JP3329024B2 - 紡機における自動機の繊維回収装置 - Google Patents

紡機における自動機の繊維回収装置

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JP3329024B2
JP3329024B2 JP24946293A JP24946293A JP3329024B2 JP 3329024 B2 JP3329024 B2 JP 3329024B2 JP 24946293 A JP24946293 A JP 24946293A JP 24946293 A JP24946293 A JP 24946293A JP 3329024 B2 JP3329024 B2 JP 3329024B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紡機に配備された自動機
が各種作業時を行う際に発生する不要な繊維を回収する
紡機における自動機の繊維回収装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の自動機として、精紡機機台に沿
って走行してドラフトパートに供給する粗糸が空ないし
は空に近づた粗糸巻を新しい粗糸巻と交換する粗糸巻
(篠巻)交換作業を行う粗糸替機(篠交換機)がある
(特開昭62−57957号公報等)。この粗糸替機は
紡出中の粗糸ボビン(旧粗糸巻)と新しい満ボビン(予
備粗糸巻)とを交換すると同時に、満ボビンからの新粗
糸と紡出中の旧粗糸とを粗糸継ぎする粗糸継作業を行
う。粗糸継作業は、まず新粗糸の端部を吸引作用により
口出しした後、粗糸継装置の把持部によりその新粗糸の
端部を把持し、把持した新粗糸を紡出中の旧粗糸に粗糸
継ぎする。その際、粗糸継装置の把持部から突出した粗
糸端の長さをほぼ一定とするため、口出しした新粗糸の
一部を切断し、切断した粗糸端を粗糸替機に装備した集
綿ボックス(集綿室)に収容する。そして、集綿ボック
スに粗糸が一杯となった時点で集綿ボックス内の粗糸を
除去するようにしていた。
【0003】例えば特開平4−214430号公報には
集綿ボックスから粗糸を人手に依らず除去できる図10
に示す装置が開示されている。図10に示すように、粗
糸替機51には集綿ボックス52が設けられ、口出し作
業により発生する不要な粗糸端が集綿ボックス52に一
時的に収容される。粗糸替機51を粗糸替作業を必要と
する精紡機と対応する位置まで運搬する運搬車53にも
集綿ボックス54が配設されている。集綿ボックス54
には連結吸引パイプ55が一対配設されている。粗糸替
機51の集綿ボックス52には伸縮可能な排出パイプ5
6が連結され、排出パイプ56の先端は連結吸引パイプ
55と連結可能となっている。粗糸替機51には排出パ
イプ56を連結吸引パイプ55と連結可能な連結位置
と、粗糸替機51の移動に支障とならない待機位置とに
移動させるエアシリンダ57が配設されている。
【0004】粗糸替機51が精紡機の粗糸替作業終了
後、運搬車53と対応する位置に復帰した後、エアシリ
ンダ57が作動されて排出パイプ56が連結吸引パイプ
55に連結される。次いで運搬車53の吸気ファン58
が駆動されてその吸引作用により、集綿ボックス52内
の粗糸が集綿ボックス54内へと移送される。移送完了
後、排出パイプ56が待機位置に配置されて連結吸引パ
イプ55との連結が解除される。そして、集綿ボックス
54内に溜まった粗糸を作業者が適宜回収する。運搬車
53の集綿ボックス54は粗糸替機51の集綿ボックス
52に比較してその容積をはるかに大きくできるため、
集綿ボックス54内の粗糸の回収作業の回数が少なくな
る。又、回収作業は粗糸替機51の粗糸替作業中にも行
うことができるため、粗糸の回収のために粗糸替機の作
業効率が低下することはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、集綿ボック
ス52内に収容された粗糸は、風圧等の影響で互いに絡
み合ったり付着し合ったりして綿状の塊りを形成する。
そして、集綿ボックス52から粗糸を運搬車53の集綿
ボックス54へ移送する際には、集綿ボックス52内で
成長した粗糸の塊りは集綿ボックス52から排出パイプ
56へ至る排出口(図示せず)より大きくなっている。
運搬車53の吸気ファン58が駆動されると、集綿ボッ
クス52内の粗糸は排出パイプ56へと吸引される。そ
