JPH0971403A - ガス放電型表示パネル用誘電体材料、誘電体材料組成物 - Google Patents
ガス放電型表示パネル用誘電体材料、誘電体材料組成物Info
- Publication number
- JPH0971403A JPH0971403A JP7254728A JP25472895A JPH0971403A JP H0971403 A JPH0971403 A JP H0971403A JP 7254728 A JP7254728 A JP 7254728A JP 25472895 A JP25472895 A JP 25472895A JP H0971403 A JPH0971403 A JP H0971403A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- display panel
- gas discharge
- electrode
- dielectric
- discharge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】薄い層でも、電極の段差が解消でき、かつ、電
気絶縁性が確保でき、低温で成膜できる誘電体材料。 【構成】金属アルコキシドを加水分解して得られるゲル
または水ガラスを誘電体材料として用いる。また、これ
らの誘電体材料のいずれかと、無機物のフィラとからな
る誘電体材料組成物を用いて誘電体層7a,7bを形成
する。
気絶縁性が確保でき、低温で成膜できる誘電体材料。 【構成】金属アルコキシドを加水分解して得られるゲル
または水ガラスを誘電体材料として用いる。また、これ
らの誘電体材料のいずれかと、無機物のフィラとからな
る誘電体材料組成物を用いて誘電体層7a,7bを形成
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマディスプレイ
パネルなどのガス放電型表示パネルに用いられる誘電体
材料に関する。
パネルなどのガス放電型表示パネルに用いられる誘電体
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイなどのガス放電型
表示パネルは、視野角が広い、自己発光するため表示が
見やすい、薄型のものが作製できる等の特徴を有してお
り、OA機器等の表示装置に利用されている他、高品位
テレビジョン受像機等への応用が期待されている。
表示パネルは、視野角が広い、自己発光するため表示が
見やすい、薄型のものが作製できる等の特徴を有してお
り、OA機器等の表示装置に利用されている他、高品位
テレビジョン受像機等への応用が期待されている。
【0003】ガス放電型表示パネルは直流駆動型と交流
駆動型に大別される。このうち交流駆動型のプラズマデ
ィスプレイは、電極を覆っている誘電体層の作用により
メモリー機能を有して輝度が高く、保護膜の適用などに
より実用に絶える寿命が得られるようになり、ビデオモ
ニタなど多用途の画像表示装置として実用化されてい
る。
駆動型に大別される。このうち交流駆動型のプラズマデ
ィスプレイは、電極を覆っている誘電体層の作用により
メモリー機能を有して輝度が高く、保護膜の適用などに
より実用に絶える寿命が得られるようになり、ビデオモ
ニタなど多用途の画像表示装置として実用化されてい
る。
【0004】図22に、実用化されたプラズマディスプ
レイパネルの構造を示す部分斜視図を示す。このガス放
電型表示パネルは、互いに対向して配置された背面基板
2および前面基板1を備える。背面基板2は、前面基板
1との間隙を一定に保つためのバリアリブ3aを備え、
前面基板1と背面基板2とは、このバリアリブ3aを介
して接続されている。なお、図22は、図を見やすくす
るために、前面基板1と背面基板2のバリアリブ3aと
を分離して図示した。
レイパネルの構造を示す部分斜視図を示す。このガス放
電型表示パネルは、互いに対向して配置された背面基板
2および前面基板1を備える。背面基板2は、前面基板
1との間隙を一定に保つためのバリアリブ3aを備え、
前面基板1と背面基板2とは、このバリアリブ3aを介
して接続されている。なお、図22は、図を見やすくす
るために、前面基板1と背面基板2のバリアリブ3aと
を分離して図示した。
【0005】前面基板1は前面ガラス板4a上に表示電
極(透明電極)5、バス電極6、誘電体層7a、および
MgO膜(保護膜)8aが形成された構造となってい
る。背面基板2は背面ガラス板4b上にアドレス電極
9、バリアリブ3a、および蛍光体層14が形成された
構造となっている。そして、前面基板1と背面基板2と
を、それぞれ電極の形成された面が対向するように、互
いに平行に配置してはりあわせることにより、前面基板
1と背面基板2の間に放電空間3fを形成している。な
お、表示電極6とアドレス電極9とは、放電空間3fを
介して直交するようにする。
極(透明電極)5、バス電極6、誘電体層7a、および
MgO膜(保護膜)8aが形成された構造となってい
る。背面基板2は背面ガラス板4b上にアドレス電極
9、バリアリブ3a、および蛍光体層14が形成された
構造となっている。そして、前面基板1と背面基板2と
を、それぞれ電極の形成された面が対向するように、互
いに平行に配置してはりあわせることにより、前面基板
1と背面基板2の間に放電空間3fを形成している。な
お、表示電極6とアドレス電極9とは、放電空間3fを
介して直交するようにする。
【0006】このガス放電型表示パネルの断面図を、図
20(a)〜(c)および図21に示す。図20(a)
はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂直な平
面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合の断面
図である。また、図20(b)は、図20(a)のAの
位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極9
に垂直で、基板1,2表面に垂直な平面である。図20
(c)は、図20(a)のBの位置での断面図であり、
その切断面は、アドレス電極9に垂直で、基板1,2表
面に垂直な平面である。なお、図20(a)〜(c)で
は、図を見やすくするために、断面のみを図示し、画面
奥に見えるであろう構成の図示は省略した。また、図2
0(a)においてCで示した平面での断面図を、図21
に示す。
20(a)〜(c)および図21に示す。図20(a)
はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂直な平
面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合の断面
図である。また、図20(b)は、図20(a)のAの
位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極9
に垂直で、基板1,2表面に垂直な平面である。図20
(c)は、図20(a)のBの位置での断面図であり、
その切断面は、アドレス電極9に垂直で、基板1,2表
面に垂直な平面である。なお、図20(a)〜(c)で
は、図を見やすくするために、断面のみを図示し、画面
奥に見えるであろう構成の図示は省略した。また、図2
0(a)においてCで示した平面での断面図を、図21
に示す。
【0007】図20(b)、図20(c)に示すよう
に、両基板1,2との間は、透明電極5a,5bの組ご
とに、放電セルが形成され、両基板1,2とバリアリブ
3aとにより放電空間3fが形成される。この放電セル
の内部には、蛍光体膜14が形成されている。また、セ
ル内の空間3fには放電ガスが封入されている。この従
来の表示パネルでは、図21に示すように、バリアリブ
3aは平行な棒状をしており、横(または縦)に連続し
たセルの放電空間3fは、バリアリブ3aによって隔て
られていない。
に、両基板1,2との間は、透明電極5a,5bの組ご
とに、放電セルが形成され、両基板1,2とバリアリブ
3aとにより放電空間3fが形成される。この放電セル
の内部には、蛍光体膜14が形成されている。また、セ
ル内の空間3fには放電ガスが封入されている。この従
来の表示パネルでは、図21に示すように、バリアリブ
3aは平行な棒状をしており、横(または縦)に連続し
たセルの放電空間3fは、バリアリブ3aによって隔て
られていない。
【0008】この前面基板1の電極5,6と、背面基板
2に形成されたアドレス電極9との間に交流電圧を印加
すると、前面基板1、背面基板2およびバリアリブ3a
により形成される各セル内3fに補助放電が発生する。
この補助放電を利用して、各セルごとに前面基板1に形
成されている平行した電極5a,6aと電極5b,6b
との間に交流電圧を印加すると、主放電が発生する。こ
の主放電により生じる紫外線は、セル内部に塗布されて
いる螢光体14を発光させる。この表示パネルの表示
は、前面基板1を通して観察されるこの蛍光体14から
の光によるものである。
2に形成されたアドレス電極9との間に交流電圧を印加
すると、前面基板1、背面基板2およびバリアリブ3a
により形成される各セル内3fに補助放電が発生する。
この補助放電を利用して、各セルごとに前面基板1に形
成されている平行した電極5a,6aと電極5b,6b
との間に交流電圧を印加すると、主放電が発生する。こ
の主放電により生じる紫外線は、セル内部に塗布されて
いる螢光体14を発光させる。この表示パネルの表示
は、前面基板1を通して観察されるこの蛍光体14から
の光によるものである。
【0009】ここで示したガス放電型表示装置の従来例
は、フラットパネル・ディスプレイ1994(日経マイ
クロデバイス編、1993年)の第198頁〜第201
頁に記載されている。
は、フラットパネル・ディスプレイ1994(日経マイ
クロデバイス編、1993年)の第198頁〜第201
頁に記載されている。
【0010】このようなガス放電型表示パネルの従来の
製造方法として、つぎに説明するような方法が知られて
いる。
製造方法として、つぎに説明するような方法が知られて
いる。
【0011】まず、一対の透明な基板を用意する。ガス
放電型表示パネルに用いる基板としては、一般に、歪点
が約450℃のソーダガラス板が使用される。
放電型表示パネルに用いる基板としては、一般に、歪点
が約450℃のソーダガラス板が使用される。
【0012】このガラス基板の一方(背面基板)に、厚
膜印刷法により電極用ペーストを所定パターンになるよ
うに印刷し、ペーストを100〜150℃で乾燥させた
後、500〜600℃で焼成する。つぎに、画素となる
放電セルを形成するため、この背面基板の電極パターン
を形成した面に、厚膜印刷法によりバリアリブ形成用の
ペーストを所定パターンになるように印刷し、100〜
150℃で乾燥させる。これにより、背面基板にマトリ
クス状に配列された多数のセルが形成される。なお、バ
リアリブは、十分な放電空間を確保するために、厚い膜
厚(例えば160〜200μm)が必要とされ、1回の
厚膜印刷ではこの膜厚を得ることができない。そこで、
このバリアリブ形成用ペーストの印刷及び乾燥は、複数
回行われる。このバリアリブにより形成されたセルの内
部に、厚膜印刷法により赤、青および緑の蛍光体用ペー
ストを所定のパターンで印刷し、100〜150℃で乾
燥した後、500〜600℃で焼成する。これにより、
放電セルが形成された背面基板が得られる。
膜印刷法により電極用ペーストを所定パターンになるよ
うに印刷し、ペーストを100〜150℃で乾燥させた
後、500〜600℃で焼成する。つぎに、画素となる
放電セルを形成するため、この背面基板の電極パターン
を形成した面に、厚膜印刷法によりバリアリブ形成用の
ペーストを所定パターンになるように印刷し、100〜
150℃で乾燥させる。これにより、背面基板にマトリ
クス状に配列された多数のセルが形成される。なお、バ
リアリブは、十分な放電空間を確保するために、厚い膜
厚(例えば160〜200μm)が必要とされ、1回の
厚膜印刷ではこの膜厚を得ることができない。そこで、
このバリアリブ形成用ペーストの印刷及び乾燥は、複数
回行われる。このバリアリブにより形成されたセルの内
部に、厚膜印刷法により赤、青および緑の蛍光体用ペー
ストを所定のパターンで印刷し、100〜150℃で乾
燥した後、500〜600℃で焼成する。これにより、
放電セルが形成された背面基板が得られる。
【0013】他方のガラス基板(前面基板用ガラス板)
には、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明な
導電体の蒸着膜を形成し、これをパターン化して、セル
の列に対して平行な2電極がセル毎に設けられるよう
に、互いに平行な多数の電極パターンを形成する。つぎ
に、この電極の配線抵抗を下げるため、パターンの各電
極部にバス電極を形成する。この電極を形成した面に、
厚膜印刷法により誘電体用ペーストを所定パターンにな
るように印刷し、100〜150℃で乾燥させた後、5
00〜600℃で焼成する。さらに、得られた誘電体膜
表面に、EB(Electron Beam)蒸着法によりMgO膜
を形成する。これにより、透明電極が形成された前面基
板が得られる。
には、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明な
導電体の蒸着膜を形成し、これをパターン化して、セル
の列に対して平行な2電極がセル毎に設けられるよう
に、互いに平行な多数の電極パターンを形成する。つぎ
に、この電極の配線抵抗を下げるため、パターンの各電
極部にバス電極を形成する。この電極を形成した面に、
厚膜印刷法により誘電体用ペーストを所定パターンにな
るように印刷し、100〜150℃で乾燥させた後、5
00〜600℃で焼成する。さらに、得られた誘電体膜
表面に、EB(Electron Beam)蒸着法によりMgO膜
を形成する。これにより、透明電極が形成された前面基
板が得られる。
【0014】つぎに、前面基板と背面基板とを、前面基
板のMgO膜を形成した面と背面基板のセルを形成した
面を対向させて位置合わせし、両基板の縁部分をシール
用鉛ガラスで覆って、約450℃で加熱し、両基板間の
シールを行った後、両基板およびシール部で囲まれる空
隙内の空気を排気管から排気し、この排気管を介してこ
の空隙内に放電ガスを入れる。最後に、排気管の焼きち
ぎり(チップオフ)を行い、放電ガスを封止する。以上
により、ガス放電型表示パネルが作成される。
板のMgO膜を形成した面と背面基板のセルを形成した
面を対向させて位置合わせし、両基板の縁部分をシール
用鉛ガラスで覆って、約450℃で加熱し、両基板間の
シールを行った後、両基板およびシール部で囲まれる空
隙内の空気を排気管から排気し、この排気管を介してこ
の空隙内に放電ガスを入れる。最後に、排気管の焼きち
ぎり(チップオフ)を行い、放電ガスを封止する。以上
により、ガス放電型表示パネルが作成される。
【0015】なお、上述の説明では、背面基板にバリア
リブを形成したが、表示パネルの設計によっては、バリ
アリブが前面基板に形成されたり、前面基板および背面
基板の双方に形成される場合がある。また、電極やMg
O膜を厚膜印刷法により形成する場合もある。
リブを形成したが、表示パネルの設計によっては、バリ
アリブが前面基板に形成されたり、前面基板および背面
基板の双方に形成される場合がある。また、電極やMg
O膜を厚膜印刷法により形成する場合もある。
【0016】いずれにしても、このような従来の表示パ
ネル製造方法は、バリアリブ、電極及び蛍光体等を厚膜
印刷法により形成するため、比較的容易に表示パネルを
作製できるという利点を有している。
ネル製造方法は、バリアリブ、電極及び蛍光体等を厚膜
印刷法により形成するため、比較的容易に表示パネルを
作製できるという利点を有している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ガス放電型表示パネル
の基板としては、一般に、歪点が約450℃のソーダガ
ラス板が使用される。このガラス板は、ガラス作製時に
生じる歪を取り、焼成時の変形を低減するために、あら
かじめ、製造工程中の熱処理温度のうち最も高い温度で
熱処理したものが用いられる。
の基板としては、一般に、歪点が約450℃のソーダガ
ラス板が使用される。このガラス板は、ガラス作製時に
生じる歪を取り、焼成時の変形を低減するために、あら
かじめ、製造工程中の熱処理温度のうち最も高い温度で
熱処理したものが用いられる。
【0018】しかしながら、ソーダガラス板は、使用す
る前に熱処理を加えても、製造工程での焼成時にペース
トの焼成収縮及び異種材料間の熱膨張係数差による熱歪
が生じ、ソーダガラス板が変形するという問題がある。
このようなガラス板の歪みや変形は、基板の組立の際に
位置精度を悪化させる。このため、歪点の高いガラス板
を使用することが考えられるが、歪点の高いガラス板
は、非常に高価であることから、ガス放電型表示パネル
には不向きである。
る前に熱処理を加えても、製造工程での焼成時にペース
トの焼成収縮及び異種材料間の熱膨張係数差による熱歪
が生じ、ソーダガラス板が変形するという問題がある。
このようなガラス板の歪みや変形は、基板の組立の際に
位置精度を悪化させる。このため、歪点の高いガラス板
を使用することが考えられるが、歪点の高いガラス板
は、非常に高価であることから、ガス放電型表示パネル
には不向きである。
【0019】また、従来より、電極上に形成する誘電体
は、電極の段差の解消および電気絶縁性の確保のため、
20〜45μmの厚さを必要とするとされてきた。これ
は、この誘電体は、一般に、厚膜印刷法により誘電体用
ペーストを印刷、焼成して形成され、厚膜印刷法により
形成した誘電体材料は、気孔を多く含有しているためで
ある。誘電体の厚さが厚くなると、電界を生じさせるた
めに高い電圧を必要とする。
は、電極の段差の解消および電気絶縁性の確保のため、
20〜45μmの厚さを必要とするとされてきた。これ
は、この誘電体は、一般に、厚膜印刷法により誘電体用
ペーストを印刷、焼成して形成され、厚膜印刷法により
形成した誘電体材料は、気孔を多く含有しているためで
ある。誘電体の厚さが厚くなると、電界を生じさせるた
めに高い電圧を必要とする。
【0020】そこで、作動電圧を低く抑えるためには、
薄い層でも、電極の段差が解消でき、かつ、電気絶縁性
が確保できる誘電体材料であって、低温で成膜できる誘
電体材料と、ガス放電型表示パネル用誘電体およびその
製造方法とを提供することを目的とする。
薄い層でも、電極の段差が解消でき、かつ、電気絶縁性
