JPH0971717A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物Info
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- JPH0971717A JPH0971717A JP23113095A JP23113095A JPH0971717A JP H0971717 A JPH0971717 A JP H0971717A JP 23113095 A JP23113095 A JP 23113095A JP 23113095 A JP23113095 A JP 23113095A JP H0971717 A JPH0971717 A JP H0971717A
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- polyester resin
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性、成形性、機械的強度などに優れてい
るばかりでなく、成形むらが極めて少なく、各種の成形
体を効率よく製造できるポリエステル樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 ペレット状の主たる繰り返し単位がエチ
レンテレフタレート単位であるポリエステル樹脂(a)
と、ペレット状の主たる繰り返し単位がエチレンナフタ
レンジカルボキシレート単位であるポリエステル樹脂
(b)をドライブレンドしてなるポリエステル樹脂組成
物であって、該組成物におけるエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート単位が1〜45重量%であり、かつ、ポ
リエステル樹脂(a)の平均ペレット重量(mg/個)
をWa、ポリエステル樹脂(b)の平均ペレット重量
(mg/個)をWbとするときのWb/Waが0.45
〜0.95であるポリエステル樹脂組成物。
るばかりでなく、成形むらが極めて少なく、各種の成形
体を効率よく製造できるポリエステル樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 ペレット状の主たる繰り返し単位がエチ
レンテレフタレート単位であるポリエステル樹脂(a)
と、ペレット状の主たる繰り返し単位がエチレンナフタ
レンジカルボキシレート単位であるポリエステル樹脂
(b)をドライブレンドしてなるポリエステル樹脂組成
物であって、該組成物におけるエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート単位が1〜45重量%であり、かつ、ポ
リエステル樹脂(a)の平均ペレット重量(mg/個)
をWa、ポリエステル樹脂(b)の平均ペレット重量
(mg/個)をWbとするときのWb/Waが0.45
〜0.95であるポリエステル樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル樹脂組
成物に関する。詳しくは、ポリエチレンテレフタレート
系樹脂とポリエチレンナフタレンジカルボキシレート系
樹脂のペレットをドライブレンドしてなる、成形体用と
して好適な樹脂組成物に関する。
成物に関する。詳しくは、ポリエチレンテレフタレート
系樹脂とポリエチレンナフタレンジカルボキシレート系
樹脂のペレットをドライブレンドしてなる、成形体用と
して好適な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート(以下「PET」という)は、機械的強度、化
学的安定性、透明性、衛生性などに優れており、また軽
量、安価であるために、各種のシート、容器として幅広
く成形体材料に用いられ、特に、炭酸飲料、果汁飲料、
液体調味料、食用油、酒、ワイン用の容器としての伸び
が著しい。
タレート(以下「PET」という)は、機械的強度、化
学的安定性、透明性、衛生性などに優れており、また軽
量、安価であるために、各種のシート、容器として幅広
く成形体材料に用いられ、特に、炭酸飲料、果汁飲料、
液体調味料、食用油、酒、ワイン用の容器としての伸び
が著しい。
【0003】しかしながら、従来の汎用のPETでは上
記の種々の用途に充分に対応できない場合もあり、PE
Tに性質が近く、かつ、性能的に特色のある各種の共重
合ポリエステルあるいはポリエステル樹脂組成物が多数
提案されている。これらの中でも、近年、エチレンナフ
タレンジカルボキシレート単位を含むポリエステルが、
紫外線遮断性、ガスバリヤ−性、延伸性、耐熱性などの
諸物性に優れた成形体の材料として特に注目されている
(特開昭63−168451、特開平4−23962
