JPH0970152A - モータ - Google Patents

モータ

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JPH0970152A
JPH0970152A JP24543595A JP24543595A JPH0970152A JP H0970152 A JPH0970152 A JP H0970152A JP 24543595 A JP24543595 A JP 24543595A JP 24543595 A JP24543595 A JP 24543595A JP H0970152 A JPH0970152 A JP H0970152A
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JP
Japan
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stator
cover
stator element
magnetic
main body
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Application number
JP24543595A
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English (en)
Inventor
Shogo Okugawa
省吾 奥川
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Nakagawa Seimitsu Kogyo KK
Original Assignee
Nakagawa Seimitsu Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体とカバーとを合着させることによって、
本体及びカバーに夫々個別に組み付けたステータ要素相
互を磁気的に接続させるようにしているモータにおい
て、本体及びカバーの夫々に対するステータ要素の組み
付けに精度を考慮する必要を無くして、その組み付け作
業を短時間で能率良く行い得るようにする。 【解決手段】 本体とカバーとの合着状態では、一方の
ステータ要素が備える磁路接続部材において、本体とカ
バーとの合着方向に対し平行又は斜状となっている側面
が、相手側のステータ要素と対向接触し、その接触部に
よって両ステータ要素の磁路が接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータに関し、特に
ハウジング及びステータが夫々分割されて組立の簡略化
が図られているモータに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のモータとしては、次のようなも
のがある。本体とそれに合着させるようにしたカバーと
から構成されたハウジング内に、ロータ回動用の磁束を
発生する為のステータと、その磁束を受けて回動するロ
ータとを備えている。上記ステータは一対のステータ要
素から構成し、一方のステータ要素は上記本体に、他方
のステータ要素は上記カバーに夫々装着している。組立
に当たっては、本体とカバーとを合着させると、上記一
方のステータ要素の端面と他方のステータ要素の端面と
が当接して両ステータ要素相互の磁気的な接続が出来る
ようにしている(例えば実開平7−9054号公報参
照)。上記のような構成のものは、組立の場合、本体と
カバーとを合着させる作業でもって両ステータ要素の磁
気的な接続も行ってしまうことが出来るので、手間数少
なく組立を行い得る組立作業上の効果がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のモータで
は、本体に対する一方のステータ要素の組み付けに誤差
があったり、カバーに対する他方のステータ要素の組み
付けに誤差があったりすると、次の、のような不具
合が生ずる。例えば本体とカバーとが合着する前に一
方のステータ要素の端面と他方のステータ要素の端面と
が当接し、本体とカバーとの間にゴミの入る隙間が出来
てしまう。本体とカバーとが合着するに至っても、未
だ一対のステータ要素の端面相互が当接しなくて、それ
ら端面相互間に隙間が出来、そこの磁気抵抗が大きくな
ってロータの回動力低下となる。これらは何れも不良品
の発生となるので、そのような不具合を回避する為には
本体やカバーに対するステータ要素の組み付けを非常に
精度高く行わねばならず、それらの組み付けに長い作業
時間を要して能率を低下させる問題点があった。
【0004】本願発明のモータは上記従来技術の問題点
を解決する為に提供するものである。第1の目的は、手
