JP2018060832A - 磁心片及び磁心 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】閉磁路を構成する複数の磁心ブロックを有し、前記磁心ブロックは、複数の磁心片の積層体であり、前記磁心片は、複数のアモルファス薄帯片が積層された積層構造と、前記積層構造の積層方向における少なくとも一方の端面に配置された電磁鋼板と、を含み、前記積層構造及び前記電磁鋼板が積層面で固定化された磁心、及び磁心片である。
【選択図】図1
Description
このようなコアは、長尺状の板もしくは薄帯が巻き回されて製造されることから、巻磁心又は巻コア等と呼ばれている。
更に、広幅の非アモルファス板間に非アモルファス板より狭幅のアモルファス薄材を配置し、アモルファス薄材の端部から非アモルファス板が存在する領域に非アモルファス材料を配置し、この領域で積層構造の全体がボルト固定された積層アモルファスコアが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
また、特許文献2では、帯状の非晶質磁性材料を複数枚(3〜5枚程度)積層し、積層体の端部を接着する技術であり、その後、変圧器へ組み込む際の磁心とコイルの組み立て容易性については考慮されていない。
特許文献3では、非晶質合金薄帯を複数積み重ねて積層体を製造する技術に関するものであるが、珪素鋼板と同程度の作業性を保持することを目的とするものである。これにより、作業性は、薄帯をそのまま取り扱う場合に比べ、珪素鋼板を用いる際の作業性に近づくと考えられるが、極めて薄いアモルファス薄帯が数千枚以上積み重ねて作製される磁心の製造プロセスの工程の簡易化までは実現し得ないのが実情である。加えて、その後の変圧器へ組み込む際の磁心とコイルの組み立て容易性については考慮されていない。
更に、特許文献4では、アモルファス薄材が積層された構造が開示されているが、アモルファス薄材が非アモルファス板に比べて狭幅であるためにアモルファス体積分率が低くなり、したがってエネルギー損失を低く抑えることは困難なことに加え、積層構造とした後の構造全体がボルトで機械的に固定されて一体化した構造となっており、アモルファス薄材を枚様に扱うものであり、磁心の組み立て作業は煩雑になる。
上記した課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 閉磁路を形成する複数の磁心ブロックを備え、前記磁心ブロックは、複数の磁心片の積層体であり、前記磁心片は、複数のアモルファス薄帯片が積層された積層構造と、前記積層構造の積層方向における両方の端面のそれぞれの少なくとも一部に配置された電磁鋼板と、を含み、前記積層構造及び前記電磁鋼板が積層面で固定化されている。
アモルファス薄帯の積層方向を法線とする面ではなく、積層されたアモルファス薄帯及び電磁鋼板からなる積層面で固定化するので、樹脂又は接着剤等に起因する応力による特性劣化が小さい。
<2> 前記閉磁路は、四つの前記磁心ブロックが四角環状に接合されて形成されており、互いに隣り合う二つの磁心ブロック間に、それぞれの磁心片の、複数の積層構造を磁心ブロックの長手方向にずらして階段状に形成された段差における、前記長手方向に対して傾斜角θで傾斜した傾斜面が互いに接合する接合部を有する態様が好ましい。
<3> 前記接合部において、磁心ブロックの長手方向に積層構造をずらすことで階段状に形成された段差における傾斜面は、磁心ブロックの長手方向に対して30°〜60°の傾斜角(すなわち、45°に対して−15°〜+15°の振れ角)で傾斜させて形成されている態様がより好ましい。
<4> 互いに隣り合う二つの磁心ブロック間に、それぞれの磁心片が前記積層方向における端面で互いに接合する接合部を有し、前記接合部において、一方の磁心ブロックにおける磁心片の電磁鋼板と、他方の磁心ブロックにおける磁心片の電磁鋼板と、が対向配置されて接している態様が好ましい。
