JPH0969450A - 電磁鋼板の積層構造 - Google Patents

電磁鋼板の積層構造

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JPH0969450A
JPH0969450A JP22561995A JP22561995A JPH0969450A JP H0969450 A JPH0969450 A JP H0969450A JP 22561995 A JP22561995 A JP 22561995A JP 22561995 A JP22561995 A JP 22561995A JP H0969450 A JPH0969450 A JP H0969450A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、磁鋼板の積層構造をに関する。 【構成】 この発明は、所要形状の電磁鋼板を、互に非
対称形に2分割し、非対称形の2分割の鋼板を左右入れ
替えて上下互い違いに積層し、しかも積層した電磁鋼板
を固定手段で固定してなる電磁鋼板を提供し、更には固
定手段として切欠溝や係止孔等に係止部材や係止杆を嵌
入して固定するようにした電磁鋼板の積層構造を提供す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トランスやリレーに
使用する電磁鋼板の積層構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トランス用ボビンやリレー用コイ
ルやソレノイド用ボビン等において磁束を形成するため
に使用される電磁鋼板は、薄板を多数積層して構成して
おり、かかる積層薄板を固定するためには、例えば、平
面コ字型や平面E字型の薄板を同型の薄板同志突き合わ
せて、外周を粘着テープで固定し納入ケース中で樹脂を
充填して固着するものや、積層薄板に共通した穴を形成
してボルトで締結するもの等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、使用出力が
大きくなると、テープや樹脂で固着したものでは突き合
わせ部が剥離したり、うなりを生起するおそれがあり、
他方、ボルトにより積層締結作業は煩雑で、手間がかか
るという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、所要形状の
電磁鋼板を、互に非対称形に2分割し、非対称形の2分
割の鋼板を左右入れ替えて上下互い違いに積層し、しか
も積層した電磁鋼板を固定手段で固定してなる電磁鋼板
を提供せんとするものである。
【0005】また、本発明は、上記積層電磁鋼板の固定
手段を、該鋼板の保持ケースを介して行うべく構成して
なる電磁鋼板を提供するものである。
【0006】また、本発明は、上記の積層電磁鋼板の固
定手段を、非対称形に2分割した各電磁鋼板のそれぞれ
において、外側端より同じ距離を保持した位置に形成し
た左右切欠溝と、該切欠溝中にそれぞれ嵌入する左右係
止部材とより構成してなる電磁鋼板の積層構造を提供す
るものである。
【0007】また、本発明は、上記積層電磁鋼板の固定
手段を、非対称形に2分割した各電磁鋼板のそれぞれに
おいて、外側端より同じ距離を保持した位置に形成した
左右係止孔と、該係止孔中にそれぞれ嵌入する左右係止
杆とより構成してなる電磁鋼板の積層構造を提供するも
のである。
【0008】また、上記積層電磁鋼板の固定手段におい
て、左右切欠溝間あるいは左右係止孔間の各中央部にそ
れぞれ中央切欠溝あるいは中央係止孔を形成し、該中央
切欠溝あるいは該中央係止孔にそれぞれ嵌入する中央係
止部材あるいは中央係止杆を設けてなる電磁鋼板の積層
構造を提供するものである。
【0009】
【作用】多数の薄板の電磁鋼板を、まず互に非対称形に
2分割する。
【0010】次いで、2分割した電磁鋼板を積層するに
際し、上下互い違いに非対称形の鋼板を左右入れ替えて
積層する。
【0011】そして、積層した中心部あるいは、左右部
を係止部材で係止固定する。
【0012】すなわち、積層した電磁鋼板を係止部材等
の固定手段で固定するものであり、具体的な固定手段と
しては、積層電磁鋼板をボビンケース等に付設した鋼板
固定部材で電磁鋼板の外側方から規制固定する場合があ
り、また、他の固定手段としては、非対称形に2分割し
た左右の電磁鋼板の左右切欠溝あるいは左右係止孔中