の際、粗糸の塊りは吸引力により排出口を強制的に通り
抜けて排出パイプ56へと移送されるが、排出すべき粗
糸量が多かったり、一度に大きな粗糸の塊りが排出口を
通り抜けようとした場合には、綿状の塊りとなった粗糸
が排出口付近にて詰まる場合があった。その結果、吸気
ファン58の駆動時にかかわらず集綿ボックス52から
粗糸が除去されないという問題があった。
【0006】ところで、排出パイプ56を粗糸替機51
に対して図10に示す位置に取り付けた場合には、排出
パイプ56と連結吸引パイプ55とが近接しすぎて排出
パイプ56を急角に曲折せざるを得なく、その曲折部近
傍で粗糸詰まりを起こす虞れがある。前記問題の対策と
して排気口及び排出パイプ56の径を大きくすることが
考えられるが、径を大きくすると粗糸替機51の移動方
向に対して長くなり大型化する。又、排出パイプ56を
運搬車53と反対側側面にて連結してパイプ径を大きく
することも考えられるが、粗糸替機51が他の粗糸替機
51と隣接して作業をする機会もあるので、排出パイプ
56の径を大きくすることはできなかった。
【0007】一方、粗糸が排出パイプ56内に詰まって
も、その粗糸詰まりは容易には発見されにくく粗糸詰ま
り状態のまま放置される場合があった。集綿ボックス5
2内が粗糸で一杯になると吸引ノズルからの吸引力が低
下し、その後の粗糸替作業時に満ボビンから新粗糸が確
実に口出しされない虞れがあった。又、粗糸詰まりが発
見されても作業者が排出パイプ56を集綿ボックス52
から取り外して詰まった粗糸を取り除かなければなら
ず、その間の粗糸替機51の稼働停止が粗糸替作業を停
滞させる原因となっていた。又、排出パイプ56内に詰
まった粗糸を取り除く作業のために作業者が本来すべき
作業に支障をきたす虞れもあった。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は自動機の収容室内に収容した繊
維を気流の力により除去する際に、繊維を収容室の取出
口や収容室に連通する通路に詰まることなく円滑に除去
することができる紡機における自動機の繊維回収装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明では、自動機が紡機に対して行う各種作業に際
して発生する不要な繊維を吸引する吸引手段と、該吸引
手段により吸引された繊維を一時的に収容するとともに
繊維を気流の力により取り出す取出口を有する収容室
と、該収容室に連通する通路とを備えた自動機におい
て、前記収容室内を前記取出口への繊維の排出方向に沿
って複数に区画する区画部材を前記収容室内に設けた。
【0010】
【作用】本発明によれば、吸引手段から吸引された不要
な繊維は、収容室内に設けられた区画部材により取出口
への排出方向に沿って複数に分離された状態で収容室内
に収容される。収容された繊維を気流の力により収容室
内から取り出す際には、繊維は取出口への排出方向に沿
って複数に分離されるので、繊維が塊にならず取出口及
び通路を容易に通り抜ける。従って、繊維は取出口や通
路にて詰まることなく円滑に排出される。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図6に従って説明する。図6に示すように、精紡機機台
1のクリール2には機台の左右両側にそれぞれ内外2列
の粗糸巻レール3が機台長手方向(紙面と垂直方向)と
平行に配設され、各粗糸巻レール3の間には支持レール
4が機台長手方向と平行に配設されている。粗糸巻レー
ル3にはそれぞれスピンドルピッチの倍の所定間隔でボ
ビンハンガ5が装備され、ボビンハンガ5に吊下された
粗糸ボビンBから引き出された粗糸Rがロービングガイ
ド6を経てドラフトパート7のトランペット8へ導かれ
るようになっている。又、クリール2には支持ブラケッ
ト9が外方へ延出され、その先端には予備レール10が
前記粗糸巻レール3と平行に延設されている。予備レー
ル10にはボビンハンガ11aを備えた搬送体11が走
行可能に支持されている。
【0012】粗糸替機12は運搬車13の左右両側に搭
載されて粗糸替作業を必要とする精紡機機台1と対応す
る位置まで運搬される。運搬車13は精紡機機台1の端
部近傍においてその長手方向と直交する方向に移動す
る。粗糸替機12は粗糸替作業を必要とする精紡機機台
1と対応する位置において、運搬車13から精紡機機台
1の左右両側に延設されたレール14上へ移動し、当該
