JPH0967723A - 紡機の落綿処理装置における安全装置 - Google Patents

紡機の落綿処理装置における安全装置

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JPH0967723A
JPH0967723A JP24058795A JP24058795A JPH0967723A JP H0967723 A JPH0967723 A JP H0967723A JP 24058795 A JP24058795 A JP 24058795A JP 24058795 A JP24058795 A JP 24058795A JP H0967723 A JPH0967723 A JP H0967723A
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JP
Japan
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cotton
perforated drum
driving
pair
drum
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Application number
JP24058795A
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English (en)
Inventor
Osamu Ono
修 大野
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HARA SHIYOKUKI SEISAKUSHO KK
Hara Shokki Seisakusho KK
Original Assignee
HARA SHIYOKUKI SEISAKUSHO KK
Hara Shokki Seisakusho KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】落綿処理装置を構成する多孔ドラムの外周面に
巻装されたフィルタ、或いは一対の剥離ローラにハネジ
ューが重着するなどして、これらを駆動している駆動源
の負荷が一定の限界を超えた場合には、多孔ドラムなど
に対する駆動力の伝達を遮断して、この多孔ドラムなど
の損傷を防止すると同時に、先行フリースと後続フリー
スの接合であるピーシングに悪影響を及ぼすのを併せて
防止することである。 【解決手段】駆動モータ18の駆動軸18aに滑りクラ
ッチTを取付けて、この滑りクラッチTを介して駆動モ
ータ18の駆動力を多孔ドラム4、及び一対の剥離ロー
ラ29a,29bに伝達することにより、該駆動モータ
18の負荷が一定値を超えた場合にその駆動力の伝達を
遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーマ機をはじめ
とする紡機の構成部品に付着した落綿を吸引気流の作用
によって多孔ドラムの外周面にマット状に吸着させ、そ
の後にこの多孔ドラムの外周面に付着された落綿を剥離
させて処理する構成の紡機の落綿処理装置における安全
装置に関するものである。なお、「落綿」とは、紡機に
おいて発生する風綿、短繊維、ネップなどの総称であ
る。
【0002】
【従来の技術】内部に吸引気流が作用した状態で一定方
向に連続回転を行う多孔ドラムの下方に一対の剥離ロー
ラが多孔ドラムに近接し、かつその軸心を多孔ドラムの
軸心と同一方向にして配設され、多孔ドラムの外周面に
フィルタが巻装されていて、また、紡機の運転とは別モ
ータの駆動力によって一対の剥離ローラ及び外周面にフ
ィルタが巻装された多孔ドラムが駆動されていて、多孔
ドラム内に作用している吸引気流によってその外周面に
落綿をマット状に吸着させ、互いに逆回転している前記
一対の剥離ローラにより多孔ドラムの外周面に吸着され
た落綿を把持して連続的に剥離させて処理する構成の紡
機における落綿処理装置において、多孔ドラム内におけ
る一対の剥離ローラと相対向する部分に隔離箱を、その
開口面が多孔ドラムの内周面に摺接可能に密着するよう
にして配設して、この隔離箱と多孔ドラムの内周面とで
隔離室を形成し、多孔ドラムの内周面に向けて隔離室内
