JP2009091671A - 繊維機械における集綿処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】紡績機などの稼動時に発生する風綿を吸引回収するもので、風綿吸引部に遠心分離装置を適用し、吸引力の変動を防ぎ、機台サイズおよび消費電力を減少させ、メンテナンスフリーを目的とする集綿システムを提供すること。
【解決手段】多数の錘Uを一方向に配列してなる機台Maに対し、該機台における各錘に風綿等を吸引する風綿吸引ラインと、風綿と吸引エアーとを分離する風綿分離手段とを設け、各錘の稼動中に発生する風綿を吸引して、分離回収する集綿処理システムであり、機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ライン1を設け、該風綿吸引ラインに対して、少なくとも一つの錘に対応する単位で風綿分離手段4を介在配置してなり、風綿分離手段が遠心分離装置6により構成され、該遠心分離装置によって風綿を分離吸引し、分離した風綿を風綿搬送手段を介して集綿部に回収するようにしたことを特徴とする集綿処理システム。
【選択図】図2
【解決手段】多数の錘Uを一方向に配列してなる機台Maに対し、該機台における各錘に風綿等を吸引する風綿吸引ラインと、風綿と吸引エアーとを分離する風綿分離手段とを設け、各錘の稼動中に発生する風綿を吸引して、分離回収する集綿処理システムであり、機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ライン1を設け、該風綿吸引ラインに対して、少なくとも一つの錘に対応する単位で風綿分離手段4を介在配置してなり、風綿分離手段が遠心分離装置6により構成され、該遠心分離装置によって風綿を分離吸引し、分離した風綿を風綿搬送手段を介して集綿部に回収するようにしたことを特徴とする集綿処理システム。
【選択図】図2
Description
この発明は、紡績機やワインダーなどの種々の繊維機械において、稼動中に発生する風綿や塵埃などを回収し処理する集綿処理システムに関するものである。
従来、紡績機などの繊維機械において、稼動中に発生する風綿、塵埃などを回収し処理する装置としては、例えば、図9に示すような構成でなる集綿処理システムが適用されている。この従来の集綿処理システムは、機台Maの長手方向にロングダクト41を配置し、このロングダクト41に各錘Uをダイレクトに接続し、それぞれの錘Uからの落綿を吸引回収する構成のものである。
この従来の装置では、回収された風綿などがダイレクトに接続されたロングダクト41を通って集綿室42に入り、風綿付着用フィルター43により風綿44と吸気エアー45が分離され、風綿44については、ベルトコンベア46あるいは軸流ファンダクトなどの搬送手段47を介して集綿車48に回収され、吸気エアー45については、排出口から大気に放出されるようになっている。この従来の装置では、上記風綿付着用フィルター43の全面に風綿44が張り付くと、この集綿室42に併設してあるもう一系列のバイパス集綿室42Aに通路切り替えをして交互に使用している。切り替えられた系内は、大気圧となり、風綿付着用フィルター43に張り付いた風綿44は、重力により風綿排出部49に落ちる。落ちた風綿44は、上記ベルトコンベアあるいは軸流ファンダクトなどの搬送手段47によって集綿車48内に排出されるようになっている。
この従来の方式による集綿処理システムでは、以下に示すような問題点を有していた。
(1)風綿が風綿付着用フィルターに張り付いていない状態から、全面に張り付くまでの間にロングダクト内の静圧が徐々に低下し、吸引力が変動する。
(2)ロングダクトにより静圧を維持する構成のため、圧力損失が大きくなる。従って、ダクトの横断面サイズd1を大きくしなければならず、機台サイズの増大を招く。
(3)静圧変動または圧力損失の上記(1)および(2)の問題をカバーするためにブロアサイズを大きくしなければならず、消費エネルギーの増大を招く。
(4)集綿室内には、バイパス切り替えなどの稼動部があり、集綿した風綿などが詰まりやすい、というものであった。
(1)風綿が風綿付着用フィルターに張り付いていない状態から、全面に張り付くまでの間にロングダクト内の静圧が徐々に低下し、吸引力が変動する。
(2)ロングダクトにより静圧を維持する構成のため、圧力損失が大きくなる。従って、ダクトの横断面サイズd1を大きくしなければならず、機台サイズの増大を招く。
(3)静圧変動または圧力損失の上記(1)および(2)の問題をカバーするためにブロアサイズを大きくしなければならず、消費エネルギーの増大を招く。
(4)集綿室内には、バイパス切り替えなどの稼動部があり、集綿した風綿などが詰まりやすい、というものであった。
