JPH0967494A - 耐寒性フッ素ゴム組成物 - Google Patents
耐寒性フッ素ゴム組成物Info
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- JPH0967494A JPH0967494A JP24665995A JP24665995A JPH0967494A JP H0967494 A JPH0967494 A JP H0967494A JP 24665995 A JP24665995 A JP 24665995A JP 24665995 A JP24665995 A JP 24665995A JP H0967494 A JPH0967494 A JP H0967494A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐油性、耐熱性、強度特性などとともに、優
れた耐寒性および耐熱老化性を有する加硫ゴムを生成す
るゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム20
〜80重量%と、(i)フッ化ビニリデン単位4〜80
モル%、(ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル、ヒドロペンタフルオロプロ
ピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば
れた少なくとも一種40モル%以下、(iii)C2-4オレ
フィン単位1〜35モル%、(iv)テトラフルオロエチ
レン単位0〜60モル%からなるフッ素ゴム80〜20
重量%とからなるゴム組成物。
れた耐寒性および耐熱老化性を有する加硫ゴムを生成す
るゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム20
〜80重量%と、(i)フッ化ビニリデン単位4〜80
モル%、(ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル、ヒドロペンタフルオロプロ
ピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば
れた少なくとも一種40モル%以下、(iii)C2-4オレ
フィン単位1〜35モル%、(iv)テトラフルオロエチ
レン単位0〜60モル%からなるフッ素ゴム80〜20
重量%とからなるゴム組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素ゴムとニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムとからなる耐寒性に優れ
たゴム組成物に関する。
リル基含有高飽和共重合体ゴムとからなる耐寒性に優れ
たゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ニトリル基含有不飽和共重合体ゴム(例
えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)は良好
な耐油性および耐熱性を有しており、また、フッ素ゴム
(例えば、テトラフルオロエチレン/プロピレンまたは
パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテル共重
合体ゴム、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレ
ン、パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテル
共重合体ゴムまたはペンタフルオロプロピレン共重合体
ゴムなど)は良好な耐熱性、耐油性および耐化学薬品性
を有している。ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとフ
ッ素ゴムの特性を活用するため両ゴムをブレンドするこ
とが提案されている。
えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)は良好
な耐油性および耐熱性を有しており、また、フッ素ゴム
(例えば、テトラフルオロエチレン/プロピレンまたは
パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテル共重
合体ゴム、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレ
ン、パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテル
共重合体ゴムまたはペンタフルオロプロピレン共重合体
ゴムなど)は良好な耐熱性、耐油性および耐化学薬品性
を有している。ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとフ
ッ素ゴムの特性を活用するため両ゴムをブレンドするこ
とが提案されている。
【0003】しかしながら、上記両ゴムのブレンドは、
概して強度特性が満足できるものではなく、特に両ゴム
の共通の加硫系である有機過酸化物を用いた場合にも常
温での強度特性が満足できるものではなかった。ニトリ
ル基含有不飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとのブレンド
の強度特性が低いという課題を解決するために、ニトリ
ル基含有不飽和共重合体ゴムに代えて、ニトリル基含有
高飽和共重合体ゴム(例えば、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体の水素化物)を用い、これとフッ素ゴム
とをブレンドすることが提案されている(特開昭61−
62538)。このようなニトリル基含有高飽和共重合
体ゴムとフッ素ゴムとからなるゴム組成物は良好な耐油
性、耐熱性、強度特性を有するため、主として自動車部
品材料として用いられている。
概して強度特性が満足できるものではなく、特に両ゴム
の共通の加硫系である有機過酸化物を用いた場合にも常
温での強度特性が満足できるものではなかった。ニトリ
ル基含有不飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとのブレンド
の強度特性が低いという課題を解決するために、ニトリ
ル基含有不飽和共重合体ゴムに代えて、ニトリル基含有
高飽和共重合体ゴム(例えば、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体の水素化物)を用い、これとフッ素ゴム
とをブレンドすることが提案されている(特開昭61−
62538)。このようなニトリル基含有高飽和共重合
体ゴムとフッ素ゴムとからなるゴム組成物は良好な耐油
性、耐熱性、強度特性を有するため、主として自動車部
品材料として用いられている。
【0004】近年、自動車部品としては、低温から高温
までその使用可能温度の広いものが要望されているが、
上記のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴム
とのブレンドは耐寒性が十分でないため、低温使用材料
としての要望に十分応えるものとは言い難い。また、耐
熱老化性も満足できるものではなかった。
までその使用可能温度の広いものが要望されているが、
上記のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴム
とのブレンドは耐寒性が十分でないため、低温使用材料
としての要望に十分応えるものとは言い難い。また、耐
熱老化性も満足できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとか
らなるゴム組成物が有する課題を解決し、良好な耐油
性、耐熱性、強度特性を有するとともに、特に耐寒性お
よび耐熱老化性に優れたニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムとフッ素ゴムとからなるゴム組成物を提供すること
にある。
のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとか
らなるゴム組成物が有する課題を解決し、良好な耐油
性、耐熱性、強度特性を有するとともに、特に耐寒性お
よび耐熱老化性に優れたニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムとフッ素ゴムとからなるゴム組成物を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ヨ
