JP2808652B2 - 熱電池 - Google Patents

熱電池

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JP2808652B2
JP2808652B2 JP10382489A JP10382489A JP2808652B2 JP 2808652 B2 JP2808652 B2 JP 2808652B2 JP 10382489 A JP10382489 A JP 10382489A JP 10382489 A JP10382489 A JP 10382489A JP 2808652 B2 JP2808652 B2 JP 2808652B2
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thermal battery
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heat
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真紀 冨士本
和典 原口
彰規 粟野
博資 山崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M6/00Primary cells; Manufacture thereof
    • H01M6/30Deferred-action cells
    • H01M6/36Deferred-action cells containing electrolyte and made operational by physical means, e.g. thermal cells

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Primary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はリチウム/二硫化鉄系熱電池における内部リ
ード板間の絶縁性の向上に関するものである。
従来の技術 熱電池は常温で不活性であるが、高温に加熱すると活
性となり、外部へ電力を供給し得るようになる電池で貯
蔵形電池の一種である。従って、5〜10年あるいはそれ
以上の貯蔵後においても製造直後と何ら電池特性が変ら
ないので緊急用電源に利用されている。また、高温で作
動させるために電極反応が進み易いため分極も少ないの
で大電流放電性に優れ、さらに使用希望時には起動信号
を入れると瞬時に電力を取出せる等の特徴を有する。
この種の電池は内部に発熱剤を内蔵するものが多く、
発熱剤により発生する熱により常温では固体でイオン伝
導性のない溶融塩を溶融し電池として活性化されるもの
である。
第3図を用いて、従来形熱電池の構造を説明する。図
中1は素電池、2は加熱剤であり、これらを交互に積層
した発電部分の上下両端部に放熱を緩和させ、長時間に
わたって作動温度を保持する蓄熱層3が配されている。
この積層体の上端部に素電池,加熱剤と同径の着火パッ
ド6と、点火器4が構成されている。積層体愛の側部に
導火帯5があり、この導火帯と重ならない位置に正極リ
ード板8′,負極リード板9′が積層体最上部および最
下部から引出され、正極端子8,負極端子9に溶接されて
いる。その他の構成部品として、一対の点火器外部端子
7,断熱材12を有し、外装蓋10と外装ケース11の嵌合部を
溶接して積層体を一定圧力で保持する。
以上の様に構成された従来の熱電池について、以下そ
の動作を説明する。まず、点火器外部端子7から微小電
流が通電されると点火器4から小さな火炎が発生する。
この小さな火炎は着火パッド6を燃焼して大きな火種と
なって導火帯5を燃焼させ、素電池間の加熱剤2に着
火、燃焼伝ぱし、高速にかつ大量に発熱反応を起こして
素電池1を加熱する。素電池は400〜700℃に昇温されて
電解質が溶融し、放電開始状態となり正,負極端子8,9
から電圧,電流を出力する。着火パッドはジルコニウム
(Zr)とクロム酸バリウム(BaCrO4)の混合物から成
り、燃焼直後の赤熱状態では電気伝導性を有するが、1s
以下で冷却し絶縁状態となる。また、両極のリード板は
積層体側部に密着するので、素電池と直接接触しないよ
う絶縁部材や耐熱断熱材で覆っている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記の構成では、リード板に絶縁部材で
保護していても、起動時に着火パッドが燃焼してその反
応生成物が外周方向に変形して拡がり、その燃焼熱(約
2000℃)にて絶縁部材及び断熱材を破壊してしまって、
数十〜数百オームの導電性を有するようになる。その反
応残査は直接リード板と接触して、正極と負極間で着火
パッド反応残査を介して内部放電回路を形成するという
問題点を有していた。そこでこの問題点を解決するた
め、従来は第4図に示す点火器の真下にある着火パッド
を取り除き、燃焼による変形のほとんどない加熱剤を直
接配するという構成を行っていた。しかしながらこの場
合内部放電回路の形成はないが、点火トリガーを入れて
から規定電圧に到達する立ち上がり時間が170msから320
msへと2倍近く遅くなってしまうという問題が起こっ
た。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、立ち上
がり時間を損なわず、電池起動時に内部放電回路を形成
しない高信頼性の熱電池を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明は、点火器と、鉄と
過塩素酸カリウムの混合物からなる加熱剤と、ジルコニ
