JPH097206A - 光ヘッド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】光学特性や記録密度が異なる光ディスクにも互
換性を有する光ヘッド装置を提供する。 【構成】本発明の装置は、光記録のための光束を出射す
る発光手段と、この発光手段から出射された光束を光デ
ィスク上に光スポットをなすように集光させて照射し光
記録を行う集光手段と、光記録に際し光ディスクからの
反射光束により光スポットの光ディスクに対するフォー
カシング誤差およびトラッキング誤差を検出する手段１
５と、フォーカシングおよびトラッキングの誤差情報に
基づいて集光手段をフォーカシング方向およびトラッキ
ング方向に駆動、制御する手段とを備え、発光手段２０
は複数の波長の光束１７ａ，１７ｂを選択的に出射可能
であり、且つ集光手段が複数種類の光ディスク３１，４
１にそれぞれ対応した集光特性を有する複数の集光手段
３ａ，３ｂからなり、それぞれの集光手段に波長の違い
により選択的に入射可能とする手段１２を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光学的に情報を記録再生
する装置である光ディスクメモリの光学ヘッド装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、大容量情報メモリとして円盤状光
記録媒体、所謂光ディスクが注目を集めている。また、
光ディスクを情報媒体とした装置はそのソフト環境と共
に多方面のアプリケーションが提案、研究、商品化され
ている。しかし、その反面、多方面に展開したアプリケ
ーションを総合的に処理可能な、所謂マルチメディア情
報処理装置の提案も盛んに行なわれている。すなわち、
異種目的、異種光学特性の光ディスクを総合的に処理可
能な光ヘッドの開発が重要視されている。

【０００３】ここで図９に従来の光ヘッド装置の一例を
示す。図９において、光学台３６側に有する半導体レー
ザ（ＬＤ）３４から出射された光ビーム３７は同じく光
学台３６側のビームスプリッタ３３、ミラー３２を介し
て対物レンズ２３に入射される。対物レンズ２３の光学
特性は光ディスク３１の基材３１ａの光学特性、特にそ
の厚さ、屈折率等のパラメータと対応した集光特性をも
つように設計されており、光ビーム３７は対物レンズ２
３と光ディスク３１の基材３１ａとで屈折され最適なス
ポット形状で基材３１ａの裏側の記録膜３１ｂに照射さ
れる。尚、この記録膜３１ｂの裏面には保護膜３１ｃが
施されている。

【０００４】記録膜３１ｂで反射された光ビーム３７は
ミラー３２、ビームスプリッタ３３を介して光学台３６
側に有するフォトディテクタ３５に入射される。フォト
ディテクタ３５はその入射光から、光ディスク３１に記
録された情報信号を検出し、また対物レンズ２３を保持
したレンズホルダ２４のフォーカシング方向制御信号、
トラッキング方向制御信号を生成するためのフォーカシ
ング方向誤差信号、トラッキング方向誤差信号を検出す
る。

【０００５】レンズホルダ２４に固定されたフォーカシ
ングコイル２５およびトラッキングコイル２６ａ，２６
ｂの一部はマグネット２１ａ，２１ｂと磁気ヨーク２２
とからなる磁気回路のギャップ中に位置し、その磁界と
上記制御信号による各コイルの駆動電流とで発生する電
磁力によって、４本の金属サスペンション２７ａ〜２７
ｄによってフォーカシング方向Ｆおよびトラッキング方
向Ｔに並進できるように支持されたレンズホルダ２４を
フォーカシング方向Ｆとトラッキング方向Ｔとに駆動し
て位置制御し、適正な集光状態およびトラッキング状態
にて光記録が行なわれるようにしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、現在上記の
ような光ヘッド装置に用いられている半導体レーザ（Ｌ
Ｄ）では高出力タイプは波長の長いものしかなく、高密
度に記録された光ディスクを読むために必要な波長の短
いＬＤは低出力タイプしかない。また光ディスクに記録
する場合は読み取る時よりも高出力のＬＤが必要とな
る。また、現在商品化されようとしている、画像の記録
されているＤＶＤ（デジタルビデオディスク）は非常に
高密度に記録されているため、波長の短いＬＤが必須で
ある。次に光ディスクの基材の厚さに着目してみると、
現在では、ＤＶＤは薄く、記録可能な光ディスクは厚
い。以上を鑑みてみると、 ・高密度用→短波長ＬＤ→基材の薄いディスク用のレン
ズ→読取専用のＤＶＤ ・高出力→長波長ＬＤ→基材の厚いディスク用のレンズ
→記録可能な光ディスクといった関係がある。