ウ素価が120以下のニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ム20〜80重量%と、 (i)フッ化ビニリデン単位 4〜80モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヒ ドロペンタフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば れた少なくとも一種の単量体単位 40モル%以下 (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位 1〜35モル% (iv)テトラフルオロエチレン単位 0〜60モル% (上記(i)〜(iV)は、それぞれ共重合に用いた単量
体から導かれる単位を示す)からなるフッ素ゴム80〜
20重量%とからなることを特徴とする耐寒性フッ素ゴ
ム組成物によって達成される。
ウ素価が120以下のニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ム20〜80重量%と、 (i)フッ化ビニリデン単位 4〜80モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヒ ドロペンタフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば れた少なくとも一種の単量体単位 40モル%以下 (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位 1〜35モル% (iv)テトラフルオロエチレン単位 0〜60モル% (上記(i)〜(iV)は、それぞれ共重合に用いた単量
体から導かれる単位を示す)からなるフッ素ゴム80〜
20重量%とからなることを特徴とする耐寒性フッ素ゴ
ム組成物によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の耐寒性フッ素ゴム
組成物について詳細に説明する。ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム 本発明で用いるニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとし
ては、ニトリル基を含有する炭化水素ゴムであって、ヨ
ウ素価が120以下のものが用いられる。ヨウ素価が1
20を超えると満足すべき強度特性が得られない。好ま
しいヨウ素価は0〜100、さらに好ましくは0〜80
である。
組成物について詳細に説明する。ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム 本発明で用いるニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとし
ては、ニトリル基を含有する炭化水素ゴムであって、ヨ
ウ素価が120以下のものが用いられる。ヨウ素価が1
20を超えると満足すべき強度特性が得られない。好ま
しいヨウ素価は0〜100、さらに好ましくは0〜80
である。
【0008】本発明で使用するニトリル基含有高飽和共
重合体ゴムとしては、不飽和ニトリル−共役ジエン共重
合体ゴムの共役ジエン単位部分を水素化したもの;不飽
和ニトリル−共役ジエン−エチレン性不飽和モノマー三
元共重合体ゴムおよびこのゴムの共役ジエン単位部分を
水素化したもの;不飽和ニトリル−エチレン性不飽和モ
ノマー系共重合体ゴムなどが挙げられる。
重合体ゴムとしては、不飽和ニトリル−共役ジエン共重
合体ゴムの共役ジエン単位部分を水素化したもの;不飽
和ニトリル−共役ジエン−エチレン性不飽和モノマー三
元共重合体ゴムおよびこのゴムの共役ジエン単位部分を
水素化したもの;不飽和ニトリル−エチレン性不飽和モ
ノマー系共重合体ゴムなどが挙げられる。
【0009】上記ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
は、通常の重合方法および通常の水素化方法を用いるこ
とにより得られるが、ゴムの製造方法自体は格別制限さ
れるものではない。上記ニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムを製造するために使用される単量体としては以下の
ものが例示される。すなわち、不飽和ニトリルとしては
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロア
クリロニトリルなどが、共役ジエンとしては、1,3−
ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられる。エチレン
性不飽和モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸および
その塩;メチルアクリレート、ブチルアクリレートのよ
うな前記カルボン酸のアルキルエステル;メトキシアク
リレート、エトキシエチルアクリレート、メトキシエト
キシエチルアクリレートのような前記不飽和カルボン酸
のアルコキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタ
クリルアミド;N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N,N′−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、
N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミドのようなN
−置換(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。不飽
和ニトリル−エチレン性不飽和単量体系共重合体ゴムに
おいては、該不飽和単量体の一部をビニルノルボルネ
ン;ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエンのよ
うな非共役ジエンで置換して共重合させたものでもよ
い。
は、通常の重合方法および通常の水素化方法を用いるこ
とにより得られるが、ゴムの製造方法自体は格別制限さ
れるものではない。上記ニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムを製造するために使用される単量体としては以下の
ものが例示される。すなわち、不飽和ニトリルとしては
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロア
クリロニトリルなどが、共役ジエンとしては、1,3−
ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられる。エチレン
性不飽和モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸および
その塩;メチルアクリレート、ブチルアクリレートのよ
うな前記カルボン酸のアルキルエステル;メトキシアク
リレート、エトキシエチルアクリレート、メトキシエト
キシエチルアクリレートのような前記不飽和カルボン酸
のアルコキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタ
クリルアミド;N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N,N′−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、
N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミドのようなN
−置換(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。不飽
和ニトリル−エチレン性不飽和単量体系共重合体ゴムに
おいては、該不飽和単量体の一部をビニルノルボルネ
ン;ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエンのよ
うな非共役ジエンで置換して共重合させたものでもよ
い。