に圧縮空気を噴出させるためのノズルを隔離室に設け、
更に、一対の剥離ローラのうち多孔ドラムの回転方向に
沿って前方に配置されている剥離ローラと多孔ドラムと
の隙間から、多孔ドラムの回転方向と逆方向に圧縮空気
を噴出させるためのノズルを隔離室に設ける構成は公知
である。
【0003】前記多孔ドラム内における一対の剥離ロー
ラと相対向する部分に剥離箱が配設されて、その開口面
の側が多孔ドラムの内周面に密着して隔離室が形成され
ているので、多孔ドラムの内部に作用している吸引気流
は、隔離室の部分には及ばないと同時に、この隔離室に
は高圧の圧縮空気が噴出されて、この部分の多孔ドラム
を内側から吹き付けているので、多孔ドラムの外周面に
吸着されている落綿は、前記圧縮空気の作用と、一対の
剥離ローラによる剥離作用とが相乗して、多孔ドラムの
外周面の落綿は剥離されて引き出される。しかし、長時
間運転により、落綿に含まれる高粘度のハネジューが前
記フィルタ、或いは、前記一対の剥離ローラに重着して
いくとフィルタが詰まったり、また、一対の剥離ローラ
間、或いは多孔ドラムと剥離ローラ間に前記ハネジュー
が重着して詰まったりすると、これにより落綿処理装置
の機能が減じたり、或いは殆どなくなっても、紡機の機
台の運転が停止しない場合には、前記フィルタが損傷さ
れると共に、多孔ドラム、或いは一対の剥離ローラも損
傷される恐れがある。更に、この現象により、吸引気流
が変化するため、各デリベリのサクションボックス内の
気流が変化して、ピーシング(先行フリースと後続フリ
ースとの接合)に悪影響を及ぼすこともあった。また、
落綿処理装置のみの機能が減じたり、殆どなくなって
も、紡機の機台の運転が停止しない場合には、サクショ
ンボックスの下部に落綿が溜まってしまい、前記したフ
ィルタなどの詰まりを除去して落綿処理装置を再起動し
ても、多孔ドラム外周面に吸着される落綿はマット状と
ならずに、凹凸状になってしまう。これにより、前記ピ
ーシングに悪影響を及ぼし、また、再度のハネジューの
詰まりによって前記剥離ローラ、前記フィルタが損傷さ
れることもあった。このフィルタが損傷された場合に
は、その交換が必要であるが、これには、まずケージボ
ックスからドラムを取り出し、フィルタ止着ゴムバンド
を外して損傷されたフィルタをドラムから取り外して、
新規のフィルタをドラムに巻装し、その後に、ドラムに
対してフィルタをゴムバンドで止着して、このドラムを
ケージボックスに入れ込んでおり、このためには、相当
の労力と費用を要していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した事
情に基づき、落綿処理装置を構成する多孔ドラムの外周
面に巻装されたフィルタ、或いは一対の剥離ローラにハ
ネジューが重着するなどして、これらを駆動している駆
動源の負荷が一定の限界を超えた場合には、多孔ドラム
などに対する駆動力の伝達を遮断して、この多孔ドラム
などの損傷を防止すると同時に、先行フリースと後続フ
リースの接合であるピーシングに悪影響を及ぼすのを併
せて防止することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の採用した手段は、内部に吸引気流が作用した
状態で一定方向に連続回転を行う多孔ドラムの下方に一
対の剥離ローラが多孔ドラムに近接し、かつその軸心を
多孔ドラムの軸心と同一方向にして配設され、外周面に
フィルタが巻装された前記多孔ドラムと前記一対の剥離
ローラとは、いずれも機台の運転とは別の駆動源により
駆動されて、多孔ドラム内に作用している吸引気流によ
ってその外周面のフィルタ上に落綿をマット状にして付
着させ、互いに逆回転している前記一対の剥離ローラに
より多孔ドラムの外周面に吸着された落綿を把持して連
続的に剥離させて処理する構成の紡機における落綿処理
装置において、前記駆動源の駆動力を多孔ドラム及び一
対の剥離ローラに伝達するための伝動経路の適所に、該
駆動源の負荷が一定値を超えた場合にその駆動力の伝達
を遮断するためのクラッチを配設したことである。ここ
で、動力を伝達するための鍔部が軸部に一体に設けられ
た駆動側部材と、該駆動側部材の軸部にその軸方向に摺
動可能であって、しかも付勢手段により鍔部の側に付勢