間数少なく組立を行うことが出来るモータを提供するこ
とである。第2の目的は、組立状態では本体とカバーと
がぴったりと合着して内部へのゴミの侵入を防止でき、
又ステータ要素相互が磁気的に確実に接続して所定通り
のロータ回動力が得られるようにすることである。第3
の目的は、本体やカバーに対するステータ要素の組み付
けに多少の誤差があっても本体とカバーとの合着及び一
対のステータ要素相互の磁気的接続を確実に達成できる
ようにすることによって、本体やカバーに対するステー
タ要素の組み付け作業を短時間で能率良く行うことを可
能に出来るようにすることである。他の目的及び利点は
図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らか
になるであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明におけるモータは、本体とそれに合着させ
るカバーとから構成される中空のハウジング内に、ロー
タ回動用の磁束を発する為のステータと、上記磁束を受
けて回動するロータとを備え、上記ステータは一対のス
テータ要素から構成されていて、しかも上記ハウジング
における本体に一方のステータ要素が装着され、カバー
に他方のステータ要素が装着されているモータにおい
て、一方のステータ要素においては磁路接続部材が、本
体とカバーとの合着方向に向けて他方のステータ要素の
側に延びていて、その磁路接続部材において上記合着方
向に対し平行又は斜状となる側面が、本体とカバーとの
合着の過程において、相手側のステータ要素に対し上記
合着方向に相対移動し、合着状態においては、上記磁路
接続部材における上記の側面が上記相手側のステータ要
素と対向接触して、その接触部によって両ステータ要素
の磁路が接続され、且つ上記一対のステータ要素におけ
る夫々の磁極部が上記ロータを取り囲んでいるものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本願発明の実施の形態を示す
図面について説明する。モータの一例として減速機構を
備えた所謂ギヤードモータと称されるものを示す。図1
および図2において、Hはモータにおける各種部材を収
容する為に中空に形成したハウジングを示す。ハウジン
グH内に収容されている機構の内、STはロータ回動用の
磁束Φ1を発生する為のステータ、Rは上記ステータST
の磁束Φ1を受けて回動するロータ、Cは上記ロータR
に対する通電を行う為の通電機構、GはロータRの回動
を減速して出力する為の減速機構を夫々示す。上記ステ
ータSTはハウジング内への組み付けを容易化する為に、
両者でもって一つのステータSTとなる一対のステータ要
素S1,S2(図3、図4、図9参照)によって構成し、そ
れらは両者間にロータ存置用空間49が出来るよう相互に
対向させて配置している。
【0007】次に上記ハウジングHについて説明する。
該ハウジングHはモータの組立の容易化の為に、本体1
とそれに合着させるようにしたカバー2とから構成して
いる。これら本体1及びカバー2は何れも例えば合成樹
脂材料製である。1a,2aは本体1及びカバー2における
相互の合着部を示し、これらは相互間からハウジングH
内へゴミや異物が侵入することを防止する為に、本体1
の合着部1aにあっては全周にわたり高段部1bと低段部1c
とを並設させ、カバー2の合着部2aにあってはそれらに
対応させた高段当部2bと低段当部2cとを全周にわたって
並設させている。尚3はロータRの軸を支持する為の中
間壁、4は本体1に対しカバー2を固定する為の止付ね
じである。
【0008】次に上記本体1に備えさせた構造ついて図
1乃至図7を参照して説明する。6はステータ要素S1の
装着部を示し、一例としてステータ要素S1の一部を嵌め
込む為の凹部7と機械的止め付けの為の止付片8とから
成るものを例示する。止付片8は本体1を成形する段階
では真っ直ぐな円柱状に成形しておき、ステータ要素S1
の取付に際して先端部を図示の如き形状に加工してステ
ータ要素S1の固定を図る。14はロータRを本体1に対し
て所定位置において回動自在の状態に保持する為のロー
タ保持手段で、ロータRの軸受17,18を嵌め込むように
した凹部15,16を例示する。これらの凹部15,16は軸受
17,18をロータRの軸線方向に対して所定位置に位置決
する為に、軸受17,18に周設した凹溝17a,18aに嵌合
する凸部15a,16aを備えさせてある。このような構成
の凹部15,16に軸受17,18を嵌装させることによって、
軸受17,18は定位置で支えられ、その結果、ロータRが
ステータSTの磁束を適正に受けることの出来る所定位置
で回動自在に保持される。尚上記軸受17,18は例えば黄