【0010】本発明で使用されるニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムとしては具体的には、ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体ゴム、イソプレン−アクリロニ
トリル共重合体ゴムなどを水素化したもの;ブタジエン
−メチルアクリレート−アクリロニトリル共重合体ゴ
ム、ブタジエン−アクリル酸−アクリロニトリル共重合
体ゴムなど、およびこれらを水素化したもの;ブタジエ
ン−エチレン−アクリロニトリル共重合体ゴム、ブチル
アクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニルク
ロロアセテート−アクリロニトリル共重合体ゴム、ブチ
ルアクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニル
ノルボルネン−アクリロニトリル共重合体ゴムなどが例
示される。
共重合体ゴムとしては具体的には、ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体ゴム、イソプレン−アクリロニ
トリル共重合体ゴムなどを水素化したもの;ブタジエン
−メチルアクリレート−アクリロニトリル共重合体ゴ
ム、ブタジエン−アクリル酸−アクリロニトリル共重合
体ゴムなど、およびこれらを水素化したもの;ブタジエ
ン−エチレン−アクリロニトリル共重合体ゴム、ブチル
アクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニルク
ロロアセテート−アクリロニトリル共重合体ゴム、ブチ
ルアクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニル
ノルボルネン−アクリロニトリル共重合体ゴムなどが例
示される。
【0011】ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムのムー
ニー粘度は10〜150であることが好ましい。ムーニ
ー粘度が低過ぎると良好な機械的強度を有する成形体を
得ることができず、逆に、ムーニー粘度が高過ぎると射
出成形型その他の成形が困難となる。より好ましいムー
ニー粘度は40〜100である。ニトリル基含有高飽和
共重合体ゴム中の結合不飽和ニトリル単量体単位の量
は、耐油性からみて、好ましくは5〜60重量%、より
好ましくは10〜50重量%である。また、エチレン性
不飽和モノマー量は0〜30重量%、好ましくは0〜1
0重量%である。
ニー粘度は10〜150であることが好ましい。ムーニ
ー粘度が低過ぎると良好な機械的強度を有する成形体を
得ることができず、逆に、ムーニー粘度が高過ぎると射
出成形型その他の成形が困難となる。より好ましいムー
ニー粘度は40〜100である。ニトリル基含有高飽和
共重合体ゴム中の結合不飽和ニトリル単量体単位の量
は、耐油性からみて、好ましくは5〜60重量%、より
好ましくは10〜50重量%である。また、エチレン性
不飽和モノマー量は0〜30重量%、好ましくは0〜1
0重量%である。
【0012】本発明で用いるフッ素ゴムは、下記の
(i)、(ii)および(iii)の三成分または下記の
(i)、(ii)、(iii)および(IV)の四成分からな
る。 (i)フッ化ビニリデン単位 4〜80モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヒ ドロペンタフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば れた少なくとも一種の単量体単位 12〜40モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位 1〜35モル% (iv)テトラフルオロエチレン単位 60モル%以下 上記のフッ素ゴムは、主要成分としてフッ化ビニリデン
単位を含むことと、2〜4個の炭素原子を有するオレフ
ィン単位を含むことを主特徴としている。
(i)、(ii)および(iii)の三成分または下記の
(i)、(ii)、(iii)および(IV)の四成分からな
る。 (i)フッ化ビニリデン単位 4〜80モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヒ ドロペンタフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば れた少なくとも一種の単量体単位 12〜40モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位 1〜35モル% (iv)テトラフルオロエチレン単位 60モル%以下 上記のフッ素ゴムは、主要成分としてフッ化ビニリデン
単位を含むことと、2〜4個の炭素原子を有するオレフ
ィン単位を含むことを主特徴としている。
【0013】上記の組成を有するフッ素ゴムとしては、
特開平6−122729に記載される下記組成(I)を
有するフッ素ゴム(以下、フッ素ゴム(I)という) 組成(I) (i)フッ化ビニリデン単位:4〜75モル%、好まし
くは10〜70モル%、より好ましくは20〜70モル
% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル、ヒドロペンタフルオロプロピレンお
よびクロロトリフルオロエチレンの中から選ばれた少な
くとも一種の単量体単位:12〜40モル%、好ましく
は15〜30モル%、より好ましくは18〜27モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
2〜35モル%、好ましくは4〜30モル%および (iv)テトラフルオロエチレン単位:2〜60モル%、
好ましくは4〜50モル%、より好ましくは4〜40モ
ル%;ならびに、特開平6−248027に記載される
下記組成(II)を有するフルオロエラストマー(以下、
フッ素ゴム(II)という)および下記組成(III)を有
するフルオロエラストマー(以下、フッ素ゴム(III)
という)が挙げられる。
特開平6−122729に記載される下記組成(I)を
有するフッ素ゴム(以下、フッ素ゴム(I)という) 組成(I) (i)フッ化ビニリデン単位:4〜75モル%、好まし
くは10〜70モル%、より好ましくは20〜70モル
% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル、ヒドロペンタフルオロプロピレンお
よびクロロトリフルオロエチレンの中から選ばれた少な
くとも一種の単量体単位:12〜40モル%、好ましく
は15〜30モル%、より好ましくは18〜27モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
2〜35モル%、好ましくは4〜30モル%および (iv)テトラフルオロエチレン単位:2〜60モル%、
好ましくは4〜50モル%、より好ましくは4〜40モ
ル%;ならびに、特開平6−248027に記載される
下記組成(II)を有するフルオロエラストマー(以下、
フッ素ゴム(II)という)および下記組成(III)を有
するフルオロエラストマー(以下、フッ素ゴム(III)
という)が挙げられる。
【0014】組成(II) (i)フッ化ビニリデン単位:42〜80モル% (ii)ヘキサフルオロピレンおよびパーフルオロアルキ
ルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種の単
量体単位:16〜30モル%、および (iii)2〜4個の炭素原子の有するオレフィン単位:
2〜30モル%;
ルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種の単
量体単位:16〜30モル%、および (iii)2〜4個の炭素原子の有するオレフィン単位:
2〜30モル%;
【0015】組成(III) (i)フッ化ビニリデン単位:70〜98モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレンおよびパーフルオロア
ルキルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種
の単量体単位:0〜16モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
1〜30モル%
ルキルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種