された被動側部材と、該駆動側部材の鍔部と被動側部材
との間に介装された動力伝達部材とで構成されるクラッ
チを使用して、駆動力の伝達が遮断される際に、被動側
部材が駆動側部材の軸部に沿って設定位置まで移動した
ことを検知するための検知装置を設けて、該検知装置の
検知信号に基づいて機台を停止するように構成してもよ
い。
【0006】落綿処理装置を構成する多孔ドラム、或い
はこれの外周面に巻装されたフィルタ、更には一対の剥
離ローラにハネジューが重着するなどして、これらを駆
動している駆動源の負荷が一定の限界を超えた場合に
は、伝動経路の適所に設けられたクラッチが作動して、
駆動源から多孔ドラム、或いは一対の剥離ローラに伝達
される駆動力が遮断されて、落綿処理装置が停止され
て、作動しなくなる。これにより、過負荷状態で落綿処
理装置が作動することがなくなって、これを構成する多
孔ドラム、一対の剥離ローラなどの損傷が防止される。
また、上記構成のクラッチを用いて、駆動力の伝達が遮
断される際に、被動側部材が駆動側部材の軸部に沿って
設定位置まで移動したことを検知するための検知装置を
設けて、該検知装置の検知信号に基づいて機台を停止す
るように構成すると、落綿処理装置の停止と同時に、機
台そのものも停止されて、適正な吸引気流が及ばない状
態でのピーシングが行なわれなくなって、ピーシング不
良を防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて、本発明を
詳細に説明する。図1は、コーマ機の全体斜視図であ
り、図2は、コーマ機を構成しているサクションヘッド
Hの拡大断面図である。図示のコーマ機は、8デリベリ
であって、8基のサクションヘッドHが並列に配置され
て、その下端部は、共通のダクト1に連結されている。
この吸引ダクト1はケージボックス2内に配置された別
の吸引ダクト3に連結されている。ケージボックス2の
上半部には、多孔ドラム4が軸心を水平にして配設さ
れ、該多孔ドラム4内にブロワーモータ22(図4参
照)が配設され、該ブロワーモータ22の吸引力が吸引
ダクト3及び吸引ダクト1を介して各サクションヘッド
Hに及んでいる。
【0008】図2に、前記サクションヘッドHが示され
ている。サクションボックス6内には、コーミングシリ
ンダ7とサーキュラブラシ8とが相上下して配設されて
いる。コーミングシリンダ7の回転によってフリース内
から短繊維を除去している。相上下して配設された一対
のデタッチングローラ9の逆回転によって、先行フリー
スFを逆行させて、その後端部を該ローラ9から所定長
だけ繰り出して、先行フリースFの後端部と後続フリー
スF’の先端部とを接合している。前記サクションボッ
クス6は、他の部分よりも断面積の小さい連結部6aを
介して前記吸引ダクト1に連結されている。吸引ダクト
1の吸引気流はサクションボックス6に及んでおり、コ
ーミングシリンダ7に付着した短繊維は、サーキュラブ
ラシ8によって掻き取られた後に、サクションボックス
6及び吸引ダクト1を通って、ケージボックス2内に配
設された多孔ドラム4の外周面に吸着される。
【0009】円筒状をした多孔ドラム4の筒体部4aに
は無数の小孔11(図5参照)が形成され、その外周面
にはメッシュ状のフィルタ12が巻装され、このフィル
タ12の両端部はゴムバンド(図示せず)を介して多孔
ドラム4の両端部に止着されている。落綿Cは、フィル
タ12の表面に吸着されて、多孔ドラム4内には入り込
まない。ケージボックス2内にはフレーム13が設けら
れ、多孔ドラム4の一端部は、複数の軸受14を介して
前記フレーム13に支承されている。多孔ドラム4の他
端部は、他の部分よりも小径に形成されて、この部分に
歯車15が形成されている。ケージボックス2に対して
固定された歯車支承部16に中間歯車17が支承され、
該中間歯車17と、多孔ドラム4の他端部に形成された
前記歯車15とが噛合している。フレーム13に装着さ
れた駆動モータ18の駆動軸18aに滑りクラッチTが
取り付けられ、該滑りクラッチTを構成する被動側歯車
44と前記中間歯車17とが噛合している。多孔ドラム
4はその一端部が複数の軸受14により、また、その他
端部が、複数の軸受14’によりそれぞれ支承され、こ
れにより軸心を水平にしてフレーム13に回転可能に支
