JPH0971770A - 保冷器 - Google Patents

保冷器

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JPH0971770A
JPH0971770A JP7228258A JP22825895A JPH0971770A JP H0971770 A JPH0971770 A JP H0971770A JP 7228258 A JP7228258 A JP 7228258A JP 22825895 A JP22825895 A JP 22825895A JP H0971770 A JPH0971770 A JP H0971770A
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JP
Japan
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cooler
polyvinyl alcohol
water
synthetic resin
hydrogel
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JP7228258A
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Tatsuo Goto
達男 後藤
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SHINSEI DENTARU LAB KK
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SHINSEI DENTARU LAB KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温下において食品などを冷却した状態で保
持することができ、繰り返し使用することができ、さら
に、外観の美麗な保冷器を提供する。 【解決手段】 保冷器本体2は、ポリビニルアルコール
と硼素酸系化合物とを含有する含水ゲルを矩形の偏平皿
状に成形したものである。また、前記保冷器本体2を包
装する合成樹脂製フィルム3は、好ましくはEVAもし
くはEVOH製である。前記ポリビニルアルコールとし
てはケン化度が93〜98モル%の部分ケン化物を用いるの
が好ましく、含水ゲル中のポリビニルアルコールの割合
は15〜40重量%であるのが好ましい。また、硼素酸系化
合物としては多価硼酸塩、もしくはその水和物が好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は保冷器に関し、特に常温
下において食品などを冷却した状態で保持するための保
冷器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、氷などを研削し
た器、皿などに刺身などの各種調理品を盛り付け、外観
上の涼感を演出するとともに刺身などの調理品を冷たい
状態に保持することが行われている。しかしながら、氷
を研削した器、皿などに刺身などの各種調理品を盛り付
けた場合、氷解とともに調理品が多量の水分にさらされ
ることになるため、食感を損なうという問題点がある。
さらに、氷などを研削した器、皿などは、氷解とともに
形状が崩れるため直前まで冷所で保管して置かなければ
ならず、大人数のパーティなどでは手間がかかるという
問題点もあった。また、氷製の器、皿などの保冷器は、
氷解とともに形が崩れてしまうので再利用ができないた
め、コスト的に高くつくという問題点がある。この対策
として水を袋状体の中に入れ、所望の器、皿などの型に
沿わせて凍結させて、調理品が氷解に伴う多量の水分に
さらされるのを防止するとともに、再利用可能とするこ
とが考えられるが、依然氷解に伴う形状の維持が困難で
あるという問題点が残る。また、水を袋状体の中に入れ
氷結させたものでは、氷製の保冷器と比較して大きく美
感を損なうという問題点もある。
【0003】本発明は上記問題点に基いてなされたもの
であり、常温下において食品などを冷却した状態で保持
することの可能な保冷器を提供することを目的とする。
また、本発明は、繰り返し利用が可能な保冷器を提供す
ることを目的とする。さらに、本発明は、外観の美麗な
保冷器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の保冷
器は、ポリビニルアルコールと硼素系化合物とを含有す
る含水ゲルを所定形状に成形した保冷器本体と、前記保
冷器本体を包装する合成樹脂製フィルムとからなるもの
である。このような構成を採用することにより、調理品
用の容器形状にあらかじめ成形した保冷器を冷凍してお
き、取り出して調理品を盛り付けることにより、調理品
を冷たい状態に保持することができる。また、保冷器本
体が含水ゲルであるので形状が崩れることがなく、しか
も再度冷却することにより繰り返し使用することができ
る。
【0005】また、請求項2の保冷器は、前記含水ゲル
中のポリビニルアルコールの割合が15〜40重量%である
