JP7337589B2 - 積鉄心静止誘導機器およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積鉄心を有する積鉄心静止誘導機器およびその製造方法に関する。
変圧器などの静止誘導機器として、アモルファス薄帯を積層したブロック体や電磁鋼板を積み重ねて脚部およびヨーク部から成る鉄心を構成した積鉄心静止誘導機器がある。
特許文献1(特開平11-186082号公報)には、「複数のアモルファス磁性合金箔のストリップを重ね合わせたものからなるストリップ重合体を所定の長さに切断することにより単位重合体を形成する。順次形成される単位重合体を長さ方向に位置をずらして段積みすることにより単位重合体の積層ブロックを形成する。積層ブロックを構成している単位重合体を上から順に取って作業台上に積層することにより積鉄心の脚部及び継鉄部を形成する。」(要約参照)と記載されている。
特開平11-186082号公報
積鉄心変圧器の鉄心構造として、額縁型と短冊型がある。額縁型は、脚部とヨーク部の磁性体として、台形形状などの斜めの端面形状を有するものを用いて、それぞれ斜めの端面同士をつないで積鉄心を構成するものである。額縁型は、組み立て後の静止誘導機器が短冊型に比べて高効率であるが、磁性体を斜めに切断する必要があり、切断や組み立てが複雑で製造工程が増加する。これに対して、短冊型は、脚部とヨーク部の磁性体として、直方体形状である短冊状のものを用いて、積鉄心を構成するものである。短冊型は、額縁型の製造工程に比べて、磁性体の切断が容易で製造工程が少ない。
特許文献1には、アモルファス磁性合金箔のリボンの重合体からなる単位重合体を容易に形成することができるようにして作業能率を向上させたアモルファス積鉄心の製造方法が開示されている。製造方法の効率化についてのみ考慮されており、組み立て後の変圧器または静止誘導機器の効率を向上させることについては考慮されていない。
本発明は、製造容易な短冊型で、従来よりも効率の良い積鉄心や積鉄心静止誘導機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の「積鉄心静止誘導機器」の一例を挙げるならば、
短冊状の磁性体部材を突き合わせて積層した積鉄心を有する積鉄心静止誘導機器であって、短冊状の第1の磁性体部材と、前記第1の磁性体部材よりも長さが短い短冊状の第2の磁性体部材を、前記第2の磁性体部材の端部が、両側において、前記第1の磁性体部材の端部よりも内側に来るように、端部の位置を長さ方向にずらして幅方向に並べた鉄心ブロック体の複数を、一方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の側面に位置するように配置して、両鉄心ブロック体の突合せ部が階段状となるように突き合わせて積鉄心を構成したものである。
また、本発明の「積鉄心静止誘導機器の製造方法」の一例を挙げるならば、
短冊状の磁性体部材を突き合わせて積層した積鉄心を有する積鉄心静止誘導機器の製造方法であって、短冊状の第1の磁性体部材と、前記第1の磁性体部材よりも長さが短い短冊状の第2の磁性体部材を、前記第2の磁性体部材の端部が、両側において、前記第1の磁性体部材の端部よりも内側に来るように、端部の位置を長さ方向にずらして幅方向に接合して鉄心ブロック体を作成するステップと、前記鉄心ブロック体の複数を、一方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の側面に位置するように配置して、両鉄心ブロック体の突合せ部が階段状となるように突き合わせて積鉄心を構成するステップと、を備えるものである。

本発明によれば、製造容易な短冊型で、従来よりも効率の良い積鉄心や積鉄心静止誘導機器を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る、単相変圧器の積鉄心の正面図である。 実施例1に係る積鉄心の、1つの鉄心ブロック体を示す図である。 本発明の短冊型鉄心端部の構成と磁束密度分布を示す図である。 額縁型鉄心の端部構成と磁束密度分布を示す図である。 短冊型鉄心の端部構成と磁束密度分布を示す図である。 本発明と従来の額縁型と短冊型の、ギャップ幅と平均磁束密度の関係を示す図である。 実施例1に関する請求項と対応する図である。 実施例2に係る3層3脚型で構成された積鉄心の一例を示す図である。 従来の額縁型鉄心および短冊型鉄心を示す図である。 幅広のアモルファス薄帯の製造を説明する図である。
