JPH0975570A - 下糸巻回装置 - Google Patents

下糸巻回装置

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JPH0975570A
JPH0975570A JP23435795A JP23435795A JPH0975570A JP H0975570 A JPH0975570 A JP H0975570A JP 23435795 A JP23435795 A JP 23435795A JP 23435795 A JP23435795 A JP 23435795A JP H0975570 A JPH0975570 A JP H0975570A
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bobbin
thread
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yarn
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Hisanobu Shinozuka
寿信 篠塚
Kazunori Katayama
和紀 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボビンケ−スにボビンを装着したままで、ボ
ビンに均一に下糸を巻回する。 【解決手段】 糸供給ノズル67と、ボビン2が装着さ
れたボビンケ−ス7とを、下糸供給源からの下糸をボビ
ンに絡みつける初期作業位置N1と、ボビン2を回転さ
せて下糸を巻回する巻回作業位置N2とに、相対的に移
動させるとともに、前記巻回作業位置N2は、第1直線
Kと、第2直線Lと、ボビンケ−ス開口部2aとで規定
されるJ領域にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ボビンに下糸を
巻回する下糸巻回装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上糸と下糸とを使用して縫製を行うミシ
ン、特に高速の縫製作業を行う工業用のミシン等にあっ
ては、下糸を巻回したボビンを頻繁に交換する必要があ
る。一般には、下糸が消費された時または残り少なくな
った時にミシンの運転を一旦停止し、ボビンケースを釜
から抜き取った後に、ボビン残糸を除去してボビンに下
糸を巻回し、この下糸が新たに巻回されたボビンを再び
ボビンケースに収容し、巻回された下糸をボビンケース
に糸掛けしてこのボビンケースから導出する下糸を所定
長残して切断し、このボビンケースを釜内に装着すると
いう一連の操作を手作業で行っている。
【0003】上糸と下糸とを使用して縫製を行うミシ
ン、特に高速の縫製作業を行う工業用のミシン等にあっ
ては、下糸を巻回したボビンを頻繁に交換する必要があ
る。一般には、下糸が消費された時または残り少なくな
った時にミシンの運転を一旦停止し、ボビンケースを釜
から抜き取った後に、ボビン残糸を除去してボビンに下
糸を巻回し、この下糸が新たに巻回されたボビンを再び
ボビンケースに収容し、巻回された下糸をボビンケース
に糸掛けしてこのボビンケースから導出する下糸を所定
長残して切断し、このボビンケースを釜内に装着すると
いう一連の操作を手作業で行っている。
【0004】しかしながら、このような人手による残糸
除去作業、ボビンへの下糸巻回作業、糸掛け作業、糸切
り作業及びボビンケースの交換作業は極めて非能率的で
あり、生産性の低下の原因となっている。そこで、本出
願人は、先に出願した特開平7−68071号公報等に
おいて、上記残糸除去作業、下糸巻回作業、糸掛け作
業、糸切り作業及びボビンケース交換作業を自動的に行
うことを目的とした下糸自動供給装置を提案している。
【0005】この下糸自動供給装置は、ボビンを収容し
たボビンケースを把持して所定の経路を移動するボビン
交換装置を備えていると共に、ボビンケース内に収容さ
れたボビンの残糸を除去する残糸除去装置、下糸供給源
からの下糸をボビンケース開口部から挿入しボビンを回
転駆動させることによって上記ボビンケース内のボビン
に下糸を巻回する下糸巻回装置、ボビンに巻回されボビ
ンケース開口部から導出する下糸を捕らえて該ボビンケ
ースの周囲を回動することによってボビンに巻回された
下糸がボビンケースの所定位置から導出するように糸掛
けする糸掛け装置及び該ボビンケースの所定位置から導
出する下糸を所定長残して切断する糸切り装置を有して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−680
71号公報記載の下糸巻回装置にあっては、ボビンとボ
ビンケ−スは分離されずに、収納された状態で下糸巻回
作業を行っている。しかし、この発明は、特開平7−6
8071号公報第23図、第24図から明らかなよう
に、下糸巻回時、糸供給源とボビンとの絡み付けのため
に、ボビン5はカギ状の糸掛け部材40やV溝5bが設
けられている。すなわち、汎用性のないボビンが用いら
れている。
【0007】また、糸供給源からの下糸をボビンに絡み
つける初期作業と、下糸がボビンに絡みついた後、ボビ
ンを回転させて下糸を巻回する巻回作業とを行う時、糸
供給源からの下糸に係合するコの字状部材31(係合部
材)はボビンケ−ス4の開口部近くに固定されている。
しかし、下糸をボビンに絡みつける初期作業と、ボビン
を回転させて下糸を巻回する巻回作業とは、その性質が
異なる。すなわち、一般に、初期作業は確実に下糸絡み
つけを行うために、係合部材はボビンケ−ス開口部に近
いほうが良い。一方、巻回作業は、ボビンに下糸を均一
に巻回するために、係合部材はボビンケ−ス開口部から
遠い方がよい。
【0008】したがって、特開平7−68071号公報
