JPH0968567A - Gps航法装置 - Google Patents

Gps航法装置

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Publication number
JPH0968567A
JPH0968567A JP22375695A JP22375695A JPH0968567A JP H0968567 A JPH0968567 A JP H0968567A JP 22375695 A JP22375695 A JP 22375695A JP 22375695 A JP22375695 A JP 22375695A JP H0968567 A JPH0968567 A JP H0968567A
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JP
Japan
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satellite
combination
gps
positioning calculation
gps satellites
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Application number
JP22375695A
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English (en)
Inventor
Tokushiyou Suzuki
徳祥 鈴木
Eiji Teramoto
英二 寺本
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測位計算と走行軌跡のマップマッチングを用
いた測位においてより正確な現在位置を求める。 【解決手段】 衛星組合せ制御部15の衛星切替判断部
23は、測位計算に用いられているGPS衛星の組合せ
のDOP値を入力され、衛星選択部24に衛星切替指示
を与え、DOP値が所定の値以下の場合には衛星切替指
示を抑制制御する。衛星選択部24は、衛星切替指示が
与えられた時に測位計算に使用するGPS衛星の組合せ
の選択を変更し測位計算部12に出力する。組合せの選
択変更時にDOP値が最小のGPS衛星の組合せを選択
する。またDOP値が所定の値以下であって受信確率の
積または受信継続長の期待値が最大のGPS衛星の組合
せを選択する。測位計算に用いるGPS衛星の組合せの
切替頻度が低下し、走行軌跡の形状制度が向上し、マッ
プマッチングで正しい補正が行われる確率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はGPS航法装置、特
に複数のGPS衛星の信号を受信して測位計算を行い、
測位計算の結果を基にマップマッチングを行って現在位
置情報を算出するGPS航法装置に関する。
【0002】
【従来の技術】GPSは、地球周回軌道上に打ち上げら
れている3個以上のGPS衛星から送信されてくる航法
データを、自動車等の地球上の移動体に搭載されたGP
S航法装置で受信し、衛星−移動体間の距離を算出する
ことにより移動体の現在位置を求めるシステムである。
以下に従来のGPS航法装置の構成を、各構成による移
動体の現在位置を求めるための動作とともに説明する。
【0003】図14にGPS航法装置の一従来例の構成
を示す。このGPS航法装置は、GPS受信部11、衛
星組合せ制御部15、測位計算部12、走行軌跡計算部
13、地図情報部25及びマップマッチング部14から
構成されている。
【0004】GPS受信部11にはGPS衛星からの信
号が、移動体に設けられたアンテナ部を介して入力され
る。ここでGPS受信部11には、移動体で受信可能な
複数のGPS衛星からの信号が入力される。GPS受信
部11はこのGPS衛星からの受信信号を処理して、各
GPS衛星の疑似距離情報、軌道情報および受信状態情
報を出力する。ここで「疑似距離」とはGPS衛星から
GPS航法装置までの距離の算出値であり、GPS航法
装置内の時計や周波数のオフセットなどに対する誤差を
含む値である。疑似距離情報は測位計算部12に出力さ
れる。また「軌道情報」とは、GPSを構成する各GP
S衛星の概略の位置(衛星暦)を示すアルマナックデー
タや送信に係るGPS衛星の詳細な軌道を示すエフェメ
リスデータ等をいい、衛星組合せ制御部15に出力され
る。また「受信状態情報」とは、相関出力レベルの他、
相関出力波形やGPS衛星の健康状態等をいい、GPS
衛星からの信号を受信・使用可能であるか否かを示す情
報であり、衛星組合せ制御部15に出力される。
【0005】衛星組合せ制御部15は、後述する測位計
算部12にて測位計算に用いるGPS衛星の組合せ(以
下適宜「測位計算用衛星組合せ」という)を選択する。
すなわち、GPSにおいて三次元測位を行うためには4
個、二次元測位を行うためには3個のGPS衛星につい
ての衛星位置及び疑似距離の値が必要であり、衛星組合
せ制御部15は受信可能なGPS衛星からこのような測
位を行うために用いられるGPS衛星の組合せを選択す
る。なお、本明細書で「GPS衛星の組合せ」または単
に「組合せ」と述べた場合は、上記測位に必要な所定数
のGPS衛星の組合せをいう。本従来例の衛星組合せ制
御部15は、衛星配置計算部21、DOP値計算部22
及び衛星選択部24から構成されている。
【0006】衛星配置計算部21は、GPS受信部11
から出力された各GPS衛星の軌道情報と「測位情報」
を基に、各GPS衛星の配置(現在位置からGPS衛星
の見える(位置する)方向である。以下同じ。)を算出
し、DOP値計算部22に出力する。ここで本明細書に
て「測位情報」とは、後述する測位計算部12での測位
計算に基づく移動体の現在位置に関する情報をいい、例
えば測位計算結果そのものでもよく、また後述するマッ
プマッチング部14から出力される現在位置情報でもよ
い。なお本従来例では衛星配置計算部21に入力する測
位情報として、図14に示すようにマップマッチング部
14の出力を用いているが、同図に点線で示すように測
位計算部12の出力である測位計算結果を用いても、D
OP値を計算する上では十分な精度の衛星配置の情報が
得られる。また、移動体の走行する日時および初期位置
が図示されないユーザー操作部を介して初期データとし
て衛星配置計算部21に入力される。
【0007】DOP値計算部22は各GPS衛星の受信
状態情報に基づいて測位計算可能なGPS衛星の各組合
せを求め、上記GPS衛星の配置を基に該各組合せのD
OP値を算出し、衛星選択部24に出力する。ここで
「DOP値」とは位置精度劣化指数(DOP:Dilusion
Of Precision )をいい、後述する測位計算部12で算
出される測位計算結果の精度を示す指数であり、DOP
値が小さいGPS衛星の組合せを用いるほど測位計算結
果の精度が高くなる。
【0008】衛星選択部24は、DOP値計算部22で
算出されたDOP値に基づいて測位計算用衛星組合せを
選択し測位計算部12に出力する。ここで市街地の様に
ビル等の遮蔽物の多い場所ではGPS航法装置を搭載し
ている移動体の移動に応じてGPS衛星が見えかくれ
し、各GPS衛星からの信号を継続して受信できないこ
とがある。このような状況においてGPS衛星からの信
号が途絶え測位計算が不可能になるのを防止するため、
本従来例の衛星選択部24は、測位計算の度ごとに毎回
その時点で受信可能なGPS衛星で構成される測位計算
用衛星組合せを選択するように構成されている。この
際、衛星選択部24は、高い精度の測位計算結果を得る
