JP3316978B2 - 紡機における作業機のスライバ把持回収装置 - Google Patents

紡機における作業機のスライバ把持回収装置

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JP3316978B2
JP3316978B2 JP27983093A JP27983093A JP3316978B2 JP 3316978 B2 JP3316978 B2 JP 3316978B2 JP 27983093 A JP27983093 A JP 27983093A JP 27983093 A JP27983093 A JP 27983093A JP 3316978 B2 JP3316978 B2 JP 3316978B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば粗紡機や練条機等
の紡機においてスライバ継ぎ作業を行うスライバ継ぎ機
に配備され、スライバを把持するとともに把持して不要
となったスライバを集綿ボックス等に回収する機能を有
する紡機における作業機のスライバ把持回収装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省人化及び生産性向上のため紡績
工場においても種々の自動化がなされており、粗紡機、
練条機等の紡機におけるスライバ継ぎ作業の自動化も提
案されている(特開平2−91233号公報等)。例え
ば、特開平2−91233号公報には、スライバが上下
方向に延びる状態でスライバ継ぎ作業を行う図10に示
すスライバ継ぎ機が開示されている。
【0003】図10に示すように、スライバ継ぎ機51
はその前面にスライバピーシングユニット52を配備す
るとともに、スライバ把持装置53を先端に備える2軸
のアーム54を装備している。スライバ把持装置53は
吸引口を有する円筒状の保持部と可動把持片から構成さ
れ、スライバ継ぎすべき新旧スライバをスライバ導入部
55に導入すべく把持する機能を有している。スライバ
継ぎ作業時には、スライバ継ぎ機51は走行レール56
上を移動し、スライバ導入部55がガイド57から空ケ
ンス58に連なる旧スライバSと対応する位置にて停止
する。まずスライバ取り込みアーム59を作動させて旧
スライバSをスライバ導入部55に導入し、次にアーム
54を駆動させて旧スライバSをスライバ把持装置53
にて把持するとともに下方に引っ張って切断する。スラ
イバ把持装置53に把持されたスライバSは空ケンス5
8内に落下される。次にアーム54を駆動させてスライ
バ把持装置53にて満スライバケンス61の新スライバ
S1の端部を把持して新スライバS1をスライバ導入部
55に導入し、その導入後に新スライバS1を上方に引
っ張って切断する。スライバ把持装置53に把持された
新スライバS1の切断端部は空ケンス58内に捨てられ
る。そして、スライバ押え62にてスライバ導入部55
に把持された新旧スライバS,S1は、スライバピーシ
ングユニット52の作動により接合される。
【0004】このスライバ把持装置53はスライバ把持
の際にスライバを保持部の所定位置に配置させるために
吸引口にて吸引させるが、スライバ切断後は吸引作用を
停止し、空ケンス58の上方で可動把持片を開いてスラ
イバ切断端部を空ケンス58に捨てるようになってい
る。しかし、前記スライバ把持装置53では切断後のス
ライバ切断端部を空ケンス58内に捨てる動作が必須な
ため、その分作業時間がかかるとともに制御も複雑にな
る。
【0005】この対策として、本願出願人は先にスライ
バ継ぎ機に集綿ボックスを備えるとともに該集綿ボック
スをスライバ把持装置と連通状態とし、吸引口に把持さ
れたスライバの切断端部を吸引作用により集綿ボックス
内に回収するスライバ継ぎ機を提案している(特願平5
−22923号)。このスライバ継ぎ機は予め切断され
てフィードローラから垂れ下がる状態となった旧スライ
バを、満スライバケンス(以下、満ケンスという)の新
スライバと接合する。
【0006】このスライバ継ぎ機は、スライバ把持装置
を支持パイプとその内側に回動可能に設けられた可動パ
イプからなる2重筒状構造とし、支持パイプの周面に可