記載の下糸巻回装置は、コの字状部材31(係合部材)
とボビンの位置関係及び、ボビンの特殊形状から下糸が
均一に巻回されなかった。この発明は上記問題点を解決
するためになされたものである。すなわち、汎用性のあ
るボビンを用いて、確実に下糸がボビンに絡みつくとと
もに、ボビンに均一に下糸が巻かれる下糸巻回装置を提
供することを第1の目的とする。
【0009】また、下糸巻回後、ボビンケ−スと糸供給
ノズルとの間にある下糸を切断する時、縫い目を形成す
るためにボビンケ−ス側に所定長さの下糸を確保すると
ともに、つぎの糸供給源とボビンとの絡み付けのため
に、糸供給ノズルから所定長さの下糸が導出するよう
に、糸切断時、糸供給ノズルを移動させることを第2の
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1の下糸巻回装置は、ボビンを回動可
能に支持するとともに、所定位置に開口部を有するボビ
ンケ−スと、このボビンケ−スに装着したボビンを回転
させるボビン回転手段と、下糸供給源からの下糸を、前
記ボビンに供給可能な糸供給手段と、を備えた下糸巻回
装置において、前記糸供給手段と、ボビンが装着された
ボビンケ−スとを、下糸供給源からの下糸をボビンに絡
みつける初期作業位置と、ボビンを回転させて下糸を巻
回する巻回作業位置と、に相対的に移動させるととも
に、前記巻回作業位置は、ボビン軸に接するとともにボ
ビンケ−ス開口部端を結ぶ第1直線と、下糸最大巻き量
外径に接するとともにボビンケ−ス開口部端を結ぶ第2
直線と、に規定される領域にある。
【0011】このような請求項1の下糸巻回装置によれ
ば、ボビンケ−スに装着したボビンと、糸供給源からの
糸を所定長さ導出している糸供給手段とは、その位置関
係を相対的に移動する。そして、下糸絡み付けを行う初
期作業位置と、ボビンを回転させて下糸をボビンケ−ス
に巻回する巻回作業位置とがことなる。したがって、確
実に下糸の絡みつけが行えるとともに、ボビンに均一に
下糸が巻回される。また、下糸巻回作業位置を上記所定
領域としたので、下糸巻回作業時、ボビンケ−ス開口部
縁に下糸が接触しないので、ボビンに均一に下糸が巻回
さるとともに、下糸が傷ついたり、下糸のよりがほどけ
たりしない。
【0012】上記第1の目的を達成するために、請求項
2の下糸巻回装置は、請求項1に加えて、ボビンを回転
させて下糸を巻回する巻回作業位置は、糸供給源からの
下糸をボビンに絡み付ける初期作業位置より離間してい
る。したがって、ボビンと糸供給手段は、巻回作業位置
において所定量離れているので、下糸はより均一にボビ
ンに巻回される。
【0013】上記第2の目的を達成するためい、請求項
3の下糸巻回装置は、請求項1に加えて、前記糸供給手
段と、ボビンが装着されたボビンケ−スとを、初期作業
位置と、下糸巻回作業位置と、下糸巻回後ボビンケ−ス
と糸供給手段の間に有る下糸を切断する糸切断作業位置
とに、相対的に移動する。
【0014】このような、請求項3の下糸巻回装置によ
れば、糸切断作業時、糸供給手段とボビンは、糸切断作
業位置にある。したがって、糸切断後、ボビンケ−スか
ら縫い目を形成するのに必要な糸長さが確保されるとと
もに、つぎの糸供給源とボビンとの絡み付けのために、
糸供給手段から所定長さの下糸が導出する。
【0015】
【発明の実施の形態】最初に、本発明の実施形態を下糸
自動供給装置に適用したものを、図面に基づいて詳細に
説明する。本実施形態の下糸自動供給装置は、図1に示
されているように、下糸巻回装置162と、残糸除去装
置161と、ボビン交換装置(ボビンケース移動手段)
160と、から概略構成されており、上記ボビン交換装
置160は、下糸巻回装置162の下糸巻回位置C、残
糸除去装置161の残糸除去位置B、釜位置(ボビンケ
ース着脱位置)A、ダミー軸(ボビンケース保持手段)
6のボビンケース着脱位置Dにボビンケース2を移動さ
せるように構成されている。上記下糸巻回位置C、残糸
除去位置Bは、図1に示されるように、搬送軸4の下方
の範囲V且つ同軸線に沿った直立平面よりミシンベッド
101を起こす際の回動支点103側の範囲Wであっ
て、ボビンケース把持手段の回転軌跡の対向位置に配置
されている。また、残糸除去位置Bは下糸巻回位置Cよ
り下方に配置されている。また、残糸除去位置Bの搬送
軸線方向(図1における紙面に垂直な方向)の位置はボ
ビンケース把持手段の退避位置から若干前進させた位置
(反射型光センサ500がボビン7の回転を検出できる
まで進めた位置(詳しくは後述);図1における紙面に
向かって進めた位置)にあり、下糸巻回位置Cの搬送軸
線方向の位置はボビンケース把持手段を退避位置から多
少前進させた位置(図1における紙面に向かって進めた
位置)にある。
【0016】上記下糸自動供給装置はミシンベッド10
1の下部に設けられている。先ず、図2乃至図6を参照
しながら、ボビン交換装置160について以下説明す
る。図2乃至図6において、符号1はボビンケース2が
装着される釜を、符号1aは釜軸を、符号3はミシン本
体に取り付けられたメインベースに立設されて釜1の直
下に配設された支持体としてのベース板をそれぞれ示し
ており、該ベース板3には、釜軸1aに平行な軸心を有
する搬送軸4の基端4aが固定され、該搬送軸4はベー
ス板3に片持ち支持された状態となっている。
【0017】この搬送軸4の先端4b側(反ベース板
側)には、搬送ブロック12が、当該搬送軸4に対して
回転可能且つ摺動可能に支持されている。この搬送ブロ
ック12は、特に図2に示されているように、円筒の外
周面を軸線方向に沿って2箇所切断し該切断面同士が対
向するよう形成された形状を有しており、その搬送ブロ
ック12の各切断面には、L字状に折曲された搬送板1
0,10のL字を構成する一方の板状部分がそれぞれ固
