JPH0972004A - 屋根架構の横移動方法 - Google Patents
屋根架構の横移動方法Info
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- JPH0972004A JPH0972004A JP22875195A JP22875195A JPH0972004A JP H0972004 A JPH0972004 A JP H0972004A JP 22875195 A JP22875195 A JP 22875195A JP 22875195 A JP22875195 A JP 22875195A JP H0972004 A JPH0972004 A JP H0972004A
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- moving
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- roof frame
- frame
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- Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 組み立てた屋根架構を下部構造体の上を横引
き移動させて構築するスライド工法において、屋根架構
の下部構造体を簡単な構造とし、建設コストの低減およ
び工期の短縮を図る。 【解決手段】組み立てられた屋根架構2を下部構造体3
の上を横移動させて所定位置に設置する建方工法を行う
に際し、屋根架構2のスパン方向両側部における下部に
屋根架構移動方向に延在する移動用ビーム5を設け、下
部構造体3の上に屋根架構移動方向に所定間隔をおいて
設置した転がり支持装置10などにより移動用ビーム5
を支持して移動させ、独立した柱8などからなる簡単な
構造により下部構造体3を形成可能とする。
き移動させて構築するスライド工法において、屋根架構
の下部構造体を簡単な構造とし、建設コストの低減およ
び工期の短縮を図る。 【解決手段】組み立てられた屋根架構2を下部構造体3
の上を横移動させて所定位置に設置する建方工法を行う
に際し、屋根架構2のスパン方向両側部における下部に
屋根架構移動方向に延在する移動用ビーム5を設け、下
部構造体3の上に屋根架構移動方向に所定間隔をおいて
設置した転がり支持装置10などにより移動用ビーム5
を支持して移動させ、独立した柱8などからなる簡単な
構造により下部構造体3を形成可能とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、大スパン構造物
を構築する際の屋根架構の横移動方法に関するものであ
る。
を構築する際の屋根架構の横移動方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】大スパン構造物における屋根架構の構築
方法の一つとして、作業ステージの上など適当な箇所で
組み立てた屋根架構を下部構造体の上で横引き移動さ
せ、下部構造体上の所定位置に固定するスライド工法が
ある。このスライド工法は、従来から種々の方法が提案
されており、例えば次に示すようなものがある。
方法の一つとして、作業ステージの上など適当な箇所で
組み立てた屋根架構を下部構造体の上で横引き移動さ
せ、下部構造体上の所定位置に固定するスライド工法が
ある。このスライド工法は、従来から種々の方法が提案
されており、例えば次に示すようなものがある。
【0003】 特公昭52−5770号公報(鉄骨建
屋における屋根の連続構築法) 予め多数の柱とクレーンガ−ダーからなる下部構造フレ
ームを建設しておき、クレーンガーダーのクレーンレー
ル上に車輪と高さ調整機構を有する箱状フレーム走行体
を載置し、組み立てた鉄骨屋根部材を載せた走行体をジ
ャッキアップさせて所定の設置位置まで移動し、走行体
をジャッキダウンさせて鉄骨屋根部材を下部構造フレー
ムに固定している。
屋における屋根の連続構築法) 予め多数の柱とクレーンガ−ダーからなる下部構造フレ
ームを建設しておき、クレーンガーダーのクレーンレー
ル上に車輪と高さ調整機構を有する箱状フレーム走行体
を載置し、組み立てた鉄骨屋根部材を載せた走行体をジ
ャッキアップさせて所定の設置位置まで移動し、走行体
をジャッキダウンさせて鉄骨屋根部材を下部構造フレー
ムに固定している。
【0004】 特公昭63−55569号公報(鉄骨
架構の横引き工法) 下部構造体の上部桁梁の上に予め走行用プレートを敷
き、屋根トラスのスパン方向両側部におけるベースプレ