が確保できる誘電体材料であって、低温で成膜できる誘
電体材料と、ガス放電型表示パネル用誘電体およびその
製造方法とを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、誘電体材料として、有機金属化合物
(特に、金属アルコキシド)を加水分解して得られるゲ
ル(以下、有機金属ゲルと呼ぶ)と、水ガラスとが提供
される。これらの誘電体材料は、低温での熱処理によ
り、放電に耐えうる無機物が形成できるため、ガス放電
型表示パネルの製造に適している。
に、本発明では、誘電体材料として、有機金属化合物
(特に、金属アルコキシド)を加水分解して得られるゲ
ル(以下、有機金属ゲルと呼ぶ)と、水ガラスとが提供
される。これらの誘電体材料は、低温での熱処理によ
り、放電に耐えうる無機物が形成できるため、ガス放電
型表示パネルの製造に適している。
【0022】さらに、本発明では、これらの誘電体材料
のいずれかと、無機物の粒状物(以下、フィラと呼ぶ)
とからなる誘電体材料組成物と、これを用いるガス放電
型表示パネルの製造方法とが提供される。この組成物
は、この組成物を用いて誘電体層を形成すると、薄い誘
電体層であっても、電界集中を生じない平坦な誘電体表
面が形成されるために、ガス放電型表示パネルの製造に
適している。
のいずれかと、無機物の粒状物(以下、フィラと呼ぶ)
とからなる誘電体材料組成物と、これを用いるガス放電
型表示パネルの製造方法とが提供される。この組成物
は、この組成物を用いて誘電体層を形成すると、薄い誘
電体層であっても、電界集中を生じない平坦な誘電体表
面が形成されるために、ガス放電型表示パネルの製造に
適している。
【0023】また、本発明では、これらの誘電体材料お
よび誘電体材料組成物のうちのいずれかを加熱して得ら
れる誘電体が提供される。
よび誘電体材料組成物のうちのいずれかを加熱して得ら
れる誘電体が提供される。
【0024】
【作用】本発明で提供される誘電体材料のひとつである
有機金属ゲルは、分子レベルのセラミックスが分散した
ものであり、水またはアルコールのような溶媒を除去す
ることで無機質の材料を得ることができるものである。
しかし、放電中にガスを発生することのないように、吸
着している水またはアルコールを充分に除去するとも
に、均質で強度を有する誘電体層を得るために、十分な
熱処理を行うことが望ましい。ただし、このゲルは分子
レベルのセラミックスであることから、焼成温度が低
く、ソーダガラス材料の歪点である450℃以下の温度
で充分な熱処理が可能である。
有機金属ゲルは、分子レベルのセラミックスが分散した
ものであり、水またはアルコールのような溶媒を除去す
ることで無機質の材料を得ることができるものである。
しかし、放電中にガスを発生することのないように、吸
着している水またはアルコールを充分に除去するとも
に、均質で強度を有する誘電体層を得るために、十分な
熱処理を行うことが望ましい。ただし、このゲルは分子
レベルのセラミックスであることから、焼成温度が低
く、ソーダガラス材料の歪点である450℃以下の温度
で充分な熱処理が可能である。
【0025】均質で強度を有する誘電体層を得るために
は、50℃以上の熱処理を行うことが望ましい。熱処理
温度が低い場合には、水またはアルコールのような溶媒
は除去できているが、形成した誘電体の表面に吸着した
水酸基などが充分に除去できないことがあるため、パネ
ルを組み立てて真空排気し、さらに、封止ガス導入した
ときに水蒸気やアルコールを放出することがあり、放電
に影響を及ぼす可能性がある。また、熱処理温度がソー
ダガラス材料の歪点である450℃に近くなると、歪点
を超えなくても、ガラスが変形しやすくなる。しかも、
ガス放電型表示パネルに用いる大面積のガラス板では、
特に自重でも変形しやすいため、極力温度を上げないこ
とが要求される。そこで、本発明におけるゲルの加熱処
理の温度は、100℃以上400℃以下とすることが望
ましい。
は、50℃以上の熱処理を行うことが望ましい。熱処理
温度が低い場合には、水またはアルコールのような溶媒
は除去できているが、形成した誘電体の表面に吸着した
水酸基などが充分に除去できないことがあるため、パネ
ルを組み立てて真空排気し、さらに、封止ガス導入した
ときに水蒸気やアルコールを放出することがあり、放電
に影響を及ぼす可能性がある。また、熱処理温度がソー
ダガラス材料の歪点である450℃に近くなると、歪点
を超えなくても、ガラスが変形しやすくなる。しかも、
ガス放電型表示パネルに用いる大面積のガラス板では、
特に自重でも変形しやすいため、極力温度を上げないこ
とが要求される。そこで、本発明におけるゲルの加熱処
理の温度は、100℃以上400℃以下とすることが望
ましい。
【0026】上述のように、有機金属ゲルを用いること
は、前面基板および背面基板の誘電体層に限らず、前面
基板および背面基板の保護膜(例えばMgO膜)の形成
においても望ましい。このゲルを用いて形成した膜の表
面は、ガラスペーストを焼結して得られる膜の表面にく
らべてはるかに滑らかであり、含まれる結晶の粒径も小
さく、均一だからである。なお、MgO膜は、従来EB
蒸着法により形成されているが、大型のガス放電型表示
パネルを製造するためには、かなり大がかりで高価な設
備が必要になる。また、厚膜印刷法により形成したMg
O膜は、結晶粒径が均一とならないことから、充分な特
性が得られていない。本発明で用いる有機金属ゲルは分
子レベルのセラミックスが分散したものであり、均一な
MgOの結晶粒径が得られ、EB蒸着法と遜色のないM
gO膜が形成できる。
は、前面基板および背面基板の誘電体層に限らず、前面
基板および背面基板の保護膜(例えばMgO膜)の形成
においても望ましい。このゲルを用いて形成した膜の表
面は、ガラスペーストを焼結して得られる膜の表面にく
らべてはるかに滑らかであり、含まれる結晶の粒径も小
さく、均一だからである。なお、MgO膜は、従来EB
蒸着法により形成されているが、大型のガス放電型表示
パネルを製造するためには、かなり大がかりで高価な設
備が必要になる。また、厚膜印刷法により形成したMg
O膜は、結晶粒径が均一とならないことから、充分な特
性が得られていない。本発明で用いる有機金属ゲルは分
子レベルのセラミックスが分散したものであり、均一な
MgOの結晶粒径が得られ、EB蒸着法と遜色のないM
gO膜が形成できる。
【0027】本発明に用いられる有機金属ゲルは、S
i,Ti,Al,Zrなどの金属のアルコキシドの溶液
(水溶液、アルコール溶液など)を常温またはそれに近
い温度で加水分解することにより得られる。反応溶液
は、加水分解の進行に伴い重縮合反応が進行してゾルと
なり、さらに反応が進行すると、本発明に用いられるゲ
ルが得られる。
i,Ti,Al,Zrなどの金属のアルコキシドの溶液
(水溶液、アルコール溶液など)を常温またはそれに近
い温度で加水分解することにより得られる。反応溶液
は、加水分解の進行に伴い重縮合反応が進行してゾルと
なり、さらに反応が進行すると、本発明に用いられるゲ
ルが得られる。
【0028】ここで用いられる金属アルコキシドは、一
般式M(OR1)nで表される。Mは金属原子を表し、例
えば、Si,Ti,Al,Zrが挙げられる。また、R
1は有機基を表し、炭素数1〜5のアルキル基が望まし
い。nはMの価数によって定まる正の整数であり、通
常、1〜4である。金属アルコキシドおよびその加水分
解生成物は、熱処理により金属酸化物に変化する。
般式M(OR1)nで表される。Mは金属原子を表し、例
えば、Si,Ti,Al,Zrが挙げられる。また、R
1は有機基を表し、炭素数1〜5のアルキル基が望まし
い。nはMの価数によって定まる正の整数であり、通
常、1〜4である。金属アルコキシドおよびその加水分
解生成物は、熱処理により金属酸化物に変化する。
【0029】本発明に使用できる金属アルコキシドに
は、例えば、テトラ(n−ブチル)シリケート:Si
(OC4H9)4、トリ(sec−ブトキシ)アルミニウ
ム:Al(OC4H9)3、テトラ(n−プロピル)チタ
ネート:Ti(OC3H7)4、テトラ(n−ブチル)ジ
ルコネート:Zr(OC4H9)4、トリメチルボレー
ト:B(OCH3)3などがある。
は、例えば、テトラ(n−ブチル)シリケート:Si
(OC4H9)4、トリ(sec−ブトキシ)アルミニウ
ム:Al(OC4H9)3、テトラ(n−プロピル)チタ
ネート:Ti(OC3H7)4、テトラ(n−ブチル)ジ
ルコネート:Zr(OC4H9)4、トリメチルボレー
ト:B(OCH3)3などがある。
【0030】金属アルコキシドは、例えば、合成原料と
して金属塩化物を用い、この塩化物を蒸留、再結晶など
通常の精製方法を用いて精製しておくことにより、容易
に高純度のものを得ることができる。また、金属アルコ
キシドは、ほとんどの金属について作ることができ、通
常、常温で液体である。そこで、これらの金属アルコキ
シドを複数種類混合して加水分解することにより、所望
の組成を有するガラスまたはセラミックの原料ゲルを容
易に調製することができる。有機金属ゲルから得ること
のできる誘電体の組成例を、表1に示す。
して金属塩化物を用い、この塩化物を蒸留、再結晶など
通常の精製方法を用いて精製しておくことにより、容易
に高純度のものを得ることができる。また、金属アルコ
キシドは、ほとんどの金属について作ることができ、通
常、常温で液体である。そこで、これらの金属アルコキ
シドを複数種類混合して加水分解することにより、所望
の組成を有するガラスまたはセラミックの原料ゲルを容
易に調製することができる。有機金属ゲルから得ること
のできる誘電体の組成例を、表1に示す。
【0031】
【表1】 また、本発明で提供される誘電体材料のひとつである水
ガラスは、R2O・nSiO2で表されるアルカリケイ酸
塩の濃厚水溶液(水の量が、全体の70〜90重量%)
である。ここで、Rはナトリウムまたはカリウムであ
り、特にカリウムが好ましい。また、nは4〜5であ
り、nが4以下だと、生成されるガラスの重合度が不足
し、nが5より大きいと、加水分解速度が遅い。
ガラスは、R2O・nSiO2で表されるアルカリケイ酸
塩の濃厚水溶液(水の量が、全体の70〜90重量%)
である。ここで、Rはナトリウムまたはカリウムであ
り、特にカリウムが好ましい。また、nは4〜5であ
り、nが4以下だと、生成されるガラスの重合度が不足
し、nが5より大きいと、加水分解速度が遅い。
【0032】なお、上述した誘電体材料のみで誘電体層
を形成する場合、厚さ2μm程度の電極(蒸着法により
形成)による段差を解消するためには、0.01mm以
上の厚い誘電体層を形成しなくてはならない。そこで、
上述の誘電体材料と無機物のフィラとの混合物である誘
電体材料組成物を用いることが望ましい。無機物フィラ
を用いることにより、薄い誘電体層であっても、電極等
の段差を解消することができるからである。
を形成する場合、厚さ2μm程度の電極(蒸着法により
形成)による段差を解消するためには、0.01mm以
上の厚い誘電体層を形成しなくてはならない。そこで、
上述の誘電体材料と無機物のフィラとの混合物である誘
電体材料組成物を用いることが望ましい。無機物フィラ
を用いることにより、薄い誘電体層であっても、電極等
の段差を解消することができるからである。
【0033】無機物フィラの量は、誘電体材料組成物全
体の1〜80重量%とすることが望ましく、特に70〜
80重量%とすることが望ましい。また、無機物フィラ
としては、実質的に電極の段差より小さい粒径(すなわ
ち、電極の厚さが2μmであれば、2μm未満の粒径)
の粉末を用いることが望ましく、粉末の分散性及び充填
性を考慮すると、無機物フィラは球状が望ましい。な
お、球状の無機物フィラは、光の乱反射が少ないという
点からも望ましい。
体の1〜80重量%とすることが望ましく、特に70〜
80重量%とすることが望ましい。また、無機物フィラ
としては、実質的に電極の段差より小さい粒径(すなわ
ち、電極の厚さが2μmであれば、2μm未満の粒径)
の粉末を用いることが望ましく、粉末の分散性及び充填
性を考慮すると、無機物フィラは球状が望ましい。な
お、球状の無機物フィラは、光の乱反射が少ないという
点からも望ましい。
【0034】さらに、前面基板に使用する誘電体材料
は、光を透過する必要があることから、透明な材料を用
いることが望ましい。そこで、前面基板の誘電体の作成
には、無機物フィラとして、シリカまたはアルミナを主
成分とする透明な材料を用いることが好ましい。一方、
背面基板に使用する誘電体材料は、透明であっても有色
であっても問題がない。そこで、有色の誘電体材料に使
用する無機物フィラには、シリカ、アルミナ、ムライ
ト、マグネシア,酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化
バナジウム、チタン酸カリウム、酸化バナジウムおよび
酸化鉛の少なくともいずれかを主成分とする材料が挙げ
られる。石英ガラス、クウォーツ、サファイア、および
硼珪酸ガラスなどは、透明であるため、前面基板の誘電
体層を形成する際に無機物フィラとして用いるのに適し
ている。一般に、アルミナ、ムライト、チタニアまたは
チタン酸カリウムを主成分とする材料は白色であり、酸
化バナジウムまたは酸化鉛を主成分とする材料は黒色で
ある。
は、光を透過する必要があることから、透明な材料を用
いることが望ましい。そこで、前面基板の誘電体の作成
には、無機物フィラとして、シリカまたはアルミナを主
成分とする透明な材料を用いることが好ましい。一方、
背面基板に使用する誘電体材料は、透明であっても有色
であっても問題がない。そこで、有色の誘電体材料に使
用する無機物フィラには、シリカ、アルミナ、ムライ
ト、マグネシア,酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化
バナジウム、チタン酸カリウム、酸化バナジウムおよび
酸化鉛の少なくともいずれかを主成分とする材料が挙げ
られる。石英ガラス、クウォーツ、サファイア、および
硼珪酸ガラスなどは、透明であるため、前面基板の誘電
体層を形成する際に無機物フィラとして用いるのに適し
ている。一般に、アルミナ、ムライト、チタニアまたは
チタン酸カリウムを主成分とする材料は白色であり、酸
化バナジウムまたは酸化鉛を主成分とする材料は黒色で
ある。
【0035】本発明の誘電体材料組成物を用いて得られ
た誘電体層を備えるガス放電型表示パネルでは、誘電体
が無機物フィラとガラス質材料(有機金属ゲルまたは水
ガラス)との複合物により形成されているため、電界集
中が生じることなく、低電圧で放電可能である。誘電体
層中に無機フィラを分散させることにより、電極の段差
が低減でき、電界集中を防止することができるからであ
る。
た誘電体層を備えるガス放電型表示パネルでは、誘電体
が無機物フィラとガラス質材料(有機金属ゲルまたは水
ガラス)との複合物により形成されているため、電界集
中が生じることなく、低電圧で放電可能である。誘電体
層中に無機フィラを分散させることにより、電極の段差
が低減でき、電界集中を防止することができるからであ
る。
【0036】本発明のガス放電型表示パネルの製造方法
は、一貫した低温プロセスで行なうことが望ましい。そ
こで、背面基板と前面基板に形成する金属電極は、スパ
ッタリング法や真空蒸着法、および無電解めっき法のう
ちの少なくともいずれかにより形成することが望まし
い。このようにすることにより、配線を低温で形成でき
るだけではなく、配線抵抗を厚膜印刷法により形成され
たものの3分の1以下に低減することができ、放電の高
速駆動に有効である。なお、金属電極の材料としては、
Cu、Cr、Al、Ti、Ni、W、またはMoなどの
金属や、これらの合金、あるいは、Cr/Cu/Cr積
層膜などを用いることができる。
は、一貫した低温プロセスで行なうことが望ましい。そ
こで、背面基板と前面基板に形成する金属電極は、スパ
ッタリング法や真空蒸着法、および無電解めっき法のう
ちの少なくともいずれかにより形成することが望まし
い。このようにすることにより、配線を低温で形成でき
るだけではなく、配線抵抗を厚膜印刷法により形成され
たものの3分の1以下に低減することができ、放電の高
速駆動に有効である。なお、金属電極の材料としては、
Cu、Cr、Al、Ti、Ni、W、またはMoなどの
金属や、これらの合金、あるいは、Cr/Cu/Cr積
層膜などを用いることができる。
【0037】主放電用の透明電極には、酸化スズやIT
Oなどの導電性を有する透明な材料を用いる。この透明
電極の形成方法としては、スパッタリング法、電子線蒸
着法、化学気相反応法、ゾル−ゲル法などを用いること
ができる。
Oなどの導電性を有する透明な材料を用いる。この透明
電極の形成方法としては、スパッタリング法、電子線蒸
着法、化学気相反応法、ゾル−ゲル法などを用いること
ができる。
【0038】放電の開始電圧を低く抑え、放電を安定化
させる、さらに、スパッタリングによる誘電体層の劣化
を抑制するためには、誘電体層表面を、2次電子放出能
を有する保護膜で覆うことが望ましい。この保護膜とし
ては、スパッタリング率が低く、2次電子放出能が高い
材料を用いることが望ましく、MgO、CaO、あるい
はSrO、またはこれらの混合物などの膜を用いること
ができる。
させる、さらに、スパッタリングによる誘電体層の劣化
を抑制するためには、誘電体層表面を、2次電子放出能
を有する保護膜で覆うことが望ましい。この保護膜とし
ては、スパッタリング率が低く、2次電子放出能が高い
材料を用いることが望ましく、MgO、CaO、あるい
はSrO、またはこれらの混合物などの膜を用いること
ができる。
【0039】また、放電空間を分割するための隔壁13
およびバリアリブ3aと、主放電空間3dと補助放電空
間3cとを連通する隔壁13の貫通孔である導通経路3
eとを形成する方法としては、サンドブラスト法あるい
はエッチング法などを用いることができる。これらの方
法は、寸法精度がよいため、本発明に適している。な
お、背面基板側バリアリブ12には、フィルムパターン
を形成したのちにガラス材料やセラミック材料を埋め込
むリフトオフ法や、厚膜印刷技術も有効な形成方法であ
る。
およびバリアリブ3aと、主放電空間3dと補助放電空
間3cとを連通する隔壁13の貫通孔である導通経路3
eとを形成する方法としては、サンドブラスト法あるい
はエッチング法などを用いることができる。これらの方
法は、寸法精度がよいため、本発明に適している。な
お、背面基板側バリアリブ12には、フィルムパターン
を形成したのちにガラス材料やセラミック材料を埋め込
むリフトオフ法や、厚膜印刷技術も有効な形成方法であ
る。
