JPH0973092A - スペーサ及びそのスペーサを用いた光学素子 並びにその製造方法 - Google Patents

スペーサ及びそのスペーサを用いた光学素子 並びにその製造方法

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JPH0973092A
JPH0973092A JP7228398A JP22839895A JPH0973092A JP H0973092 A JPH0973092 A JP H0973092A JP 7228398 A JP7228398 A JP 7228398A JP 22839895 A JP22839895 A JP 22839895A JP H0973092 A JPH0973092 A JP H0973092A
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transparent
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JP7228398A
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English (en)
Inventor
Takeshi Murata
剛 村田
Katsuhiko Katano
克彦 片野
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 間隙形成精度が高く、液晶セルや空間光変調
素子において高分解能でしかも画質を損なう原因となる
ことがないスペーサを提供することを目的とする。 【解決手段】 少なくとも、書き込み光に対して透明な
第1基板上に形成された第1透明電極層と、読み出し光
に対して透明な第2基板上に形成された第2透明電極層
との間に前記第1透明電極層側から感光体層、遮光層、
誘電体ミラー層及び液晶層を順次配置させた光書き込み
型空間光変調素子であって、前記液晶層の間隙を制御す
るスペーサがフォトレジストをエッチングしてなること
を特徴とする光書き込み型空間光変調素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二枚の基板の間に均
一な間隙を形成するためのスペーサ及びそのスペーサを
用いた光学素子並びにその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】二枚の基板の間に間隙を形成する方法と
して、通常スペーサが用いられ、スペーサには種々の形
状、寸法、材質のものがある。近年、工業製品の高機能
化、高精度化、複雑化にともない微細な間隙を高精度に
安定的に形成することが要求されるようになっている。
微細な間隙を形成する方法としては、液晶セルに代表さ
れるように粒径のそろった粒子を散布する方法が多く用
いられている。粒子の材質としてはレジン、ガラス等が
用いられており、粒子形状は多くの場合、球形である。
これらの粒子を分散媒に分散し、基板上に噴霧すると分
散媒が蒸発して粒子が残り、基板を重ね合わせるとスペ
ーサの粒径に応じた間隙が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、 従来の粒子
状スペーサは、均一な大きさ、形状の粒子を予め作製し
なくてはならず、高いコストを要する。また、分散媒に
分散した粒子を基板上に噴霧し、分散媒を蒸発させてス
ペーサを形成する方法は、基板上のスペーサの位置を制
御することができず部分的に凝集することがある。この
ようなスペーサの位置の片寄りは形成される間隙の精度
に影響を与え、間隙の均質性を損なう原因となる。さら
に、液晶セルや空間光変調素子として投射型のディスプ
レーなどに用いられた場合、液晶画面が拡大投影される
ため、スペーサの位置の片寄りが拡大投影されてしま
い、スペーサの陰影が見えるようになり、画質を損なう
という問題がある。
【0004】本発明はかかる問題点を解決することにあ
り、間隙形成精度が高く、液晶セルや空間光変調素子に
おいて高分解能でしかも画質を損なう原因となることが
ないスペーサを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明は第一に、「フォト
レジストをエッチングしてなるスペーサ(請求項1)」
を提供する。また、本発明は第二に、「少なくとも、対
向する一対の基板のうち一方が入射光に対して透明な基
板であり、前記基板上に形成された第1透明電極層と、
他方の基板上に形成された第2電極層との間に液晶層が
配置された液晶セルであって、前記液晶層の間隙を制御