4、特開平3−122116、特開平4−33125
5、特開平5−255492など)。
記の種々の用途に充分に対応できない場合もあり、PE
Tに性質が近く、かつ、性能的に特色のある各種の共重
合ポリエステルあるいはポリエステル樹脂組成物が多数
提案されている。これらの中でも、近年、エチレンナフ
タレンジカルボキシレート単位を含むポリエステルが、
紫外線遮断性、ガスバリヤ−性、延伸性、耐熱性などの
諸物性に優れた成形体の材料として特に注目されている
(特開昭63−168451、特開平4−23962
4、特開平3−122116、特開平4−33125
5、特開平5−255492など)。
【0004】上記のエチレンナフタレンジカルボキシレ
ート単位を含むポリエステルとしては、PETのモノマ
ー原料にナフタレンジカルボン酸又はその誘導体を加え
て共重合ポリエステルとしたもの、あるいは、PETと
主たる繰り返し単位がエチレンナフタレンジカルボキシ
レート単位である樹脂をブレンドして組成物としたもの
が考えられる。このうち、後者の樹脂組成物は、汎用の
PETにエチレンナフタレンジカルボキシレート単位を
含む樹脂を適当量混合することにより種々の物性を有す
るポリエステルを簡便に得ることができるという利点が
ある。
ート単位を含むポリエステルとしては、PETのモノマ
ー原料にナフタレンジカルボン酸又はその誘導体を加え
て共重合ポリエステルとしたもの、あるいは、PETと
主たる繰り返し単位がエチレンナフタレンジカルボキシ
レート単位である樹脂をブレンドして組成物としたもの
が考えられる。このうち、後者の樹脂組成物は、汎用の
PETにエチレンナフタレンジカルボキシレート単位を
含む樹脂を適当量混合することにより種々の物性を有す
るポリエステルを簡便に得ることができるという利点が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エチレンナフタレンジ
カルボキシレート単位を含むポリエステルとPETから
成るポリエステル樹脂組成物についての検討は現状では
まだ必ずしも充分ではなく、成形体材料として広く実用
化を進めていくためには、解決すべき課題がなお多く存
在する。ポリエステル樹脂組成物の用途としては一般に
食品容器や飲料ボトルなどの成形材料が考えられるが、
この場合、大量生産を行うためにはより高い生産性が要
求される。しかしながら、該樹脂組成物中の各樹脂成分
は各々の相溶性により成形条件が変化しやすく、成形体
における延伸性にむらが生じたり、透明性が損なわれや
すいなどの問題がある。
カルボキシレート単位を含むポリエステルとPETから
成るポリエステル樹脂組成物についての検討は現状では
まだ必ずしも充分ではなく、成形体材料として広く実用
化を進めていくためには、解決すべき課題がなお多く存
在する。ポリエステル樹脂組成物の用途としては一般に
食品容器や飲料ボトルなどの成形材料が考えられるが、
この場合、大量生産を行うためにはより高い生産性が要
求される。しかしながら、該樹脂組成物中の各樹脂成分
は各々の相溶性により成形条件が変化しやすく、成形体
における延伸性にむらが生じたり、透明性が損なわれや
すいなどの問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、意外なことに、ポリエ
チレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンナフタレン
ジカルボキシレート系樹脂のペレットをドライブレンド
してなる樹脂組成物においては、ブレンドする各成分ご
とのぺレットの平均重量比を特定の範囲としたものを用
いることにより、上記の問題が解決できることを見い出
し、本発明を完成したものである。
を解決すべく鋭意検討した結果、意外なことに、ポリエ
チレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンナフタレン
ジカルボキシレート系樹脂のペレットをドライブレンド
してなる樹脂組成物においては、ブレンドする各成分ご
とのぺレットの平均重量比を特定の範囲としたものを用
いることにより、上記の問題が解決できることを見い出
し、本発明を完成したものである。
【0007】しかして、本発明は、ペレット状の主たる
繰り返し単位がエチレンテレフタレート単位であるポリ
エステル樹脂(a)と、ペレット状の主たる繰り返し単
位がエチレンナフタレンジカルボキシレート単位である
ポリエステル樹脂(b)をドライブレンドしてなるポリ
エステル樹脂組成物であって、該組成物におけるエチレ
ンナフタレンジカルボキシレート単位が1〜45重量%
であり、かつ、ポリエステル樹脂(a)の平均ペレット