【0040】放電空間を満たす放電ガスとしては、He
とXeの混合気体や、NeとXeの混合気体などを用い
ることができる。
とXeの混合気体や、NeとXeの混合気体などを用い
ることができる。
【0041】なお、前面基板に色フィルタを備えれば、
色純度が向上し、画質が良好な画像を得ることができ
る。色フィルタはブラックマトリックスを備えることが
のぞましい。色フィルタは、例えば、前面基板の外側
(すなわち誘電体層を形成していない側)に備えてもよ
い。
色純度が向上し、画質が良好な画像を得ることができ
る。色フィルタはブラックマトリックスを備えることが
のぞましい。色フィルタは、例えば、前面基板の外側
(すなわち誘電体層を形成していない側)に備えてもよ
い。
【0042】しかし、本発明では、色フィルタを、前面
基板のガラス板と誘電体との間に設けることができる。
本発明では、低温プロセスにより表示パネルを作製する
ことができるため、前面基板のガラス板と誘電体との間
に有機物を含む色フィルタを挟み込んでも、後工程にお
ける加熱処理で有機物が分解することがないからであ
る。このようにすれば、色フィルタが放電空間に近いた
め、視野角を広げることができるので望ましい。
基板のガラス板と誘電体との間に設けることができる。
本発明では、低温プロセスにより表示パネルを作製する
ことができるため、前面基板のガラス板と誘電体との間
に有機物を含む色フィルタを挟み込んでも、後工程にお
ける加熱処理で有機物が分解することがないからであ
る。このようにすれば、色フィルタが放電空間に近いた
め、視野角を広げることができるので望ましい。
【0043】前面基板および背面基板の基材としては、
上述のように、コストの点から、ソーダガラスを用いる
ことが望ましく、本発明では、熱処理温度をソーダガラ
スの歪点以下にすることができるため、ソーダガラスを
用いる場合に適しているが、基材の材質はこれに限られ
ず、硼珪酸ガラスなど、他の材料からなる基材を用いて
もよい。なお、前面基板の基材には透明な材料を用いる
必要があるが、背面基板の基材は透明でなくてもよい。
上述のように、コストの点から、ソーダガラスを用いる
ことが望ましく、本発明では、熱処理温度をソーダガラ
スの歪点以下にすることができるため、ソーダガラスを
用いる場合に適しているが、基材の材質はこれに限られ
ず、硼珪酸ガラスなど、他の材料からなる基材を用いて
もよい。なお、前面基板の基材には透明な材料を用いる
必要があるが、背面基板の基材は透明でなくてもよい。
【0044】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面を用いて説
明する。なお、以下の説明で述べる基板の材質や大き
さ、製造条件、製造装置は、この発明の一例を示してい
るに過ぎない。従って、この発明がこれらの条件等のみ
によって限定されるものではない。
明する。なお、以下の説明で述べる基板の材質や大き
さ、製造条件、製造装置は、この発明の一例を示してい
るに過ぎない。従って、この発明がこれらの条件等のみ
によって限定されるものではない。
【0045】<実施例1>本実施例により作製されたガ
ス放電型カラー表示パネルの断面を、図1および図9に
示す。本実施例のガス放電型カラー表示パネルは、図1
(a)〜(c)に示すように、前面基板1と、背面基板
2と、それらの間隙を区画して画素となるセルを形成す
る隔壁基板3とを備える。前面基板1と背面基板2との
間の空隙3bには、HeとXeとの混合ガス(Xe含有
量5体積%)が封入されている。
ス放電型カラー表示パネルの断面を、図1および図9に
示す。本実施例のガス放電型カラー表示パネルは、図1
(a)〜(c)に示すように、前面基板1と、背面基板
2と、それらの間隙を区画して画素となるセルを形成す
る隔壁基板3とを備える。前面基板1と背面基板2との
間の空隙3bには、HeとXeとの混合ガス(Xe含有
量5体積%)が封入されている。
【0046】前面基板1は、ソーダガラス板4aと、そ
の表面に形成された、図1の紙面に垂直方向のセル列の
全セルに共通な2つ一組のITO電極5a,5bと、I
TO電極5a,5b表面に形成されたバス電極6a,6
bと、ITO電極5a,5bおよびバス電極6a,6b
を覆うようにソーダガラス板4a表面に形成された誘電
体層7aと、さらに誘電体層7a表面に形成されたMg
O膜8aとを備える。ITO電極5a,5bと、バス電
極6a,6bとにより形成される電極パターンは、マト
リクス状に配列されたセルのうち、一方の方向に並ぶセ
ル列の各セルに対して平行な2つの電極が設けられるよ
うに、多数の並行な直線状のパターンとしてパターンニ
ングされる。
の表面に形成された、図1の紙面に垂直方向のセル列の
全セルに共通な2つ一組のITO電極5a,5bと、I
TO電極5a,5b表面に形成されたバス電極6a,6
bと、ITO電極5a,5bおよびバス電極6a,6b
を覆うようにソーダガラス板4a表面に形成された誘電
体層7aと、さらに誘電体層7a表面に形成されたMg
O膜8aとを備える。ITO電極5a,5bと、バス電
極6a,6bとにより形成される電極パターンは、マト
リクス状に配列されたセルのうち、一方の方向に並ぶセ
ル列の各セルに対して平行な2つの電極が設けられるよ
うに、多数の並行な直線状のパターンとしてパターンニ
ングされる。
【0047】ここで、ITO電極5a,5bは透明電極
である。しかし、ITO電極5a,5bは配線抵抗値が
高く、これのみを用いたのでは、主放電の駆動速度が遅
い。そこで、本実施例の表示パネルでは、このITO電
極5a,5b表面に、ITO電極5a,5bのなす直線
に平行な金属製のバス電極6a,6bを設け、前面基板
1での電極の配線抵抗値を低くしている。ただし、この
バス電極6a,6bは不透明であるから、できるかぎり
幅狹のものとすることが望ましい。これは、螢光体14
から発光する光の、バス電極6a,6bによって遮蔽さ
れる量を少なくするためである。
である。しかし、ITO電極5a,5bは配線抵抗値が
高く、これのみを用いたのでは、主放電の駆動速度が遅
い。そこで、本実施例の表示パネルでは、このITO電
極5a,5b表面に、ITO電極5a,5bのなす直線
に平行な金属製のバス電極6a,6bを設け、前面基板
1での電極の配線抵抗値を低くしている。ただし、この
バス電極6a,6bは不透明であるから、できるかぎり
幅狹のものとすることが望ましい。これは、螢光体14
から発光する光の、バス電極6a,6bによって遮蔽さ
れる量を少なくするためである。
【0048】なお、本実施例では、前面基板1に設けた
透明電極5a,5bは、放電セル列方向に伸延させてい
る。しかし、本実施例のようにバス電極6a,6bが設
けられている場合には、放電セル列にそって伸延させる
必要はなく、各放電セル毎に独立した電極として透明電
極を形成し、それぞれの透明電極をバス電極によって接
続するようにしても良い。また、前面基板1に設ける透
明電極を構成する透明電極材料の抵抗値が低く、実用に
十分である場合、透明電極を放電セルのある並びの方向
に伸延させ、信号線などのバスラインとしても用いても
さしつかえない。ただし、これらの場合には、補助放電
の光をバス電極6a,6bにより遮蔽するという効果を
得ることはできない。
透明電極5a,5bは、放電セル列方向に伸延させてい
る。しかし、本実施例のようにバス電極6a,6bが設
けられている場合には、放電セル列にそって伸延させる
必要はなく、各放電セル毎に独立した電極として透明電
極を形成し、それぞれの透明電極をバス電極によって接
続するようにしても良い。また、前面基板1に設ける透
明電極を構成する透明電極材料の抵抗値が低く、実用に
十分である場合、透明電極を放電セルのある並びの方向
に伸延させ、信号線などのバスラインとしても用いても
さしつかえない。ただし、これらの場合には、補助放電
の光をバス電極6a,6bにより遮蔽するという効果を
得ることはできない。
【0049】背面基板2は、ソーダガラス板4bと、そ
の表面に形成されたアドレス電極9と、第1のアドレス
電極9表面に形成された誘電体層7bと、誘電体層7b
に埋め込まれているトリガ電極10と、誘電体層7b表
面およびトリガ電極10の誘電体層7bから露出した表
面を覆うように形成されたMgO膜8bとを備える。ア
ドレス電極9は、基板表面に平行であり、かつ互いに平
行な多数の直線状パターンとしてパターンニングされ
る。また、トリガ電極10は、互いに平行な多数の、基
板表面に平行であり、かつアドレス電極9のなす直線に
直角な直線状パターンとしてパターンニングされる。
の表面に形成されたアドレス電極9と、第1のアドレス
電極9表面に形成された誘電体層7bと、誘電体層7b
に埋め込まれているトリガ電極10と、誘電体層7b表
面およびトリガ電極10の誘電体層7bから露出した表
面を覆うように形成されたMgO膜8bとを備える。ア
ドレス電極9は、基板表面に平行であり、かつ互いに平
行な多数の直線状パターンとしてパターンニングされ
る。また、トリガ電極10は、互いに平行な多数の、基
板表面に平行であり、かつアドレス電極9のなす直線に
直角な直線状パターンとしてパターンニングされる。
【0050】なお、前面基板1及び背面基板2に形成さ
れるMgO膜8a,8bは、誘電体層7a,7bの保護
膜として働く。MgO膜8a,8bは、スパッタリング
率が低く耐スパッタリング性に優れているため、放電に
おけるスパッタリングによる損傷を抑制でき、表示パネ
ルの長寿命化を図るために有効である。また、MgO膜
8a,8bは透明であるから、螢光体14から発光した
光を通しやすく、表示パネルに用いるのに適している。
れるMgO膜8a,8bは、誘電体層7a,7bの保護
膜として働く。MgO膜8a,8bは、スパッタリング
率が低く耐スパッタリング性に優れているため、放電に
おけるスパッタリングによる損傷を抑制でき、表示パネ
ルの長寿命化を図るために有効である。また、MgO膜
8a,8bは透明であるから、螢光体14から発光した
光を通しやすく、表示パネルに用いるのに適している。
【0051】なお、図1(a)はアドレス電極9に平行
(すなわちトリガ電極10に垂直)で、基板1,2表面
に垂直な平面で表示パネルを切断した断面図である。ま
た、図1(b)は、図1(a)のAの位置での断面図で
あり、その切断面は、アドレス電極9に垂直(すなわち
トリガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂直な平
面である。図1(c)は、図1(a)のBの位置での断
面図であり、その切断面は、アドレス電極9に垂直(す
なわちトリガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂
直な平面である。
(すなわちトリガ電極10に垂直)で、基板1,2表面
に垂直な平面で表示パネルを切断した断面図である。ま
た、図1(b)は、図1(a)のAの位置での断面図で
あり、その切断面は、アドレス電極9に垂直(すなわち
トリガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂直な平
面である。図1(c)は、図1(a)のBの位置での断
面図であり、その切断面は、アドレス電極9に垂直(す
なわちトリガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂
直な平面である。
【0052】隔壁基板3は、前面基板1のMgO膜8a
と背面基板2のMgO膜8bとに接続したバリアリブ3
aと、バリアリブ3aに接続された、前面基板および背
面基板に平行な隔壁13と、バリアリブ3aおよび隔壁
13の前面基板側に形成された蛍光体層14とを備え
る。蛍光体層14は、放射線(紫外線)により緑、青、
または赤を発光する蛍光体からなる塗膜であり、本実施
例では、広範囲に蛍光体層14が備えられているため、
主放電による発光効率がよい。なお、いずれの色を発色
する蛍光体を用いるかは、セルごとに、基板全体の配色
が所定のパターンとなるように定められている。
と背面基板2のMgO膜8bとに接続したバリアリブ3
aと、バリアリブ3aに接続された、前面基板および背
面基板に平行な隔壁13と、バリアリブ3aおよび隔壁
13の前面基板側に形成された蛍光体層14とを備え
る。蛍光体層14は、放射線(紫外線)により緑、青、
または赤を発光する蛍光体からなる塗膜であり、本実施
例では、広範囲に蛍光体層14が備えられているため、
主放電による発光効率がよい。なお、いずれの色を発色
する蛍光体を用いるかは、セルごとに、基板全体の配色
が所定のパターンとなるように定められている。
【0053】バリアリブ3aは、前面基板側のバリアリ
ブ11と、背面基板側のバリアリブ12とからなる。バ
リアリブ11,12は隔壁13と一体に成形されてお
り、これらは、ガラスまたはセラミック板をサンドブラ
ストまたはエッチング法などにより加工して形成され
る。表示セル内で発光した光が隣の表示セルに漏れ込む
ことによって混色が生じないようにするために、バリア
リブ11や隔壁13は、不透明な白色または有色とし、
遮光するようにすることが望ましい。
ブ11と、背面基板側のバリアリブ12とからなる。バ
リアリブ11,12は隔壁13と一体に成形されてお
り、これらは、ガラスまたはセラミック板をサンドブラ
ストまたはエッチング法などにより加工して形成され
る。表示セル内で発光した光が隣の表示セルに漏れ込む
ことによって混色が生じないようにするために、バリア
リブ11や隔壁13は、不透明な白色または有色とし、
遮光するようにすることが望ましい。
【0054】バリアリブ3aは、基板1,2の間隙を区
画してセルを形成するために、格子状をしている。図1
(a)においてCで示した平面での断面図を、図9
(a)に示し、図1(a)においてDで示した平面での
断面図を、図9(b)に示す。
画してセルを形成するために、格子状をしている。図1
(a)においてCで示した平面での断面図を、図9
(a)に示し、図1(a)においてDで示した平面での
断面図を、図9(b)に示す。
【0055】前面基板1、背面基板2、隔壁基板3によ
り形成されるセルは、バリアリブ3aにより隣接するセ
ルと隔離される。各セル内には、基板1,2の面に並行
な隔壁13が設けられている。なお、本実施例では、隔
壁13はガラス板4a、4bに対して水平に設けられて
いるが、荷電粒子等の移動を妨げない限り、必ずしも水
平でなくてもよい。
り形成されるセルは、バリアリブ3aにより隣接するセ
ルと隔離される。各セル内には、基板1,2の面に並行
な隔壁13が設けられている。なお、本実施例では、隔
壁13はガラス板4a、4bに対して水平に設けられて
いるが、荷電粒子等の移動を妨げない限り、必ずしも水
平でなくてもよい。
【0056】セル内の空間3bのうち、隔壁13と背面
基板2との間の空間3cが補助放電用の空間とされ、隔
壁13と前面基板1との間の空間3dが主放電用の空間
とされる。補助放電用の空間3cと主放電用の空間3d
とは、隔壁13の端部とバリアリブとの間に形成された
導通経路3eにより連通されている。セル内には、上述
のように放電用ガスが封止されている。
基板2との間の空間3cが補助放電用の空間とされ、隔
壁13と前面基板1との間の空間3dが主放電用の空間
とされる。補助放電用の空間3cと主放電用の空間3d
とは、隔壁13の端部とバリアリブとの間に形成された
導通経路3eにより連通されている。セル内には、上述
のように放電用ガスが封止されている。
【0057】この本実施例によるガス放電型カラー表示
パネルは、背面基板2に設けられたアドレス電極9の1
本、および、トリガ電極10の1本が選択されて、これ
らの電極間に交流電圧が印加されることにより、それら
の誘電体層7bを介した交点の上にあるセルの補助空間
3c内で補助放電が起こる。すなわち、いずれかのアド
レス電極9およびトリガ電極10に電圧を印加すること
により、補助放電の起こるセルを選択することができ
る。なお、この補助放電は、アドレス電極9への電圧の
印加により、誘電体層7bを介してMgO層8bの表面
に誘導された電荷と、トリガ電極10への電圧の印加に
より、誘電体層7bを介してMgO層8bの表面に誘導
された電荷との間で生じる。
パネルは、背面基板2に設けられたアドレス電極9の1
本、および、トリガ電極10の1本が選択されて、これ
らの電極間に交流電圧が印加されることにより、それら
の誘電体層7bを介した交点の上にあるセルの補助空間
3c内で補助放電が起こる。すなわち、いずれかのアド
レス電極9およびトリガ電極10に電圧を印加すること
により、補助放電の起こるセルを選択することができ
る。なお、この補助放電は、アドレス電極9への電圧の
印加により、誘電体層7bを介してMgO層8bの表面
に誘導された電荷と、トリガ電極10への電圧の印加に
より、誘電体層7bを介してMgO層8bの表面に誘導
された電荷との間で生じる。
【0058】このように、補助放電が発生している状態
で、この所定の表示セルを通る2つのバス電極5a、5
bに交流電圧を印加すると、これらの電極の電荷パター
ンが誘電体層7aを介してMgO層8a表面に誘導さ
れ、補助放電の影響が導通経路3eを介して主放電用空
間3dに波及しているため、MgO層8a表面の異なる
電荷間に主放電を起こさせる。すなわち、この主放電
は、バス電極6aが設けられたITO電極5aへの電圧
の印加により、誘電体層7aを介してMgO層8aの表
面に誘導された電荷と、バス電極6bが設けられたIT
O電極5bへの電圧の印加により、誘電体層7aを介し
てMgO層8aの表面に誘導された電荷との間で生じ
る。なお、この主放電は、補助放電の発生していないセ
ルでは起こらない。
で、この所定の表示セルを通る2つのバス電極5a、5
bに交流電圧を印加すると、これらの電極の電荷パター
ンが誘電体層7aを介してMgO層8a表面に誘導さ
れ、補助放電の影響が導通経路3eを介して主放電用空
間3dに波及しているため、MgO層8a表面の異なる
電荷間に主放電を起こさせる。すなわち、この主放電
は、バス電極6aが設けられたITO電極5aへの電圧
の印加により、誘電体層7aを介してMgO層8aの表
面に誘導された電荷と、バス電極6bが設けられたIT
O電極5bへの電圧の印加により、誘電体層7aを介し
てMgO層8aの表面に誘導された電荷との間で生じ
る。なお、この主放電は、補助放電の発生していないセ
ルでは起こらない。
【0059】この主放電により、放電空間内のガス(H
eとXeとの混合ガス)が励起されて放射線(紫外線)
を発生し、この放射線は、蛍光体14を励起して可視光
を発生させる。電圧を印加する電極を選択することで、
所望の各セルにおいてこの可視光を発生させ、該可視光