ものである。このような構成を採用することにより、含
水ゲルがある程度大きな粘弾性を有するので所望の形状
に成形するのが容易であり、かつ形状保持性にも優れ
る。
【0006】請求項3の保冷器は、前記含水ゲル中のポ
リビニルアルコールのケン化度が93〜98モル%である。
このような構成を採用することにより、含水ゲルが凍結
時には白色で溶解とともに透明となり、若干の気泡とあ
いまって氷のような外観を呈するため、外観上涼感を演
出することができる。
【0007】請求項4の保冷器は、前記硼素系化合物が
多価硼酸塩、もしくはその水和物である。このような構
成を採用することにより、含水ゲルの形状保持性が一層
良好なものとなるとともに、安定性が向上し水に対して
溶解性しにくくなるので、調理品用の保冷器として特に
好適である。
【0008】さらに、本発明の請求項5の保冷器は、前
記合成樹脂製フィルムが、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、もしくはそのケン化物からなるものである。このよ
うな構成を採用することにより、前記合成樹脂製フィル
ムは透明性に優れており、前記含水ゲルに対する親和性
が良好でぴったりと密着するので、前記含水ゲルの表面
がそのまま表され、合成樹脂製フィルムによる違和感な
く調理品を盛り付けることができる。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明について添付図面を参
照して詳細に説明する。まず、本発明の保冷器の第1実
施例について説明する。図1及び図2に示すように本実
施例の保冷器1は、矩形の偏平皿状の保冷器本体2と、
この保冷器本体2を被覆する合成樹脂製フィルム3とか
らなる。
【0010】上述したような保冷器1において、保冷器
本体2はポリビニルアルコール(PVA)と硼素系化合
物とを含有する含水ゲルからなる。本発明において使用
するポリビニルアルコールとは、一般にポリ酢酸ビニル
中のアセチル基(−OCOCH3 )をケン化により水酸
基(−OH基)に変換することにより得られるものであ
り、その重合度(分子量)及びケン化度は特に制限はな
く、完全ケン化物も部分ケン化物も用いることができる
が、ケン化度90〜100 モル%のものが好ましく、特にケ
ン化度が93モル%未満では器、皿などの保冷器1として
適当な粘度が不足し形状保持性に劣る場合がある一方、
98モル%を越えると含水ゲルが溶解時でも乳白色とな
り、氷のような外観を呈しなくなるため、ケン化度93〜
98モル%のものが好ましい。上述したようなケン化度を
有するポリビニルアルコールとしては、信越化学工業
(株)製「信越ポバールMA−23」、「信越ポバール
MA−17」及び「信越ポバールMA−05」などを用
いることができる。なお、保冷器1が乳白色である方が
望ましい場合には、溶解しても乳白色の含水ゲルが得ら
れるケン化度が98モル%以上のポリビニルアルコールを
用いるのが好ましく、このようなポリビニルアルコール
としては、信越化学工業(株)製「信越ポバールC−2
5」、「信越ポバールC−20」、「信越ポバールC−
201」、「信越ポバールC−17」「信越ポバール
A」「信越ポバールC−10」及び「信越ポバールC−
05」などを用いることができる。
【0011】また、本発明において使用する硼素系化合
物とは、硼酸もしくは硼素と酸素とアルカリ金属元素、
アルカリ土類金属元素及び遷移金属元素などの金属元素
との化合物、もしくはこれらの化合物の水和物のことで
あり、具体的にはナトリウム、カリウム、カルシウム、
マグネシウム、バリウム、チタン、ベリリウム、ジルコ
ニウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、鉛な
どの金属とのオルト硼酸塩、多価硼酸塩及びこれらの水
和物を用いることができる。これらの内では、得られる
含水ゲルの形状保持性及び水に対して溶解しにくくなる
などの安定性が向上し、調理品用の保冷器として好適な
特性が発揮される点で多価硼酸塩を用いるのが好まし
く、特に該形状保持性及び安定性が一層良好となる点で
Na2 813・4H2 Oで表される八硼酸塩及びこの
八硼酸塩のナトリウムを前記各種金属で置換した構造を
有するもの(以下、単に誘導体という)が好ましい。
【0012】上述したポリビニルアルコールと硼素系化
合物とを含有する含水ゲル中におけるポリビニルアルコ
ールの割合は、得られる含水ゲルが器、皿などの保冷器
1として適当な粘度となるように使用するポリビニルア
ルコールの重合度(分子量)、ケン化度等に応じて、ポ
リビニルアルコールと水との合計100 重量%に対して、
ポリビニルアルコール1〜45重量%の範囲内で適宜配合
すればよいが、ポリビニルアルコールが15重量%未満で
は器、皿などの保冷器1として適当な粘度が不足する場
合がある一方、40重量%を越えると今度は逆に固くなり
すぎるばかりか、消泡性が低下する場合があるため、15
〜40重量%の範囲内とするのが好ましい。なお、硼素系
化合物は、ポリビニルアルコール100 重量%に対して0.