レール14に沿って移動して粗糸替作業及び粗糸継作業
を行うようになっている。粗糸替機12にはその粗糸替
作業時に満ボビンFから粗糸端を口出しする粗糸口出し
装置と、粗糸継作業を行う粗糸継ぎ装置(図示せず)と
が装備されている。
【0013】粗糸替機12の下部には収容室としてのフ
ィルタボックス15が配設され、フィルタボックス15
はホース16を介してブロア17に接続されている。粗
糸口出し装置を構成する吸引ノズル18は吸引パイプ1
9を介してフィルタボックス15に連結されている。吸
引ノズル18には吸引ノズル18内に吸引された粗糸R
を切断するため公知の構成の粗糸切断部材(図示せず)
が装備されている。そして、吸引ノズル18は図6に実
線で示す粗糸端吸引位置(口出し位置)と、満ボビンF
から吸引した粗糸Rを粗糸継ぎ装置が把持し易い位置ま
で引き出すための下降位置とに、駆動機構の作動により
移動配置されるようになっている。満ボビンFは満ボビ
ン支持昇降装置20により搬送体11のボビンハンガ1
1aから取り外されて粗糸口出し作業位置に配置される
ようになっている。
【0014】粗糸替機12にはフィルタボックス15を
外部に連通させる連通路21が運搬車13と対向する側
と反対側に配設されている。連通路21の途中には粗糸
詰まり点検用の透明な窓22が形成されている。連通路
21はその下端部がフィルタボックス15に連結され、
上端部が粗糸替機12の上端より上方において運搬車1
3と対向する側を向くように屈曲形成されている。連通
路21の上端部には連結口23aを有する連結部23
が、コイルスプリング(図示せず)が内蔵された蛇腹2
4を介して連結されている。連結部23の先端部はその
外径が先端側ほど小さくなるように形成されている。
又、粗糸替機12の上面には連通路21の連結口23a
を開閉するシャッタ25が配設されている。
【0015】図1〜図3に示すように、フィルタボック
ス15はボックス本体26とその側面に固着された吸気
ボックス部27とから構成されている。吸気ボックス部
27はボックス本体26と対応する側が開放状態に形成
されている。又、ボックス本体26には吸気ボックス部
27と対応する位置に開口26aが形成されている。そ
して、ボックス本体26と吸気ボックス部27の各内部
は開口26aを覆う状態に配設されたネット28により
粗糸が通過不能に隔されている。吸気ボックス部27に
はその下面に形成された開口27aにブロア17に繋が
るホース16の第1端部が連結されている。又、ボック
ス本体26の上面には吸引ノズル18に繋がる吸引パイ
プ19の第1端部が吸気ボックス部27と反対位置にて
連結されている。
【0016】ボックス本体26には連通路21の下端部
に形成された開口21aと対応する位置に四角形状の排
出口26bが形成されている。連通路21の下端部とフ
ィルタボックス15は開口21aと排出口26bとが対
応するようにパッキン29を介して気密状態に連結され
ている。パッキン29は気密性を有するスポンジであ
る。
【0017】ボックス本体26の内部にはその下面26
cに区画部材としての板状のセパレータ30がその面を
排出口26bの開口面とほぼ直交する状態で立設されて
いる。図3に示すように、ボックス本体26の内部はセ
パレータ30によりほぼ二等分に区画された状態にあ
り、セパレータ30を挟んだ両側にそれぞれ区画領域A
1,A2が形成されている。又、図2に示すようにセパ
レータ30はその上端が排出口26bの上端面と対応す
る位置より所定距離だけ下方位置まで下面26cから上
方に延びるように立設されている。セパレータ30の上
端面は排出口26b側で略水平に形成されており、排出
口26bの反対側で排出口26bから離れるほど所定角
度で下降する斜面30aに形成されている。又、ボック
ス本体26には排出口26bと反対側にも開口26dが
形成され、ボックス本体26の外側には開口26dを開
閉するシャッタ31が配設されている。
【0018】図4及び図5に示すように、運搬車13の
上部には集綿ボックス32が配設され、集綿ボックス3
2内には底部寄りにフィルタ33が配設されている。集
綿ボックス32の正面には内部に溜まった粗糸を取り出
すための取り出し口が設けられるとともに、取り出し口
を塞ぐ扉34が手動で開閉可能に設けられている。集綿
ボックス32の側面には点検窓32aが形成され、底部
には開口32bが形成れている。運搬車13には集綿ボ
ックス32の下方に開口32bを介して連通する室35