が前面基板1を通して外部に放射されることにより、本
表示パネルに画像が形成される。
eとXeとの混合ガス)が励起されて放射線(紫外線)
を発生し、この放射線は、蛍光体14を励起して可視光
を発生させる。電圧を印加する電極を選択することで、
所望の各セルにおいてこの可視光を発生させ、該可視光
が前面基板1を通して外部に放射されることにより、本
表示パネルに画像が形成される。
【0060】このように、この実施例では、各セルを、
バリアリブ3aで区切るほか、前面基板1と背面基板2
の間の空間を隔壁13で区切ることにより、補助放電に
より発生する放射線が蛍光体14に当たらないように、
補助放電を蛍光体14から隠す。このため、本実施例の
表示パネルでは、背面基板2側のアドレス電極9および
トリガ電極10により補助放電を発生させても、この補
助放電による発光が隔壁13によって阻止されることに
なり、主放電によってのみ螢光体14が発光することに
なるため、補助放電のみが起こり、主放電が起きていな
いセル(すなわち、アドレス電極9およびトリガ電極1
0には電圧が印加されているが、バス電極6a,6bに
は電圧が印加されていないセル)では、蛍光体14が発
光せず、主放電による発光だけが前面基板1側から観察
できるから、充分なコントラストを得ることができる。
バリアリブ3aで区切るほか、前面基板1と背面基板2
の間の空間を隔壁13で区切ることにより、補助放電に
より発生する放射線が蛍光体14に当たらないように、
補助放電を蛍光体14から隠す。このため、本実施例の
表示パネルでは、背面基板2側のアドレス電極9および
トリガ電極10により補助放電を発生させても、この補
助放電による発光が隔壁13によって阻止されることに
なり、主放電によってのみ螢光体14が発光することに
なるため、補助放電のみが起こり、主放電が起きていな
いセル(すなわち、アドレス電極9およびトリガ電極1
0には電圧が印加されているが、バス電極6a,6bに
は電圧が印加されていないセル)では、蛍光体14が発
光せず、主放電による発光だけが前面基板1側から観察
できるから、充分なコントラストを得ることができる。
【0061】つぎに、本実施例のガス放電型表示パネル
の製造方法を、図10(a)〜(p)を用いて説明す
る。図10は、本実施例の表示パネルの製造方法を模式
的に示した説明図である。
の製造方法を、図10(a)〜(p)を用いて説明す
る。図10は、本実施例の表示パネルの製造方法を模式
的に示した説明図である。
【0062】A.前面基板の作製 (1)主放電用電極の形成 まず、前面基板1を作製した。表裏一方の面にITO膜
5cの形成された、幅:約85cm、奥行:約70c
m、厚さ:約2.8mmのソーダガラス板4aを用意
し、室温15〜25℃、湿度60%の防塵室内で、IT
O膜5c表面に感光性樹脂組成物を塗布し、この感光性
樹脂組成物塗膜を、所定パターンのマスクを介して3k
W(出力8kW)の超高圧水銀灯により露光量を200
〜250mJ/cm2として露光させ、0.2〜0.5
%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像液温度25
℃、圧力1.2kg/cm2の条件で、105秒間スプ
レー現像したのち、0.1%の希酸で中和して、水洗
し、乾燥して、所定パターンのレジスト膜を形成した。
つぎに、エッチング液によりITO膜5cの露出部分を
エッチングしたのち、剥離液でレジスト膜を剥離した。
これにより、ITO膜5cがパターン化され、所定の位
置にITO電極5a,5bが形成された(図10
(a))。
5cの形成された、幅:約85cm、奥行:約70c
m、厚さ:約2.8mmのソーダガラス板4aを用意
し、室温15〜25℃、湿度60%の防塵室内で、IT
O膜5c表面に感光性樹脂組成物を塗布し、この感光性
樹脂組成物塗膜を、所定パターンのマスクを介して3k
W(出力8kW)の超高圧水銀灯により露光量を200
〜250mJ/cm2として露光させ、0.2〜0.5
%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像液温度25
℃、圧力1.2kg/cm2の条件で、105秒間スプ
レー現像したのち、0.1%の希酸で中和して、水洗
し、乾燥して、所定パターンのレジスト膜を形成した。
つぎに、エッチング液によりITO膜5cの露出部分を
エッチングしたのち、剥離液でレジスト膜を剥離した。
これにより、ITO膜5cがパターン化され、所定の位
置にITO電極5a,5bが形成された(図10
(a))。
【0063】パターン化して得られたITO電極5a,
5bおよびガラス板4aの露出部分に感光性樹脂組成物
を塗布し、所定パターンのマスクを介して、3kW(出
力8mW)の超高圧水銀灯により、露光量を200〜2
50mJ/cm2に調節して、感光性樹脂組成物を露光
させたのち、0.2〜0.5%の炭酸ナトリウム水溶液
を用いて、現像温度:25℃、圧力:1.2kg/cm
2、時間:105秒の条件でスプレー現像を行ない、
0.1%程度の希酸で中和し、水洗して乾燥して、所定
のパターンのレジスト膜191を得た(図10
(b))。
5bおよびガラス板4aの露出部分に感光性樹脂組成物
を塗布し、所定パターンのマスクを介して、3kW(出
力8mW)の超高圧水銀灯により、露光量を200〜2
50mJ/cm2に調節して、感光性樹脂組成物を露光
させたのち、0.2〜0.5%の炭酸ナトリウム水溶液
を用いて、現像温度:25℃、圧力:1.2kg/cm
2、時間:105秒の条件でスプレー現像を行ない、
0.1%程度の希酸で中和し、水洗して乾燥して、所定
のパターンのレジスト膜191を得た(図10
(b))。
【0064】つぎに、ITO電極5a,5bのレジスト
膜191から露出した表面に、無電解めっき法により、
幅:0.05mm、厚さ:0.003mmのバス電極6
a,6bを形成した。このバス電極6a,6bの材料は
良好な導電性を有する金属であればよく、ここでは、銅
を用いた。このめっき処理後、剥離液によってレジスト
膜191を剥離した(図10(c))。
膜191から露出した表面に、無電解めっき法により、
幅:0.05mm、厚さ:0.003mmのバス電極6
a,6bを形成した。このバス電極6a,6bの材料は
良好な導電性を有する金属であればよく、ここでは、銅
を用いた。このめっき処理後、剥離液によってレジスト
膜191を剥離した(図10(c))。
【0065】(2)誘電体層の形成 得られた電極5a、5b、6a,6bを覆うように、ガ
ラス板4a表面に、Al、Si、Oを主成分とする加水
分解型コーティング剤をブレード法で塗布し、100〜
400℃の温度で5〜60分間加熱することにより、厚
さ:0.02〜0.03mmの誘電体層7を形成した
(図10(d))。なお、ここで50〜80℃の温度で
60分間加熱したものは、真空中での放出ガス分析を行
なった際に、水またはアルコールのガスが検出された。
また、420〜500℃の温度で15分間加熱したもの
は、ソーダガラス板4に約0.15mmの反りが生じ
た。本実施例にように、熱処理を100〜400℃の温
度で5〜60分間行なったものは、真空中での放出ガス
がなく、また、ソーダガラス板7に反りが生じないた
め、良好であった。これにより、誘電体層7表面が形成
された。
ラス板4a表面に、Al、Si、Oを主成分とする加水
分解型コーティング剤をブレード法で塗布し、100〜
400℃の温度で5〜60分間加熱することにより、厚
さ:0.02〜0.03mmの誘電体層7を形成した
(図10(d))。なお、ここで50〜80℃の温度で
60分間加熱したものは、真空中での放出ガス分析を行
なった際に、水またはアルコールのガスが検出された。
また、420〜500℃の温度で15分間加熱したもの
は、ソーダガラス板4に約0.15mmの反りが生じ
た。本実施例にように、熱処理を100〜400℃の温
度で5〜60分間行なったものは、真空中での放出ガス
がなく、また、ソーダガラス板7に反りが生じないた
め、良好であった。これにより、誘電体層7表面が形成
された。
【0066】なお、Al、Si、Oを主成分とする加水
分解型コーティング剤として、ここでは、トリ(n−ブ
トキシ)アルミニウムと、テトラ(n−ブチル)シリケ
ートとを、酸化物に換算したときの37:63の重量比
で含むn−ブタノール溶液を常温で加水分解して得られ
たゲルを用いた。
分解型コーティング剤として、ここでは、トリ(n−ブ
トキシ)アルミニウムと、テトラ(n−ブチル)シリケ
ートとを、酸化物に換算したときの37:63の重量比
で含むn−ブタノール溶液を常温で加水分解して得られ
たゲルを用いた。
【0067】(3)保護膜の形成 得られた誘電体層7a表面に、Mg、Oを主成分とする
加水分解型コーティング剤をスピンナーで塗布し、上記
誘電体層7の形成と同様に100〜400℃の温度で5
〜60分間低温加熱することにより、厚さ:0.001
〜0.005mmのMgO膜8aを形成した(図10
(e))。得られたMgO膜表面は平滑であった。M
g、Oを主成分とする加水分解型コーティング剤とし
て、ここでは、ジ(n−ブトキシ)マグネシウムのn−
ブタノール溶液を常温で加水分解して得られたゲルを用
いた。なお、誘電体層7aおよびMgO膜8aの形成に
おけるコーティング剤の塗布は、スピンナーによる塗布
以外に、スプレー法、ロール法、ディップ法、印刷法な
どで行ってもよい。
加水分解型コーティング剤をスピンナーで塗布し、上記
誘電体層7の形成と同様に100〜400℃の温度で5
〜60分間低温加熱することにより、厚さ:0.001
〜0.005mmのMgO膜8aを形成した(図10
(e))。得られたMgO膜表面は平滑であった。M
g、Oを主成分とする加水分解型コーティング剤とし
て、ここでは、ジ(n−ブトキシ)マグネシウムのn−
ブタノール溶液を常温で加水分解して得られたゲルを用
いた。なお、誘電体層7aおよびMgO膜8aの形成に
おけるコーティング剤の塗布は、スピンナーによる塗布
以外に、スプレー法、ロール法、ディップ法、印刷法な
どで行ってもよい。
【0068】このようにして、本実施例では、ソーダガ
ラス板4aの歪点(450℃)以上の温度に加熱するこ
となく、前面基板1を作成した。なお、以上の作製工程
を経ても、ソーダガラス4aに寸法変化はなかった。
ラス板4aの歪点(450℃)以上の温度に加熱するこ
となく、前面基板1を作成した。なお、以上の作製工程
を経ても、ソーダガラス4aに寸法変化はなかった。
【0069】B.背面基板の作製 (4)トリガ電極の形成 次に、背面基板2を作製した。まず、幅:約90cm、
奥行:約65cm、厚さ:約2.8mmのソーダガラス
板4bに感光性樹脂組成物を塗布し、その上に所定パタ
ーンのマスクを介して、3kW(出力8mW)の超高圧
水銀灯により、露光量を200〜250mJ/cm2に
調節して、感光性樹脂組成物膜を露光させ、0.2〜
0.5%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像温度:
25℃、圧力:1.2kg/cm2、時間:105秒の
条件でスプレー現像した後、0.1%程度の希酸で中和
し、水洗して乾燥して、所定のパターンのレジスト膜1
92を得た。
奥行:約65cm、厚さ:約2.8mmのソーダガラス
板4bに感光性樹脂組成物を塗布し、その上に所定パタ
ーンのマスクを介して、3kW(出力8mW)の超高圧
水銀灯により、露光量を200〜250mJ/cm2に
調節して、感光性樹脂組成物膜を露光させ、0.2〜
0.5%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像温度:
25℃、圧力:1.2kg/cm2、時間:105秒の
条件でスプレー現像した後、0.1%程度の希酸で中和
し、水洗して乾燥して、所定のパターンのレジスト膜1
92を得た。
【0070】つぎに、ガラス板4bのレジスト膜192
から露出した表面に、無電解めっき法により、幅0.1
mm、厚さ0.002mmのトリガ電極10を形成し、
剥離液によってレジスト膜192を剥離した。
から露出した表面に、無電解めっき法により、幅0.1
mm、厚さ0.002mmのトリガ電極10を形成し、
剥離液によってレジスト膜192を剥離した。
【0071】(5)誘電体層の形成 得られたトリガ電極10を覆うように、ガラス板4b上
に工程(2)と同じ、Al、Si、Oを主成分とする加
水分解型コーティング剤をブレード法で塗布し、上述の
誘電体層7aの形成と同様に100〜400℃の温度で
5〜60分間低温加熱して、表面の誘電体層7bの一部
7c(厚さ:0.01mm)を形成した(図10
(h))。
に工程(2)と同じ、Al、Si、Oを主成分とする加
水分解型コーティング剤をブレード法で塗布し、上述の
誘電体層7aの形成と同様に100〜400℃の温度で
5〜60分間低温加熱して、表面の誘電体層7bの一部
7c(厚さ:0.01mm)を形成した(図10
(h))。
【0072】(6)アドレス電極および誘電体層の形成 さらに、得られた誘電体層の一部の表面に、上述のトリ
ガ電極10と同様の方法により、厚さ0.002μmの
アドレス電極9を形成し、得られたアドレス電極9を覆
うように、誘電体層上に、工程(5)と同様にして加水
分解型コーティング剤を塗布、加熱して、誘電体層7b
の残り(厚さ:0.005mm)を形成した(図10
(i))た。
ガ電極10と同様の方法により、厚さ0.002μmの
アドレス電極9を形成し、得られたアドレス電極9を覆
うように、誘電体層上に、工程(5)と同様にして加水
分解型コーティング剤を塗布、加熱して、誘電体層7b
の残り(厚さ:0.005mm)を形成した(図10
(i))た。
【0073】(7)保護膜の形成 以上により誘電体層7bが形成されたので、その表面
に、工程(3)と同様にして、厚さ:0.001〜0.
005mmのMgO膜8bを形成した。
に、工程(3)と同様にして、厚さ:0.001〜0.
005mmのMgO膜8bを形成した。
【0074】このようにして、本実施例では、前面基板
1と同様、ソーダガラス板4の歪点(450℃)以上の
温度に加熱することなく、背面基板2が作製された。な
お、背面基板2には、パネル組立後に排気およびガス導
入のためのチップ管(図示せず)を取り付けた。
1と同様、ソーダガラス板4の歪点(450℃)以上の
温度に加熱することなく、背面基板2が作製された。な
お、背面基板2には、パネル組立後に排気およびガス導
入のためのチップ管(図示せず)を取り付けた。
【0075】C.隔壁基板の作製 (8)レジスト膜の形成 次に、隔壁基板3を作製した。まず、幅:約85cm、
奥行:約65cm、厚さ:0.5mmのアルミナを主成
分とするセラミック板30(あるいは、硼珪酸ガラス板
でもよい)を用意し、その表裏一方の面に感光性樹脂組
成物を塗布し、各セルにおける前面基板側と背面基板側
との放電の導通経路を作成するための所定パターンを有
するマスクを介して、3kW(出力8mW)の超高圧水
銀灯を用い、200mJ/cm2〜250mJ/cm2の
感光量で、感光性樹脂組成物膜を露光させた。つぎに、
0.2%〜0.5%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、
現像温度:25℃、圧力:1.2kg/cm2、時間:
105秒間の条件でスプレー現像を行ったのち、0.1
%程度の希酸で中和し、水洗、乾燥を行って、所定のパ
ターンのレジスト膜31を形成した(図10(k))。
奥行:約65cm、厚さ:0.5mmのアルミナを主成
分とするセラミック板30(あるいは、硼珪酸ガラス板
でもよい)を用意し、その表裏一方の面に感光性樹脂組
成物を塗布し、各セルにおける前面基板側と背面基板側
との放電の導通経路を作成するための所定パターンを有
するマスクを介して、3kW(出力8mW)の超高圧水
銀灯を用い、200mJ/cm2〜250mJ/cm2の
感光量で、感光性樹脂組成物膜を露光させた。つぎに、
0.2%〜0.5%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、
現像温度:25℃、圧力:1.2kg/cm2、時間:
105秒間の条件でスプレー現像を行ったのち、0.1
%程度の希酸で中和し、水洗、乾燥を行って、所定のパ
ターンのレジスト膜31を形成した(図10(k))。
【0076】(9)導通経路の形成 つぎに、サンドブラスト法により、レジスト膜31に覆
われていない部分のセラミック板30に貫通孔をあけ、
前面基板1側の空間3dと背面基板2側の空間3cとの
放電の導通経路3eを形成し、レジスト膜31を剥離液
で剥離した(図10(l))。導通経路3eは、底面が
0.1mm×0.15mmの貫通孔である。
われていない部分のセラミック板30に貫通孔をあけ、
前面基板1側の空間3dと背面基板2側の空間3cとの
放電の導通経路3eを形成し、レジスト膜31を剥離液
で剥離した(図10(l))。導通経路3eは、底面が
0.1mm×0.15mmの貫通孔である。
【0077】(10)レジスト膜の形成 得られた導通経路3eを備えるセラミック板30の両面
に、感光性樹脂組成物を塗布し、セルを形成するための
所定パターンのマスクを介して、3kW(出力8mW)
の超高圧水銀灯を用い、露光量を200mJ/cm2〜
250mJ/cm2として露光させた。その後、0.2
%〜0.5%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像温
度:25℃、圧力:1.2kg/cm2、時間:105
秒の条件でスプレー現像を行った後、0.1%程度の希
酸で中和し、水洗、乾燥を行って、所定のパターンのレ
ジスト膜32を得た(図10(m))。
に、感光性樹脂組成物を塗布し、セルを形成するための
所定パターンのマスクを介して、3kW(出力8mW)
の超高圧水銀灯を用い、露光量を200mJ/cm2〜
250mJ/cm2として露光させた。その後、0.2
%〜0.5%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて、現像温
度:25℃、圧力:1.2kg/cm2、時間:105
秒の条件でスプレー現像を行った後、0.1%程度の希
酸で中和し、水洗、乾燥を行って、所定のパターンのレ
ジスト膜32を得た(図10(m))。
【0078】(11)バリアリブおよび隔壁の形成 つぎに、両面サンドブラスト法により、レジスト膜32
に覆われていない部分のセラミック板30を削り、セル
の主放電用の空間3dおよび補助放電用の空間3cを形
成し、剥離液によりレジスト膜32を剥離した。これに
より、前面基板側のバリアリブ11と背面基板側のバリ
アリブ12とを一体に構成したバリアリブと、主放電と
