JPH0974257A - 厚膜配線およびその製造方法 - Google Patents

厚膜配線およびその製造方法

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JPH0974257A
JPH0974257A JP24874695A JP24874695A JPH0974257A JP H0974257 A JPH0974257 A JP H0974257A JP 24874695 A JP24874695 A JP 24874695A JP 24874695 A JP24874695 A JP 24874695A JP H0974257 A JPH0974257 A JP H0974257A
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film wiring
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JP24874695A
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Masaaki Asano
雅朗 浅野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低抵抗であり、かつ、熱酸化に対する耐性お
よび基材との密着性に優れ、良好なパターニング適性を
具備した厚膜配線と、このような厚膜配線を簡便に形成
することができる製造方法を提供する。 【解決手段】 基材上に形成される厚膜配線を、基材側
から下地導電層と主導電層が積層されたものとし、主導
電層を導電性の金属あるいは合金を主体とする層とし、
下地導電層を主導電層を構成する金属と同種の金属の化
合物を主体とする層とする。さらに、主導電層上に主導
電層を構成する金属と同種の金属の化合物を主体とする
耐熱導電層を形成して厚膜配線とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は厚膜配線、特に膜厚
が1μm以上であるような厚膜配線と、このような厚膜
配線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ディスプレイパネル用配線は、
パネルの大面積化が進むにしたがって配線長が長くな
り、電気抵抗が高くなる。このため、配線材料として
比抵抗の低い材料を使用する、配線の幅を増加させ
る、配線の厚みを増加させる等の方法により大面積化
に伴う配線の抵抗増大の防止が行われている。
【0003】上記のの方法では、従来から既に使用さ
れている比抵抗の低い材料(例えば銅)に代えて、更に
比抵抗が低い銀や超伝導材料が必要となる。しかし、こ
れらの材料は、製造コストの増大を来したり、技術的な
困難を伴うという問題を抱えている。
【0004】また、ディスプレイ用電極においては、配
線幅をできるだけ狭くして光の有効利用を図るという要
請があり、この点で上記のの配線幅を増大させる方法
にはある程度の限界がある。一方、配線に透明導電材料
を使用することにより光の有効利用と配線幅の増大とを
可能とすることが考えられるが、現状における透明導電
材料の比抵抗は1×10-4Ω・cm程度で、従来から使
用されている金属導電材料に比べて数十倍高い比抵抗で
あり現実的ではない。
【0005】一方、上記のの配線の厚みを増大させる
方法は、上記のような問題がなく有効な方法と考えられ
る。この方法では、同じ材料を使用し、配線の長さが増
加した分を配線の厚みを増大させることによって抵抗の
増加を抑えようとする場合、下記の式より、 R(抵抗)=(L(長さ)/S(断面積))× ρ(体
積抵抗率) 例えば、配線の長さが10倍になると、配線の厚みを1
0倍にする必要がある。したがって、従来厚みが数千Å
程度であった配線の長さが10倍になる場合、配線の厚
みは数μm必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、厚みが
数μmの配線を比抵抗の低い銅(Cu)を用いて作製し
た場合、ガラス基板等の配線が形成される基材と配線と
の密着性が不十分となり、配線の剥離が生じるという問
題があった。
【0007】このため、銅(Cu)よりもガラス基板と
の密着性の良好なクロム(Cr)の層をガラス基板と銅
(Cu)の層の間に設けたCu/Crの2層構造の配線
が使用されている。また、例えば、大面積ディスプレイ
パネルであるプラズマディスプレイにおいては配線が焼
成条件に晒されるため、上記のCu/Crの2層構造の
配線の表面層である銅(Cu)層が熱酸化を生じて配線
の抵抗値が増加するという問題がある。このため、耐熱
性に優れたクロム(Cr)の層を銅(Cu)層の上にさ
らに形成したCr/Cu/Crの3層構造の配線が使用
されている。
【0008】しかし、上記のCu/Crの2層構造ある