動パイプに形成された透孔と対応する位置に吸引口が形
成されている。そして、スライバ把持装置の基端側に設
けられたアクチュエータの作動に基づき可動パイプがそ
の透孔が支持パイプの吸引口と対向する開放位置と、透
孔が吸引口と対向しない閉塞位置とに移動配置可能とな
っている。スライバ把持装置の中空内部は中空に形成さ
れたアーム及びパイプやホースを介してスライバ継ぎ機
に配備された集綿ボックスと連通された状態となってお
り、集綿ボックスはスライバ継ぎ機の作業時にブロアの
作動によりその内部が負圧とされる。そして、スライバ
把持装置が吸引口を開放する状態で把持すべきスライバ
の端部と対応する位置に移動配置されると、スライバの
端部が吸引口内に一部吸引され、この状態で吸引口が閉
塞されてスライバの端部がスライバ把持装置に把持され
る。その後、スライバ端部を把持した状態でアームが駆
動されてスライバが切断され、スライバ把持装置に把持
されたスライバの切断端部は吸引口が開放されるととも
に吸引口内に吸引されて集綿ボックス内に回収されるよ
うになっている。その後、スライバ把持装置が次に把持
すべきスライバの端部と対応する位置に移動配置され、
そのスライバの端部が吸引口にて把持される。そのスラ
イバはスライバ導入部に導入された後、同様にアームの
駆動により切断され、スライバ把持装置に把持されたス
ライバの切断端部は吸引口が開放されるとともに吸引口
内に吸引されて集綿ボックス内に回収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、吸引口から
吸引された1本目のスライバの切断端部が集綿ボックス
へ回収される途中に、2本目のスライバ端部を把持すべ
く吸引口が閉塞されると、吸引口から集綿ボックスへ至
る通気通路中に発生していた吸引気流が停止する。その
結果、通気通路内を移動中のスライバ切断端部が通気通
路途中で止まる場合があった。その後、スライバ把持装
置が把持するスライバが切断されて吸引口が開放されれ
ば再び通気通路内に気流が発生する。しかし、通気通路
内には新旧スライバの2つの切断端部があるため、2つ
のスライバ切断端部を吸引するには吸引力が不充分であ
り、スライバ切断端部が通気通路途中で止まり集綿ボッ
クス内に回収されないという問題があった。特に、一旦
通気通路内で止まったスライバは勢いがなくなるので、
通気通路内の屈曲部等にて詰まる虞れがあった。そし
て、通気通路内にスライバ切断端部が詰まると吸引口に
おける吸引力が低下し、スライバ把持装置の吸引口にて
スライバを確実に把持できなくなる。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はスライバ把持装置にスライバが
把持されて吸引口が閉塞されても、通気通路内に吸引気
流が発生してスライバの切断端部を確実に集綿ボックス
内に回収することができる紡機における作業機のスライ
バ把持回収装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明では、中空状の保持部材に形
成された吸引口を閉塞する把持位置と吸引口を開放する
解放位置とに移動配置可能な把持手段を備えたスライバ
把持装置と、前記保持部材の中空部と通気通路を介して
連通された負圧源とを備えた紡機のスライバ把持回収装
置において、前記スライバ把持装置と前記通気通路のう
ち少なくともいずれか一方に、少なくとも前記把持手段
が把持位置に配置されたときに、前記通気通路内にある
スライバに前記負圧源へ向かう気流が及ぶ位置に外部と
連通する開口を形成した。
【0010】請求項2に記載の発明では、前記請求項1
に記載のスライバ把持回収装置において、前記把持手段
が把持位置に配置されたときに前記開口を開放する開放
位置と、前記把持手段が解放位置に配置されたときに前
記開口を閉塞する閉塞位置とに移動配置可能な開閉手段
を設けた。
【0011】
【作用】上記構成により請求項1に記載の発明によれ
ば、スライバ把持装置に把持された不要なスライバは把
持手段が解放位置に配置されると、負圧源に向かって吸
引口から保持部材の中空内部及び通気通路を通って移送
