものである。
ものである。
【０００２】
【従来の技術】熱電池は、塩化カリウム−塩化リチウム
などの共融塩を電解質とする電池で、常温では電解質が
非電導性の固体であるため、電池としては不活性な状態
にあるが、高温に加熱すると電解質が良好なイオン電導
性の溶融塩となり、電池として活性な状態となり、外部
に電力を供給し得るような性質の電池である。
などの共融塩を電解質とする電池で、常温では電解質が
非電導性の固体であるため、電池としては不活性な状態
にあるが、高温に加熱すると電解質が良好なイオン電導
性の溶融塩となり、電池として活性な状態となり、外部
に電力を供給し得るような性質の電池である。
【０００３】この種の電池は貯蔵中の自己放電が実用上
皆無で、長期保存後においても製造直後と同様の放電特
性を発揮する。なお、製造時に素電池加熱用の発熱剤を
組み込み、電池使用に際して発熱剤を作用させ、瞬時に
電池を活性化することができるので緊急の用途に便利で
ある。また、水溶液電解液では用いることのできないリ
チウムを負極に用いているので素電池当たりの電圧を高
め得る。更に、また、高温で作動させるため電極反応が
進みやすく、高出力特性を有するなどの特徴があること
から、各種飛翔体、誘導機器といった分野の電源として
実用化されている。
皆無で、長期保存後においても製造直後と同様の放電特
性を発揮する。なお、製造時に素電池加熱用の発熱剤を
組み込み、電池使用に際して発熱剤を作用させ、瞬時に
電池を活性化することができるので緊急の用途に便利で
ある。また、水溶液電解液では用いることのできないリ
チウムを負極に用いているので素電池当たりの電圧を高
め得る。更に、また、高温で作動させるため電極反応が
進みやすく、高出力特性を有するなどの特徴があること
から、各種飛翔体、誘導機器といった分野の電源として
実用化されている。
【０００４】熱電池は一般的に素電池と発熱剤を交互に
積層した発電部と、起動のための点火具、保温のための
断熱材等を収納容器に密閉封入した構造となっている。
使用に際しては、起動用外部端子より、瞬間的に点火電
流を印加することにより点火具が発火し、その火炎で発
熱剤に着火燃焼する。その燃焼熱で素電池が加熱され、
素電池中の電解質が溶融して瞬時に発電し、外部に電力
を供給し得るものである。
積層した発電部と、起動のための点火具、保温のための
断熱材等を収納容器に密閉封入した構造となっている。
使用に際しては、起動用外部端子より、瞬間的に点火電
流を印加することにより点火具が発火し、その火炎で発
熱剤に着火燃焼する。その燃焼熱で素電池が加熱され、
素電池中の電解質が溶融して瞬時に発電し、外部に電力
を供給し得るものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、収納容
器が鉄やステンレスなどの金属製容器のため電池の質量
が重くなってしまう。故に電池の単位質量当たりのエネ
ルギー密度が小さいことや電池が重いという問題があっ
た。この問題を解決する方法の一つとして、セラミック
成形体にする方法があるがコストが数倍になることや密
閉構造にするのが困難であるという欠点がある。
器が鉄やステンレスなどの金属製容器のため電池の質量
が重くなってしまう。故に電池の単位質量当たりのエネ
ルギー密度が小さいことや電池が重いという問題があっ
た。この問題を解決する方法の一つとして、セラミック
成形体にする方法があるがコストが数倍になることや密
閉構造にするのが困難であるという欠点がある。
【０００６】本発明はこの問題を安価に解決しようとす
るものである。
るものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するべく、素電池と発熱剤を交互に積層した発電部と、
発電部を保温するための断熱材と、発熱剤に着火するた
めの点火具等を収納容器に収納した熱電池であって、前
記収納容器が耐熱性で且つ絶縁性を有した樹脂成形材料
で構成されていることを特徴とする。
するべく、素電池と発熱剤を交互に積層した発電部と、
発電部を保温するための断熱材と、発熱剤に着火するた
めの点火具等を収納容器に収納した熱電池であって、前
記収納容器が耐熱性で且つ絶縁性を有した樹脂成形材料
で構成されていることを特徴とする。
【０００８】前記収納容器の樹脂成形材料として、ポリ
フェニレンサルファイド樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、それらの誘導体樹脂、または、それらの
樹脂にガラス繊維を含有した樹脂を用いることが好まし
い。
フェニレンサルファイド樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、それらの誘導体樹脂、または、それらの
樹脂にガラス繊維を含有した樹脂を用いることが好まし
い。
【０００９】
【作用】この様に、電池収納容器に耐熱性で且つ絶縁性
の樹脂成形材料を使用することにより、従来の欠点であ
った電池質量を軽量化することができる。
の樹脂成形材料を使用することにより、従来の欠点であ
った電池質量を軽量化することができる。
【００１０】
【実施例】以下実施例によって、本発明の詳細を説明す
る。
る。
【００１１】図１は本発明の熱電池の全体構成を示す断
面図である。１は素電池でリチウム負極とＫＣｌ−Ｌｉ
Ｃｌ共融塩を主体とした電解質層、二硫化鉄を主体とし
た正極層の両側に鋼板からなる集電板を配した構成で、
常時は不活性状態であり発電していないが、加熱すると
電解質が溶融して発電し、正負極気密端子２および３を