の単量体単位:0〜16モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
1〜30モル%
【0016】本発明で用いるフッ素ゴム中の成分(ii)
の中のパーフルオロアルキルビニルエーテルとしては、
1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を有するパーフ
ルオロアルキルビニルエーテル、すなわち、パーフルオ
ロメチルビニルエーテル、パーフルオロエチルビニルエ
ーテルおよびパーフルオロプロピルビニルエーテルが挙
げられる。また、パーフルオロアルキルビニルエーテル
としては、アルコキシ置換基を有する1〜3個の炭素原
子を有するアルキル基をもつパーフルオロアルキルビニ
ルエーテル、例えばパーフルオロ−(2−n−プロポキ
シ)−プロピルビニルエーテル、パーフルオロ−(2−
メトキシ)−プロピルビニルエーテル、パーフルオロ−
(3−メトキシ)−プロピルビニルエーテル、パーフル
オロ−(2−メトキシ)−エチルビニルエーテルなども
用いることができる。
の中のパーフルオロアルキルビニルエーテルとしては、
1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を有するパーフ
ルオロアルキルビニルエーテル、すなわち、パーフルオ
ロメチルビニルエーテル、パーフルオロエチルビニルエ
ーテルおよびパーフルオロプロピルビニルエーテルが挙
げられる。また、パーフルオロアルキルビニルエーテル
としては、アルコキシ置換基を有する1〜3個の炭素原
子を有するアルキル基をもつパーフルオロアルキルビニ
ルエーテル、例えばパーフルオロ−(2−n−プロポキ
シ)−プロピルビニルエーテル、パーフルオロ−(2−
メトキシ)−プロピルビニルエーテル、パーフルオロ−
(3−メトキシ)−プロピルビニルエーテル、パーフル
オロ−(2−メトキシ)−エチルビニルエーテルなども
用いることができる。
【0017】本発明で用いられるフッ素ゴム中の成分
(iii)である2〜4個の炭素原子を有するオレフィン
は下記式(1)
(iii)である2〜4個の炭素原子を有するオレフィン
は下記式(1)
【化1】
【0018】で表されるオレフィンおよびその誘導体を
包含する。式(1)において、R1、R2、R3およびR4
は水素原子または1もしくは2個の炭素原子を有するア
ルキル基であって、R1、R2、R3およびR4の合計炭素
数は2以下である。但し、R1、R2およびR3が水素の
とき、R4はパーフルオロアルキル基、シアノ基、カル
ボキシル基、フェニル基であってもよく、また、R1お
よびR2が水素のとき、=C(R3)(R4)は=C(CH3)
(COOCH3)であってもよい。上記のようなオレフィ
ンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ブテン−2、スチレン、アクリロニトリル、(メ
タ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレートが挙げら
れ、これらのオレフィンの中でもエチレンが好ましい。
包含する。式(1)において、R1、R2、R3およびR4
は水素原子または1もしくは2個の炭素原子を有するア
ルキル基であって、R1、R2、R3およびR4の合計炭素
数は2以下である。但し、R1、R2およびR3が水素の
とき、R4はパーフルオロアルキル基、シアノ基、カル
ボキシル基、フェニル基であってもよく、また、R1お
よびR2が水素のとき、=C(R3)(R4)は=C(CH3)
(COOCH3)であってもよい。上記のようなオレフィ
ンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ブテン−2、スチレン、アクリロニトリル、(メ
タ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレートが挙げら
れ、これらのオレフィンの中でもエチレンが好ましい。
【0019】本発明で用いるフッ素ゴムのムーニー粘度
は5〜90であることが好ましく、20〜90の範囲が
より好ましい。フッ素ゴムのムーニー粘度が低過ぎる
と、得られる加硫ゴムの機械的強度が低く、また、ムー
ニー粘度が高過ぎると成形加工性が低下する。フッ素ゴ
ムとして、前記フッ素ゴム(I)、(II)および(III)
を用いると、求核性試薬、例えばアミンおよびアミン含
有油、および極性溶媒、例えばアルコールに対する耐性
がよい加硫ゴムが得られる。
は5〜90であることが好ましく、20〜90の範囲が
より好ましい。フッ素ゴムのムーニー粘度が低過ぎる
と、得られる加硫ゴムの機械的強度が低く、また、ムー
ニー粘度が高過ぎると成形加工性が低下する。フッ素ゴ
ムとして、前記フッ素ゴム(I)、(II)および(III)
を用いると、求核性試薬、例えばアミンおよびアミン含
有油、および極性溶媒、例えばアルコールに対する耐性
がよい加硫ゴムが得られる。
【0020】本発明のゴム組成物において、ニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとの配合比は20
/80〜80/20(重量比)の範囲内で、ゴム組成物
の使用目的に応じて適宜決めることができる。後記実施
例に示されるように、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムと上記特定のフッ素ゴムとをブレンドすると、得られ
るゴム組成物の引張強さおよび耐寒性は、ニトリル基含
有高飽和共重合体ゴム単独の引張強さおよび耐寒性と、
フッ素ゴム単独の引張強さおよび耐寒性とから相加平均
として計算される値よりも良好な値を示す。ニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとの配合比が上記
範囲を外れると、得られる加硫ゴムの特性はニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムの特性またはフッ素ゴムの特性
に近いものとなり、ブレンドによる耐寒性および引張強
さの向上効果が達成されなくなる。
含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとの配合比は20
/80〜80/20(重量比)の範囲内で、ゴム組成物
の使用目的に応じて適宜決めることができる。後記実施
例に示されるように、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムと上記特定のフッ素ゴムとをブレンドすると、得られ
るゴム組成物の引張強さおよび耐寒性は、ニトリル基含
有高飽和共重合体ゴム単独の引張強さおよび耐寒性と、
フッ素ゴム単独の引張強さおよび耐寒性とから相加平均
として計算される値よりも良好な値を示す。ニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムとフッ素ゴムとの配合比が上記
範囲を外れると、得られる加硫ゴムの特性はニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムの特性またはフッ素ゴムの特性
に近いものとなり、ブレンドによる耐寒性および引張強
さの向上効果が達成されなくなる。
【0021】本発明のゴム組成物には、通常、多くのゴ
ム成分に配合されるように、加硫剤、加硫促進剤、補強
剤(カーボンブラック、シリカ、タルクなど)、充填剤
(炭酸カルシウム、クレーなど)、可塑剤、酸化防止
剤、オゾン劣化防止剤などを配合することができる。ま
た、本発明のゴムの組成物には、必要に応じて、アクリ
ルゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、エチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、天然
ゴム、ポリイソプレンゴムなどを配合することもでき
る。
ム成分に配合されるように、加硫剤、加硫促進剤、補強
剤(カーボンブラック、シリカ、タルクなど)、充填剤
(炭酸カルシウム、クレーなど)、可塑剤、酸化防止
剤、オゾン劣化防止剤などを配合することができる。ま
た、本発明のゴムの組成物には、必要に応じて、アクリ
ルゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、エチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、天然