が形成され、室35にはモータ36により駆動されるフ
ァン37が配設されている。室35には一対の排気口3
5aが形成されている。そして、ファン37の駆動によ
り室35内の空気が排気口35aから排出されて集綿ボ
ックス32に負圧が作用し、集綿ボックス32内の空気
が開口32bから室35内に流入するようになってい
る。
【0019】集綿ボックス32には扉34と反対側の上
部寄りに、左右一対の開口が形成され、開口と対応する
位置に連結管38がボルトにより固定されている。連結
管38にはフレキシブルな連結パイプ39の第1端部が
回動可能かつ気密状態で連結され、連結パイプ39の第
2端部には連結部材23と連結可能な連結部39aが形
成されている。連結パイプ39は運搬車13と対応する
位置に粗糸替機12が位置した状態で、連結部39aが
連結口23aと対向するように形成されている。連結部
39aの先端には連結部材23の先端外周と嵌合可能な
案内斜面が形成されている。
【0020】粗糸替機12が精紡機機台1の粗糸替作業
が完了して運搬車13と対応する位置に復帰すると、シ
ャッタ25が開放位置に配置されるとともに連結パイプ
39が回動されて連結部39aと連結口23aとが嵌着
されるようになっている。そして、シャッタ25が開放
位置に配置された状態で、モータ36が所定時間だけ駆
動されるようになっている。
【0021】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。粗糸替機12は運搬車13の左右両側に搭載
されて粗糸替作業を必要とする精紡機機台1と対応する
位置まで運搬される。そして、当該位置で運搬車13か
ら精紡機機台1側へ移動し、精紡機機台1の左右両側に
延設されたレール14に沿って移動して順次に粗糸替作
業及び粗糸継作業を行う。
【0022】粗糸替作業開始前にブロア17の駆動が開
始され、フィルタボックス15内が負圧に保持される。
又、両シャッタ25,31は閉鎖位置に保持されてい
る。そして、粗糸替作業時には図6に示すように、吸引
ノズル18が満ボビンFの下端と対応する口出し位置に
移動され、満ボビンFから粗糸Rの端部を吸引して口出
しする。口出しの際に吸引ノズル18内に吸引された粗
糸Rの端部が粗糸切断部材により切断され、切断された
粗糸Rは吸引パイプ19を経てフィルタボックス15内
に収容される。フィルタボックス15内に収容された粗
糸は、セパレータ30により二つに区画された各区画領
域A1,A2内に収容される。ボックス本体26の内部
では吸引パイプ19との連結部からネット28側へ向か
う気流が発生するため、粗糸は吸引パイプ19側の区画
領域A1よりもネット28側の区画領域A2に多く溜ま
り易い。又、吸引された粗糸は未開繊繊維と開繊繊維と
が混合された状態にある。こうして粗糸替作業中に、ボ
ックス本体26内に回収された粗糸はセパレータ30を
挟んだ各区画領域A1,A2に二つの綿状の塊りを形成
する。即ち、粗糸はセパレータ30を隔して二つに分離
された状態でボックス本体26内に収容される。
【0023】精紡機機台1の粗糸替作業を終了した後、
ブロア17が停止されるとともに、粗糸替機12は運搬
車13と対応する位置に復帰する。この状態でシャッタ
25,31が開放位置に配置される。そして、連結パイ
プ39が待機位置から接合位置に移動配置され、連結パ
イプ39の連結部39aが連結部材23に連結される。
【0024】次いでモータ36の駆動によりファン37
が回動され、その吸引作用が集綿ボックス32、連結パ
イプ39、連通路21を介してフィルタボックス15に
及び、フィルタボックス15内に溜まっている粗糸が集
綿ボックス32へと吸引除去される。このときシャッタ
31が開放されているためフィルタボックス15内に連
通路21へ向かう気流が生じる。ボックス本体26内に
収容された粗糸は、区画領域A1に溜まった粗糸量が区
画領域A2に溜まった粗糸量より相対的に少ない。その
ため、区画領域A1に溜まった粗糸の方が軽量であるた
め優先的に吸引除去され易い。又、粗糸はセパレータ3
0により二つに分離されているだけでなくその排出時に
セパレータ30との摩擦により細長くほぐされながら排
出される。即ち、ボックス本体26内に収容された粗糸
は、排出口26bからセパレータ30により二つに分離
されたそれぞれが細長くほぐされながら時間差をもって
排出される。その結果、粗糸は排出口26bから連通路