される。このスライバの移送途中に、次のスライバを把
持すべく把持手段が解放位置から把持位置に移動配置さ
れると、吸引口が閉塞されて吸引口から保持部材の中空
内部に流入していたエアが遮断される。しかし、少なく
とも把持手段が把持位置に配置された状態では保持部材
の中空内部が開口を介して外部と連通する状態となるの
で、開口を介して流入されるエアにより通気通路内にあ
るスライバに負圧源に向かう気流が及ぶ。その結果、通
気通路内を移送されるスライバは途中で止まることなく
負圧源まで移送される。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、把持手段
が解放位置に配置された状態では開閉手段が閉塞位置に
配置されて開口が閉塞される。そのため、負圧源に基づ
くエアの流入は吸引口のみを介して行われるので、吸引
口には大きな吸引力が付与される。その結果、スライバ
をスライバ把持装置の吸引口にて吸引捕捉する際に、吸
引口に充分な吸引力が得られる。又、スライバ把持装置
に把持された不要なスライバを吸引すべく把持手段が解
放位置に配置されて吸引口が開放されると、スライバは
吸引口から保持部材の中空内部及び通気通路を通って負
圧源に向かって移送される。このスライバの移送途中
に、次のスライバを把持すべく把持手段が解放位置から
把持位置に移動配置されても、開閉手段が閉塞位置から
開放位置に配置されるので開放状態となった開口からエ
アが流入される。
【0013】
【実施例】以下、本発明をスライバ継ぎ機に具体化した
一実施例を図1〜図9に従って説明する。
【0014】図4に示すように、粗紡機1の後方にはク
リール2に支持されたフィードローラ3が粗紡機1の長
手方向(同図の紙面と直交する方向)と平行に延設され
ている。フィードローラ3の近傍位置には支持ロッド4
がフィードローラ3と平行に延設され、ケンス5から延
びてフィードローラ3上を通るスライバSを位置規制す
るセパレータ6が支持ロッド4に支持されている。
【0015】走行レール7はクリール2にブラケット8
を介して支持されている。走行レール7にはスライバ継
ぎ機9が走行レール7上を走行可能に支持されている。
即ち、図4に示すように箱状のハウジング10の上部に
はローラ11がブラケット12を介して装備され、スラ
イバ継ぎ機9はローラ11を介して走行レール7に対し
て懸垂状態に支持されている。スライバ継ぎ機9は走行
用モータ(図示せず)の駆動により走行レール7上を走
行可能となっている。又、走行レール7の側方位置には
走行レール7と直交するレールが架設され、そのレール
上を移動可能に配備されたキャリア(いずれも図示せ
ず)に搭載された状態でスライバ継ぎ機9は走行レール
7,7間を搬送されるようになっている。
【0016】図3に示すように、ハウジング10の前面
には上下方向に延びるスライバ導入部13が設けられ、
ハウジング10内にはスライバ導入部13と対応する位
置にスライバピーシングユニット14が配設されてい
る。スライバピーシングユニット14は多数のニードル
(図示せず)を備え、スライバ導入部13に導入された
スライバをニードルにより突き刺し可能に作動されるよ
うになっている。又、ハウジング10の上面には前方が
開放されたカバー10aが固定され、カバー10aの上
面には2つの光電式のセンサ15a,15bが設けられ
ている。スライバ継ぎ機9はセンサ15aが図4に示す
ようにフィードローラ3から垂れ下がる旧スライバS2
を検知すると減速し、センサ15bが旧スライバS2を
検知するとその走行を停止するように設定されている。
【0017】又、ハウジング10の側部には集綿ボック
ス16が装備され、集綿ボックス16内はブロワ17の
作動により負圧となる。ハウジング10には集綿ボック
ス16の配設位置と反対側に第1アーム18a及び第2
アーム18bからなる2軸のアーム18が装備されてい
る。第1アーム18aは図示しない駆動装置によりその
基端を中心に揺動可能となっている。第2アーム18b
は第1アーム18aの先端に回動可能に支持され、第1
アーム18aの基端に設けられたモータ19により図示
しない駆動機構を介して揺動可能となっている。
【0018】図1及び図3に示すように、第2アーム1