ゴム、ポリイソプレンゴムなどを配合することもでき
る。
【0022】加硫系としてはニトリル基含有高飽和共重
合体とフッ素ゴム両成分の共通の加硫系の使用が好まし
いが各ゴム成分に固有の加硫系を使用することもでき
る。普通の加硫系として用いられる有機過酸化物加硫剤
としては、例えば、t−ブチルヒドロパーオキシド、ク
メンヒドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシ
ド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキ
シド、2,5−ジメチル−t−ブチルパーオキシヘキサ
ン、2,5−ジメチル−t−ブチルパーオキシヘキシ
ン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、p−クロロベンゾイルパーオキシド、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキ
シイソプロピルカルボナート、t−ブチルベンゾエート
などが挙げられる。
合体とフッ素ゴム両成分の共通の加硫系の使用が好まし
いが各ゴム成分に固有の加硫系を使用することもでき
る。普通の加硫系として用いられる有機過酸化物加硫剤
としては、例えば、t−ブチルヒドロパーオキシド、ク
メンヒドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシ
ド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキ
シド、2,5−ジメチル−t−ブチルパーオキシヘキサ
ン、2,5−ジメチル−t−ブチルパーオキシヘキシ
ン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、p−クロロベンゾイルパーオキシド、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキ
シイソプロピルカルボナート、t−ブチルベンゾエート
などが挙げられる。
【0023】有機過酸化物加硫剤とともに、トルメチロ
ールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼン、
エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、トリ
アリルイソシアヌレート、メタフェニレンビスマレイミ
ドなどの多官能性化合物やp−キノンジオキシムなどの
加硫助剤を併用することができる。
ールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼン、
エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、トリ
アリルイソシアヌレート、メタフェニレンビスマレイミ
ドなどの多官能性化合物やp−キノンジオキシムなどの
加硫助剤を併用することができる。
【0024】ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム固有の
加硫系である公知の硫黄または硫黄供与性有機化合物と
加硫促進剤との組合せを用いることもできる。硫黄系加
硫剤としては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド
硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄などの硫黄;塩化硫
黄、二塩化硫黄、モルホリン・ジスルフィド、アルキル
フェノール・ジスルフィド、N,N′−ジチオービス
(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、含りんポリ
スルフィド、高分子多硫化物などの硫黄化合物;さら
に、テトラメチルチウラムジスルフィルド、ジメチルジ
チオカルバミン酸セレン、2−(4′−モルホリノジチ
オ)ベンゾチアゾールなどを挙げることができる。これ
らの硫黄系加硫剤に加えて、亜鉛華、ステアリン酸など
の加硫促進剤;さらに、グアニジン系、アルデヒド−ア
ミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、ス
ルフェンアミド系、チオ尿素系、ザンテート系などの他
の加硫促進剤を使用することができる。
加硫系である公知の硫黄または硫黄供与性有機化合物と
加硫促進剤との組合せを用いることもできる。硫黄系加
硫剤としては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド
硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄などの硫黄;塩化硫
黄、二塩化硫黄、モルホリン・ジスルフィド、アルキル
フェノール・ジスルフィド、N,N′−ジチオービス
(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、含りんポリ
スルフィド、高分子多硫化物などの硫黄化合物;さら
に、テトラメチルチウラムジスルフィルド、ジメチルジ
チオカルバミン酸セレン、2−(4′−モルホリノジチ
オ)ベンゾチアゾールなどを挙げることができる。これ
らの硫黄系加硫剤に加えて、亜鉛華、ステアリン酸など
の加硫促進剤;さらに、グアニジン系、アルデヒド−ア
ミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、ス
ルフェンアミド系、チオ尿素系、ザンテート系などの他
の加硫促進剤を使用することができる。
【0025】フッ素ゴム固有の加硫系である酸化マグネ
シウム、酸化カルシウムなどの金属酸化物とヘキサメチ
レンジアミンのカルバミン酸塩、N,N´−ビス(シン
ナミリデン−1,6−ヘキシンジアミン)、N,N´−
ジサリチリデン−1,2−アルカンジアミン等のジアミ
ンのブロック化誘導体などの組合せを用いることもでき
る。
シウム、酸化カルシウムなどの金属酸化物とヘキサメチ
レンジアミンのカルバミン酸塩、N,N´−ビス(シン
ナミリデン−1,6−ヘキシンジアミン)、N,N´−
ジサリチリデン−1,2−アルカンジアミン等のジアミ
ンのブロック化誘導体などの組合せを用いることもでき
る。
【0026】その他、フッ素ゴム固有の加硫系として、
米国特許3,876,654、同4,259,463お
よびヨーロッパ特許出願335,705に記載されてい
るようなイオン系、すなわち架橋剤および加硫促進剤か
らなる加硫系を用いて加硫することができる。代表的な
架橋剤としては、ジ−、トリ−およびテトラヒドロキシ
−ベンゼン、−ナフタレン、−アントラセンなどの芳香
族ポリヒドロキシ化合物、および脂肪族ポリヒドロキシ
化合物が挙げられる。また、二価の脂肪族、環状脂肪
族、芳香族基、または酵素、硫黄もしくはカルボニルな
どを介して2個の芳香族環が結合しているビスフェノー
ル化合物を用いることもできる。これらに組合せて用い
られる代表的な加硫促進剤としてはホスホニウムおよび
アミノホスホニウム第四級塩が挙げられる。
米国特許3,876,654、同4,259,463お
よびヨーロッパ特許出願335,705に記載されてい
るようなイオン系、すなわち架橋剤および加硫促進剤か
らなる加硫系を用いて加硫することができる。代表的な
架橋剤としては、ジ−、トリ−およびテトラヒドロキシ
−ベンゼン、−ナフタレン、−アントラセンなどの芳香
族ポリヒドロキシ化合物、および脂肪族ポリヒドロキシ
化合物が挙げられる。また、二価の脂肪族、環状脂肪
族、芳香族基、または酵素、硫黄もしくはカルボニルな
どを介して2個の芳香族環が結合しているビスフェノー
ル化合物を用いることもできる。これらに組合せて用い
られる代表的な加硫促進剤としてはホスホニウムおよび
アミノホスホニウム第四級塩が挙げられる。
【0027】さらに、金属せっけん/硫黄系、トリアジ
ン/ジチオカルバミン酸塩系、ポリカルボン酸/オニウ
ム塩系、ポリアミン系(ヘキサメチレンジアミン、トリ
エチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメ
ート、エチレンジアミンカルバメート、トリエチレンジ
アミンなど)、安息香酸アンモニウム塩系などの加硫剤
も必要に応じて併用できる。
ン/ジチオカルバミン酸塩系、ポリカルボン酸/オニウ
ム塩系、ポリアミン系(ヘキサメチレンジアミン、トリ
エチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメ
ート、エチレンジアミンカルバメート、トリエチレンジ
アミンなど)、安息香酸アンモニウム塩系などの加硫剤
も必要に応じて併用できる。
【0028】加硫剤の使用量は特に限定されないが、通
常、ゴム成分100重量部当り、0.10〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部である。本発明のゴム
組成物の製造方法は特に限定されないが、通常は、ロー
ル、バンバリーミキサーなどの通常の混合機により原料
ゴムと加硫系、その他の配合剤とを混練・混合すること
によってゴム組成物を製造する。ゴム組成物は目的に応
じた形状に成形され、通常の加硫機を用いて最終のゴム
製品とされる。
常、ゴム成分100重量部当り、0.10〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部である。本発明のゴム
組成物の製造方法は特に限定されないが、通常は、ロー
ル、バンバリーミキサーなどの通常の混合機により原料
ゴムと加硫系、その他の配合剤とを混練・混合すること
によってゴム組成物を製造する。ゴム組成物は目的に応
じた形状に成形され、通常の加硫機を用いて最終のゴム
製品とされる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例および比較例中の部および%
は特に断りのないかぎり重量基準である。ゴム組成物加
硫品の特性は以下のように測定した。日本工業規格JIS
K6301 に従い、各実施例および比較例の配合処方によっ
て調整した未加硫ゴム組成物を170℃×20分の条件
で一次加硫し、さらに150℃×4時間の条件で加硫し
て得られた厚さ2mmのシートから3号形ダンベルを用
いて打ち抜いて試験片を作成し、引張強さ(単位:kgf/
cm2)、100%引張り応力(単位:kgf/cm2)および伸
び(単位:%)を測定した。また、硬さはJISスプリ
ング式A形硬さ試験機を用いて測定した。
に説明する。なお、実施例および比較例中の部および%
は特に断りのないかぎり重量基準である。ゴム組成物加
硫品の特性は以下のように測定した。日本工業規格JIS
K6301 に従い、各実施例および比較例の配合処方によっ
て調整した未加硫ゴム組成物を170℃×20分の条件
で一次加硫し、さらに150℃×4時間の条件で加硫し
て得られた厚さ2mmのシートから3号形ダンベルを用
いて打ち抜いて試験片を作成し、引張強さ(単位:kgf/
cm2)、100%引張り応力(単位:kgf/cm2)および伸
び(単位:%)を測定した。また、硬さはJISスプリ
ング式A形硬さ試験機を用いて測定した。
【0030】耐熱老化性については、試験片を空気中2
00℃にて70時間保持した後に、引張強さ(単位:kg
f/cm2)、伸び(%)および硬さを上記と同様に測定
し、それぞれ熱老化試験前の引張強さに対する変化率
(%)、熱老化試験前の伸びに対する変化率(%)およ
び熱老化試験前の硬さとの差(ポイント)にて示した。
耐寒性試験については、JIS K6301 に従い、ゲーマンね
じり試験により評価した。ねじれ角が低温時(23℃)
ねじれ角の10倍になる時の温度(T10)をもって表示
した(単位:℃)。温度が低いほど耐寒性がよいことを
示す。
00℃にて70時間保持した後に、引張強さ(単位:kg
f/cm2)、伸び(%)および硬さを上記と同様に測定
し、それぞれ熱老化試験前の引張強さに対する変化率
(%)、熱老化試験前の伸びに対する変化率(%)およ
び熱老化試験前の硬さとの差(ポイント)にて示した。
耐寒性試験については、JIS K6301 に従い、ゲーマンね
じり試験により評価した。ねじれ角が低温時(23℃)
ねじれ角の10倍になる時の温度(T10)をもって表示
した(単位:℃)。温度が低いほど耐寒性がよいことを
示す。
【0031】耐アミン性については、試験片をエチレン
ジアミン水和物に所定時間(10分、30分および60
分)浸漬し、水洗し、空気中、常温で1日間風乾し、ギ
ヤーオーブン中150℃×10分間の条件で熱処理した
後、JIS K6259 のオゾン劣化試験の表面状態観察指標に
準じて、試験片表面の亀裂発生状態を評価した。NCは
亀裂なし、Aは亀裂小数、Bは亀裂多数、Cは亀裂無数
をそれぞれ示す。
ジアミン水和物に所定時間(10分、30分および60
分)浸漬し、水洗し、空気中、常温で1日間風乾し、ギ
ヤーオーブン中150℃×10分間の条件で熱処理した
後、JIS K6259 のオゾン劣化試験の表面状態観察指標に
準じて、試験片表面の亀裂発生状態を評価した。NCは
亀裂なし、Aは亀裂小数、Bは亀裂多数、Cは亀裂無数
をそれぞれ示す。
【0032】実施例1、2および比較例1〜4 (イ)フッ素ゴム(FKM−1;上記フッ素ゴム(I
I)、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロペン/エ
チレン=70/20/10[モル比]、ムーニー粘度5
0) (ロ)アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(アクリ
ロニトリル単位36重量%)の水素化物(H−NBR、
日本ゼオン(株)製Zetpol 2010;ヨウ素価
11、ムーニー粘度85)
I)、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロペン/エ
チレン=70/20/10[モル比]、ムーニー粘度5
0) (ロ)アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(アクリ
ロニトリル単位36重量%)の水素化物(H−NBR、
日本ゼオン(株)製Zetpol 2010;ヨウ素価
11、ムーニー粘度85)
【0033】(ハ)フッ素ゴム(FKM−2;比較用フ
ッ素ゴム、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロペン
=80/20[モル比]) 上記ゴム成分を用いて、表1の配合処方に従って他の配
合剤とともに冷却ロールで混合してゴム配合物を得、所
定条件下に加熱して加硫し、加硫品を調製した。加硫品
の物性を測定した。その結果を表2に示す。
ッ素ゴム、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロペン
=80/20[モル比]) 上記ゴム成分を用いて、表1の配合処方に従って他の配
合剤とともに冷却ロールで混合してゴム配合物を得、所
定条件下に加熱して加硫し、加硫品を調製した。加硫品
の物性を測定した。その結果を表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】空気加熱老化試験による引張強さ変化率お
よび伸び変化率、ならびに耐寒性(T10)の評価結果を
図1に示す。表2に示されるように、本発明のゴム組成
物から得られる加硫物(実1、実2)は、ニトリル基含
有高飽和共重合体ゴム(H−NBR)単独のゴム組成物
(比2)およびフッ素ゴム(FKM−1)単独のゴム組
成物(比1)と比較して、優れた引張強さを示す。
よび伸び変化率、ならびに耐寒性(T10)の評価結果を
図1に示す。表2に示されるように、本発明のゴム組成
物から得られる加硫物(実1、実2)は、ニトリル基含
有高飽和共重合体ゴム(H−NBR)単独のゴム組成物
(比2)およびフッ素ゴム(FKM−1)単独のゴム組
成物(比1)と比較して、優れた引張強さを示す。
【0037】また、図1に示されるように、本願発明の
ゴム組成物の加硫物の耐熱老化性(引張強さ変化率、伸
び変化率)は、FKM−1とH−NBRとの相加平均よ
り上方の値を示し、一方、従来から常用されているFK
M−2とH−NBRとからなるゴム組成物は相加平均よ
り下方の値を示し、熱老化試験における引張強さおよび
伸び変化率の減少が大きいことがわかる。
ゴム組成物の加硫物の耐熱老化性(引張強さ変化率、伸
び変化率)は、FKM−1とH−NBRとの相加平均よ
り上方の値を示し、一方、従来から常用されているFK
M−2とH−NBRとからなるゴム組成物は相加平均よ
り下方の値を示し、熱老化試験における引張強さおよび
伸び変化率の減少が大きいことがわかる。
【0038】さらに図1にみられるように、H−NBR
と従来から常用されるフッ素ゴム(FKM−2)とから
なるゴム組成物(比3)の耐寒性(T10)はFKM−2
とH−NBRとの相加平均より上方の値を示す。これと
