JPH0975044A - 梅ピューレの製造方法 - Google Patents

梅ピューレの製造方法

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JPH0975044A
JPH0975044A JP7236516A JP23651695A JPH0975044A JP H0975044 A JPH0975044 A JP H0975044A JP 7236516 A JP7236516 A JP 7236516A JP 23651695 A JP23651695 A JP 23651695A JP H0975044 A JPH0975044 A JP H0975044A
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JP
Japan
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plum
puree
saccharide
fruits
sugar
Prior art date
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Pending
Application number
JP7236516A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Takahashi
保男 高橋
Hiroshi Yonei
博 米井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
WAKAYAMA PREF GOV NOUSANBUTSU
WAKAYAMA PREF GOV NOUSANBUTSU KAKO KENKYUSHO
Original Assignee
WAKAYAMA PREF GOV NOUSANBUTSU
WAKAYAMA PREF GOV NOUSANBUTSU KAKO KENKYUSHO
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食味、香り、色調の優れた2次加工食品の原
料となる梅ピューレを、短時間で生産効率よく製造する
ことのできる梅ピューレの製造方法の提供。 【解決手段】 この梅ピューレの製造方法は、梅ピュー
レを得るにあたり、梅果実に対し所定量の糖類を添加し
ながら梅果実を破砕する構成を採用し、糖類の機能をう
まく引き出してある。ここで、梅ピューレとは、成熟し
た梅果実から種子を除去して果肉だけにし、この果肉を
潰してペースト状にしたものである。糖類としては、例
えば、液状の果糖・ぶどう糖、粉状の白砂糖、液状また
は粉状のでんぷん分解物等を用いることができる。糖類
添加量は、梅果実に対し2〜20wt%程度とするのが
よく、糖類添加量が少ないほど生産効率がよいことか
ら、好ましくは2〜10wt%程度とするのが望まし
い。糖類の添加タイミングは、破砕の際に種子周囲の組
織が空気と触れる直前から添加しつづけるのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば果汁飲料、
ゼリー、ジャム等といった2次加工食品の原料として広
く用いられる梅ピューレの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば梅果汁を得る方法は、次の
2通りに大別される。一つは、梅果実を破砕する際に果
肉から種子を分離・除去し、種子なしの果肉を潰して梅
ピューレを得、この梅ピューレを透明化酵素処理し更に
ろ過した後、濃縮・還元して梅果汁とするものである。
この方法では、梅ピューレから梅果汁を得る際の透明化
酵素処理に若干時間がかかるだけであり、1日足らずで
すむ。従って、安価な梅果汁が得られる。
【0003】他法は、高濃度の糖液中に梅果実を1〜2
か月程度浸漬することにより、果肉のエキスを抽出して
梅果汁を得るものである。この方法によれば、渋味がな
く飲みやすい梅果汁となる。また、濃縮工程を経ないた
め、香りが損なわれず、味がマイルドで、色調も良好な
梅果汁が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の梅果
実破砕法では、梅果実をそのまま破砕して搾汁するた
め、種子周囲の組織に傷がつき、種子や果肉に含まれる
渋味成分が混入して、渋味を感じる果汁となり、さらに
加熱濃縮あるいは膜濃縮によって、その還元果汁の色調
が褐変し、香りも好ましいものではなかった。
【0005】また、後者の糖液抽出法では、抽出時間が
1〜2か月程度と極めて長いため、生産効率が悪く、従
って果汁価格が前者のものと比べ果汁率換算で2倍以上
に高くなっているのが現状である。また、糖度を基準に
水で還元しようとしても、果汁自体が薄まり過ぎるの
で、果汁の糖度を一定以下には低くできず取扱いにくい
ものであった。
【0006】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、食味、香り、色調の優れた2次
加工食品の原料となり得る梅ピューレを、短時間で生産
効率よく製造することのできる梅ピューレの製造方法の
提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る梅ピューレの製造方法は、梅ピューレ
を得るにあたり、梅果実に対し所定量の糖類を添加しな
がら梅果実を破砕する構成にしてある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明による梅ピューレの
製造方法の実施形態を詳しく説明する。ここで、梅ピュ
ーレとは、成熟した梅果実から種子を除去して果肉だけ
にし、この果肉を潰してペースト状にしたものを意味す
る。糖類としては、液状、粉状の別を問わない。例え
ば、液状の果糖・ぶどう糖、粉状の白砂糖、液状または
粉状のでんぷん分解物等を用いることができる。所定の
糖類添加量は、梅果実に対し2〜20wt%程度とする
のがよく、糖類添加量が少ないほど生産効率がよいこと
から、好ましくは2〜10wt%程度とするのが望まし
い。糖類の添加タイミングは、破砕に先立って梅果実に
糖類をまぶしておくのではなく、逆に破砕により種子周
囲の組織が空気と触れた後に糖類を添加するのでもな
い。すなわち、破砕の際に種子周囲の組織が空気と触れ
る直前から添加しつづけるのが好ましい。
【0009】そして、この梅ピューレから、例えば透明
な梅果汁を得る場合は、セルラーゼ、ペクチナーゼ等の
透明化酵素による酵素処理を行い、固形分をろ過したの
ち、更に常法により加熱濃縮して、還元果汁とする。
【0010】尚、本発明方法においては、褐変酵素の失