通じて外部に出力を供給する。４は鉄粉と過塩素酸カリ
ウムからなる発熱剤で、起動用端子５を通じて点火具６
に瞬間的に通電、点火されるとその火炎が火導孔７に導
かれ、着火燃焼して素電池１を加熱するために少なくと
も素電池１の両面に配置されている。８と９はケースと
蓋で、本発明の特徴とする耐熱性で且つ絶縁性を有した
樹脂成形材料からなる収納容器を構成し、嵌合部１０に
おいて超音波溶接されている。なお、本実施例では前記
樹脂成形材料としてポリフェニレンサルファイド樹脂を
使用した。また、鉄製の正負極気密端子２および３と起
動用端子５は蓋９の成形時に一体成形されている。１１
は酸化珪素および酸化アルミナからなる無機質断熱材で
あり、発電部からの熱の遮断と保温のため設けられてい
る。
面図である。１は素電池でリチウム負極とＫＣｌ−Ｌｉ
Ｃｌ共融塩を主体とした電解質層、二硫化鉄を主体とし
た正極層の両側に鋼板からなる集電板を配した構成で、
常時は不活性状態であり発電していないが、加熱すると
電解質が溶融して発電し、正負極気密端子２および３を
通じて外部に出力を供給する。４は鉄粉と過塩素酸カリ
ウムからなる発熱剤で、起動用端子５を通じて点火具６
に瞬間的に通電、点火されるとその火炎が火導孔７に導
かれ、着火燃焼して素電池１を加熱するために少なくと
も素電池１の両面に配置されている。８と９はケースと
蓋で、本発明の特徴とする耐熱性で且つ絶縁性を有した
樹脂成形材料からなる収納容器を構成し、嵌合部１０に
おいて超音波溶接されている。なお、本実施例では前記
樹脂成形材料としてポリフェニレンサルファイド樹脂を
使用した。また、鉄製の正負極気密端子２および３と起
動用端子５は蓋９の成形時に一体成形されている。１１
は酸化珪素および酸化アルミナからなる無機質断熱材で
あり、発電部からの熱の遮断と保温のため設けられてい
る。
【００１２】なお、発熱材４の燃焼により発生する燃焼
ガスの影響により、電池内部の圧力が上昇して約２気圧
程度になるが、実験結果より、収納容器であるケース８
の側部の肉厚は０．７ｍｍ以上で十分であるが、１．０
ｍｍ以上が望ましい。また、燃焼熱による影響は、片側
３ｍｍの断熱材１１を用いて２分後の収納容器の外表面
温度上昇を測定したところ、２５０℃以下に抑制するこ
とができ、熱による変形および破損を受けることが全く
ないことが確認された。
ガスの影響により、電池内部の圧力が上昇して約２気圧
程度になるが、実験結果より、収納容器であるケース８
の側部の肉厚は０．７ｍｍ以上で十分であるが、１．０
ｍｍ以上が望ましい。また、燃焼熱による影響は、片側
３ｍｍの断熱材１１を用いて２分後の収納容器の外表面
温度上昇を測定したところ、２５０℃以下に抑制するこ
とができ、熱による変形および破損を受けることが全く
ないことが確認された。
【００１３】また、同様に実験結果より、ケース８の底
部や蓋９の肉厚は１．５ｍｍ以上で、断熱材１１の厚み
は３ｍｍあれば、電池内部の圧力上昇および熱による影
響が全くないことが確認された。
部や蓋９の肉厚は１．５ｍｍ以上で、断熱材１１の厚み
は３ｍｍあれば、電池内部の圧力上昇および熱による影
響が全くないことが確認された。
【００１４】電池の質量については、本実施例の構成に
おいてφ５０ｍｍ、高さ５０ｍｍの熱電池で試作したと
ころ、１０個の平均質量で約２３５ｇであり、同体積の
金属製収納容器を使用した場合は２９４ｇであった。従
って、単位質量当たりのエネルギー密度は、約２０％向
上した。同様に単位質量当たりのコストは、樹脂成形体
の加工コストは材料費、加工費ともに僅かである利点が
あることから、約２５％程度のコストダウンが可能とな
る。
おいてφ５０ｍｍ、高さ５０ｍｍの熱電池で試作したと
ころ、１０個の平均質量で約２３５ｇであり、同体積の
金属製収納容器を使用した場合は２９４ｇであった。従
って、単位質量当たりのエネルギー密度は、約２０％向
上した。同様に単位質量当たりのコストは、樹脂成形体
の加工コストは材料費、加工費ともに僅かである利点が
あることから、約２５％程度のコストダウンが可能とな
る。
【００１５】樹脂成形材料として前記ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂以外にメラミン樹脂、フェノール樹脂、
ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂を含むそれらの
誘導体樹脂、または、それらの樹脂にガラス繊維を含有
した樹脂を用いても、本実施例のポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂と同等の好ましい効果が得られた。
ルファイド樹脂以外にメラミン樹脂、フェノール樹脂、
ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂を含むそれらの
誘導体樹脂、または、それらの樹脂にガラス繊維を含有
した樹脂を用いても、本実施例のポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂と同等の好ましい効果が得られた。
【００１６】なお、素電池１の負極層はＬｉとしたが、
ＬｉーＡｌ合金、Ｌｉ−Ｓｉ合金、Ｌｉ−Ｂ合金、Ｃａ
としてもよい。
ＬｉーＡｌ合金、Ｌｉ−Ｓｉ合金、Ｌｉ−Ｂ合金、Ｃａ
としてもよい。
【００１７】また、素電池１の正極層はＦｅＳ2 とした
が、ＴｉＳ2 、Ｖ2 Ｏ5 、Ｖ6 Ｏ13、ＣａＣｒＯ4 とし
てもよい。
が、ＴｉＳ2 、Ｖ2 Ｏ5 、Ｖ6 Ｏ13、ＣａＣｒＯ4 とし
