JPH0967769A - セルロース系繊維含有布帛の加工方法 - Google Patents
セルロース系繊維含有布帛の加工方法Info
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- JPH0967769A JPH0967769A JP7219995A JP21999595A JPH0967769A JP H0967769 A JPH0967769 A JP H0967769A JP 7219995 A JP7219995 A JP 7219995A JP 21999595 A JP21999595 A JP 21999595A JP H0967769 A JPH0967769 A JP H0967769A
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Abstract
濯耐久性のある撥水性と形態安定性を付与する加工方法
を提供する。 【解決手段】 撥水加工を施したセルロース系繊維含有
布帛もしくは縫製品にホルムアルデヒドによる気相加工
を施す。
Description
含有布帛またはその縫製品に耐久性のある撥水性と形態
安定性を付与する加工方法に関するものである。
縫製品に耐久性のある撥水性能と形態安定性を付与する
加工方法としては,グリオキザール系繊維素反応型樹脂
と撥水剤を併用する方法や,グリオキザール系繊維素反
応型樹脂を付与した後に撥水剤を付与する加工方法が採
用されている。
維素反応型樹脂と撥水剤の併用方法では,十分な撥水性
能が得られず,また,後者のグリオキザール系繊維素反
応型樹脂を付与した後に撥水剤を付与する加工方法の場
合には,初期撥水性能は良好であるが,耐久性のある撥
水性能が十分に得られず,しかも工程が煩雑になるとい
う問題点があった。
現状に鑑みて行われたもので,セルロース系繊維含有布
帛やその縫製品に洗濯耐久性のある撥水性能と形態安定
性能を付与することができる加工方法を得ることを目的
とするものである。
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,セルロース系繊維含有布帛に撥水加工を
施した後,必要に応じて縫製品を縫製し,しかる後にホ
ルムアルデヒドによる気相加工を施すことを特徴とする
セルロース系繊維含有布帛の加工方法を要旨とするもの
である。
本発明でいうセルロース系繊維含有布帛とは,木綿,麻
等の天然セルロース繊維や,レーヨン,ポリノジック等
の再生セルロース繊維を有する織物,編物,不織布等を
いい,その他の繊維としてポリエステル,ナイロン,ア
クリル等の合成繊維が混紡,混繊,交撚,交織等の形で
混用されたものであってもよい。もちろん,セルロース
系繊維100%よりなる布帛であってもよい。
系繊維含有布帛に撥水剤を含む水溶液を付与し,乾燥,
熱処理することにより撥水加工を施す。この際,目的と
する撥水性能の耐久性に応じて架橋剤を併用してもよ
い。
ッ素系撥水剤,シリコン系撥水剤,ワックス系撥水剤
等,従来公知のものすべてが使用できる。有機フッ素系
撥水剤としては,例えば,パーフルオロアルキルアクリ
レート系撥水剤を用いることができ,シリコン系撥水剤
としては,ジメチルポリシロキサンのエマルジョンを用
いることができる。これと併用する架橋剤としては,エ
チレンイミン系樹脂,ブロックイソシアネート系樹脂,
メラミン系樹脂を用いることができる。
帛に付与する方法としては,含浸法やスプレー法等いか
なる方法によってもよいが,通常は,パッダーで付着量
をコントロールして付与し,乾燥する方法を採用すると
よい。撥水剤の水溶液を付与,乾燥した布帛は,架橋剤
の反応温度以上の温度で熱処理する。
応じてシャツ,ブラウス,ズボン等々の縫製品の形態に
縫製される。続いて,本発明では,上記布帛や縫製品に
ホルムアルデヒドガスを吸着し,熱処理して架橋せめし
る,いわゆるホルムアルデヒドガスによる気相加工を施
す。
を均一に調整する。このとき,繊維の含有する水分率が
1%以下であると,気相加工で用いるホルムアルデヒド
ガスが繊維に十分吸着しなくなり,逆に50%以上にな
ると,用いる酸触媒によって製品が脆化してしまうおそ
れがあるので注意を要する。また,繊維に水分が均一に
分布していないと,ホルムアルデヒドガスが均一に吸着
しなくなるので,この点も注意を要する。水分率を均一
に調整するには,いかなる手段を用いてもよいが,通常
は,恒温恒湿の部屋に布帛や縫製品を24時間以上放置
する方法を採用するとよい。
縫製品にホルムアルデヒドガスを吸着して架橋せしめ
る。このホルムアルデヒドによる気相加工に際しては,
常圧密閉型の反応室に吹き込みノズル等のホルムアルデ
ヒドガス供給手段,ヒーター等の加熱手段,被加工体の
固定手段を有する気相加工装置を用いることができ,A
TP社(American Textile Processing Co.)製の気相加
工装置(特開平5−117958号)を用いてもよい。
この気相加工装置内でのホルムアルデヒドガス濃度は,
1〜20%の範囲が望ましく,1%以下であると架橋反
応が不十分となり,20%以上使用してもそれ以上効果
が上がらない傾向にあるので,不経済である。
溶液もしくは液化している触媒を気化させて布帛や縫製
品に吸着させるとよい。触媒の種類に関しては,気化さ
せる場合,塩化水素のように揮発性で沸点の低い酸が好
ましい。触媒濃度に関しては,0.1〜3%の範囲が望ま
しい。ガス濃度が0.1%以下であると架橋反応が不十分
となり,3%以上使用してもそれ以上効果は上がらない
傾向にある。
帛や縫製品を熱処理して架橋反応を行うが,この熱処理
は,100〜180℃の範囲の温度で0.5〜10分間の
処理を行うことにより架橋反応を完結することができ
る。本発明は,以上の構成を有するものである。
系繊維含有布帛やその縫製品にホルムアルデヒドによる
気相加工を施して熱処理すると,何故にその布帛や縫製
品に洗濯耐久性のある撥水性と形態安定性を付与するこ
とができるのか,その理由については必ずしも明確では
ないが,本発明者らは次のように推測している。
ル系繊維素反応型樹脂と撥水剤の併用法やグリオキザー
ル系繊維素反応型樹脂の付与後に撥水剤を付与する加工
方法の場合には,樹脂や反応触媒である金属塩が撥水性
能に悪影響を与えるが,本発明のごとく,撥水加工後に