補助放電とを隔離する隔壁13とが形成された。すなわ
ち、バリアリブ3aと、隔壁13とを備えた部品が形成
された(図10(n))。
に覆われていない部分のセラミック板30を削り、セル
の主放電用の空間3dおよび補助放電用の空間3cを形
成し、剥離液によりレジスト膜32を剥離した。これに
より、前面基板側のバリアリブ11と背面基板側のバリ
アリブ12とを一体に構成したバリアリブと、主放電と
補助放電とを隔離する隔壁13とが形成された。すなわ
ち、バリアリブ3aと、隔壁13とを備えた部品が形成
された(図10(n))。
【0079】(12)蛍光体層の形成 さらに、この部品の前面基板側に、緑用、青用、赤用の
所定のパターンのマスクをそれぞれ介して、スプレー法
により、緑、青、赤の各蛍光体を塗布した後、150℃
〜300℃の温度で5分〜60分間乾燥させて、蛍光体
層14を形成した(図10(o))。なお、カラー表示
が不要な場合には、全セルに同一色の蛍光体層を形成す
ればたりる。
所定のパターンのマスクをそれぞれ介して、スプレー法
により、緑、青、赤の各蛍光体を塗布した後、150℃
〜300℃の温度で5分〜60分間乾燥させて、蛍光体
層14を形成した(図10(o))。なお、カラー表示
が不要な場合には、全セルに同一色の蛍光体層を形成す
ればたりる。
【0080】以上の(8)〜(12)の工程により、バ
リアリブ3aと、隔壁13と、蛍光体層14とを有する
部品としての隔壁基板3が得られた。
リアリブ3aと、隔壁13と、蛍光体層14とを有する
部品としての隔壁基板3が得られた。
【0081】D.組立 (13)基板1〜3の組立 工程(3)において得られた前面基板1と、工程(1
2)において得られた隔壁基板3と、工程(7)におい
て得られた背面基板2とを、位置合わせしてこの順で積
層し、基板1〜3の周囲に、工程(2)で用いたものと
同じ、Al、Si、Oを主成分とする加水分解型コーテ
ィング剤をディスペンサで塗布した後、100〜300
℃で熱処理を行なって硬化させ、基板を固定するととも
に、基板間隙を封止した(図10(p))。本実施例で
は、ガラス板4a、4bを歪点以上に加熱しなかったた
め、前面基板1、背面基板2および隔壁基板3に歪みな
く、精度良く組み立てることができた。
2)において得られた隔壁基板3と、工程(7)におい
て得られた背面基板2とを、位置合わせしてこの順で積
層し、基板1〜3の周囲に、工程(2)で用いたものと
同じ、Al、Si、Oを主成分とする加水分解型コーテ
ィング剤をディスペンサで塗布した後、100〜300
℃で熱処理を行なって硬化させ、基板を固定するととも
に、基板間隙を封止した(図10(p))。本実施例で
は、ガラス板4a、4bを歪点以上に加熱しなかったた
め、前面基板1、背面基板2および隔壁基板3に歪みな
く、精度良く組み立てることができた。
【0082】(14)ガスの注入 さらに、背面基板2に設けられているチップ管を介して
前面基板1と背面基板2との間の空気を吸引して真空に
したのち、He−5%Xe混合ガスを35〜70kPa
の内圧になるまで導入した。その後、局部加熱によって
チップ管を加熱し、チップオフして、図1に示したもの
と同様のガス放電型カラー表示パネルを作成した。な
お、本実施例では、前面基板1、背面基板2および隔壁
基板3の密着性を向上させるため、接着部を樹脂でさら
に固定した。これにより、信頼性が向上した。
前面基板1と背面基板2との間の空気を吸引して真空に
したのち、He−5%Xe混合ガスを35〜70kPa
の内圧になるまで導入した。その後、局部加熱によって
チップ管を加熱し、チップオフして、図1に示したもの
と同様のガス放電型カラー表示パネルを作成した。な
お、本実施例では、前面基板1、背面基板2および隔壁
基板3の密着性を向上させるため、接着部を樹脂でさら
に固定した。これにより、信頼性が向上した。
【0083】E.結果 本実施例により、発色コントラストがよく、放電特性の
よい表示パネルが得られた。本実施例により作製したガ
ス放電型表示パネルは、ガラス板4a、4bに歪みがな
いため、組立時の位置精度がよい。このため、本実施例
では、高精度の表示パネルが得られた。
よい表示パネルが得られた。本実施例により作製したガ
ス放電型表示パネルは、ガラス板4a、4bに歪みがな
いため、組立時の位置精度がよい。このため、本実施例
では、高精度の表示パネルが得られた。
【0084】なお、ガラスペーストを用いて形成した誘
電体膜7aの表面の走査型電子顕微鏡写真を、図17
(a)に示し、工程(2)で形成した誘電体膜7aの表
面の走査型電子顕微鏡写真を、図17(b)に示す。こ
れらの写真からわかるように、金属アルコキシド溶液を
加水分解して得られたゲルを加熱して形成されるセラミ
ックは、あらかじめ焼結したガラスの微粒子を含むペー
ストを加熱して形成されるセラミックにくらべて、分散
しているセラミック粒子の結晶粒径が小さく、均一であ
って、滑らかな表面が得られる。従って、このようなア
ルコキシドのゲルを用いて誘電体膜および/またはMg
O膜を形成することは、誘電体膜7a、7b表面にさら
にMgO膜8a、8bや電極9を形成するガス放電型カ
ラー表示パネルの作製に、特に適している。
電体膜7aの表面の走査型電子顕微鏡写真を、図17
(a)に示し、工程(2)で形成した誘電体膜7aの表
面の走査型電子顕微鏡写真を、図17(b)に示す。こ
れらの写真からわかるように、金属アルコキシド溶液を
加水分解して得られたゲルを加熱して形成されるセラミ
ックは、あらかじめ焼結したガラスの微粒子を含むペー
ストを加熱して形成されるセラミックにくらべて、分散
しているセラミック粒子の結晶粒径が小さく、均一であ
って、滑らかな表面が得られる。従って、このようなア
ルコキシドのゲルを用いて誘電体膜および/またはMg
O膜を形成することは、誘電体膜7a、7b表面にさら
にMgO膜8a、8bや電極9を形成するガス放電型カ
ラー表示パネルの作製に、特に適している。
【0085】<実施例2〜12>実施例1と同様にし
て、ガス放電型カラー表示パネルを作製した。ただし、
工程(2)および工程(5)において、有機金属ゲルの
みを用いて誘電体を形成する代わりに、実施例1と同様
の有機金属ゲルに、表2に示す各フィラを混合して得ら
れる誘電体材料組成物を用いて誘電体層を形成した。本
実施例においても、良好な表示パネルが高精度で得られ
た。なお、実施例1では、誘電体層7a,7b表面に、
電極による段差がわずかに認められたが、実施例2〜1
2では、表2に示すように、誘電体層7a,7b表面は
平滑であり、電極による段差は認められなかった。
て、ガス放電型カラー表示パネルを作製した。ただし、
工程(2)および工程(5)において、有機金属ゲルの
みを用いて誘電体を形成する代わりに、実施例1と同様
の有機金属ゲルに、表2に示す各フィラを混合して得ら
れる誘電体材料組成物を用いて誘電体層を形成した。本
実施例においても、良好な表示パネルが高精度で得られ
た。なお、実施例1では、誘電体層7a,7b表面に、
電極による段差がわずかに認められたが、実施例2〜1
2では、表2に示すように、誘電体層7a,7b表面は
平滑であり、電極による段差は認められなかった。
【0086】
【表2】 なお、表2に記載した「パイレックス」は、コーニング
社の商品名であり、SiO2:82重量%、B2O3:1
2重量%、Na2O:4重量%、Al2O3:3重量%の
硼珪酸ガラスである。
社の商品名であり、SiO2:82重量%、B2O3:1
2重量%、Na2O:4重量%、Al2O3:3重量%の
硼珪酸ガラスである。
【0087】無機物フィラには2μm以下の粒子のもの
を使用した。また、本実施例において用いた誘電体材料
組成物は、表2に示した各無機物フィラと、加水分解型
コーティング剤(有機金属ゲル)とのみからなる。
を使用した。また、本実施例において用いた誘電体材料
組成物は、表2に示した各無機物フィラと、加水分解型
コーティング剤(有機金属ゲル)とのみからなる。
【0088】表2に示したように、実施例1では、加水
分解型コーティング剤のみで、無機物フィラを複合して
いない材料を用いて誘電体層を形成したが、電極部の段
差を吸収できずに誘電体表面に凹凸が生じた。しかし、
表2に示したように、実施例2〜12では、誘電体表面
が平滑で電極部の段差が無く、放電時に電界集中を生じ
なかった。そのため、実施例1の表示パネルに比べて、
寿命が著しく延長された。また、無機物フィラに球状の
粒子を使用したものは、分散性及び充填性に優れたもの
が得られた。
分解型コーティング剤のみで、無機物フィラを複合して
いない材料を用いて誘電体層を形成したが、電極部の段
差を吸収できずに誘電体表面に凹凸が生じた。しかし、
表2に示したように、実施例2〜12では、誘電体表面
が平滑で電極部の段差が無く、放電時に電界集中を生じ
なかった。そのため、実施例1の表示パネルに比べて、
寿命が著しく延長された。また、無機物フィラに球状の
粒子を使用したものは、分散性及び充填性に優れたもの
が得られた。
【0089】表2の実施例2〜5は、無機物フィラが透
明であるため誘電体材料が透明となり、前面基板用とし
て有効であった。一方、表2中の実施例6〜12では、
無機物フィラが有色なため誘電体が白色又は黒色とな
り、光を遮断してしまう。そこで、これらの実施例で
は、背面基板の誘電体層7bの形成にのみ無機物フィラ
を含む誘電体材料組成物を用い、前面基板の誘電体層7
aの形成には、実施例1と同様のフィラを含まない誘電
体材料を用いた。
明であるため誘電体材料が透明となり、前面基板用とし
て有効であった。一方、表2中の実施例6〜12では、
無機物フィラが有色なため誘電体が白色又は黒色とな
り、光を遮断してしまう。そこで、これらの実施例で
は、背面基板の誘電体層7bの形成にのみ無機物フィラ
を含む誘電体材料組成物を用い、前面基板の誘電体層7
aの形成には、実施例1と同様のフィラを含まない誘電
体材料を用いた。
【0090】なお、本実施例および以下の各実施例にお
ける、バリアリブ11,12の間隔および厚さを表3に
示し、隔壁13および放電空間のサイズと導通経路3e
の位置とを表4に示す。
ける、バリアリブ11,12の間隔および厚さを表3に
示し、隔壁13および放電空間のサイズと導通経路3e
の位置とを表4に示す。
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】 <実施例13>本実施例では、工程(10)におけるセ
ラミック板30のマスク32の形状が異なる(すなわ
ち、工程(11)におけるセラミック板30を削る位置
が異なり、結果として、隔壁基板3の形状が異なる)以
外は、実施例2と同様にして、ガス放電型カラー表示パ
ネルを作製した。
ラミック板30のマスク32の形状が異なる(すなわ
ち、工程(11)におけるセラミック板30を削る位置
が異なり、結果として、隔壁基板3の形状が異なる)以
外は、実施例2と同様にして、ガス放電型カラー表示パ
ネルを作製した。
【0093】本実施例により作製した表示パネルの断面
図を、図2および図11に示す。図1と同様に、図2
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図2(b)は、図2(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図2(c)は、図2
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。また、図2
(a)においてCで示した平面での断面図を、図11
(a)に示し、図2(a)においてDで示した平面での
断面図を、図11(b)に示す。
図を、図2および図11に示す。図1と同様に、図2
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図2(b)は、図2(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図2(c)は、図2
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。また、図2
(a)においてCで示した平面での断面図を、図11
(a)に示し、図2(a)においてDで示した平面での
断面図を、図11(b)に示す。
【0094】実施例2では、背面基板側バリアリブ12
は図9(b)に示すように、格子状に形成されている
が、本実施例の表示パネルの隔壁基板3では、背面基板
側バリアリブ12は、図11(b)に示すように、アド
レス電極9に平行なストライプ状となっている。本実施
例でも、実施例2と同様に、発色のコントラストのよい
表示パネルが精度よく得られた。
は図9(b)に示すように、格子状に形成されている
が、本実施例の表示パネルの隔壁基板3では、背面基板
側バリアリブ12は、図11(b)に示すように、アド
レス電極9に平行なストライプ状となっている。本実施
例でも、実施例2と同様に、発色のコントラストのよい
表示パネルが精度よく得られた。
【0095】<実施例14>本実施例では、工程(1
0)におけるセラミック板30のマスク32の形状が異
なる(すなわち、工程(11)におけるセラミック板3
0を削る位置が異なり、結果として、隔壁基板3の形状
が異なる)以外は、実施例2と同様にして、ガス放電型
カラー表示パネルを作製した。
0)におけるセラミック板30のマスク32の形状が異
なる(すなわち、工程(11)におけるセラミック板3
0を削る位置が異なり、結果として、隔壁基板3の形状
が異なる)以外は、実施例2と同様にして、ガス放電型
カラー表示パネルを作製した。
【0096】本実施例により作製した表示パネルの断面
図を、図3および図12に示す。図1と同様に、図3
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図3(b)は、図3(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図3(c)は、図3
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。また、図3
(a)においてCで示した平面での断面図を、図12
(a)に示し、図3(a)においてDで示した平面での
断面図を、図12(b)に示す。
図を、図3および図12に示す。図1と同様に、図3
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図3(b)は、図3(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図3(c)は、図3
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。また、図3
(a)においてCで示した平面での断面図を、図12
(a)に示し、図3(a)においてDで示した平面での
断面図を、図12(b)に示す。
【0097】実施例2では、前面基板側バリアリブ11
および背面基板側バリアリブ12の両方が、図9(a)
および(b)に示すように、格子状に形成されている
が、本実施例の表示パネルの隔壁基板3では、前面基板
側バリアリブ11および背面基板側バリアリブ12の両
方が、図12(a)および(b)に示すように、アドレ
ス電極9に平行なストライプ状となっている。本実施例
でも、実施例2と同様に、発色のコントラストのよい表
示パネルが精度よく得られた。
および背面基板側バリアリブ12の両方が、図9(a)
および(b)に示すように、格子状に形成されている
が、本実施例の表示パネルの隔壁基板3では、前面基板
側バリアリブ11および背面基板側バリアリブ12の両
方が、図12(a)および(b)に示すように、アドレ
ス電極9に平行なストライプ状となっている。本実施例
でも、実施例2と同様に、発色のコントラストのよい表
示パネルが精度よく得られた。
【0098】<実施例15>前面基板側バリアリブ11
および背面基板側バリアリブ12を、実施例2では工程
(10)および工程(11)により一括して形成した
が、本実施例では、それぞれ別々に形成した。本実施例
のガス放電型カラー表示パネルの作製工程は、バリアリ
ブ3aの形成方法が異なる以外は、実施例2と同様であ
り、バリアリブ3aの形状も実施例2と同様である。
および背面基板側バリアリブ12を、実施例2では工程
(10)および工程(11)により一括して形成した
が、本実施例では、それぞれ別々に形成した。本実施例
のガス放電型カラー表示パネルの作製工程は、バリアリ
ブ3aの形成方法が異なる以外は、実施例2と同様であ
り、バリアリブ3aの形状も実施例2と同様である。
【0099】本実施例により作製した表示パネルの断面
図を、図4および図13に示す。図1と同様に、図4
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図4(b)は、図4(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図4(c)は、図4
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。なお、図4
(a)においてCで示した平面での断面図を、図13
(a)に示し、図4(a)においてDで示した平面での
断面図を、図13(b)に示す。
図を、図4および図13に示す。図1と同様に、図4
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図4(b)は、図4(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図4(c)は、図4
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。なお、図4
(a)においてCで示した平面での断面図を、図13
(a)に示し、図4(a)においてDで示した平面での
断面図を、図13(b)に示す。
【0100】つぎに、本実施例におけるバリアリブ3a
の形成方法を、図14を用いて説明する。
の形成方法を、図14を用いて説明する。
【0101】本実施例では、実施例2と同様にして作製
した背面基板2(図14(b))のMgO膜8b表面
に、実施例2と同様の有機金属ゲルを所定のパターンで
塗布し、100〜400℃で60分間加熱して厚さ0.
1mmの背面基板側バリアリブ12を形成した(図14
(c))。なお、背面基板側バリアリブ12の厚さは、
0.02〜0.1mmとすることが望ましい。
した背面基板2(図14(b))のMgO膜8b表面
に、実施例2と同様の有機金属ゲルを所定のパターンで
塗布し、100〜400℃で60分間加熱して厚さ0.