8bは中空に形成され、その先端にスライバ把持装置2
0が取り付けられている。スライバ把持装置20は2重
筒状構造となっており、外側の吸引パイプ21が第2ア
ーム18bに連通状態に固定された内側の支持筒22に
対して回動可能に遊嵌されている。支持筒22の周面に
は透孔22aと開口としての透孔22bが形成されてい
る。吸引パイプ21には支持筒22に形成された各透孔
22a,22bと対応する位置に吸引口21a及び通気
口21bが形成されている。吸引パイプ21の基端寄り
外周には吸引パイプ21の周方向に沿って連結片21c
が突設されている。吸引パイプ21の基端にはロータリ
アクチュエータ(ロータリソレノイド)23が固定さ
れ、その駆動軸に固定されレバー24と連結片21cと
が連結ロッド25を介して一体回動可能に連結されてい
る。
【0019】吸引パイプ21はロータリアクチュエータ
23の駆動により、吸引口21aが透孔22aと対向す
るとともに通気口21bが透孔22bと対向しない解放
位置と、吸引口21aが透孔22aと対向しないととも
に通気口21bが透孔22bと対向する把持位置とに回
動可能となっている。即ち、図2(a)に示すように吸
引パイプ21が解放位置に配置された状態では、吸引口
21aが開放状態になるとともに通気口21bが閉塞状
態となり、図2(b)に示すように吸引パイプ21が把
持位置に配置された状態では、吸引口21aが閉塞状態
になるとともに通気口21bが開放状態となる。
【0020】図3に示すように、第1アーム18aの基
端近傍にはパイプ26がスライバ把持装置20と平行に
固定されている。パイプ26の第1端部はホース27
(図5に図示)を介して集綿ボックス16に接続されて
いる。パイプ26の第2端部は蛇腹ホース28及びパイ
プ29を介して第2アーム18bに接続されている。即
ち、吸引パイプ21は、第2アーム18b、パイプ2
9、蛇腹ホース29、パイプ23及びホース27により
形成される図5に示す通気通路Tにより集綿ボックス1
6と連通されている。
【0021】図3及び図7に示すように、ハウジング1
0にはスライバ導入部13の下側にスライバ取り込みレ
バー30及びスライバ退避アーム31がそれぞれ回動可
能に装備されており、スライバ導入部13の上側にはス
ライバ取り込みレバー32及びスライバ退避アーム33
がそれぞれ回動可能に装備されている。又、スライバ導
入部13と対応する位置には多数のスライバ押さえ34
が一体的に回動可能に装備されている。スライバ取り込
みレバー30,32及びスライバ押さえ34は、図3に
示す待機位置と、当該位置から同図の反時計方向にほぼ
180°回動されたスライバ導入部13と対応する作用
位置とにそれぞれ回動配置されるようになっている。
又、スライバ待避アーム33は図3に示す待機位置と、
当該位置から同図の時計方向にほぼ90°回動された作
用位置とに回動配置され、スライバ待避アーム31は図
7に示す作用位置と、当該位置から同図の反時計方向に
ほぼ90°回動された待機位置とに回動配置されるよう
になっている。スライバ取り込みレバー30,32、ス
ライバ待避アーム31,33及びスライバ押え34はハ
ウジング10内に配設されたモータによりカム・リンク
機構(いずれも図示せず)を介して連動して回動駆動さ
れるようになっている。
【0022】次に前記のように構成されたスライバ継ぎ
機の作用について説明する。スライバ継ぎ機9によるス
ライバ継ぎ作業に先立って、紡出されていた継ぎ替えす
べき旧スライバS2の切断作業と、空ケンス5と新スラ
イバS1を収容する満ケンス5Fとの交換作業が行われ
る。旧スライバS2は図4に示すようにスライバ継ぎ機
9のスライバ導入部13より下方位置にて切断される。
そして、フィードローラ3から垂れ下がる旧スライバS
2の下方に満ケンス5Fが配置される。満ケンス5Fの
上部からは新スライバS1の端部が粗紡機1と反対側に
所定長さ垂れ下げられ、フィードローラ3から垂れ下が
る旧スライバS2と新スライバS1の端部はフィードロ
ーラ3の長手方向に対してほぼ同位置とされる。
【0023】スライバ継ぎ機9は所定の待機位置で待機
し、スライバ継ぎ要求信号を受信するとスライバ継ぎ作