21を通って円滑に排出されるので、排出口26bや連
通路21に粗糸が詰まる粗糸詰まりが発生することはな
い。又、セパレータ30の斜面30a近傍において、セ
パレータ30に跨がる粗糸は、斜面30aに沿って上方
へ移動してセパレータ30の上端面に沿って排出口26
bへ移送され、連通路21を通って排出される。
【0025】こうしてフィルタボックス15内の粗糸は
確実に連通路21を通って集綿ボックス32へと搬送さ
れる。所定時間経過後、モータ36が停止されてフィル
タボックス15内の粗糸の回収作業が終了する。次に連
結パイプ39が接合位置から待機位置に移動されて連結
部材23と連結部39aとの連結が解除される。
【0026】そして、運搬車13は次の粗糸替作業指令
を受けるまで当該位置で待機し、粗糸替作業指令を受け
るとその精紡機機台1と対応する位置へ粗糸替機12を
搭載した状態で移動する。運搬車13の集綿ボックス3
2に回収された粗糸は、待機中あるいは粗糸替機12の
作業中に作業者により適宜回収される。
【0027】以上詳述したように本実施例によれば、フ
ィルタボックス15のボックス本体26内にセパレータ
30をその面が排出口26bの開口面と直交するととも
に、ボックス本体26内をほぼ二等分する位置に立設し
た。そのため、吸引ノズル18にて吸引した粗糸はセパ
レータ30にて二つに分離された状態で収容されるの
で、その排出時には分離状態にある二つの粗糸の塊りは
それぞれ排出口26b及び連通路21を容易に通り抜け
ることができる。又、セパレータ30により区画された
各区画領域A1,A2に対して、区画領域A1から区画
領域A2へ粗糸吸引時の気流が発生する構成とし、各区
画領域A1,A2に溜まる粗糸量が異なるようにしたの
で、二つに分離された粗糸は軽量な方が優先的に排出さ
れる。その結果、分離された各粗糸が同時に排出口26
bから連通路21を通って排出される機会が大幅に減少
するので、粗糸詰まりが発生し難い。さらに、粗糸はセ
パレータ30との摩擦により細長くほぐされながら排出
されるので、一層排出口26b及び連通路21を容易に
通り抜けることができる。又、セパレータ30の斜面3
0aに跨がる粗糸があっても、その粗糸は斜面30aに
沿ってセパレータ30の上端面を経由して排出口26b
から連通路21を通って確実に排出される。
【0028】セパレータ30を配設したことにより、区
画領域A1,A2毎に粗糸を排出することができる。つ
まり、排出口26bの排出面積を小さくすると共に連通
路21の断面積も小さくできる。従って、粗糸替機12
の外壁に配設された連通路21を薄くできるので、粗糸
替機12が別の粗糸替機12と隣接して作業を行うこと
ができる。
【0029】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のよ
うに変更することができる。 (1)上記実施例ではセパレータ30を固定状態に立設
したが、セパレータ30を揺動させる構成としてもよ
い。例えば図7に示すように、セパレータ30をボック
ス本体26の底部に挿通されるとともにベアリング40
を介して回動可能に支持された回転軸41に固定し、回
転軸41の下端に固着された回転軸41の軸方向に直交
して延出するレバー42にエアシリンダ43のピストン
ロッド43aの先端をピンを介して連結する。そして、
エアシリンダ43を伸縮作動させることにより回転軸4
1を中心にセパレータ30の排出口26b側端部を所定
幅で揺動させる構成としてもよい。この構成の場合、セ
パレータ30により分離された各粗糸を、まず一方の粗
糸のみを排出し、その後に他方の粗糸を排出することを
積極的に行うことができる。その結果、セパレータ30
により分離された各粗糸が同時に排出口26bから排出
されることがなくなるので、粗糸詰まり防止効果がさら
に期待できる。又、粗糸の排出中にセパレータ30の揺
動を繰り返しながら粗糸を排出させる構成としてもよ
い。
【0030】(2)上記実施例ではセパレータ30を1
枚配設したが、セパレータ30の配設数は2枚以上の複
数としてもよい。例えば、図8に示すように2枚のセパ
レータ30を配設してボックス本体26内を3つに区画
する構成としてもよい。ボックス本体26内の区画数は
排出口26bの開口形状やサイズ等に応じて適宜設定す
ることができる。
【0031】(3)セパレータ30の形状は適宜変更す
ることができる。例えば、図9に示すようにセパレータ
30に切り欠き30bを形成してもよい。この場合、セ