【０００７】しかし、図９に示したような従来の光ヘッ
ド装置では、１つの対物レンズ、１つの光源を用いてい
るだけであるため、使用する対物レンズやＬＤの種類に
よって対象となる光ディスクは一意に固定され、上記の
ような異種目的、異種光学特性を有する光ディスクに対
する互換性がなかった。

【０００８】本発明は上記事情に鑑てみなされたもので
あって、その目的の一つは、上述のような異種目的、異
種光学特性（ディスク基材の厚さや屈折率が異なる）を
持つ光ディスクに互換性が得られる光ヘッド装置を提供
するものである。

【０００９】尚、異種目的、異種光学特性の光ディス
ク、特にディスク基材の厚さや屈折率が異なる光ディス
クに対し装置の互換性が得られる光ヘッド装置が既に提
案されている（特開平６−３３３２５５号公報）。この
装置では、集光手段が複数種類の光ディスクにそれぞれ
対応した集光特性を有すると共にトラッキング方向Ｔに
沿って並び、かつ光束が分光により同時に入射するよう
にされた複数種類の対物レンズよりなり、これら対物レ
ンズのうちの光記録対象である光ディスクの種類に対応
するものがフォーカス誤差情報により判別され、対応す
る対物レンズについてのフォーカシング誤差情報および
トラッキング誤差情報に基づき集光手段のフォーカシン
グ方向およびトラッキング方向の駆動、制御が行なわれ
ることを特徴としている。

【００１０】しかし、上記公報記載の光ヘッド装置で
は、１つのＬＤ光源からの光路を２つ以上に分割して用
いるため光量のロスがあり、必要な光量が減ってしま
う。従って必要な発光パワーを得るためには高出力なＬ
Ｄを使用しなければならず、出力の高いＬＤは非常に高
価である。また、書き込みするための充分な光量を得ら
れない虞れがある。また、光源の波長も用いるＬＤによ
って一意に決まるが、高出力のＬＤは長波長であるため
高密度記録の光ディスク（ＤＶＤ）には対応できない。

【００１１】本発明の第２の目的は、記録密度の異なる
ような光ディスクにも互換性が得られる光ヘッド装置を
提供するものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、光記録のための光束を出射する発光手段
と、この発光手段から出射された光束を円盤状光記録媒
体上に光スポットをなすように集光させて照射し光記録
を行なう集光手段と、この光記録に際し円盤状光記録媒
体からの反射光束により光スポットの円盤状光記録媒体
に対するフォーカシング誤差およびトラッキング誤差を
検出する手段と、これらフォーカシングおよびトラッキ
ングの誤差情報に基づいて前記集光手段をフォーカシン
グ方向およびトラッキング方向に駆動、制御する手段と
を備えた光ヘッド装置において、前記発光手段は複数の
波長の光束を選択的に出射可能であり、且つ、前記集光
手段が複数種類の前記円盤状光記録媒体にそれぞれ対応
した集光特性を有する複数の集光手段からなり、それぞ
れの集光手段に波長の違いにより選択的に入射可能とす
る手段を備えたことを特徴とするものである（請求項
１）。

【００１３】さらに、本発明の光ヘッド装置において
は、前記複数の集光手段をトラッキング方向に並べたこ
とを特徴としている（請求項２）。

【００１４】また、本発明の光ヘッド装置においては、
波長の違いにより選択的に入射可能とする手段としてコ
ーティングを施した光路分離プリズムを備えたことを特
徴としている（請求項３）。

【００１５】また、本発明の光ヘッド装置においては、
トラッキング方向に並んだ集光手段のうち、発光手段に
近い側の集光手段に対応している波長の方が他方よりも
長いことを特徴としている（請求項４）。

【００１６】また、本発明の光ヘッド装置においては、
複数の波長の光束を選択的に出射可能とする手段とし
て、波長の短い方の発光手段を第一に発光させることを
特徴としている（請求項５）。