1mmの背面基板側バリアリブ12を形成した(図14
(c))。なお、背面基板側バリアリブ12の厚さは、
0.02〜0.1mmとすることが望ましい。
【0102】また、図14(d)に示すように、厚さ
0.4mmのセラミック板30に、実施例2と同様にし
て、導通経路3eの貫通孔をあけたのち、表裏一方の面
にのみ、実施例2と同様にして、前面基板側バリアリブ
11用のパターンのレジスト膜41を形成し(図14
(e))、サンドブラスト法により、セラミック板30
のレジスト膜41に覆われていない部分を削り、主放電
用の空間3dと、隔壁13とを形成したのち(図14
(f))、実施例2と同様にして所定の位置に蛍光体を
塗布し、蛍光体層14を形成した(図14(g))。
0.4mmのセラミック板30に、実施例2と同様にし
て、導通経路3eの貫通孔をあけたのち、表裏一方の面
にのみ、実施例2と同様にして、前面基板側バリアリブ
11用のパターンのレジスト膜41を形成し(図14
(e))、サンドブラスト法により、セラミック板30
のレジスト膜41に覆われていない部分を削り、主放電
用の空間3dと、隔壁13とを形成したのち(図14
(f))、実施例2と同様にして所定の位置に蛍光体を
塗布し、蛍光体層14を形成した(図14(g))。
【0103】最後に、実施例2と同様にして作製した前
面基板1(図14(a)に図示)と、背面基板側バリア
リブ12を形成していない隔壁基板3(図14(g))
と、背面基板側バリアリブ12を形成した背面基板2
(図14(c))とを、位置あわせして、この順に積層
し、その周囲を実施例2と同様にして封止したのち(図
14(h))、He−5%Xeガスを封入して、チップ
管をチップオフし、ガス放電型カラー表示パネルを得
た。
面基板1(図14(a)に図示)と、背面基板側バリア
リブ12を形成していない隔壁基板3(図14(g))
と、背面基板側バリアリブ12を形成した背面基板2
(図14(c))とを、位置あわせして、この順に積層
し、その周囲を実施例2と同様にして封止したのち(図
14(h))、He−5%Xeガスを封入して、チップ
管をチップオフし、ガス放電型カラー表示パネルを得
た。
【0104】本実施例でも、実施例2と同様に、発色の
コントラストのよい表示パネルが精度よく得られた。
コントラストのよい表示パネルが精度よく得られた。
【0105】<実施例16>前面基板側バリアリブ11
および背面基板側バリアリブ12を、実施例13では、
実施例1の工程(10)および工程(11)と同様にし
て一括形成したが、本実施例では、それぞれ別々に形成
した。本実施例のガス放電型カラー表示パネルの作製工
程は、バリアリブ3aの形成方法が異なる以外は、実施
例13と同様であり、バリアリブ3aの形状も実施例1
3と同様である。
および背面基板側バリアリブ12を、実施例13では、
実施例1の工程(10)および工程(11)と同様にし
て一括形成したが、本実施例では、それぞれ別々に形成
した。本実施例のガス放電型カラー表示パネルの作製工
程は、バリアリブ3aの形成方法が異なる以外は、実施
例13と同様であり、バリアリブ3aの形状も実施例1
3と同様である。
【0106】本実施例により作製した表示パネルの断面
図を、図5および図15に示す。図1と同様に、図5
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図5(b)は、図5(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図5(c)は、図5
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。なお、図5
(a)においてCで示した平面での断面図を、図15
(a)に示し、図5(a)においてDで示した平面での
断面図を、図15(b)に示す。
図を、図5および図15に示す。図1と同様に、図5
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図5(b)は、図5(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図5(c)は、図5
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。なお、図5
(a)においてCで示した平面での断面図を、図15
(a)に示し、図5(a)においてDで示した平面での
断面図を、図15(b)に示す。
【0107】本実施例の表示パネルの隔壁基板3の背面
基板側バリアリブ12は、図15(b)に示すように、
実施例13と同様の、アドレス電極9に平行なストライ
プ状となっている。本実施例におけるバリアリブ3aの
形成方法は、背面基板のMgO膜表面に印刷する有機金
属ゲル膜の形状が異なる以外は、実施例15と同様であ
る。本実施例でも、実施例13と同様に、発色のコント
ラストのよい表示パネルが得られた。
基板側バリアリブ12は、図15(b)に示すように、
実施例13と同様の、アドレス電極9に平行なストライ
プ状となっている。本実施例におけるバリアリブ3aの
形成方法は、背面基板のMgO膜表面に印刷する有機金
属ゲル膜の形状が異なる以外は、実施例15と同様であ
る。本実施例でも、実施例13と同様に、発色のコント
ラストのよい表示パネルが得られた。
【0108】<実施例17>前面基板側バリアリブ11
および背面基板側バリアリブ12を、実施例14では、
実施例1の工程(10)および工程(11)と同様にし
て一括形成したが、本実施例では、それぞれ別々に形成
した。本実施例のガス放電型カラー表示パネルの作製工
程は、バリアリブ3aの形成方法が異なる以外は、実施
例14と同様であり、バリアリブ3aの形状も実施例1
4と同様である。
および背面基板側バリアリブ12を、実施例14では、
実施例1の工程(10)および工程(11)と同様にし
て一括形成したが、本実施例では、それぞれ別々に形成
した。本実施例のガス放電型カラー表示パネルの作製工
程は、バリアリブ3aの形成方法が異なる以外は、実施
例14と同様であり、バリアリブ3aの形状も実施例1
4と同様である。
【0109】本実施例により作製した表示パネルの断面
図を、図6および図16に示す。図1と同様に、図6
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図6(b)は、図6(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図6(c)は、図6
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。なお、図6
(a)においてCで示した平面での断面図を、図16
(a)に示し、図6(a)においてDで示した平面での
断面図を、図16(b)に示す。
図を、図6および図16に示す。図1と同様に、図6
(a)はアドレス電極9に平行で、基板1,2表面に垂
直な平面で本実施例の表示パネルの一部を切断した場合
の断面図である。また、図6(b)は、図6(a)のA
の位置での断面図であり、その切断面は、アドレス電極
9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板
1,2表面に垂直な平面である。図6(c)は、図6
(a)のBの位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直(すなわちトリガ電極10に平行)
で、基板1,2表面に垂直な平面である。なお、図6
(a)においてCで示した平面での断面図を、図16
(a)に示し、図6(a)においてDで示した平面での
断面図を、図16(b)に示す。
【0110】本実施例の表示パネルの隔壁基板3では、
実施例14と同様に、前面基板側バリアリブ11および
背面基板側バリアリブ12の両方が、図16(a)およ
び(b)に示すように、アドレス電極9に平行なストラ
イプ状となっている。本実施例におけるバリアリブ3a
の形成方法は、背面基板のMgO膜表面に印刷するガラ
スペースト膜の形状と、セラミック板30のマスク32
の形状とが異なる以外は、実施例15と同様である。本
実施例でも、実施例14と同様に、発色のコントラスト
のよい表示パネルが精度よく得られた。
実施例14と同様に、前面基板側バリアリブ11および
背面基板側バリアリブ12の両方が、図16(a)およ
び(b)に示すように、アドレス電極9に平行なストラ
イプ状となっている。本実施例におけるバリアリブ3a
の形成方法は、背面基板のMgO膜表面に印刷するガラ
スペースト膜の形状と、セラミック板30のマスク32
の形状とが異なる以外は、実施例15と同様である。本
実施例でも、実施例14と同様に、発色のコントラスト
のよい表示パネルが精度よく得られた。
【0111】<実施例18>本実施例のガス放電型カラ
ー表示パネルは、図7に示すように、実施例1と同様の
構成を備え、さらに、前面基板1のガラス板4aの表裏
のうち、電極5a、5bの形成されていない側に、厚さ
1.0μmの色フィルタ15と、色フィルタ15を覆う
厚さ0.5〜1.0μmの保護膜16とを備える。色フ
ィルタ15は、バス電極6a、6bおよびバリアリブ3
aを覆い隠すように形成された黒色の格子状領域である
ブラックマトリックス15bと、ブラックマトリックス
15bに囲まれた緑、青、または赤の光のみを通すフィ
ルタ領域15aとを備える。本実施例では、フィルタ領
域15aは、有機色素を含む材料により構成されてい
る。
ー表示パネルは、図7に示すように、実施例1と同様の
構成を備え、さらに、前面基板1のガラス板4aの表裏
のうち、電極5a、5bの形成されていない側に、厚さ
1.0μmの色フィルタ15と、色フィルタ15を覆う
厚さ0.5〜1.0μmの保護膜16とを備える。色フ
ィルタ15は、バス電極6a、6bおよびバリアリブ3
aを覆い隠すように形成された黒色の格子状領域である
ブラックマトリックス15bと、ブラックマトリックス
15bに囲まれた緑、青、または赤の光のみを通すフィ
ルタ領域15aとを備える。本実施例では、フィルタ領
域15aは、有機色素を含む材料により構成されてい
る。
【0112】実施例1では、工程(1)の出発材料とし
て、ITO膜5cの形成されたソーダガラス板4aを用
いたが、本実施例では、このかわりに、表裏一方の面
に、保護膜16で保護されたカラーフィルタ15を備
え、他方の面にITO膜5cを備えるソーダガラス板4
aを用いた。本実施例では、工程(1)の出発材料が異
なること以外は、実施例2と同様にしてガス放電型表示
パネルを作製した。
て、ITO膜5cの形成されたソーダガラス板4aを用
いたが、本実施例では、このかわりに、表裏一方の面
に、保護膜16で保護されたカラーフィルタ15を備
え、他方の面にITO膜5cを備えるソーダガラス板4
aを用いた。本実施例では、工程(1)の出発材料が異
なること以外は、実施例2と同様にしてガス放電型表示
パネルを作製した。
【0113】本実施例における工程(1)の出発材料
は、つぎのようにして作製した。作製工程を図18に示
す。
は、つぎのようにして作製した。作製工程を図18に示
す。
【0114】まず、スパッタリングにより表面にCr膜
を形成したソーダガラス板4aを用意し(ステップ18
01)、Cr膜をフォトリソグラフィ法によりパターン
化した(ステップ1802)。これにより、ブラックマ
トリクス15bが形成された。
を形成したソーダガラス板4aを用意し(ステップ18
01)、Cr膜をフォトリソグラフィ法によりパターン
化した(ステップ1802)。これにより、ブラックマ
トリクス15bが形成された。
【0115】つぎに、赤色画素用の赤色のフィルタ領域
15aを形成した。すなわち、ブラックマトリクス15
bを形成したガラス板4aを洗浄したのち(ステップ1
803)、その表面に、感光性を有する可染性樹脂前駆
体組成物を塗布し(ステップ1804)、加熱してプリ
ベークし(ステップ1805)、所定の位置(赤色画素
を形成する位置)のみを露光させたのち(ステップ18
06)、現像し(ステップ1807)、さらに紫外線を
照射して可染性樹脂を硬化させ(ステップ1809)、
温水で処理したのち(ステップ1810)、赤色のアゾ
系染料で可染性樹脂を染色し(ステップ1811)、タ
ンニン酸等で固着させ(ステップ1812)、加熱して
さらに硬化させた(ステップ1813)。
15aを形成した。すなわち、ブラックマトリクス15
bを形成したガラス板4aを洗浄したのち(ステップ1
803)、その表面に、感光性を有する可染性樹脂前駆
体組成物を塗布し(ステップ1804)、加熱してプリ
ベークし(ステップ1805)、所定の位置(赤色画素
を形成する位置)のみを露光させたのち(ステップ18
06)、現像し(ステップ1807)、さらに紫外線を
照射して可染性樹脂を硬化させ(ステップ1809)、
温水で処理したのち(ステップ1810)、赤色のアゾ
系染料で可染性樹脂を染色し(ステップ1811)、タ
ンニン酸等で固着させ(ステップ1812)、加熱して
さらに硬化させた(ステップ1813)。
【0116】さらに、ステップ1811において用いる
染料が異なる以外は、上述のステップ1804〜181
3と同様にして、緑色画素用の緑色のフィルタ領域15
aと、青色画素用の青色のフィルタ領域15aとを形成
した(ステップ1814,1815)。ただし、青色の
フィルタ領域15aの形成(ステップ1815)におい
ては、固着処理(ステップ1812)は行わなかった。
なお、緑色のフィルタ領域15aを形成する際の染料と
しては、フタロシアニン系染料とアゾ系染料との混合物
を用い、青色のフィルタ領域15aを形成する際の染料
としては、アントラキノン系の染料を用いた。
染料が異なる以外は、上述のステップ1804〜181
3と同様にして、緑色画素用の緑色のフィルタ領域15
aと、青色画素用の青色のフィルタ領域15aとを形成
した(ステップ1814,1815)。ただし、青色の
フィルタ領域15aの形成(ステップ1815)におい
ては、固着処理(ステップ1812)は行わなかった。
なお、緑色のフィルタ領域15aを形成する際の染料と
しては、フタロシアニン系染料とアゾ系染料との混合物
を用い、青色のフィルタ領域15aを形成する際の染料
としては、アントラキノン系の染料を用いた。
【0117】以上のステップ1801〜1815により
得られた、カラーフィルタ15を備えるガラス板4aを
洗浄し(ステップ1816)、熱処理したのち(ステッ
プ1817)、カラーフィルタ15の表面を酸素ガスで
アッシングし、このアッシングした表面に、Al、S
i、Oを主成分とする加水分解型コーティング剤(有機
金属ゲル)をディスペンサで塗布した後、100〜30
0℃で加熱して硬化させ、保護膜16とした。
得られた、カラーフィルタ15を備えるガラス板4aを
洗浄し(ステップ1816)、熱処理したのち(ステッ
プ1817)、カラーフィルタ15の表面を酸素ガスで
アッシングし、このアッシングした表面に、Al、S
i、Oを主成分とする加水分解型コーティング剤(有機
金属ゲル)をディスペンサで塗布した後、100〜30
0℃で加熱して硬化させ、保護膜16とした。
【0118】なお、Al、Si、Oを主成分とする加水
分解型コーティング剤として、ここでは、トリ(n−ブ
トキシ)アルミニウムと、テトラ(n−ブチル)シリケ
ートとを、酸化物に換算したときの37:63の重量比
で含むn−ブタノール溶液を常温で加水分解して得られ
たゲルを用いた。
分解型コーティング剤として、ここでは、トリ(n−ブ
トキシ)アルミニウムと、テトラ(n−ブチル)シリケ
ートとを、酸化物に換算したときの37:63の重量比
で含むn−ブタノール溶液を常温で加水分解して得られ
たゲルを用いた。
【0119】最後に、ガラス板4aのカラーフィルタ1
5および保護膜16を形成していない面に、スパッタリ
ングによりITO膜5cを形成し、洗浄した。以上によ
り、本実施例における工程(1)の出発材料である、表
裏一方の面に、保護膜16で保護されたカラーフィルタ
15を備え、他方の面にITO膜5cを備えるソーダガ
ラス板4aが作製された。
5および保護膜16を形成していない面に、スパッタリ
ングによりITO膜5cを形成し、洗浄した。以上によ
り、本実施例における工程(1)の出発材料である、表
裏一方の面に、保護膜16で保護されたカラーフィルタ
15を備え、他方の面にITO膜5cを備えるソーダガ
ラス板4aが作製された。
【0120】本実施例でも、実施例2と同様に、発色の
コントラストのよい表示パネルが精度よく得られた。ま
た、本実施例のガス放電型カラー表示パネルは、有機質
の色フィルタを搭載したことにより、実施例2よりもさ
らに色純度の良い良好な表示を行うことができた。
コントラストのよい表示パネルが精度よく得られた。ま
た、本実施例のガス放電型カラー表示パネルは、有機質
の色フィルタを搭載したことにより、実施例2よりもさ
らに色純度の良い良好な表示を行うことができた。
【0121】<実施例19>本実施例では、図8に示す
ように、前面基板1のガラス板4aとITO電極5a,
5bとの間に、色フィルタ15および絶縁膜17を備え
る表示パネルを作製した。表示パネルの他の構成は、実
施例1において作製したのものと同様である。なお、色
フィルタ15は、実施例18に形成したものと同様であ
る。また、絶縁膜17は、透明な無機物からなり、IT
O膜5cを形成する際に色フィルタ15を保護し、ま
た、ITO電極5a,5bと、Crからなるブラックマ
トリクス15bとの間の電気的絶縁を確保するためのも
のである。
ように、前面基板1のガラス板4aとITO電極5a,
5bとの間に、色フィルタ15および絶縁膜17を備え
る表示パネルを作製した。表示パネルの他の構成は、実
施例1において作製したのものと同様である。なお、色
フィルタ15は、実施例18に形成したものと同様であ
る。また、絶縁膜17は、透明な無機物からなり、IT
O膜5cを形成する際に色フィルタ15を保護し、ま
た、ITO電極5a,5bと、Crからなるブラックマ
トリクス15bとの間の電気的絶縁を確保するためのも
のである。
【0122】本実施例では、実施例2と同様にして表示
パネルを作製した。ただし、実施例2では、工程(1)
の出発材料として、ITO膜5cの形成されたソーダガ
ラス板4aを用いたが、本実施例では、このかわりに、
表裏一方の面に、色フィルタ15、絶縁膜17、および
ITO膜5cをこの順で備えるソーダガラス板4aを用
いた。
パネルを作製した。ただし、実施例2では、工程(1)
の出発材料として、ITO膜5cの形成されたソーダガ
ラス板4aを用いたが、本実施例では、このかわりに、
表裏一方の面に、色フィルタ15、絶縁膜17、および
ITO膜5cをこの順で備えるソーダガラス板4aを用
いた。
【0123】本実施例における工程(1)の出発材料
は、つぎのようにして作製した。まず、実施例18のス
テップ1801〜1815と同様にして、ソーダガラス
板4a表面に、Crからなるブラックマトリクス15b
と、赤、緑、青のフィルタ領域15aと形成した。つぎ
に、得られた色フィルタ15表面に、工程(2)で用い
たものと同様の、Al、Si、Oを主成分とする加水分
解型コーティング剤をスピンナーで塗布し、100〜4
00℃の温度で5〜60分間低温加熱して、厚さ:0.
01〜0.02mmの透明絶縁無機膜17を形成した。
最後に、スパッタリングにより絶縁膜17表面にITO
膜5cを形成して、工程(1)の出発材料である、色フ
ィルタ15、絶縁膜17、およびITO膜5cを備える
ガラス板4aを得た。
は、つぎのようにして作製した。まず、実施例18のス
テップ1801〜1815と同様にして、ソーダガラス
板4a表面に、Crからなるブラックマトリクス15b
と、赤、緑、青のフィルタ領域15aと形成した。つぎ
に、得られた色フィルタ15表面に、工程(2)で用い
たものと同様の、Al、Si、Oを主成分とする加水分
解型コーティング剤をスピンナーで塗布し、100〜4
00℃の温度で5〜60分間低温加熱して、厚さ:0.