いはCr/Cu/Crの3層構造の配線では、配線のパ
ターニングにおいてクロム(Cr)層と銅(Cu)層の
2度あるいは3度のエッチングを行う必要があり、エッ
チング剤や各層のエッチングレートを考慮する必要があ
り、工程が極めて煩雑になるという問題があった。さら
に、透明導電膜等の導電性基材の上に配線を形成した場
合には、クロム(Cr)層と銅(Cu)層に加えて透明
導電膜のエッチングレートも慮する必要があり、工程の
煩雑さが大幅に増大するという問題があった。
【0009】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、低抵抗であり、かつ、熱酸化に対する
耐性および基材との密着性に優れ、良好なパターニング
適性を具備した厚膜配線と、このような厚膜配線を簡便
に形成することができる製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の厚膜配線は基材の上に設けられる厚
膜配線において、導電性の金属あるいは合金を主体とす
る主導電層と、該主導電層を構成する金属と同種の金属
の化合物を主体とし前記主導電層の前記基材側に位置す
る下地導電層とからなるように構成した。
【0011】また、本発明の厚膜配線は、前記主導電層
と前記下地導電層との界面が存在するような構成、ある
いは前記主導電層と前記下地導電層との間に界面が存在
せず、前記主導電層側から前記下地導電層側に向けて徐
々に組成が変化する組成傾斜を有するような構成とし、
前記下地導電層を構成する金属化合物は、金属窒化物、
金属酸化物および金属フッ化物の少なくとも1種である
ような構成とした。
【0012】また、本発明の厚膜配線は、前記主導電層
の前記下地導電層形成面側と反対の面に前記主導電層を
構成する金属と同種の金属の化合物を主体とする耐熱導
電層を備えるような構成とし、また、前記主導電層と前
記耐熱導電層との界面が存在するような構成、あるいは
前記主導電層と前記耐熱導電層との間に界面が存在せ
ず、前記主導電層側から前記耐熱導電層側に向けて徐々
に組成が変化する組成傾斜を有するような構成とし、前
記耐熱導電層を構成する金属化合物は、金属窒化物、金
属酸化物および金属フッ化物の少なくとも1種であるよ
うな構成とした。
【0013】本発明の厚膜配線の製造方法は、基材の上
に導電性金属の化合物を主体とした下地導電層を形成し
た後、該下地導電層上に導電性の金属あるいは合金を主
体とする主導電層を形成するような構成とした。
【0014】また、本発明の厚膜配線の製造方法は、基
材の上に導電性金属の化合物を主体とした下地導電層を
形成し、該下地導電層の形成段階途中から徐々に導電性
の金属あるいは合金を主体とする主導電層の形成に移行
し、その後、該主導電層のみの形成を行うような構成と
した。
【0015】さらに、本発明の厚膜配線の製造方法は、
前記主導電層を形成した後、該主導電層を構成する金属
と同種の金属の化合物を主体とした耐熱導電層を形成す
るような構成、あるいは前記主導電層の形成段階途中か
ら該主導電層を構成する金属と同種の金属の化合物を主
体とした耐熱導電層の形成に徐々に移行し、その後、該
耐熱導電層のみの形成を行うような構成とした。
【0016】このような本発明の厚膜配線では、主導電
層が導電性の金属あるいは合金を主体とする層であり、
この主導電層と基材との間に位置する下地導電層が金属
化合物を主体とした層であるため、この下地導電層が基
材と主導電層とを良好な密着状態に維持し、また、下地
導電層を構成する金属化合物は、主導電層を構成する金
属と同種の金属の化合物であるため、厚膜配線のパター
ニング適性は高いものとなる。さらに、主導電層を構成
する金属と同種の金属の化合物を主体とする耐熱導電層
を主導電層上に備えることにより、この耐熱導電層が主
導電層の熱酸化を有効に防止し厚膜配線の低抵抗が維持
される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。
【0018】図1は本発明の厚膜配線の構成の一例を示
す概略断面図である。図1において、厚膜配線11は基
材1上に形成されており、主導電層12と、この主導電
層12と基材1との間に形成された下地導電層13とか
らなる2層構造を有している。
【0019】厚膜配線11を構成する主導電層12は、
導電性の金属あるいは合金を主体とするものである。導
電性の金属としては、Cu、Ag、Al、Fe、Ni、
Co、Zn、Sn、In、Cd、Mo、W等が挙げられ
る。また、導電性の合金としては、Alを主成分とした
合金(Al−Zr、Al−W、Al−Ni、Al−F
e、Al−Mo、Al−B)、Niを主成分とした合金
(Ni−B、Ni−Al、Ni−Zr、Ni−W)、C
uを主成分とした合金(Cu−B、Cu−Zr、Cu−
W、Cu−Mo、Cu−Ni)等が挙げられる。この主
導電層12は、上記の導電性金属あるいは導電性合金の