ホルムアルデヒドによる気相加工を施す場合には,樹脂
を形成することがないので,撥水剤の撥水性を阻害する
ことなく,ホルムアルデヒドがセルロース分子間に架橋
して形態が固定されるので,撥水性と形態安定性が同時
に満足されるようになるものと考えられる。
に説明するが,実施例における布帛や縫製品の性能の測
定,評価は,次の方法で行った。 (1)撥水性 JIS L−1096(スプレー法)により,加工上が
りの試料および家庭洗濯法〔JIS L−0217(1
03法)〕にて30回洗濯後の試料を測定。 (2)イージーケア性 AATCC−124
試験を行い,乾燥した後の形態の安定性を肉眼判定によ
り次の3段階にて相対評価した。 ○ : 良 好 △ : やや不良 × : 不 良
ロード,目付150g/m2)に通常の方法で精練,漂
泊,マーセライズ,染色を行った。次に,パッダーを用
いて下記処方1の処理液に浸漬し,ピックアップ60%
にてパディング後,乾燥し,170℃で1.5分間熱処理
した。
学株式会社製) リケンソフナー FGS−8 1.0% (シリコン系風合調整剤,三木理研工業株式会社製)
加熱装置,被加工体の固定装置を内蔵する密閉系の気相
加工装置を用いて,下記気相加工条件1により130℃
で5分間の気相加工を行い,本発明の加工布帛を得た。 気相加工条件1 ホルムアルデヒド濃度 : 7.0% 亜硫酸ガス濃度 : 2.0% アンモニアガス濃度 : 0.5%
て気相加工工程を省く他は,本実施例とまったく同一の
方法により比較用の加工布帛(比較例1)を得た。ま
た,本発明との比較のため,本実施例1の処方1にスミ
テックスレジンNS−19(グリオキザール系樹脂,住
友化学工業株式会社製)5%とスミテックスアクセラレ
ータX−110(特殊金属塩系触媒,住友化学工業株式
会社製)0.9%を加え,かつ後工程の気相加工工程を省
く他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用の
加工布帛(比較例2)を得た。
定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。
る加工布帛は,耐洗性の撥水性を有し,しかもイージー
ケア性,防しわ性,防縮性等の形態安定性にも優れた性
能を有していた。
も40番手使いのブロード,目付150g/m2)に通常
の方法で精練,漂泊,マーセライズ,染色を行った。次
に,パッダーを用いて下記処方2の処理液に浸漬し,ピ
ックアップ60%にてパディング後,乾燥し,170℃
で1.5分間熱処理した。
学株式会社製) リケンソフナー FGS−8 1% (シリコン系風合調整剤,三木理研工業株式会社製)
用コートを縫製した。続いて,ガス吹き込み装置,反応
のための加熱装置,被加工体の固定装置を内蔵する密閉
系の気相加工装置を用いて,下記気相加工条件2により
130℃で5分間の気相加工を行い,本発明の婦人用コ
ートを得た。
て気相加工工程を省く他は,本実施例とまったく同一の
方法により比較用の婦人用コート(比較例3)を得た。
また,本発明との比較のため,本実施例2の処方2にス
ミテックスレジンNS−19(グリオキザール系樹脂,
住友化学工業株式会社製)5%とスミテックスアクセラ
レータX−110(特殊金属塩系触媒,住友化学工業株
式会社製)0.9%を加え,かつ後工程の気相加工工程を
省く他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用
の婦人用コート(比較例4)を得た。
を測定,評価し,その結果を合わせて表2に示した。
る婦人用コートは,洗濯耐久性のある撥水性と形態安定
性に優れた性能を有していた。
含有布帛やその縫製品に洗濯耐久性のある撥水性能やイ
ージーケア性,防しわ性,防縮性等の形態安定性を付与
することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 セルロース系繊維含有布帛に撥水加工を
施した後,必要に応じて縫製品を縫製し,しかる後にホ
ルムアルデヒドによる気相加工を施すことを特徴とする
セルロース系繊維含有布帛の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7219995A JPH0967769A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | セルロース系繊維含有布帛の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7219995A JPH0967769A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | セルロース系繊維含有布帛の加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0967769A true JPH0967769A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=16744287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7219995A Pending JPH0967769A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | セルロース系繊維含有布帛の加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0967769A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182636A (ja) * | 2005-12-29 | 2007-07-19 | Osaka Senko Kk | 汗滲み防止布帛の製造方法 |
-
1995
- 1995-08-29 JP JP7219995A patent/JPH0967769A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182636A (ja) * | 2005-12-29 | 2007-07-19 | Osaka Senko Kk | 汗滲み防止布帛の製造方法 |
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