べく、受信可能なGPS衛星の組合せの中でDOP値が
最小の組合せを選択するように構成されている。
【0009】測位計算部12は、衛星選択部24で選択
された測位計算用衛星組合せを構成する各GPS衛星に
ついてのGPS受信部11から出力された疑似距離情報
を基に、所定の連立方程式を解くことによりGPS航法
装置の位置を算出する測位計算を行い、測位計算結果を
走行軌跡計算部13に出力する。
【0010】走行軌跡計算部13は、測位計算部12で
の測位計算結果を記憶し、この記憶情報を基にGPS航
法装置を搭載した移動体の走行軌跡を求め、この走行軌
跡をマップマッチング部14に出力する。
【0011】一方、地図情報部25にはGPS航法装置
を搭載した移動体が走行する地域の道路地図データ31
が記録されている。この地図情報部25は、例えば道路
地図情報を記録したCD−ROMとこのCD−ROMか
ら情報を読み出す装置から構成される。
【0012】マップマッチング部14は、走行軌跡計算
部13から出力された走行軌跡と地図情報部25に記録
された道路地図データ31を基にマップマッチングを行
い、GPS航法装置の現在位置を算出する。ここで「マ
ップマッチング」とは、走行軌跡の形状と地図上におけ
る道路形状との相関性を求め、この相関性を基に両形状
の最も一致する場所を求めて測位計算部12で算出され
た測位計算結果の補正を行う技術である。マップマッチ
ングにより測位計算結果を補正した結果が最終的な現在
位置として算出される。算出された現在位置は、前述の
ように衛星組合せ制御部15の衛星配置計算部21に出
力されるとともに、例えば表示装置等に出力されGPS
航法装置のユーザーに示される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
[ 従来GPS航法装置の問題点 ]以上に述べたよう
な従来のGPS航法装置において、より高い精度で現在
位置を算出するためには、DOP値の小さなGPS衛星
の組合せを選択し高精度の測位計算結果を得るだけでな
く、マップマッチングの際に正しく測位計算結果を補正
する確率を向上させることが求められる。そしてマップ
マッチングにおける補正が正しく行われる確率は走行軌
跡の形状精度に影響されるので、走行軌跡の形状精度を
向上させることが求められる。しかし、従来のGPS航
法装置は、走行軌跡計算部で得られる走行軌跡の形状精
度を向上させるようには構成されていなかった。この点
について以下に詳細に説明する。
【0014】走行軌跡の形状精度には、「測位計算用衛
星組合せが変更されない間は精度が高いが、上記組合せ
が変更されると精度が低下し、組合せの変更の頻度が高
いほど精度の低下が大きい」という特徴がある。走行軌
跡の形状精度がこのような特徴を有するのは以下の理由
による。
【0015】すなわち、測位計算結果に含まれる誤差成
分のうち主要な成分は、選択利用性(SA:Selective
Availability)によって意図的に加えられた誤差による
ものである。この選択利用性による誤差成分は時間的に
ゆっくりと変化する。従って同一の測位計算用衛星組合
せにより測位計算を行っている間は、測位計算の誤差成
分の変化が少ないので、高い形状精度の走行軌跡が得ら
れる。
【0016】一方、測位計算の際に含まれる誤差成分は
GPS衛星の組合せごとに異なっている。従って測位計
算用衛星組合せが変更されるごとに測位計算結果が大き
く変化し、その結果、測位計算結果より求められる走行
軌跡が不連続となって形状精度が低下する。測位計算用
衛星組合せの変更の頻度が大きい程、上記誤差成分の変
化による走行軌跡の不連続部分が多く発生し、走行軌跡
の形状精度の低下が大きくなる。
【0017】以上に述べたような走行軌跡の形状精度の
特徴を考慮すると、形状精度を向上させるためには測位
計算用衛星組合せの変更の頻度を低くすることが求めら
れる。
【0018】しかし従来のGPS航法装置は測位計算用
衛星組合せの変更の頻度を低くするようには構成されて
いない。すなわち従来装置の衛星選択部24は、前述の
ように測位計算の度ごとにその時点で受信可能なGPS
衛星で構成される組合せのうちでDOP値が最小なもの
を測位計算用衛星組合せとして選択するように構成され
ている。従って測位計算の度ごとに、以前の計算で用い
ていたGPS衛星の組合せを考慮することなく測位計算
用衛星組合せが選択される。そのため、従来装置では測
位計算用衛星組合せの変更の頻度が高く、高い形状精度
の走行軌跡は得られない。特にGPS衛星を遮蔽するよ
うな建物が立ち並び、各GPS衛星からの信号の受信状
態の変化の激しい市街地においては、測位計算用衛星組
合せの変更の頻度が高くなり走行軌跡の形状精度が大幅
に低下する。
【0019】[ 本発明の目的 ]本発明は、上記従来
装置の問題を解決するためになされたものである。本発
明の目的は、測位計算用衛星組合せの変更の頻度を低下
させ、該組合せの変更による走行軌跡の不連続な点の発
生を減少させることにより走行軌跡の形状精度を向上さ
せることが可能なGPS航法装置を提供することにあ
る。この際、以下の点に着目する。 (1)許容範囲の測位精度内で測位計算が可能な限り、
測位計算用衛星組合せを変更しないように該組合せの選
択を制御し、選択変更の頻度を低下させること。 (2)測位精度が許容範囲外となり、測位計算用衛星組
合せを変更する必要が生じた場合に、測位計算可能な継
続距離が最も長いと推定される組合せを選択する。
【0020】そして、走行軌跡の形状精度の向上により
マップマッチングの際に正しく測位結果を補正する確率
を向上させ、より正確な移動体の位置を求めることが可
能なGPS航法装置を提供することを目的とする。さら
に、上記により、ユーザーに示される現在位置の精度を
向上させることが可能なGPS航法装置を提供すること
を目的とする。
【0021】[ 関係のある従来技術 ]なお、特開平
6−242207号公報には測位計算用衛星組合せが変
更された時に走行軌跡が不連続となるのを防止する手法
が提案されている。しかしこの手法は、走行軌跡の不連
続点を検出し、GPS衛星の組合せ変更前の移動体の移
動速度および移動方向を基に走行軌跡を補正するもので
あって、測位計算用衛星組合せの選択の変更の頻度を低
下させるものではなく、走行軌跡の不連続点の発生その
ものは防止されない。従って走行軌跡を求めた後に不連
続部分が修正されるが、走行軌跡計算部で求められる走
行軌跡自体の形状精度は向上されない。
【0022】また、特開昭64−79679号公報に
は、測位計算用衛星組合せの選択の制御として、受信確
率を算出し、この受信確率を基に測位計算用衛星組合せ
の選択を行うGPS航法装置が提案されている。ここで
いう受信確率とは移動体の走行地域においてGPS衛星
からの信号を受信することができる確率である。しかし
この装置は市街地走行等において測位確率(場所率)す
なわち測位計算の度ごとに測位可能なGPS衛星の組合
せが選択される確率を向上させることを目的とし、測位
計算の度ごとにその時点で受信確率の高いGPS衛星の
組合せが新たに選択されるように制御される。従って測
位計算用衛星組合せの変更の頻度を低下させる制御は行
われておらず、受信確率も上記頻度を低下させる制御に
は適用されていない。以上より、上記公報に記載された
GPS航法装置は走行軌跡の形状精度を向上させるもの
ではなかった。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明のGPS航法装置
は、複数のGPS衛星からの信号を受信し、受信した各
GPS衛星の疑似距離情報、軌道情報および受信状態情