承されていると共に、駆動モータ18により矢印Pの方
向に回転させられる。
【0010】多孔ドラム4が複数の軸受14を介してフ
レーム13に取り付けられている部分にはファン21が
装着され、ファン21の基板21aにブロワーモータ2
2がモータ枠22aを介して装着されている。ブロワー
モータ22の駆動軸と、ファン21の軸とが連結されて
いる。ブロワーモータ22によりファン21を回転させ
ると、強い吸引気流が発生して、ケージボックス2内の
排風路20に連結されたダクト(図示せず)を介して機
台の外に排出される。この吸引気流は、各サクションヘ
ッドHのサクションボックス6に及んでいる。前記ブロ
ワーモータ22におけるモータ枠22aと反対の部分に
は、内蔵ファン23を備えたブロアーモータ24が取り
付けられ、内蔵ファン23から高圧の圧縮空気が噴出さ
れる。図5に示されているように、隔離箱25の相対向
する各側板25aの開口部の端部には、それぞれ遮蔽板
26が外方に向かって設けられている。この隔離箱25
は、その開口部が多孔ドラム4の内周面に対向するよう
にして、多孔ドラム4の内部に配設され、前記遮蔽板2
6における多孔ドラム4の内周面と対向する部分(装着
状態において下面となる部分)には、樹脂製シート27
が貼り付けられている。この隔離箱25は、その開口部
を多孔ドラム4の内周面に対向させ、しかもその遮蔽板
26が多孔ドラム4の内周面に摺接可能に密着した状態
で、ブラケット30を介してブロワーモータ22に取り
付けられている。よって、隔離箱25と、これに設けら
れた遮蔽板26の部分には、ファン21による吸引気流
は遮られて及ばない。多孔ドラム4の回転によって、隔
離箱25に設けた遮蔽板26は、多孔ドラム4の内周面
に摺接するが、この遮蔽板26は、樹脂製シート27を
介して多孔ドラム4の内周面に摺接するために、回転に
よる多孔ドラム4の損傷が避けられる。隔離箱25と、
多孔ドラム4における隔離箱25の密着している部分と
で、隔離室28が形成される。
【0011】多孔ドラム4の下方であって、しかも前記
隔離箱25と相対向する部分には、一対の剥離ローラ2
9a,29bが配設されている。この一対の剥離ローラ
29a,29bは、多孔ドラム4の外周面にマット状と
なって吸着された落綿Cを把持できる程度の間隔を有し
て配設されていると共に、各剥離ローラ29a,29b
は、いずれも多孔ドラム4の外周面(正確にはフィルタ
12の外周面)との間に所定の間隔をおいて配設されて
いる。一対の剥離ローラ29a,29bは、その軸心が
多孔ドラム4の軸心と平行に配設され、多孔ドラム4と
同一駆動源により互いに逆回転される。多孔ドラム4の
回転方向Pに対して後方に配置されている剥離ローラ2
9aは、多孔ドラム4の外周面にマット状となって吸着
された落綿Cと引掛かり易くして、多孔ドラム4に対す
る落綿Cの剥離を確実にするために溝付ローラとなって
いて、この多孔ドラム4と逆方向に回転する。剥離ロー
ラ29bは、軸心が不動の固定ローラであるが、剥離ロ
ーラ29aは、他方の剥離ローラ29bに対して付勢
(加圧)されていて、マット状となった落綿Cの厚さに
対応してこの落綿Cを適切に把持できるように、その軸
心が移動できる可動ローラとなっている。
【0012】隔離箱25における開口面と対向する面に
は、3個のノズル31が多孔ドラム4の軸方向に沿って
所定の間隔をおいて取り付けられ、各ノズル31とブロ
アーモータ24の内蔵ファン23とがチューブ32を介
して連結されている。内蔵ファン23からの圧縮空気が
前記隔離室28内に噴出されて、その部分の多孔ドラム
4の内周面に吹き付けられる。この圧縮空気の噴出流に
よって、多孔ドラム4における落綿Cが剥離される部分
に吸引気流が及ばなくなるので、多孔ドラム4に対する
落綿Cの剥離が確実に行われると共に、隔離室28を通
過する部分のフィルタ12に付着している付着物は飛散
されて、落綿Cの処理中において常時、フィルタ12が
清掃される。隔離箱25には、3個のノズル31が多孔
ドラム4の軸方向に沿って配置されているので、隔離室
28内には全域にわたってほぼ均等圧の圧縮空気が噴出
される。また、多孔ドラム4の回転方向Pに対して前方
に配置されている剥離ローラ29bの前方の部分には、