【００１７】さらにまた、本発明の光ヘッド装置におい
ては、複数の波長の光束を選択的に判別する手段とし
て、フォーカシング誤差情報により行なうことを特徴と
している。

【００１８】

【作用】本発明の光ヘッド装置では、発光手段からの光
束を集光手段を介して円盤状光記録媒体上に光スポット
をなすように集光させて照射し光記録を行なう際に、円
盤状光記録媒体に照射された光束により光スポットの円
盤状光記録媒体に対するフォーカシング誤差、トラッキ
ング誤差が検出手段によって検出され、これらフォーカ
シング誤差およびトラッキング誤差に応じて集光手段が
フォカーシング、トラッキング各方向の駆動、制御手段
によりフォーカシング方向およびトラッキング方向に駆
動され位置制御されるので、適正なフォーカシング状態
およびトラッキング状態にて光記録を行なうことができ
る。

【００１９】そして本発明の光ヘッド装置では、発光手
段が光記録のための複数の波長の光束を選択的に出射可
能であり、且つ、集光手段が複数種類の前記円盤状光記
録媒体にそれぞれ対応した集光特性を有する複数の集光
手段からなり、それぞれの集光手段に波長の違いにより
選択的に入射可能とする手段を備えたことにより、円盤
状光記録媒体の種類に応じて集光手段および発光手段か
らの光束の波長を選択することが可能がとなり、１つの
光ヘッドで異なる光学特性、記録密度の円盤状光記録媒
体に対する互換性が得られる。

【００２０】

【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。図１に本発明の第一の実施例における光ヘ
ッド装置の分解斜視図を示す。円盤状光記録媒体として
の光ディスク３１または４１は図１に示すような位置に
セットされ、光ディスク３１は読み取り専用のタイプ、
４１は記録可能な光ディスクであり、図２に詳しく示す
ように光ディスク３１または４１は、透明樹脂からなる
基材３１ａ，４１ａ、記録膜３１ｂ，４１ｂ、保護膜３
１ｃ，４１ｃ等が積層された構成を成しており、基材３
１ａ，４１ａの厚さや屈折率の違いによって図２の
（ａ），（ｂ）に示すように異なった光学特性のものが
ある。

【００２１】これら光ディスク３１，４１に光ビーム１
７ａまたは１７ｂを集光させる手段として２つの対物レ
ンズ３ａ，３ｂを有し、これらはトラッキング方向Ｔに
沿って並び１つのレンズホルダ４に固着されている。レ
ンズホルダ４は固定部材８と一端部で結合された磁気ヨ
ーク２の上に配置されたマグネット１ａおよび１ｂ間に
位置し、４本の金属サスペンション７ａ，７ｂ，７ｃ，
７ｄを介してフォーカシング方向Ｆ、トラッキング方向
Ｔに並進できるように支持されている。

【００２２】レンズホルダ４をフォーカシング方向Ｆに
駆動し位置制御するフォーカシングコイル５はレンズホ
ルダ４に直接巻回され、レンズホルダ４をトラッキング
方向Ｔに駆動し位置制御するトラッキングコイル６ａ，
６ｂはレンズホルダ４に固着されている。マグネット１
ａ，１ｂは磁気ヨーク２に固定されており、磁気回路を
構成している。

【００２３】光学台１６の側にはビーム分離プリズム１
２、ビームスプリッタ１３、異なる波長のレーザ光１７
ａ，１７ｂを出射する半導体レーザ１４ａ，１４ｂおよ
びダイクロイックミラー１８とからなる発光手段２０、
フォトディテクタ１５が配設されている。磁気ヨーク２
は光学台１６にネジ等の手段で固定されている。光学台
１６は図示しないキャリヤに保持されて、トラッキング
Ｔ方向に移動でき、光ディスク３１または４１の情報記
録エリアを検索または記録できるようになっている。

【００２４】ここで、図２（ａ）および図２（ｂ）に示
す光ディスク３１と光ディスク４１とはそれらの基材３
１ａ，４１ａの厚さに相違点があり、基材３１ａの方が
基材４１ａより薄いとする。さらに、対物レンズ３ａ，
３ｂの光学特性である光ビームの集光特性は光ディスク
の基材の厚さに適応して設計されており、本実施例では
対物レンズ３ａは光ディスク３１の基材３１ａに、そし
て対物レンズ３ｂは光ディスク４１の基材４１ａに対応
して設計されている場合である。