本発明の実施例の説明に先だって、従来の単相の積鉄心変圧器を説明する。図9に、従来の積鉄心形式を示し、図9(a)は額縁型鉄心を、図9(b)は短冊型鉄心を示す。
図9(a)の額縁型積鉄心40は、台形形状などの斜めの端面形状を有する磁性体部材を脚部5およびヨーク部6に用いて、それぞれ斜めの端面同士をつないで、額縁形状の積鉄心を構成する。図には明示されていないが、脚部5とヨーク部6の突合せ部であるギャップの位置を、積層した上層と下層とでずらして設けることにより、上下層間で磁束の流れを良好にして効率化を図る場合がある。なお、脚部5にはコイル7が巻回されている。額縁型は短冊型に比べて、鉄心特性が高効率であるが、磁性体部材を斜めに切断する必要があり、磁性体の切断や積鉄心の組み立てが複雑である。コイルを巻き回す領域を有する鉄心部材を脚部5といい、コイルを巻回す領域を有さない鉄心部材をヨーク部6という。
図9(b)の短冊型積鉄心50は、直方体形状である短冊状の磁性体部材を脚部5およびヨーク部6に用いて、それぞれ短冊の端部を他の短冊の側部に突き合わせて配置し、方形枠形の積鉄心を構成する。図には明示されていないが、脚部5とヨーク部6の突き合せ部を、積層した上層と下層とで異ならせることにより、上下層間で磁束の流れを良好にして効率化を図っている。短冊型は、短冊状の磁性体部材を用いるため製造が容易であるが、額縁型に比べて効率が低い。
変圧器等の鉄心材料として、電磁鋼板に代えて、特性の良く厚みが小さいアモルファス薄帯を用いることが行われている。厚みが小さいため渦電流も小さくなるため好適である。現状の市場におけるアモルファス薄帯を用いた変圧器は巻鉄心型であり、大型の変圧器に用いるためには、積鉄心型とすることが必要である。図10(a)に示すように、アモルファス薄帯の幅は規格で決められているが、電磁鋼板に比べて、大型の変圧器に適した広幅のものはない。また、アモルファス薄帯は熱して溶融した部材を低温のローラに注ぎ広げて製造するものであり、その製造原理の都合、幅が広いアモルファス薄帯を製造することは一般に困難である。このため、広幅にするためには、図10(b)に示すように、2枚のアモルファス薄帯を一部で重ねて接合部で接合する必要がある。図10(c)に示すように、広幅としたアモルファス薄帯を額縁型鉄心に用いるためには、アモルファス薄帯を斜めに切断する必要がある。しかし、斜め切断には、対応する幅広の切断刃が必要であり、アモルファス薄帯が幅広化するほど切断刃も大きくする必要があって高コストとなる。また、特にアモルファス薄帯は電磁鋼板に比べて堅いために、広幅のアモルファス材料の切断は困難である。なお、アモルファス薄帯を用いる変圧器に限らず、電磁鋼板を用いる場合にも、同様の課題がある。
本発明は、製造容易な短冊型で、効率の良い積鉄心変圧器を提供するものである。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。なお、実施例を説明するための各図において、同一の構成要素にはなるべく同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
図1から図7を用いて実施例1について説明する。図1に、本発明の実施例1の単相の静止誘導機器に用いられる積鉄心を示し、図1(a)は、積鉄心の上下の2層の内の1層(例えば、上層)1aを示し、図1(b)は、上下の2層の内の他層(例えば、下層)1bを示す。また、図2に、図1の積鉄心を構成する、1つの鉄心ブロック体10を示す。
図2において、鉄心ブロック体10は、直方体形状(短冊状)の第1の磁性体部材11と、第1の磁性体部材よりも長さが短い直方体形状(短冊状)の第2の磁性体部材12を有している。そして、第2の磁性体部材12の端部が、両側において、第1の磁性体部材11の端部よりも内側に(中央側に)来るように、長さ方向にずらして、第1の磁性体部材11と第2の磁性体部材12を並べて配置する。そして、接合部13で両者を接合して、鉄心ブロック体10を作る。すなわち、鉄心ブロック体10は、第1の磁性体部材11と第2の磁性体部材12とが凸字状に構成されている。接合方法は問わないが、接合部に厚みが生じない接合方法であれば、接合部に厚みが出ないため鉄心の占積率を向上させることができる。また、接合部に厚みが出ないことにより鉄心ブロック体10を積み重ねる工程において、位置ずれが起こりにくく生産性が向上する。