報を出力するGPS受信部と、測位計算に用いるGPS
衛星の組合せ(すなわち測位計算用衛星組合せ)を選択
する衛星組合せ制御部と、前記衛星組合せ制御部で選択
されたGPS衛星の組合せを構成するGPS衛星の前記
疑似距離情報を基に測位計算を行う測位計算部と、を備
え、前記衛星組合せ制御部は、前記軌道情報と前記測位
計算に基づく測位情報を基に各GPS衛星の配置を算出
する衛星配置計算部と、前記受信状態情報に基づいて測
位計算可能なGPS衛星の各組合せを求め、前記GPS
衛星の配置を基に該各組合せの測位精度を示すDOP値
を算出するDOP値計算部と、前記DOP値に基づいて
測位計算に用いるGPS衛星の組合せを選択する衛星選
択部と、を含むGPS航法装置であって以下の特徴を有
するものである。
【0024】[ 請求項1記載の発明 ]請求項1記載
の発明は、上記GPS航法装置において、前記衛星組合
せ制御部がさらに、前記衛星選択部で選択され測位計算
に用いられているGPS衛星の組合せのDOP値が入力
され、このDOP値に基づいて前記衛星選択部に衛星切
替指示を与えるとともに、該DOP値が所定の値以下の
場合には該衛星切替指示を抑制制御する衛星切替判断部
を含み、前記衛星選択部は、前記衛星切替指示が与えら
れた時に測位計算に用いるGPS衛星の組合せ(すなわ
ち測位計算用衛星組合せ)の選択を変更し、該変更時に
DOP値が最小のGPS衛星の組合せを選択することを
特徴とするものである。
【0025】上記発明においてGPS受信部、衛星組合
せ制御部のうちの衛星配置計算部およびDOP値計算
部、測位計算部は前述の従来例と同様に動作する。そし
て本発明の特徴である衛星切替判断部と衛星選択部は以
下のように動作する。
【0026】衛星切替判断部は、前記衛星選択部で選択
されたGPS衛星の組合せのDOP値が入力され、この
DOP値に基づいて前記衛星選択部に衛星切替指示を与
えるが、該DOP値が所定の値以下の場合には衛星切替
指示の出力を抑制制御する。前記衛星選択部は、前記衛
星切替指示が与えられた時に測位計算用衛星組合せの選
択を変更し、該変更時にDOP値が最小の組合せを選択
する。従って、使用中の測位計算用衛星組合せよりDO
P値の小さい組合せがある場合でも、前記衛星選択部は
衛星切替指示が与えられない限り測位計算用衛星組合せ
の選択を変更しない。その結果測位計算用衛星組合せの
変更の頻度が低下し、走行軌跡の不連続点が減少して走
行軌跡の形状精度が向上する。形状精度の向上によりマ
ップマッチングの際に正しく測位結果を補正する確率が
向上し、より正確な移動体の位置を求めることが可能に
なる。そして、ユーザーに示される現在位置がより正確
となる。
【0027】以上に述べたように本発明は、算出される
走行軌跡の形状精度の向上によりマップマッチング部で
正しく補正が行われる確率の向上を重視することで現在
位置の算出精度を向上させるものである。すなわち、走
行軌跡の形状精度は、測位計算用衛星組合せのDOP値
よりも、該組合せの変更の頻度の影響を強く受ける。そ
して本発明はDOP値がある程度の許容値内であれば同
じGPS衛星の組合せを継続して用いて測位計算を行
い、該組合せの変更の頻度を低くして形状精度を向上さ
せ、マップマッチングで正しく補正が行われる確率を向
上させる。その結果、従来のように測位計算結果を重視
して常にDOP値が最小の組合せを用いて測位計算を行
う場合よりも最終的に算出される現在位置の精度が向上
する。
【0028】なお、本発明において衛星選択部から測位
計算部への出力に関し、例えば下記(1)、(2)いず
れかに構成することが好ましい。 (1)衛星選択部は測位計算の度ごとにGPS衛星の組
合せを選択して測位計算部に出力する。この際、前述の
条件に従い衛星切替指示が入力されない限り同一の組合
せを選択して出力する。衛星切替指示が入力されると、
選択する組合せを変更し、この変更後の組合せを出力す
る。測位計算部は測位計算の度ごとに衛星選択部より測
位計算用衛星組合せを入力され、この組合せを用いて測
位計算を行う。 (2)衛星選択部は衛星切替指示が与えられない間は測
位計算用衛星組合せを選択せず、この選択の情報を測位
計算部に出力しない。この間測位計算部は同一の組合せ
を用いて測位計算を行う。衛星選択部は衛星切替指示が
入力されると、測位計算用衛星組合せの選択を変更し、
この変更した組合せ選択の情報を測位計算部に出力す
る。この情報が入力されると、測位計算部は測位計算用
衛星組合せを変更し、次の組合せ選択の情報が入力され
るまで、変更後の組合せで測位計算を行う。
【0029】また、上記請求項1記載の発明において、
衛星切替指示を与える基準となるDOP値の「所定の
値」は、例えばこの値を大きく設定した場合の測位計算
結果の精度の低下分と、測位計算用衛星組合せ変更の頻
度の低下による走行軌跡の形状精度の向上分を考慮し、
最終的に算出される現在位置の精度が最も高くなるよう
に設定することが好ましい。
【0030】[ 請求項2記載の発明 ]また請求項2
記載の発明は、上記請求項1記載のGPS航法装置にお
いて、前記衛星切替判断部に、さらに前記受信状態情報
が入力され、前記衛星切替判断部は、前記受信状態情報
に基づく判断において前記衛星選択部で選択されたGP
S衛星の組合せを用いた測位計算が可能であると判断
し、かつ該選択されたGPS衛星の組合せのDOP値が
所定の値以下の場合には前記衛星選択部に前記衛星切替
指示を抑制制御することを特徴とするものである。
【0031】この構成によれば、衛星切替判断部はGP
S受信部からの受信状態情報により測位計算に使用中の
測位計算用衛星組合せを構成するGPS衛星の信号の受
信状態を監視する。例えば、移動体の走行中にGPS衛
星がビル等に遮蔽されこのGPS衛星からの受信が途絶
えると、使用中の測位計算用衛星組合せでは測位計算が
不可能であると判断する。測位計算が可能であり測位計
算に用いているGPS衛星の組合せのDOP値が所定の
値以下の間は衛星切替指示を抑制制御する。そして測位
計算が不可能であると判断した場合、または上記DOP
値が所定の値以上になった場合に、衛星切替判断部から
衛星選択部に衛星切替指示が与えられる。このように衛
星切替判断部にて測位計算の可否を判断することによ
り、走行軌跡計算部で得られる走行軌跡が途絶えること
が防止され、より正確な移動体の位置を求めることが可
能になる。
【0032】[ 請求項3記載の発明 ]また請求項3
記載の発明は、上記請求項1、2のいずれかに記載のG
PS航法装置において、さらに移動体が走行する地域の
道路地図データ及び建物データが記録された地図情報部
を含むとともに、前記衛星組合せ制御部は、前記測位情
報、前記GPS衛星の配置、前記道路地図データおよび
前記建物データを基にGPS衛星の受信確率を算出する
受信確率計算部を含み、前記衛星選択部は、前記衛星切
替指示が与えられた時に測位計算に用いるGPS衛星の
組合せ(すなわち測位計算用衛星組合せ)の選択を変更
し、該変更時にDOP値が所定の値以下であって前記受
信確率の積が最大のGPS衛星の組合せを選択すること
を特徴とするものである。
【0033】ここで「GPS衛星の受信確率」とは、あ
るGPS衛星からの信号を移動体の存在位置でGPS航
法装置が受信できる確率をいい、例えば走行距離に対し
て、GPS衛星が建物等に遮蔽されずGPS衛星からの
信号を受信可能な距離の割合として表される。GPS衛
星の受信確率の積の大きい組合せを選択して測位計算を
行うほど、より長い移動距離に渡って選択した組合せの
全GPS衛星の信号を継続して受信できる可能性が高
い。