銅製或いは含油させた焼結金属製である。次に図6に示
す20は通電機構Cのブラシ55を装着する為のブラシ装着
部で、ブラシの元部を固着させるようにしてあり、装着
孔21と受面22とから構成している。次に図7に示す23,
24は歯車支承部で、減速機構Gにおける歯車の軸線方向
の一方側を回動自在に支承する為の軸受孔を例示する。
【0009】次にカバー2に備えさせた構造を説明す
る。図2〜図4に示す26はステータ要素S2の装着部を示
し、上記本体1と同様にステータ要素S2の一部を嵌め込
む為の凹部27と機械的止め付けの為の止付片28とから成
るものを例示する。図2、図5に示す34は上記ロータ保
持手段14によって所定位置に位置決状態で保持されてい
るロータRの位置を上記所定位置に固定する為のロータ
位置固定手段で、上記軸受17,18を押さえ付けるように
した押え部35,36を例示する。図6に示す38は通電機構
Cのブラシ55の固定の為に設けた部分で、ブラシをその
浮き上がり阻止の為に押え付けるようにした押え部を示
す。図7に示す39,40は前記歯車支承部23,24と対応し
て設けられた歯車支承部で、軸受孔を例示する。
【0010】次に図4、図9においてステータ要素S1に
ついて説明する。ステータ要素S1はロータRに磁束Φ1
を及ぼす磁極を形成する為の磁極部9と、上記磁束Φ1
を通す為の磁路部10とを有する。磁極部9はロータRの
外周に沿う円弧状をなしており、その内面が磁極の面9a
となっている。該磁極面9aはその全体がほぼ均一に例え
ばS極に磁化してある。磁路部10は上記磁極部9と他方
のステータ要素S2の磁路部との間で上記磁束Φ1の通り
道となる部分を示すものである。該磁路部10は他方のス
テータ要素S2に近接して位置させる側の端部に、ステー
タ要素S2との磁路の接続を行う為の磁路接続部材12を有
する。該磁路接続部材12は他方のステータ要素S2との磁
路の接続の為に、図示の如く、本体1とカバー2との合
着方向(図9の矢印71と平行な方向)に向けて他方のス
テータ要素S2の側に延ばしてある。該磁路接続部材12
は、次に述べる側面13をステータ要素S2に対して弾力的
に接触させる為に、ロータ存置空間49とは反対側方向へ
の弾力的な撓みを可能に構成している。例えばステータ
要素S1を後述の如き材料で形成することによって弾性を
持たせてある。尚図1、図2に示す12aは止付片8によ
る止付作業の邪魔にならぬよう磁路接続部材12に形成し
た切れ目である。13は磁路接続部材12において相手側の
ステータ要素S2に対し磁路の接続の為に接触させる側面
を示す。該側面13は、本体1とカバー2との前記合着方
向に対して横向きとなる面を言い、本例ではロータ存置
用空間49側の面を例示する。該側面13は本体1とカバー
2とが前記合着方向へ相対的に移動しても相手側のステ
ータ要素S2との接触状態を保つことができるようにする
為に、上記合着方向に対し平行又は斜状に形成する。本
例では他方のステータ要素S2に対して圧接する状態への
導入を円滑に行う為に図示の如く上記合着方向に対して
僅かに傾斜した斜面としている。尚該側面を以下では磁
路接続面とも呼ぶ。該磁路接続面13は上記磁極面9aとは
反対極性例えばN極に磁化してある。次に、上記ステー
タ要素S1はそれを本体1に止着する為の止着片11を有
し、該止着片11には止付片8を貫通させる為の透孔11a
が形成してある。
【0011】次にステータ要素S2について説明する。該
ステータ要素S2は上記ステータ要素S1と同様に、ロータ
Rに磁束Φ1を及ぼす磁極を形成する為の磁極部29と、
上記磁束Φ1を通す為の磁路部30とを有する。磁極部29
はロータRの外周に沿う円弧状をなしており、その内面
が磁極の面29aとなっている。該磁極面29aはその全体
がほぼ均一に例えばN極に磁化してある。磁路部30は上
記磁極部29と他方のステータ要素S1の磁路部10との間で
上記磁束Φ1の通り道となる部分を示すものである。33
は磁路部30において上記ステータ要素S1の磁路接続面13
との接続の為の側面を示す。該側面33は上記合着方向に
対して横向きとなる面を言い、本例では上記磁路接続面
13との接続の為に、ロータ存置用空間49とは反対側とな
っている面を示す。該側面を以下では磁路接続面とも呼
ぶ。磁路接続面33は上記磁路接続面13との接触面積を広
く保つことができるようにする為に磁路接続面13に対応
した斜面に形成している。又該磁路接続面33は上記磁極
面29aとは反対の極性例えばS極に磁化させてある。次
に、上記ステータ要素S2はそれをカバー2に止着する為
の止着片31を有し、該止着片31には止付片28を貫通させ
る為の透孔31aが形成してある。前記ステータ要素S1に