は対照的に、本発明のゴム組成物の加硫物においてはT
10の値がFKM−1とH−NBRとの相加平均よりも低
く、耐寒性に優れていることがわかる。また、本発明の
H−NBR/FKM−1ゴム組成物はH−NBR/FK
M−2ゴム組成物と比較して耐塩基性にも優れている。
と従来から常用されるフッ素ゴム(FKM−2)とから
なるゴム組成物(比3)の耐寒性(T10)はFKM−2
とH−NBRとの相加平均より上方の値を示す。これと
は対照的に、本発明のゴム組成物の加硫物においてはT
10の値がFKM−1とH−NBRとの相加平均よりも低
く、耐寒性に優れていることがわかる。また、本発明の
H−NBR/FKM−1ゴム組成物はH−NBR/FK
M−2ゴム組成物と比較して耐塩基性にも優れている。
【0039】上記のように、従来のH−NBR/FKM
−2組成物においては、耐熱老化性および耐寒性がFK
M−2とH−NBRとの相加平均より劣るのとは対照的
に、本願発明のH−NBR/FKM−1組成物において
は、耐熱老化性および耐寒性がFKM−1とH−NBR
との相加平均より良好であることは特に注目すべきと考
えられる。
−2組成物においては、耐熱老化性および耐寒性がFK
M−2とH−NBRとの相加平均より劣るのとは対照的
に、本願発明のH−NBR/FKM−1組成物において
は、耐熱老化性および耐寒性がFKM−1とH−NBR
との相加平均より良好であることは特に注目すべきと考
えられる。
【0040】
【実施態様】本発明の耐寒性フッ素ゴム組成物、すなわ
ち、ヨウ素価が120以下のニトリル基含有高飽和共重
合体ゴム20〜80重量%と、 (i)フッ化ビニリデン単位 4〜80モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヒ ドロペンタフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば れた少なくとも一種の単量体単位 40モル%以下 (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位 1〜35モル% (iv)テトラフルオロエチレン単位 0〜60モル% からなるフッ素ゴム80〜20重量%とからなることを
特徴とする耐寒性フッ素ゴム組成物の好ましい実施態様
をまとめると以下のとおりである。
ち、ヨウ素価が120以下のニトリル基含有高飽和共重
合体ゴム20〜80重量%と、 (i)フッ化ビニリデン単位 4〜80モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヒ ドロペンタフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば れた少なくとも一種の単量体単位 40モル%以下 (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位 1〜35モル% (iv)テトラフルオロエチレン単位 0〜60モル% からなるフッ素ゴム80〜20重量%とからなることを
特徴とする耐寒性フッ素ゴム組成物の好ましい実施態様
をまとめると以下のとおりである。
【0041】(1)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
のヨウ素価が0〜100、より好ましくは0〜80であ
る。 (2)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとしては、不
飽和ニトリル−共役ジエン共重合体ゴムの共役ジエン単
位部分を水素化したもの;不飽和ニトリル−共役ジエン
−エチレン性不飽和モノマー三元共重合体ゴムおよびこ
のゴムの共役ジエン単位部分を水素化したもの;不飽和
ニトリル−エチレン性不飽和モノマー系共重合体ゴムの
中から選ばれる。
のヨウ素価が0〜100、より好ましくは0〜80であ
る。 (2)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとしては、不
飽和ニトリル−共役ジエン共重合体ゴムの共役ジエン単
位部分を水素化したもの;不飽和ニトリル−共役ジエン
−エチレン性不飽和モノマー三元共重合体ゴムおよびこ
のゴムの共役ジエン単位部分を水素化したもの;不飽和
ニトリル−エチレン性不飽和モノマー系共重合体ゴムの
中から選ばれる。
【0042】(3)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
が、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム、イソ
プレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴムお
よびイソプレン−アクリロニトリル共重合体ゴムの水素
化物;ブタジエン−メチルアクリレート−アクリロニト
リル共重合体ゴム、ブタジエン−アクリル酸−アクリロ
ニトリル共重合体ゴム、およびこれらの水素化物;ブタ
ジエン−エチレン−アクリロニトリル共重合体ゴム、ブ
チルアクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニ
ルクロロアセテート−アクリロニトリル共重合体ゴムお
よびブチルアクリレート−エトキシエチルアクリレート
−ビニルノルボルネン−アクリロニトリル共重合体ゴム
の中から選ばれる。
が、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム、イソ
プレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴムお
よびイソプレン−アクリロニトリル共重合体ゴムの水素
化物;ブタジエン−メチルアクリレート−アクリロニト
リル共重合体ゴム、ブタジエン−アクリル酸−アクリロ
ニトリル共重合体ゴム、およびこれらの水素化物;ブタ
ジエン−エチレン−アクリロニトリル共重合体ゴム、ブ
チルアクリレート−エトキシエチルアクリレート−ビニ
ルクロロアセテート−アクリロニトリル共重合体ゴムお
よびブチルアクリレート−エトキシエチルアクリレート
−ビニルノルボルネン−アクリロニトリル共重合体ゴム
の中から選ばれる。
【0043】(4)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
のムーニー粘度が10〜150、より好ましくは40〜
100である。 (5)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム中の結合不飽
和ニトリル単量体単位の量が、5〜60重量%、より好
ましくは10〜50重量%である。 (6)フッ素ゴムが下記組成(I)、組成(II)または
組成(III)のいずれかの組成を有する。
のムーニー粘度が10〜150、より好ましくは40〜
100である。 (5)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム中の結合不飽
和ニトリル単量体単位の量が、5〜60重量%、より好
ましくは10〜50重量%である。 (6)フッ素ゴムが下記組成(I)、組成(II)または
組成(III)のいずれかの組成を有する。
【0044】組成(I) (i)フッ化ビニリデン単位:4〜75モル%、好まし
くは10〜70モル%、より好ましくは20〜70モル
% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル、ヒドロペンタフルオロプロピレンお
よびクロロトリフルオロエチレンの中から選ばれた少な
くとも一種の単量体単位:12〜40モル%、好ましく
は15〜30モル%、より好ましくは18〜27モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
2〜35モル%、好ましくは4〜30モル%および (iv)テトラフルオロエチレン単位:2〜60モル%、
好ましくは4〜50モル%、より好ましくは4〜40モ
ル%
くは10〜70モル%、より好ましくは20〜70モル
% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル、ヒドロペンタフルオロプロピレンお
よびクロロトリフルオロエチレンの中から選ばれた少な
くとも一種の単量体単位:12〜40モル%、好ましく
は15〜30モル%、より好ましくは18〜27モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