ートの下面には滑り板を取付けておき、屋根トラスを走
行用プレートと滑り板により滑らせて横引き移動した
後、屋根トラスをジャッキアップさせて走行用プレート
および滑り板を取り除いた後、屋根トラスのベースプレ
ートを下部構造体の桁梁に固定している。
架構の横引き工法) 下部構造体の上部桁梁の上に予め走行用プレートを敷
き、屋根トラスのスパン方向両側部におけるベースプレ
ートの下面には滑り板を取付けておき、屋根トラスを走
行用プレートと滑り板により滑らせて横引き移動した
後、屋根トラスをジャッキアップさせて走行用プレート
および滑り板を取り除いた後、屋根トラスのベースプレ
ートを下部構造体の桁梁に固定している。
【0005】 特公平5−15869号公報(トラベ
リング工法) 屋根架構を複数のブロックに分割し、作業ステージで組
み立てた屋根架構ブロックを下部構造体の上部に設置し
た走行レールに沿って順次移動させながら組み立ててゆ
くトラベリング工法において、鉄骨工事の終了した先行
ブロックの内外装の仕上げ工事と、後行ブロックの鉄骨
工事を作業ステージ上において同時進行で行っている。
リング工法) 屋根架構を複数のブロックに分割し、作業ステージで組
み立てた屋根架構ブロックを下部構造体の上部に設置し
た走行レールに沿って順次移動させながら組み立ててゆ
くトラベリング工法において、鉄骨工事の終了した先行
ブロックの内外装の仕上げ工事と、後行ブロックの鉄骨
工事を作業ステージ上において同時進行で行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のスライド工法においては、いずれも下部構造体
の上に走行レール等を配設するため下部構造体の上部に
連続した桁梁を掛け渡す必要があり、また屋根架構のス
パン方向の拡がりにより下部構造体に作用する曲げに対
して下部構造体を強固なものとする必要があり、建設コ
ストの高騰を招いていた。
た従来のスライド工法においては、いずれも下部構造体
の上に走行レール等を配設するため下部構造体の上部に
連続した桁梁を掛け渡す必要があり、また屋根架構のス
パン方向の拡がりにより下部構造体に作用する曲げに対
して下部構造体を強固なものとする必要があり、建設コ
ストの高騰を招いていた。
【0007】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、大スパン構造物にお
ける屋根架構スライド工法において、屋根架構の下部構
造体を簡単な構造とすることができ、建設コストの低減
および工期の短縮を図ることのできる屋根架構の横移動
方法を提供することにある。
べくなされたもので、その目的は、大スパン構造物にお
ける屋根架構スライド工法において、屋根架構の下部構
造体を簡単な構造とすることができ、建設コストの低減
および工期の短縮を図ることのできる屋根架構の横移動
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る屋根架構の
横移動方法は、組み立てられた屋根架構を下部構造体の
上で屋根架構桁行き方向に横移動させ、下部構造体上の
所定位置に設置する建方工法を行うに際し、前記屋根架
構のスパン方向両側部における下部に屋根架構移動方向
に延在する移動用ビーム(横移動後に取り除かれる仮設
ビーム、あるいは屋根架構の側梁を構成する本設ビー
ム)を設け、前記下部構造体の上に屋根架構移動方向に
所定間隔をおいて設置した転がり支持装置あるいは滑り
支持装置により前記移動用ビームを支持して移動させる
ことを特徴とする。
横移動方法は、組み立てられた屋根架構を下部構造体の
上で屋根架構桁行き方向に横移動させ、下部構造体上の
所定位置に設置する建方工法を行うに際し、前記屋根架
構のスパン方向両側部における下部に屋根架構移動方向
に延在する移動用ビーム(横移動後に取り除かれる仮設
ビーム、あるいは屋根架構の側梁を構成する本設ビー
ム)を設け、前記下部構造体の上に屋根架構移動方向に
所定間隔をおいて設置した転がり支持装置あるいは滑り
支持装置により前記移動用ビームを支持して移動させる
ことを特徴とする。
【0009】以上のような構成において、作業ステージ
上で組み立てられた屋根架構の単位ブロックあるいは作
業ステージで順次継ぎ足し組立てされた連続化した屋根
架構が、間隔をおいて多数配設された転がり支持装置あ
るいは滑り支持装置により順次支持されながら横引き移
動し、設置位置において屋根架構をジャッキアップして
前記支持装置あるいは支持装置と仮設ビームを取り除い
た後、屋根架構が下部構造体に固定される。