単独材料からのみ構成されたものでもよく、また、2以
上の材料の組み合わせにより構成されたものでもよい。
主導電層12における導電性金属あるいは導電性合金の
割合は特に限定されず、また、主導電層12の厚みは、
使用する導電性金属あるいは導電性合金の体積抵抗率ρ
に応じて適宜設定することができる。
【0020】厚膜配線11を構成する下地導電層13
は、主導電層12を構成する導電性の金属と同種の金属
の化合物を主体とするものである。この金属化合物とし
ては、金属窒化物、金属酸化物および金属フッ化物の少
なくとも1種とすることができる。下地導電層13にお
ける金属化合物の割合は、2重量%以上が好ましく、ま
た、下地導電層13の厚みは50〜2000Å、好まし
くは100〜500Å程度とすることができる。下地導
電層13における金属化合物の割合が2重量%未満であ
ると、主導電層12と基材1との密着性が不十分となり
好ましくない。また、下地導電層13の厚みが50Å未
満であると、主導電層12と基材1との密着性が不十分
となり、一方、下地導電層13の厚みが2000Åを超
えると、厚みを大きくしても下地導電層13の導電性の
向上が得られず、材料コストが嵩むだけで好ましくな
い。
【0021】このような下地導電層13は、それ自体が
導電性を具備するとともに、主導電層12と基材1との
密着性を高めて厚膜配線11の剥離を有効に防止するた
めのものである。また、下地導電層13を構成する金属
化合物が、主導電層12を構成する金属と同種の金属の
化合物であるため、主導電層12と下地導電層13との
一括パターニングが容易であり、厚膜配線11のパター
ニング適性は高いものとなる。
【0022】図2は本発明の厚膜配線の構成の他の例を
示す概略断面図である。図2において、厚膜配線21は
基材1上に形成されており、主導電層22と、この主導
電層22と基材1との間に形成された下地導電層23、
および主導電層22上に形成された耐熱導電層24とか
らなる3層構造を有している。
【0023】厚膜配線21を構成する主導電層22およ
び下地導電層23は、上述の厚膜配線11を構成する主
導電層12および下地導電層13と同様であるので、こ
こでの説明は省略する。
【0024】厚膜配線21を構成する耐熱導電層24
は、主導電層22を構成する導電性の金属と同種の金属
の化合物を主体とするものである。この金属化合物とし
ては、金属窒化物、金属酸化物および金属フッ化物の少
なくとも1種とすることができ、耐熱導電層24を構成
する金属化合物と下地導電層23を構成する金属化合物
は、共に主導電層22を構成する導電性の金属と同種の
金属の化合物であればよく、同一のものでも、また異な
るものでもよい。耐熱導電層24における金属化合物の
割合は、2重量%以上が好ましく、また、耐熱導電層2
4の厚みは500〜2000Å、好ましくは800〜1
200Å程度とすることができる。耐熱導電層24にお
ける金属化合物の割合が2重量%未満であると、後述す
るような熱酸化からの主導電層22の保護が不十分とな
り好ましくない。また、耐熱導電層24の厚みが500
Å未満であると、熱酸化からの主導電層22の保護が不
十分となり、一方、耐熱導電層24の厚みが2000Å
を超えると、厚みを大きくしても耐熱導電層24の導電
性の向上が得られず、材料コストが嵩むだけで好ましく
ない。
【0025】このような耐熱導電層13は、それ自体が
導電性を具備するとともに、厚膜配線21の最表面に位
置し、厚膜配線21が熱酸化を受ける条件に晒されて
も、主導電層22の熱酸化を有効に防止し、厚膜配線2
1の低抵抗を維持するものである。また、耐熱導電層2
4を構成する金属化合物が、下地導電層23を構成する
金属化合物とともに、主導電層22を構成する金属と同
種の金属の化合物であるため、主導電層22、下地導電
層23および耐熱導電層24の一括パターニングが容易
であり、厚膜配線21のパターニング適性は高いものと
なる。
【0026】尚、上述の厚膜配線11における主導電層
12と下地導電層13との間、および、厚膜配線21に
おける主導電層22と下地導電層23との間および主導
電層22と耐熱導電層23との間は、いずれも界面が存
在し各層ごとの組成の変化が明確なものであってもよ
く、あるいは、界面が存在せず、一方の層の組成から他
方の層の組成へ徐々に組成が変化する組成傾斜が存在す
るものであってもよい。
【0027】次に、本発明の厚膜配線の製造方法を説明
する。
【0028】本発明の厚膜配線の製造方法の第1の態様
は、基材上に導電性金属の化合物を主体とした下地導電
層を形成し、その後、この下地導電層上に導電性の金属
あるいは合金を主体とする主導電層を連続的に形成する
ものであり、さらに、この主導電層上に導電性金属の化
合物を主体とした耐熱導電層を形成するものである。こ
のような本発明の製造方法は、スパッタリング法あるい