おける磁路接続面13と該ステータ要素S2における磁路接
続面33との位置関係は、本体1の合着部1aとカバー2の
合着部2aとが合着した状態で磁路接続部材12が僅かに外
方向に撓んで、磁路接続面13が磁路接続面33に弾力的に
圧接する位置関係にしてある。
【0012】上記のようなステータ要素S1,S2は、その
製造を簡易に行い得るようにする為と上記磁路接続部材
12に上記弾性を持たせる為に、例えばプラスチック磁石
の製造技術をもって製造した例を示す。即ち、強磁性材
の粉体と、その粉体を結合させる為の結合剤とを混合
し、その混合された成形材料を、磁力を印加した状態で
成形することによって製造した例を示す。上記強磁性材
の粉体としては、上記磁極面9a,29aに必要とする磁力
を得る為に、フェライト系磁粉、アルニコ系磁粉、サマ
リウム−コバルト系磁粉、ネオジウム−鉄−ボロン系磁
石等の希土類系磁粉等が、上記必要とする磁力の強さに
応じて選択される。又上記結合剤としては、各ステータ
要素S1,S2に必要な機械的強度を得る為に、ナイロン−
6、ナイロン−12、ナイロン−66、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、PBT、PET、ABS、AS樹脂等の合成樹脂
が、上記必要とする強度に応じて選択される。上記粉体
と結合剤の配合比は、必要とする磁力の強さと機械的強
度に応じて決められ、例えば前者が80〜95重量%、
後者が20〜5重量%である。しかし上記両ステータ要
素S1,S2は、上記磁極部9,29を構成する為の磁石と磁
路部10,30を構成する為のヨークとにより構成し、磁石
を例えばフェライトなどの弾力性を有しない材料で形成
し、一方ヨークを弾力的な変形が可能なヨーク材料例え
ば鉄板などで形成し、両者を接着その他の任意の一体化
手段により一体化させたものであっても良い。この場
合、磁路接続部材12はそのヨークに備えさせる。
【0013】次にロータRは通常の整流子型の直流モー
タのロータと同様の構成で、ステンレスなどの丈夫な材
料で形成したロータ軸51と、該ロータ軸51に対して軸線
方向に並設状に固定的に備えさせた電機子52及び整流子
53とでもって構成している。
【0014】次に通電機構Cは図6、図8に明示される
ブラシ55をもって構成した例を示す。該ブラシ55は、接
触部材を支える為の脚部材56とその脚部材に取付けた接
触部材57とで構成してある。脚部材56は導電性及びばね
性の良好な材料例えばベリリウム銅合金、Cu−Ni−Sn系
合金等でもって形成される。一方接触部材57は導電性が
良く耐磨耗性に優れた材料例えば銀−Pd合金、銀−金合
金でもって形成される。58は脚部材56における止付用の
元部で、上記ブラシ装着部20に対する止着を行うための
部分であり、装着孔21に差込んでそこに固定する為の差
込片59と、受面22に当接させる為の当部60とを備える。
差込片59は上記装着孔21にきつく差込んでそこに固着さ
せる為に膨出部59’を有している。61は脚部材56の弾力
性を増強する為の湾曲部、62は接触部材57の支持の為の
アーム部、63は指先で摘む為の摘み部を夫々示す。図1
に示す64は上記差込片59と一体に形成した接続端子を示
す。
【0015】次に減速機構Gは周知の構成の減速歯車機
構を例示し、66はロータ軸51に取付けたウオーム、67は
それに噛み合うウオームホイル、68,69は減速用の平歯
車、70は出力軸を夫々示す。
【0016】次に上記モータの組立を説明する。先ず本
体1に対してステータ要素S1を組み付ける。即ち凹部7
にステータ要素S1の一部が嵌まり込み止付片8が透孔11
aに貫通する状態に本体1に対してステータ要素S1を組
み入れ、止付片8の先端部を図示の如き形状に加熱変形
させてステータ要素S1を固定する。一方カバー2に対し
ても同様の手段でステータ要素S2を組み付ける。次に図
9に示すようにロータRを所定の位置に組み込む。即ち
ロータRのシャフト51に予め軸受17,18とウオーム66を
装着し、そのロータRを上記軸受17,18が凹部15,16に
嵌まり込むようにして本体1に組み付ける。これによっ
てロータRは本体1に対して所定の位置に取り付く。次
にブラシ55を図8のようにして組み付ける。その組み付
けは、例えば一方のブラシ55の摘み部63を指先で摘み、
そのブラシ55を予め位置決されている整流子53の横の空
間をめがけて差込み、差込片59を装着孔21に差込んでそ
こに固着させると共に、当部60を受面22に沿わせる。こ
の場合ブラシ55の湾曲部61は図8の状態から図6の状態
のように押し縮められて弾性反発力を生じ、その反発力
によって接触部材57の前面(整流子に面する側の面)は
整流子53の外周面に弾力的に圧接する。又受面22はその