に、係止部材あるいは係止杆を嵌入することにより固定
するものであり、また、かかる固定手段に加えて、中央
切欠溝あるいは中央切欠孔中に、中央係止部材あるいは
中央係止杆を嵌入することにより、更に多方向へのずれ
の規制固定を行うものである。
【0013】このように係止材あるいは係止杆で積層し
た電磁鋼板を固定するものであり、特に中心部の中央係
止部材あるいは中央係止杆は、互い差異に積層した非対
称の一方の鋼板の重複部分を固定すると共に、他方の鋼
板は、一方の鋼板の間に挾着された状態となっているた
め、左右の左右係止部材あるいは左右係止杆は、積層し
た各鋼板の左右部を固定し、中心部と左右部との係止部
材の組合わせにより、非対称の鋼板の突き合わせ方向及
びそれと平面直角方向のそれぞれの固定がなされること
になり、更には上下の互い違いの積層により、積層方向
の挾着固定もなされることになる。
【0014】
【実施例】この発明の実施例を図面にもとづき詳説する
と、図1に示すものは、方形枠状の電磁鋼板を、互に非
対称形に2分割した左電磁鋼板1と右電磁鋼板2であ
り、これらの左電磁鋼板1と右電磁鋼板2とは、左右を
入れ替えて上下互い違いに積層して形成している。な
お、電磁鋼板の形状は、方形枠状の組合わせにより種々
の形状が採用される。
【0015】これらの積層した電磁鋼板Mは以下の固定
手段を介して固定される。
【0016】図1に示す固定手段は、トランス用ボビン
に電磁鋼板Mを使用する場合を例にとって説明してお
り、固定手段としては1次ボビンa、2次ボビンb、ケ
ースcのそれぞれに突設した保持フレームFに積層した
電磁鋼板Mを当接して電磁鋼板Mの外側縁を規制固定す
べく構成している。
【0017】また、他の固定手段としては、図2に示す
ように2分割した左右電磁鋼板1,2に、外側端より同
じ距離Lを保持して一定幅員を有した左右切欠溝3,4
を形成し、この左右の切欠溝3,4中に図3に示す左右
係止部材5,6を嵌入することにより構成している。
【0018】なお、左右切欠溝3,4は、方形枠状の電
磁鋼板の一側縁にのみ設ける場合と両側縁に設ける場合
とがある。
【0019】また、左右係止部材5,6はそれぞれ左右
別体の帯状の部材により構成する場合と、図3に示すよ
うに左右係止部材5,6を連結して一体として構成する
場合がある。
【0020】図中、15は、連結部材を示す。
【0021】また、他の固定手段としては、図4、図5
に示すように上記の左右切欠溝3及び左右係止部材5,
6のかわりに左右係止孔7,8及び左右係止杆9,10を
設けるものであり、必要に応じて左右係止杆9,10は、
図6に示すように連結して一体ものとすることができ
る。
【0022】また、他の固定手段として図7〜図13に
示すように、左右切欠溝3,4間の中央部あるいは、左
右係止孔7,8間の中央部に、それぞれ中央切欠溝11あ
るいは中央係止孔12を形成し、該切欠溝11あるいは該係
止孔12に嵌入する中央係止部材13あるいは中央係止杆14
を設けたものであり、しかも必要に応じて左右係止部材
5,6と中央係止部材13と共に左右係止杆9,10と中央
係止杆14とを連結部材15を介して一体に連結することが
でき、更には、図9に示すように、帯状の左右係止部材
5及び中央係止部材13とを一体にした場合、その連結部
材15は、積層電磁鋼板の上下面を圧着するように、やや
先端方向にテーパー状としたバネ鋼で構成する場合があ
り、また図10に示すように、連結部材15は上下側とも
水平にし、電磁鋼板Mの圧着側へ向けて打ち起し片16を
形成したものがある。
【0023】なお、かかる連結部材15及び打起し片16の
構成は、左右係止部材5,6のみの構成の場合、あるい
は左右係止杆9,10のみの構成の場合にも応用できるこ
とは当然である。
【0024】また、図13に示すように、棒状の左右係
止杆8,10及び、中央係止杆14の場合にも、連結部材15
を介して一体に連結することができる。
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、電磁鋼板を非対称形
に2分割し、これを上下互い違いに左右入れ替えて積層
するために、上下方向の積層時に各鋼板の固定が行わ
れ、縦係止部材あるいは係止杆により平面状のスライド
移動を固定することができ、簡単な構造により電磁鋼板
の積層固定を行える効果を有する。
【0026】特に、電磁鋼板の左右対称位置に左右切欠
溝や左右係止孔を形成し、該切欠溝や該係止孔中に左右
