JPH0967380A - アクリルシランの蒸留方法 - Google Patents

アクリルシランの蒸留方法

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JPH0967380A JP24253595A JP24253595A JPH0967380A JP H0967380 A JPH0967380 A JP H0967380A JP 24253595 A JP24253595 A JP 24253595A JP 24253595 A JP24253595 A JP 24253595A JP H0967380 A JPH0967380 A JP H0967380A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリルシランを製造する際に生じるアクリ
ルシランの自発重合、特に、蒸留塔内部において生じる
アクリルシランの自発重合を極めて効果的に抑制するこ
とのできる蒸留方法を提供することである。 【解決手段】 一般式(I)で表されるアクリルシラン
の蒸留精製を、ヒンダートフェノール化合物もしくはア
ミン化合物の少なくともいずれか一方の存在下、N−ニ
トロソフェニルヒドロキシルアミン塩混合液を蒸留塔の
上部から供給しながら行う。 CH2=CR1COO(X)mSiR2 n3 3ーn …(I) [式中、R1は水素、炭素数が1〜8のアルキル基また
は炭素数が6〜10のアリール基であり、XはCH2
2OもしくはCH2またはこれらの2個の基の組み合わ
せであり、mは1〜12であり、R2は加水分解性基で
あり、R3は炭素数が1〜12のアルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基であり、nは1〜3である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】メタクリルオキシ基またはア
クリルオキシ基を有するクロロシランまたはアセトキシ
シラン(以下、アクリルシランと言う。)を製造する際
に生じるアクリルシランの自発重合、特に、蒸留塔内部
において生じるアクリルシランの自発重合を抑制するた
めの蒸留方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリルシランは、シランカップリング
剤、シランカップリング剤の原料、ポリシロキサンの原
料、ポリシロキサンの製造時における末端停止剤、各種
基材の表面処理剤、各種樹脂の変性材料など、幅広い用
途に有効である。一般に、このような有用性の高いアク
リルシランは、不飽和部位をもつアクリル酸エステルま
たはメタクリル酸エステルとヒドロシラン化合物とを白
金などの遷移金属触媒の存在下でヒドロシリル化反応を
行い、さらに該反応液を減圧下で蒸留精製することによ
って得られる。
【0003】この様な製造例は、特公平6ー51707
号公報に開示されており、アリルメタクリレートとメチ
ルジクロロシランとを白金触媒の存在下で反応させた
後、減圧下で蒸留を行ない、3−メタクリロキシプロピ
ルジメチルクロロシランを製造する方法が記載されてい
る。
【0004】しかし、アクリルシランは、その高い重合
性のために、各種の機能性材料などを製造するための原
料となりうる反面、アクリルシランの合成反応工程、蒸
留精製工程、貯蔵工程、運搬工程において、熱的に自発
重合しやすいという欠点を有している。このため、アク
リルシランの合成反応工程および合成反応後の蒸留精製
工程において、室温以上の加熱を行う場合は、いかにア
クリルシランの自発重合を防止するかが最も重要とな
る。通常、このようなアクリルシランの自発重合を防止
するために、アクリルシランの原料もしくは反応液(以
下、アクリルシラン溶液と言う。)に、重合禁止剤を添
加して、合成反応および蒸留精製を実施している。
【0005】確かにこの方法によって、アクリルシラン
溶液中のアクリルシランの自発重合は、抑制することが
できる。しかし、この方法では、蒸留精製工程によって
気化されたアクリルシランが蒸留塔内部を通過する際に
発生する自発重合は、抑制することができない。基本的
に、蒸留精製装置は、合成反応工程で得られたアクリル
シラン溶液を加熱減圧して気化させる蒸留釜と気化され
たアクリルシランを蒸留する蒸留塔とで構成されてお
り、上記の方法は、蒸留釜内部のアクリルシラン溶液の
自発重合を抑制するには効果的であるが、蒸留塔内部の
アクリルシラン蒸気もしくは液滴(以下、アクリルシラ
ン蒸気という。)の自発重合を抑制する効果はないので
ある。これは、アクリルシラン溶液に添加されている重
合禁止剤が、蒸留釜で気化されないため、蒸留塔内部に
重合禁止剤が存在しないからである。
【0006】蒸留塔内部の自発重合を抑制する方法とし
ては、アクリルシランと同等もしくはそれより若干低い
沸点を有する重合禁止剤を用いるという方法がある。し
かし、この方法は、蒸留後の製品に多量の重合禁止剤が
混入し、製品の品質を低下させるという問題やアクリル
シランの沸点に合わせて重合禁止剤の種類を適宜選択し