重量(mg/個)をWa、ポリエステル樹脂(b)の平
均ペレット重量(mg/個)をWbとするときのWb/
Waが0.45〜0.95であることを特徴とするポリ
エステル樹脂組成物に関する。
繰り返し単位がエチレンテレフタレート単位であるポリ
エステル樹脂(a)と、ペレット状の主たる繰り返し単
位がエチレンナフタレンジカルボキシレート単位である
ポリエステル樹脂(b)をドライブレンドしてなるポリ
エステル樹脂組成物であって、該組成物におけるエチレ
ンナフタレンジカルボキシレート単位が1〜45重量%
であり、かつ、ポリエステル樹脂(a)の平均ペレット
重量(mg/個)をWa、ポリエステル樹脂(b)の平
均ペレット重量(mg/個)をWbとするときのWb/
Waが0.45〜0.95であることを特徴とするポリ
エステル樹脂組成物に関する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ポリエステル樹脂組成物の構成成分である、主たる繰り
返し単位がエチレンテレフタレート単位である樹脂
(a)(以下「PET系樹脂(a)」」ということがあ
る)とは、汎用のPETを包含するものであって,エチ
レンテレフタレート単位が通常80モル%以上、好まし
くは90モル%以上含有するものである。PET系樹脂
(a)には少量の共重合成分が含まれていてもよく、イ
ソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、フェニレンジオキシ
ジ酢酸などのジカルボン酸成分、ジエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール成分な
どを挙げることができる。
ポリエステル樹脂組成物の構成成分である、主たる繰り
返し単位がエチレンテレフタレート単位である樹脂
(a)(以下「PET系樹脂(a)」」ということがあ
る)とは、汎用のPETを包含するものであって,エチ
レンテレフタレート単位が通常80モル%以上、好まし
くは90モル%以上含有するものである。PET系樹脂
(a)には少量の共重合成分が含まれていてもよく、イ
ソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、フェニレンジオキシ
ジ酢酸などのジカルボン酸成分、ジエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール成分な
どを挙げることができる。
【0009】かかるPET系樹脂(a)は公知の溶融重
合、及び、溶融重合に続き必要に応じて固相重合を行い
製造される。PET系樹脂(a)の固有粘度は、フェノ
ール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒
中で30℃で測定して、通常0.4〜1.5dl/g、
好ましはくは0.6〜1.2dl/gである。0.4d
l/g未満では成形体となした場合に、実用上の十分な
強度を持ち得ない。また、1.5dl/gを越える場合
は、溶融粘度が高くなりすぎて成形が困難となり、ま
た、成形機内での剪断発熱が大きくなるため、成形時に
オリゴマーが多量に発生して金型を汚染するので好まし
くない。
合、及び、溶融重合に続き必要に応じて固相重合を行い
製造される。PET系樹脂(a)の固有粘度は、フェノ
ール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒
中で30℃で測定して、通常0.4〜1.5dl/g、
好ましはくは0.6〜1.2dl/gである。0.4d
l/g未満では成形体となした場合に、実用上の十分な
強度を持ち得ない。また、1.5dl/gを越える場合
は、溶融粘度が高くなりすぎて成形が困難となり、ま
た、成形機内での剪断発熱が大きくなるため、成形時に
オリゴマーが多量に発生して金型を汚染するので好まし
くない。
【0010】次に、本発明のポリエステル樹脂組成物の
構成成分である、エチレンナフタレンジカルボキシレー
ト単位である樹脂(b)(以下「PEN系樹脂(b)」
ということがある)とは、エチレンナフタレンジカルボ
キシレート単位が通常80モル%以上、好ましくは90
モル%以上含有するものであり、前記のPET系樹脂
(a)に準じた条件で溶融重合、及び、溶融重合に続き
必要に応じて固相重合を行い製造される。また、PEN
系樹脂(b)のナフタレンジカルボン酸単位の原料とし
ては、2,6−、2,7−、1,4−、1,5−、また
は2,3−などのナフタレンジカルボン酸およびそのジ
メチル、ジエチル等のエステル類が挙げられるが、これ
らのうち、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ないしは
そのジメチルエステル体が好ましい。エチレンナフタレ