定されている。また、L字を構成する他方の板状部分
は、軸線を挟んで互いに対向した状態となっている。
【0018】上記各搬送板10,10には、軸線方向に
沿って釜側に延出するように折曲された保持部11,1
1の一方の端部がそれぞれ固定されており、これら保持
部11,11の他方の端部(釜側を向く端部)には、ボ
ビンケースを把持または開放するボビンケース把持手段
(不図示)がそれぞれ固定されている。このボビンケー
ス把持手段としては、例えば特開平5−192476号
公報の下糸自動供給装置や本出願人が先に出願した特願
平5−121960号明細書のミシンの下糸自動供給装
置に記載されている一対の電磁石吸着ヘッドを始めとし
て、例えば本出願人が先に出願した特願平5−1163
63号明細書のミシンの下糸自動供給装置に記載されて
いるレバー爪によるもの等、適宜のものを採用すること
ができ、要は、ボビンケース2を必要に応じて対向部材
(例えば、釜1)に対して着脱できるものであれば良
い。
【0019】再び図1乃至図6に戻って、上記搬送ブロ
ック12の外周には回動歯車13が固定されており、該
回動歯車13には、図3に示されるように、釜軸1a方
向に沿って長尺なる形状の駆動歯車19が噛合してい
る。この駆動歯車19は、その一端が、ベース板3に取
り付けられたモータ固定板21の搬送軸他端側に突出し
た部分に回転可能に支持されており、他端は、モータ固
定板21に固定された回動モータ20の出力軸に直結さ
れた状態となっている。
【0020】従って、回動モータ20が回転すると、駆
動歯車19、回動歯車13を介して、搬送ブロック12
及び搬送板10,10並びに保持部11,11から構成
される回転手段としての回動アーム70が回転するよう
になっている。なお、この回動アーム70の回転動作
は、本実施形態にあっては、該回動アーム70が退避位
置にある時(図3乃至図5参照)に行われるようになっ
ている。また、搬送軸4は片持ち支持であるが、上記駆
動歯車19によりガイドされていることから、その支持
強度は充分となっている。
【0021】上記搬送ブロック12の外周における上記
回動歯車13より搬送軸4の固定端側には、図示されな
い例えばストップリングが固定されており、該搬送ブロ
ック12の外周における回動歯車13とストップリング
との間には、直動カラー14が回転可能に支持されてい
る。この直動カラー14には、図2乃至図4に示される
ように、釜軸1aに平行に移動可能に支持されたラック
16の一端が固定されており、このラック16の他端に
はピニオン17が噛合している。このピニオン17は、
ベース板3に取り付けられた移動モータ18の出力軸に
固定されている。
【0022】従って、上記移動モータ18が駆動する
と、ピニオン17を介してラック16と共に、直動カラ
ー14、回動アーム70が搬送軸4の軸線方向に沿って
移動するようになっている。すなわち回動アーム70
は、搬送軸4に対して回転できると共に、搬送軸4に沿
って摺動できるようになっている。上記搬送軸4の開放
端側には、センサ固定板33が取付けられており、この
センサ固定板33上には、発光素子31aと受光素子3
1bとからなる回動センサ31が取り付けられている。
また、上記回動アーム70には、図2及び図3に示され
るように、センサ板32が固定されており、該回動アー
ム70の回転時に、センサ板32が発光素子31aと受
光素子31bとの間を通過し得るように、回動センサ3
1及びセンサ固定板33並びにセンサ板32の位置調整
がなされている。
【0023】ベース板3には、図2及び図4に示される
ように、上記回動センサ31と同構造の直動センサ41
が取り付けられている。また、上記ラック16には、セ
ンサ板15が固定されており、該回動アーム70の直動
時に、センサ板15が直動センサ41の発光素子41a
と受光素子41bとの間を通過し得るように、直動セン
サ41及びセンサ板15の位置調整がなされている。
【0024】すなわち、ボビンケース把持手段が退避位
置に移動すると、上記センサ板15が上記直動センサ4
1の発光素子41aと受光素子41bとの間を遮蔽する
ことになり、これによってボビンケース把持手段の退避
位置への移動が検出される。そして、今度は当該退避位
置で原点位置が検索される。すなわち、ボビンケース把
持手段を退避位置で回動させ、センサ板32が発光素子
31aと受光素子31bとの間を遮蔽した位置を例えば
原点位置としておけば、この位置にボビンケース把持手
段を回動すると原点位置に復帰することになる。また、
上記回動モータ20として例えばパルスモータを用いた
場合には、このパルスモータのパルス数をカウントする
ことによって、該ボビンケース把持手段を、上記釜位置
A、下糸巻回位置C、残糸除去位置B、第1の位置B
1、第2の位置B2、ダミー位置Dに回動制御すること
ができる。
【0025】また、ベース板3における上記ボビンケー
ス把持手段の回転軌跡の対向位置であって、図1に示さ
れるように、釜1直下の位置Dには、ボビンケース保持
手段としてのダミー軸6が固定されている。このダミー
軸6は、特に図6に示されているように、中釜軸5と同
構造となっており、ボビンが収容されたボビンケース2
を押し込めば、該ボビンケース2を保持できるようにな
っている。そして、押し込められたボビンケース2の既
設のボビン係止爪2dが、図1に示されるように、ダミ
ー軸6の近傍に突設された回り止め部材5aaの係止溝
に係合するよう構成されている。すなわち、ボビンケー
ス2は所定の位置に位置決めされて保持されるようにな
っている。
【0026】残糸除去位置Bには残糸除去装置161が
配設されている。この残糸除去装置161については、
本出願人が先に出願した、特願平7−67026号公
報、47図、48図に示すものを用いることができる。