そこで、この発明は、上記する従来技術にみられる問題点を解消すべくなしたものであって、特に重要な要素は、紡績機などの集綿室に設けられたメッシュ詰まりによる吸引力の変動を防ぐとともに、長手方向にのびるダクトの長さを小さく分割することにより、機台サイズおよび消費電力を減少させ、集綿室のメンテナンスフリーを目的とする繊維機械における集綿システムを提供することにある。
この発明は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、多数の錘を一方向に配列してなる機台に対し、該機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ライン、ならびに、吸引した風綿と吸引エアーとを分離する風綿分離手段とを設け、前記各錘の稼動中に発生する風綿等を吸引して、分離回収する集綿処理システムであって、
前記機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ラインを設け、該風綿吸引ラインに対して、少なくとも一つの錘に対応する単位で風綿分離手段を介在配置してなり、前記風綿分離手段が遠心分離装置により構成され、該遠心分離装置によって前記風綿を分離吸引し、分離した風綿を風綿搬送手段を介して集綿部に回収するようにしたことを特徴とする繊維機械における集綿処理システムを構成するものである。
前記機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ラインを設け、該風綿吸引ラインに対して、少なくとも一つの錘に対応する単位で風綿分離手段を介在配置してなり、前記風綿分離手段が遠心分離装置により構成され、該遠心分離装置によって前記風綿を分離吸引し、分離した風綿を風綿搬送手段を介して集綿部に回収するようにしたことを特徴とする繊維機械における集綿処理システムを構成するものである。
さらに、この発明において請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の繊維機械における集綿処理システムであって、予め設定されるフレームスパン単位毎に少なくとも一基のブロア手段を設け、前記フレームスパン内にある前記遠心分離装置の吸引を行うようにしたことを特徴とするものである。
さらに、この発明において請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の繊維機械における集綿処理システムであって、前記風綿分離手段を設ける単位が、前記機台毎であることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の繊維機械における集綿処理システムであって、前記風綿分離手段を設ける単位が、前記機台における複数の錘を包含するセクション毎であることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の繊維機械における集綿処理システムであって、前記風綿分離手段を設ける単位が、前記機台における各錘毎であることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の繊維機械における集綿処理システムであって、前記風綿分離手段のための遠心分離装置が、筒状空間によって形成される遠心分離室と、前記風綿吸引ラインに接続され、前記筒状空間に対して、その接線方向に向けて吸引流を導入し、前記筒状空間に旋回流を生ぜしめる吸引流導入手段と、前記遠心分離室において分離された吸引エアーを上方向に向けて排出する吸引エアー排出手段と、前記遠心分離室において分離された風綿を、前記筒状空間の下部に設けた集綿空間へ収容する集綿収容室と、前記集綿収容室に収容された風綿を排出する風綿排出手段とを備えてなることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の繊維機械における集綿処理システムであって、遠心分離装置における下部集綿収容室に収容された風綿を排出する風綿排出手段が、集綿空間に接続された排出パイプと、この排出パイプ中に設けた弁とを含み、該弁の下流を集綿空間内より減圧にする減圧手段を備え、吸引を停止することなく下部集綿収容室に収容された風綿を排出するようにしたことを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の繊維機械における集綿処理システムであって、前記遠心分離装置における吸引口上流側にバイパス通路を設け、下部集綿収容室に収容された風綿を排出する際に吸引を停止し、他の遠心分離装置で吸引を継続するようにしたことを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の繊維機械における集綿処理システムであって、前記遠心分離室と集綿収容室との間に、該遠心分離室と集綿収容室との間を開放状態あるいは閉止状態に開閉制御する仕切り板部材を設けたことを特徴とするものである。