活を目的とする加熱処理を行っても行わなくてもよい
が、加熱処理を行わない場合でも、この梅ピューレから
得た梅果汁は糖類の存在により色調が褐色に変化しな
い。また、かかる加熱処理としては、破砕前に梅果実を
加熱したり、あるいは破砕後に加熱する場合のいずれに
も適用できる。また、香り成分は、加熱処理時に飛散し
やすいが、添加された糖類の作用により、加熱処理を行
ってもあまり飛散せず、強い香りを有する梅ピューレが
得られる。元来、酸味を有する食品の食味は評価しにく
いが、破砕時に添加した糖類の作用により、この梅ピュ
ーレから得た梅果汁には明らかに渋味が感じられなかっ
た。上記のようにして得た梅ピューレは、果汁飲料のみ
ならず、ゼリー、ジャムその他の2次加工食品の原料と
しても用いることができる。
【0011】
【実施例】
実施例1〜5、比較例1. 実施例1乃至実施例5では、黄色みを帯びた成熟の梅果
実10kgを、効率アップを目的として90〜95℃で
5分間加熱処理し、糖類として果糖・ぶどう糖液糖(フ
ラクトース55%含有の市販液糖)を添加しながら、チ
ョッパーパルパー(破砕装置)で破砕処理する。このと
き、種子および周囲の核部分が果肉から分離・除去され
る。この種子なしの果肉を潰してペースト状の梅ピュー
レを得た。引続き、上記の梅ピューレをフィニッシャー
(裏ごし機)で裏ごし処理し、褐変酵素失活のために加
熱・冷却を行い、更に透明化酵素処理したのち、セライ
ト(珪藻土)ろ過を行い、80℃でブリックス糖度(B
x)が66になるまで加熱濃縮し、糖類を加える直前の
ブリックス糖度へ戻すように水で還元して、透明の梅果
汁を得た。
【0012】ここで、各実施例における糖類添加量
(g)は、梅果実10kgに対し200、400、60
0、1000、2000とした。また、これらの製造方
法において、糖類を添加しないもの(糖類添加量=0、
従来の梅果実破砕法に相当)を比較例1とした。加え
て、従来の糖液抽出法により得たものを参考例1とし
た。このようにして得た梅果汁につき、ブリックス糖度
(Bx)とアミノ態窒素を測定した。更に、梅果汁の色
調、食味、香りについては、モニター5人で判定した。
これらの実験結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1にみるように、色調、食味(特に、苦
味)、香りについては、各実施例とも糖類無添加のもの
(比較例1)と比べて優れており、糖液抽出法によるも
の(参考例1)と同程度であった。また、ブリックス糖
度は、糖液抽出法によるものと比べて低いものが得ら
れ、しかも糖類添加量によって自由に調整できることが
わかる。また、比較例1による梅果汁は100%天然の
果汁に相当するが、各実施例におけるアミノ態窒素量
は、参考例1よりも比較例1の値に近く、天然果汁に近
い風味を備えていることがわかる。
【0015】実施例6〜10.実施例6乃至実施例10
では、糖類として粉状の白砂糖を用いた以外は、上記と
同様にして、還元果汁を得た。これらの実験結果を表2
に示す。尚、参考のため、上記の比較例1および参考例
1も表中に併記した。
【0016】
【表2】
【0017】表2にみるように、白砂糖を用いた場合
は、ブリックス糖度が全体としてわずかに高い値を示し
た以外は、上述の果糖・ぶどう糖液糖添加の場合と同様
の挙動を示した。
【0018】実施例11〜15.実施例11乃至実施例
15では、糖類として液状または粉状のでんぷん分解物
(Bx=80)を用いた以外は、上記と同様にして、還
元果汁を得た。これらの実験結果を表3に示す。尚、参
考のため、上述の比較例1および参考例1も表中に併記
した。
【0019】
【表3】
【0020】表3にみるように、でんぷん分解物を用い
た場合も、上述の果糖・ぶどう糖液糖添加の場合と同様
の挙動を示した。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る梅ピュ
ーレの製造方法によれば、梅果実に糖類を添加しながら
梅果実を破砕することにより、糖類の機能をうまく引き
出せたので、渋味がなく、香りを損なわず、色調の良好
な2次加工食品の原料となる梅ピューレを、短時間で、
生産効率よく、安価に製造することができる。また、糖
度の低い梅ピューレやその2次加工食品を得ることがで
き、しかも糖度の調節を自在に行うことができるので、
取扱いやすい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梅ピューレを得るにあたり、梅果実に対
    し所定量の糖類を添加しながら梅果実を破砕するように
    したことを特徴とする梅ピューレの製造方法。
JP7236516A 1995-09-14 1995-09-14 梅ピューレの製造方法 Pending JPH0975044A (ja)

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JP7236516A JPH0975044A (ja) 1995-09-14 1995-09-14 梅ピューレの製造方法

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JP7236516A JPH0975044A (ja) 1995-09-14 1995-09-14 梅ピューレの製造方法

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JPH0975044A true JPH0975044A (ja) 1997-03-25

Family

ID=17001868

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JP7236516A Pending JPH0975044A (ja) 1995-09-14 1995-09-14 梅ピューレの製造方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505607A (ja) * 2003-10-01 2007-03-15 キャンベル・スープ・カンパニー 植物の酵素処理およびろ過のためのプロセスならびにそれにより入手可能な製品
JP2011125244A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 G F Gijutsu Kaihatsu:Kk 梅ピューレおよび梅ピューレ加工飲食品の製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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