【0034】受信確率は、測位情報、GPS衛星の配
置、道路地図データ及び建物データを基に、建物の高さ
分布、建物の幅分布及び建物密集度を用いて計算され
る。なお、上記道路地図データとしては、例えば道路形
状及び道路幅データが使用され、また建物データとして
は、例えば道路毎あるいは区画毎の建物の平均高、建物
の密集度が使用される。各GPS衛星の受信確率を求め
る方法の例を後述の発明の実施の形態において詳細に説
明する。
【0035】前述のように請求項3記載の発明において
衛星選択部では、測位計算に使用するGPS衛星の組合
せの変更の際に、変更時のDOP値が所定の値以下であ
って前記受信確率の積が最大のGPS衛星の組合せが選
択される。
【0036】本発明では、前述のようにDOP値が所定
の値以下であれば測位計算用衛星組合せの選択を変更し
ないことに加え、さらに選択変更の際は、最も長い距離
に渡って受信状態を維持し測位計算を継続できる可能性
の高い組合せに選択を変更する。従って、測位計算用衛
星組合せの変更の頻度がさらに低下し、走行軌跡の不連
続点が減少して走行軌跡の形状精度がさらに向上する。
そしてマップマッチングの際に正しく測位結果を補正す
る確率が向上し、さらにより正確な移動体の位置を求め
ることが可能になる。
【0037】なお、ここで衛星選択部における測位計算
用衛星組合せの選択の基準となるDOP値の「所定の
値」は、例えば以下の(1)、(2)の点を考慮して最
終的に算出される現在位置の精度が最も高くなるように
設定することが好ましい。 (1)「所定の値」を大きく設定した場合の測位計算結
果の精度の低下分と、測位計算用衛星組合せ変更の頻度
の低下による走行軌跡の形状精度の向上分。 (2)選択変更後のGPS衛星の組合せのDOP値が変
動して上記「所定の値」に達するまでの移動距離。ま
た、上記「所定の値」すなわち選択の基準となるDOP
値は、衛星切替判断部にて衛星切替指示を出す際の切替
の基準となるDOP値以下に設定することが好ましい。
【0038】[ 請求項4記載の発明 ]一方請求項4
記載の発明は、上記請求項1、2のいずれかに記載のG
PS航法装置において、さらに移動体が走行する地域の
道路地図データ及び建物データが記録された地図情報部
を含むとともに、前記衛星組合せ制御部は、前記測位情
報、前記GPS衛星の配置、前記道路地図データおよび
前記建物データを基にGPS衛星の受信継続長の期待値
を算出する受信継続長計算部を含み、前記衛星選択部
は、前記衛星切替指示が与えられた時に測位計算に用い
るGPS衛星の組合せ(すなわち測位計算用衛星組合
せ)の選択を変更し、該変更時にDOP値が所定の値以
下であって前記受信継続長の期待値が最大のGPS衛星
の組合せを選択することを特徴とするものである。
【0039】ここで「GPS衛星の受信継続長」とは、
あるGPS衛星からの信号を受信し続けられる距離をい
う。具体的に移動体の市街地走行中にGPS衛星が建物
に遮蔽される場合を考えると以下のようになる。すなわ
ちGPS衛星がその衛星を遮蔽する高さのある建物を通
りすぎ、GPS衛星が遮蔽されなくなって受信状態にな
った位置から、次に他の建物に遮蔽され受信不可能な状
態になる位置までの走行距離が受信継続長である。
【0040】また「GPS衛星の受信継続長の期待値」
とは、測位地点においてどの受信継続長がどれだけ存在
するかという分布の期待値をいう。さらに「受信継続長
の期待値が最大のGPS衛星の組合せ」とは、GPS衛
星の組合せを構成するGPS衛星の受信継続長の期待値
のうちで「最小の期待値」を、各組合せ同士で比較した
場合、この「最小の期待値」が最も大きい組合せをい
う。このような組合せを用いて測位計算を行うと、最も
長い移動距離に渡って同じ組合せで全GPS衛星の信号
を継続して受信できる可能性が、比較した組合せの中で
最も高い。
【0041】受信継続長の期待値は、測位情報、GPS
衛星の配置、道路地図データおよび建物データを基に、
建物の高さ分布、建物の幅分布、建物密集度及び建物間
隔の分布を用いて計算される。各GPS衛星の受信継続
長の期待値を求める方法の例を後述の発明の実施の形態
において詳細に説明する。
【0042】前述のように請求項4記載の発明において
衛星選択部では、測位計算に使用するGPS衛星の組合
せの変更の際に、変更時のDOP値が所定の値以下であ
って前記受信継続長の期待値が最大のGPS衛星の組合
せが選択される。
【0043】本発明では、前述のようにDOP値が所定
の値以下であれば測位計算用衛星組合せの選択を変更し
ないことに加え、さらに選択変更の際に、最も長い移動
距離に渡って受信状態を維持し測位計算を継続できる可
能性の高い組合せに選択を変更する。従って、測位計算
用衛星組合せの変更の頻度がさらに低下し、走行軌跡の
不連続点が減少して走行軌跡の形状精度がさらに向上す
る。そしてマップマッチングの際に正しく測位結果を補
正する確率が向上し、さらにより正確な移動体の位置を
求めることが可能になる。
【0044】なお、ここで衛星選択部における測位計算
用衛星組合せの選択の基準となるDOP値の「所定の
値」は、例えば前述の発明と同様の点((1)、
(2))に考慮して、最終的に算出される現在位置の精
度が最も高くなるように設定することが好ましい。ま
た、上記「所定の値」すなわち選択の基準となるDOP
値は、衛星切替判断部にて衛星切替指示を出す際の切替
の基準となるDOP値以下に設定することが好ましい。
【0045】なお、本発明のように受信継続長の期待値
を測位計算用衛星組合せの選択基準とした場合と、前述
の発明に記載した受信確率を選択基準とした場合の相違
点を以下に説明する。
【0046】前述のように受信確率とは、走行距離に対
してGPS衛星が建物等に遮蔽されない距離の割合であ
る。従って所定距離中でGPS衛星が遮蔽される距離の
合計が同一であれば、例えばGPS衛星の方向に隣接す
る建物が多い場合も、隣接する建物が少なく一定間隔に
並んで建っている場合も受信確率は同一である。しかし
前者の場合には長い遮蔽状態と長い受信状態が繰り返さ
れるのに対し、後者の場合には短い遮蔽状態と短い受信
状態が繰り返される。従って両者では同じGPS衛星を
用いて測位計算を継続できる移動体の移動距離が異な
る。受信確率を基に測位計算用衛星組合せを選択する場
合、上記例のような建物の並び方の相違による受信状態
が継続される移動距離の相違までは判断されない。
【0047】一方、受信継続長の期待値を基に測位計算
用衛星組合せを選択すれば、上記のようなビル等の建物
の並び方も考慮される。従って、同じ組合せで継続して
測位計算を行うことができる移動距離が最も長いと推定
される測位計算用衛星組合せをより正確に選択すること
が可能になる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。なお、実施の形態の説明において、
前述の図14に示す要素に付した符号と同一符号を付し
た要素であって同一機能を有するものについては説明を
省略する。
【0049】[ 第1の実施の形態 ]図1は本発明の
第1の実施の形態に係るGPS航法装置の構成である。
第1の実施の形態では従来例に示したGPS航法装置に
対し、衛星組合せ制御部15に衛星切替判断部23が設
けられており、また衛星選択部24が異なる構成となっ
ている。
【0050】衛星切替判断部23にはGPS受信部11
から受信される各GPS衛星の受信状態が入力され、ま
た、衛星選択部24から使用中の測位計算用衛星組合せ
および該組合せの測位計算時ごとのDOP値が入力され
る。衛星切替判断部23はこれらの入力情報を基に使用