は蒸着法等により行うことができ、得られる厚膜配線
は、各層の間に界面が存在するものとなる。
【0029】例えば、スパッタリング法により厚膜配線
を製造する場合、まず、下地導電層用の金属化合物を主
体としたターゲット材を用いて下地導電層を基材上に形
成する。その後、ターゲット材を主導電層用の金属ある
いは合金を主体としたターゲット材に換え、下地導電層
上に連続的に主導電層を形成して、図1に示されるよう
な2層構造の厚膜配線とすることができる。また、さら
にターゲット材を耐熱導電層用の金属化合物を主体とし
たターゲット材に換え、主導電層上に連続的に耐熱導電
層を形成して、図2に示されるような3層構造の厚膜配
線とすることができる。
【0030】また、同じくスパッタリング法により厚膜
配線を製造する場合において、まず、主導電層用の導電
性金属あるいは導電性合金を主体としたターゲット材を
用い、所望のガス(例えば、窒素、酸素、フッ素等)を
真空チャンバー内に導入しながら基材上に成膜を行う。
これにより、金属化合物の薄膜が基材上に形成されて下
地導電層となる。そして、所定の厚みの下地導電層が形
成された時点で上記のガスの導入を停止する。これによ
り、下地導電層上に金属あるいは合金を主体とした主導
電層が形成される。このようにして得られる厚膜配線
は、図1に示されるような2層構造の厚膜配線であり、
下地導電層と主導電層の間に界面が存在する。また、さ
らに、所定の厚みの主導電層が形成された時点で、所望
のガス(例えば、窒素、酸素、フッ素等)を真空チャン
バー内に導入することによって金属化合物を主体とした
耐熱導電層の形成が行われ、図2に示されるような3層
構造の厚膜配線とすることができる。この厚膜配線は、
下地導電層と主導電層の間、および主導電層と耐熱導電
層の間に界面が存在する。
【0031】本発明の厚膜配線の製造方法の第2の態様
は、基材の上に導電性金属の化合物を主体とした下地導
電層を形成し、この下地導電層の形成段階の途中から徐
々に導電性の金属あるいは合金を主体とする主導電層の
形成に移行し、主導電層の形成割合を増大させて、つい
には主導電層のみの形成を行うものである。さらに、こ
の主導電層の形成段階の途中から徐々に主導電層を構成
する金属と同種の金属の化合物を主体とした耐熱導電層
の形成に移行し、この耐熱導電層の形成割合を増大させ
て、ついには耐熱導電層のみの形成を行うものである。
これにより、各層の間に界面が存在せず、一方の層の組
成から他方の層の組成へ徐々に組成が変化する組成傾斜
が存在する厚膜配線が得られる。このような本発明の製
造方法の第2の態様も、スパッタリング法あるいは蒸着
法等により行うことができる。
【0032】例えば、スパッタリング法により厚膜配線
を製造する場合、まず、主導電層用の導電性金属あるい
は導電性合金を主体としたターゲット材を用い、所望の
ガス(例えば、窒素、酸素、フッ素等)を真空チャンバ
ー内に導入しながら基材上に成膜を行う。これにより、
金属化合物の薄膜が基材上に形成されて下地導電層とな
る。この下地導電層の形成段階において、下地導電層が
所望の厚み(例えば、500〜2000Å程度)に達し
た時点で上記のガスの導入を徐々に減少させる。これに
より、形成される薄膜の組成が金属化合物に金属あるい
は合金が混入したものに変化して徐々に主導電層の形成
に移行し、やがて金属あるいは合金を主体とした主導電
層が形成される。このようにして得られる厚膜配線は、
図1に示されるような2層構造の厚膜配線であり、下地
導電層と主導電層の間に界面が存在せず、下地導電層の
組成から主導電層の組成へ徐々に組成が変化する組成傾
斜が存在する。
【0033】また、上記の主導電層の形成段階におい
て、主導電層が所望の厚み(例えば、10000〜10
0000Å程度)に達した時点で、所望のガス(例え
ば、窒素、酸素、フッ素等)を真空チャンバー内に徐々
に導入することによって、形成される薄膜の組成が金属
あるいは合金に金属化合物が混入したものに変化し、徐
々に耐熱導電層の形成に移行する。そして、最終的に金
属化合物を主体とした耐熱導電層の形成が行われ、図2
に示されるような3層構造の厚膜配線とすることができ
る。この厚膜配線は、下地導電層と主導電層の間、およ
び主導電層と耐熱導電層の間に界面が存在せず、一方の
層の組成から他方の層の組成へ徐々に組成が変化する組
成傾斜が存在する。
【0034】本発明の厚膜配線の製造方法の第2の態様
を蒸着法によって実施する場合、蒸着源に主導電層用の
導電性金属あるいは導電性合金を使用し、所望のガス
(例えば、窒素、酸素、フッ素等)を真空チャンバー内
に導入しながら基材上に蒸着膜を形成する。但し、上述
のスパッタリング法と異なり単にガスを導入しただけで
は金属との反応が生じ難いので、イオン銃等を用いてガ
スにプラズマ処理を施すことが好ましい。その後、上述
のスパッタリング法と同様にガスの導入を徐々に減少さ