反力を当部60から受ける。他方のブラシ55も同様にして
装着する。一方それらの作業の後に(前でも良い)、減
速機構Gにおける歯車67〜69や出力軸70の組み付けを行
う。
【0017】次に本体1とカバー2とを合着させる。例
えば上記カバー2を図9の矢印71で示す合着方向に向け
て本体1に対して被せ付ける。この過程では、先ず左右
の両磁路接続面33と左右の磁路接続面13とが夫々接触す
る。そして磁路接続面13,33は相手側のステータ要素に
対して上記合着方向に相対移動して、本体1とカバー2
とが合着する。例えば、磁路接続面33と磁路接続面13と
は相互に接触した状態のまま擦れ合いながらカバー2が
本体1に向け前進し、合着部2aが合着部1aと合着する。
この場合、両磁路接続面13,33は斜面なので、それらの
面相互の接触圧は徐々に大きくなりながら磁路接続部材
12がステータ要素S2によって次第に僅かずつ押し広げら
れ、その状態を継続しながら(磁路接続面33と磁路接続
面13との接触状態が保たれたまま)合着部2aが合着部1a
と合着する。合着は高段当部2bが高段部1bに当接すると
共に低段当部2cが低段部1cに当接する。該合着状態で
は、上記磁路接続面33と磁路接続面13とが対向接触し
て、それら両者の接触部によって両ステータ要素S1,S2
の磁路部10,30相互が接続される。本例では上記の如く
合着方向への移動の過程において磁路接続面33と磁路接
続面13とが接触する場合を示すが、上記合着と同時に磁
路接続面33と磁路接続面13とが接触してもよい。又上記
合着状態では、一対のステータ要素S1,S2における夫々
の磁極部9,29が図3の如くロータRの電機子52を取り
囲む。又、押え部35,36は軸受17,18に当接し、それら
を押さえ付けてその浮き上がりを防止する。上記のよう
に本体1とカバー2との合着が完了したならば、カバー
2を本体1に止付ねじ4で固定することによりモータが
完成する。
【0018】次に上記構成のモータの動作は周知の通り
である。ステータSTにおいては、図3に示すように次の
経路で磁束Φ1が通ってロータ存置用空間49にロータ回
動用の磁束が及ぼされる。即ち、ステータ要素S2のN極
の磁極面29a→ロータ存置用空間49→ステータ要素S1の
S極の磁極面9a→ステータ要素S1の磁路部10→磁路接続
部材12→磁路接続面13→磁路接続面33→ステータ要素S2
の磁路部30→ステータ要素S2の磁極面29a。一方、接続
端子64に通電すると整流子53を通して電機子52のコイル
に通電され、電機子52が磁束を発生する。該磁束とステ
ータSTから及ぼされている上記磁束との作用により電機
子52に回動力が加わり、その回動力によってロータRが
回動する。ロータRの回動は歯車66,67,68,69を介し
て出力軸70に伝わり、出力軸70が低速で回動する。
【0019】次に前記のような磁極面9aと磁路接続面13
を持った上記ステータ要素S1の製造の一例について説明
する。上記製造は例えば前述のような材料を図10の
(A)、(B)に示されるような成形型81を用いて射出
成形することによって製造する。図10において、成形
型81は相互に開閉自在でしかも何れも非磁性材料例えば
銅で形成された下型82と上型83とから構成され、両者間
にステータ要素S1の成形空間84を備えている。85は磁極
面9aの着磁の為に下型82に内蔵させた永久磁石を示し、
図示の外周面と内周面が夫々図示の如きN及びSの磁極
面となっている。86は前記磁路接続部材12の磁路接続面
13が磁極となるように磁路の案内及び配向をする為の磁
性体を示し、例えば鉄板である。
【0020】上記成形型81を用いての成形は周知の通り
のものであって、図示の如く型合わせをした後成形空間
84に前記成形材料を射出し、固化させる。この場合、成
形空間84に上記材料が入ると、その材料中の強磁性材の
粉体と上記配向用磁性体86とによって永久磁石85の磁束
が成形空間84内の成形材料中を通る状態となる。その結
果、上記成形材料を固化させるとその磁束はそのままに
保持され、前記磁極面9aと磁路接続面13とが磁極となっ
たステータ要素S1が出来上がる。上記のように成形材料
が固化したならば、上型83と下型82とを分離させ、成形
されたステータ要素S1を上記成形型81から脱型させる。
【0021】他方のステータ要素S2の製造は例えば図1
1の(A)、(B)に示される成形型を用いて、上記ス
テータ要素S1の場合と同様に行う。尚91は成形型、92は
下型、93は上型、94は成形空間、95は着磁用の磁石で、
図示の極性を有している。96は磁路の案内及び配向用の
磁性体例えば鉄板である。
【0022】尚、上記実施の形態においては磁路接続部
