JP3119913B2 - 野菜ジュースの苦味を除去する方法 - Google Patents

野菜ジュースの苦味を除去する方法

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juice
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博行 星川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜のジュースの苦味
を除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】野菜から常法により製造されるジュース
は、搾汁処理を受けたとき溶け出した成分に起因する特
有の苦味を有することが多く、特に、ピーマン、キャベ
ツ、アスパラガス、セロリ、ホウレン草などのジュース
には、そのままでは飲用困難なほど苦味の強いものが多
い。
【0003】苦味は単なる清澄化処理では消失しない。
苦味を除去する手段として普通に考えられる活性炭等の
吸着性物質による吸着処理は、苦味と共に有用な呈味成
分や色素も除去されてしまうことが多く、本来の風味や
色調が失われる欠点がある。多くの飲食品や調味料の呈
味改善に有効なことが知られているサイクロデキストリ
ンは、苦味成分を包接して苦味を消失させることはでき
ても、処理後のジュースから分離することができないか
ら、加熱されたとき、あるいは保存中に、苦味成分を放
出してしまったり、それ自身の弱い甘味がジュースの風
味に影響を与えたりする欠点があり、使用できるケース
はほとんど無い。
【0004】上述のように、ジュースの苦味を簡単に除
去する方法は従来なかったから、栄養学的には好ましい
野菜でもジュースにしたとき過度の苦味があると、それ
単独では一般向けの飲料として提供することができなか
った。従来市販されている野菜ジュースは、本質的に苦
味を有しないジュースを与えるトマトのジュースからな
るものか、トマトジュースをベースにして他の野菜ジュ
ースを少量配合したものがほとんどである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、ピーマン、キャベツ、アスパラガス、ホウレン草、
パセリ、セロリ、白菜等より得られる苦味を有する野菜
ジュースから飲用に障害となる苦味を簡単に除去する方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すること
に成功した本発明の苦味除去方法は、ピーマン、キャベ
ツ、アスパラガス、ホウレン草、パセリ、セロリおよび
白菜からなる群から選ばれた野菜のジュースを含水けい
酸ゲルで処理することを特徴とする。この方法で使用す
る含水けい酸ゲルは、ジュースと接触させたのち処理後
のジュースと容易に分離することができるものであれば
何でもよく、その好ましい具体例としては、いわゆるシ
リカヒドロゲル粉末、球形シリカゲル、球形シリカゾル
等がある。
【0007】
【作用】ピーマン、キャベツ、アスパラガス、ホウレン
草、パセリ、セロリ、白菜等より得られるジュースは強
い苦味を有する。この苦味の強いジュースを含水けい酸
ゲルに接触させると、含水けい酸ゲルはジュース中の苦
味成分をよく吸着する。このとき、含水けい酸ゲルはジ
ュース中の他の呈味成分の一部も吸着するものと思われ
るが、それはジュースの風味を損なうほどのものではな
い。したがって、含水けい酸ゲル処理によりジュースは
苦味がほとんど無くなって飲み易いジュースとなる。
【0008】含水けい酸ゲル処理は、常法により搾汁さ
れた野菜のジュースに清澄化処理、濾過、その他の処理
を施す前後の任意の段階で行うことができる。処理は、
ジュースを含水けい酸ゲルに接触させるのに有効な任意
の方法により行うことができる。最も簡単でしかも十分
な処理効果が達成される方法は、ジュースに約0.00
1〜20重量%(望ましくは約0.1〜5重量%)の含
水けい酸ゲルを投入して約30秒〜20分間撹拌し、そ
の後、濾過または遠心分離して含水けい酸ゲルを除去す
る方法である。含水けい酸ゲルを充填したカラムにジュ
ースを流して連続的に処理してもよい。
【0009】
【実施例】ピーマンほかの7種類の野菜から、下記の方
法によりジュースを製造した。原料の野菜はジュース製
造に不適当な部分を除去してから水道水で十分洗浄し、
チョッパーで細片化する。さらにパルパーで裏ごしし、
得られたジュースを90℃に15分間加熱し、生体内酵
素を失活させる。次いでセルラーゼ製剤およびペクチナ
ーゼ製剤各0.1%を加えて40℃で1時間処理し、そ
の後、90℃に15分間加熱して酵素を失活させる。最
後に濾過して不溶性固形分を除去し、透明ジュースを得
る。得られたジュースにシリカヒドロゲル(旭硝子株式
会社製品;商品名:ブライトソルブ)を所定量添加して
10分間撹拌し、その後、濾過してシリカヒドロゲルを
除去する。
【0010】処理後のジュースおよび未処理ジュースに
ついて、次の評価基準により苦味の検査を行なった。 0:苦味が無い 1:苦味が少しある 2:苦味がある 3:苦味がかなりある 4:苦味が非常に強い なお、パネラー10名は、あらかじめ行われたキニーネ
の苦味の識別能力検査において識別能力ありと判定され
た者から選ばれた。結果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば含水けい
酸ゲルを接触させるだけの簡単な処理でジュースの苦味
が除去され、しかも風味は損なわれない。したがって、
本発明により、従来は苦味のためにジュースとして飲用
に供することが困難であった前記野菜類を自由に且つ多
量に使用することができるようになり、栄養面で従来品
よりも好ましく風味も良好なジュースを提供することが
可能になる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 2/00 - 2/84 A23L 1/212 - 1/218 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピーマン、キャベツ、アスパラガス、ホ
    ウレン草、パセリ、セロリおよび白菜からなる群から選
    ばれた野菜のジュースを含水けい酸ゲルで処理すること
    を特徴とする野菜ジュースの苦味を除去する方法。
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JP2010094112A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Ito En Ltd 野菜汁の呈味改善方法及び野菜汁の製造方法
JP6953363B2 (ja) * 2017-06-06 2021-10-27 カゴメ株式会社 ピーマン汁の製造方法、及びピーマン汁の苦味除去方法

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