せて、主導電層の形成に徐々に移行して金属あるいは合
金を主体とした主導電層を形成する。これにより、図1
に示されるような2層構造を有し、下地導電層と主導電
層の間に界面が存在せず、下地導電層の組成から主導電
層の組成へ徐々に組成が変化した組成傾斜が存在する厚
膜配線が得られる。
【0035】また、上述のスパッタリング法と同様に、
主導電層の形成段階において所望のガス(例えば、窒
素、酸素、フッ素等)を真空チャンバー内に徐々に導入
しプラズマ処理を行うことによって、徐々に耐熱導電層
の形成に移行し、金属化合物を主体とした耐熱導電層の
形成を行うことができる。これにより、図2に示される
ような3層構造を有し、下地導電層と主導電層の間、お
よび主導電層と耐熱導電層の間に界面が存在せず、一方
の層の組成から他方の層の組成へ徐々に組成が変化した
組成傾斜が存在する厚膜配線が得られる。
【0036】尚、チャンバー内に複数のターゲット材取
り付け部を有するスパッタリング装置(あるいは、チャ
ンバー内に複数の蒸着源を有する蒸着装置)では、下地
導電層用のターゲット材、主導電層用のターゲット材、
耐熱導電層用のターゲット材を別個のターゲット材取り
付け部(蒸着源)に載置し、各ターゲット材取り付け部
(蒸着源)の上方を通過するように基材を搬送させなが
ら成膜を行うことができる。この場合、下地導電層用の
ターゲット材の直上では下地導電層が形成され、基材が
主導電層用のターゲット材方向に搬送されるにつれて徐
々に主導電層用のターゲット材による成膜に移行し、主
導電層用のターゲット材直上では主導電層が形成され
る。さらに、基材が耐熱導電層用のターゲット材方向に
搬送されるにつれて徐々に耐熱導電層用のターゲット材
による成膜に移行し、耐熱導電層用のターゲット材直上
では耐熱導電層が形成される。
【0037】次に、プラズマディスプレイパネル(以
下、PDPとする)を例に本発明の厚膜配線を説明す
る。
【0038】図3は気体放電を用いた自発光形式の平行
ディスプレイであるAC型のPDPの一例を示す概略斜
視図である。図3において、PDP31は、ガラス基板
である前面板32と背面板33とが所定の間隔を保つよ
うに平行かつ対向して配設されている。前面板32の背
面板側には、透明電極である維持電極34と厚膜配線か
らなるバス電極35との複合電極が互いに平行に形成さ
れ、この複合電極を覆うように誘電体層36が形成さ
れ、さらに、誘電体層36上にMgO層37が形成され
ている。一方、背面板33の前面板側には、上記の複合
電極と直交するようにバリヤーリブ38が所定間隔で互
いに平行に設けられており、このバリヤーリブ38の間
にはアドレス電極39が互いに平行となるように配設さ
れている。さらに、バリヤーリブ38の側面、背面板3
3およびアドレス電極39を覆うように蛍光層40が設
けられている。
【0039】このようなAC型PDP31では、前面板
32と背面板33とバリヤーリブ38とで区画され複合
電極とアドレス電極39とが交差する空間が、表示要素
としての各セル42を構成する。そして、交流電源から
所望のセル42に電圧を印加して電場を形成することに
より、セル42内で放電が行われる。この放電により生
じる紫外線によって蛍光層40が発光し、蛍光層40か
ら発せられた光が前面板32を透過して観察者に認識さ
れる。
【0040】上述のAC型PDP31を構成する前面板
32の維持電極34とバス電極35とからなる複合電極
の形成の一例として、以下のような方法が挙げられる。
まず、前面板32上にスパッタリング法等により酸化イ
ンジウムスズ(ITO)等の透明電極層を形成し、この
透明電極層をパターニングして維持電極34を形成する
(図4(A))。次に、維持電極34が形成された前面
板32上に例えば銅の窒化物、酸化物、フッ化物等の金
属化合物からなる下地導電層35aを形成し、この下地
導電層35a上に銅からなる主導電層35bと、銅の窒
化物、酸化物、フッ化物等の金属化合物からなる耐熱導
電層35cを形成する(図4(B))。このような下地
導電層35a、主導電層35bおよび耐熱導電層35c
の形成は、上述の本発明の厚膜配線の製造方法により行
うことができる。その後、この3層積層体をパターニン
グして厚膜配線とすることによりバス電極35を形成す
る(図4(C))。
【0041】尚、維持電極34は、バス電極35を形成
した後に透明電極層をパターニングして形成してもよ
い。
【0042】また、上述の維持電極34とバス電極35
とからなる複合電極の形成方法と同様の方法により、厚
膜配線からなるアドレス電極39の形成、および、DC
型PDP(図示せず)の電極等の形成も可能である。
【0043】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1)厚み3mmのガラス基板(旭硝子(株)製
ソーダガラス)上にスパッタリング法により下記の条