01〜0.02mmの透明絶縁無機膜17を形成した。
最後に、スパッタリングにより絶縁膜17表面にITO
膜5cを形成して、工程(1)の出発材料である、色フ
ィルタ15、絶縁膜17、およびITO膜5cを備える
ガラス板4aを得た。
【0124】本実施例でも、実施例2と同様に、発色の
コントラストのよい表示パネルが精度よく得られた。ま
た、本実施例のガス放電型カラー表示パネルは、有機質
の色フィルタを搭載したことにより、実施例2よりもさ
らに色純度の良い良好な表示を行うことができた。
コントラストのよい表示パネルが精度よく得られた。ま
た、本実施例のガス放電型カラー表示パネルは、有機質
の色フィルタを搭載したことにより、実施例2よりもさ
らに色純度の良い良好な表示を行うことができた。
【0125】なお、本実施例では、色フィルタ15が放
電空間3dに近いところに形成されているため、実施例
18の表示パネルよりも広い視野角が得られた。
電空間3dに近いところに形成されているため、実施例
18の表示パネルよりも広い視野角が得られた。
【0126】<実施例20>本実施例では、実施例18
と同様にして、図19に示す、色フィルタ15を備える
表示パネルを作製した。ただし、バリアリブ12は、実
施例15と同様にして作製した。本実施例でも、実施例
18と同様に、色純度のよい良好な表示パネルを得るこ
とができた。
と同様にして、図19に示す、色フィルタ15を備える
表示パネルを作製した。ただし、バリアリブ12は、実
施例15と同様にして作製した。本実施例でも、実施例
18と同様に、色純度のよい良好な表示パネルを得るこ
とができた。
【0127】なお、図19(a)はアドレス電極9に平
行で、基板1,2表面に垂直な平面で本実施例の表示パ
ネルの一部を切断した場合の断面図である。また、図1
9(b)は、図19(a)のAの位置での断面図であ
り、その切断面は、アドレス電極9に垂直(すなわちト
リガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂直な平面
である。図19(c)は、図19(a)のBの位置での
断面図であり、その切断面は、アドレス電極9に垂直
(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板1,2表面
に垂直な平面である。
行で、基板1,2表面に垂直な平面で本実施例の表示パ
ネルの一部を切断した場合の断面図である。また、図1
9(b)は、図19(a)のAの位置での断面図であ
り、その切断面は、アドレス電極9に垂直(すなわちト
リガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂直な平面
である。図19(c)は、図19(a)のBの位置での
断面図であり、その切断面は、アドレス電極9に垂直
(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板1,2表面
に垂直な平面である。
【0128】<実施例21>本実施例では、実施例18
と同様にして、図23に示す、色フィルタ15を備える
表示パネルを作製した。ただし、バリアリブ12は、実
施例15と同様にして作製した。本実施例でも、実施例
18と同様に、色純度のよい良好な表示パネルを得るこ
とができた。
と同様にして、図23に示す、色フィルタ15を備える
表示パネルを作製した。ただし、バリアリブ12は、実
施例15と同様にして作製した。本実施例でも、実施例
18と同様に、色純度のよい良好な表示パネルを得るこ
とができた。
【0129】なお、図23(a)はアドレス電極9に平
行で、基板1,2表面に垂直な平面で本実施例の表示パ
ネルの一部を切断した場合の断面図である。また、図2
3(b)は、図23(a)のAの位置での断面図であ
り、その切断面は、アドレス電極9に垂直(すなわちト
リガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂直な平面
である。図23(c)は、図23(a)のBの位置での
断面図であり、その切断面は、アドレス電極9に垂直
(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板1,2表面
に垂直な平面である。
行で、基板1,2表面に垂直な平面で本実施例の表示パ
ネルの一部を切断した場合の断面図である。また、図2
3(b)は、図23(a)のAの位置での断面図であ
り、その切断面は、アドレス電極9に垂直(すなわちト
リガ電極10に平行)で、基板1,2表面に垂直な平面
である。図23(c)は、図23(a)のBの位置での
断面図であり、その切断面は、アドレス電極9に垂直
(すなわちトリガ電極10に平行)で、基板1,2表面
に垂直な平面である。
【0130】<実施例22>本実施例により作製した表
示パネルの断面図を、図24および図25に示す。図1
と同様に、図24(a)はアドレス電極9に平行で、基
板1,2表面に垂直な平面で本実施例の表示パネルの一
部を切断した場合の断面図である。また、図24(b)
は、図24(a)のA−A’の位置での断面図であり、
その切断面は、アドレス電極9に垂直で、基板1,2表
面に垂直な平面である。図24(c)は、図24(a)
のB−B’の位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直で、基板1,2表面に垂直な平面で
ある。
示パネルの断面図を、図24および図25に示す。図1
と同様に、図24(a)はアドレス電極9に平行で、基
板1,2表面に垂直な平面で本実施例の表示パネルの一
部を切断した場合の断面図である。また、図24(b)
は、図24(a)のA−A’の位置での断面図であり、
その切断面は、アドレス電極9に垂直で、基板1,2表
面に垂直な平面である。図24(c)は、図24(a)
のB−B’の位置での断面図であり、その切断面は、ア
ドレス電極9に垂直で、基板1,2表面に垂直な平面で
ある。
【0131】また、図24(a)においてCで示した平
面での断面図を、図25(a)に示し、図24(a)に
おいてDで示した平面での断面図を、図25(b)に示
す。なお、図25(a)および(b)において、保護膜
8a,8bおよび誘電体層7a,7bの図示は省略し、
これらの層8a,8b,7a,7bの奥に存在する電極
5a,5b,6a,6b,9a,9bと、さらにその奥
のガラス板4a,4bを図示した。また、図25(b)
に図示されている電極9a,9bは、断面ではないが、
図を見やすくするためにハッチングを付した。
面での断面図を、図25(a)に示し、図24(a)に
おいてDで示した平面での断面図を、図25(b)に示
す。なお、図25(a)および(b)において、保護膜
8a,8bおよび誘電体層7a,7bの図示は省略し、
これらの層8a,8b,7a,7bの奥に存在する電極
5a,5b,6a,6b,9a,9bと、さらにその奥
のガラス板4a,4bを図示した。また、図25(b)
に図示されている電極9a,9bは、断面ではないが、
図を見やすくするためにハッチングを付した。
【0132】補助放電用電極として、実施例1〜8で
は、誘電体7bを隔てて上下に離間した2電極(アドレ
ス電極9およびトリガ電極10)を形成したが、本実施
例では、図24(b)に示すように、同一平面に形成さ
れた2本のアドレス電極9(9aおよび9b)からなる
補助放電用電極対140を形成し、トリガ電極10は形
成しない。また、本実施例では、図24(a)に示すよ
うに、主放電用電極対60の一方のバス電極6bを、導
通経路3eの上部に形成する。
は、誘電体7bを隔てて上下に離間した2電極(アドレ
ス電極9およびトリガ電極10)を形成したが、本実施
例では、図24(b)に示すように、同一平面に形成さ
れた2本のアドレス電極9(9aおよび9b)からなる
補助放電用電極対140を形成し、トリガ電極10は形
成しない。また、本実施例では、図24(a)に示すよ
うに、主放電用電極対60の一方のバス電極6bを、導
通経路3eの上部に形成する。
【0133】以下、本実施例の製造方法の一例を、図2
6を用いて説明する。なお、特に明示しない限り、ガラ
ス板サイズ、各層の膜厚等は実施例1と同様である。
6を用いて説明する。なお、特に明示しない限り、ガラ
ス板サイズ、各層の膜厚等は実施例1と同様である。
【0134】A.前面基板の作製 (22−1)主放電用電極の形成 まず、中性洗剤等を用いて洗浄した、ソーダガラスから
なる前面基板用ガラス板4a上に、スパッタリング法あ
るいは電子線蒸着法により酸化スズ(SnO2)膜ある
いはITO膜などの透明導電膜5cを形成した(図26
(a))。ついで、周知のフォトエッチング法によって
透明導電膜5cの加工を行い、透明電極5a、5bの電
極パターンを形成した(図26(b))。透明電極のパ
ターン寸法は、製造する放電セルの大きさに合わせて定
めれば良い。
なる前面基板用ガラス板4a上に、スパッタリング法あ
るいは電子線蒸着法により酸化スズ(SnO2)膜ある
いはITO膜などの透明導電膜5cを形成した(図26
(a))。ついで、周知のフォトエッチング法によって
透明導電膜5cの加工を行い、透明電極5a、5bの電
極パターンを形成した(図26(b))。透明電極のパ
ターン寸法は、製造する放電セルの大きさに合わせて定
めれば良い。
【0135】次に、ガラス板4aの透明電極5a,5b
を形成した表面の全面に、スパッタリング法あるいは電
子線蒸着法により、クロム膜により銅膜をサンドイッチ
したCr/Cu/Cr積層膜を形成した。このCr/C
u/Cr積層膜を、周知のフォトエッチング法によって
加工し、透明電極5a,5b表面にCr/Cu/Crの
パターンを形成し、バス電極6a,6bとした(図26
(c))。Cu膜の膜厚とバス電極のパターン寸法と
は、バス電極6a,6bに要求される抵抗値によって定
めれば良い。
を形成した表面の全面に、スパッタリング法あるいは電
子線蒸着法により、クロム膜により銅膜をサンドイッチ
したCr/Cu/Cr積層膜を形成した。このCr/C
u/Cr積層膜を、周知のフォトエッチング法によって
加工し、透明電極5a,5b表面にCr/Cu/Crの
パターンを形成し、バス電極6a,6bとした(図26
(c))。Cu膜の膜厚とバス電極のパターン寸法と
は、バス電極6a,6bに要求される抵抗値によって定
めれば良い。
【0136】(22−2)誘電体層および保護膜の形成 得られた電極5a,5b,6a,6bを覆うように、ガ
ラス板4a表面に、実施例2で用いたものと同様の、A
l、Si、およびOを主成分とする加水分解型コーティ
ング剤(有機金属ゲル)とフィラとからなる組成物をブ
レード法あるいはスプレー法によって塗布し、100〜
400℃の温度で1〜60分間加熱することにより、厚
さ0.001〜0.03mmの誘電体層7aを形成した
(図26(d))。さらに、この誘電体層7a表面に、
スパッタリング法あるいは電子線蒸着法により、MgO
からなる保護層8aを形成した。これによって前面基板
1が得られた(図26(e))。
ラス板4a表面に、実施例2で用いたものと同様の、A
l、Si、およびOを主成分とする加水分解型コーティ
ング剤(有機金属ゲル)とフィラとからなる組成物をブ
レード法あるいはスプレー法によって塗布し、100〜
400℃の温度で1〜60分間加熱することにより、厚
さ0.001〜0.03mmの誘電体層7aを形成した
(図26(d))。さらに、この誘電体層7a表面に、
スパッタリング法あるいは電子線蒸着法により、MgO
からなる保護層8aを形成した。これによって前面基板
1が得られた(図26(e))。
【0137】B.背面基板の作製 (22−3)補助放電用電極の形成 つぎに、背面基板2の製造方法について説明する。ま
ず、中性洗剤等を用いて洗浄したソーダガラスからなる
背面基板用ガラス板4b上に、スパッタリング法あるい
は電子線蒸着法により、Cr膜でCu膜をサンドイッチ
したCr/Cu/Cr積層膜9cを形成した(図26
(f))。この積層膜9cを、周知のフォトエッチング
法により加工し、補助放電用電極9の電極パターンを形
成した(図26(g))。なお、Cu膜の膜厚と補助放
電用電極のパターン寸法は補助放電用電極に要求される
抵抗値によって定めれば良い。
ず、中性洗剤等を用いて洗浄したソーダガラスからなる
背面基板用ガラス板4b上に、スパッタリング法あるい
は電子線蒸着法により、Cr膜でCu膜をサンドイッチ
したCr/Cu/Cr積層膜9cを形成した(図26
(f))。この積層膜9cを、周知のフォトエッチング
法により加工し、補助放電用電極9の電極パターンを形
成した(図26(g))。なお、Cu膜の膜厚と補助放
電用電極のパターン寸法は補助放電用電極に要求される
抵抗値によって定めれば良い。
【0138】(22−4)誘電体層および保護膜の形成 得られた補助放電用電極9を覆うように、ガラス板4b
表面に、上述の工程(22−2)で用いたものと同じ加
水分解型コーティング剤をブレード法あるいはスプレー
法により塗布し、100〜400℃の温度で1〜60分
間加熱して、厚さ0.001〜0.03mmの誘電体層
7bを形成した(図26(h))。さらに、誘電体層7
b表面に、スパッタリング法あるいは電子線蒸着法を用
いてMgOからなる保護層8bを形成した(図26
(i))。これによって背面基板2が得られた。なお、
背面基板2には、パネル組み立て後に行う排気とガス導
入のためにチップ管(図示せず)を取り付けた。
表面に、上述の工程(22−2)で用いたものと同じ加
水分解型コーティング剤をブレード法あるいはスプレー
法により塗布し、100〜400℃の温度で1〜60分
間加熱して、厚さ0.001〜0.03mmの誘電体層
7bを形成した(図26(h))。さらに、誘電体層7
b表面に、スパッタリング法あるいは電子線蒸着法を用
いてMgOからなる保護層8bを形成した(図26
(i))。これによって背面基板2が得られた。なお、
背面基板2には、パネル組み立て後に行う排気とガス導
入のためにチップ管(図示せず)を取り付けた。
【0139】C.組立 (22−5)基板1〜3の組立およびガスの封入 実施例1の組み立て工程と同様にして、工程(22−
2)において得られた前面基板1と、実施例1と同様に
して作製した隔壁基板3(図26(i))と、工程(2
2−3)において得られた背面基板2とを、組み立て、
封止し、内部を減圧してガスを注入して、チップオフを
行った(図26(k))。なお、本実施例では封入する
放電ガスとして、3体積%のXeを含むNeガスを用い
た。
2)において得られた前面基板1と、実施例1と同様に
して作製した隔壁基板3(図26(i))と、工程(2
2−3)において得られた背面基板2とを、組み立て、
封止し、内部を減圧してガスを注入して、チップオフを
行った(図26(k))。なお、本実施例では封入する
放電ガスとして、3体積%のXeを含むNeガスを用い
た。
【0140】D.結果 以上の工程により、ガス放電型表示パネルが得られた。
なお、本実施例のガス放電型表示パネルは、実施例8と
同様に、400℃以下の低温プロセスで製造できるた
め、歪点は低いが安価なソーダガラス等のガラスを基材
として使用できる。しかし、歪点の高い材料を基材とし
て用いれば、製造プロセスの温度を400℃以上として
もよい。製造プロセスの温度を400℃以上にしても、
本実施例のガス放電型表示パネルを作製することができ
る。
なお、本実施例のガス放電型表示パネルは、実施例8と
同様に、400℃以下の低温プロセスで製造できるた
め、歪点は低いが安価なソーダガラス等のガラスを基材
として使用できる。しかし、歪点の高い材料を基材とし
て用いれば、製造プロセスの温度を400℃以上として
もよい。製造プロセスの温度を400℃以上にしても、
本実施例のガス放電型表示パネルを作製することができ
る。
【0141】本実施例により得られたガス放電型表示パ
ネルにおいても、バリアリブ11は前面基板1の放電空
間側の面に接触することにより、バリアリブ12が背面
基板2の放電空間側の面に接触することにより、それぞ
れ放電空間を仕切っている。これら仕切られたそれぞれ
の空間が放電セルを形成し、個々の放電セルは、それぞ
れ隔壁基板3による仕切りによって分離されている。な
お、放電セルは格子状のバリアリブ11により、直交す
る2軸を有するマトリクス状に形成されている。このマ
トリクスの一方の軸は補助放電用電極9に沿い、他方の
軸は主放電用電極60に沿っている。
ネルにおいても、バリアリブ11は前面基板1の放電空
間側の面に接触することにより、バリアリブ12が背面
基板2の放電空間側の面に接触することにより、それぞ
れ放電空間を仕切っている。これら仕切られたそれぞれ
の空間が放電セルを形成し、個々の放電セルは、それぞ
れ隔壁基板3による仕切りによって分離されている。な
お、放電セルは格子状のバリアリブ11により、直交す
る2軸を有するマトリクス状に形成されている。このマ
トリクスの一方の軸は補助放電用電極9に沿い、他方の
軸は主放電用電極60に沿っている。
【0142】各放電セルは前面基板1と背面基板2の間
に設けられた導通経路3eを有する隔壁13によって主
放電空間3dと補助放電空間3cに分離されている。隔
壁13の主放電空間側の面とバリアリブ11の側面には
蛍光体層14が形成され、この蛍光体層14の発光によ
り、各放電セルによる表示が行なわれる。個々の放電セ
ルの主放電空間3dは、それぞれバリアリブ11および
隔壁13によって囲まれている。これに対して、補助放
電空間3cは、図26(b)に示すように補助放電用電
極9に平行なバリアリブ12によってストライプ状に形
成されている。すなわち、補助放電用電極9に沿った放
電セル列の各放電セルの補助放電空間3cは連続してお
り、その全体が一空間をなしている。
に設けられた導通経路3eを有する隔壁13によって主
放電空間3dと補助放電空間3cに分離されている。隔
壁13の主放電空間側の面とバリアリブ11の側面には
蛍光体層14が形成され、この蛍光体層14の発光によ
り、各放電セルによる表示が行なわれる。個々の放電セ
ルの主放電空間3dは、それぞれバリアリブ11および
隔壁13によって囲まれている。これに対して、補助放
電空間3cは、図26(b)に示すように補助放電用電
極9に平行なバリアリブ12によってストライプ状に形
成されている。すなわち、補助放電用電極9に沿った放
電セル列の各放電セルの補助放電空間3cは連続してお
り、その全体が一空間をなしている。
【0143】前面基板1には、各放電セルごとに、主放
電用電極対60が設けられている。主放電用電極対は、
透明電極5aおよびバス電極6aと、それらと対向する
透明電極5bおよびバス電極6bとからなる。これらの
主放電用電極5a,5b,6a,6bは、それぞれ、パ
ネル表面に垂直な(すなわちガラス板4aからガラス板
4bへ垂直に下した)、アドレス電極9を含む平面に垂
直に、主放電電極に沿った放電セル列ごとに備えられ
た、帯状の電極である。
電用電極対60が設けられている。主放電用電極対は、
透明電極5aおよびバス電極6aと、それらと対向する
透明電極5bおよびバス電極6bとからなる。これらの
主放電用電極5a,5b,6a,6bは、それぞれ、パ
ネル表面に垂直な(すなわちガラス板4aからガラス板
4bへ垂直に下した)、アドレス電極9を含む平面に垂
直に、主放電電極に沿った放電セル列ごとに備えられ
た、帯状の電極である。
【0144】背面基板2に設けられた補助放電用電極9
は、帯状の電極であり、互いに平行な2本の電極9(電
極9a,9b)により補助放電用電極対140が形成さ
れている。この補助放電用電極対140は、該電極9に
沿った放電セル列ごとに設けられている。
は、帯状の電極であり、互いに平行な2本の電極9(電
極9a,9b)により補助放電用電極対140が形成さ
れている。この補助放電用電極対140は、該電極9に
沿った放電セル列ごとに設けられている。
【0145】また本実施例では、図24(b)および
(c)と図26(b)とからわかるように、パネル表面
から垂直にみて、補助放電電極対140とバリアリブ1
2とが重ならないようなっているが、隣の放電セルに対
応する補助放電用電極9と短絡しない限り、補助放電用
電極9の一部とバリアリブ12の一部が重なってもさし
つかえない。これは、各放電セルの補助放電空間3cが
前面基板1の電極にほぼ直交して互いに平行に配置され
ているバリアリブ12によって分離されているからであ
る。
(c)と図26(b)とからわかるように、パネル表面
から垂直にみて、補助放電電極対140とバリアリブ1
2とが重ならないようなっているが、隣の放電セルに対
応する補助放電用電極9と短絡しない限り、補助放電用
電極9の一部とバリアリブ12の一部が重なってもさし
つかえない。これは、各放電セルの補助放電空間3cが
前面基板1の電極にほぼ直交して互いに平行に配置され
ているバリアリブ12によって分離されているからであ
る。
【0146】本実施例の表示パネルにおいて、ある放電
セルを発光させるためには、まず、この発光させる放電
セルの下を通る補助放電電極対140に交流電圧を加え
て補助放電を発生させる。この補助放電の蛍光体14へ
の影響は隔壁13によって遮断されるため、蛍光体14
は発光しない。一方、発光させる放電セルの直上を通る
主放電電極対60に、放電開始電圧より低い交流電圧を
印加する。この状態で、発光させる放電セルの直上を通
る前面基板1の電極(主放電電極対60)の一方の電極
と、発光させる放電セルの直下を通る補助放電電極対1
40の一方の補助放電用電極9との間に電圧を印加す
る。これにより、補助放電によって発生した荷電粒子等
が導通経路3eを通って主放電空間3dに広がる。する
と、主放電電極対60を被覆している誘電体層8を介し
てMgO層9表面に壁電荷パターンが形成され、壁電荷
による電圧が印加電圧に畳重されて主放電が発生する。
すなわち、発光させる所定の放電セルにおいて主放電が
発生することになる。この主放電によって3%のXeを
含むNeガスが励起されて紫外線を発生し、この紫外線
によって蛍光体14が発光し、前面基板1の透明部分を
介して外部に光が放出される。
セルを発光させるためには、まず、この発光させる放電
セルの下を通る補助放電電極対140に交流電圧を加え
て補助放電を発生させる。この補助放電の蛍光体14へ
の影響は隔壁13によって遮断されるため、蛍光体14
は発光しない。一方、発光させる放電セルの直上を通る
主放電電極対60に、放電開始電圧より低い交流電圧を
印加する。この状態で、発光させる放電セルの直上を通
る前面基板1の電極(主放電電極対60)の一方の電極
と、発光させる放電セルの直下を通る補助放電電極対1
40の一方の補助放電用電極9との間に電圧を印加す
る。これにより、補助放電によって発生した荷電粒子等
が導通経路3eを通って主放電空間3dに広がる。する
と、主放電電極対60を被覆している誘電体層8を介し
てMgO層9表面に壁電荷パターンが形成され、壁電荷
による電圧が印加電圧に畳重されて主放電が発生する。
すなわち、発光させる所定の放電セルにおいて主放電が
発生することになる。この主放電によって3%のXeを
含むNeガスが励起されて紫外線を発生し、この紫外線
によって蛍光体14が発光し、前面基板1の透明部分を
介して外部に光が放出される。
【0147】以上述べてきたように、指定した放電セル
の下を通る補助放電電極対に交流電圧を印加することに
よって補助放電を発生させ、指定した放電セルの上を通
る前面基板1の電極の一方の電極と補助放電電極対の一
方の電極の間に電圧を印加して放電セルを指定し、指定
した放電セルの上を通る主放電電極対に交流電圧を印加
することによって所定の表示セルを発光させることがで
きる。
の下を通る補助放電電極対に交流電圧を印加することに
よって補助放電を発生させ、指定した放電セルの上を通
る前面基板1の電極の一方の電極と補助放電電極対の一
方の電極の間に電圧を印加して放電セルを指定し、指定
した放電セルの上を通る主放電電極対に交流電圧を印加
することによって所定の表示セルを発光させることがで
きる。
【0148】なお、蛍光体14は主放電空間3dの内壁
のみに備えられているため、補助放電によってはほとん
ど発光しない。また、補助放電のガス放電による発光
は、隔壁13により覆い隠されている。そこで、本実施
例では、主放電による発光だけが前面基板1側から観測
されるので、充分高いコントラストを得ることができ
る。
のみに備えられているため、補助放電によってはほとん
ど発光しない。また、補助放電のガス放電による発光
は、隔壁13により覆い隠されている。そこで、本実施
例では、主放電による発光だけが前面基板1側から観測
されるので、充分高いコントラストを得ることができ
る。
【0149】なお、導通経路3eが大きい場合、補助放
電のガス放電による光が前面基板1を通して外部に放射
され、コントラストが低下する恐れがある。この場合に
は、不透明材料からなるバス電極6a,6bと導通経路
3eを重なるように配置し、前面基板1を通過する補助
放電のガス放電による光をバス電極6a,6bによって
遮ることが有効である。
電のガス放電による光が前面基板1を通して外部に放射
され、コントラストが低下する恐れがある。この場合に
は、不透明材料からなるバス電極6a,6bと導通経路
3eを重なるように配置し、前面基板1を通過する補助
放電のガス放電による光をバス電極6a,6bによって
遮ることが有効である。
【0150】従来のガス放電型表示パネルでは、主放電
やアドレス放電あるいは補助放電を前面基板と背面基板
の間に電圧を印加して行っている。それに対し、本実施
例のガス放電型表示パネルでは、前面基板に設けられた
透明電極間に電圧を印加して主放電を発生させ、背面基
板に設けられた補助放電用電極間に電圧を印加すること
によって補助放電を発生させている。かかる構成では、
透明電極間の距離や補助放電用電極間の距離を小さくで
きるため、主放電あるいは補助放電を発生させるために
印加する電圧を低くすることができる。すなわち、本実
施例によれば、補助放電と主放電をそれぞれ同一基板上
に近接して設けた電極によって行うので補助放電と主放
電を発生させるために印加する電圧を低くでき、さら
に、補助放電による発光を隔壁によって防止することか
ら表示画面のコントラストを高くできる効果がある。従
って、本実施例のガス放電型表示パネルにより表示画面
の高いコントラストと低い駆動電圧が達成される。
やアドレス放電あるいは補助放電を前面基板と背面基板
の間に電圧を印加して行っている。それに対し、本実施
例のガス放電型表示パネルでは、前面基板に設けられた
透明電極間に電圧を印加して主放電を発生させ、背面基
板に設けられた補助放電用電極間に電圧を印加すること
によって補助放電を発生させている。かかる構成では、
透明電極間の距離や補助放電用電極間の距離を小さくで
きるため、主放電あるいは補助放電を発生させるために
印加する電圧を低くすることができる。すなわち、本実
施例によれば、補助放電と主放電をそれぞれ同一基板上
に近接して設けた電極によって行うので補助放電と主放
電を発生させるために印加する電圧を低くでき、さら
に、補助放電による発光を隔壁によって防止することか
ら表示画面のコントラストを高くできる効果がある。従
って、本実施例のガス放電型表示パネルにより表示画面
の高いコントラストと低い駆動電圧が達成される。
【0151】また、本実施例では、補助放電を発生させ
るための電極を、同一平面上の2つの補助放電用電極9
とした。このため、本実施例における補助放電のために
印加する電圧を、実施例1におけるそれよりも低くする
ことができた。
るための電極を、同一平面上の2つの補助放電用電極9
とした。このため、本実施例における補助放電のために
印加する電圧を、実施例1におけるそれよりも低くする
ことができた。
【0152】<実施例23>実施例1と同様にして表示
パネルを作製した。ただし、誘電体材料として、有機金
属ゲルのかわりに、水ガラスを用いた。本実施例におい
て用いた水ガラスは、カリウム成分をK2Oに換算して
5.4重量%、ケイ素成分をSiO2に換算して15.