<5> 前記磁心片は、二つの前記積層構造と、前記二つの積層構造の、互いに対向する側とは反対側の各端面に配置された二つの第1の電磁鋼板と、前記二つの積層構造の間に配置された第2の電磁鋼板と、を有し、
前記二つの積層構造は、一方の積層構造の長手方向の一端と他方の積層構造の長手方向の一端とが、前記長手方向において互いに重なる位置から前記長手方向にずらされ、前記二つの積層構造が一部で重なる状態で配置され、前記二つの積層構造の積層部分における積層端面を含む平面において前記積層構造と前記第1の電磁鋼板と前記第2の電磁鋼板とが固定化されている態様が好ましい。
また、二つの積層構造の間に配置される第2の電磁鋼板は、磁心片の長手方向の全長に相当する積層構造の表面全体に配置し得る大きさの1枚の電磁鋼板で構成されてもよいし、二つの積層構造の各々の端面の全面に配置し得る大きさの2枚の電磁鋼板を用いて構成されてもよい。
<6> 前記磁心片における前記積層構造と前記電磁鋼板とは、エポキシ系樹脂を用いて固定化されている態様が好ましい。
<7> 前記積層構造は、前記電磁鋼板の短手方向の表面全体に配置されている態様が好ましい。
<8> 複数のアモルファス薄帯片が積層された積層構造と、前記積層構造の積層方向における両方の端面の少なくとも一部に配置された電磁鋼板と、を含み、前記積層構造及び前記電磁鋼板が積層面で固定化されている。
本発明の一実施形態の磁心は、閉磁路を構成する複数の磁心ブロックを有し、前記磁心ブロックは、複数の磁心片の積層体であり、前記磁心片は、複数のアモルファス薄帯片が積層された積層構造と、前記積層構造の積層方向における両方の端面のそれぞれの少なくとも一部に配置された電磁鋼板と、を含み、積層構造及び電磁鋼板が積層面で固定化されたものである。
磁心ブロックとは、磁心の形状が例えば四辺形(正方形又は矩形等)である場合、複数の磁心片(以下、積層パケットともいう。)がその外縁の少なくとも一部(例えば磁心片の長手方向の端部)において互いに重なるように積層されることで、四辺形の四つの辺をなす構造部分を指し、クランプ等で一時的に拘束固定された状態のもの、及び樹脂等で固定化された状態のものが含まれる。
磁心片(積層パケット)とは、複数枚のアモルファス薄帯片と複数枚の電磁鋼板とを積層した積層物であり、磁心の製造に用いられる単位片のことである。
本発明の磁心の第1実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。
第1実施形態は、複数のアモルファス薄帯片が積層された二つの積層構造と、二つの積層構造の、互いに対向する側とは反対側の各端面に配置された二つの第1の電磁鋼板と、二つの積層構造の間に配置された第2の電磁鋼板と、を有する磁心片(以下、積層パケットともいう。)を単位片とし、積層パケットを積み重ねて作製された四角環構造の積層コア(磁心)を一例に詳細に説明する。
また、四つの磁心ブロックは、それぞれ、アモルファス薄帯片が積層された磁心片である積層パケットを積み重ねた積層体となっている。
本実施形態の積層コア100は、正方形に形成されている例であるが、正方形に限られず、長方形等の他の四辺形とすることができる。
積層パケットは、積層コアをなす四つの磁心ブロックを形成している複数のアモルファス薄帯片が積層された積層単位体である。本発明の一実施形態では、複数のアモルファス薄帯片の積層単位体が用いられるので、極めて薄厚のアモルファス薄帯片の取り扱いが容易になり、積み精度に優れた磁心ブロックを作製することができる。
この状態では、複数のアモルファス薄帯片が積層された薄片束23と、薄片束23の積層方向に重ねて配置された電磁鋼板25A、25Bと、が積層面に形成した樹脂層27によって固定化されている。
電磁鋼板25Bは、2つの薄片束23の間に配置され、2つの薄片束23の一方の表面全体に接すると共に、他方の表面と一部において接している。したがって、電磁鋼板25Bは、2つの薄片束23の間に配置されているが、2つの薄片束が互いに重なる部分以外の薄片束上において露出した状態にある。