この発明になる繊維機械における集綿処理システムによれば、繊維機械の機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ラインを設け、該風綿吸引ラインに対して、少なくとも一つの錘に対応する単位で風綿分離手段を介在配置してなり、前記風綿分離手段が遠心分離装置により構成され、該遠心分離装置によって前記風綿を分離吸引し、分離した風綿を風綿搬送手段を介して集綿部に回収するようにしたことにより、
(1)静圧変動がなくなったため、最低必要静圧により運転が可能となり、以て省エネルギー化に適合する。
(2)従来のロングダクト方式からダクトをセクションに分割して吸引することにより、ダクトの圧力損失が減少し、ダクトの横断面積d2も小さくできるので、機台サイズ小さくできるし、省エネルギー化にも適合する。
(3)上記(1)および(2)の効果により、ブロア容量を小さくできる。
(4)遠心分離装置は、稼動部やメッシュを使用していないため、綿詰まりも減少し、メンテナンスフリーに近い状態になる。
という作用効果を奏する。
(1)静圧変動がなくなったため、最低必要静圧により運転が可能となり、以て省エネルギー化に適合する。
(2)従来のロングダクト方式からダクトをセクションに分割して吸引することにより、ダクトの圧力損失が減少し、ダクトの横断面積d2も小さくできるので、機台サイズ小さくできるし、省エネルギー化にも適合する。
(3)上記(1)および(2)の効果により、ブロア容量を小さくできる。
(4)遠心分離装置は、稼動部やメッシュを使用していないため、綿詰まりも減少し、メンテナンスフリーに近い状態になる。
という作用効果を奏する。
以下、この発明になる繊維機械における集綿処理システムについて、図面に示す具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明になる繊維機械における集綿処理システムを適用した一例を示すものであり、機台における四つの錘を一セクションとして、該セクション毎に分割吸引する構成例を示す概略的な説明図である。図2は、機台における各錘に対する風綿分離手段を設ける単位の態様を示すものであって、図2Aは、一つの機台に対して一つの風綿分離手段を設ける例を示すものであり、図2Bは、一機台における複数の錘を複数に分割してセクションとし、このセクション毎に風綿分離手段を設ける例を示すものであり、図2Cは、機台における各錘毎に風綿分離手段を設ける例を示すものである。
まず、この発明になる集綿処理システムを適用する繊維機械の一例について、図6〜図8に示す紡績機Mに基づいて詳細に説明する。この紡績機Mは、一機台Maにおいて多数の紡績ユニットU(以下、これを錘Uという)が一方向に配列された構成となっており、スライバLがドラフト装置Dに送られ紡績部Spにより紡績糸Yに形成された後、該紡績糸YはニップローラRn及びスラブキャッチャーZなどを経て巻取り部Wに巻き取られ、パッケージPWを形成する。図中、Pは、糸継ぎを行う糸継ぎ台車であり、紡績機Mの長手方向に沿って、紡績機Mの内部下方を走行するように構成されている。
また、図7に示すように各錘Uは、機台後部に配置されたケンスK内に収納されているスライバLがガイドGを経て、トランペットTを挿通しドラフト装置Dに搬送された後、配置位置が下流側になるに従って段々送り速度が速くなる複数のローラ対により構成されるローラドラフト部を通過して所定太さに牽伸され、紡績部Spにより紡績糸Yとなり、機台前面の巻取り部Wに巻き取られ、パッケージPWを形成する構成である。
前記ドラフト装置Dは、図6〜図8に示すように、スライバLの送り方向に、所定間隔をおいてバックローラRb、サードローラRt、エプロンベルトEを有するミドルローラRmおよびフロントローラRfが配置され構成されるものであって、それぞれ上下一対のローラによって構成されるものである。
このドラフト装置Dは、スライバLを所定の細さに牽伸する装置であって、各ローラの回転速度を、上流側から下流側に向かって段々増加しながらスライバLを送ることによってドラフトを行う。所定の細さにドラフトされたスライバLは、紡績部Spに供給され、該紡績部Spにおいて紡績糸Yに形成される。
また、各ローラを構成している上下一対のローラはそれぞれ、紡績機の本体フレーム側に配置された下部ローラとなるボトムローラと、該ボトムローラと接離自在に構成されるトップローラとで構成されている。
そして、各トップローラであるバックトップローラRb1と、サードトップローラRt1と、ミドルトップローラRm1と、フロントトップローラRf1とは、ドラフトクレドール56に一体的に装着されており、支軸58を回転中心としてドラフトクレドール56全体が回動することで、各トップローラとボトムローラとの接離を行う構成である。
この回動操作はハンドル59を把持することで行い、ドラフトクレドール56を下に降ろした時に、ハンドル59の下部先端フック部を固定ローラに係合させて、各ドラフトローラを構成する上下一対のトップローラとボトムローラの圧接状態を保持する構成となっている。