するスペーサがフォトレジストをエッチングしてなるこ
とを特徴とする液晶セル(請求項2)」を提供する。
【0006】また、本発明は第三に、「少なくとも、書
き込み光に対して透明な第1基板上に形成された第1透
明電極層と、読み出し光に対して透明な第2基板上に形
成された第2透明電極層との間に前記第1透明電極層側
から感光体層、遮光層、誘電体ミラー層及び液晶層を順
次配置させた光書き込み型空間光変調素子であって、前
記液晶層の間隙を制御するスペーサがフォトレジストを
エッチングしてなることを特徴とする光書き込み型空間
光変調素子(請求項3)」を提供する。
【0007】また、本発明は第四に、「少なくとも、対
向する一対の基板のうち一方が入射光に対して透明な基
板であり、前記基板上に形成された第1透明電極層と、
他方の基板上に形成されたミラー層との間に液晶層が配
置された電気書き込み型空間光変調素子であって、前記
液晶層の間隙を制御するスペーサがフォトレジストをエ
ッチングしてなることを特徴とする電気書き込み型空間
光変調素子(請求項4)」を提供する。
【0008】また、本発明は第五に、「少なくとも、対
向する一対の基板のうち一方が入射光に対して透明な基
板であり、前記基板上に形成された第1透明電極層と、
他方の基板上に形成された第2電極層との間に液晶層が
配置された液晶セルの製造方法において、少なくとも、
前記透明な基板上に前記第1透明電極層を形成する工程
と、前記基板上に前記第2電極層を形成する工程と、前
記第1透明電極層及び前記第2電極層上に配向層を形成
する工程と、前記配向層の一方又は両表面上にフォトレ
ジストをエッチングしてスペーサを形成する工程と、前
記配向層の一方の表面上に形成されたスペーサと前記配
向層の他方とを対向させて、前記液晶層を形成する工
程、又は前記配向層の両表面上に形成されたスペーサを
対向させて、前記液晶層を形成する工程とからなること
を特徴とする液晶セルの製造方法(請求項5)」を提供
する。
【0009】また、本発明は第六に、「少なくとも、書
き込み光に対して透明な第1基板上に形成された第1透
明電極層と、読み出し光に対して透明な第2基板上に形
成された第2透明電極層との間に前記第1透明電極層側
から感光体層、遮光層、誘電体ミラー層及び液晶層を順
次配置させた光書き込み型空間光変調素子の製造方法に
おいて、少なくとも、前記基板上に前記透明電極層を形
成する工程と、前記透明電極層の一方の表面上に前記感
光体層、前記遮光層、前記誘電体ミラー層及び配向層と
を順次積層形成する工程、前記透明電極層の他方の表面
上に前記配向層を形成する工程と、前記配向層の一方又
は両表面上にフォトレジストをエッチングしてスペーサ
を形成する工程と、前記配向層の一方の表面上に形成さ
れたスペーサと前記配向層の他方とを対向させて、前記
液晶層を形成する工程、又は前記配向層の両表面上に形
成されたスペーサを対向させて、前記液晶層を形成する
工程とからなることを特徴とする光書き込み型空間光変
調素子の製造方法(請求項6)」を提供する。
【0010】また、本発明は第七に、「少なくとも、対
向する一対の基板のうち一方が入射光に対して透明な基
板であり、前記基板上に形成された第1透明電極層と、
他方の基板上に形成されたミラー層との間に液晶層が配
置された電気書き込み型空間光変調素子において、少な
くとも、前記透明な基板上に前記第1透明電極層及び配
向層を形成する工程と、前記基板上に前記ミラー層及び
配向層を形成する工程と、前記配向層の一方又は両表面
上にフォトレジストをエッチングしてスペーサを形成す
る工程と、前記配向層の一方の表面上に形成されたスペ
ーサと前記配向層の他方とを対向させて、前記液晶層を
形成する工程、又は前記配向層の両表面上に形成された
スペーサを対向させて、前記液晶層を形成する工程とか
らなることを特徴する電気書き込み型空間光変調素子の
製造方法(請求項7)」を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、課題解決手段におい
て示したように、粒子状スペーサを用いることなく、間
隙形成精度が高く液晶セルや空間光変調素子において高
分解能でしかも画質を損なう原因となることがないスペ
ーサを形成することができる。絶縁物、半導体、導体な
どの基板又は薄膜に所定のパターンを与えるために、不
必要な部分を光学的および化学的方法などにより取り除
く方法をフォトエッチングと呼ぶ。フォトエッチングは
半導体の製造工程において必要不可欠な技術であり、非
常に精度が高く、微細な加工が可能であることが特徴と