これは、一対のロ−ラと、残糸巻取モ−タと、残糸を所
定位置に案内するためのエア−吐出ノズルと、から構成
されている。そして、残糸巻取モ−タが一方向に回転す
ると、いづれか一方のロ−ラが他方に対して離間する。
また、残糸巻取モ−タが反対方向に回転すると、一対の
ロ−ラは接近し、やがて両ロ−ラは回転する。このと
き、両ロ−ラ間にはボビンケ−スからの残糸が挟持され
ており、残糸除去装置下方に向けて残糸を排出する。
【0027】また、上記下糸巻回位置Cには下糸巻回装
置162が配設されている。この下糸巻回装置162と
しては、例えばモータの駆動等によってボビンを回転さ
せることにより自動的にボビンに下糸が巻回可能なもの
が採用されている。この下糸巻回装置162は、図1に
簡略化して示されるように、ボビン駆動機構E及びエア
ー案内機構G並びに糸供給検出機構Fからなる。先ず、
ボビン駆動機構Eについて以下説明する。
【0028】図9、図10、図15において、符号50
は巻取り軸を示しており、この巻取り軸50は上記ベー
ス板3に回転自在に支承されている。巻取り軸50の一
端にはボビン7に形成された複数の孔7b(図7参照)
にクラッチ可能なクラッチ機構50aが、他端にはプー
リ50bがそれぞれ固定されている。上記ベース板3に
はボビン回転手段としてのボビン駆動モータM2も固定
されている。このボビン駆動モータM2の出力軸にはプ
ーリ52が固定されており、このプーリ52とプーリ5
0bとの間には、ベルト51が掛け渡されている。
【0029】すなわち、回動アーム70の回転により下
糸巻回位置Cに至ったボビンケース2が該回動アーム7
0の前進動作により多少前進すると共にボビン駆動モー
タM2が駆動すると、巻取り軸50が回転すると共に該
クラッチ機構50aとボビン7とが連結されるようにな
っている。なお、クラッチ機構は、上述のような孔に係
合する構成のものに限定されるものではなく、他の構成
のものであっても構わない。
【0030】また、下糸巻回装置162は、下糸のボビ
ン軸への絡み付き並びにボビンに巻回される下糸量を検
出する糸供給検出機構Fを備える。この糸供給検出機構
Fについて以下説明する。図11及び図12において、
符号53はコの字状のベースを示しており、このベース
53の両側板53a,53b間にはローラ軸55が回転
可能に掛け渡されている。このローラ軸55の側板53
b側の端部は側板53bより外方に突出しており、当該
端部には糸巻き200からの下糸150が巻回された
(1巻きされた)ローラ54が固定されている。
【0031】ローラ軸55の両側板53a,53b間に
おける部分にはセンサスリット58が固定されている。
このセンサスリット58は円盤状をなし、外周の一部に
溝が設けられている。このセンサスリット58の対向位
置には、フォトセンサ60が配設されており、センサス
リット58の溝を検出可能となっている。すなわち、フ
ォトセンサ60によりローラ54の回転を検出できるよ
うになっている。
【0032】そして、フォトセンサ60には、下糸15
0のボビン軸への絡み付きを検知すると共にボビン軸に
巻回される有効下糸巻回量を検出する有効下糸巻回量検
出手段61が接続されている。また、この有効下糸巻回
量検出手段61には、判定手段61Bが接続されてい
る。この判定手段61Bは、外部に接続された下糸巻回
量を入力設定できる手段61Aからの設定下糸巻回量と
有効下糸巻回量検出手段61からの実際にボビンに巻回
されている下糸量とを比較し、両下糸量が一致したらボ
ビン駆動モータM2のドライバ310aに駆動停止信号
を送出するよう機能する。このような有効下糸巻回量検
出手段61、判定手段61Bは、図示せぬ糸巻回装置制
御手段401に組み込まれている。
【0033】また、糸供給検出機構Fの下流には、下糸
供給源としての糸巻き200(図13参照)からの下糸
150をボビンケース2の開口部2Aを介してボビンケ
ース2内に案内する糸挿入手段としてのエアー案内機構
Gを備えている。このエアー案内機構Gについて以下説
明する。図9、図10、図14において、符号65は略
中空円筒状の糸吸引器を示しており、この糸吸引器65
には、図14に示されるように、直線状経路としての貫
通孔65bが形成されていると共に、この貫通孔65b
の途中に斜めに連設されて外部に開放される吸引孔65
aが形成されている。貫通孔65bの上流側の開放口に
は、図9、図10、に示されるように、エアーチューブ
66の一端が接続されており、このエアーチューブ66
の他端には流量制御タイプの電空比例弁68が接続され
ていて、この電空比例弁68には図示されないエアー源
が接続されている。また、糸吸引器65における貫通孔
65bの下流側の開放口には、糸供給ノズル(糸供給手
段)67の一端が接続されており、この糸供給ノズルブ
(糸供給手段)67の他端側(先端側)はヘの字状に折
曲されている。さらに、糸供給ノズル67のノズル径は
3〜4mmである。
【0034】上記糸吸引器65は、図9及び図10に示
されるように、ノズル軸34に固定されており、このノ
ズル軸34は上記ベース板3に回転自在に支持されてい
る。該ノズル軸34における糸吸引器65、ベース板3
の間にはノズルギヤ35が固定されており、このノズル
ギヤ35にはノズルモータギヤ36が噛合している。そ
して、このノズルモータギヤ36は、上記ベース板3に
固定されたエアーノズル退避モータとしてのステッピン
グモータ37の出力軸に固定されている。
【0035】従って、ステッピングモータ37を駆動す
ると、糸吸引器65、糸供給ノズル67、がノズル軸3
4を回動支点として回動するようになっている。また、
この時の糸供給ノズル67の回動位置は、ノズルギヤ3
5に固定されたセンサ板38及びベース板3に固定され
該センサ板38の位置を検出するノズルセンサ39によ