件で下地導電層(厚み500Å)を形成した。
【0044】(下地導電層の成膜条件) ・成膜装置 : バッチ式スパッタリング装置 ・ターゲット材: 銅ターゲット(純度99.99%) ・導入ガス : N2 =10sccm ・成膜圧力 : 1.7×10-1Pa ・導入パワー : DC1kW/cm2 ・成膜レート : 500Å/分 ・基板温度 : 30℃ 上記のように成膜した下地導電層は、本来の銅がもって
いる光沢のある銅色が失われて光沢のある黒色を呈して
おり、X線回折の結果から窒化銅であることが確認され
た。
【0045】次に、上記の下地導電層上にスパッタリン
グ法により下記の条件で銅(Cu)からなる主導電層
(厚み10000Å)を形成し、下地導電層と主導電層
の2層構造の厚膜配線(試料1)を作製した。
【0046】(主導電層の成膜条件) ・成膜装置 : バッチ式スパッタリング装置 ・ターゲット材: 銅ターゲット(純度99.99%) ・導入ガス : Ar=30sccm ・成膜圧力 : 3.0×10-1Pa ・導入パワー : DC1kW/cm2 ・成膜レート : 620Å/分 ・基板温度 : 30℃ 比較として、厚み3mmのガラス基板(旭硝子(株)製
ソーダガラス)上に、上記の主導電層の形成と同様に
して直接Cu層(厚み10000Å)を形成して単層構
造の厚膜配線(比較試料1)を作製した。
【0047】また、比較として、厚み3mmのガラス基
板(旭硝子(株)製 ソーダガラス)上に、スパッタリ
ング法により下記の条件でCr層(厚み1000Å)を
形成し、さらに、このCr層上に上記の主導電層の形成
と同様にしてCu層(厚み10000Å)を形成して2
層構造の厚膜配線(比較試料2)を作製した。
【0048】 (Cr層の成膜条件) ・成膜装置 : バッチ式スパッタリング装置 ・ターゲット材: Crターゲット(純度99.998%) ・導入ガス : Ar=30sccm ・成膜圧力 : 3×10-1Pa ・導入パワー : DC1kW/cm2 ・成膜レート : 250Å/分 ・基板温度 : 30℃ このような厚膜配線(試料1、比較試料1〜2)につい
て、下記の条件でガラス基板との密着力、パターニング
適性を測定、評価し結果を下記の表1に示した。
【0049】(密着力の測定条件) ・測定装置 : スクラッチテスター(島津製作所
(株)製) ・測定方法 : ステージ上の試料を移動(5μm/
秒)させ、この試料に垂直方向から圧子(ダイヤモンド
針)を励起振動(振幅50μm、振動数30Hz)させ
ながら接触させる。そして、圧子に加えられる針荷重を
増加させ、厚膜配線が破壊し、それに伴う振動を出力と
して検出した時点の針荷重を膜密着力する。膜密着力が
10gf以上であれば、基板からの厚膜配線の剥離は発
生しない。
【0050】(パターニング適性の評価条件)1種のエ
ッチング液を用い、フォトリソグラフィーによる線幅1
0μmのパターニングを行い、厚膜配線を構成する全層
がエッチングされるか否かを評価する。
【0051】評価基準 ○…厚膜配線を構成する全層がエッチングされ、線幅1
0μmのパターニングが可能である。
【0052】×…厚膜配線を構成する層のうち、エッチ
ング不良の層があり、線幅10μmのパターニングが困
難である。
【0053】
【表1】 表1に示されるように試料1の厚膜配線は、高い密着力
でガラス基板に固着されていることが確認された。ま
た、下地導電層と主導電層の一括パターニングが可能で
あり、良好なパターニング適性を具備することが確認さ
れた。
【0054】これに対して、Cu単独からなる厚膜配線
(比較試料1)は、ガラス基板との密着力が弱く、プラ
ズマディスプレイパネル等の配線として実用に供し得る
ものではない。また、Cr/Cuの2層構造の厚膜配線
(比較試料2)は、ガラス基板との密着力は良好である
ものの、Cr/Cuの一括パターニングが困難であり、
パターニング適性が劣るものであった。 (実施例2)厚み3mmのガラス基板(コーニング社製
7059ガラス)上にスパッタリング法により下記の条
件で導入ガス量を変化させながら下地導電層と主導電層
からなる2層構造の厚み約10000Åの厚膜配線(試
料2)を作製した。
【0055】 (成膜条件) ・成膜装置 : バッチ式スパッタリング装置 ・ターゲット材: 銅ターゲット(純度99.99%) ・導入ガス : 成膜開始時から30秒後まで N2 =30sccm、Ar=0sccm 成膜開始30秒後から50秒まで N2 =20sccm、Ar=10sccm 成膜開始50秒後から60秒まで N2 =10sccm、Ar=20sccm 成膜開始60秒後から980秒まで N2 =0sccm、 Ar=30sccm ・成膜圧力 : 3.0×10-1Pa ・導入パワー : DC0.5kW/cm2 ・成膜レート : 620Å/分 ・基板温度 : 30℃ 上記のように作製した厚膜配線のガラス基板側の下地導
電層は、X線回折の結果から窒化銅であることが確認さ