なっている。フォトエッチングにおいて不必要な部分
は、一般には化学薬品により除去されるが、そのために
は必要な部分を残すためのエッチングに対する保護膜が
必要となる。保護膜の材料としてフォトレジスト(以
下、レジストという)(例えば、感光性樹脂)が使われ
る。
【0012】そこで、本発明では、二枚の基板に間隙を
形成する場合は、一方の基板に乾燥後所定の厚みになる
ようにレジストを塗布し、そこに光、X線又は電子線に
より所定のパターンを露光して化学処理することにより
スペーサを基板の任意の位置に直接形成する。液晶セル
や空間光変調素子の液晶層を形成する場合は、液晶配向
層上の一方又は両面に乾燥後所定の厚みになるようにレ
ジストを塗布し、そこに光、X線又は電子線により所定
のパターンを露光して化学処理することによりスペーサ
を配向層の任意の位置に直接形成する。
【0013】スペーサを配向層の一方の表面上に形成し
た場合は、スペーサと配向層とを対向させて接合し、液
晶を注入して液晶層を形成する。また、スペーサを配向
層の両表面上に形成した場合は、スペーサ同士を対向さ
せて接合し、液晶を注入して液晶層を形成する。感光性
樹脂には、紫外線に感光するUVレジスト、電子線に感
光する電子線レジスト、X線に感光するX線レジストが
ある。
【0014】例えば、ポリケイ皮酸ビニルやポリビニル
アジドベンゼンは光架橋反応、またアクリルアミドは光
重合により、光又は電子線の当たった部分のレジストが
高分子化して溶剤等に溶けなくなり、光の当たらなかっ
た部分が溶け、レジストパターンが形成される。このよ
うなタイプのレジストをネガ型という。例えば、Oーキノ
ンジアジドノボラック樹脂はキノンジアジド基が光分解
により光又は電子線の当たった部分のレジストがカルボ
ン酸を生じて易溶性となり溶剤等に溶け、光の当たった
部分が除去される。このようなタイプのレジストをポジ
型という。
【0015】レジストパターンを得るには、現像後に得
られるレジストパターンと同じか、又は逆のパターンの
マスク(フォトマスク)が必要となる。ネガ型の場合は
フォトマスクの透明部分を通過した光又は電子線などが
当たった部分のレジストが現像後残り、ポジ型の場合は
当たった部分が除去される。レジストの塗布方法として
は、通常半導体製造で最も広く用いられているスピンコ
ート法の他にスプレイ法や気相塗布法などが用いられ
る。レジストの膜厚はスピンコート法では、塗布液の粘
度、スピナの回転速度、レジストの溶剤、さらにスピナ
の初期回転速度により制御することができる。スプレイ
法や気相塗布法では塗布時間を調節することにより任意
の膜厚を得ることができる。
【0016】レジストの露光方式としては、光源に光又
はX線を用いる場合は、マスクを使用する、コンタクト
方式、プロキシミティ方式及びプロジェクション方式が
挙げられる。光源に電子線を用いる場合は、マスクを使
用するプロジェクション方式及び直接描画方式が挙げら
れる。
【0017】スペーサにより形成される間隙は0.5〜10
μmの任意の幅が可能である。本発明のスペーサは、フ
ォトレジストを用いてフォトエッチングにより基板上に
直接形成するので、任意の位置、密度、寸法、形状のス
ペーサを形成することができる。スペーサの形成密度は
10〜200個/mm2程度が好ましい。
【0018】その結果、目的の間隙を正確に効率よく形
成することができる。また、この技術を液晶セルに適用
することにより、用いる液晶の特性に合わせた間隙の幅
を効率的に再現性よく形成することができ、特に大面積
の液晶セルにおいて均質な表示像質を得ることができ
る。さらに、この技術を空間光変調素子に適用すること
により、空間光変調素子を構成する液晶セルの精度が向
上し、空間光変調素子をプロジェクター等に用いた場合
の像質を向上させることができる。
【0019】
【実施例】以下に示す実施例はいずれも本発明の内容を
限定するものではなく、他の微細な間隙を必要とする場
合にも本発明を適用することが可能である。 〔実施例1〕図1は、本発明を適用した一例でありネガ
型レジストを用いてガラス基板上に形成したスペーサを
基板方向から見たときの形状の例を示したものである。
【0020】まず、二枚の基板のうち一方の基板上にレ
ジストをスピンコートにより塗布した。この際、塗布す
るレジストの厚みを乾燥後の厚みが5μmとなるように
設定した。塗布終了後、乾燥窒素雰囲気中で80度の熱
処理により、レジスト中の残留有機溶媒を除去した。次
いで予め所定のパターンを形成したマスクと基板の位置
合わせを行い、マスクパターンをレジストにハードコン
タクト法により露光した。レジスト中には露光により潜