電磁鋼板の表面粗さが0.20μm以下であると、電磁鋼板同士が接している場合等において滑り性が良好になり、製造効率を高める点で有利である。
図4(A)は、図3に示す積層パケット20を水平な机面に載置し、電磁鋼板25Aを上方より平面視した際の平面図である。また、図4(B)は、図3に示す積層パケット20を側部からみた側面図である。なお、図4では、図3中の樹脂層27を図示していない。
本実施形態の積層パケット20は、積層パケット20を側部からみた図4(B)に示されるように、電磁鋼板25A/薄片束23/電磁鋼板25B/薄片束23/電磁鋼板25Aの積層部分を有している。積層部分は、樹脂層27によって固定化されている。そして、本実施形態では、図5に示すように、電磁鋼板25A/薄片束23/電磁鋼板25B/薄片束23/電磁鋼板25Aの積層部分において、電磁鋼板25Bの一部が二つの薄片束23により共有されている。
二つの薄片束23の一方は、図4(B)に示すように、電磁鋼板25Aが配置されている側と反対側に電磁鋼板25Bが配置されている。二つの薄片束23は、電磁鋼板25Bの面方向に互いにずらして配置されている。これにより、一方の薄片束23では、電磁鋼板25Bの表面の一部が露出し、他方の薄片束23では、電磁鋼板25Aが配置されている側と反対側の表面が露出した状態になっている。
また、図3に示す積層パケット20を使用する場合、図5に示すように複数の積層パケット20を組み合わせることで段差なく繋ぎ合わせることができる。
具体的には、図6のように、電磁鋼板25A/薄片束23/電磁鋼板25C/薄片束23/電磁鋼板25Aの積層部分を有する積層パケット120でもよい。積層パケット120の積層部分は、樹脂層27によって固定化されている。
この場合、図7に示すように、電磁鋼板25Cは、一方を他方に対して長手方向端部の端面の位置が揃わないようにずらして配置された2つの薄片束で規定される合計の長さ(図7中の距離L)、つまり積層パケット120の長手方向の全長と同一の長さと幅長とを有している。電磁鋼板25Cは、電磁鋼板25A/薄片束23/電磁鋼板25C/薄片束23/電磁鋼板25Aの積層部分において電磁鋼板25Cが二つの薄片束23により共有され、積層部分以外の部分(二つの薄片束23が重なっていない部分)では、電磁鋼板25Cが一方の薄片束及び他方の薄片束の表面の一部を覆って配置され、電磁鋼板25Cが露出する状態にある。
図6に示す積層パケット120を使用する場合、図8に示すように、積層構造の異なる積層パケット121を用意することで複数の積層パケットを繋ぎ合わせた形態を得ることができる。
具体的には、図9のように、複数のアモルファス薄帯片が積層された二つの薄片束(積層構造)23と、二つの薄片束の、互いに対向する側とは反対側の一方面に配置された二つの第1の電磁鋼板25Aと、二つの薄片束が互いに対向する側の他方面に各薄片束にそれぞれ配置された第2の電磁鋼板25Bと、を積み重ねた積層パケット220でもよい。この場合、それぞれ二枚の電磁鋼板で挟んだ薄片束23は、電磁鋼板25Bの面方向に互いにずらして配置されることにより、積層パケットの薄帯片が重なっていない部分の電磁鋼板25Bの表面の一部が露出する状態になっている。
図9に示す積層パケット220を使用する場合、図10に示すように複数の積層パケット220を組み合わせて繋ぎ合わせた形態とすることができる。
具体的には、図11のように、複数のアモルファス薄帯片が積層された二つの薄片束(積層構造)23と、二つの薄片束の、互いに対向する側とは反対側の一方面に配置された二つの第1の電磁鋼板25Aと、を積み重ねた積層パケット320でもよい。この場合、一方面に電磁鋼板が配置された二つの薄片束23は、一方を他方に対して長手方向端部(長さy1又はy2の方向における端部)の端面の位置が揃わないように面方向に互いにずらして配置されることにより、積層パケットの薄片束が重なっていない部分の薄片束の表面の一部が露出する状態になっている。