ンジカルボキシレート単位以外の構成単位は、通常、エ
チレンテレフタレート単位から構成されるものである
が、前記のPET系樹脂(a)と同様にその他の共重合
成分が少量含まれていてもよい。PEN系樹脂(b)の
固有粘度は通常0.4〜1.5dl/g、好ましくは
0.6〜1.2dl/gである。
構成成分である、エチレンナフタレンジカルボキシレー
ト単位である樹脂(b)(以下「PEN系樹脂(b)」
ということがある)とは、エチレンナフタレンジカルボ
キシレート単位が通常80モル%以上、好ましくは90
モル%以上含有するものであり、前記のPET系樹脂
(a)に準じた条件で溶融重合、及び、溶融重合に続き
必要に応じて固相重合を行い製造される。また、PEN
系樹脂(b)のナフタレンジカルボン酸単位の原料とし
ては、2,6−、2,7−、1,4−、1,5−、また
は2,3−などのナフタレンジカルボン酸およびそのジ
メチル、ジエチル等のエステル類が挙げられるが、これ
らのうち、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ないしは
そのジメチルエステル体が好ましい。エチレンナフタレ
ンジカルボキシレート単位以外の構成単位は、通常、エ
チレンテレフタレート単位から構成されるものである
が、前記のPET系樹脂(a)と同様にその他の共重合
成分が少量含まれていてもよい。PEN系樹脂(b)の
固有粘度は通常0.4〜1.5dl/g、好ましくは
0.6〜1.2dl/gである。
【0011】本発明のポリエステル樹脂組成物は、以上
のPET系樹脂(a)とPEN系樹脂(b)のペレット
を溶融成形を行う直前までに、ドライブレンドしてなる
ものである。ペレットの形状は円柱状、楕円柱状、また
は角柱状等のいずれであってもよいが、直径が2〜4m
m程度、長さが2.5〜4mm程度の円柱状のもの、ま
たは長径および短径が2〜4mm程度、長さが2.5〜
4mm程度の楕円柱状のものであって、平均ペレット重
量が10〜50mg程度のものの中から選択するのが流
動性の点から好ましい。このようなペレットは、ストラ
ンドカット方式等により製造することができ、ペレット
のサイズ分布も通常の樹脂ペレット製造に従って得られ
る程度のもので何ら問題はない。
のPET系樹脂(a)とPEN系樹脂(b)のペレット
を溶融成形を行う直前までに、ドライブレンドしてなる
ものである。ペレットの形状は円柱状、楕円柱状、また
は角柱状等のいずれであってもよいが、直径が2〜4m
m程度、長さが2.5〜4mm程度の円柱状のもの、ま
たは長径および短径が2〜4mm程度、長さが2.5〜
4mm程度の楕円柱状のものであって、平均ペレット重
量が10〜50mg程度のものの中から選択するのが流
動性の点から好ましい。このようなペレットは、ストラ
ンドカット方式等により製造することができ、ペレット
のサイズ分布も通常の樹脂ペレット製造に従って得られ
る程度のもので何ら問題はない。
【0012】本発明のポリエステル樹脂組成物における
PET系樹脂(a)とPEN系樹脂(b)のブレンド比
率は、該組成物におけるエチレンナフタレンジカルボキ
シレート単位が1〜45重量%、好ましくは2〜40重
量%である。該組成物におけるエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート単位以外の単位は主にエチレンテレフタ
レート単位となる。かかる範囲内においてはPET系樹
脂(a)とPEN系樹脂(b)の相溶性が良好であり、
例えば、ブロー成形されたボトルの同部における白スジ
や偏肉等の発生が極力抑制できるなど、成形安定性に優
れる。
PET系樹脂(a)とPEN系樹脂(b)のブレンド比
率は、該組成物におけるエチレンナフタレンジカルボキ
シレート単位が1〜45重量%、好ましくは2〜40重
量%である。該組成物におけるエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート単位以外の単位は主にエチレンテレフタ
レート単位となる。かかる範囲内においてはPET系樹
脂(a)とPEN系樹脂(b)の相溶性が良好であり、
例えば、ブロー成形されたボトルの同部における白スジ
や偏肉等の発生が極力抑制できるなど、成形安定性に優
れる。
【0013】また、本発明のポリエステル樹脂組成物に
おいては、樹脂成分のブレンド比率だけでなく,PET
系樹脂(a)の平均ペレット重量(mg/個)をWa、
PEN系樹脂(b)の平均ペレット重量(mg/個)を
WbとするときのWaに対するWbの重量比Wb/Wa
を規定した点に大きな特徴を有する。本発明はPET系
樹脂(a)を主成分とPEN系樹脂(b)を副成分とす
るものであり、Wb/Waが0.50〜0.95、好ま