って検出されるようになっており、この検出結果に従っ
てステッピングモータ37の制御がなされるようになっ
ている。すなわち、ステッピングモータ37の駆動によ
って、糸供給ノズル(糸供給手段)の先端部67aは、
図10に示す、初期作業位置N1、巻回作業位置N2、
糸切断作業位置N5に移動される。そして、糸切断作業
位置N5は、初期作業位置N1と巻回作業位置N2の間
に位置する。
【0036】この初期作業位置N1は、ボビンケース2
の開口部2Aに対向する位置であり、下糸供給源200
からの下糸150をボビン軸7aへ絡みつける作業を行
う。ところで、ボビン軸7aに対して下糸を絡み付ける
にあたっては、上記初期作業位置に位置する糸供給ノズ
ル先端部67aから所定長の下糸が導出されている。こ
の糸供給ノズル先端部67aから導出される下糸長さ
(LL)は、この導出された下糸端部をボビン軸に絡み
付かせるのに必要な長さとする。そして、この必要長さ
は、{(作業位置にあるエアーノズルからボビン軸外
周に到達するまでの長さ)+〔ボビン軸一周長さ×
(1.1〜2.0)〕}の範囲にあると好ましく、
{(作業位置にあるエアーノズルからボビン軸外周に到
達するまでの長さ)+〔ボビン軸一周長さ×(1.25
〜1.8)〕}の範囲にあるとより好ましい。
【0037】上記の範囲より長いと、導出する下糸端
部がボビンケース2の開口部2Aから入り難くなった
り、入ったとしてもボビン軸7aを1周以上周回して自
ら結び目を形成してボビン軸7aを縛ってしまう畏れが
あり、またまたはの範囲より短いと、下糸端部がボ
ビン軸7aに絡み付かない畏れがある。本実施形態にあ
っては、必要長さを55mmに設定した。すなわち、エ
アーノズル67a先端とボビンケース2の開口部2Aと
の間隔Hを7mmとし、ボビンケース開口部2Aからボ
ビン軸外周に接する長さ7mmと、(ボビン軸周25m
m×1.64)=41mmから求めた。
【0038】また、上記初期作業位置N1に位置してい
る糸供給ノズル先端部67aの下糸案内方向(エアー吹
き付け方向)は、ボビン軸下糸巻き付け側にある。ここ
で言うボビン軸下糸巻き付け側とは、図16及び図17
に示されるように、ボビン軸7a中心と糸供給ノズル先
端部67aとを結ぶ線分YYにより2分割されるボビン
軸7a外周の一方向、すなわち下糸150をボビン軸7
aに絡み付かせる側(図17中の符号XX方向)であ
る。また、糸供給ノズル先端部67aの下糸案内方向
は、好ましくはボビン軸下糸巻き付け側XXのボビン軸
7a外周に交差する方向で、特に好ましくはボビン軸7
a外周に接する方向である。
【0039】そして、ボビンケース開口部2Aの対向位
置に停止している(初期作業位置N1にある)糸供給ノ
ズル先端部67aとボビンケース2の開口部2Aとの間
隔H(図18参照)は、好ましくは10mm以下で、特
に好ましくは3〜7mmである。この範囲により、下糸
150の吹き出しエアーによるばたつきが抑えられると
共に、ボビンケース2内で下糸150がボビン軸7aに
絡み付くのに必要な渦流を形成することができる。
【0040】また、ボビン軸7a外周に表面処理を行う
と、初期作業位置N1での下糸絡み付け作業(下糸先端
部がボビン軸外周7aをまわり、クロスポイントを形成
する作業)がより確実になる。このボビン軸外周の表面
処理とは、ボビン軸外周の摩擦係数を大きくすることで
ある。そして、例えば、アルミ合金のボビン軸に研磨粒
子60番〜100番を用いてサンドブラスト処理を行っ
たり、ボビン軸にプラズマ溶射処理を行いボビン軸外周
を表面粗さR50〜100マイクロメ−トルにしたり、
ボビン軸外周に120番〜240番のサンドペ−パ−を
添付したりすることである。
【0041】次に、巻回作業位置N2について、図20
に基づいて説明する。図中、Iはボビン回転方向を示
し、0は糸供給手段としての糸供給ノズル67の回動方
向を示す。この巻回作業位置N2は、下糸絡みつけ作業
の後、ボビン回転手段M2により、ボビン7を回転させ
て下糸150をボビン7に巻回する位置である。また、
この巻回作業位置N2は、後述する糸掛け時並びに待機
時の糸供給ノズル67の位置と同じである。
【0042】巻回作業位置N2は、第1直線Kと第2直
線Lとボビンケ−ス開口部2aとで囲まれる領域J(図
20斜線部で、図左下方向に限りなく延びる領域とす
る)に位置する。この第1直線Kはボビン軸外周7aに
接するとともにボビンケ−ス開口部端2aaとを結ぶ直
線である。また、第2直線は、下糸最大巻き量外径Pに
接するとともにボビンケ−ス開口部端2abとを結ぶ直
線である。この下糸最大巻き量外径Pは、ボビンケ−ス
内径の80〜90%の値に設定する。すなわち、下糸が
均一に巻回されないで、ボビンケ−ス内径に下糸巻き量
外径が接しないように、ボビンケ−ス内径より小さい値
とする。
【0043】また、糸供給ノズル先端部67aとボビン
ケ−ス開口部との距離Qは、長ければ長いほど下糸15
0がボビン7に均一に巻回される。この距離Qは、40
mm以上であると好ましく、80mm以上であるとより
好ましい。そして、初期作業位置N1で下糸絡み付け作
業(下糸先端部がボビン軸外周7aをまわり、クロスポ
イントを形成する作業)を行った後、糸供給ノズル67
を回転させて巻回作業位置N2に位置させる。次に、ボ
ビン7を回転させて、糸供給源からの下糸150をボビ
ン7に巻回する。
【0044】このとき、糸供給ノズル先端部67aは、
J領域に有り、かつボビンケ−ス開口部から所定量Q離
れている。このため、巻回作業時、ボビン7と糸供給ノ
ズル先端部67aとの間の下糸150は、ボビンケ−ス
開口部縁部やその他の装置に接触しないので、ボビン7
に均一に下糸150が巻回される。ところで、下糸巻回
装置162には、糸掛け装置が付設されている。この糸