01〜20重量%、好ましくは1〜10重量%程度配合すれば
よい。なお、上記各成分以外に他の添加剤、例えば着色
剤などの通常用いられる添加剤を微量配合することがで
きる。
【0013】前記各成分からなる含水ゲルは、ポリビニ
ルアルコールと硼素系化合物と水とをそれぞれ所定量配
合し、混合・撹拌しながら加熱溶解した後、冷却するこ
とにより得ることができる。上述したような含水ゲル
は、水と比較して大きな蓄冷作用を有する。そして、ポ
リビニルアルコールとして完全ケン化物を用いた場合、
凍結時及び溶解時にはいずれも乳白色であり、部分ケン
化物を用いた場合には、凍結時には乳白色で溶解ととも
に透明となり、若干の気泡4とあいまって氷のような外
観を呈する。
【0014】また、前記含水ゲルを被覆する合成樹脂製
フィルム3としては、特に制限はなく、ポリエチレンな
どの汎用のフィルムを用いることができるが、含水ゲル
との親和性が良好で、透明性に優れたものが好ましいこ
とから、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)もし
くはそのケン化物(EVOH)が好ましい。特にEVO
Hは、ガスバリア性に優れており、含水ゲルからの水分
の揮発、劣化等を防ぐことができるので好ましい。上述
したようなEVAもしくはEVOH製のフィルム3を用
いることにより、含水ゲルと合成樹脂製フィルム3とが
密着し、外観上あたかも合成樹脂製フィルム3が存在し
ないように視覚され、前述した氷のような含水ゲルがそ
のまま視認されるので、外観上の涼感に優れた保冷器1
が得られる。なお、本発明においてフィルムとは、可撓
性を有する薄状体のことであり、いわゆるフィルムとよ
ばれるものに限らず、保冷器本体2を包装することが可
能であればある程度の厚みを有する可撓性シートであっ
てもよい。
【0015】上述したような本発明の保冷器1は、前述
した含水ゲルを所定形状(本実施例においては矩形の偏
平皿状)にあらかじめ成形しておき、これを前記合成樹
脂製フィルム3により包装し、重複部分などで前記合成
樹脂製フィルム3をシールすることにより得ることがで
きる。この際前記合成樹脂製フィルム3は、ラップ状の
ものも袋状体のものもいずれ用いることができるが、種
々の形状及び大きさの保冷器1に対する適応性の点でラ
ップ状のものを用いるのが好ましい。
【0016】前記構成につきその作用について説明す
る。まず、保冷器1を冷蔵庫などで冷却し含水ゲルから
なる保冷器本体2を凍結させてから使用する。この時、
保冷器1を複数枚重ね合わせて凍結させる場合には、表
面に付着した水分の凍結により合成樹脂製フィルム3が
互いに付着し、離脱時に破断することがあるため、ポリ
エチレンシートなどのスペーサを介在させるなどするの
が望ましい。そして、使用時には、保冷器1上に刺身な
どの調理品Wを盛り付けて出せばよい。この際、通常の
氷製の保冷器の場合には、氷解とともに保冷器1の形状
が崩れ、しかも調理品Wが水浸しになるので、大人数分
を用意する場合には冷蔵庫などに再度保管して氷解を防
止する必要があるが、本発明の保冷器1は水よりはるか
に蓄冷効果の大きい含水ゲルを保冷器本体2としてお
り、該含水ゲルは約2時間以上冷却効果を発揮するた
め、再度冷所に保管しておく必要がない。しかも、前記
含水ゲルとして、ポリビニルアルコールの割合を15〜40
重量%と通常の蓄冷剤における割合よりも高いもの用い
ることにより、含水ゲルの粘度が大きいため溶解後も形
状が崩れることがない。また、この保冷器1には結露等
が生じるが、この程度の水分はかえって調理品Wの乾燥
防止効果を発揮する。
【0017】上述したような本発明の第1実施例による
保冷器1は、ポリビニルアルコールと硼素系化合物とを
含有する含水ゲルを矩形の偏平皿状に成形した保冷器本
体2と、前記保冷器本体2を包装する合成樹脂製フィル
ム3とからなるものであるので、保冷器1を冷凍してお
くことにより、この含水ゲルは、水と比較して大きな蓄
冷作用を有するため、保冷器1を取り出して調理品Wを
盛り付けるだけで調理品Wを冷たい状態に保持すること
ができる。保冷器本体2が含水ゲルであるので、溶解し
ても形状が崩れることがなく、再度冷却することにより
繰り返して使用することができる。さらに、前記含水ゲ
ル中のポリビニルアルコールの割合を15〜40重量%と、
通常蓄冷剤に用いられる含水ゲルにおけるポリビニルア
ルコールの割合よりも高めに設定しているので、含水ゲ