前記した左右のフレーム13と、前板33と、下板34
とで囲まれた空間部35が形成され、この空間部35に
臨むように前記フレーム13にノズル36が取り付けら
れ、このノズル36と前記内蔵ファン23とがチューブ
37で連結されている。このノズル36から空間部35
内に圧縮空気が噴出されると、この圧縮空気は、剥離ロ
ーラ29bと多孔ドラム4との隙間を通って、一対の剥
離ローラ29a,29bと、多孔ドラム4とで形成され
る空間部38に噴出される。これにより、ファン21に
よる吸引気流が前記空間部38の部分に及ばなくなる。
なお、図5において、39,41は、それぞれ剥離ロー
ラ29a,29bの外周面に付着した付着物を除去する
ためのスクレーパを示す。
【0013】多孔ドラム4内に配設されたブロワーモー
タ22を駆動させると、ファン21の回転により強い吸
引気流が生じて、この吸引気流は、各サクションボック
ス6にまで及ぶ。このため、サーキュラブラシ8により
掻き取られた落綿Cは、サクションボックス6、吸引ダ
クト1を経て、ケージボックス2内の吸引ダクト3に送
られる。落綿Cは、吸引ダクト3の部分でその方向を変
えて上方に送られ、その上方に配置されている多孔ドラ
ム4の外周面に吸着される。多孔ドラム4は、低速度で
連続回転しているので、落綿Cはフィルタ12上におい
て一箇所に集中的に吸着されることはなく、マット状と
なって吸着される。このフィルタ12の外周面にマット
状となって吸着された落綿Cは、多孔ドラム4の回転に
よって隔離室28と対向する部分まで搬送される。
【0014】多孔ドラム4内に形成された隔離室28、
及び多孔ドラム4の回転方向に沿って隔離箱25の前後
の遮蔽板26が設けられている部分には、多孔ドラム4
内の吸引気流は遮られて及ばない。従って、多孔ドラム
4内の外周面にマット状となって吸着されて隔離室28
と対向する部分まで搬送された落綿Cは、遮蔽板26の
位置において、自重により多孔ドラム4から剥離して、
その直下に配置されている一方の剥離ローラ29aに移
載された形となって、この剥離ローラ29aと多孔ドラ
ム4とで把持されて多孔ドラム4の回転方向にそのまま
搬送される。その後に一対の剥離ローラ29a,29b
で把持されて下方に送られ、一対の剥離ローラ29a,
29bの直下のダストボックス42内に落下して収容さ
れる。なお、図3において43は、落綿Cがダストボッ
クス42の外に溢れるのを防ぐためのプレートを示す。
ここで、ノズル36から前記空間部35に高圧の圧縮空
気が噴出され、この圧縮空気は、剥離ローラ29bと多
孔ドラム4との隙間から前記空間部38に噴出している
ので、隔離室28から空間部38に噴出される気流と相
俟って、ファン21による吸引気流が空間部38に及ぶ
のを防止しているため、多孔ドラム4に対する落綿Cの
剥離ができる。
【0015】多孔ドラム4からの吸引気流がサクション
ボックス6に及んでいるコーマ機においては、サクショ
ンボックス6内で行われるデタッチングローラ9の逆転
によって先行フリースFを逆行させ、その後端部と後続
フリースF’の先端部を接合する際に、各フリースが折
れ曲がったり、浮き上がったりしないように前後のフリ
ースの姿勢を一定に保持して接合することが極めて重要
となるため前記したようにサクションボックス6に及ぶ
吸引気流の強さを常に一定にしている。
【0016】多孔ドラム4と、一対の剥離ローラ29
a,29bは、前記フレーム13に装着された駆動モー
タ18の駆動力によって回転する。駆動モータ18の駆
動軸18aに、設定値以内のトルクのみが伝達可能な滑
りクラッチTが取付けられ、該滑りクラッチTを構成す
る被動側歯車44と前記中間歯車17とが噛合してい
る。この滑りクラッチTは、図6及び図7に示されるよ
うに、一端部に鍔部45aを備えた駆動側ボス体45
と、該ボス体45にその軸方向に沿って摺動可能に嵌装
された被動側歯車44と、該ボス体45と該被動側歯車
44との間に介装される動力伝達部材である鋼球46と
で構成され、被動側歯車44は、前記駆動側ボス体45
と反対側の側方に配設された付勢手段により、その鍔部
45aの側に付勢されている。この付勢手段は、駆動側
ボス体45に摺動可能に嵌装された付勢リング47と、
該駆動側ボス体45における鍔部45aと反対側の端部