上で組み立てられた屋根架構の単位ブロックあるいは作
業ステージで順次継ぎ足し組立てされた連続化した屋根
架構が、間隔をおいて多数配設された転がり支持装置あ
るいは滑り支持装置により順次支持されながら横引き移
動し、設置位置において屋根架構をジャッキアップして
前記支持装置あるいは支持装置と仮設ビームを取り除い
た後、屋根架構が下部構造体に固定される。
【0010】下部構造体には、転がり支持装置あるいは
滑り支持装置を配置するだけでよく、従来のような移動
方向に連続した頑丈な桁梁および走行レールを必要とせ
ず、下部構造体を独立した柱などからなる簡単な構造と
することができる。さらに、転がり支持装置あるいは滑
り支持装置は、屋根架構を屋根架構移動方向と屋根架構
スパン方向に滑らかに移動させることができ、移動中の
屋根架構から下部構造体へは軸力のみが作用し、また屋
根架構のスパン方向の拡がりをある程度吸収することに
より、下部構造体には曲げ応力が作用することがなく、
単柱の独立した柱により下部構造体を形成することが可
能となる。
滑り支持装置を配置するだけでよく、従来のような移動
方向に連続した頑丈な桁梁および走行レールを必要とせ
ず、下部構造体を独立した柱などからなる簡単な構造と
することができる。さらに、転がり支持装置あるいは滑
り支持装置は、屋根架構を屋根架構移動方向と屋根架構
スパン方向に滑らかに移動させることができ、移動中の
屋根架構から下部構造体へは軸力のみが作用し、また屋
根架構のスパン方向の拡がりをある程度吸収することに
より、下部構造体には曲げ応力が作用することがなく、
単柱の独立した柱により下部構造体を形成することが可
能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示する一実施
例に基づいて説明する。これは、アーチ状の屋根トラス
を有する大スパン構造物に適用した例であり、図1〜図
3に、この発明に係る屋根架構の横移動方法の一例を示
し、図4〜図6に屋根架構の支持点部分における詳細を
示す。
例に基づいて説明する。これは、アーチ状の屋根トラス
を有する大スパン構造物に適用した例であり、図1〜図
3に、この発明に係る屋根架構の横移動方法の一例を示
し、図4〜図6に屋根架構の支持点部分における詳細を
示す。
【0012】図1〜図3において、構築すべき大スパン
構造物1は、アーチ状の屋根トラス2と、この屋根トラ
ス2をスパン方向両側部において支持する下部構造体3
とからなり、大スパン構造物1の桁行き方向の一端部に
設置した作業ステージ上(図示せず)で、屋根トラス2
の所定長さの単位ブロック2nを組み立てた後、各単位
ブロック2nを順次他端部に向かって横引き移動させ、
あるいは作業ステージ上で屋根トラス2をある長さだけ
組み立てると、組立スペース分だけ横引き移動させた
後、この屋根トラス後端部に部分的な屋根トラスを継ぎ
足し、これらの工程を順次繰り返すことにより、連続的
に屋根トラス2の組立てと横引き移動を行う。
構造物1は、アーチ状の屋根トラス2と、この屋根トラ
ス2をスパン方向両側部において支持する下部構造体3
とからなり、大スパン構造物1の桁行き方向の一端部に
設置した作業ステージ上(図示せず)で、屋根トラス2
の所定長さの単位ブロック2nを組み立てた後、各単位
ブロック2nを順次他端部に向かって横引き移動させ、
あるいは作業ステージ上で屋根トラス2をある長さだけ
組み立てると、組立スペース分だけ横引き移動させた
後、この屋根トラス後端部に部分的な屋根トラスを継ぎ
足し、これらの工程を順次繰り返すことにより、連続的
に屋根トラス2の組立てと横引き移動を行う。
【0013】このような構成において、本発明において
は、屋根トラス2のスパン方向両側部の側梁4の下部
に、屋根トラス2の横移動方向(桁行き方向)に連続す
るH形鋼からなる仮設ビーム5を固定部材6(図4,図
5参照)を介して予め固定しておく。固定部材6は、側
梁4の下部に屋根トラス移動方向に間隔をおいて固定
し、横移動後の屋根トラス2を下部構造体3に固定する
場合にも使用する。なお、この屋根トラス2には、必要
に応じてタイバー等の緊張材7が側梁4間に配設されて
おり(図3参照)、この緊張材7により屋根トラス2の
スパン方向の拡がりを防止するようにしてもよい。
は、屋根トラス2のスパン方向両側部の側梁4の下部
に、屋根トラス2の横移動方向(桁行き方向)に連続す
るH形鋼からなる仮設ビーム5を固定部材6(図4,図
5参照)を介して予め固定しておく。固定部材6は、側
梁4の下部に屋根トラス移動方向に間隔をおいて固定
し、横移動後の屋根トラス2を下部構造体3に固定する