ウムとクロム酸バリウムの混合物からなる従来と同材料
の着火パッドと、絶縁部材や耐熱断熱材で覆われた正極
リード板および負極リード板を用い、前記着火パッドの
外径を素電池および加熱剤径よりも70%から90%の範囲
で小径とし、かつ両者の寸法差が10mm以内に小さくし、
更に、着火パッドと加熱剤とが接するようにしたもので
ある。
作 用 この構成によれば、燃焼後の着火パッド反応残査が、
加熱剤の反応物と一体となって拡がり難くなり、従っ
て、正・負極リードの絶縁部材の損傷が少なく、かつこ
の間に隙間ができて接触し難く出来る。これらの理由で
高熱の燃焼熱が発生しても絶縁部材の破壊によって着火
パッドの反応残査に導電性を与えることがなく、内部放
電回路を形成する現象は防止できる。また、本発明は従
来構造をベースとして採用できるので、何ら技術的な困
難を伴なわない。従って、製造容易で、立上り時間への
遅延もなく、信頼性に優れた熱電池が構成できることと
なる。
実施例 以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説
明する。
(実施例1) 第1図は、従来の着火パッドを小径とした改良着火パ
ッド13を用い、その下側に設けた加熱剤2と接触させた
構造の熱電池で、その他の構成部品は第3図の従来例と
同一構成である。本構成の特徴は、直径45mmの改良着火
パッド13から直接に導火帯5に燃焼伝ぱさせるのではな
く、直径50mmの加熱剤2へ伝ぱし、加熱剤2を介して行
なわせる様にしたところにある。こうすることにより、
改良着火パッドの反応残査が加熱剤の反応残査と一体と
なって、固定され拡がり難くなり絶縁部材を破壊しにく
くなる。
(実施例2) 第2図は、本発明の他の実施例における熱電池の断面
図で、基本構成は前記第1図とほぼ同じである。本例の
特徴は、直径40mmの改良着火パッド13が外径50mm,内径4
0mmのドーナツ状加熱剤14の内側に配置され、厚み部分
で接触し、燃焼伝ぱさせていく方式で、さらに改良着火
パッドから発せられる高熱の燃焼熱の影響を抑制したと
ころにある。従って、より確実に絶縁部材や断熱材への
影響を小さくできる。
上記実施例1,2の立上り時間は、0.468mm/msの高速燃
焼スピードを有する着火パッドの外径が小さくなり、そ
の分を0.117mm/msの加熱材がおぎなうので、点火器が火
炎を放ってから、最下端の加熱剤が燃焼し終るまでの時
間は、実施例1で16ms,実施例2で32ms遅くなる。しか
し、この程度の遅延は実用的に問題とならず、発熱開始
までの時間は、それぞれの燃焼スピードと燃焼長さの積
を積算した値と、素電池中の電解質溶融時間と、積層体
層間の伝熱スピードによるので、さらに緩和される。こ
れにより、素電池直径50mm,積層体高さ80mmの電池20個
ずつの平均立上り時間と放電持続時間は下記の結果とな
った。
放電持続時間は、本実施例の場合いずれも大幅に改善
されており、従来例1との比較において約1.6倍となっ
ていることから、正極リード板と負極リード板の絶縁が
保持され、内部放電回路の形成が防止できたと推定でき
る。
改良着火パッドの寸法は、種々実験条件を変化させて
確認したところ、実施例1において、加熱剤外径寸法に
対し、片側5mm以上すなわち直径で10mm以上にする必要
はなく、最小3mm以上あれば信頼性を保てる。また、加
熱剤寸法と改良着火パッドの寸法比率では、上記条件を
満たし、改良着火パッドが70%以上小さくすると、立上
り時間や着火性に不利となり、90%以上大きくすると、
絶縁部材への影響によりバラツキが多く発生した。
発明の効果 本発明は以上の説明からも明らかなように、加熱剤の
外径と改良着火パッドの外径比率が70%〜90%の範囲内
であり、両者の寸法差が最大値100mm以内,最小値3mm以
上の関係で構成した熱電池は、着火パッドの変形と、高
熱の燃焼熱による絶縁部材や断熱剤の損傷が軽減される
ようになるので、正極リード板と負極板の内部放電回路
の形成がなくなり、その効果として持続時間が延長でき
る。更に、立上り時間への影響も若干で済むため、実用
的な問題とならない。
従って、信頼性が高く、若干の手直し程度で立上り時
間も早く、かつ持続時間の改善された熱電池を提供する
ことが出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明の実施例における熱電池の縦断
面図、第3図,第4図は従来の熱電池の縦断面図であ
る。 2……加熱剤、4……点火器、5……導火帯、8′……
正極リード板、9′……負極リード板、13……改良着火
パッド、14……ドーナツ状加熱剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 博資 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 6/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】点火器と、鉄と過塩素酸カリウムの混合物
    からなる加熱剤と、ジルコニウムとクロム酸バリウムの
    混合物からなる着火パッドと、絶縁部材や耐熱断熱材で
    覆われた正極リード板および負極リード板とを有する熱
    電池において、前記着火パッドの外径が加熱剤外径より
    も寸法で最小3mm以上、最大10mm以内の範囲で小さく、
    かつ、その比率で70%〜90%の範囲内であり、かつ両者
    が接触していることを特徴とする熱電池。
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