パレータ30により分離されずセパレータ30の上方に
て連なった状態にある粗糸が、排出時に切り欠き30b
に落ち込んで切り欠き30bにて分離されながら排出す
ることが可能となる。又、セパレータの上面を山型に突
出した形状にしたり、セパレータを板状ではなく、ネッ
トや複数の棒を列設する構成とするなど粗糸を分離可能
な構成に適宜変更することができる。又、セパレータ3
0に多数の孔を形成してもよい。さらにセパレータ30
の高さはフィルタボックス15のサイズ、吸引粗糸の開
繊状態に応じて適宜変更することができる。
【0032】(4)上記実施例では、セパレータ30を
ボックス本体26内の下面26cに対して垂直に立設さ
せたが、吸引パイプ19の連結位置や吸気ボックス部2
7の配設位置に応じてセパレータを垂直方向に限らず他
の方向に配設してもよい。例えば、粗糸を上下方向に複
数に分離できるようにセパレータを水平に配設してもよ
い。
【0033】(5)上記実施例ではセパレータ30をボ
ックス本体26内をほぼ二等分する位置に配置したが、
セパレータにより区画される各領域が異なる広さとなる
位置にセパレータを配置してもよい。
【0034】(6)上記実施例及び図8ではセパレータ
30をその面が排出口26bの開口面に対して直交する
状態に配置したが、セパレータをその面が排出口26b
の開口面に対して所定角度傾斜する状態に配置してもよ
い。
【0035】(7)上記実施例では連通路21を粗糸替
機12側に装着したが、連通路21を運搬車13側の連
結パイプ39の下端に接合した状態とし、粗糸移送時に
連通路21の下端部とフィルタボックス15とを連結さ
せる構成としてもよい。
【0036】(8)上記実施例では本発明を粗糸替機1
2に適用したが、紡機に対して各種作業を行う他の自動
機に本発明を適用してもよい。例えば、粗紡機に対する
スライバ継ぎ作業を自動で行うスライバ継機に本発明を
適用してもよく、スライバ継機により切断された不要な
スライバを一時収容するスライバ継機に配備された集綿
ボックス内にセパレータを設けてもよい。
【0037】(9)上記実施例ではセパレータ30を下
面26cから立設させたが、収容ボックス26の上面か
ら立設させる構成としてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、自
動機の収容室内に収容した繊維を気流の力により除去す
る際に、繊維を収容室の取出口や収容室に連通する通路
に詰まることなく円滑に除去することができるという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のフィルタボック
スを示す一部破断斜視図である。
【図2】同じく側断面図である。
【図3】同じく平断面図である。
【図4】粗糸替機と運搬車の関係を示す一部破断概略正
面図である。
【図5】同じく概略側面図である。
【図6】精紡機機台と粗糸替機との関係を示す概略側面
図である。
【図7】別例のフィルタボックスを示す側断面図であ
る。
【図8】別例のフィルタボックスを示す平断面図であ
る。
【図9】別例のフィルタボックスを示す側断面図であ
る。
【図10】従来装置の概略平面図である。
【符号の説明】
1…紡機としての精紡機機台、12…自動機としての粗
糸替機、15…収容室としてのフィルタボックス、17
…吸引手段を構成するブロア、18…吸引手段を構成す
る吸引ノズル、19…吸引手段を構成する吸引パイプ、
21…通路としての連通路、26b…取出口としての排
出口、30…区画部材としてのセパレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−214430(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動機が紡機に対して行う各種作業に際
    して発生する不要な繊維を吸引する吸引手段と、該吸引
    手段により吸引された繊維を一時的に収容するとともに
    繊維を気流の力により取り出す取出口を有する収容室
    と、該収容室に連通する通路とを備えた自動機におい
    て、 前記収容室内を前記取出口への繊維の排出方向に沿って
    複数に区画する区画部材を前記収容室内に設けた紡機に
    おける自動機の繊維回収装置。
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