ルがある程度大きな粘弾性を有するため所望の形状に成
形するのが容易であり、かつ形状保持性にも優れる。そ
の上、含水ゲルのポリビニルアルコールとしてケン化度
が93〜98モル%の部分ケン化物を用いることにより、凍
結時には乳白色で溶解とともに徐々に透明となり、若干
の気泡4とあいまって氷のような外観を呈するので、涼
感の演出効果に優れている。さらに、硼素系化合物とし
て多価硼酸塩もしくはその水和物、特にNa2 8 13
・4H2 Oで表される八硼酸塩及びその誘導体を用いる
により、含水ゲルの形状保持性が一層良好なものとなる
とともに、安定性が向上し水に対して溶解性しにくくな
るので、調理品用の保冷器として特に好適である。ま
た、本実施例においては前記合成樹脂製フィルム3をE
VAもしくはEVOH製とすることにより、該フィルム
は透明性に優れており前記含水ゲルに対する親和性が良
好でぴったりと密着するので、前記含水ゲルの表面がそ
のまま表され、違和感なく調理品Wを盛り付けることが
できる。特にEVOH製のフィルムはガスバリア製に優
れているので、含水ゲルからの水分の揮発や含水ゲルの
劣化等を防ぐことができるので好ましい。
【0018】次に本発明の第2実施例について図3を参
照して説明する。図3に示す保冷器1は、基本的には前
記第1実施例の保冷器と同じ構成を有するもので、ポリ
ビニルアルコールの濃度が高くなると凍結温度が低くな
る含水ゲルの性質を利用したものである。本実施例にお
いては、保冷器本体2は、ポリビニルアルコールの濃度
の異なる2種類の含水ゲル、すなわちポリビニルアルコ
ールの濃度の低い含水ゲル2Aと、ポリビニルアルコー
ルの濃度の高い含水ゲル2Bとからなり、含水ゲル2
A,2Bにより所望の模様をあらかじめ形成してある。
このように濃度の異なる2種類の含水ゲル2A,2Bを
用いることにより、まず凍結温度の低いポリビニルアル
コールの濃度の高い含水ゲル2Bが溶解して透明となっ
ても、ポリビニルアルコールの濃度の高い含水ゲル2A
はまだ凍結していて白色であるので、含水ゲル2A,2
Bにより紋様が形成され、しかもこの紋様は、あたかも
透明な氷と微細な空気を多量に含む白色の氷とにより構
成されているかのごとき印象を与えるものとなってい
る。しかも、再度冷却することにより繰り返して使用す
ることができるので経済性にも優れている。なお、前記
含水ゲル2A,2Bには、例えばポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、尿素などの氷点を降下
させる物質を添加することができる。また、エチレング
リコール、プロピレングリコールなどを添加してもよ
い。
【0019】さらに本発明の第3実施例について図4を
参照して説明する。図4に示す保冷器1は、含水ゲルの
溶解時の透明性を利用したものであり、基本的には前記
第1実施例の保冷器と同じ構成を有する。本実施例にお
いては、保冷器本体2を構成する含水ゲル中に、もみ
じ、いちょうの葉などの装飾品Sが埋設されている。こ
のように装飾品Sを含水ゲル中に埋設することにより、
あたかも装飾品Sを氷の中に閉じ込めたような外観を呈
し、涼しげな印象を与えることこの上なく、しかも、再
度冷却することにより繰り返して使用することができる
ので経済性にも優れている。なお、前述した装飾品Sと
しては、もみじ、いちょうの葉に限らず、例えば松の葉
などの植物、ビーズ球、アクリル製の球、折り紙、写真
など種々のものを用いることができる。
【0020】以上、本発明の保冷器について説明してき
たが、本発明は前記各実施例に限定されず、本発明の思
想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば
保冷器1の外観は前記第1乃至第3実施例においては矩
形の偏平皿状としたが、これに限るものではなく、図5
に示すような円形の偏平皿状、図6に示すような椀状な
ど種々の形状にすることができる。また、合成樹脂製フ
ィルム3は、前記各実施例においては1層に被覆した
が、2層に被覆することにより含水ゲルが露出するのを
より確実に防止できるようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明の請求項1の保冷器は、ポリビニ
ルアルコールと硼素系化合物とを含有する含水ゲルを所
定形状に成形した保冷器本体と、前記保冷器本体を包装
する合成樹脂製フィルムとからなるものであり、この含