しくは0.55〜0.80とする。
おいては、樹脂成分のブレンド比率だけでなく,PET
系樹脂(a)の平均ペレット重量(mg/個)をWa、
PEN系樹脂(b)の平均ペレット重量(mg/個)を
WbとするときのWaに対するWbの重量比Wb/Wa
を規定した点に大きな特徴を有する。本発明はPET系
樹脂(a)を主成分とPEN系樹脂(b)を副成分とす
るものであり、Wb/Waが0.50〜0.95、好ま
しくは0.55〜0.80とする。
【0014】上記Wb/Waの範囲にあるポリエステル
樹脂組成物は、樹脂成形性が顕著に優れ、これを成形材
料として、通常の射出成形法、ブロー成形法、もしくは
押出成形法等により成形体を製造したときに、成形むら
が極めて少なく、成形を効率よく製造できる。逆に、か
かる範囲以外の組成物では、良好な結果が得られにく
い。また、平均ペレット重量は前記のように通常10〜
50mg、好ましくは15〜40mgのものから選択す
るのが望ましく、特に主成分のPET系樹脂(a)の平
均ペレット重量を該範囲内に設定し、更に一方の副成分
のPEN系樹脂(b)の平均ペレット重量を設定すると
よい。
樹脂組成物は、樹脂成形性が顕著に優れ、これを成形材
料として、通常の射出成形法、ブロー成形法、もしくは
押出成形法等により成形体を製造したときに、成形むら
が極めて少なく、成形を効率よく製造できる。逆に、か
かる範囲以外の組成物では、良好な結果が得られにく
い。また、平均ペレット重量は前記のように通常10〜
50mg、好ましくは15〜40mgのものから選択す
るのが望ましく、特に主成分のPET系樹脂(a)の平
均ペレット重量を該範囲内に設定し、更に一方の副成分
のPEN系樹脂(b)の平均ペレット重量を設定すると
よい。
【0015】なお、樹脂ペレット中に微量混入する切り
粉等の微粒子は、通常、篩により除去される。また、本
発明においては、ペレットにわずかに同伴、残留する微
粒子は、上記両平均ペレット重量(WaとWb)の算出
対象から除外されるものとする。また、本発明の成形用
樹脂組成物においては、構成成分のポリエステル樹脂
(a)、(b)ともに、必要に応じ着色剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、難燃化剤、易滑剤等の各種添加剤を
適宜含有させたものであってもよい。かかる添加剤は、
成形時に本発明の成形用樹脂組成物に混合してもよい
し、ポリエステル樹脂(a)又は(b)に予め溶融ブレ
ンドしたものであってもよい。
粉等の微粒子は、通常、篩により除去される。また、本
発明においては、ペレットにわずかに同伴、残留する微
粒子は、上記両平均ペレット重量(WaとWb)の算出
対象から除外されるものとする。また、本発明の成形用
樹脂組成物においては、構成成分のポリエステル樹脂
(a)、(b)ともに、必要に応じ着色剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、難燃化剤、易滑剤等の各種添加剤を
適宜含有させたものであってもよい。かかる添加剤は、
成形時に本発明の成形用樹脂組成物に混合してもよい
し、ポリエステル樹脂(a)又は(b)に予め溶融ブレ
ンドしたものであってもよい。
【0016】本発明のポリエステル樹脂組成物は成形材
料として、必要に応じ乾燥した後、通常の射出成形法、
ブロー成形法、もしくは押出成形法等の各種の溶融成形
方法により各種の成形体とすることができる。射出成形
法により得られる成形体の例としては、各種のOA機器
ハウジング、自動車部品、家電製品部品、産業用機械部
品、日用雑貨品等が挙げられ、ブロー成形法により得ら
れる成形体の例としては、各種用途のボトル、容器等が
挙げられ、また、押出成形法により得られる成形体の例
としては、真空成形法や加圧成形法により成形される各
種トレー等の製造に供されるシート類、押出ブロー、ダ
イレクトブロー法により得られる各種用途のボトル、ガ
ソリンタンク、石油缶等が挙げられる。
料として、必要に応じ乾燥した後、通常の射出成形法、
ブロー成形法、もしくは押出成形法等の各種の溶融成形
方法により各種の成形体とすることができる。射出成形
法により得られる成形体の例としては、各種のOA機器
ハウジング、自動車部品、家電製品部品、産業用機械部
品、日用雑貨品等が挙げられ、ブロー成形法により得ら
れる成形体の例としては、各種用途のボトル、容器等が
挙げられ、また、押出成形法により得られる成形体の例
としては、真空成形法や加圧成形法により成形される各
種トレー等の製造に供されるシート類、押出ブロー、ダ
イレクトブロー法により得られる各種用途のボトル、ガ