1重量%含み、水を79.5%含むカリウムケイ素酸塩
水溶液である。本実施例においても、実施例1と同様に
良好なガス放電型表示パネルが得られた。
パネルを作製した。ただし、誘電体材料として、有機金
属ゲルのかわりに、水ガラスを用いた。本実施例におい
て用いた水ガラスは、カリウム成分をK2Oに換算して
5.4重量%、ケイ素成分をSiO2に換算して15.
1重量%含み、水を79.5%含むカリウムケイ素酸塩
水溶液である。本実施例においても、実施例1と同様に
良好なガス放電型表示パネルが得られた。
【0153】<実施例24〜34>実施例2〜12と同
様にして表示パネルを作製した。ただし、誘電体材料と
して、有機金属ゲルのかわりに、実施例23と同様の水
ガラスを用いた。実施例24〜34の各実施例において
も、実施例2〜12と同様に良好なガス放電型表示パネ
ルが得られた。
様にして表示パネルを作製した。ただし、誘電体材料と
して、有機金属ゲルのかわりに、実施例23と同様の水
ガラスを用いた。実施例24〜34の各実施例において
も、実施例2〜12と同様に良好なガス放電型表示パネ
ルが得られた。
【0154】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、低温で、平滑な表面を有する絶縁性の良好な誘電体
層を形成できる。
ば、低温で、平滑な表面を有する絶縁性の良好な誘電体
層を形成できる。
【図1】 実施例1のガス放電型カラー表示パネルの構
造を示す部分拡大断面図である。
造を示す部分拡大断面図である。
【図2】 実施例13のガス放電型カラー表示パネルの
構造を示す部分拡大断面図である。
構造を示す部分拡大断面図である。
【図3】 実施例14のガス放電型カラー表示パネルの
構造を示す部分拡大断面図である。
構造を示す部分拡大断面図である。
【図4】 実施例15のガス放電型カラー表示パネルの
構造を示す部分拡大断面図である。
構造を示す部分拡大断面図である。
【図5】 実施例16のガス放電型カラー表示パネルの
構造を示す部分拡大断面図である。
構造を示す部分拡大断面図である。
【図6】 実施例17のガス放電型カラー表示パネルの
構造を示す部分拡大断面図である。
構造を示す部分拡大断面図である。
【図7】 実施例18のガス放電型カラー表示パネルの
構造を示す部分拡大断面図である。
構造を示す部分拡大断面図である。
【図8】 実施例19のガス放電型カラー表示パネルの
構造を示す部分拡大断面図である。
構造を示す部分拡大断面図である。
【図9】 実施例1のガス放電型カラー表示パネルのバ
リアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
リアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
【図10】 実施例1のガス放電型カラー表示パネルの
製造方法を示す説明図である。
製造方法を示す説明図である。
【図11】 実施例13のガス放電型カラー表示パネル
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
【図12】 実施例14のガス放電型カラー表示パネル
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
【図13】 実施例15のガス放電型カラー表示パネル
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
【図14】 実施例19のガス放電型カラー表示パネル
の製造方法を示す説明図である。
の製造方法を示す説明図である。
【図15】 実施例16のガス放電型カラー表示パネル
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
【図16】 実施例17のガス放電型カラー表示パネル
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
のバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
【図17】 誘電体であるセラミックの表面の走査型電
子顕微鏡写真である。
子顕微鏡写真である。
【図18】 実施例18のカラーフィルタの形成工程を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図19】 実施例20のガス放電型カラー表示パネル
の構造を示す部分拡大断面図である。
の構造を示す部分拡大断面図である。
【図20】 従来技術によるガス放電型カラー表示パネ
ルの構造を示す部分拡大断面図である。
ルの構造を示す部分拡大断面図である。
【図21】 従来技術によるガス放電型カラー表示パネ
ルのバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
ルのバリアリブの構造を示す部分拡大断面図である。
【図22】 従来技術によるガス放電型カラー表示パネ
ルの部分斜視図である。
ルの部分斜視図である。
【図23】 実施例21のガス放電型カラー表示パネル
の構造を示す部分拡大断面図である。
の構造を示す部分拡大断面図である。
【図24】 実施例22のガス放電型カラー表示パネル
の構造を示す部分拡大断面図である。
の構造を示す部分拡大断面図である。
【図25】 実施例22のガス放電型カラー表示パネル
のバリアリブおよび電極の配置を示す部分拡大断面図で
ある。
のバリアリブおよび電極の配置を示す部分拡大断面図で
ある。
【図26】 実施例22のガス放電型カラー表示パネル
の製造方法を示す説明図である。
の製造方法を示す説明図である。
1…前面基板、2…背面基板、3…隔壁基板、3a…バ
リアリブ、3b…セル内空間、3c…補助放電空間、3
d…主放電空間、3e…導通経路、4a,4b…ソーダ
ガラス板、5…ITO膜、5a,5b…ITO電極、6
a,6b…バス電極、7a,7b…誘電体層、7c…誘
電体層の一部、8a,8b…MgO膜、9,9a,9
b,9d…アドレス電極、9c…アドレス電極(共通電
極)、10…トリガ電極、11…前面基板側のバリアリ
ブ、12…背面基板側のバリアリブ、13…補助放電空
間と主放電空間との隔壁、14…蛍光体層、15…色フ
ィルタ、15a…フィルタ領域、15b…ブラックマト
リックス、16…保護膜、17…絶縁膜、30…隔壁基
板用セラミック板、31,32…サンドブラスト用レジ
スト膜、33…封止材、41…サンドブラスト用レジス
ト膜、60…主放電用電極対、140…補助放電用電極
対、191,192…エッチング用レジスト膜。
リアリブ、3b…セル内空間、3c…補助放電空間、3
d…主放電空間、3e…導通経路、4a,4b…ソーダ
ガラス板、5…ITO膜、5a,5b…ITO電極、6
a,6b…バス電極、7a,7b…誘電体層、7c…誘
電体層の一部、8a,8b…MgO膜、9,9a,9
b,9d…アドレス電極、9c…アドレス電極(共通電
極)、10…トリガ電極、11…前面基板側のバリアリ
ブ、12…背面基板側のバリアリブ、13…補助放電空
間と主放電空間との隔壁、14…蛍光体層、15…色フ
ィルタ、15a…フィルタ領域、15b…ブラックマト
リックス、16…保護膜、17…絶縁膜、30…隔壁基
板用セラミック板、31,32…サンドブラスト用レジ
スト膜、33…封止材、41…サンドブラスト用レジス
ト膜、60…主放電用電極対、140…補助放電用電極
対、191,192…エッチング用レジスト膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高井 輝男 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所情報映像事業部内
Claims (13)
- 【請求項1】有機金属化合物を加水分解して得られるゲ
ルからなることを特徴とするガス放電型表示パネル製造
用誘電体材料。 - 【請求項2】請求項1において、 上記有機金属化合物は、 金属アルコキシドであることを特徴とするガス放電型表
示パネル製造用誘電体材料。 - 【請求項3】請求項2において、 上記金属アルコキシドは、M(OR1)nで表されること
を特徴とするガス放電型表示パネル製造用誘電体材料。
ただし、Mは金属原子を表し、R1は炭素数1〜5のア
ルキル基を表す。また、nはMの価数によって定まる正
の整数である。 - 【請求項4】請求項3において、 上記金属は、Si,Ti,Al,およびZrの少なくと
もいずれかであることを特徴とするガス放電型表示パネ
ル製造用誘電体材料。 - 【請求項5】R2O・nSiO2で表されるアルカリケイ
酸塩の水溶液(水の量が、全体の70〜90重量%)か
らなることを特徴とするガス放電型表示パネル製造用誘
電体材料。ここで、Rはナトリウムまたはカリウムであ
り、nは4〜5である。 - 【請求項6】請求項5において、 上記Rはカリウムであることを特徴とするガス放電型表
示パネル製造用誘電体材料。 - 【請求項7】有機金属化合物を加水分解して得られるゲ
ルと、無機物からなる粒状物とからなり、 上記粒状物の量は、1〜80重量%であることを特徴と
する誘電体材料組成物。 - 【請求項8】R2O・nSiO2で表されるアルカリケイ
酸塩の濃厚水溶液(水の量が、全体の70〜90重量
%)と、無機物からなる粒状物とからなり、 上記粒状物の量は、1〜80重量%であることを特徴と
する誘電体材料組成物。ここで、Rはナトリウムまたは
カリウムであり、nは4〜5である。 - 【請求項9】請求項7または8において、 上記粒状物の量は、特に70〜80重量%であることを
特徴とする誘電体材料組成物。 - 【請求項10】請求項7または8において、 上記粒状物の粒子は、粒径2μm以下の球形であること
を特徴とする誘電体材料組成物。 - 【請求項11】請求項7または8において、 上記粒状物は、 シリカ、アルミナ、ムライト、マグネシア,酸化チタ
ン,酸化ジルコニウム,酸化バナジウム、チタン酸カリ
ウム、酸化バナジウムおよび酸化鉛のうちの少なくとも
いずれかであることを特徴とする誘電体材料組成物。 - 【請求項12】間隔を保って対向して配設された、第1
の誘電体層および主放電用電極を備える前面基板と、第
2の誘電体層および補助放電用電極を備える背面基板
と、上記前面基板と上記背面基板との間に設けられた蛍
光体層とを備えるガス放電型表示パネルにおいて、 上記第1の誘電体層および第2の誘電体層のうちの少な
くとも一方は、 有機金属化合物を加水分解して得られるゲルまたは水ガ
ラスと、無機物からなる粒状物とからなる誘電体材料組
成物を加熱することにより得られる誘電体からなること
を特徴とするガス放電型表示パネル。 - 【請求項13】互いに平行にかつ対向して配設された、
第1の誘電体層および主放電用電極を備える前面基板
と、第2の誘電体層および補助放電用電極を備える背面
基板と、上記前面基板と上記背面基板との間に設けられ
た蛍光体層とを備えるガス放電型表示パネルの製造方法
において、 有機金属化合物を加水分解して得られるゲルまたは水ガ
ラスと、無機物からなる粒状物とからなる誘電体材料組
成物を加熱することにより、上記第1の誘電体層および
上記第2の誘電体層のうちの少なくともいずれかを形成
する工程を備えることを特徴とするガス放電型表示パネ
ルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7254728A JPH0971403A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | ガス放電型表示パネル用誘電体材料、誘電体材料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7254728A JPH0971403A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | ガス放電型表示パネル用誘電体材料、誘電体材料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0971403A true JPH0971403A (ja) | 1997-03-18 |
Family
ID=17269035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7254728A Pending JPH0971403A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | ガス放電型表示パネル用誘電体材料、誘電体材料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0971403A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000019479A1 (fr) * | 1998-09-29 | 2000-04-06 | Fujitsu Limited | Procede de fabrication d'un ecran a plasma et d'une structure de substrat |
US6803723B1 (en) | 1999-10-19 | 2004-10-12 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Plasma display and method for producing the same |
JP2006324076A (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-30 | Japan Pionics Co Ltd | ガラスパネル及びその製造方法、並びにそれを用いたプラズマディスプレイパネル |
JP2007535110A (ja) * | 2004-04-27 | 2007-11-29 | サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド | プラズマディスプレイパネル |
-
1995
- 1995-09-06 JP JP7254728A patent/JPH0971403A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000019479A1 (fr) * | 1998-09-29 | 2000-04-06 | Fujitsu Limited | Procede de fabrication d'un ecran a plasma et d'une structure de substrat |
US6888310B2 (en) | 1998-09-29 | 2005-05-03 | Fujitsu Limited | Plasma display panel with dielectric layer containing a filler of mica coated with titanium dioxide |
KR100662061B1 (ko) * | 1998-09-29 | 2006-12-27 | 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 | 플라즈마 디스플레이 패널 및 기판 구조체의 제조 방법 |
US6803723B1 (en) | 1999-10-19 | 2004-10-12 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Plasma display and method for producing the same |
USRE41465E1 (en) * | 1999-10-19 | 2010-08-03 | Panasonic Corporation | Plasma display and method for producing the same |
JP2007535110A (ja) * | 2004-04-27 | 2007-11-29 | サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド | プラズマディスプレイパネル |
JP4685093B2 (ja) * | 2004-04-27 | 2011-05-18 | サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド | プラズマディスプレイパネル |
JP2006324076A (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-30 | Japan Pionics Co Ltd | ガラスパネル及びその製造方法、並びにそれを用いたプラズマディスプレイパネル |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5818168A (en) | Gas discharge display panel having communicable main and auxiliary discharge spaces and manufacturing method therefor | |
US5883462A (en) | AC gas discharging type display panel with metal partition member | |
KR100812866B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 및 그 제조방법 | |
US6805601B2 (en) | Method for producing plasma display panel and the plasma display panel | |
KR100285760B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널용 격벽제조방법 및 이를 이용한 플라즈마 디스플레이 패널 소자 | |
US20060244379A1 (en) | Plasma display panel, method of manufacturing the same, and composition of partitions thereof | |
KR100852678B1 (ko) | 플라즈마 이미지 디스플레이 패널용 타일, 플라즈마 이미지 디스플레이 패널 및 플라즈마 패널 타일을 제조하는 방법 | |
JPH0971403A (ja) | ガス放電型表示パネル用誘電体材料、誘電体材料組成物 | |
JP3306511B2 (ja) | プラズマディスプレーパネルの後面基板とその製造方法 | |
JPH09283033A (ja) | ガス放電型表示パネルおよびその製造方法 | |
WO2003075301A1 (fr) | Ecran a plasma | |
JP2002056775A (ja) | プラズマディスプレイパネル用基板の製造方法、プラズマディスプレイパネル用基板及びプラズマディスプレイパネル | |
JPH09134675A (ja) | ガス放電型表示パネルおよびその製造方法 | |
JPH11339666A (ja) | Ac型プラズマディスプレイパネル用前面基板およびac型プラズマディスプレイパネル | |
JP4259190B2 (ja) | プラズマディスプレイパネルの製造方法 | |
KR100692827B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 및 그의 제조방법 | |
JPH11329254A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JP2003338248A (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
KR100759447B1 (ko) | 평판 표시 장치 및 그 제조방법 | |
JPH09283031A (ja) | ガス放電型表示パネルおよびその製造方法 | |
JP2002216620A (ja) | プラズマディスプレイ表示装置の製造方法 | |
JP2004273328A (ja) | Ac型ガス放電表示装置 | |
JP4200264B2 (ja) | シート状誘電体材料およびそれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法 | |
JP2001126627A (ja) | 薄型平面表示装置とその製造方法 | |
JP3861696B2 (ja) | シート状誘電体材料およびそれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法 |