場合にも使用する。なお、この屋根トラス2には、必要
に応じてタイバー等の緊張材7が側梁4間に配設されて
おり(図3参照)、この緊張材7により屋根トラス2の
スパン方向の拡がりを防止するようにしてもよい。
【0014】一方、下部構造体3は、屋根トラス2の横
移動方向に等間隔をおいて設置した独立の柱8から構成
し、これら各柱8の上面に、横移動後の屋根トラス2を
固定するためのベースプレート9と、大荷重用の走行支
持装置として一般に使用されている転がり支持装置(所
謂チルタンクが好ましい)10と、横移動中の屋根トラ
ス2の吹き上がりを防止する浮き上がり防止装置11と
を設置する。
移動方向に等間隔をおいて設置した独立の柱8から構成
し、これら各柱8の上面に、横移動後の屋根トラス2を
固定するためのベースプレート9と、大荷重用の走行支
持装置として一般に使用されている転がり支持装置(所
謂チルタンクが好ましい)10と、横移動中の屋根トラ
ス2の吹き上がりを防止する浮き上がり防止装置11と
を設置する。
【0015】チルタンク等の転がり支持装置10は、図
4,図5に示すように、屋根トラス2の横移動方向に直
交する多数のローラ10aが横移動方向に移動可能にエ
ンドレスに連結された装置であり、ローラ10aを上に
向けて配置し、そのハウジング10bをベースプレート
9に対してボルトにより着脱可能に固定する。このよう
な複数のローラ10aの上に屋根トラス2の仮設ビーム
5が載置され、ローラ10aの転動および移動により仮
設ビーム5すなわち屋根トラス2が滑らかに横移動可能
に支持され、かつローラ10aによる線接触支持により
仮設ビーム5がスパン方向にも比較的に自由に動くこと
ができる。
4,図5に示すように、屋根トラス2の横移動方向に直
交する多数のローラ10aが横移動方向に移動可能にエ
ンドレスに連結された装置であり、ローラ10aを上に
向けて配置し、そのハウジング10bをベースプレート
9に対してボルトにより着脱可能に固定する。このよう
な複数のローラ10aの上に屋根トラス2の仮設ビーム
5が載置され、ローラ10aの転動および移動により仮
設ビーム5すなわち屋根トラス2が滑らかに横移動可能
に支持され、かつローラ10aによる線接触支持により
仮設ビーム5がスパン方向にも比較的に自由に動くこと
ができる。
【0016】また、転がり支持装置10のハウジング1
0bの両側面には、図5に示すように、L字状のサイド
ストッパー12を左右一対で案内溝を構成するように水
平取付片13を介して固定し、仮設ビーム5がスパン方
向に逸脱するのを防止する。
0bの両側面には、図5に示すように、L字状のサイド
ストッパー12を左右一対で案内溝を構成するように水
平取付片13を介して固定し、仮設ビーム5がスパン方
向に逸脱するのを防止する。
【0017】なお、前述したローラによる転がり支持装
置10の代わりに、ボール等によるその他の転がり支持
装置、あるいは接触面積が少なく摩擦係数の小さい滑り
板による滑り支持装置など、仮設ビーム5が横移動方向
とスパン方向に滑らかに移動できるように仮設ビーム5
を支持できる装置でもよい。
置10の代わりに、ボール等によるその他の転がり支持
装置、あるいは接触面積が少なく摩擦係数の小さい滑り
板による滑り支持装置など、仮設ビーム5が横移動方向
とスパン方向に滑らかに移動できるように仮設ビーム5
を支持できる装置でもよい。
【0018】浮き上がり防止装置11は、図4に示すよ
うに、柱8の上面に転がり支持装置10を挟んで屋根ト
ラス移動方向に一対で設置され、仮設ビーム5すなわち
屋根トラス2の浮き上がりを阻止する装置であり、図6
に示すように、仮設ビーム5の下フランジに左右両側か
ら係合し得るコ字状のフック部14aを備えた係止部材
14と、柱の上面にボルトにより着脱可能に固定される
支持基台15とからなる。支持基台15にはスパン方向
の挿入孔16を形成し、この挿入孔16に係止部材14
の中央部を挿通させることにより、係止部材14をスパ
ン方向に移動自在とし、スパン方向に移動する仮設ビー
ム5に追従できるようにする。
うに、柱8の上面に転がり支持装置10を挟んで屋根ト
ラス移動方向に一対で設置され、仮設ビーム5すなわち
屋根トラス2の浮き上がりを阻止する装置であり、図6
に示すように、仮設ビーム5の下フランジに左右両側か
ら係合し得るコ字状のフック部14aを備えた係止部材
14と、柱の上面にボルトにより着脱可能に固定される
支持基台15とからなる。支持基台15にはスパン方向
の挿入孔16を形成し、この挿入孔16に係止部材14
の中央部を挿通させることにより、係止部材14をスパ