【００２５】さて、図１、図２は請求項１〜３の実施例
を示しており、発光手段２０の異なる波長の半導体レー
ザ１４ａ，１４ｂは図のように配置され、各半導体レー
ザ１４ａ，１４ｂから出射されたレーザ光１７ａ，１７
ｂはダイクロイックミラー１８に照射され、１７ａのレ
ーザ光は透過し、１７ｂのレーザ光は反射される。尚、
このダイクロイックミラー１８は多層膜コーティングを
施すことにより特定の波長の透過、反射を行なうことが
できる。

【００２６】これらの半導体レーザ１４ａ，１４ｂの点
灯は光ディスクの種類によって決定され、例えば、この
光ヘッドを備えた光ディスクドライブ装置が接続された
パーソナルコンピュータ等で光ディスクの種類に応じて
選択したり、光ディスクが収納されているカートリッジ
ケースに識別ホールを設けてスイッチにより検知する等
の方法があるが、これらの技術は公知のものである。

【００２７】図２に波長ごとのレーザ光の経路を示した
が、ビーム分離プリズム１２の１２ｂの面はコーティン
グが施されたハーフミラー面となっており、半導体レー
ザ１４ａの波長をＡとすると、Ａの波長の光は１２ｂを
透過してミラー面１２ａにより反射される。すなわち、
１２ｂの面のコーティングは多層コーティングにより特
定の波長の光を透過し、その他の光は反射するようにな
っており、図２の場合、波長Ａの光は透過し、波長Ｂの
光は反射するようになっている。

【００２８】ここでコーティングについて説明すると、
適当な種類のコーティングを施すことにより任意の波長
の光は透過し、その他の波長の光は反射することが知ら
れており、例えば、図３に示すような特性をもつコーテ
ィングをほどこせば、波長Ｂの光は反射するが、波長Ａ
の光は透過する。このとき、１２ａ，１２ｂの両面とも
に多層膜コーティングを施せば反射による光の位相差が
発生せず、良好な特性が得られる。

【００２９】次に本発明による光ヘッド装置の別の実施
例を図４〜６に示す。この実施例は発光手段の構成を換
えたものであり、異なる波長のレーザ光を発光する構成
として次のような方法がある。図６は本発明の光ヘッド
装置の発光手段として用いられる発光ダイオード（Ｌ
Ｄ）光源の一例を示すものであるが、この例では、１つ
のＬＤ光源１９の中に２つの異なる波長が発生するＬＤ
チップ１９ａ，１９ｂを設けたものであり、このような
２ＬＤチップ光源１９を用いることにより、必要に応じ
て波長を変えることができる。すなわち、図１に示した
光ヘッド装置のように、光ディスク３１または４１のト
ラック方向Ｔにそれぞれの対物レンズ３ａ，３ｂを配置
した場合に、そのトラック方向Ｔの延長線上に上記の２
ＬＤチップ光源１９を発光手段として配置すれば、発光
手段の光路はトラックに対して直交する光路（図１の１
７ａ側の光路）１本となり、光ヘッド装置が小型にな
る。その構成の実施例が図４であり、この構成では、２
ＬＤチップ光源１９を用いた発光手段２０’を光学台と
一体化して光ヘッド１６ａとしたものである。尚、２Ｌ
Ｄチップ光源１９を発光手段として用いる場合も、図１
に示したと同様に発光手段を固定光学系として分離し、
光学台１６側の移動光学系と分けるレイアウトも可能で
ある。

【００３０】ここで請求項４の実施例について説明す
る。図４の例は、一般的な光ディスクと、２ＬＤチップ
光源１９を用いる発光手段２０’を光学台と一体化した
一体型光ヘッド１６ａの配置を示しているが、このよう
な光ヘッドでは図５（図４のディスク上面より見た図）
に示すようにディスク最内周に光ヘッド１６ａが来たと
きディスク回転用モータ４２とヘッド１６ａが衝突する
位置までしかヘッド１６ａが移動できない。したがって
一般的に記録容量が重視されるＤＶＤの場合、より内周
まで情報をいれなければならず、その位置まで光ヘッド
１６ａが移動可能となる必要が有る。このとき内周側の
対物レンズ３ａが波長の短い側のＬＤチップに対応し、
外周側のレンズ３ｂが波長の長い側のＬＤチップに対応
するようにしておくことにより、ＤＶＤに記録された情
報も読むことができる。