鉄心ブロック体10のうち第2の磁性体部材12のうち短辺の位置は、第1の磁性体部材11の短辺から第1の磁性体部材11の幅の分を空けて配置するとよい。この第1の磁性体部材11の幅を空けて配置することにより鉄心ブロック体10同士が互い違いになるように配置することができる。また、第2の磁性体部材12の他の短辺の位置も同様に空けるとよい。これにより、図1に示すように鉄心ブロック10を隙間が小さくなるように面方向に配置することができる。
第1の磁性体部材11および第2の磁性体部材12の材料は、アモルファス合金箔片でも良いし、電磁鋼板でも実施できる。本明細書において、アモルファス薄帯、アモルファス合金箔片またはアモルファス合金薄帯等の呼び方をするがいずれもアモルファス薄帯を指すものである。また、アモルファス箔片と電磁鋼板やナノ結晶箔を積層したクラッド材でも、またはナノ結晶箔単体の薄帯であっても実施できる。アモルファス箔片は、電磁鋼板の板厚に比べて薄く、凡そ電磁鋼板の十分の一の厚さである。そのため、2つのアモルファス箔片を幅方向に接合したものを、複数重ねて鉄心ブロック体10とすることにより、電磁鋼板と同様に取り扱うことができる。アモルファス薄帯の第1の磁性体部材11と第2の磁性体部材12とを接合したものを鉄心ブロック体10として、互い違いに積層すること鉄心の特性を向上させることができる。また、接合したものを10枚から20枚程度重ね合わせ鉄心ブロック体10とした場合には、製造の際に鉄心ブロック体10ごとに積層できるため、生産性が向上する。
図1は、単相変圧器の積鉄心の例を示すものである。図1(a)の上層および図1(b)の下層において、それぞれ図2に示す鉄心ブロック体10を4個組み合わせて積鉄心を構成する。そして、4個所の鉄心ブロック体の突合せ部において、一方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の側面に位置するように配置し、両鉄心ブロック体の突合せ部が階段状(階段状部15)となるように突き合わせて積鉄心を構成している。階段状部15について同一平面上に配置される鉄心ブロック体10の位置関係を説明する。なお、同一平面上とは、厳密に同じ平面を意味するものではなく、鉄心として組み立てる場合に同じ層となる鉄心ブロック体10同士の位置関係を示すものである。つまり、面同士で同一平面を形成する必要はなく、同じ層であればよい。第1のブロック体10の第1の磁性部材11の長辺が第2のブロック体10の第1の磁性体部材11の短辺と向かい合い、第1のブロック体10の第2の磁性体12の短辺が第2の鉄心ブロック体10の第1の磁性体11の長辺と向かい合い、第1の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の長辺が第2の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の短辺と向かい合うように配置されている。向かい合うように配置されるとは2つの部材が向かい合う領域を有するように配置されるということである。
また、他の階段状部15は、第1のブロック体10の第1の磁性部材11の短辺が第3のブロック体10の第1の磁性体部材11の長辺と向かい合い、第1のブロック体10の第1の磁性体11の長辺が第3の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の短辺と向かい合い、第1の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の短辺が第3の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の長辺と向かい合うように配置されている。この向かい部分は接触してもよい。