中の測位計算用衛星組合せで測位計算が可能であるかを
判断し、またこの組合せのDOP値をあらかじめ記憶さ
れた所定の値と比較する。この所定の値は例えばこの値
を大きく設定した場合の測位計算結果の精度の低下分
と、測位計算用衛星組合せ変更の頻度の低下による走行
軌跡の形状精度の向上分を考慮し、最終的に算出される
現在位置の精度が最も高くなるように設定されている。
衛星切替判断部23は、測位計算が可能であり、かつD
OP値が上記所定の値以下である場合は衛星切替指示を
出力しない。測位計算が不可能である場合、またはDO
P値が上記所定の値以上となった場合には、衛星切替指
示を衛星選択部24に出力する。
【0051】衛星選択部24には、測位計算可能なGP
S衛星の各組合せの情報とこの組合せのDOP値がDO
P値計算部22から入力され、また、衛星切替指示が衛
星切替判断部23より入力される。そしてこれらの入力
情報をもとに測位計算用衛星組合せを選択して測位計算
部12および衛星切替判断部23に出力し、また、該組
合せのDOP値を衛星切替判断部23に出力する。ここ
で衛星選択部24は衛星切替判断部23より衛星切替指
示が入力されない間は同じGPS衛星の組合せを選択す
る。衛星切替判断部23より衛星切替指示が入力される
と、その時点でDOP値が最小のGPS衛星の組合せ
に、測位計算用衛星組合せの選択を変更する。
【0052】図13に本実施の形態のGPS航法装置に
より求められる移動体の走行軌跡の一例を従来例の場合
と比較して示す。以下この図を用いて本実施の形態によ
る走行軌跡の形状精度の向上効果について説明する。同
図では5つのGPS衛星(S0〜S4)の信号が受信さ
れ、測位計算に3個のGPS衛星の組合せを用いて二次
元測位を行う場合を示す。なお同図には後述する第2、
3の実施の形態での走行軌跡も合わせて示されている
が、これらの内容は後述の該当箇所で説明する。
【0053】同図上段(A)には各GPS衛星の受信状
態が示されている。すなわち衛星S0、S1は図示範囲
の全走行距離に渡って受信可能である。一方衛星S2〜
S4は、各々図示のような一定間隔でない間隔で断続的
に受信可能である。
【0054】同図中段(B)にはGPS衛星の各組合せ
がDOP値順に示されている。上方に示される組合せ程
DOP値が小さい。各組合せの右側の矢印は、その組合
せで測位計算可能な区間を示している。すなわち矢印で
示された区間は、その組合せを構成するすべての衛星が
上段(A)で受信可能になっている。
【0055】同図下段(C)には従来例および本実施の
形態のGPS航法装置により求められた走行軌跡(各々
(a)、(b))が実際の走行軌跡(e)とともに示さ
れている。
【0056】図中(a)は従来例の場合であり、常にD
OP値が最小のGPS衛星の組合せを用いて測位計算を
行っている。すなわち各走行地点で同図(B)に矢印の
ある組合せの中で最も上にある組合せを用いて測位計算
を行っている。その結果、図示走行区間を走行する間の
GPS衛星の組合せ切替回数は30回となっている。
【0057】図中(b)は本実施の形態の場合であり、
測位計算可能である限り測位計算用衛星組合せを変更せ
ず、測位計算不可能となった場合には測位計算可能であ
ってDOP値が最小の組合せに測位計算用衛星組合せを
変更する。すなわちある走行地点で測位計算に用いてい
る組合せに対応する同図(B)の矢印が継続する間はそ
の組合せで測位計算を行い、矢印が途切れるとその地点
で同図(B)に矢印のある組合せの中で最も上にある組
合せに測位計算用衛星組合せを変更する。その結果、図
示走行距離を走行する間のGPS衛星の組合せ切替回数
は15回となり、走行軌跡が図中(e)に直線で示され
た実際の走行軌跡により近く精度の高いものとなってい
る。
【0058】以上に説明したように本実施の形態のGP
S航法装置では、衛星組合せ制御部15に衛星切替判断
部23を設けて測位計算用衛星組合せの選択を制御する
ことにより、この選択の変更の頻度が低下し、走行軌跡
の不連続点が減少して走行軌跡の形状精度が向上する。
そしてマップマッチングの際に正しく測位結果を補正す
る確率が向上し、より正確な移動体の位置を求めること
が可能になる。
【0059】なお、以上に示した発明の実施の形態にお
いて、DOP値計算部22を設けなくとも、衛星切替判
断部23において受信状態情報のみを基に衛星切替指示
を出力することにより、測位計算用衛星組合せの変更回
数を低減することは可能である。ただしこの場合、DO
P値が不明であるため測位計算結果について十分に高い
精度が得られる保証がないという問題がある。この点は
後述の第2、第3の実施の形態においても同様である。
【0060】[ 第2の実施の形態 ]図2は本発明の
第2の実施の形態に係るGPS航法装置の構成である。
第1の実施の形態では、測位計算用衛星組合せを選択す
る際に、DOP値の大小のみが基準に判断されている。
そのため、周囲の建物の状況によっては、新たに選択さ
れたGPS衛星の組合せでは短い距離しか継続して測位
計算を行うことができず、すぐにまたGPS衛星の組合
せの変更が必要になる場合がある。本実施の形態は、G
PS衛星の組合せの選択基準に受信確率を用いて移動体
の周囲の建物状況を考慮することで、測位計算用衛星組
合せの切替頻度を第1の実施の形態よりもさらに低減す
るものである。上記内容を以下に詳細に説明する。
【0061】第2の実施の形態では、図2に示すよう
に、第1の実施の形態に対しさらに受信確率計算部26
が設けられ、地図情報部25に建物データ32が記録さ
れている。
【0062】建物データ32には、各道路毎または区画
毎に建物の平均高と建物の密集度が記録されている。ま
た、地図情報部25の地図データ31には、道路形状と
各道路の道路幅が記録されている。
【0063】受信確率計算部26は、測位情報としての
マップマッチング部14より出力される現在位置情報、
衛星配置計算部21より出力されるGPS衛星の配置、
地図データ31および建物データ32が入力され、これ
らの入力情報を基にGPS衛星の受信確率を算出し、衛
星選択部24に出力する。なおここで測位情報として測
位計算部12から出力される測位計算結果を用いること
も可能であるが、本実施の形態ではより正確な受信確率
計算結果を得るべく、上記のようにマップマッチング部
14から出力される現在位置情報を用いている。この点
については後述の第3の実施の形態において、各GPS
衛星の受信継続長の期待値を求める場合にも同様であ
る。上記本実施の形態におけるGPS衛星の組合せの受
信確率の算出方法は、後述の[受信確率算出方法]にて
詳細に説明する。
【0064】衛星選択部24は第1の実施の形態と同
様、衛星切替判断部23より衛星切替指示が入力されな
い間は同じGPS衛星の組合せを選択する。衛星切替指
示が入力されると、測位計算用衛星組合せの選択を変更
する。該変更時には、DOP値があらかじめ記憶された
所定の値以下の組合せを選び出し、これらの組合せの中
で前記受信確率の積が最大のGPS衛星の組合せを新た
に選択する。そして変更後の組合せの情報が測位計算部
12および衛星切替判断部23に、該組合せのDOP値
が衛星切替判断部23に出力され、測位計算部12では
新たに選択された測位計算用衛星組合せにより測位計算
が行われる。
【0065】第1の実施の形態において説明した図13
にはさらに、本実施の形態のGPS航法装置により求め
られる各GPS衛星の受信確率が上段(A)左部に、移
動体の走行軌跡が下段(C)の(c)に示されている。
【0066】本実施の形態の場合すなわち図中(c)で
は、測位計算可能である限り測位計算用衛星組合せを変