掛け装置は、図7及び図20に示されるように、下糸巻
回位置Cにセットされたボビンケース2のその周囲に回
動可能に配置された動メス糸捌き116を有し、この動
メス糸捌き116をボビンケース2の周囲に回動させる
ことによって、ボビンに巻回されボビンケース開口部2
Aより導出する糸巻き200からの下糸150を、ボビ
ンケース2の開放端縁とボビン7外周との隙間を介して
糸掛け位置2Bに誘導してスリット溝2Cに導き、下糸
張力ばね2D下の下糸導出孔2Hを経て下糸張力ばね用
孔2E近傍から導出できる構成となっている(図21参
照)。なお、糸掛け装置としては上記構成のものに限定
されるものではなく、要はボビンに巻回されボビンケー
ス開口部2Aより導出する糸巻き200からの下糸15
0を、ボビンケース2に糸掛けできるものであればどの
ようなものであっても良く、例えば特開平7−6807
1号公報記載の糸掛け装置や本出願人が先に出願した特
願平7−65140号明細書記載の糸掛け装置を始めと
して、適宜のものを採用することができる。
【0045】下糸巻回装置162にはさらに、糸切り装
置が付設されている。この糸切り装置は、上記下糸張力
ばね用孔2E近傍より導出する糸巻き200からの下糸
150を、上記動メス糸捌き116の回動動作により捌
き、固定メス91との間で所定長残すようにして切断で
きる構成となっている(図18参照)。ここで、ボビン
ケース2の下糸張力ばね用孔2E近傍より導出する下糸
の該下糸張力ばね用孔2Eから下糸切断点S(詳しくは
動メス糸捌き動メス116と固定メス91との擦り合う
点;図18参照)までの下糸長さが、上糸との絡み合い
による縫目形成に必要な長さ、すなわち40mm程度と
なるように、ボビンケース2、固定メス91、下糸切断
点S等の各配置が決定されている。
【0046】また、糸供給ノズル先端部67aが糸切り
位置N5に位置した時に、上記切断時の下糸切断点Sと
糸供給ノズル67a先端との間の距離が、図18に示さ
れるように、上述したボビン軸7aに下糸を絡ませるの
に必要な長さLL(本実施形態にあっては55mm程
度)に略一致するように、ボビンケース2、下糸切断点
S、糸供給ノズル67aの糸切り位置N5等の各配置が
決定されている。
【0047】なお、糸切り装置としては上記構成のもの
に限定されるものではなく、要はボビンに巻回されボビ
ンケース2の下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2Hを経
て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出する糸巻き200
からの下糸150を、上記所定長残して切断できるもの
であればどのようなものであっても良く、例えば特開平
7−68071号公報記載の糸切り装置や本出願人が先
に出願した特願平7−65140号明細書記載の糸切り
装置を始めとして、適宜のものを採用することができ
る。
【0048】また、上記糸供給検出機構Fと糸巻き20
0との間には、図13に示されるように、下糸150の
張力を可変とする糸張力可変手段204が設けられてい
る。この糸張力可変手段204は、通過する下糸150
を押圧する張力ばね205と、この張力ばね205の押
圧力をマニュアル操作により調整する螺子206と、ミ
シンベッド101内に配され上記張力ばね205の押圧
力に抗するソレノイド推力を生ぜしめるソレノイドSO
Lと、から構成されている。
【0049】この糸張力可変手段204を駆動する電気
回路は、ソレノイドSOLに電源を直列に接続し、その
間にスイッチを介した構成となっている。従って、スイ
ッチをオフした場合には、上記ソレノイド推力が発生せ
ず、下糸150には張力ばね205の押圧力が最大限に
かかり、下糸張力は最大となる。また、スイッチをオン
した場合には、上記ソレノイド推力が最大限に発生し、
下糸150には張力ばね205の押圧力からソレノイド
推力を減じたものがかかり、下糸張力は最小となる。
【0050】つぎに、この発明の下糸巻回動作につい
て、簡単に説明する。説明は、下糸が消費された時また
は残り少なくなった時にミシンの運転を一旦停止し、ボ
ビンケースを釜から抜き取った後に、ボビン残糸を除去
した状態から行う。この下糸巻回処理動作にあっては、
それ以前に以下の動作を行う。先ず、ローラ54に、糸
巻き200、糸張力可変手段204からの下糸150を
1巻きしておく。この時点で、糸張力可変手段204の
スイッチをオンにし、上記ソレノイド推力を最大限に発
生させて下糸張力を最小とする。
【0051】次いで、この下糸150の糸端を糸吸引器
65の吸引孔65aに挿入し、少々押し込む。次いで、
電磁弁68を一時オンにして糸供給ノズル67にエアー
源からのエアーを流し、吸引孔65aに挿入し押し込ま
れていた下糸150を、エアーの流れによって糸供給ノ
ズル先端部67aに導いてその糸端を該糸供給ノズル先
端部67aより露出して導出させる。この導出長LL
は、55mm程度である。
【0052】つぎに、回動アーム70を後退させてボビ
ンケース2を残糸除去位置Bから退避位置に移動し、そ
の後回転してボビンケース2を下糸巻回位置Cに対向さ
せる。つぎに。回動アーム70を前進させてボビンケー
ス2Xを下糸巻回位置Cに位置させると共にボビン駆動
モータM2を一時駆動して、クラッチ機構50aとボビ
ン7とを連結する。
【0053】つぎに、ボビン駆動モータM2を駆動して
ボビン7を回転させる。そして、糸供給ノズル退避モー
タ37を駆動して、退避位置(巻回作業位置)N2に待
機中の糸供給ノズル67を初期作業位置N1に移動す
る。つぎに、糸供給ノズル先端部67aから、糸案内エ
アーの吹き付けを開始して、一定時間待つ。
【0054】すると、図16に示されるように、糸供給
ノズル先端部67aから導出する下糸端部は、ばたつき