業を開始する。まず、スライバ継ぎ機9の走行に先立っ
てブロワ17が作動され、集綿ボックス16内が負圧と
される。スライバ取り込みレバー30,32、スライバ
退避アーム31,33及びスライバ押え34は待機位置
に配置されている。そして、スライバ継ぎ機9はアーム
18をスライバ把持装置20が新スライバS1の端部と
対応する図4に示す状態に配置するとともに、吸引パイ
プ21を解放位置に配置して吸引口21aが開放された
状態で、アーム18を進行方向前側とする状態で走行を
開始する。
【0024】スライバ継ぎ機9の走行時にはセンサ15
a,15bが作動され、スライバ継ぎ機9はセンサ15
aが旧スライバS2を検知すると減速し、同じ旧スライ
バS2をセンサ15bが検知すると停止する。スライバ
継ぎ機9が停止した位置では、スライバ把持装置20の
吸引口21aが満ケンス5Fから垂れ下がる新スライバ
S1の端部と対応する状態となり、新スライバS1の端
部は負圧となった吸引口21aに吸引される。その際、
スライバ把持装置20に設けられた通気口21bは閉塞
され、吸引パイプ21内に流入するエアは吸引口21a
のみから流入する。そのため、吸引口21aには大きな
吸引力が働くので、新スライバS1の端部は吸引口21
aに確実に吸引される。そして、ロータリアクチュエー
タ23が作動され、吸引パイプ21が把持位置に回動さ
れて吸引口21aが閉塞されることにより新スライバS
1の端部がスライバ把持装置20に把持される。
【0025】又、スライバ継ぎ機9の停止と同時にスラ
イバ退避アーム33が作動されて旧スライバS2がスラ
イバ把持装置20と干渉しない位置に退避される。その
後、図6に示すようにアーム18が駆動され、スライバ
把持装置20に把持された新スライバS1がスライバ導
入部13と対応する状態になると、スライバ取り込みレ
バー30が作動されて新スライバS1がスライバ導入部
13に取り込まれる。この状態からスライバ把持装置2
0が少し上方に移動し、新スライバS1がスライバ取り
込みレバー30とスライバ把持装置20との間で切断さ
れる。
【0026】一方、新スライバS1が切断される前に予
めスライバピーシングユニット14が作動されて多数の
ニードルがスライバ導入部13内に突出する状態とされ
る。そして、新スライバS1の切断直後にスライバ押え
34が待機位置と作用位置との間を1往復動し、新スラ
イバS1がスライバピーシングユニット14に押圧され
てニードルに掛止される。
【0027】新スライバS1の切断後に、旧スライバS
2の端部を把持すべくスライバ把持装置20が下方へ移
動するようにアーム18が駆動される。このスライバ把
持装置20の移動途中にロータリアクチュエータ23が
作動されて吸引パイプ21が把持位置から解放位置に配
置される。その結果、スライバ把持装置20により吸引
口21aにて把持されていた新スライバS1の切断端部
は、開放された吸引口21a内に吸引される。そして、
新スライバS1の切断端部は第2アーム18b、パイプ
29、蛇腹ホース28、パイプ26及びホース27内に
形成された通気通路T内に発生する吸引気流により通気
通路T内を吸引口21aから集綿ボックス16へ向かっ
て移送される。
【0028】アーム18の駆動によりスライバ把持装置
20が旧スライバS2の下端と対応する位置まで移動す
ると、スライバ退避アーム33が待機位置に復帰され
る。その結果、退避状態にあった旧スライバS2がスラ
イバ把持装置20と係合する状態となって旧スライバS
2の端部が開放された吸引口21aに吸引捕捉される。
そして、吸引パイプ21が解放位置から把持位置に配置
され、旧スライバS2の端部はスライバ把持装置20に
把持される(図7の状態)。
【0029】ここで、新スライバS1の切断端部を吸引
口21a内に吸引すべく吸引パイプ21が把持位置から
解放位置に配置されてから、旧スライバS2の端部を把
持すべく吸引パイプ21が解放位置から把持位置に配置
されるまでは時間的に短い。そして、旧スライバS2の
端部が把持された段階では、まだ新スライバS1の切断
端部は集綿ボックス16にまで至っておらず、通気通路
T内を移動している。この状態で吸引パイプ21が把持