係止部材や左右係止杆を嵌入することにより平面状のス
ライド移動を一定方向で規制固定しうる効果を有し、更
には、これに加えて電磁鋼板の中央部に中央溝や中央係
止孔を形成し、これに中央係止部材や中央係止杆を嵌入
することにより、他の規制部材を要することなく前後左
右方向のスライド移動の規制固定が行われる効果を有
し、簡単な構造にかかわらず、積層した電磁鋼板の上下
・左右・前後方向の固定が行なえる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁鋼板の積層構造を保持ケースを介
して固定した状態の説明図。
【図2】左右切欠溝を形成した電磁鋼板の積層状態を示
す説明図。
【図3】左右係止部材を示す説明図。
【図4】左右係止孔を有する電磁鋼板の積層状態を示す
説明図。
【図5】左右係止杆を締召す説明図。
【図6】連結部材で連結した左右係止杆を示す説明図。
【図7】左右切欠溝及び中央切欠溝を形成した電磁鋼板
の積層状態を示す説明図。
【図8】左右係止材と中央係止部材とを連結部材で一体
とした状態の説明図。
【図9】係止部材で固定した状態の電磁鋼板の一部切欠
説明図。
【図10】係止部材の変形を示す説明図。
【図11】左右係止孔及び中央係止孔を有した電磁鋼板
の積層状態を示す説明図。
【図12】左右係止杆及び中央係止杆を示す説明図。
【図13】各係止杆を連結部材で一体とした状態の説明
図。
【符号の説明】
1 左電磁鋼板 2 右電磁鋼板 3 左切欠溝 4 右切欠溝 5 左係止部材 6 左係止孔 7 左係止孔 8 右係止孔 9 左係止杆 10 右係止杆 11 中央切欠溝 12 中央係止孔 13 中央係止部材 14 中央中央係止杆 15 連結部材 16 打ち起し片 M 電磁鋼板 L 距離
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】また、図13に示すように、棒状の左右係
止杆8,10及び、中央係止杆14の場合にも、連結部材15
を介して一体に連結することができる。さらに、前記各
実施の形態における電磁鋼板Mは互いに非対称形に2分
割した左電磁鋼板1と右電磁鋼板2とを左右に入れ替え
て上下互い違いに積層して形成する構成としたが、図1
4に示すように対称形の対称電磁鋼板1aを積層して形成
することもできる。この場合の対称電磁鋼板1aは両面を
絶縁被膜のコーティング処理された電磁鋼板を打ち抜き
加工等により略J字状の1種類の平面形態として形成さ
れる。このように平面略J字状の対称電磁鋼板1aを同図
(A)に示すように矩形の枠体形状となるように組付け
るには、一方の対称電磁鋼板1aに突き合せられる他の対
称電磁鋼板1aを同図(B)中に矢印A方向へ裏返しに反
転させた状態で各端面相互間を当接させ、前記一方の対
称電磁鋼板1a上に積層される対称電磁鋼板1aを裏返しに
反転させた状態で積み重ねると共に前記他方の対称電磁
鋼板1a上に積層される対称電磁鋼板1aを反転させること
なく積み重ねる。このように上下方向に積層される各対
称電磁鋼板1aを1枚おきに反転させて順次積み重ねて電
磁鋼板Mを構成することにより、単一種類の対称電磁鋼
板1aで対応できることとなり、打ち抜き加工を行なう場
合にも単一の金型で形成できる。また、図15に示すよ
うに左右の各電磁鋼板1,2の側端に形成される左右の
各切欠溝3,4の溝幅L2に対して、この左右の切欠溝
3,4に嵌入する左右の係止部材5,6の部材幅L3を若
干大きく形成する構成である。このように若干大きく形
成された左右の係止部材5,6を対応する左右の各切欠
溝3,4に圧入して嵌合させることにより、積層される
左右の各電磁鋼板1,2相互間における係合をより強固
に組付けることができる。特に、前記左右の各電磁鋼板
1,2が絶縁被膜のコーティング処理された薄板の電磁
鋼板を打ち抜き加工により形成される場合には、この打
ち抜き加工の切断面となる左右の各電磁鋼板1,2の外
周端面には絶縁被膜をコーティングされていないことに
なる。この絶縁被膜をコーティングされない左右の各電
磁鋼板、1,2の側端面に形成される左右の各切欠溝
3,4に対して、導電性材で形成された左右の係止部材
5,6を圧入することにより、この左右の係止部材5,
6を積層される各電磁鋼板1,2のアース電極として構
成できることとなる。前記左右の係止部材5,6は、左
右の各電磁鋼板1,2の材質より軟質な導電性材、例え
ば銅、アルミニウム等で形成することが望ましい。前記