水ゲルは、水と比較して大きな蓄冷作用を有するので、
冷却した保冷器に調理品を盛り付けることにより、調理
品を冷たい状態に保持することができる。また、保冷器
本体が含水ゲルであるので溶解しても形状が崩れること
がなく、しかも再度冷却することにより繰り返し使用す
ることができる。
【0022】また、請求項2の保冷器は、前記含水ゲル
中のポリビニルアルコールの割合が15〜40重量%と、通
常蓄冷剤に用いられる含水ゲルにおけるポリビニルアル
コールの割合よりも高めに設定しているので、含水ゲル
がある程度大きな粘弾性を有するため所望の形状に成形
するのが容易であり、かつ形状保持性にも優れる。
【0023】請求項3の保冷器は、前記含水ゲル中のポ
リビニルアルコールのケン化度が93〜98モル%であるの
で、含水ゲルが凍結時には白色で溶解とともに透明とな
り、若干の気泡とあいまって氷のような外観を呈するた
め、外観上涼感を演出することができる。
【0024】請求項4の保冷器は、前記硼素系化合物が
多価硼酸塩、もしくはその水和物である。このような構
成を採用することにより、含水ゲルの形状保持性が一層
良好なものとなるとともに、安定性が向上し水に対して
溶解性しにくくなるので、調理品用の保冷器として特に
好適である。
【0025】さらに、本発明の請求項5の保冷器は、前
記合成樹脂製フィルムが、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、もしくはそのケン化物からなるものであるので、前
記合成樹脂製フィルムは透明性に優れており、前記含水
ゲルに対する親和性が良好でぴったりと密着するので、
前記含水ゲルの表面がそのまま表され、違和感なく調理
品を盛り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による保冷器を示す斜視図
である。
【図2】前記保冷器を示す概略図である。
【図3】本発明の第2実施例による保冷器を示す斜視図
である。
【図4】本発明の第3実施例による保冷器を示す平面図
である。
【図5】本発明の第4実施例による保冷器を示す斜視図
である。
【図6】本発明の第5実施例による保冷器を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 保冷器 2 保冷器本体(含水ゲル) 3 合成樹脂製フィルム 4 気泡 S 装飾品 W 調理品

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコールと硼素系化合物と
    を含有する含水ゲルを所定形状に成形した保冷器本体
    と、前記保冷器本体を包装する合成樹脂製フィルムとか
    らなることを特徴とする保冷器。
  2. 【請求項2】 前記含水ゲル中のポリビニルアルコール
    の割合が15〜40重量%であることを特徴とする請求項1
    記載の保冷器。
  3. 【請求項3】 前記含水ゲル中のポリビニルアルコール
    のケン化度が93〜98モル%であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の保冷器。
  4. 【請求項4】 前記硼素系化合物が多価硼酸塩、もしく
    はその水和物であることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項記載の保冷器。
  5. 【請求項5】 前記合成樹脂製フィルムが、エチレン−
    酢酸ビニル共重合体、もしくはそのケン化物からなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の保
    冷器。
JP7228258A 1995-09-05 1995-09-05 保冷器 Pending JPH0971770A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002240201A (ja) * 2001-02-22 2002-08-28 Okura Ind Co Ltd 保冷袋用フィルム
JP2021028556A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 株式会社イノアックコーポレーション 蓄冷材

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