前記ドラフトクレドール56には、図6に示すように機台Maの長手方向に左右一対の計二錘分の各トップローラが装着されていて、一体的に左右二錘分のトップローラ対をボトムローラ対に対して昇降させて接離自在な構成としたものである。
また、このドラフトクレドール56の両側面には、前記フロントトップローラRf1の回転により巻き上げられる風綿や屑綿などを吸引する吸引マウス54が配設されている。この吸引マウス54は、実際にドラフトをしながら紡績中のみに吸引力が伝達され、ドラフトクレドール56を上げて紡績停止中は吸引力遮断される構成のものである。このような構成により、紡績中の紡績ユニットUのみに吸引力が作用することになり、高速回転するローラにより巻き上げられる繊維や風綿などの吸引を効率的に行うことができる。
図8に示す実施例において、ドラフトクレドール56には、左右二錘分の各トップローラが装着されていて、各フロントトップローラRf1にそれぞれ吸引マウス54の通路54a、54bが設けてある。
次いで、この発明になる繊維機械における集綿処理システムについて説明する。この発明は、上記するような紡績機などの繊維機械に対して効果的に適用されるものである。すなわち、この発明は、多数の錘Uを一方向に配列してなる機台Maに対し、該機台Maにおける各錘Uに、風綿等を吸引する風綿吸引ライン1、ならびに、吸引した風綿と吸引エアーとを分離する風綿分離手段4とを設け、前記各錘Uの稼動中に発生する風綿等を吸引して、分離回収する集綿処理システムである。
この発明では、前記機台Maにおける各錘Uに、風綿等を吸引する風綿吸引ライン1が設けられる。この風綿吸引ライン1は、前記機台Maにおける各錘Uの風綿吸引部からのびる吸引通路2および該吸引通路2を合流させる合流ダクト3とを含むものによって構成されている。
前記風綿吸引ライン1に対して、少なくとも一つの錘Uに対応する単位で風綿分離手段4が設けてある。好ましい実施例において、前記風綿分離手段4を設ける単位は、図2Aに示すように、一つの機台Ma毎に設ける構成のもの、図2Bに示すように、機台Maにおける複数(図示する例では四つ)の錘U毎に設ける構成のもの、図2Cに示すように、機台Maにおける各錘U毎に設ける構成のもののいずれであってもよい。
風綿分離手段4を、機台Maにおける複数の錘U毎に設ける構成のもの、および、機台Maにおける各錘U毎に設ける構成のものの場合、前記合流ダクト3は、合流ダクト3a〜3nに分割される。
この発明になる集綿処理システムでは、予め設定されるフレームスパン単位毎に少なくとも一基もしくは複数基のブロア手段5が設けてある。前記ブロア手段5によって、前記フレームスパン内にある風綿分離手段4の吸引を行うようになっている。
次いで、前記風綿分離手段4について説明する。この発明において、前記風綿分離手段4は、図3〜図5に示すような遠心分離装置6によって構成されている。前記遠心分離装置6は、筒状空間7によって形成される遠心分離室8と、前記風綿吸引ライン1に通路接続されていて、前記筒状空間7に対して、その接線方向に向けて吸引流9を導入し、前記筒状空間7に旋回流10を生ぜしめる吸引流導入手段11と、前記遠心分離室8において分離された吸引エアー12を上方向に向けて排出する吸引エアー排出手段13と、前記遠心分離室8において分離された風綿14を、前記筒状空間7の下部に設けた集綿空間15へ収容する集綿収容室16と、前記集綿収容室16に収容された風綿を排出する風綿排出手段17とを備えたものからなっている。
前記遠心分離装置6における遠心分離室8は、上部が頂板18により閉止されており、この頂板18に、前記吸引エアー排出手段13のためのエアー排出パイプ19が取り付けられている。このエアー排出パイプ19は、前記頂板18の下方側にのびていて下端で開放し、前記頂板18の上方側にのびていて上端で開放するパイプである。前記エアー排出パイプ19の通路中には、エアー排出用弁20が設けてある。
前記遠心分離装置6における遠心分離室8から前記集綿収容室16にかけて、前記エアー排出パイプ19と同等径D4の筒体21が設けられている。筒体21の上端21aは、封止板22によって封止されていて、前記エアー排出パイプ19の下端19aとの間にギャップG1を隔てて終端しており、下端21bは、底板23に固定されている。前記筒体21の周囲には、筒状空間7および筒状の集綿空間15を形成する。前記底板23は、開閉自在に設計されている。
前記遠心分離装置6における下部集綿収容室16に収容された風綿14を排出する風綿排出手段17は、前記集綿空間15に接続された風綿排出パイプ24と、この風綿排出パイプ24中に設けた風綿排出用弁25とを含むものからなっている。この遠心分離装置では、前記風綿排出用弁25の下流を集綿空間15内より減圧にするサッカーやブロアなどによる減圧手段を設け、吸引を停止することなく下部集綿収容室16に収容された風綿14を排出するようになっている。