ソリンタンク、石油缶等が挙げられる。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により更
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り以下の例に限定されるものではない。なお、以下の例
の記載において「部」は、特に断らない限り全て重量基
準である。
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り以下の例に限定されるものではない。なお、以下の例
の記載において「部」は、特に断らない限り全て重量基
準である。
【0018】(ペレット状のPET系樹脂)市販のブロ
ー成形用PET樹脂(日本ユニペット株式会社製、商品
名RT−543、固有粘度0.78dl/g)を原料と
し、常法に基づくストランドカット方式により、形状が
楕円柱状であり、平均ペレット重量が各々22mg,3
0mg,35mgの3種類のペレットを製造した。平均
ペレット重量について同種のものの製造にあたっては、
ペレットサイズが一定となるよう条件を設定した。な
お、製造した7種類のペレットは、長径および短径が2
〜4mmの範囲、長さが2.5〜4mmの範囲のもので
ある。
ー成形用PET樹脂(日本ユニペット株式会社製、商品
名RT−543、固有粘度0.78dl/g)を原料と
し、常法に基づくストランドカット方式により、形状が
楕円柱状であり、平均ペレット重量が各々22mg,3
0mg,35mgの3種類のペレットを製造した。平均
ペレット重量について同種のものの製造にあたっては、
ペレットサイズが一定となるよう条件を設定した。な
お、製造した7種類のペレットは、長径および短径が2
〜4mmの範囲、長さが2.5〜4mmの範囲のもので
ある。
【0019】(ペレット状のPEN系樹脂)ジカルボン
酸単位として2,6−ナフタレンジカルボン酸単位を9
2モル%、テレフタル酸単位を8モル%含有するポリエ
チレンナフタレン2,6−ジカルボキシレート樹脂の試
作品(固有粘度:0.70dl/g)を原料として使用
した。該樹脂を後述の表−1において「PEN」として
示した。該樹脂を原料とし、ストランドカット方式によ
り、形状が楕円柱状であり、平均ペレット重量が14m
g,17mg,24mg,28mgの4種類のペレット
を製造した。ペレットサイズが一定となるよう条件を設
定した。なお、製造したペレットは、長径および短径が
2〜4mmの範囲、長さが2.5〜4mmである。
酸単位として2,6−ナフタレンジカルボン酸単位を9
2モル%、テレフタル酸単位を8モル%含有するポリエ
チレンナフタレン2,6−ジカルボキシレート樹脂の試
作品(固有粘度:0.70dl/g)を原料として使用
した。該樹脂を後述の表−1において「PEN」として
示した。該樹脂を原料とし、ストランドカット方式によ
り、形状が楕円柱状であり、平均ペレット重量が14m
g,17mg,24mg,28mgの4種類のペレット
を製造した。ペレットサイズが一定となるよう条件を設
定した。なお、製造したペレットは、長径および短径が
2〜4mmの範囲、長さが2.5〜4mmである。
【0020】実施例1〜7、比較例1〜2 表−1に示す平均ペレット重量Wb(mg)のPEN系
樹脂(真空乾燥器を用いて140℃にて12時間乾燥し
たもの)1部と、表−1に示す平均ペレット重量Wa
(mg)のPET系樹脂(真空乾燥器を用いて140℃
にて12時間乾燥したもの)各10部を、V型ブレンダ
ーに仕込み通常用いる条件で約5分間混合しして成形用
樹脂組成物を得た。
樹脂(真空乾燥器を用いて140℃にて12時間乾燥し
たもの)1部と、表−1に示す平均ペレット重量Wa
(mg)のPET系樹脂(真空乾燥器を用いて140℃
にて12時間乾燥したもの)各10部を、V型ブレンダ
ーに仕込み通常用いる条件で約5分間混合しして成形用
樹脂組成物を得た。
【0021】得られた成形用樹脂組成物を成形材料とし
て用い、真空乾燥器を用い、真空条件下、140℃で1
2時間乾燥後、シリンダー型射出成形機(日精ASB機
械(株)製、ASB−50TH型)を用い、シリンダー
温度285℃、金型温度20℃、スクリュー回転数10
0rpm、射出時間14秒、冷却時間8秒、射出圧力4
0〜120kg/cm2 の条件で、外径30mm、長さ
145mm、肉圧4mmのプリフォームを成形し、これ
を軸方向に約2倍、円周方向に約3倍、面積倍率で約6
倍に延伸して、全高300mm、胴部外径80mm:胴
部肉厚0.35mm、内容積約1500mlのボトルを
200本連続成形し、各々についてボトルの胴部から底
部にかけての延伸ムラの有無を肉眼で観察した。これら
200本に関する延伸むらの発生したボトルの割合(以
下、「延伸むら発生率」という。)を表−1に示す。