れ、また成膜開始60秒以降に成膜された主導電層は銅
単独の層であることが確認され、厚膜配線(試料2)
は、下地導電層から主導電層へ組成が徐々に変化する組
成傾斜を有する2層構造の厚膜配線であった。
【0056】この厚膜配線(試料2)について、実施例
1と同様にガラス基板との密着力、パターニング適性を
測定、評価した。その結果、実施例1の試料1とほぼ同
等の密着力を有し、また、下地導電層と主導電層の一括
パターニングが可能で良好なパターニング適性を具備す
ることが確認された。 (実施例3)ターゲット材をニッケルターゲットとし、
導入ガスを酸素とした他は、実施例1の試料1と同様に
してガラス基板上に下地導電層(厚み500Å)を形成
し、次いで、ターゲット材をニッケルターゲットとした
他は、実施例1の試料1と同様にしてニッケル(Ni)
からなる主導電層(厚み10000Å)を下地導電層上
に積層した。その後、主導電層上にスパッタリング法に
より下記の条件で耐熱導電層(厚み500Å)を形成し
て、下地導電層、主導電層および耐熱導電層からなる3
層構造の厚膜配線(試料3)を作製した。
【0057】 (耐熱導電層の成膜条件) ・成膜装置 : バッチ式スパッタリング装置 ・ターゲット材: ニッケルターゲット(純度99.99%) ・導入ガス : O2 =10sccm ・成膜圧力 : 1.7×10-1Pa ・導入パワー : DC1kW/cm2 ・成膜レート : 500Å/分 ・基板温度 : 30℃ 上記のように成膜した耐熱導電層は、X線回折の結果か
ら酸化ニッケル(II)であることが確認された。
【0058】比較として、実施例1の比較試料1と同様
にガラス基板上に直接Ni層(厚み10000Å)を形
成し、このNi層上に上記の耐熱導電層の形成と同様に
して酸化ニッケル(II)からなる層を形成して2層構造の
厚膜配線(比較試料3)を作製した。
【0059】また、比較として、実施例1の比較試料2
と同様にガラス基板上にCr層(厚み1000Å)とN
i層(厚み10000Å)を積層し、さらにNi層上に
第1層目のCr層の形成と同様にしてCr層(厚み10
00Å)を形成し3層構造の厚膜配線(比較試料4)を
作製した。
【0060】このような厚膜配線(試料3、比較試料3
〜4)について、実施例1と同様にガラス基板との密着
力、パターニング適性を測定、評価し、また下記の条件
で耐熱性を評価して結果を下記の表2に示した。
【0061】(耐熱性の評価条件) ・焼成温度 : 500℃(大気中) ・焼成時間 : 1時間評価基準 ○…線幅50μm、膜厚5μm、長さ200mmのライ
ン形状におけるライン抵抗の焼成による増加率が10%
未満 ×…線幅50μm、膜厚5μm、長さ200mmのライ
ン形状におけるライン抵抗の焼成による増加率が10%
以上
【0062】
【表2】 表2に示されるように試料3の厚膜配線は、高い密着力
でガラス基板に固着され、下地導電層、主導電層および
耐熱導電層の一括パターニングが可能であり、かつ、主
導電層を構成するNiが熱酸化されるような環境下にあ
っても耐熱導電層によって主導電層の熱酸化が防止さ
れ、抵抗の増大が見られなかった。
【0063】これに対して、厚膜配線(比較試料3)
は、耐熱導電層によってNi層の熱酸化が防止され抵抗
の増大はみられなかったものの、ガラス基板との密着力
が弱く、プラズマディスプレイパネル等の配線として実
用に供し得るものではなかった。また、3層構造の厚膜
配線(比較試料4)は、ガラス基板との密着力、および
Ni層が熱酸化されるような環境下での耐熱性が良好で
あるが、Cr/Ni/Crの一括パターニングが困難で
あり、パターニング適性の劣るものであった。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば厚
膜配線は主導電層と下地導電層が積層された構造であ
り、主導電層が導電性の金属あるいは合金を主体とする
層であり、この主導電層と基材との間に位置する下地導
電層が主導電層を構成する金属と同種の金属の化合物を
主体とした層であるため、この下地導電層によって基材
と主導電層とが良好な密着状態に維持され、かつ、主導
電層と下地導電層との一括パターニングが容易であり、
これにより、低抵抗で基材との密着性に優れ、良好なパ
ターニング適性を具備した厚膜配線が可能となる。さら
に、主導電層を構成する金属と同種の金属の化合物を主
体とする耐熱導電層を主導電層上に備えることにより、
厚膜配線が熱酸化を受けるような条件に晒されても、耐
熱導電層により主導電層の熱酸化が有効に防止され、厚
膜配線の低抵抗が維持される。
【0065】また、基材上に導電性金属の化合物を主体
とした下地導電層を形成した後、この下地導電層上に導
電性の金属あるいは合金を主体とする主導電層を形成す
るか、あるいは、基材上に導電性金属の化合物を主体と
した下地導電層を形成し、この下地導電層の形成段階途