なければならないという欠点を有していた。また、酸素
や笑気ガスを使用する方法もあるが、酸素や笑気ガスだ
けでは充分に自発重合を防止することができないのが現
状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点について、鋭意検討を重ねた結果、特定構造を有す
るアクリルシランは、ヒンダートフェノール化合物もし
くはアミン化合物の少なくともいずれか一方の存在下
で、蒸留塔の上部からN−ニトロソフェニルヒドロキシ
ルアミン塩混合液を供給しながら蒸留精製すると、蒸留
塔内部のアクリルシランの自発重合を効果的に抑制する
ことができることを見い出し、本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は下記の(1)ない
し(3)の構成を有している。 (1)一般式(I)で表されるアクリルシランの蒸留精
製を、ヒンダートフェノール化合物もしくはアミン化合
物の少なくともいずれか一方の存在下、N−ニトロソフ
ェニルヒドロキシルアミン塩混合液を蒸留塔の上部から
供給しながら行うアクリルシランの蒸留方法。 CH2=CR1COO(X)mSiR2 n3 3-n …(I) [式中、R1は水素、炭素数が1〜8のアルキル基また
は炭素数が6〜10のアリール基であり、XはCH2
2OもしくはCH2またはこれらの2個の基の組み合わ
せであり、mは1〜12であり、R2は加水分解性基で
あり、R3は炭素数が1〜12のアルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基であり、nは1〜3である。] (2)N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩が、
一般式(II) (R4N(NO)O)pq …(II) [式中、R4は炭素数が6〜10のアリール基であり、
pは1〜4であり、qは1〜4であり、Yは陽イオン原
子または分子である。]により表される化合物である前
記第(1)項記載のアクリルシランの蒸留方法。 (3)ヒンダートフェノール化合物が、芳香族環の水酸
基の近傍に立体障害を与える置換基を、少なくとも1個
以上結合している化合物である前記第(1)項または前
記第(2)項に記載のアクリルシランの蒸留方法。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、特定構造を有するアクリルシランの蒸留精製を、ヒ
ンダートフェノール化合物もしくはアミン化合物の少な
くともいずれか一方の存在下、N−ニトロソフェニルヒ
ドロキシルアミン塩混合液を蒸留塔の上部から供給しな
がら行う蒸留方法である。
【0010】本発明の蒸留方法は、一般式(I)で示さ
れるアクリルシランの自発重合を抑制するのに効果的で
ある。該アクリルシランは、有用性が高い反面、自発重
合を起こし易いものである。 CH2=CR1COO(X)mSiR2 n3 3ーn …(I) [式中、R1は水素、炭素数が1〜8のアルキル基また
は炭素数が6〜10のアリール基であり、XはCH2
2OもしくはCH2またはこれらの2個の基の組み合わ
せであり、mは1〜12であり、R2は加水分解性基で
あり、R3は炭素数が1〜12のアルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基であり、nは1〜3である。]
【0011】本発明は、中でも、一般式(I)のR
2が、−OC(=O)R5[式中、R5は炭素数が1〜8
のアルキル基、炭素数が1〜8のアルケニル基、炭素数
が1〜8のアルキニル基または炭素数が6〜10のアリ
ール基である。]、好ましくは、−OC(=O)CR6
=CH2[式中、R6は炭素数が1〜2のアルキル基また
は水素である。]もしくはハロゲン元素、特に好ましく
は、−OC(=O)CH3もしくは塩素原子の構造を有
するものに有効である。
【0012】具体的には、3−メタクリロキシプロピル
トリクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルメチル
ジクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチル
クロロシラン、3−アクリロキシプロピルトリクロロシ
ラン、3−アクリロキシプロピルメチルジクロロシラ
ン、3−アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、
3−メタクリロキシプロピルジメチルアセトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメタクリロキ
シシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルアセトキ
シシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルアクリロ
キシシラン等を例示することができる。
【0013】本発明では、自発重合を抑制する重合禁止
剤を分散もしくは溶解した液体を、蒸留塔上部から継続
的に供給することによって、蒸留塔内部の自発重合を効