上層と下層とでは、鉄心ブロック体10の配置が異なっており、例えば積鉄心の左上の角部において、図1(a)の上層ではヨーク部6を構成する鉄心ブロック体の第1磁性体部材が配置され、図1(b)の下層では脚部5を構成する鉄心ブロック体の第1磁性体部材が配置されている。上層と下層とがペアとして積み重ねられ、更にこのペアが多数積み重ねられて積鉄心が構成される。鉄心ブロック体の突合せ部ではギャップができるため磁束が流れにくいが、上層と下層とで階段状部15の位置を異ならせることにより、上下の層間で磁束が流れやすくなる。
上層と下層のヨーク部同士または脚部同士で鉄心ブロック体10を互い違いに積まれた関係は、下層の第1の鉄心ブロック体10の第1の磁性体11の一部と上層の第2の鉄心ブロック体10の第1の磁性体11の一部が重なり合い、下層の第1の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の一部と上層の第2の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の一部が重なり合う。言い換えると、下層の第1の鉄心ブロック体10の第1の方向の端部は第2の鉄心のブロック体10と重なり合わず、第2の鉄心ブロック体10の第2の方向の端部は第1の鉄心ブロック体10と重なり合わない関係である。
また、上層と下層のヨーク部と脚部で鉄心ブロック体10を互い違いに積まれた関係は、下層の第1の鉄心ブロック体10の第1の磁性体11の第1の方向の端部と上層の第2の鉄心ブロック体10の第1の磁性体11の第1の方向の端部とが重なり合い、下層の第1の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の第1の方向の端部と上層の第2の鉄心ブロック体10の第2の磁性体12の第1の方向の端部とが重なり合う。言い換えると、下層の第1の鉄心ブロック体10の第1の方向の端部と上層の第2の鉄心ブロック体10の第1の方向の端部同士が重なり合い、下層の第1の鉄心ブロック体10の第2の方向の端部と上層の第2の鉄心ブロック体10の第2の方向の端部は重なり合わない関係である。
図3に、本実施例の積鉄心の端部構成において、磁束密度分布をシミュレーションした図を示す。図は、アモルファス箔片の10枚を一層とし、2層分を有限要素法で磁束密度を計算したものである。なお、突合せ部のギャップ幅は1.2mmである。図3(a)は上層の、図3(b)は下層の、図3(c)は2層重ねた場合の磁束密度分布を示し、図において色の薄い部分が磁束密度が低いことを、色の濃い部分が磁束密度が高いことを示している。色の濃い部分とはグレースケールで黒に近い部分である。
図3(a)および図3(b)において、後に述べる短冊型に比べて、矢印で示す重ね部先端の磁化不十分な領域は縮小しており、励磁効率が改善している。また、図3(c)の2層にした場合に、短冊端部位置を互いに組み合わせることにより、非動作面積を減少させ鉄心磁束密度を増加できる。そして、左側の励磁コイルを励磁した場合(20ターン、1A)の右側の励磁コイルから55mm位置(観測点)の断面の平均磁束密度は1.4テスラとなり、短冊型に比べて平均磁束密度が向上している。
図4に、図3と同様の計算を行った、額縁型鉄心の磁束密度分布を示す。図4(a)および図4(b)に示すように、額縁型鉄心においては、矢印で示す重ね部先端部まで十分に磁化されており、励磁効率が良くなっている。また、図4(c)に示すように、右側の励磁コイルから55mm位置(観測点)の断面の平均磁束密度は1.5テスラであり励磁効率が良くなっている。
図5に、図3と同様の計算を行った、短冊型鉄心の磁束密度分布を示す。図5(a)および図5(b)に示すように、短冊型鉄心においては、矢印で示す重ね部先端部の磁化は不十分で、励磁効率が悪くなっている。また、図5(c)に示すように、右側の励磁コイルから55mm位置(観測点)の断面の平均磁束密度は1.2テスラであり励磁効率が悪くなっている。
図3ないし図5の比較からわかるように、本実施例によれば、製造が容易な短冊型でありながら、短冊端部位置を互いに組み合わせることにより、鉄心の非動作面積を減少させ、鉄心の磁束密度を増加し、平均磁束密度を向上できる。