位置に配置されて吸引口21aが閉塞されると、吸引口
21aからエアが流入されなくなるが、吸引パイプ21
が把持位置に配置された状態では通気口21bが開放状
態とされる。そのため、図5に示すように通気口21b
から流れ込むエア(白抜き矢印)により、通気通路T内
には支持筒22から通気通路Tを通って集綿ボックス1
6内へ流れる同図に矢印で示す吸引気流が発生し続け
る。その結果、先に吸引された新スライバS1の切断端
部は途中で止まることなく通気通路T内を一気に移動し
て集綿ボックス16内に回収される。
【0030】そして、旧スライバS2を把持したスライ
バ把持装置20が若干上昇移動された後、スライバ取り
込みレバー32が待機位置から作用位置に配置され、旧
スライバS2がスライバ導入部13に導入される。この
状態からスライバ把持装置20が下降移動され、旧スラ
イバS2がスライバ取り込みレバー32とスライバ把持
装置20との間で切断される。この切断とほぼ同時にス
ライバ押え34が作用位置に配置され、旧スライバS2
は新スライバS1とともにスライバ押え34とスライバ
ピーシングユニット14との間に把持される。
【0031】旧スライバS2の切断完了までに予めスラ
イバ退避アーム31が作用位置に回動され、スライバ導
入部13に保持されてスライバ取り込みレバー30の下
側に垂れ下がる新スライバS1は、図7に示すようにス
ライバ把持装置20と係合しない位置に退避される。そ
して、旧スライバS2を切断すべく下降したスライバ把
持装置20は、新スライバS1と係合することなくその
まま作業開始位置まで移動する。
【0032】このスライバ把持装置20の移動途中にロ
ータリアクチュエータ23が作動されて吸引パイプ21
が把持位置から開放位置に配置される。その結果、スラ
イバ把持装置20に把持されていた旧スライバS2の切
断端部は、開放された吸引口21a内に吸引される。そ
して、旧スライバS1の切断端部は通気通路Tを通って
集綿ボックス16に移送される。その際、先に吸引され
た新スライバS1の切断端部はすでに集綿ボックス16
内に回収され、通気通路T内には吸引されたばかりの旧
スライバS2の切断端部しかないので、ブロア17に基
づく吸引力で充分に集綿ボックス16まで移送される。
【0033】又、スライバ押え34とスライバピーシン
グユニット14によりスライバ導入部13に重なる状態
で把持された新旧スライバS1,S2は、スライバピー
シングユニット14の作動により多数のニードルにより
突き刺され、繊維同士が絡み合って1本のスライバSと
して接合される。スライバピーシングユニット14によ
る新旧スライバS1,S2の接合作業完了後、スライバ
取り込みレバー30,32及びスライバ押え34が待機
位置に復帰される。その結果、接合されたスライバSが
スライバ導入部13から解放されてフィードローラ3か
ら満ケンス5Fに連なる状態となる。又、スライバ退避
アーム31はスライバ把持装置20が前記スライバ接合
作業の完了位置を通過後に待機位置に復帰される。
【0034】こうしてスライバ継ぎ作業の1サイクルを
完了し、以後スライバ継ぎ機9は走行レール7上を走行
して各旧スライバS2と対応する位置で停止し、同様の
スライバ継ぎ作業を順次に行ってゆく。
【0035】以上詳述したように本実施例によれば、ス
ライバ把持装置20にスライバS1,S2を把持するた
めの吸引口21aの他に通気口21bを設けた。そし
て、吸引口21aが開放されたときに通気口21bが閉
塞され、吸引口21aが閉塞されたときに通気口21b
が開放されるようにスライバ把持装置20を構成した。
そのため、先に吸引された新スライバS1の切断端部が
通気通路T内を移動する途中に、旧スライバS2を把持
するために吸引口21aが閉塞されても、通気口21b
からエアが流入されるので、吸引口21aが閉塞された
状態においても通気通路T内に吸引気流を発生させるこ
とができる。その結果、新スライバS1の切断端部は通
気通路Tの途中で止まることなく一気に集綿ボックス1
6まで移送される。そのため、従来技術で述べたように
スライバが通気通路Tの途中で停止したために勢いがな
くなって通気通路T内の屈曲部等に詰まることを防止す