等が抑えられた状態でボビンケース2の開口部2Aから
良好にボビンケース2内に挿入(案内)されると共にボ
ビン軸下糸巻き付け側XXに案内され、ボビン軸7aの
回転とエアーにより形成される渦流との共働によってボ
ビン軸7aに絡み付く。そして、下糸端部のボビン軸へ
の絡みつけが終了したら、初期作業位置N1にある糸供
給ノズル67を巻回作業位置N2に移動する。
【0055】この時、ボビン駆動モータM2は回転を続
行しており、従って下糸はボビン軸7aに巻回されてい
く。このように、糸供給ノズル先端部67aとボビン軸
7aとの間の距離を長くして下糸を巻回していくと、下
糸150はボビン軸7a全域に渡って略均一に巻回され
ることになる。そして、設定下糸巻回量まで下糸を巻回
したら、ボビン駆動モータM2を停止する。
【0056】つぎに、ボビン7への下糸150の巻回動
作が自動的になされたら、糸張力可変手段204のスイ
ッチをオフにし、上記ソレノイド推力をなくして下糸張
力を最大にした状態で糸掛けを行う。すなわち、ボビン
7に巻回されボビンケース開口部2Aより導出する糸巻
き200からの下糸150を、ボビンケース2の開放端
縁とボビン7外周との隙間を介して糸掛け位置2Bに誘
導してスリット溝2Cに導き、下糸張力ばね2D下の下
糸導出孔2Hを経て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出
させる。
【0057】このようにして糸掛けがなされたら、糸供
給ノズル67を巻回作業位置N2から糸切断作業位置N
5に移動すると共に、糸張力可変手段204のスイッチ
をオンし、上記ソレノイド推力を最大限に発生させて下
糸張力を最小とした状態で糸切りを行う。この糸切りの
結果、ボビンケース2側の下糸は、上述のように、上糸
との絡み合いによる縫目形成に必要な長さ、すなわち4
0mm程度が下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2Hを経
て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出した状態となり、
一方糸巻き200側の下糸は、上述のように、ボビン軸
7aに下糸を絡ませるのに必要な長さLL、すなわち5
5mm程度がエアーノズル67a先端から導出した状態
となる。
【0058】このように、糸供給ノズル67からはボビ
ン軸7aに下糸を絡ませるのに必要な長さLLの下糸が
導出していることから、次回移行のボビンに対しても、
上記と同様な動作を行えば、同様にして下糸を巻回でき
る。そうしたら、糸供給ノズル67を糸切断作業位置N
5から退避位置N2(巻回作業位置も兼ねる)に移動す
る。
【0059】そして、このようにして下糸切断動作が自
動的になされたら、回動アーム70を退避位置に後退さ
せ、その後回動してボビンケース2を釜1に対向させて
待機状態とする。この発明は、前記実施形態に限定され
ることなく、いろいろと変更可能である。例えば、前記
実施形態において、糸供給ノズル67は、ノズル退避モ
ータ37の回動により、退避位置N2、初期作業位置N
1、巻回作業位置N2、糸切断作業位置N5、に回動し
た。しかし、これに代えて、糸供給ノズル67を3停止
位置機能を持つエア−シリンダにより、前記各作業位置
N2、N1,N5を直線移動させることも容易に考えら
れる。また、糸供給ノズル67を、モ−タと、モ−タの
回転運動を直線運動に変換するギアやピニオンとを連結
させて、前記各作業位置N2、N1,N5を直線移動さ
せることも容易に考えられる。
【0060】また、糸供給ノズル67を直線移動させる
時、初期作業位置N1、巻回作業位置N2、を糸供給ノ
ズル67を回動する場合と同じ位置にして、糸切断作業
位置N5のみを、糸切断後ボビンケ−ス2から縫い目を
形成するのに必要な糸長さが確保されるとともに、糸供
給ノズルから所定長さの下糸が導出するような、直線軌
跡上に変更することも容易に考えられる。
【0061】また、この発明では、ボビン7が装着され
たボビンケ−ス2を所定位置に保持して、糸供給ノズル
67を移動させることにより、初期作業位置N1、巻回
作業位置N2、糸切断作業位置N5を得た。これに代え
て、糸供給ノズル67を所定位置に固定させて、ボビン
7が装着されたボビンケ−ス2を移動させて、初期作業
位置N1、巻回作業位置N2、糸切断作業位置N5を得
ることも容易に考えられる。また、糸供給ノズル67
と、ボビン7が装着されたボビンケ−ス2とを相互に移
動させて、初期作業位置N1、巻回作業位置N2、糸切
断作業位置N5を得ることも容易に考えられる。そし
て、この明細書の相対的に移動させるとは、前記3通り
の移動を意味する。
【0062】また、この発明では、糸供給手段として、
下糸供給源からの下糸を挿通可能で、空気供給源に連通
される糸供給ノズル67を用いた。しかし、これに代え
て、例えば、糸供給源からの下糸を繰り出す一対の回動
ロ−ラと、繰り出された下糸を所定位置に案内する糸案
内ノズルと、糸案内ノズルを前記初期作業位置N1と巻
回作業位置N2と糸切断作業位置N5とに移動させる駆
動手段と、糸案内ノズルが前記初期作業位置N1にある
時、下糸端部がボビン軸に絡みつくように、ボビンケ−
ス開口部から空気を吐出するエア−吐出手段と、から構
成することも容易に考えられる。
【0063】さらに、この発明では、糸供給手段と、ボ
ビンが装着されたボビンケ−スとを、初期作業位置N1
と巻回作業位置N2と糸切断作業位置N5とに相対的に
移動させたが、これに代えて、例えば、巻回作業位置N
2と糸切断作業位置N5とを一致させることも容易に考
えらえる。すなわち、巻回作業位置で、切断作業をおこ
なっても、糸切断後、ボビンケ−スから縫い目を形成す
るのに必要な糸長さが確保されるとともに、つぎの糸供