て用い、真空乾燥器を用い、真空条件下、140℃で1
2時間乾燥後、シリンダー型射出成形機(日精ASB機
械(株)製、ASB−50TH型)を用い、シリンダー
温度285℃、金型温度20℃、スクリュー回転数10
0rpm、射出時間14秒、冷却時間8秒、射出圧力4
0〜120kg/cm2 の条件で、外径30mm、長さ
145mm、肉圧4mmのプリフォームを成形し、これ
を軸方向に約2倍、円周方向に約3倍、面積倍率で約6
倍に延伸して、全高300mm、胴部外径80mm:胴
部肉厚0.35mm、内容積約1500mlのボトルを
200本連続成形し、各々についてボトルの胴部から底
部にかけての延伸ムラの有無を肉眼で観察した。これら
200本に関する延伸むらの発生したボトルの割合(以
下、「延伸むら発生率」という。)を表−1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂組成物は、耐
熱性、成形性、機械的強度などに優れているばかりでな
く、該組成物を原料として、成形むらが極めて少なく、
各種の成形体を効率よく製造できる。
熱性、成形性、機械的強度などに優れているばかりでな
く、該組成物を原料として、成形むらが極めて少なく、
各種の成形体を効率よく製造できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ペレット状の主たる繰り返し単位がエチ
レンテレフタレート単位であるポリエステル樹脂(a)
と、ペレット状の主たる繰り返し単位がエチレンナフタ
レンジカルボキシレート単位であるポリエステル樹脂
(b)をドライブレンドしてなるポリエステル樹脂組成
物であって、該組成物におけるエチレンナフタレンジカ
ルボキシレート単位が1〜45重量%であり、かつ、ポ
リエステル樹脂(a)の平均ペレット重量(mg/個)
をWa、ポリエステル樹脂(b)の平均ペレット重量
(mg/個)をWbとするときのWb/Waが0.45
〜0.95であることを特徴とするポリエステル樹脂組
成物。 - 【請求項2】 Waが10〜50mgであることを特徴
とする請求項1のポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
レート単位であるポリエステル樹脂(a)と主たる繰り
返し単位がエチレンナフタレンジカルボキシレート単位
であるポリエステル樹脂(b)を、ポリエステル樹脂
(a)の平均ペレット重量(mg/個)をWa、ポリエ
ステル樹脂(b)の平均ペレット重量(mg/個)をW
bとするときのWb/Waが0.45〜0.95となる
ように各々ペレット状に製造し、得られたペレット状の
ポリエステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)を、
エチレンナフタレンジカルボキシレート単位が1〜45
重量%となるようにドライブレンドし、得られたポリエ
ステル樹脂組成物を溶融成形することを特徴とするポリ
エステル樹脂成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23113095A JPH0971717A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | ポリエステル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23113095A JPH0971717A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | ポリエステル樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0971717A true JPH0971717A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=16918762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23113095A Pending JPH0971717A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | ポリエステル樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0971717A (ja) |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP23113095A patent/JPH0971717A/ja active Pending
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