ることができる。その結果、スライバS1,S2の切断
端部を確実に集綿ボックス16内に回収することができ
る。
【0036】又、吸引口21aが開放された状態では通
気口21bが閉塞されるので、吸引口21aにおける吸
引力は通気口21bを設けない場合に比較して低下しな
い。そのため、開放状態にある吸引口21aに新旧スラ
イバS1,S2を把持するうえで充分な吸引力が得られ
るので、新旧スライバS1,S2を確実に吸引捕捉する
ことができる。そして、吸引口21aにおける吸引力不
足に起因するスライバの把持ミスを防止することができ
る。さらに、旧スライバS2が吸引口21aにて吸引把
持される際に、先に吸引された新スライバS1の切断端
部が通気通路T内に無くなれば、スライバが通気通路T
内に残ることに起因する吸引力低下を防止することがで
きる。そして、旧スライバS2の切断端部が通気通路T
内を移送されるときには、同時に複数のスライバS1,
S2の切断端部が通気通路T内を移送されないので、既
成の吸引力で充分にスライバS1,S2の切断端部を移
送することができる。そのため、負圧源であるブロア1
7が小型で済む。
【0037】又、吸引口21aが開放された状態におい
て通気口21bが閉塞される構成から、スライバS1,
S2が吸引口21aとともに通気口21bからも吸引さ
れ、スライバS1,S2が吸引口21aと通気口21b
とに跨がって吸引捕捉される不都合を防止することがで
きる。そのため、通気口21bの配設位置は吸引口21
aから離れた位置に限定されることなく、吸引口21a
近くに設けることが可能となる。
【0038】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のよ
うに変更することもできる。 (1)上記実施例では通気手段を構成する通気口21b
をスライバ把持装置20の周面に設けたが、通気手段は
スライバ把持装置20の任意の位置に設けることができ
る。スライバ把持装置20の端面に通気手段を設けても
よい。例えば、図8に示すように、支持筒22の端面と
吸引パイプ21の端面にそれぞれ中心からずれた位置に
透孔22bと通気口21bを形成する。そして、図8
(a)に示すように吸引口21aが開放された状態で通
気口21bが閉塞され、図8(b)に示すように吸引口
21aが閉塞された状態で通気口21bが開放される構
成としてもよい。又、図9に示すように、支持筒22の
端面と吸引パイプ21の端面にそれぞれ中心位置に透孔
22bと通気口21bを形成し、通気口21bが常時開
放状態とされる構成としてもよい。
【0039】(2)上記実施例では吸引口21aが閉塞
されたときにエアが取り込まれる通気口を1つの通気口
21bで構成したが、通気口を複数設けてもよい。 (3)開口としての通気口の配設位置はスライバ把持装
置に限定されず、スライバを把持した際に、先に吸引口
から吸引されて通気通路内を移動するスライバに吸引気
流が及ぶ適宜な位置に通気口を設けてもよい。例えば、
第2アーム18bに吸引口21aの開放時に閉塞され、
吸引口21aの閉塞時に開放される通気口を設けてもよ
い。
【0040】(4)上記実施例では吸引パイプ21が把
持位置に配置された状態において、吸引口21aが閉塞
される構成としたが、透孔22aと吸引口21aとの形
状を適宜に設定して吸引パイプ21が把持位置に配置さ
れた状態においてエアが流入可能な隙間が形成される構
成としてもよい。又、支持筒22に、吸引パイプ21が
把持位置に配置された状態において吸引口21aを閉塞
する部位に透孔を形成してもよい。これらの構成によれ
ば、吸引口とは別に開口としての通気口を設けなくとも
スライバの把持時にスライバ把持装置内へエアの流入が
可能となる。
【0041】(5)上記実施例ではスライバS1,S2
の切断端部をスライバ継ぎ機9に配設された集綿ボック
ス16内に回収する構成としたが、スライバ継ぎ機と別
体となった集綿ボックス内にスライバを回収する構成と
してもよい。例えば、スライバ継ぎ機が走行する走行レ
ールをダクトを兼用する構成とし、スライバ把持装置か
ら吸引したスライバを当該ダクトを通して所定位置に配
備された集綿ボックス内に回収する構成としてもよい。