左右の切欠溝3,4の溝幅L2と左右の係止部材5,6の
部材幅L3との関係は、図2,3及び図4ないし図6に記
載する実施形態の場合にも同様に適用することができ
る。ただ、図4ないし図6の実施の場合には、左右の係
止孔7,8に挿通する左右の係止杆8,9も先細状に形
成し、積層される各左右の係止孔7,8の穿設孔内側に
左右の係止杆8,9が当接させることが望ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁鋼板の積層構造を保持ケースを介
して固定した状態の説明図。
【図2】左右切欠溝を形成した電磁鋼板の積層状態を示
す説明図。
【図3】左右係止部材を示す説明図。
【図4】左右係止孔を有する電磁鋼板の積層状態を示す
説明図。
【図5】左右係止杆を示す説明図。
【図6】連結部材で連結した左右係止杆を示す説明図。
【図7】左右切欠溝及び中央切欠溝を形成した電磁鋼板
の積層状態を示す説明図。
【図8】左右係止材と中央係止部材とを連結部材で一体
とした状態の説明図。
【図9】係止部材で固定した状態の電磁鋼板の一部切欠
説明図。
【図10】係止部材の変形を示す説明図。
【図11】左右係止孔及び中央係止孔を有した電磁鋼板
の積層状態を示す説明図。
【図12】左右係止杆及び中央係止杆を示す説明図。
【図13】各係止杆を連結部材で一体とした状態の説明
図。
【図14】他の実施形態における電磁鋼板の積層構造に
おける各電磁鋼板の平面図。
【図15】他の実施形態における電磁鋼板の積層構造に
おける各電磁鋼板の積層組付け動作を説明する斜視図。
【図16】他の実施形態における電磁鋼板の積層構造に
おける左右の切欠溝と左右の係止部材との詳細説明図。
【図17】他の実施形態における電磁鋼板の積層構造に
おける左右の係止部材の装着状態図。
【符号の説明】 1 左電磁鋼板 2 右電磁鋼板 3 左切欠溝 4 右切欠溝 5 左係止部材 6 右係止部材 7 左係止孔 8 右係止孔 9 左係止杆 10 右係止杆 11 中央切欠溝 12 中央係止孔 13 中央係止部材 14 中央係止杆 15 連結部材 16 打ち起し片 M 電磁鋼板 L 距離
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】追加
【補正内容】
【図14】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】追加
【補正内容】
【図15】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】追加
【補正内容】
【図16】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】追加
【補正内容】
【図17】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要形状の電磁鋼板を、互に非対称形に
    2分割し、非対称形の2分割の鋼板を左右入れ替えて上
    下互い違いに積層し、しかも積層した電磁鋼板を固定手
    段で固定してなる電磁鋼板。
  2. 【請求項2】 請求項1の積層電磁鋼板の固定手段を、
    該鋼板の保持ケースを介して行うべく構成してなる電磁
    鋼板。
  3. 【請求項3】 請求項1の積層電磁鋼板の固定手段を、
    非対称形に2分割した各電磁鋼板のそれぞれにおいて、
    外側端より同じ距離を保持した位置に形成した左右切欠
    溝と、該切欠溝中にそれぞれ嵌入する左右係止部材とよ
    り構成してなる電磁鋼板の積層構造。
  4. 【請求項4】 請求項1の積層電磁鋼板の固定手段を、
    非対称形に2分割した各電磁鋼板のそれぞれにおいて、
    外側端より同じ距離を保持した位置に形成した左右係止
    孔と、該係止孔中にそれぞれ嵌入する左右係止杆とより
    構成してなる電磁鋼板の積層構造。
  5. 【請求項5】 請求項2及び請求項3の積層電磁鋼板の
    固定手段において、左右切欠溝間あるいは左右係止孔間
    の各中央部にそれぞれ中央切欠溝あるいは中央係止孔を
    形成し、該中央切欠溝あるいは該中央係止孔にそれぞれ
    嵌入する中央係止部材あるいは中央係止杆を設けてなる
    電磁鋼板の積層構造。
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