【００３１】次に請求項５の実施例について説明する。
図１あるいは図４に示す構成の光ヘッド装置においては
波長の異なるレーザ光を出射する発光手段２０または２
０’を有しており、記録時のＬＤパワーは読み取り時の
ＬＤパワーよりも強いため、特定の記録メディア用の高
出力ＬＤを高感度の記録／消去可能な記録メディアに誤
操作により照射してしまうと、データの破壊が起こる可
能性がある。しかし、読み取り用のＬＤパワーは低いた
め、誤操作により照射しても、データの破壊は起こらな
い。よって最初に読み取り用の低出力で波長の短い方の
ＬＤを点灯させ、情報を読み、光ディスクの種類を判別
した後に適切なＬＤを点灯するようにすれば、万が一の
誤消去を避けることができる。

【００３２】次に請求項６の実施例について説明する。
図１あるいは図４に示す構成の光ヘッド装置において
は、対物レンズ３ａは光ディスク３１に、対物レンズ３
ｂは光ディスク４１に対応するように設計されている。
例えば光ディスク３１がドライブに挿入され、読み取り
用の弱いＬＤが点灯し、レーザ光１７ｂが対物レンズ３
ｂに入射すると、対物レンズ３ｂは光ディスク３１に対
応するように設計されていないためフォーカシング誤差
信号が一定レベルより大きく発生し、このことによりデ
ィスクの種類が判別できる。従って、新たにディスク判
別用のスイッチ等を設けることなしにフォーカシング誤
差情報よりディスクの種類の判別が可能となり、その判
別結果により発光手段から出射される光束の波長の選択
と使用する対物レンズの選択を自動的に行なうことが可
能となる。

【００３３】次に、図７，８に本発明のさらに別の実施
例を示す。この実施例ではビーム分離プリズム４３の形
状が図１，２，４のビーム分離プリズム１２と異なり、
ミラー面４３ａ部分でビーム分離プリズムが切断された
形状となっているが、４３ａのミラー面に高反射コーテ
ィング（例えば誘電体多層膜による高反射コーティン
グ）を施すことにより、位相差のない光の反射を行なう
ことができる。尚、ビーム分離プリズム４３のハーフミ
ラー面４３ｂのコーティングは、図１，２，４のビーム
分離プリズム１２の１２ｂの面と同じである。このよう
な形状と上記の高反射コーティングにより１２のビーム
分離プリズムと同じ効果を得ることができ、しかも軽量
化が図れる。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の光
ヘッド装置においては、発光手段が光記録のための複数
の波長の光束を選択的に出射可能であり、且つ、集光手
段が複数種類の前記円盤状光記録媒体にそれぞれ対応し
た集光特性を有する複数の集光手段からなり、それぞれ
の集光手段に波長の違いにより選択的に入射可能とする
手段を備えたことにより、円盤状光記録媒体の種類に応
じて集光手段および発光手段からの光束の波長を選択す
ることが可能がとなり、１つの光ヘッドで異なる光学特
性、記録密度の円盤状光記録媒体に対する互換性が得ら
れる。

【００３５】請求項２記載の光ヘッド装置においては、
集光手段をトラッキング方向に並べたため、効率の良い
光学レイアウトが可能となり、光ヘッドの小型化が図れ
る。

【００３６】請求項３記載の光ヘッド装置においては、
選択的に入射可能とする手段として（多層膜）コーティ
ングを施したため、位相差がなく、分離効率も良く、小
型で動力源もいらない波長による分離を行なうことがで
きる。

【００３７】請求項４記載の光ヘッド装置においては、
ディスク内周側に波長の短い方の光束に対応したレン
ズ、すなわちＤＶＤ等の大容量ディスクに対応したレン
ズを配置したので、内周に記録されたデータも確実に読
むことができる。

【００３８】請求項５記載の光ヘッド装置においては、
複数の波長の光束を選択的に出射可能とする発光手段の
出射順序を波長の短い方すなわちＬＤパワーの低い方か
ら行なうため、誤操作による記録データの誤消去を防ぐ
ことができる。