像が形成されているので現像により未露光部分を除去し
たのち、リンスを行い乾燥し、再度乾燥窒素雰囲気中で
150度の熱処理を行い残留溶剤を除去するとともにレ
ジストと基板との密着性を向上させた。
【0021】最後に他方の基板を合わせることにより二
枚の基板間に目的の5μmの間隙を形成することができ
た。図1(a)は基板方向から見た形状が円形であるス
ペーサの例である。この形状は単純でありスペーサの大
きさに関わらず形成が容易である。図1(b)は基板方
向から見た形状が四角形であるスペーサの例である。こ
の形状も単純であり、しかも辺の縦横比を変えて配置を
工夫することにより、目立たずしかも基板保持能力の高
いスペーサを形成することができる。
【0022】図1(c)は基板方向から見た形状が十字
であるスペーサの例である。この形状も目立たずしかも
基板保持能力が高い。図1(d)は基板方向から見た形
状が非直線的な細線であるスペーサの例である。この形
状は目立たず基板保持能力が高いのに加え、液晶セルに
用いた場合スペーサ周囲に気泡が残りにくい。
【0023】これ以外にも種々の寸法、形状のパターン
が可能である。 〔実施例2〕図2は、本発明を適用した一例であり、ネ
ガ型レジストを用いてスペーサを形成したことを特徴と
する液晶セルの構造の断面図である。まず、2枚の透明
ガラス基板1および8のそれぞれ片側に透明電極層2お
よび7を形成した。
【0024】次に、それぞれの透明電極層上に液晶を配
向させるための配向層3および6を形成した。配向層の
材質としては無機物である珪素酸化物を用いたが、有機
物であるポリイミドなどを用いることも可能である。た
だし、この場合レジストの処理液に侵されない材質を選
択することが必要となる。配向層の厚さは0.01μm
〜0.1μm、好ましくは0.05μm〜0.1μmで
ある。配向層を形成する方法は、通常の液晶セルを作製
する場合と同様の方法を用いることができる。配向層の
ラビング処理はスペーサ形成後に行ってもよいが、スペ
ーサ周囲のラビングを均一に行う目的からレジスト塗布
前に行うことが好ましい。
【0025】次に、一方の配向層上にネガ型レジストを
スピンコート法により塗布した。この際塗布したレジス
トの厚みがそのままスペーサにより形成される間隙の精
度に影響することから、塗布の方法としては、スピンコ
ート法、スプレー法等の均一な塗布が可能な方法を用い
る必要がある。レジストを乾燥させた後、必要な寸法お
よび形状のパターンを予め形成したマスクを露光装置に
装着し、プロジェクション法によりレジストに露光し
た。
【0026】レジストの露光方法としては、プロジェク
ション法の他にコンタクト法、プロキシミティ法等が適
用可能である。その他電子線リソグラフィやX線リソグ
ラフィにより形成することもできる。露光の方法は特定
の方法に限定されないが、高精度で微細なパターンを形
成するには半導体製造に用いられる逐次移動露光装置を
用いたプロジェクション法が適している。
【0027】ネガ型レジストの場合、露光された部分が
露光後のエッチング処理を経てスペーサとなる。露光に
よりレジストには潜像が形成されるので、露光が終了し
た基板は不要なレジストを除去するための現像処理を行
い、レジストに応じた現像液により未露光部分のレジス
トを除去した。現像後の基板は薬品によるリンスを行っ
た後、洗浄、乾燥を行った。乾燥は溶剤の除去とレジス
トと基板との密着性を向上させる目的で行った。
【0028】以上の処理により、スペーサ4が形成され
るが、スペーサ4により形成される間隙は0.5μm〜
10μmの任意の幅が可能である。これら2枚の基板を
配向層3および6を内側にして液晶注入口を1cm程残
して基板周囲を接着剤で接着した。液晶注入口から液晶
をスペーサ4により形成された間隙に注入し、液晶層5
を形成した。
【0029】液晶の注入方法は公知の方法である。本発
明を適用することによりスペーサの分布が均等になるた
めスペーサの陰影が見えることがなく、良質画像が得ら
れた。 〔実施例3〕図3に、本発明を適用した一例でありネガ
型レジストを用いてスペーサを形成したことを特徴とす
る光書き込み型の空間光変調素子の構成の断面図を示
す。
【0030】透明ガラス基板10の一方の上に透明電極
層11として、スパッタリング法により厚さ0.1μm
のITO膜を形成した。この透明電極層の上に感光体層
12として膜厚が20μmの非晶質水素化珪素(a−S
i:H)膜を形成した。このa−Si:H膜はモノシラ
ン(SiH4)、水素(H2)を原料とし、プラズマCV
D法により形成した。感光体層としてはこの他に非晶質
水素化炭化珪素(a−SiC:H)、非晶質水素化窒化