さらに、好ましい実施例において、前記遠心分離装置6における吸引口上流側にバイパス通路を設けておくことができ、下部集綿収容室16に収容された風綿を排出する際に吸引を停止し、他の遠心分離装置で吸引を継続する場合もある。
前記遠心分離室8と集綿収容室15との間には、該遠心分離室8と集綿収容室15との間を開放状態あるいは閉止状態に開閉制御する仕切り板部材26が設けられている。この仕切り板部材26は、遠心分離室8と集綿収容室15との間にギャップG2を形成するとともに、前記筒体21に沿って移動可能であり、遠心分離室8と集綿収容室15との間を閉止することができるようになっている。
次いで、上記する遠心分離装置6の作動態様について説明する。風綿吸引ライン1からの吸引流9は、吸引流導入手段11によって、筒状空間7を形成する遠心分離室8内に旋回流10を生ぜしめ、その旋回移動過程において、吸引エアー12を、吸引エアー排出手段13を構成するエアー排出パイプ19を通じて排出する一方、前記風綿14を吸引エアー12と分離した状態で、前記仕切り板部材26によって形成されるギャップG2を通じて集綿収容室16に送り出す。
分離された風綿14は、前記遠心分離装置6における集綿収容室16内に存在するため、以下に示すように、吸引を停止せずに排出するオンライン排出と、吸引を停止して排出するオフライン排出との二通りの方法により密閉空間内から風綿14を取り出す。
(1)オンライン排出(吸引を停止せずに排出する方法)
集綿空間15内に接続された風綿排出パイプ24に風綿排出用弁25を設け、この風綿排出用弁25より下流側を集綿空間15内の圧より減圧にする。減圧する方法としては、圧縮空気を用いたサッカー、あるいはブロアからの吸引などで行う。風綿排出用弁25より下流側が減圧されることにより、風綿排出用弁25が開き、集綿された風綿14が密閉空間内から取り出される。また、仕切り板部材26などで集綿収容室16と遠心分離室8との間を一時的に切り離して、集綿収容室16内の圧力を大気圧同等にしてから底板23を開け、重力にて落下させてもよい。この場合、落下させた後、仕切り板部材26を開ける際は徐々に圧力バランスをとってから開けることが望ましい。
(1)オンライン排出(吸引を停止せずに排出する方法)
集綿空間15内に接続された風綿排出パイプ24に風綿排出用弁25を設け、この風綿排出用弁25より下流側を集綿空間15内の圧より減圧にする。減圧する方法としては、圧縮空気を用いたサッカー、あるいはブロアからの吸引などで行う。風綿排出用弁25より下流側が減圧されることにより、風綿排出用弁25が開き、集綿された風綿14が密閉空間内から取り出される。また、仕切り板部材26などで集綿収容室16と遠心分離室8との間を一時的に切り離して、集綿収容室16内の圧力を大気圧同等にしてから底板23を開け、重力にて落下させてもよい。この場合、落下させた後、仕切り板部材26を開ける際は徐々に圧力バランスをとってから開けることが望ましい。
(2)オフライン排出(吸引を停止して排出する方法)
遠心分離装置6の吸引口前方にバイパスを設け、風綿を排出する際には吸引を停止し、停止していない他の遠心分離装置6で吸引を継続させる。停止させた遠心分離装置6については、その底板23を開けることにより重力にて風綿14を下方に落下排出する。それによって密閉空間内から風綿14を取り出すことができる。
遠心分離装置6の吸引口前方にバイパスを設け、風綿を排出する際には吸引を停止し、停止していない他の遠心分離装置6で吸引を継続させる。停止させた遠心分離装置6については、その底板23を開けることにより重力にて風綿14を下方に落下排出する。それによって密閉空間内から風綿14を取り出すことができる。
上気するオンライン排出法もオフライン排出法も、排出のタイミングは一定期間毎に行うものとする。この排出タイミングのための一定期間は、ファイバーセンサなどで集綿量を監視することによって行うことができる。
機台における錘およびスパンから排出された風綿14は、風綿搬送手段30によって、集綿部31に回収される。この発明において、前記風綿搬送手段30としては、一端に軸流ファン33を備え、他端に風綿排出口34を備えたブロアダクト32により構成されるもの、あるいは、ベルトコンベア35により構成されるもののいずれであってもよい。
さらに、この発明において、前記風綿搬送手段30の風綿排出口34には、集綿部36が設けられており、集綿ボックスあるいは集綿車37が位置付けされるようになっており、それらによって風綿14が回収されるようになっている。
M 紡績機
Ma 機台
U 錘(紡績ユニット)
1 風綿吸引ライン
2 吸引通路
3 合流ダクト
3a〜3n 分散ダクト
5 ブロア手段
6 遠心分離装置
7 筒状空間
8 遠心分離室