積層パケット320は、積層パケットを側部からみた図11に示されるように、電磁鋼板25A/薄片束23/薄片束23/電磁鋼板25Aの積層構造を有している。
図11に示す積層パケット320を使用する場合、図12に示すように複数の積層パケット320を組み合わせて繋ぎ合わせた形態とすることが可能である。
アモルファス合金薄帯については、国際公開第2013/137117号公報、国際公開第2013/137118号公報、国際公開第2016/084741号公報等に記載の合金の組成を適宜参照することができる。
アモルファス合金薄帯の中でも、Fe基アモルファス合金が好ましい。Fe基アモルファス合金とは、Feを主成分とするアモルファス合金を指す。なお、「主成分」とは、含有比率が最も高い成分を指す。
Fe基アモルファス合金としては、Fe、Si及びBを含み、Fe、Si及びBの総含有量を100原子%とした場合に、Feの含有量が50原子%以上(好ましくは60原子%以上、より好ましくは70原子%以上)であるFe基アモルファス合金が特に好ましい。
また、熱処理は、複数のアモルファス薄帯片を積層した積層物を金属板間に挟んで仮留めして炉に入れ、積層物のまま熱処理してもよい。
表面粗さが0.20μm以上であると、アモルファス薄帯を積層したときの層間絶縁を確保する観点で有利である。表面粗さが0.40μm以下であると、積層磁心の占積率を高める点で有利である。
電磁鋼板の表面粗さとアモルファス薄帯片の表面粗さとの差の絶対値としては、0.4μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがより好ましい。両者の表面粗さの差の絶対値が0.2μm以下であると、積層鉄心の占積率を高くできる点で有利である。
アモルファス薄帯片を積層し、アモルファス薄帯の積層構造における積層面の少なくとも一部に硬化性の樹脂(例えば、エポキシ系樹脂)を塗布して硬化させることにより、樹脂層が形成されていることが好ましい。樹脂が硬化されることにより、複数のアモルファス薄帯片及び電磁鋼板が固定されるので、アモルファス薄帯片の積み精度が向上し、積層パケットの形状を良好に維持し易い。
アモルファス薄帯の積層構造において、アモルファス薄帯の積層方向を法線とする主要面に硬化性の樹脂を付与せず、積層面に硬化性の樹脂を塗布等して樹脂層を形成することで、硬化に伴う収縮等で生じやすい歪みを低く抑え、応力による特性劣化が抑制される。
長尺状のアモルファス合金薄帯に張力を印加しながら連続熱処理した後、所望のサイズに裁断(切断、打ち抜き)及び積層し、得られた積層物の積層面にエポキシ系樹脂等を付与して樹脂層を付設することにより固定化する。
また、別の方法として、まず所望の組成のアモルファス合金薄帯を作製して所望とするサイズに裁断し、裁断されたアモルファス薄帯片を複数枚重ね、積層物とした状態で金属板間に挟み込み、仮留めして固定する。その後、炉内に入れ、熱処理を施し、冷却した後、積層物の積層面にエポキシ系樹脂等を付与して樹脂層を付設して固定化してもよい。
具体的な例として、図17に示すように、複数のアモルファス薄帯片21を積層した積層構造23とこの積層構造23を挟む二つの電磁鋼板25Aとを樹脂層27で固定した形態の磁心片(積層パケット420)としてもよい。
本発明の磁心の第2実施形態について図14〜図16を参照して説明する。
本実施形態は、上記の第1実施形態の積層コア(磁心)を形成する磁心ブロックにおける積層パケット同士が接合する接合部を階段形状に形成し、積層パケット同士が長手方向に対して45°傾斜した傾斜面で互いに接合されることで積層されたステップラップ構造としたものである。
なお、図14(A)は、積層パケットを水平な机面に載置し、積層パケットを積層方向上方から観察した際の平面図であり、図14(B)は、積層パケットを側部から観察した際の側面図である。図14では、積層パケットの各薄片束を形成しているアモルファス合金薄帯及び樹脂層を図示していない。
