JPH06267547A - リチウム熱電池 - Google Patents

リチウム熱電池

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JPH06267547A
JPH06267547A JP4920893A JP4920893A JPH06267547A JP H06267547 A JPH06267547 A JP H06267547A JP 4920893 A JP4920893 A JP 4920893A JP 4920893 A JP4920893 A JP 4920893A JP H06267547 A JPH06267547 A JP H06267547A
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JP
Japan
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lithium
battery
piezoelectric
negative electrode
thermal battery
Prior art date
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Pending
Application number
JP4920893A
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English (en)
Inventor
Teruo Yamane
輝雄 山根
Mitsuhiro Nakanishi
光弘 中西
Kazuhiro Kimura
和弘 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電点火具を備え、負極にリチウムを用いた
熱電池において、減圧を抑制し、圧電点火具の発火性を
向上し、リチウム熱電池が確実に活性化することを目的
とする。 【構成】 負極にリチウムを用いた素電池1と発熱剤2
を交互に積層した発電部と発熱剤2に点火するための圧
電点火具5と保温のための断熱層9などを金属製外装容
器12に密閉した全体構成であって、電池の空間部10
に例えばジクロルナフタリンなどの負極リチウムと反応
しない昇華性物質11を充填したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電点火具を備えたリ
チウム熱電池の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リチウム熱電池は、塩化カリウム−塩化
リチウムなどの共融塩を電解質とする電池で、常温では
電解質が非電導性の固体であるため、電池としては不活
性な状態にあるが高温に加熱すると電解質が良好なイオ
ン電導性の溶融塩となり、電池として活性な状態とな
り、外部に電力を供給し得るような性質の電池である。
【0003】この種の電池には貯蔵中の自己放電が実用
上皆無で、長期保存後においても製造直後と同様の放電
特性を発揮する。製造時に素電池加熱用の発熱剤を組み
込み、電池使用に際して発熱剤を作用させ、瞬時に電池
を活性化することができるので緊急の用途に便利であ
る。水溶液電解液では用いることのできないリチウムを
負極に用いているので素電池当たりの電圧を高め得る。
高温で作動させるため電極反応が進みやすく、高出力特
性を有するなどの特徴があることから、各種飛翔体、誘
導機器といった分野の電源として実用化されている。
【0004】リチウム熱電池は一般的に素電池と発熱剤
を交互に積層した発電部と、起動のための点火具、保温
のための断熱材などを金属容器に密閉封入した構造とな
っている。
【0005】使用に際しては、リチウム熱電池の起動用
外部端子より、点火具に対して0.5〜数Aの電流を瞬
間的に印加することにより発火させる方法が一般的であ
るが、システム的に点火用の電源を使用することが不可
能な場合として、電圧素子を打撃したときに発生する高
電圧を利用して発火させる圧電点火具を備えたリチウム
熱電池が提案されている。これは、起動用外部端子へ圧
電素子よりの高電圧を印加することにより、圧電点火具
に火花放電が生じ、点火薬を発火させ、その火炎が発熱
剤に着火燃焼する。その燃焼熱で素電池が加熱され、素
電池中の電解質が溶融して瞬時に発電し、外部に電力を
供給し得る仕組みである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、起動の
ために設けられている圧電点火具がしばしば発火しない
不具合が発生した。これは、素電池を構成している負極
のリチウムが密閉されている金属製電池容器中の空気
(窒素および酸素)を吸収・反応することにより減圧状
態になっているためであることが解った。圧電点火具は
高電圧による火花放電で発火させることを利用したもの
であり、火花放電は一般的に圧力によって放電開始電
圧、放電状況が変化し、減圧時では放電電圧が低くな
り、放電状態も不安定となる。また点火具先端部以外の
箇所での沿面放電が発生することがあるため、圧電点火
具が発火しない場合が多くなり、信頼性を乏しいものに
していた。これを解決するために不活性ガスであるアル
ゴンを封入する手段も試みられたが前記同様、放電電圧
が低くなり、沿面放電が発生しやすいため、解決策とは
ならなかった。本発明は、上記のような従来の問題点を