果的に抑制することができる。供給方法には特に限定は
なく、滴下法または噴霧法のいずれの方法を使用しても
差し支えない。ただし、重合禁止剤は、蒸留精製するア
クリルシランよりも沸点が高いか、もしくは沸点を有さ
ないものを用いなければならない。アクリルシランと沸
点が近いと製品に多量に混入してしまい品質を悪化させ
るからである。本発明において使用する重合禁止剤に
は、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩が適し
ている。
【0014】本発明に使用するN−ニトロソフェニルヒ
ドロキシルアミン塩は、上記一般式(II)の化合物で示
すことができる。 (R4N(NO)O)pq …(II) [式中、R4は炭素数が6〜10のアリ−ル基であり、
pが1〜4であり、qが1〜4であり、Yが陽イオン原
子または分子である。] 具体的には、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン
アンモニウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルア
ミンナトリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシル
アミンカリウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシル
アミンアルミニウム塩を例示することができる。これら
は、単独で用いても、複数組み合わせて用いてもどちら
でもよい。
【0015】本発明に使用するN−ニトロソフェニルヒ
ドロキシルアミン塩の供給量は、蒸留塔の形状に依存す
るが、1時間当たりアクリルシランに対し、0.1〜1
0000ppm(重量換算)であることが適当であり、
特に1〜100ppm(重量換算)であることが好まし
い。
【0016】また、N−ニトロソフェニルヒドロキシル
アミン塩を分散させる分散液もしくは溶解させる溶解液
は、特に限定しないが、アクリルシランや重合禁止剤と
反応せず、かつ蒸留精製したアクリルシランに混入しな
いものが好ましく、特に蒸留精製するアクリルシランそ
のものやアクリルシランより沸点の高い液体が好まし
い。
【0017】本発明では、蒸留精製されるアクリルシラ
ン溶液には、ヒンダートフェノール化合物もしくはアミ
ン化合物の少なくともいずれか一方が配合されていなけ
ればならない。これは、蒸留釜内部でも自発重合が発生
し易いためである。
【0018】本発明に用いるヒンダートフェノール化合
物として、具体的に、2,6ージーt−ブチルー4ーメ
チルフェノール、2,6ージーt−ブチルー4ージメチ
ルアミノメチルフェノール等を例示することができる。
本発明に用いるアミン化合物として、具体的に、N,
N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、フェノチ
アジン等を例示することができる。
【0019】本発明に使用するヒンダートフェノール化
合物もしくはアミン化合物の使用量は、アクリルシラン
溶液に対し、1〜100000ppm(重量換算)が好
ましく、10〜5000ppm(重量換算)がより好ま
しい。本発明では、ヒンダートフェノール化合物もしく
はアミン化合物をそれぞれ単独で用いても、少なくとも
1種以上のヒンダートフェノール化合物と1種以上のア
ミン化合物とを組み合わせて用いてもよい。
【0020】具体的な使用方法としては、アクリルシラ
ンの合成反応の直前に添加する方法、アクリルシランの
原料に予め混合しておく方法、蒸留精製直前に、アクリ
ルシラン溶液の中に添加する方法等を例示することがで
きる。
【0021】また、本発明の蒸留方法において、分子状
酸素を不活性ガスで希釈したガスや空気を装置内部に導
入しても良い。
【0022】本発明において使用し得る蒸留装置の一例
を、添付図面を参照しながら説明する。本発明の蒸留方
法は、図1に示される蒸留装置を用いて行うのが最も好
ましいが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、該蒸留
装置に限定する必要はない。合成反応によって得られた
アクリルシラン溶液を蒸留釜1に投入し、加熱減圧する
ことによって、アクリルシランを気化させる。減圧は、
減圧ポンプ6によって行い、加熱は、蒸留釜1の周りに
設置してあるジャッケット7に熱媒を循環させることに
よって行う。気化されたアクリルシランは、蒸留塔2に
導かれ、蒸留塔2を上昇してゆき、蒸留塔2の上部から
排出され、凝集器4に導かれる。一方、塔頂フィード液
タンク3には、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミ
ン塩混合液を投入しておき、流量調節弁8により流量を
調節しながら、該混合液を蒸留塔2の内部に供給する。
凝集器4により、アクリルシランは液化された後、留出
液タンク5に溜められる。場合によっては、蒸留塔2の
上部に導かれ、再度蒸留精製が行われる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例および参考例