【００３９】請求項６記載の光ヘッド装置においては、
複数の波長の光束を選択的に判別する手段としてフォー
カシング誤差情報により行なうことにより、複数の波長
の光束を選択するための新規の判別装置を新たに設ける
必要がなく、効率的な波長の選択を行なうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す光ヘッド装置の分解斜
視図である。

【図２】図１に示す光ヘッド装置の集光手段およびそれ
ぞれの集光手段に波長の違いにより選択的に入射可能と
する手段の動作を説明する概略図である。

【図３】ビーム分離ミラーのハーフミラー面に施したコ
ーティングの光学特性の一例を示す図であって、波長に
対する透過率を示す図である。

【図４】本発明の別の実施例を示す光ヘッド装置の分解
斜視図である。

【図５】図４に示す光ヘッド装置における光ディスクと
一体型光ヘッドの配置例を示す要部平面図である。

【図６】図４に示す光ヘッド装置に用いられる２ＬＤチ
ップを備えた光源の例を示す図である。

【図７】本発明のさらに別の実施例を示す光ヘッド装置
の分解斜視図である。

【図８】図７に示す光ヘッド装置における集光手段およ
びそれぞれの集光手段に波長の違いにより選択的に入射
可能とする手段の動作を説明する概略図である。

【図９】従来技術の一例を示す光ヘッド装置の分解斜視
図である。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ：マグネット ２：磁気ヨーク ３ａ，３ｂ：対物レンズ（集光手段） ４：レンズホルダ ５：フォーカシングコイル ６ａ，６ｂ：トラッキングコイル ７ａ〜７ｄ：金属サスペンション ８：固定部材 １２，４３：ビーム分離プリズム １２ａ，４３ａ：ミラー面 １２ｂ，４３ｂ：ハーフミラー面 １３：ビームスプリッタ １４ａ，１４ｂ：半導体レーザ（ＬＤ） １５：検出手段（フォトディテクタ） １６：光学台 １６ａ：一体型光ヘッド １７，１７ａ，１７ｂ：光ビーム（レーザ光） １８：ダイクロイックミラー １９：ＬＤ光源 １９ａ，１９ｂ：ＬＤチップ ２０，２０’：発光手段 ３１，４１：円盤状光記録媒体（光ディスク）

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光記録のための光束を出射する発光手段
   と、この発光手段から出射された光束を円盤状光記録媒
   体上に光スポットをなすように集光させて照射し光記録
   を行なう集光手段と、この光記録に際し円盤状光記録媒
   体からの反射光束により光スポットの円盤状光記録媒体
   に対するフォーカシング誤差およびトラッキング誤差を
   検出する手段と、これらフォーカシングおよびトラッキ
   ングの誤差情報に基づいて前記集光手段をフォーカシン
   グ方向およびトラッキング方向に駆動、制御する手段と
   を備えた光ヘッド装置において、 前記発光手段は複数の波長の光束を選択的に出射可能で
   あり、且つ、前記集光手段が複数種類の前記円盤状光記
   録媒体にそれぞれ対応した集光特性を有する複数の集光
   手段からなり、それぞれの集光手段に波長の違いにより
   選択的に入射可能とする手段を備えたことを特徴とする
   光ヘッド装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の光ヘッド装置において、前
   記複数の集光手段をトラッキング方向に並べたことを特
   徴とする光ヘッド装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の光ヘッド装置において、波
   長の違いにより選択的に入射可能とする手段としてコー
   ティングを施した光路分離プリズムを備えたことを特徴
   とする光ヘッド装置。
4. 【請求項４】請求項１記載の光ヘッド装置において、ト
   ラッキング方向に並んだ集光手段のうち、発光手段に近
   い側の集光手段に対応している波長の方が他方よりも長
   いことを特徴とする光ヘッド装置。
5. 【請求項５】請求項１記載の光ヘッド装置において、複
   数の波長の光束を選択的に出射可能とする手段として、
   波長の短い方の発光手段を第一に発光させることを特徴
   とする光ヘッド装置。
6. 【請求項６】請求項１記載の光ヘッド装置において、複
   数の波長の光束を選択的に判別する手段として、フォー
   カシング誤差情報により行なうことを特徴とする光ヘッ
   ド装置。