解消し、電池内部の減圧を抑制することにより、圧電点
火具の発火の信頼性を向上することにより、実用可能な
圧電点火具を備えたリチウム熱電池を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、密閉容器内
の減圧を抑制するために、電池内部の空間部に昇華性の
物質を充填し、これの昇華により減圧を抑制する。
【0008】
【作用】このように、電池内部に充填した昇華性物質の
昇華により電池内部の減圧を抑制し、圧電点火具の発火
性を改善することにより発火の信頼性向上を実現した。
【0009】
【実施例】以下実施例によって、本発明の詳細を説明す
る。
【0010】図1は本発明のリチウム熱電池の断面図で
ある。1はリチウムを鉄粉成形体で固定化した負極層と
塩化カリウム−塩化リチウム共融塩を主体とした電解質
層と二硫化鉄を主体とした正極層から構成された素電
池、2は素電池1を加熱、発電させる発熱剤であり、金
属粉末と酸化剤例えば、鉄粉と過塩素酸カリウムを混
合、成形したものである。これら素電池1と発熱剤2を
複数枚交互に積層して発電部積層体を構成する。3は圧
電素子4を内蔵する圧電点火器(高電圧発生器)で圧電
点火具5を発火させるために備えられている。圧電点火
具5はその先端部に火花放電のための一対の電極とそれ
を包囲するように点火薬、例えばジルコニウムとクロム
酸バリウムを主成分とする混合物からなり、衝撃などに
より圧電点火器3で生じた高電圧を圧電点火具5に導
き、その先端部電極間で放電させる。その際発生する火
花によって点火薬が発火し、着火パッド6、着火シート
7を通じて発熱剤2が燃焼することにより電池が活性化
し出力端子8を通じて外部に出力を供給する。9は無機
質焼結体、無機質ペーパなどからなる断熱層で発電部の
保温とリチウム熱電池周辺器材の熱的損傷を防ぐために
設けられている。本発明のポイントは電池の空間部10
に昇華性物質11、例えばジクロルナフタリン、樟脳、
テトラクロルベンゼンなどを充填し、これが昇華した蒸
気圧により、素電池1を構成している負極リチウムが密
閉電池中の空気を吸収・反応することによって生ずる減
圧を補填抑制することにより、圧電点火具5の発火性を
損なうことなく、電池活性化の信頼性の高いリチウム熱
電池を実現したことにある。
【0011】12は金属製外装容器で、ケースと蓋から
なり、嵌め合い部で溶接密閉されている。
【0012】ここで発明の効果を確認するために、圧電
点火具5を備え昇華性物質の充填のない従来のリチウム
熱電池と断熱層9の一部に空間部10を設け、そこに昇
華性物質として熱電池の正,負極活物質、発熱剤などと
反応しないジクロルナフタリンを充填した本発明のリチ
ウム熱電池をそれぞれ10個ずつ製作し、1ヵ月保存
後、圧電点火具5の発火によるリチウム熱電池の起動性
を比較したところ、従来のリチウム熱電池は1個しか起
動せず、本発明のリチウム熱電池は10個とも起動し
た。従来品の起動しなかった原因は、圧電点火具5が発
火しないためであった。
【0013】
【発明の効果】以上のように、本発明は、負極のリチウ
ムが電池容器中に存在する空気(窒素、酸素)を吸収・
反応することによって生ずる減圧を、昇華性物質を充填
することにより、その蒸気圧で抑制し、減圧による圧電
点火具の放電開始電圧の低下、沿面放電など、発火の信
頼性を損なう現象を排除した実用上、価値のある発明で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリチウム熱電池の断面図
【符号の説明】
1 素電池 2 発熱剤 3 圧電点火器 5 圧電点火具 10 空間部 11 昇華性物質

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム負極を備えた素電池と発熱剤を
    交互に積層した発電部と、発電部を保温するための断熱
    層と、発熱剤に着火するための圧電点火具などを金属容
    器に密閉した熱電池であって、電池内部の空間部に昇華
    性物質を充填したことを特徴とするリチウム熱電池。
JP4920893A 1993-03-10 1993-03-10 リチウム熱電池 Pending JPH06267547A (ja)

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JP4920893A JPH06267547A (ja) 1993-03-10 1993-03-10 リチウム熱電池

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JP4920893A JPH06267547A (ja) 1993-03-10 1993-03-10 リチウム熱電池

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JPH06267547A true JPH06267547A (ja) 1994-09-22

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JP4920893A Pending JPH06267547A (ja) 1993-03-10 1993-03-10 リチウム熱電池

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