ン方向に移動自在とし、スパン方向に移動する仮設ビー
ム5に追従できるようにする。
【0019】屋根トラス2を移動させる駆動装置として
は、ワイヤロープ17とウインチ18による牽引方式を
使用することができる(図1参照)。ウインチ18は、
屋根トラス2を組み立てる作業ステージの反対側の端部
に設置し、ワイヤロープ17の先端を屋根トラス2の先
端部に接続し、ウインチ18によりワイヤロープ17を
巻き取ることで屋根トラスを牽引移動させる。なお、こ
れに限らず、ジャッキによる尺取り方式などの種々の移
動方式を採用できる。ジャッキによる尺取り方式では、
ジャッキを屋根トラス2の先端に取付け、一方の下部構
造体3には、ピンが等間隔をおいて配設された案内レー
ルを配設しておき、ジャッキ先端の係合爪を前記ピンに
係合させてジャッキを収縮し、係合を解除して係合爪を
進出させ、これを順次繰り返して屋根トラス2を尺取り
式に移動させる。
は、ワイヤロープ17とウインチ18による牽引方式を
使用することができる(図1参照)。ウインチ18は、
屋根トラス2を組み立てる作業ステージの反対側の端部
に設置し、ワイヤロープ17の先端を屋根トラス2の先
端部に接続し、ウインチ18によりワイヤロープ17を
巻き取ることで屋根トラスを牽引移動させる。なお、こ
れに限らず、ジャッキによる尺取り方式などの種々の移
動方式を採用できる。ジャッキによる尺取り方式では、
ジャッキを屋根トラス2の先端に取付け、一方の下部構
造体3には、ピンが等間隔をおいて配設された案内レー
ルを配設しておき、ジャッキ先端の係合爪を前記ピンに
係合させてジャッキを収縮し、係合を解除して係合爪を
進出させ、これを順次繰り返して屋根トラス2を尺取り
式に移動させる。
【0020】以上のような構成において、次に示すよう
な手順で大スパン構造物の構築作業を行う。
な手順で大スパン構造物の構築作業を行う。
【0021】(1) 下部構造体3を構成する各柱8を構築
し、この柱8の上に転がり支持装置10と浮き上がり防
止装置11を予め設置しておく。
し、この柱8の上に転がり支持装置10と浮き上がり防
止装置11を予め設置しておく。
【0022】(2) 下部構造体3の屋根トラス移動方向の
一端部に作業ステージ(足場)を構築し、この作業ステ
ージ上で屋根トラスの単位ブロック2nを組み立て、組
み立てられた単位ブロック2nを順次他端部に向けて横
引き移動させる。単位ブロック2nは、その両側部の仮
設ビーム5で各柱8上の転がり支持装置10に順次支持
されて移動する。なお、単位ブロック2nの長さは3本
の柱8に跨がって支持されるような長さとし、移動中に
少なくとも2本の柱8で支持されるようにする(図1参
照)。
一端部に作業ステージ(足場)を構築し、この作業ステ
ージ上で屋根トラスの単位ブロック2nを組み立て、組
み立てられた単位ブロック2nを順次他端部に向けて横
引き移動させる。単位ブロック2nは、その両側部の仮
設ビーム5で各柱8上の転がり支持装置10に順次支持
されて移動する。なお、単位ブロック2nの長さは3本
の柱8に跨がって支持されるような長さとし、移動中に
少なくとも2本の柱8で支持されるようにする(図1参
照)。
【0023】転がり支持装置10により、移動中の単位
ブロック2nから柱8には軸力のみが作用し、また単位
ブロック2nのスパン方向の拡がりも吸収して柱8には
曲げ応力が作用しない。また、サイドストッパー12に
より単位ブロック2nがスパン方向に逸脱するのが防止
され、浮き上がり防止装置11により単位ブロック2n
が横移動中に浮き上がることがなく、安定した横引き移
動を行うことができる。
ブロック2nから柱8には軸力のみが作用し、また単位
ブロック2nのスパン方向の拡がりも吸収して柱8には
曲げ応力が作用しない。また、サイドストッパー12に
より単位ブロック2nがスパン方向に逸脱するのが防止
され、浮き上がり防止装置11により単位ブロック2n
が横移動中に浮き上がることがなく、安定した横引き移
動を行うことができる。
【0024】(3) 単位ブロック2nが他端部の設置位置
に達すると、単位ブロック2nと柱8の上面との間にジ
ャッキを配設し、単位ブロック2nを若干ジャッキアッ
プさせ、仮設ビーム5と、転がり支持装置10および浮
き上がり防止装置11を取り外し、ジャッキダウンによ
り単位ブロック2nの固定部材6を柱8のベースプレー
ト9上に移載して固定する。
に達すると、単位ブロック2nと柱8の上面との間にジ
ャッキを配設し、単位ブロック2nを若干ジャッキアッ
プさせ、仮設ビーム5と、転がり支持装置10および浮
き上がり防止装置11を取り外し、ジャッキダウンによ