図6に、本実施例の積鉄心と、額縁型鉄心および短冊型鉄心について、ギャップ幅と平均磁束密度の関係を比較して示す。図に示すように、短冊型では、ギャップ幅0.5mm程度から平均磁束密度が減少するのに対して、本実施例によれば、ギャップ幅1.5mm位まで平均磁束密度が一定である。本実施例によれば、製造が容易な短冊型でありながら、額縁型に近い励磁効率が得られている。
図7に、実施例1に関する請求項と対応させた図を示す。
磁性体部材を積層し鉄心ブロック体30,35を突き合わせた積鉄心を有する積鉄心静止誘導機器において、前記鉄心ブロック体30の短辺方向に第一の磁性体部材31と前記第一の磁性体部材31よりも短い第二の磁性体部材32が並べられ、前記第一の磁性体部材31と前記第二の磁性体部材32が向かい合う辺が接合されており、前記第二の磁性体部材32の長辺方向の端面は前記第一の磁性体部材31の長辺方向の端面よりも内側に配置されており、第一の前記鉄心ブロック体30の前記第二の磁性体部材32は、第二の前記鉄心ブロック体35の前記第一の磁性体部材36及び前記第二の磁性体部材37と突き合わせられるまたは向かい合う領域を有している。
本実施例によれば、製造容易な短冊型で、効率の良い積鉄心変圧器を提供することができる。また、上下の層で、鉄心ブロック体の突合せ部の位置を変えることにより、磁束の流れを良好にし、効率化を図ることができる。
さらに、本実施例では、第1の磁性体部材と第2の磁性体部材を接合した凸字形状の鉄心ブロック体を組み合わせて積鉄心を構成したので、製造が容易となる。
図8に、本発明の実施例2の積鉄心を示し、図8(a)は、積鉄心の上下の2層の内の上層100aを示し、図8(b)は、上下の2層の内の下層100bを示す。実施例2は、3相3脚型変圧器に用いたものである。
図に示すように、積鉄心の大多数は図2に示した鉄心ブロック体10で構成されているが、中央の脚部の鉄心ブロック体20およびヨーク部の一部の鉄心ブロック体25は異なる形のもので構成されている。上層と下層とがペアとして積み重ねられ、更にこのペアが多数積み重ねられて積鉄心が構成される点は、実施例1と同様である。
本実施例によれば、3相3脚型鉄心において、3種類の鉄心ブロック体を組み合わせることにより、製造容易で高効率な積鉄心を構成することができる。
なお、短冊状の第1の磁性体部材11と短冊状の第2の磁性体部材12とを幅方向に接合した鉄心ブロック体の構成としては種々のものが考えられる。また、実施例1および2では、幅方向に2つの磁性体部材で鉄心ブロック体を構成したが、3つ以上の磁性体部材を幅方向に接合して鉄心ブロック体を構成しても良い。
さらに、実施例1および2では、磁性体部材を幅方向に接合したが、幅方向に接合することなく、複数の磁性体部材を幅方向に並べて構成しても良い。すなわち、短冊状の複数の磁性体部材を、端部の位置を長さ方向にずらして幅方向に並べた鉄心ブロック体の複数を、一方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の側面に位置するように配置して、両鉄心ブロック体の突合せ部が階段状となるように突き合わせて積鉄心を構成したものであればよい。
上記の各実施例においては、本発明を積層型変圧器に用いた例を説明したが、本発明は、リアクトルを含む静止誘導機器に用いることができる。
1…積鉄心
1a積鉄心上層
1b…積鉄心下層
5…脚部
6…ヨーク部(継鉄部)
7…コイル
10…鉄心ブロック体
11…第1の磁性体部材
12…第2の磁性体部材
13…接合部
15…階段状部
20…中央脚部の鉄心ブロック体
25…ヨーク部の一部の鉄心ブロック体
30…第1の鉄心ブロック体
31…第1の磁性体部材
32…第2の磁性体部材
35…第2の鉄心ブロック体
36…第1の磁性体部材
37…第2の磁性体部材
39…階段状部
40…額縁型積鉄心
50…短冊型積鉄心
100a…3相3脚型の積鉄心上層
100b…3相3脚型の積鉄心下層

Claims (10)

  1. 短冊状の磁性体部材を突き合わせて積層した積鉄心を有する積鉄心静止誘導機器であって、
    短冊状の第1の磁性体部材と、前記第1の磁性体部材よりも長さが短い短冊状の第2の磁性体部材を前記第2の磁性体部材の端部が、両側において、前記第1の磁性体部材の端部よりも内側に来るように、端部の位置を長さ方向にずらして幅方向に接合した鉄心ブロック体の複数を、