に螺合された調整リング48との間に圧縮スプリング4
9が介装された構成である。これにより、駆動モータ1
8の駆動力は、滑りクラッチTを介して中間歯車17に
伝達される。そして、駆動モータ18の負荷が設定値
(圧縮スプリング49の圧縮量により定められる値)を
超えると、図7に示されるように、駆動側ボス体45の
鍔部45aの内側面に設けられた嵌合溝45bから鋼球
46が脱出させられて、駆動側ボス体45から被動側歯
車44に動力が伝達されなくなる。この状態では、付勢
リング47が、被動側歯車44から離れる方向に僅かに
移動するために、この部分にセンサ51を配設しておく
と、駆動モータ18の駆動力が多孔ドラム4などに伝達
されなくなったことを信号として取り出すことができ
る。
【0017】また、多孔ドラム4は、その一端部が複数
の軸受14により、またその他端部が複数の軸受14’
によりそれぞれ支承され、これにより軸心を水平にして
フレーム13に回動可能に支承されていると共に、駆動
モータ18により矢印Pの方向に回転させられる。多孔
ドラム4内のブロワーモータ22の軸に取り付けられた
ファン21によって、該多孔ドラム4内に吸引力が発生
し、落綿Cは、この吸引力によりフィルタ12にマット
状となって付着し、一対の剥離ローラ29a,29bの
部分において、この落綿Cはフィルタ12から剥ぎ取ら
れるが、長時間運転により、落綿に含まれる高粘度のハ
ネジューがフィルタ12、或いは前記一対の剥離ローラ
29a,29bに重着していくと落綿塊となり、一対の
剥離ローラ29a,29bの間、或いはフィルタ12と
一対の剥離ローラ29a,29bの間に該落綿塊が混入
したりすると、落綿塊との間での抵抗が増加する。そし
て、この負荷が滑りクラッチTの設定トルクを超える
と、駆動モータ18の駆動力は、滑りクラッチTの部分
で遮断されて、これより先に伝達されなくなる。即ち、
一対の剥離ローラ29a,29b及び外周面にフィルタ
が巻装された多孔ドラム4に駆動力が伝達されなくなっ
て、これらの回転が停止される。これによって、一対の
剥離ローラ29a,29b、多孔ドラム4、或いはフィ
ルタ12の損傷が防止される。
【0018】前記したように、多孔ドラム4からの吸引
気流がサクションボックス6に及んでいるコーマ機にお
いては、サクションボックス6内で行われるデタッチン
グローラ9の逆転によって先行フリースFを逆行させ、
その後端部と後続フリースF’の先端部を接合する際
に、各フリースが折れ曲がったり、浮き上がったりしな
いようにサクションボックス6に及ぶ吸引気流の強さを
常に一定にして前後のフリースの姿勢を一定に保持して
接合することが極めて重要となるのであるが、過負荷の
ために一対の剥離ローラ29a,29b、及び外周面に
フィルタが巻装された多孔ドラム4に駆動力が伝達され
なくなって、落綿の剥離ができない状況が続くと、多孔
ドラム4内の吸引気流に変化が生じて、ピーシング(先
行フリースと後続フリースとの接合)に悪影響を及ぼす
ため機台の運転を停止させる必要がある。更に、多孔ド
ラム4をケージボックス2から引き出して、エアー吹き
などを行って、過負荷となった原因を除去する必要があ
る。このように、多孔ドラム4などを駆動している駆動
モータ18が過負荷となった場合には、上述のように、
滑りクラッチTを構成する付勢リング47が駆動側ボス
体45に対して移動し、この付勢リング47の移動がセ
ンサ51により検知される構成になっているために、こ
のセンサ51の検知信号を機台の制御回路に取り込ん
で、この機台を停止させることができる。これにより、
過負荷となっている多孔ドラム4などの回転を停止でき
るのに加えて、ピーシングの不良が生ずるのも併せて防
止できる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、上記した構成であるので、落
綿処理装置を構成する多孔ドラム、或いはこれの外周面
に巻装されたフィルタ、更には一対の剥離ローラにハネ
ジューが重着するなどして、これらを駆動している駆動
源の負荷が一定の限界を超えた場合には、伝動経路の適
所に設けられたクラッチが作動して、駆動源から多孔ド
ラム、及び一対の剥離ローラに伝達される駆動力が遮断