てもよい。
【００１８】
【発明の効果】以上の様に、本発明の熱電池は、収納容
器が耐熱性で且つ絶縁性を有した樹脂成形材料で構成さ
れているため、単位質量当たりのエネルギー密度が向上
し、コストダウンも実現できる。
器が耐熱性で且つ絶縁性を有した樹脂成形材料で構成さ
れているため、単位質量当たりのエネルギー密度が向上
し、コストダウンも実現できる。
【図１】本発明の熱電池の断面図
１ 素電池 ２ 正極気密端子 ３ 負極気密端子 ４ 発熱剤 ５ 起動用端子 ６ 点火具 ７ 火導孔 ８ ケース ９ 蓋 １０ 嵌合部 １１ 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 和弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 素電池と発熱剤を交互に積層した発電部
と、発電部を保温するための断熱材と、発熱剤に着火す
るための点火具等を収納容器に収納した熱電池であっ
て、前記収納容器が耐熱性で且つ絶縁性を有した樹脂成
形材料で構成されていることを特徴とする熱電池。 - 【請求項２】 前記収納容器の樹脂成形材料として、ポ
リフェニレンサルファイド樹脂、メラミン樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、それらの誘導体樹脂、または、それら
の樹脂にガラス繊維を含有した樹脂を用いた請求項１記
載の熱電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15590495A JPH097612A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 熱電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15590495A JPH097612A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 熱電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH097612A true JPH097612A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=15616062
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15590495A Pending JPH097612A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 熱電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH097612A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006236993A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-09-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 熱電池 |
-
1995
- 1995-06-22 JP JP15590495A patent/JPH097612A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006236993A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-09-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 熱電池 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US3625767A (en) | Thermal battery | |
| JPH097612A (ja) | 熱電池 | |
| JPH0326911B2 (ja) | ||
| JP2001357873A (ja) | 熱電池 | |
| JP3136903B2 (ja) | 熱電池 | |
| JP2808652B2 (ja) | 熱電池 | |
| JP2964768B2 (ja) | 熱電池 | |
| JP3283395B2 (ja) | 飛翔体用電源システム | |
| US4123597A (en) | Thermal cells | |
| JP3178222B2 (ja) | 熱電池 | |
| JPH03673Y2 (ja) | ||
| JP3178234B2 (ja) | 圧電点火具を備えた熱電池 | |
| JPH08106912A (ja) | 熱電池 | |
| JP3418994B2 (ja) | 熱電池 | |
| JPH0311809Y2 (ja) | ||
| JP2537043Y2 (ja) | 熱電池 | |
| JPH0541502Y2 (ja) | ||
| JP4666959B2 (ja) | 熱電池 | |
| JPH0234763Y2 (ja) | ||
| JPH06267547A (ja) | リチウム熱電池 | |
| JP3185303B2 (ja) | 熱電池 | |
| JP3478307B2 (ja) | 熱電池 | |
| JPS62133672A (ja) | 熱電池 | |
| JPH0234760Y2 (ja) | ||
| JPH01260764A (ja) | 溶融塩電池 |