2〜35モル%、好ましくは4〜30モル%および (iv)テトラフルオロエチレン単位:2〜60モル%、
好ましくは4〜50モル%、より好ましくは4〜40モ
ル%
【0045】組成(II) (i)フッ化ビニリデン単位:42〜80モル% (ii)ヘキサフルオロピレンおよびパーフルオロアルキ
ルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種の単
量体単位:16〜30モル%、および (iii)2〜4個の炭素原子の有するオレフィン単位:
2〜30モル%
ルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種の単
量体単位:16〜30モル%、および (iii)2〜4個の炭素原子の有するオレフィン単位:
2〜30モル%
【0046】組成(III) (i)フッ化ビニリデン単位:70〜98モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレンおよびパーフルオロア
ルキルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種
の単量体単位:0〜16モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
1〜30モル%
ルキルビニルエーテルの中から選ばれた少なくとも一種
の単量体単位:0〜16モル% (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位:
1〜30モル%
【0047】(7)フッ素ゴム中の(iii)2〜4個の
炭素原子を有するオレフィンは下記式(1)
炭素原子を有するオレフィンは下記式(1)
【化2】
【0048】で表されるオレフィンおよびその誘導体の
中から選ばれる。式(1)において、R1、R2、R3お
よびR4は水素原子または1もしくは2個の炭素原子を
有するアルキル基であって、R1、R2、R3およびR4の
合計炭素数は2以下である。但し、R1、R2およびR3
が水素のとき、R4はパーフルオロアルキル基、シアノ
基、カルボキシル基、フェニル基であってもよく、ま
た、R1およびR2が水素のとき、=C(R3)(R4)は=C
(CH3)(COOCH3)であってもよい。
中から選ばれる。式(1)において、R1、R2、R3お
よびR4は水素原子または1もしくは2個の炭素原子を
有するアルキル基であって、R1、R2、R3およびR4の
合計炭素数は2以下である。但し、R1、R2およびR3
が水素のとき、R4はパーフルオロアルキル基、シアノ
基、カルボキシル基、フェニル基であってもよく、ま
た、R1およびR2が水素のとき、=C(R3)(R4)は=C
(CH3)(COOCH3)であってもよい。
【0049】(8)フッ素ゴム中の(iii)2〜4個の
炭素原子を有するオレフィンがエチレンである。 (9)フッ素ゴムのムーニー粘度が5〜90、より好ま
しくは20〜90である。 (10)ゴム成分100重量部当り0.10〜10重量
部の有機過酸化物またはポリヒドロキシ化合物もしくは
ビスフェノール化合物の中から選ばれた加硫剤を含む。
炭素原子を有するオレフィンがエチレンである。 (9)フッ素ゴムのムーニー粘度が5〜90、より好ま
しくは20〜90である。 (10)ゴム成分100重量部当り0.10〜10重量
部の有機過酸化物またはポリヒドロキシ化合物もしくは
ビスフェノール化合物の中から選ばれた加硫剤を含む。
【0050】
【発明の効果】ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムと、
フッ化ビニリデン単位とオレフィン単位とを含む特定の
フッ素ゴムとからなる本発明のゴム組成物の加硫品は、
良好な耐油性、耐熱性、強度特性、耐化学薬品性、耐塩
基性などを有するとともに、優れた耐寒性および耐熱老
化性を有する。上記のような特性をもつ加硫品は各種自
動車部品;ホース、ベルトおよびダイヤフラム;燃料ホ
ース;O−リング、シャフトシール、ガス・油井堀削用
パッカー、BOP(ブロー・アウト・プリベンター)な
どのシール材;原油ポンプ用ケーブル;地熱発電性ゴム
部材などとして有用である。
フッ化ビニリデン単位とオレフィン単位とを含む特定の
フッ素ゴムとからなる本発明のゴム組成物の加硫品は、
良好な耐油性、耐熱性、強度特性、耐化学薬品性、耐塩
基性などを有するとともに、優れた耐寒性および耐熱老
化性を有する。上記のような特性をもつ加硫品は各種自
動車部品;ホース、ベルトおよびダイヤフラム;燃料ホ
ース;O−リング、シャフトシール、ガス・油井堀削用
パッカー、BOP(ブロー・アウト・プリベンター)な
どのシール材;原油ポンプ用ケーブル;地熱発電性ゴム
部材などとして有用である。
【図1】ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(H−NB
R)とフッ素ゴム(FKM)との配合比と、ゴム組成物
加硫品の耐熱老化性および耐寒性(T10)との関係を示
すグラフである。
R)とフッ素ゴム(FKM)との配合比と、ゴム組成物
加硫品の耐熱老化性および耐寒性(T10)との関係を示
すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 ヨウ素価が120以下のニトリル基含有
高飽和共重合体ゴム20〜80重量%と、 (i)フッ化ビニリデン単位 4〜80モル% (ii)ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ヒ ドロペンタフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンの中から選ば れた少なくとも一種の単量体単位 40モル%以下 (iii)2〜4個の炭素原子を有するオレフィン単位 1〜35モル% (iv)テトラフルオロエチレン単位 0〜60モル% からなるフッ素ゴム80〜20重量%とからなることを
特徴とする耐寒性フッ素ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24665995A JPH0967494A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 耐寒性フッ素ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24665995A JPH0967494A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 耐寒性フッ素ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0967494A true JPH0967494A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=17151714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24665995A Pending JPH0967494A (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 耐寒性フッ素ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0967494A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001000696A1 (fr) * | 1999-06-29 | 2001-01-04 | Daikin Industries, Ltd. | Elastomere fluore et moulage vulcanise |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP24665995A patent/JPH0967494A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001000696A1 (fr) * | 1999-06-29 | 2001-01-04 | Daikin Industries, Ltd. | Elastomere fluore et moulage vulcanise |
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