されて、落綿処理装置が停止されて、作動しなくなる。
これにより、過負荷状態で落綿処理装置が作動すること
がなくなって、これを構成する多孔ドラム、一対の剥離
ローラなどの損傷が防止される。また、動力を伝達する
ための鍔部が軸部に一体に設けられた駆動側部材と、該
駆動側部材の軸部にその軸方向に摺動可能であって、し
かも付勢手段により鍔部の側に付勢された被動側部材
と、該駆動側部材の鍔部と被動側部材との間に介装され
た動力伝達部材とで構成されるクラッチを使用して、駆
動力の伝達が遮断される際に、被動側部材が駆動側部材
の軸部に沿って設定位置まで移動したことを検知するた
めの検知装置を設けて、該検知装置の検知信号を機台の
制御装置に取り込んで、機台を停止するように構成する
と、落綿の剥離ができないために多孔ドラム内の吸引気
流が変化して、ピーシングに悪影響を及ぼすという不具
合が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】コーマ機の全体斜視図である。
【図2】コーマ機のサクションヘッドHの拡大断面図で
ある。
【図3】多孔ドラム4の軸直角方向に沿った断面図であ
る。
【図4】多孔ドラム4の直角方向に沿った断面図であ
る。
【図5】図3における一対の剥離ローラ29a,29b
の部分の拡大図である。
【図6】駆動力が伝達されている状態の滑りクラッチT
の半断面図である。
【図7】駆動力の伝達が遮断された状態の滑りクラッチ
Tの半断面図である。
【符号の説明】
C:落綿 T:滑りクラッチ(クラッチ) 4:多孔ドラム 12:フィルタ 18:駆動モータ(駆動源) 44:滑りクラッチの被動側歯車(被動側部材) 45:滑りクラッチの駆動側ボス体(駆動側部材) 45a:駆動側ボス体の鍔部 46:鋼球(動力伝達部材) 51:センサ(検知装置)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に吸引気流が作用した状態で一定方
    向に連続回転を行う多孔ドラムの下方に一対の剥離ロー
    ラが多孔ドラムに近接し、かつその軸心を多孔ドラムの
    軸心と同一方向にして配設され、外周面にフィルタが巻
    装された前記多孔ドラムと前記一対の剥離ローラとは、
    いずれも機台の運転とは別の駆動源により駆動されて、
    多孔ドラム内に作用している吸引気流によってその外周
    面のフィルタ上に落綿をマット状にして付着させ、互い
    に逆回転している前記一対の剥離ローラにより多孔ドラ
    ムの外周面に吸着された落綿を把持して連続的に剥離さ
    せて処理する構成の紡機における落綿処理装置におい
    て、 前記駆動源の駆動力を多孔ドラム及び一対の剥離ローラ
    に伝達するための伝動経路の適所に、該駆動源の負荷が
    一定値を超えた場合にその駆動力の伝達を遮断するため
    のクラッチを配設したことを特徴とする紡機の落綿処理
    装置における安全装置。
  2. 【請求項2】 前記クラッチは、動力を伝達するための
    鍔部が軸部に一体に設けられた駆動側部材と、該駆動側
    部材の軸部にその軸方向に摺動可能であって、しかも付
    勢手段により鍔部の側に付勢された被動側部材とから成
    って、該駆動側部材の鍔部と被動側部材との間に動力伝
    達部材が介装された構成であり、駆動源の負荷が一定値
    を超えない場合には、動力伝達部材を介して駆動側部材
    から被動側部材に駆動力が伝達されると共に、この負荷
    が一定値を超えた場合には、駆動側部材の鍔部に対して
    被動側部材が離間して駆動力の伝達が遮断される構成に
    なっていることを特徴とする請求項1に記載の紡機の落
    綿処理装置における安全装置。
  3. 【請求項3】 駆動力の伝達が遮断される際に、被動側
    部材が駆動側部材の軸部に沿って設定位置まで移動した
    ことを検知するための検知装置を設けて、該検知装置の
    検知信号に基づいて機台の運転を停止させるように構成
    したことを特徴とする請求項2に記載の紡機の落綿処理
    装置における安全装置。
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