9 吸引流
10 旋回流
11 吸引流導入手段
12 吸引エアー
13 吸引エアー排出手段
14 風綿
15 集綿空間
16 集綿収容室
17 風綿排出手段
18 頂板
19 エアー排出パイプ
20 エアー排出用弁
21 筒体
22 封止板
23 底板
24 風綿排出パイプ
25 風綿排出用弁
26 仕切り板部材
30 風綿搬送手段
31 集綿部
32 ブロアダクト
33 軸流ファン
34 風綿排出口
35 ベルトコンベア
37 集綿車
Ma 機台
U 錘(紡績ユニット)
1 風綿吸引ライン
2 吸引通路
3 合流ダクト
3a〜3n 分散ダクト
5 ブロア手段
6 遠心分離装置
7 筒状空間
8 遠心分離室
9 吸引流
10 旋回流
11 吸引流導入手段
12 吸引エアー
13 吸引エアー排出手段
14 風綿
15 集綿空間
16 集綿収容室
17 風綿排出手段
18 頂板
19 エアー排出パイプ
20 エアー排出用弁
21 筒体
22 封止板
23 底板
24 風綿排出パイプ
25 風綿排出用弁
26 仕切り板部材
30 風綿搬送手段
31 集綿部
32 ブロアダクト
33 軸流ファン
34 風綿排出口
35 ベルトコンベア
37 集綿車
Claims (9)
- 多数の錘を一方向に配列してなる機台に対し、該機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ライン、ならびに、吸引した風綿と吸引エアーとを分離する風綿分離手段とを設け、前記各錘の稼動中に発生する風綿等を吸引して、分離回収する集綿処理システムであって、
前記機台における各錘に、風綿等を吸引する風綿吸引ラインを設け、該風綿吸引ラインに対して、少なくとも一つの錘に対応する単位で風綿分離手段を介在配置してなり、前記風綿分離手段が遠心分離装置により構成され、該遠心分離装置によって前記風綿を分離吸引し、分離した風綿を風綿搬送手段を介して集綿部に回収するようにしたことを特徴とする繊維機械における集綿処理システム。 - 予め設定されるフレームスパン単位毎に少なくとも一基のブロア手段を設け、前記フレームスパン内にある前記遠心分離装置の吸引を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の繊維機械における集綿処理システム。
- 前記風綿分離手段を設ける単位が、前記機台毎であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繊維機械における集綿処理システム。
- 前記風綿分離手段を設ける単位が、前記機台における複数の錘を包含するセクション毎であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繊維機械における集綿処理システム。
- 前記風綿分離手段を設ける単位が、前記機台における各錘毎であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繊維機械における集綿処理システム。
- 前記風綿分離手段のための遠心分離装置が、筒状空間によって形成される遠心分離室と、前記風綿吸引ラインに接続され、前記筒状空間に対して、その接線方向に向けて吸引流を導入し、前記筒状空間に旋回流を生ぜしめる吸引流導入手段と、前記遠心分離室において分離された吸引エアーを上方向に向けて排出する吸引エアー排出手段と、前記遠心分離室において分離された風綿を、前記筒状空間の下部に設けた集綿空間へ収容する集綿収容室と、前記集綿収容室に収容された風綿を排出する風綿排出手段とを備えてなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の繊維機械における集綿処理システム。
- 前記遠心分離装置における下部集綿収容室に収容された風綿を排出する風綿排出手段が、集綿空間に接続された排出パイプと、該排出パイプ中に設けた弁とを含み、該弁の下流を集綿空間内より減圧にする減圧手段を備え、吸引を停止することなく下部集綿収容室に収容された風綿を排出するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の繊維機械における集綿処理システム。
- 前記遠心分離装置における吸引口上流側にバイパス通路を設け、下部集綿収容室に収容された風綿を排出する際に吸引を停止し、他の遠心分離装置で吸引を継続するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の繊維機械における集綿処理システム。
- 前記遠心分離室と集綿収容室との間に、該遠心分離室と集綿収容室との間を開放状態あるいは閉止状態に開閉制御する仕切り板部材を設けたことを特徴とする請求項6に記載の繊維機械における集綿処理システム。
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