更せず、測位計算不可能となった場合には測位計算可能
であって受信確率の積が最大の組合せに測位計算用衛星
組合せを変更する。すなわちある走行地点で測位計算に
用いている組合せに対応する同図(B)の矢印が継続す
る間はその組合せで測位計算を行い、矢印が途切れると
その地点で同図(B)に矢印のある組合せの中で、同図
(A)の受信確率の積が最大の組合せに測位計算用衛星
組合せを変更する。ここで受信確率の積は、例えば衛星
S0、S2、S4の組合せであれば0.21となる。上
記によれば、図示走行距離を走行する間のGPS衛星の
組合せ切替回数は11回となり、第1の実施の形態の場
合よりさらに切替回数が減少している。その結果、本実
施の形態の装置で得られる走行軌跡は実際の走行軌跡
(図中(e))により近く精度の高いものとなってい
る。
【0067】以上に説明したように本実施の形態のGP
S航法装置では、受信確率を考慮して測位計算用衛星組
合せを決定することにより、GPS衛星の組合せの変更
の頻度がさらに低下し、走行軌跡の不連続点が減少して
走行軌跡の形状精度がさらに向上する。そしてマップマ
ッチングの際に正しく測位結果を補正する確率が向上
し、さらにより正確な移動体の位置を求めることが可能
になる。
【0068】[受信確率算出方法]ここで本実施の形態
における各GPS衛星の受信確率の算出方法を詳細に説
明する。なお、この算出方法は前述の特開昭64−79
679号公報と同様の原理によるものである。
【0069】図3にGPS衛星の受信確率を求める手順
を示す。また図4によりこの手順の一部について、算出
される分布等を図示してより具体的に説明する。
【0070】まず地図データ31に記録された道路形状
とマップマッチング部14から出力された現在位置情報
より移動体が走行中の道路の方向を求める(S11)。
この道路方向と地図データ31に記録された道路幅およ
び衛星配置計算部21より出力されたGPS衛星の配置
より、「移動体の現在位置の道路端にどの高さの建物が
あればGPS衛星が遮蔽されて受信不可能となるか」を
求める(S12)。ここでは、計算時の位置でのGPS
衛星方向の道路端(建物の壁面の位置)までの距離を求
め、この道路端にどの高さの建物があると計算時にGP
S衛星の見えている方向に建物の上端が達するかを計算
する。
【0071】一方、建物の高さ分布に統計的な規則性が
あることを利用して、建物データ32に記録された建物
の平均高から、図4の(A)に示す「走行地域周辺の建
物の高さ分布、すなわちどの高さの建物がどれだけ存在
するかの分布」を求める(S13)。
【0072】S13で求めた分布と建物データ32に記
録された建物の密集度より、図4の(B)に示す「移動
体周辺における建物高に対する建物数」を求める。これ
に上記S12で求めたGPS衛星を遮蔽する建物高を当
てはめることにより、図4の(C)に示す「GPS衛星
を遮蔽する高さ以上の建物の存在する割合」を求める
(S14)。
【0073】次に建物高と建物幅の統計的な相関関係が
判っている(S15、図4の(D))ことから「移動距
離に対する衛星が遮蔽される距離の割合」を求める(S
16)。ここではまず、上記相関関係を用いてS14で
求めた「衛星を遮蔽する高さ以上の建物の存在する割合
(図4(C))」を、図4の(E)に示す「衛星を遮蔽
する高さ以上の建物に関しての、建物幅に対して建物の
存在する割合」に変換する。次に図4の(E)のグラフ
に囲まれる部分の面積を算出することで、この割合に示
される建物の幅の総和を求める(図4の(F))。ここ
で本実施の形態では上記の過程で図4各部に示すように
「単位距離あたりの建物数」を用いて計算を行っている
ので、上記の面積算出値がそのままS16で求める「移
動体の移動距離に対する衛星を遮蔽する建物の幅の合計
距離の割合、すなわち移動距離に対する衛星が遮蔽され
る距離の割合」となる。
【0074】なおここで、図5の模式図を用いてS16
で求めた「移動体の移動距離に対する衛星を遮蔽する建
物の幅の合計距離の割合」の内容を説明する。同図上段
の「衛星が見える高さ」とは、すなわちS12で求めた
GPS衛星を遮蔽する建物高である。図中には衛星が見
える高さ以上の4個の建物が示されている。各建物の幅
はS15の「建物高と建物幅の相関関係」より導かれる
ものである。各建物の幅を合計すると「衛星が遮蔽され
る距離(同図中段)」が求められる。この合計距離を同
図下段の全体の距離で割るとS16の結果が得られる。
この過程が上記各ステップでは分布、割合の形で計算さ
れている。
【0075】S16で求めた割合は、移動体が道路上を
移動する際に衛星が遮蔽される確率である。従ってS1
6で求められた値を1から引くことにより最終的に「G
PS衛星の受信確率」が求められる(S17)。
【0076】なお、移動体の走行地域によっては、上記
の手順で用いた建物の高さ分布、建物高と建物幅の相関
関係が統計的な分布や相関関係から大きく外れる地域も
あると考えられる。このような地域での受信確率計算に
対応するため、上記統計的な分布、相関関係を幾つかの
パターンに分類し、この分類したデータを地図情報部2
5に記録し、必要に応じて読みだして使用するように構
成することもできる。
【0077】また、上記のような各衛星配置に対する受
信確率の計算をあらかじめ行っておき、各道路のある区
間毎または区画毎にこの受信確率のテーブルを作成し、
このテーブルから情報を読み出すように構成することも
できる。
【0078】さらにまた、上記のテーブルを前述のよう
な統計値を用いずに実際の建物の高さに基づいて作成
し、より高い精度の受信確率を得ることも可能である。
【0079】なお、これらの分類データや受信確率のテ
ーブルを用いる構成は、後述の第3の実施の形態におい
て受信継続長の期待値を求める場合にも適用可能であ
る。
【0080】[ 第3の実施の形態 ]図6は本発明の
第3の実施の形態に係るGPS航法装置の構成である。
第2の実施の形態では測位計算用衛星組合せの切替時
に、GPS衛星の組合せの受信確率を選択基準に用いて
いる。しかし前述のように受信確率が同じであっても、
建物の並び方によって選択された測位計算用衛星組合せ
で継続して測位計算を続けられる移動距離が異なる場合
がある。本実施の形態は、衛星選択部24での選択基準
にGPS衛星の組合せの受信継続長を用いることによ
り、上記建物の並び方をも考慮して、さらに測位計算用
衛星組合せの切替頻度を低下させるものである。上記の
内容を以下に詳細に説明する。
【0081】第3の実施の形態の構成では、第2の実施
の形態に対し、受信確率計算部26が受信継続長計算部
27に置き換えられ、また衛星選択部24での選択基準
が異なっている。その他の構成は第2の実施の形態と同
様であり説明を省略する。
【0082】受信継続長計算部27は、測位情報として
のマップマッチング部14より出力される現在位置情
報、衛星配置計算部21より出力されるGPS衛星の配
置、地図データ31および建物データ32が入力され、
これらの入力情報を基にGPS衛星の受信継続長の期待
値を算出し、衛星選択部24に出力する。受信継続長の
期待値の算出方法については、後述の[受信継続長の期
待値の算出方法]において詳細に説明する。
【0083】衛星選択部24は、衛星切替判断部23よ
り衛星切替指示が入力されない間は同じGPS衛星の組
合せを測位計算用衛星組合せとして選択する。衛星切替
指示が入力されると、測位計算用衛星組合せの選択を変
更する。該変更時にはDOP値が所定の値以下のGPS
衛星の各組合せを選び出し、これらの組合せを構成する
各GPS衛星の受信継続長の期待値のうち「最小の期待