珪素(a−SiN:H)、非晶質水素化酸化珪素(a−
SiO:H)等も用いることができる。
【0031】感光体層12の上に遮光層として、高周波
スパッタリング法により膜厚が2.5μmの二酸化珪素
(SiO2)−銅(Cu)のサーメット膜を形成した。
さらに、遮光層13の上に誘電体ミラー層14として電
子ビーム蒸着法により二酸化珪素(SiO2)膜と二酸
化チタン(TiO2)膜を交互に1/4波長ずつ計13
層積層し、膜厚が約1μmの多層膜を形成した。光学的
反射率は99%以上となる。
【0032】誘電体ミラー層14の上に液晶配向層15
として酸化珪素(SiO)の斜め蒸着膜を形成した。も
う一方の基板20の片面にも透明電極層(ITO)19
としてスパッタリング法により0.1μmのITO膜を
形成した。その上に液晶配向層18として、酸化珪素
(SiO)の斜め蒸着層を形成した。液晶配向層18の
上にネガ型レジストをスピンコート法により所定の厚さ
に塗布し、乾燥のための熱処理を行った後、必要な寸法
および形状のパターンを予め形成したマスクを露光装置
に装着しプロジェクション法によりレジストに露光し
た。レジストの露光方法としては、プロジェクション法
の他にコンタクト法、プロキシミティ法等が適用可能で
ある。その他電子線リソグラフィやX線リソグラフィに
より形成することもできる。露光によりレジストには潜
像が形成されるので、露光が終了した基板は不要なレジ
ストを除去するための現像処理を行い、レジストに応じ
た現像液により未露光部分のレジストを除去した。
【0033】現像後の基板は薬品によるリンスを行った
後、洗浄、乾燥を行った。乾燥は溶剤の除去とレジスト
と基板との密着性を向上させる目的で行った。以上の処
理によりスペーサ16が形成されるが、スペーサ16に
より形成される間隙は注入する液晶の種類により異なる
が、2μm〜8μm、好ましくは3μm〜5μmであ
る。これら2枚の基板を液晶配向層15および18を内
側にして液晶注入口を1cm程残して基板周囲を接着剤
で接着した。液晶注入口から液晶をスペーサ16により
形成された間隙に注入し、液晶層17を形成した。液晶
の注入方法は公知の方法である。
【0034】以上の操作により、空間光変調素子の作製
を行った。液晶セルと同様に、本発明を空間光変調素子
に適用することにより、良質画像が得られる。特に、投
射型のディスプレーとして用いる場合は、画像の拡大率
が高くなり、画質の違いが目立ち易くなる。また、スペ
ーサそのものの陰影も目につくようになり、均等に規則
正しくスペーサが分布していることが重要となる。
【0035】また、本実施例は光書き込み型の空間光変
調素子に関するものであるが、本発明は電気書き込み等
あらゆる書き込み方式の空間光変調素子に適用が可能で
ある。図4に電気書き込み型空間光変調素子の構成の一
例を示した。
【0036】
【発明の効果】以上のように、ネガ型又はポジ型レジス
トを用いてフォトエッチング法によりスペーサを形成す
ることにより、所定の大きさ、形状のスペーサが形成で
き、スペーサの配置、密度も制御できるため、目的の間
隙を精度よく効率的に形成することが可能になる。
【0037】特に、液晶セルに本発明を適用した場合、
一度マスクを作製してしまえば、繰り返し使うことが可
能であるため、品質のそろった液晶セルを大量に安定的
に生産することができる。また、本発明を適用した液晶
セルや空間光変調素子を用いて投射型のディスプレーを
作製した場合、画像の拡大倍率が高くなってもスペーサ
の陰影が目立たず画質に与える影響をきわめて小さくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1でネガ型のレジストにより形成し
たスペーサのパターンを基板方向から見た形状を示した
図である。
【図2】は、実施例2で作製した液晶セルの構造を示し
た断面図である。
【図3】は、実施例3で作製した空間光変調素子の構造
を示した断面図である。
【図4】は、電気書き込み型空間光変調素子の構成を示
した断面図である。
【符号の説明】
1、8、10、20、29 ・・・透明基板 2、7、11、19、28 ・・・透明電極層 3、6、15、18、24、27・・・液晶配向層 4、16、25・・・スペーサ 5、17、26・・・液晶層 9、21、30・・・電源 12・・・感光体層 13・・・遮光層 14・・・誘電体ミラー層 23・・・ミラー層 22・・・シリコン基板 31・・・配線/トランジスタ 32・・・電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォトレジストをエッチングしてなるスペ
    ーサ。
  2. 【請求項2】少なくとも、対向する一対の基板のうち一
    方が入射光に対して透明な基板であり、前記基板上に形
    成された第1透明電極層と、他方の基板上に形成された
    第2電極層との間に液晶層が配置された液晶セルであっ
    て、 前記液晶層の間隙を制御するスペーサがフォトレジスト
    をエッチングしてなることを特徴とする液晶セル。
  3. 【請求項3】少なくとも、書き込み光に対して透明な第
    1基板上に形成された第1透明電極層と、読み出し光に
    対して透明な第2基板上に形成された第2透明電極層と
    の間に前記第1透明電極層側から感光体層、遮光層、誘
    電体ミラー層及び液晶層を順次配置させた光書き込み型
    空間光変調素子であって、 前記液晶層の間隙を制御するスペーサがフォトレジスト
    をエッチングしてなることを特徴とする光書き込み型空
    間光変調素子。
  4. 【請求項4】少なくとも、対向する一対の基板のうち一
    方が入射光に対して透明な基板であり、前記基板上に形
    成された第1透明電極層と、他方の基板上に形成された
    ミラー層との間に液晶層が配置された電気書き込み型空
    間光変調素子であって、 前記液晶層の間隙を制御するスペーサがフォトレジスト
    をエッチングしてなることを特徴とする電気書き込み型
    空間光変調素子。
  5. 【請求項5】少なくとも、対向する一対の基板のうち一
    方が入射光に対して透明な基板であり、前記基板上に形
    成された第1透明電極層と、他方の基板上に形成された
    第2電極層との間に液晶層が配置された液晶セルの製造
    方法において、 少なくとも、前記透明な基板上に前記第1透明電極層を
    形成する工程と、 前記基板上に前記第2電極層を形成する工程と、 前記第1透明電極層及び前記第2電極層上に配向層を形
    成する工程と、 前記配向層の一方又は両表面上にフォトレジストをエッ
    チングしてスペーサを形成する工程と、 前記配向層の一方の表面上に形成されたスペーサと前記
    配向層の他方とを対向させて、前記液晶層を形成する工
    程、又は前記配向層の両表面上に形成されたスペーサを
    対向させて、前記液晶層を形成する工程とからなること
    を特徴とする液晶セルの製造方法。
  6. 【請求項6】少なくとも、書き込み光に対して透明な第
    1基板上に形成された第1透明電極層と、読み出し光に
    対して透明な第2基板上に形成された第2透明電極層と
    の間に前記第1透明電極層側から感光体層、遮光層、誘
    電体ミラー層及び液晶層を順次配置させた光書き込み型
    空間光変調素子の製造方法において、 少なくとも、前記基板上に前記透明電極層を形成する工
    程と、 前記透明電極層の一方の表面上に前記感光体層、前記遮
    光層、前記誘電体ミラー層及び配向層とを順次積層形成
    する工程、 前記透明電極層の他方の表面上に前記配向層を形成する
    工程と、 前記配向層の一方又は両表面上にフォトレジストをエッ
    チングしてスペーサを形成する工程と、 前記配向層の一方の表面上に形成されたスペーサと前記
    配向層の他方とを対向させて、前記液晶層を形成する工
    程、又は前記配向層の両表面上に形成されたスペーサを
    対向させて、前記液晶層を形成する工程とからなること
    を特徴とする光書き込み型空間光変調素子の製造方法。
  7. 【請求項7】少なくとも、対向する一対の基板のうち一
    方が入射光に対して透明な基板であり、前記基板上に形
    成された第1透明電極層と、他方の基板上に形成された
    ミラー層との間に液晶層が配置された電気書き込み型空
    間光変調素子において、 少なくとも、前記透明な基板上に前記第1透明電極層及
    び配向層を形成する工程と、 前記基板上に前記ミラー層及び配向層を形成する工程
    と、 前記配向層の一方又は両表面上にフォトレジストをエッ
    チングしてスペーサを形成する工程と、 前記配向層の一方の表面上に形成されたスペーサと前記
    配向層の他方とを対向させて、前記液晶層を形成する工
    程、又は前記配向層の両表面上に形成されたスペーサを
    対向させて、前記液晶層を形成する工程とからなること
    を特徴する電気書き込み型空間光変調素子の製造方法。
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