この構成によれば、大型の集綿ボックスを配備すれば、
集綿ボックスに回収されたスライバを除去する作業周期
を短くすることができる。
【0042】(6)上記実施例では新スライバS1を先
に導入し、旧スライバS2を後から導入する構成とした
が、スライバの導入順序は適宜変更することができる。 (7)本発明はスライバ継ぎ機に限定されず、スライバ
を把持するとともに不要なスライバを回収する機能を有
する紡機における作業機に広く適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ス
ライバ把持装置にスライバが把持されて吸引口が閉塞さ
れても開口から流入するエアにより通気通路内に吸引気
流が発生するので、スライバの切断端部を確実に集綿回
収箱内に回収することができるという優れた効果を奏す
る。さらに請求項2に記載の発明によれば、吸引口の開
放状態において開口が閉塞されるので、スライバを把持
する際に吸引口に充分な吸引力を付与することができる
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のスライバ把持装
置を示す概略正断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図を示し、(a)は吸引口
の開放状態、(b)は吸引口の閉塞状態である。
【図3】スライバ継ぎ機の概略斜視図である。
【図4】粗紡機、走行レール、スライバ継ぎ機等の関係
を示す概略側面図である。
【図5】スライバ継ぎ機の吸引作用を示す概略正断面図
である。
【図6】スライバ継ぎ機の作用を示す概略斜視図であ
る。
【図7】同じく概略斜視図である。
【図8】別例のスライバ把持装置の一部破断概略側面図
である。
【図9】別例のスライバ把持装置の一部破断概略側面図
である。
【図10】従来装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
16…負圧源を構成する集綿ボックス、17…負圧源を
構成するブロア、20…スライバ把持装置、21…把持
手段及び開閉手段を構成する吸引パイプ、21a…把持
手段を構成する吸引口、21b…開閉手段を構成する通
気口、22…保持部材としての支持筒、22a…吸引口
としての透孔、22b…開口としての透孔、23…把持
手段及び開閉手段を構成するロータリアクチュエータ、
24…把持手段及び開閉手段を構成するレバー、24…
把持手段及び開閉手段を構成する連結ロッド、T…通気
通路、S1…新スライバ、S2…旧スライバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特許2784029(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 15/00 D01H 15/013

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状の保持部材に形成された吸引口を
    閉塞する把持位置と吸引口を開放する解放位置とに移動
    配置可能な把持手段を備えたスライバ把持装置と、前記
    保持部材の中空部と通気通路を介して連通された負圧源
    とを備えた紡機のスライバ把持回収装置において、 前記スライバ把持装置と前記通気通路のうち少なくとも
    いずれか一方に、少なくとも前記把持手段が把持位置に
    配置されたときに、前記通気通路内にあるスライバに前
    記負圧源へ向かう気流が及ぶ位置に外部と連通する開口
    を形成した紡機における作業機のスライバ把持回収装
    置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載のスライバ把持回収
    装置において、 前記把持手段が把持位置に配置されたときに前記開口を
    開放する開放位置と、前記把持手段が解放位置に配置さ
    れたときに前記開口を閉塞する閉塞位置とに移動配置可
    能な開閉手段を設けた紡機における作業機のスライバ把
    持回収装置。
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