り単位ブロック2nの固定部材6を柱8のベースプレー
ト9上に移載して固定する。
【0025】(4) これらの作業中に次の単位ブロックが
組み立てられており、この単位ブロックを前述と同様に
横引き移動して最初の単位ブロックに接合すると共に、
対応する柱8に固定し、以上を順次繰り返すことによ
り、大スパン構造物1が構築される。
組み立てられており、この単位ブロックを前述と同様に
横引き移動して最初の単位ブロックに接合すると共に、
対応する柱8に固定し、以上を順次繰り返すことによ
り、大スパン構造物1が構築される。
【0026】また、屋根トラス2を連続化させて組み立
て・横引き移動する場合には、作業ステージ上で最小の
屋根トラス2を組み立てると、この屋根トラス2を若干
横引き移動させて組み立てスペースを形成し、ここで屋
根トラス2の後端部に部分的な屋根トラスを継ぎ足し、
次いで横引き移動させ、この横引き移動・屋根トラスの
継ぎ足しを順次繰り返して大スパン構造物1を構築す
る。
て・横引き移動する場合には、作業ステージ上で最小の
屋根トラス2を組み立てると、この屋根トラス2を若干
横引き移動させて組み立てスペースを形成し、ここで屋
根トラス2の後端部に部分的な屋根トラスを継ぎ足し、
次いで横引き移動させ、この横引き移動・屋根トラスの
継ぎ足しを順次繰り返して大スパン構造物1を構築す
る。
【0027】なお、屋根架構はアーチ状の屋根トラスに
限らず、その他の形状・構造の屋根架構にも本発明を適
用できることはいうまでもない。また、屋根架構には仮
設ビーム5を取付けたが、これに限らず屋根架構の本設
の桁部分すなわち側梁4自体あるいはこの側梁4の下面
に新たに取り付けた本設ビームを移動用ビームとして使
用してもよい。さらに、下部構造体3は、独立した柱8
に限定されることなく、その他の簡易構造体であっても
よい。
限らず、その他の形状・構造の屋根架構にも本発明を適
用できることはいうまでもない。また、屋根架構には仮
設ビーム5を取付けたが、これに限らず屋根架構の本設
の桁部分すなわち側梁4自体あるいはこの側梁4の下面
に新たに取り付けた本設ビームを移動用ビームとして使
用してもよい。さらに、下部構造体3は、独立した柱8
に限定されることなく、その他の簡易構造体であっても
よい。
【0028】
【発明の効果】この発明は、屋根架構のスパン方向両側
部における下部に屋根架構移動方向に延在する移動用ビ
ームを設け、前記下部構造体の上に屋根架構移動方向に
所定間隔をおいて設置した転がり支持装置あるいは滑り
支持装置により前記移動用ビームを支持して移動させる
ようにしたため、次のような効果を奏する。
部における下部に屋根架構移動方向に延在する移動用ビ
ームを設け、前記下部構造体の上に屋根架構移動方向に
所定間隔をおいて設置した転がり支持装置あるいは滑り
支持装置により前記移動用ビームを支持して移動させる
ようにしたため、次のような効果を奏する。
【0029】(1) 下部構造体に従来のような移動方向に
連続した頑丈な桁梁および走行レールを必要とせず、ま
た転がり支持装置あるいは滑り支持装置により、移動中
の屋根架構から下部構造体へは軸力のみが作用し、屋根
架構のスパン方向の拡がりを吸収することにより、下部
構造体には曲げ応力が作用することがなく、独立した柱
により下部構造体を形成することが可能となり、簡単な
構造の下部構造体により建設コストを大幅に低減するこ
とができる。
連続した頑丈な桁梁および走行レールを必要とせず、ま
た転がり支持装置あるいは滑り支持装置により、移動中
の屋根架構から下部構造体へは軸力のみが作用し、屋根
架構のスパン方向の拡がりを吸収することにより、下部
構造体には曲げ応力が作用することがなく、独立した柱
により下部構造体を形成することが可能となり、簡単な
構造の下部構造体により建設コストを大幅に低減するこ
とができる。
【0030】(2) また、下部構造体が簡単な構造となる
ことにより、工期の短縮を図ることができる。
ことにより、工期の短縮を図ることができる。
【図1】この発明に係る屋根架構の横移動方法の一例を
示す側面図である。
示す側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の正面図である。
【図4】この発明に係る屋根架構の支持点部分を示す側
面図である。
面図である。
【図5】この発明に係る転がり支持装置を示す正面図で
ある。
ある。
【図6】この発明に係る浮き上がり防止装置を示す正面
図である。
図である。
1…大スパン構造物、2…屋根トラス、2n…単位ブロ
ック、3…下部構造体、4…側梁、5…仮設ビーム、6