値」に着目する。そして各組合せの「最小の期待値」同
士を比較して、この「最小の期待値」が最大のGPS衛
星の組合せを新たに選択する。
【0084】そして変更後の組合せの情報が測位計算部
12および衛星切替判断部23に、該組合せのDOP値
が衛星切替判断部23に出力され、測位計算部12では
新たに選択された測位計算用衛星組合せにより測位計算
が行われる。
【0085】第1の実施の形態において説明した図13
にはさらに、本実施の形態のGPS航法装置により求め
られる各GPS衛星の受信継続長の期待値が上段(A)
左部に、移動体の走行軌跡が下段(C)の(d)に示さ
れている。
【0086】本実施の形態の場合すなわち図中(d)で
は、測位計算可能である限り測位計算用衛星組合せを変
更せず、測位計算不可能となった場合には測位計算可能
であって受信継続長の期待値が最大の組合せに測位計算
用衛星組合せを変更する。すなわちある走行地点で測位
計算に用いている組合せに対応する同図(B)の矢印が
継続する間はその組合せで測位計算を行い、矢印が途切
れるとその地点で同図(B)に矢印のある組合せの中
で、同図(A)の受信継続長の期待値が最大の組合せに
測位計算用衛星組合せを変更する。
【0087】ここで「GPS衛星の組合せの受信継続長
の期待値が最大」とは前述に定義した通りである。例え
ば衛星S0、S1、S2の組合せであれば各衛星の受信
継続長の期待値のうち「最小の期待値」は6m、衛星S
0、S2、S4の組合せであれば2mである。そしてこ
れらの「最小の期待値」同士を比較して最大のものが含
まれている組合せを、受信継続長の期待値が最大の組合
せとし、新たな測位計算用衛星組合せに選択する。
【0088】上記によれば、図示走行距離を走行する間
のGPS衛星の組合せ切替回数は10回となり、第1及
び第2の実施の形態の場合よりさらに切替回数が減少し
ている。その結果、本実施の形態の装置で得られる走行
軌跡は実際の走行軌跡(図中(e))により近く精度の
高いものとなっている。
【0089】以上に説明したように本実施の形態のGP
S航法装置では、受信継続長を考慮して測位計算用衛星
組合せを決定することにより、この変更の頻度がさらに
低下し、走行軌跡の不連続点が減少して走行軌跡の形状
精度がさらに向上する。そしてマップマッチングの際に
正しく測位結果を補正する確率が向上し、さらにより正
確な移動体の位置を求めることが可能になる。
【0090】[受信継続長の期待値の算出方法]本実施
の形態において各GPS衛星の受信継続長を求める手段
を説明する。ここではまず、(1)受信継続長の期待値
を求める手順を述べ、さらに(2)受信継続長をシミュ
レーションにより算出する場合の方法について説明す
る。
【0091】(1)受信継続長の期待値を求める手順 図7は本実施の形態においてGPS衛星の受信継続長の
期待値を求める手順である。図中の手順S11、S1
2、S13およびS15については第2の実施の形態に
おいて図3により説明した手順と同様であり説明を省略
する。
【0092】本実施の形態では受信継続長の期待値を計
算するために、「建物間隔の統計的な分布」(S21)
を用いる。ここで「建物間隔」とは、図8に示すよう
に、ある建物とその隣の建物の間の建物のない部分の距
離とその建物の幅の和をいう。図8は建物左端の壁面を
基準に取る場合であり、建物左端から隣の建物の左端ま
での距離が建物間隔である。
【0093】この「建物間隔の統計的な分布」と「移動
体周囲の建物密集度」を用いることによって「移動体周
囲の建物間隔の分布、すなわちどの長さの建物間隔がど
の程度の割合で存在するかを示す分布」を確定できる
(S22)。
【0094】S13で求めた「建物の高さ分布」と、S
22で求めた「建物間隔の分布」と、S12で求めた
「GPS衛星を遮蔽する建物高」を基に、「GPS衛星
を遮蔽する高さ以上の建物について、どの高さの建物が
どのような間隔で並んでいるかの分布(建物の並び方の
分布)」を求める(S23)。
【0095】各受信継続長はGPS衛星を遮蔽する高さ
以上の2つの建物の建物間隔からその建物間隔に含まれ
る建物の幅を引くことによって得られる。このことを考
慮して、S23で求めた「建物の並び方の分布」を基
に、S15の「建物高と建物幅の相関関係」を用いて、
「受信継続長の分布、すなわち各衛星がどの程度の区間
受信し続けられるかについての分布」が得られる(S2
4)。
【0096】この受信継続長の分布の期待値を算出する
ことにより「受信継続長の期待値」が求められる(S2
5)。
【0097】(2)シミュレーションを用いた受信継続
長の期待値の算出 以下にシミュレーションを用いた場合の受信継続長の算
出方法を説明する。前述のごとく「建物間隔の統計的な
分布」、「建物高の統計的な分布」および「建物高と建
物幅の統計的な相関関係」はすべて得られている。本シ
ミュレーションではこれらの分布、相関関係に従い、移
動体周囲の建物データ等を適用して、仮想的に建物を十
分に長い距離に並べた状態を考える。図9はこの状態の
一部を示す模式図である。ここで図10に示すように衛
星を遮蔽する建物高が「高さ1」であったとする。図9
に示す範囲では衛星を遮蔽する建物は建物(a)〜
(f)である。そして同図からは、建物(a)〜(f)
がどのように並んでいるかが求められる。ここで同図に
示すように、衛星を遮蔽する2つ建物の間の建物の無い
部分の距離が受信継続長に該当する。従って高さ1で同
図の仮想的な建物の並びを走査すると「どの受信継続長
(建物がない部分の距離)がどれだけ存在するか」、す
なわち図11に示すような「受信継続長の分布」が得ら
れる。なお、衛星を遮蔽する建物高が図10の高さ2お
よび3の場合にも同様の方法で受信継続長の分布が得ら
れる。
【0098】次に図11の受信継続長の分布の期待値を
求めることにより、衛星を遮蔽する建物高が高さ1の場
合の「受信継続長の期待値」が求められる。
【0099】図12は以上の方法によりシミュレーショ
ンを用いて求めた受信継続長の期待値で作成したデータ
ベースである。このデータベースをあらかじめ作成し、
建物データ32に付加して記録しておく。そして移動体
周囲の状況に合わせて適宜読みだして使用することによ
り、衛星選択部24で受信継続長の期待値を基に所望の
選択を行うことができる。
【0100】[ その他の実施の形態 ]以上に本発明
の実施の形態を説明したが、本発明は以下に挙げるもの
をはじめとして、種々の異なる形態をとることができ
る。
【0101】例えば、図13に示すように上記に述べた
実施の形態は3個のGPS衛星の組合せを用いて測位計
算を行い二次元測位を行うものであるが、4個のGPS
衛星の組合せを用いて三次元測位を行う場合も同様の構
成とすることができる。
【0102】また上記の実施の形態では、GPS衛星を
遮蔽するものとして建物のみを扱っているが、GPS衛
星を遮蔽する他のもの、例えば山や樹木なども同様に扱
うことができる。
【0103】また移動体が市街地を走行している時の方
が郊外を走行している時よりもGPS衛星が遮蔽される
場合が多い。そこで、市街地走行時は本発明の構成によ
りGPS衛星の組合せ制御を行い、郊外走行時は別の方
法により測位計算用衛星組合せを決定するように構成す
ることもできる。例えば郊外走行時はあらかじめ区域と
時間ごとに決められた所定のGPS衛星の組合せを用い
て測位計算を行わせることができる。
【0104】さらにまた、GPS衛星の遮蔽状態と受信
可能状態が頻繁に繰り返され、測位計算用衛星組合せの
切替頻度が走行軌跡の形状精度に影響を与えるという問
題も郊外走行時より市街地走行時に顕著である。そこで