中から徐々に導電性の金属あるいは合金を主体とする主
導電層の形成に移行し、その後、主導電層のみの形成を
行うことにより、上述のような本発明の厚膜配線の製造
を簡便に行うことができ、主導電層を形成した後、主導
電層を構成する金属と同種の金属の化合物を主体とした
耐熱導電層を形成し、あるいは主導電層の形成段階途中
から主導電層を構成する金属と同種の金属の化合物を主
体とした耐熱導電層の形成に徐々に移行し、その後、耐
熱導電層のみの形成を行うことにより、基材側から下地
導電層、主導電層、耐熱導電層の3層構造を有する厚膜
配線も簡便に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚膜配線の構成の一例を示す概略断面
図である。
【図2】本発明の厚膜配線の構成の他の例を示す概略断
面図である。
【図3】AC型のプラズマディスプレイパネルの一例を
示す概略斜視図である。
【図4】図3に示されるAC型のプラズマディスプレイ
パネルの複合電極の形成を示す工程図である。
【符号の説明】
1…基材 11,21…厚膜配線 12,22…主導電層 13,23…下地導電層 24…耐熱導電層 31…プラズマディスプレイパネル 32…前面板 33…背面板 35…厚膜配線(バス電極)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の上に設けられる厚膜配線におい
    て、 導電性の金属あるいは合金を主体とする主導電層と、該
    主導電層を構成する金属と同種の金属の化合物を主体と
    し前記主導電層の前記基材側に位置する下地導電層とか
    らなることを特徴とする厚膜配線。
  2. 【請求項2】 前記主導電層と前記下地導電層との界面
    が存在することを特徴とする請求項1に記載の厚膜配
    線。
  3. 【請求項3】 前記主導電層と前記下地導電層との間に
    界面が存在せず、前記主導電層側から前記下地導電層側
    に向けて徐々に組成が変化する組成傾斜を有することを
    特徴とする請求項1に記載の厚膜配線。
  4. 【請求項4】 前記下地導電層を構成する金属化合物
    は、金属窒化物、金属酸化物および金属フッ化物の少な
    くとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれかに記載の厚膜配線。
  5. 【請求項5】 前記主導電層の前記下地導電層形成面側
    と反対の面に前記主導電層を構成する金属と同種の金属
    の化合物を主体とする耐熱導電層を備えることを特徴と
    する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の厚膜配
    線。
  6. 【請求項6】 前記主導電層と前記耐熱導電層との界面
    が存在することを特徴とする請求項5に記載の厚膜配
    線。
  7. 【請求項7】 前記主導電層と前記耐熱導電層との間に
    界面が存在せず、前記主導電層側から前記耐熱導電層側
    に向けて徐々に組成が変化する組成傾斜を有することを
    特徴とする請求項5に記載の厚膜配線。
  8. 【請求項8】 前記耐熱導電層を構成する金属化合物
    は、金属窒化物、金属酸化物および金属フッ化物の少な
    くとも1種であることを特徴とする請求項5乃至請求項
    7のいずれかに記載の厚膜配線。
  9. 【請求項9】 基材の上に導電性金属の化合物を主体と
    した下地導電層を形成した後、該下地導電層上に導電性
    の金属あるいは合金を主体とする主導電層を形成するこ
    とを特徴とする厚膜配線の製造方法。
  10. 【請求項10】 基材の上に導電性金属の化合物を主体
    とした下地導電層を形成し、該下地導電層の形成段階途
    中から徐々に導電性の金属あるいは合金を主体とする主
    導電層の形成に移行し、その後、該主導電層のみの形成
    を行うことを特徴とする厚膜配線の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記主導電層を形成した後、該主導電
    層を構成する金属と同種の金属の化合物を主体とした耐
    熱導電層を形成することを特徴とする請求項9または請
    求項10に記載の厚膜配線の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記主導電層の形成段階途中から該主
    導電層を構成する金属と同種の金属の化合物を主体とし
    た耐熱導電層の形成に徐々に移行し、その後、該耐熱導
    電層のみの形成を行うことを特徴とする請求項9または
    請求項10に記載の厚膜配線の製造方法。
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