傾斜角θ1は、0°を超えて90°未満の鋭角の範囲から選択され、傾斜角θ2は、90°を超えて180°未満の鈍角の範囲から選択される角度とすることができ、中でも、傾斜角θ1は30°〜60°の鋭角(45°に対して−15°〜+15°の振れ角)の範囲が好ましい。
本実施形態における接合部は、ステップラップ構造による接合形態となっている。磁心ブロックを形成する四角環は、上記のように、四つの積層パケットをそれぞれの長手方向両端を互いに接合することで形成されている。
積層パケットの各々は、台形状の薄片束30を距離t1ずつずらして配置することにより、図14(A)のように、長手方向両端には、θ1、θ2の傾斜角で斜めに形成された薄片束による階段状の段差が形成されている。
20、20A、20B、20C、20D、30A、30B、30C、30D、120、120A、140、140A、140B、140C、140D、210、220、320、420・・・積層パケット(磁心片)
21・・・アモルファス薄帯片
23,30・・・薄片束
25A、25B、25C、35・・・電磁鋼板
27・・・樹脂層(エポキシ樹脂の層)
100・・・積層コア(磁心)
Claims (8)
- 閉磁路を形成する複数の磁心ブロックを備え、
前記磁心ブロックは、複数の磁心片の積層体であり、
前記磁心片は、複数のアモルファス薄帯片が積層された積層構造と、前記積層構造の積層方向における両方の端面のそれぞれの少なくとも一部に配置された電磁鋼板と、を含み、前記積層構造及び前記電磁鋼板が積層面で固定化された、磁心。 - 前記閉磁路は、四つの前記磁心ブロックが四角環状に接合されて形成されており、
互いに隣り合う二つの磁心ブロック間に、それぞれの磁心片の、複数の積層構造を磁心ブロックの長手方向にずらして階段状に形成された段差における、前記長手方向に対して傾斜角θで傾斜した傾斜面が互いに接合する接合部を有する請求項1に記載の磁心。 - 前記接合部における前記傾斜面は、磁心ブロックの長手方向に対して30°〜60°の傾斜角で傾斜させて形成されている請求項2に記載の磁心。
- 互いに隣り合う二つの磁心ブロック間に、それぞれの磁心片が前記積層方向における端面で互いに接合する接合部を有し、前記接合部において、一方の磁心ブロックにおける磁心片の電磁鋼板と、他方の磁心ブロックにおける磁心片の電磁鋼板と、が対向配置されて接している、請求項1に記載の磁心。
- 前記磁心片は、二つの前記積層構造と、前記二つの積層構造の、互いに対向する側とは反対側の各端面に配置された二つの第1の電磁鋼板と、前記二つの積層構造の間に配置された第2の電磁鋼板と、を有し、
前記二つの積層構造は、一方の積層構造の長手方向の一端と他方の積層構造の長手方向の一端とが、前記長手方向において互いに重なる位置から前記長手方向にずらされ、前記二つの積層構造が一部で重なる状態で配置され、前記積層構造の前記長手方向と直交する短手方向における積層面を含む平面において前記積層構造と前記第1の電磁鋼板と前記第2の電磁鋼板とが固定化されている、請求項1に記載の磁心。 - 前記磁心片における前記積層構造と前記電磁鋼板とは、エポキシ系樹脂を用いて固定化されている、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の磁心。
- 前記積層構造は、前記電磁鋼板の短手方向の表面全体に配置されている請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の磁心。
- 複数のアモルファス薄帯片が積層された積層構造と、前記積層構造の積層方向における両方の端面のそれぞれの少なくとも一部に配置された電磁鋼板と、を含み、前記積層構造及び前記電磁鋼板が積層面で固定化された、磁心片。
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