市街地走行時には本発明の構成によりGPS衛星の組合
せ制御を行い、郊外走行時には従来例に示した構成によ
りGPS衛星の組合せ制御を行うように構成することも
できる。その他、走行地域や状況に応じて、上記各実施
の形態や従来例の構成が適宜適用されるように組み合わ
せて構成することが可能である。
【0105】また市街地において高い建物が非常に密集
している場合やトンネル走行時などGPS衛星からの信
号を受信して測位計算をすることが不可能な場合もあ
る。このような場合にも連続して測位を行えるようにす
るために、測位計算を行うことが可能な場合や適当と判
断された場合には本発明の構成により現在位置を算出
し、測位計算を行うことが不可能な場合や適当でないと
判断された場合には積算航法に切り替えて、距離センサ
と方位センサから走行軌跡および現在位置を求めるよう
に構成することもできる。
【0106】また上記実施の形態では受信確率や受信継
続長を、走行距離に対してGPS衛星が遮蔽されない距
離の割合等と定義して求めた。しかし、移動体の走行速
度を検出し、ある走行時間に対してGPS衛星が遮蔽さ
れない時間として上記受信確率や受信継続長を算出し、
この確率をGPS衛星の組合せの選択基準に用いるよう
に構成することもできる。
【0107】さらにまた、本願におけるGPSは米国で
開発されたGPSに限定されず、ほぼ同じ原理または構
成の他の航法システム、例えばロシアのGLONASS
等を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態のGPS航法装置
の構成図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態のGPS航法装置
の構成図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態における各GPS
衛星の受信確率を求める手順を示す図である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態における各GPS
衛星の受信確率を求める手順を示す図である。
【図5】 「移動体の移動距離に対する衛星を遮蔽する
建物の幅の合計距離の割合」の内容を説明する模式図で
ある。
【図6】 本発明の第3の実施の形態のGPS航法装置
の構成図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態における各GPS
衛星の受信継続長を求める手順を示す図である。
【図8】 受信継続長の計算に用いられる建物間隔の定
義を説明する図である。
【図9】 受信継続長の期待値を求めるシミュレーショ
ンにおいて、仮想的に建物を十分に長い距離に並べた状
態の一部を示す模式図である。
【図10】 受信継続長の期待値を求めるシミュレーシ
ョンにおいて、受信継続長の分布を求める方法を示す模
式図である。
【図11】 受信継続長の期待値を求めるシミュレーシ
ョンにおいて求められた受信継続長の分布を示す図であ
る。
【図12】 受信継続長のデータベースの一例を示す図
である。
【図13】 本発明の第1〜3の実施の形態における走
行軌跡の算出例を実際の走行軌跡と比較して示す図であ
る。
【図14】 従来のGPS航法装置の構成図である。
【符号の説明】
11 GPS受信部、12 測位計算部、13 走行軌
跡計算部、14 マップマッチング部、15 衛星組合
せ制御部、21 衛星配置計算部、22 DOP値計算
部、23 衛星切替判断部、24 衛星選択部、25
地図情報部、26 受信確率計算部、27 受信継続長
計算部、31 地図データ、32 建物データ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のGPS衛星からの信号を受信し、
    受信した各GPS衛星の疑似距離情報、軌道情報および
    受信状態情報を出力するGPS受信部と、 測位計算に用いるGPS衛星の組合せを選択する衛星組
    合せ制御部と、 前記衛星組合せ制御部で選択されたGPS衛星の組合せ
    を構成するGPS衛星の前記疑似距離情報を基に測位計
    算を行う測位計算部と、 を備え、 前記衛星組合せ制御部は、 前記軌道情報と前記測位計算に基づく測位情報を基に各
    GPS衛星の配置を算出する衛星配置計算部と、 前記受信状態情報に基づいて測位計算可能なGPS衛星
    の各組合せを求め、前記GPS衛星の配置を基に該各組
    合せの測位精度を示すDOP値を算出するDOP値計算
    部と、 前記DOP値に基づいて測位計算に用いるGPS衛星の
    組合せを選択する衛星選択部と、 を含むGPS航法装置において、 前記衛星組合せ制御部は、さらに、前記衛星選択部で選
    択され測位計算に用いられているGPS衛星の組合せの
    DOP値が入力され、このDOP値に基づいて前記衛星
    選択部に衛星切替指示を与えるとともに、該DOP値が
    所定の値以下の場合には該衛星切替指示を抑制制御する
    衛星切替判断部を含み、 前記衛星選択部は、前記衛星切替指示が与えられた時に
    測位計算に用いるGPS衛星の組合せの選択を変更し、
    該変更時にDOP値が最小のGPS衛星の組合せを選択
    することを特徴とするGPS航法装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のGPS航法装置におい
    て、 前記衛星切替判断部に、さらに前記受信状態情報が入力
    され、 前記衛星切替判断部は、前記受信状態情報を基に前記衛
    星選択部で選択されたGPS衛星の組合せを用いた測位
    計算が可能であると判断し、かつ該選択されたGPS衛
    星の組合せのDOP値が所定の値以下の場合には前記衛
    星切替指示を抑制制御することを特徴とするGPS航法
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかに記載のGPS
    航法装置において、 さらに移動体が走行する地域の道路地図データ及び建物
    データが記録された地図情報部を含むとともに、 前記衛星組合せ制御部は、前記測位情報、前記GPS衛
    星の配置、前記道路地図データおよび前記建物データを
    基にGPS衛星の受信確率を算出する受信確率計算部を
    含み、 前記衛星選択部は、前記衛星切替指示が与えられた時に
    測位計算に用いるGPS衛星の組合せの選択を変更し、
    該変更時にDOP値が所定の値以下であって前記受信確
    率の積が最大のGPS衛星の組合せを選択することを特
    徴とするGPS航法装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2のいずれかに記載のGPS
    航法装置において、 さらに移動体が走行する地域の道路地図データ及び建物
    データが記録された地図情報部を含むとともに、 前記衛星組合せ制御部は、前記測位情報、前記GPS衛
    星の配置、前記道路地図データおよび前記建物データを
    基にGPS衛星の受信継続長の期待値を算出する受信継
    続長計算部を含み、 前記衛星選択部は、前記衛星切替指示が与えられた時に
    測位計算に用いるGPS衛星の組合せの選択を変更し、
    該変更時にDOP値が所定の値以下であって前記受信継
    続長の期待値が最大のGPS衛星の組合せを選択するこ
    とを特徴とするGPS航法装置。
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