…固定部材、7…緊張材、8…柱、9…ベースプレー
ト、10…転がり支持装置(チルタンク)、11…浮き
上がり防止装置、12…サイドストッパー、13…水平
取付片、14…係止部材、15…支持基台、16…挿入
孔、17…ワイヤロープ、18…ウインチ。
ック、3…下部構造体、4…側梁、5…仮設ビーム、6
…固定部材、7…緊張材、8…柱、9…ベースプレー
ト、10…転がり支持装置(チルタンク)、11…浮き
上がり防止装置、12…サイドストッパー、13…水平
取付片、14…係止部材、15…支持基台、16…挿入
孔、17…ワイヤロープ、18…ウインチ。
Claims (1)
- 【請求項1】 組み立てられた屋根架構を下部構造体の
上で屋根架構桁行き方向に横移動させ、下部構造体上の
所定位置に設置する建方工法を行うに際し、前記屋根架
構のスパン方向両側部における下部に屋根架構移動方向
に延在する移動用ビームを設け、前記下部構造体の上に
屋根架構移動方向に所定間隔をおいて設置した転がり支
持装置あるいは滑り支持装置により前記移動用ビームを
支持して移動させることを特徴とする屋根架構の横移動
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22875195A JPH0972004A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 屋根架構の横移動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22875195A JPH0972004A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 屋根架構の横移動方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0972004A true JPH0972004A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=16881260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22875195A Pending JPH0972004A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 屋根架構の横移動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0972004A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100944991B1 (ko) * | 2007-08-28 | 2010-03-05 | 주식회사 한진중공업 | 역사 구조물의 건축방법 |
KR100946978B1 (ko) * | 2007-08-28 | 2010-03-15 | 주식회사 한진중공업 | 역사 구조물의 분할건축방법 |
JP2015161113A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | 清水建設株式会社 | 仮設柱を活用した本設架構の構築方法、及び仮設柱と仮設桁の接合構造 |
CN108493817A (zh) * | 2018-04-27 | 2018-09-04 | 广东电网有限责任公司 | 一种可拆卸的gis设备户外检修棚 |
-
1995
- 1995-09-06 JP JP22875195A patent/JPH0972004A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100944991B1 (ko) * | 2007-08-28 | 2010-03-05 | 주식회사 한진중공업 | 역사 구조물의 건축방법 |
KR100946978B1 (ko) * | 2007-08-28 | 2010-03-15 | 주식회사 한진중공업 | 역사 구조물의 분할건축방법 |
JP2015161113A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | 清水建設株式会社 | 仮設柱を活用した本設架構の構築方法、及び仮設柱と仮設桁の接合構造 |
CN108493817A (zh) * | 2018-04-27 | 2018-09-04 | 广东电网有限责任公司 | 一种可拆卸的gis设备户外检修棚 |
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