    一方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の側面に位置するように配置して、両鉄心ブロック体の突合せ部が階段状となるように突き合わせて積鉄心を構成したことを特徴とする積鉄心静止誘導機器。
  2. 請求項1に記載の積鉄心静止誘導機器において、
    2つの鉄心ブロック体の突合せ部において、
    第1の層は、一方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の側面に位置するように配置し、
    第1の層に重なる第2の層は、他方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の端部が、一方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の側面に位置するように配置して、
    異なる層の複数の磁性体部材間を磁束が流れるようにしたことを特徴とする積鉄心静止誘導機器。
  3. 請求項1に記載の積鉄心静止誘導機器において、
    前記磁性体部材は、アモルファス磁性部材であることを特徴とする積鉄心静止誘導機器。
  4. 請求項1に記載の積鉄心静止誘導機器において、
    前記磁性体部材は、電磁鋼板であることを特徴とする積鉄心静止誘導機器。
  5. 請求項1に記載の積鉄心静止誘導機器において、
    前記磁性体部材は、アモルファス磁性部材と電磁鋼板やナノ結晶箔を積層したクラッド材であることを特徴とする積鉄心静止誘導機器。
  6. 請求項1に記載の積鉄心静止誘導機器において、
    前記積鉄心は、2つの脚部を有する単相型であることを特徴とする積鉄心静止誘導機器。
  7. 請求項1に記載の積鉄心静止誘導機器において、
    前記積鉄心は、3つの脚部を有する3相3脚型であることを特徴とする積鉄心静止誘導機器。
  8. 短冊状の磁性体部材を突き合わせて積層した積鉄心を有する積鉄心静止誘導機器の製造方法であって、
    短冊状の第1の磁性体部材と、前記第1の磁性体部材よりも長さが短い短冊状の第2の磁性体部材を、前記第2の磁性体部材の端部が、両側において、前記第1の磁性体部材の端部よりも内側に来るように、端部の位置を長さ方向にずらして幅方向に接合して鉄心ブロック体を作成するステップと、
    前記鉄心ブロック体の複数を、一方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の第1の磁性体部材および第2の磁性体部材の側面に位置するように配置して、両鉄心ブロック体の突合せ部が階段状となるように突き合わせて積鉄心を構成するステップと、
    を備える積鉄心静止誘導機器の製造方法。
  9. 請求項に記載の積鉄心静止誘導機器の製造方法において、
    前記積鉄心を構成するステップは、2つの鉄心ブロック体の突合せ部において、
    一方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の端部が、他方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の側面に位置するように配置して第1の層を作成するステップと、
    他方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の端部が、一方の鉄心ブロック体の短冊状の複数の磁性体部材の側面に位置するように配置して第1の層に重なる第2の層を作成するステップと、を備え、
    第1の層を作成するステップと第2の層を作成するステップとを繰り返して積鉄心を構成するものである積鉄心静止誘導機器の製造方法。
  10. 請求項に記載の積鉄心静止誘導機器の製造方法において、
    前記鉄心ブロック体を作成するステップは、短冊状の複数のアモルファス薄帯を長さ方向に端部の位置をずらして幅方向に接合し、この接合したアモルファス薄帯を複数枚積層するものである積鉄心静止誘導機器の製造方法。
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