給源とボビンとの絡み付けのために、糸供給手段から所
定長さの下糸が導出するように、固定メスと移動メスと
を所定の位置に設ければよい。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の下糸巻回
装置によれば、ボビンケ−スに装着したボビンと、糸供
給源からの糸を所定長さ導出している糸供給手段とは、
その位置関係を相対的に移動する。そして、下糸絡み付
けを行う初期作業位置と、ボビンを回転させて下糸をボ
ビンケ−スに巻回する巻回作業位置とがことなる。した
がって、確実に下糸の絡みつけが行えるとともに、ボビ
ンに均一に下糸が巻回される。また、下糸巻回作業位置
を請求項1に規定された領域としたので、下糸巻回作業
時、ボビンケ−ス開口部縁に下糸が接触しないので、ボ
ビンに均一に下糸が巻回さるとともに、下糸が傷ついた
り、下糸のよりがほどけたりしない。
【0065】請求項2の下糸巻回装置によれば、請求項
1に加えて、ボビンを回転させて下糸を巻回する巻回作
業位置は、糸供給源からの下糸をボビンに絡み付ける初
期作業位置より離間しているので、下糸はより均一にボ
ビンに巻回される。請求項3の下糸巻回装置によれば、
請求項1に加えて、前記糸供給手段と、ボビンが装着さ
れたボビンケ−スとを、初期作業位置と、下糸巻回作業
位置と、下糸巻回後ボビンケ−スと糸供給手段の間に有
る下糸を切断する糸切断作業位置とに、相対的に移動す
る。
【0066】したがって、糸切断後、ボビンケ−スから
縫い目を形成するのに必要な糸長さが確保されるととも
に、つぎの糸供給源とボビンとの絡み付けのために、糸
供給手段から所定長さの下糸が導出する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における下糸自動供給装置
を表した概略正面図である。
【図2】同上下糸自動供給装置に採用されたボビン交換
装置の正面図である。
【図3】同上ボビン交換装置の平面図である。
【図4】同上ボビン交換装置における直動機構部分を表
した右側面図である。
【図5】同上ボビン交換装置における回動機構部分を表
した右側面図である。
【図6】同上ボビン交換装置のダミーポジション及びダ
ミー軸を説明するための概略右側面図である。
【図7】本実施形態に用いられるボビンの回転検出手段
側の正面図である。
【図8】同上ボビンの回転時に検出される波形図であ
る。
【図9】同上下糸自動供給装置に採用された下糸巻回装
置のボビン駆動機構及びエアー案内機構を表した上面図
である。
【図10】同上ボビン駆動機構及びエアー案内機構の正
面図である。
【図11】同上下糸巻回装置の糸供給検出機構を表した
正面図である。
【図12】同上糸供給検出機構の右側面図である。
【図13】同上下糸巻回装置の糸張力可変手段を表した
正面図である。
【図14】同上エアー案内機構の下糸吸引器を表した横
断面図である。
【図15】同上ボビン駆動機構の斜視図である。
【図16】下糸挿入を行う糸供給ノズルの下糸絡み付け
時におけるボビンケース及びボビン軸に対する位置関係
を表した説明図である。
【図17】ボビン軸の下糸巻き付け側を説明するための
図である。
【図18】糸切り時におけるエアー案内機構の糸供給ノ
ズルと糸切り装置とボビンケースの位置関係を表した説
明図である。
【図19】同上実施形態に採用されたボビンケースの斜
視図である。
【図20】下糸巻回作業位置にある糸供給ノズルと、ボ
ビンケ−ス開口部との位置関係を表した説明図。
【符号の説明】
2 ボビンケ−ス 2a ボビンケ−ス開口部 7 ボビン 67 糸供給手段(糸供給ノズル) M2 ボビン回転手段 N1 初期作業位置 N2 巻回作業位置 N5 糸切断作業位置 K 第1直線 L 第2直線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボビンを回動可能に支持するとともに、所
    定位置に開口部を有するボビンケ−スと、 このボビンケ−スに装着したボビンを回転させるボビン
    回転手段と、 下糸供給源からの下糸を、前記ボビンに供給可能な糸供
    給手段と、を備えた下糸巻回装置において、 前記糸供給手段と、ボビンが装着されたボビンケ−スと
    を、 下糸供給源からの下糸をボビンに絡みつける初期作業位
    置と、ボビンを回転させて下糸を巻回する巻回作業位置
    と、に相対的に移動させるとともに、 前記巻回作業位置は、ボビン軸に接するとともにボビン
    ケ−ス開口部端を結ぶ第1直線と、下糸最大巻き量外径
    に接するとともにボビンケ−ス開口部端を結ぶ第2直線
    と、に規定される、領域に有ることを特徴とする下糸巻
    回装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の下糸巻回装置において、 巻回作業位置は、初期作業位置より離間した位置に有る
    ことを特徴とする下糸巻回装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の下糸巻回装置において、 前記糸供給手段と、ボビンが装着されたボビンケ−スと
    を、 初期作業位置と、下糸巻回作業位置と、下糸巻回後ボビ
    ンケ−スと糸供給手段の間に有る下糸を切断する糸切断
    作業位置とに、相対的に移動することを特徴とする下糸
    巻回装置。
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US6182918B1 (en) 1998-02-02 2001-02-06 Juki Corporation Lower thread winding device
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