材12をステータ要素S1に備えさせた例を示したが、該磁
路接続部材12はステータ要素S2に備えさせ、ステータ要
素S1に磁路接続面33を備えさせても良い。或いは、図3
の向かって左側においては図示の通りに磁路接続部材12
を備えさせ、右側においてはステータ要素S2に磁路接続
部材12を備えさせる一方、ステータ要素S1に磁路接続面
33を備えさせても良い。
【0023】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、モー
タの組立の場合、夫々ステータ要素S1,S2が装着された
本体1とカバー2とを合着させることでもって、非常に
手間数少なく組立を行うことが出来る効果がある。しか
も上記の場合、上記本体1とカバー2とを合着させる
と、一方のステータ要素S1における磁路接続部材12にお
いて上記合着方向に対し平行又は斜状となる側面13が、
相手側のステータ要素S2と対向接触して、その接触部に
よって両ステータ要素の磁路が接続される特長がある。
このことは、第1に、本体1とカバー2とが内部へゴミ
が侵入しないようぴったりと合着し、且つ、一対のステ
ータ要素S1,S2相互が磁気的に確実に接続して所定通り
のロータ回動力を得ることが出来る良質のモータの提供
を可能にできる効果がある。それのみならず第2には、
本体1やカバー2に対する夫々のステータ要素S1,S2の
組み付けに誤差があっても、上記相手側のステータ要素
S2に対する上記側面13の接触部の位置が多少変位するの
みで、上記の如き本体1とカバー2との合着と、両ステ
ータ要素S1,S2相互の磁気的な接続の両方を共に達成で
きるので、本体1やカバー2に対するステータ要素S1,
S2の組み付けをその精度に気を遣う必要なく行えて、そ
れらの組み付け作業を短時間で能率良く行うことを可能
に出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】カバーを除去してモータの内部構造を示す平面
図。
【図2】図1におけるII−II線断面図。
【図3】図1におけるIII−III線断面図。
【図4】図1におけるIV−IV線断面図。
【図5】図2におけるV−V線断面図。
【図6】図1におけるVI−VI線断面図。
【図7】図1におけるVII−VII線断面図。
【図8】ハウジングの本体に対するブラシの組付けを示
す断面図。
【図9】組立を説明する為の断面図。
【図10】(A)は一方のステータ要素の成形型を示す
断面図、(B)は(A)における10B−10B線断面図。
【図11】(A)は他方のステータ要素の成形型を示す
断面図、(B)は(A)における11B−11B線断面図。
【符号の説明】
H ハウジング ST ステータ R ロータ 1 本体 2 カバー S1,S2 ステータ要素 12 接続部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体とそれに合着させるカバーとから構
    成される中空のハウジング内に、ロータ回動用の磁束を
    発する為のステータと、上記磁束を受けて回動するロー
    タとを備え、上記ステータは一対のステータ要素から構
    成されていて、しかも上記ハウジングにおける本体に一
    方のステータ要素が装着され、カバーに他方のステータ
    要素が装着されているモータにおいて、一方のステータ
    要素においては磁路接続部材が、本体とカバーとの合着
    方向に向けて他方のステータ要素の側に延びていて、そ
    の磁路接続部材において上記合着方向に対し平行又は斜
    状となる側面が、本体とカバーとの合着の過程におい
    て、相手側のステータ要素に対し上記合着方向に相対移
    動し、合着状態においては、上記磁路接続部材における
    上記の側面が上記相手側のステータ要素と対向接触し
    て、その接触部によって一対のステータ要素の磁路部相
    互が接続され、且つ上記一対のステータ要素における夫
    々の磁極部が上記ロータを取り囲んでいることを特徴と
    するモータ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014087140A (ja) * 2012-10-22 2014-05-12 Nidec Sankyo Corp ギアードモータ

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JP2014087140A (ja) * 2012-10-22 2014-05-12 Nidec Sankyo Corp ギアードモータ

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