を用いて詳細を説明する。なお、本実施例は本発明をな
んら限定するものではない。
【0024】(実施例1)アリルメタクリレートとジメ
チルクロロシランから白金触媒存在下で3−メタクリロ
キシプロピルジメチルクロロシランを主成分とするアク
リルシラン溶液を既知の方法により合成した。このアク
リルシラン溶液約5kgに2,6ージーt−ブチルー4
ージメチルアミノメチルフェノール0.5gを配合し、
蒸留釜1に投入し、加熱減圧をおこなった。まず、装置
内部を30kPaに減圧し、蒸留塔2の塔頂温度60〜
85℃で、アリルメタクリレートを主成分とする低沸成
分を留去した後、15kPaに減圧し、塔頂温度69〜
75℃で3−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシ
ランの留分を得た。その間、ヘリパックが充填された内
径約50cmの蒸留塔2の塔頂部から、N−ニトロソフ
ェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩を3−メタク
リロキシプロピルジメチルクロロシランに重量比2%と
なるように溶解させた液を供給した。蒸留終了後、蒸留
塔2の内部を点検したが、アクリルシランの自発重合生
成物はみられなかった。
【0025】(実施例2)N−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミンアルミニウム塩を3−メタクリロキシプロ
ピルジメチルクロロシランに重量比2%となるように溶
解させた液の代わりに、N−ニトロソフェニルヒドロキ
シルアミンアルミニウム塩を鉱油(綜研化学株式会社製
商品:NeoSK−OIL330)に重量比2%となる
ように溶解させた液を、蒸留塔2の塔頂部から添加する
こと以外は、実施例1に準拠して蒸留を行なった。蒸留
終了後、蒸留塔2の内部を点検したが、アクリルシラン
の自発重合生成物はみられなかった。
【0026】(比較例1)N−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミンアルミニウム塩を3−メタクリロキシプロ
ピルジメチルクロロシランに重量比2%となるように溶
解させた液を供給しない以外は、実施例1に準拠して蒸
留を行なった。15kPaに減圧し、塔頂温度30〜6
9℃でアリルメタクリレートを主成分とする低沸成分を
留去した後、蒸留塔2の内部にアクリルシランの自発重
合物が生成し、該生成物が蒸留塔を閉塞したため蒸留操
作が不能となった。
【0027】(比較例2)N−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミンアルミニウム塩を3−メタクリロキシプロ
ピルジメチルクロロシランに重量比2%となるように溶
解させた液の代わりに、2,6ージーt−ブチルー4ー
メチルフェノールを3−メタクリロキシプロピルジメチ
ルクロロシランに重量比2%となるように溶解させた液
を、蒸留塔2の塔頂部から添加すること以外は、実施例
1に準拠して蒸留を行なった。15kPaに減圧し、塔
頂温度30〜69℃でアリルメタクリレートを主成分と
する低沸成分を留去している間に、蒸留塔2の内部にア
クリルシランの自発重合物が生成し、該生成物が蒸留塔
を閉塞したため蒸留操作が不能となった。
【0028】(比較例3)N−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミンアルミニウム塩を3−メタクリロキシプロ
ピルジメチルクロロシランに重量比2%となるように溶
解させた液の代わりに、フェノチアジンを3−メタクリ
ロキシプロピルジメチルクロロシランに重量比2%で溶
解させた液を、蒸留塔2の塔頂部から添加すること以外
は、実施例1に準拠して蒸留を行なった。15kPaに
減圧し、塔頂温度30〜69℃でアリルメタクリレート
を主成分とする低沸成分を留去している間に、蒸留塔2
の内部にアクリルシランの自発重合物が生成し、該生成
物が蒸留塔を閉塞したため蒸留操作が不能となった。
【0029】
【発明の効果】実施例および比較例から明らかなよう
に、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩混合液
を蒸留塔上部から供給すると、蒸留塔内部のアクリルシ
ランの自発重合を極めて効果的に抑制できることが判
る。また、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩
混合液は、蒸留精製されたアクリルシランすなわち製品
にほとんど混入されないため、製品の品質は極めて良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸留装置のフローシートの図
【符号の説明】
1.蒸留釜 2.蒸留塔 3.塔頂フィード液タンク 4.凝縮器 5.留出液タンク 6.減圧ポンプ 7.ジャッケット 8.流量調節弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で表されるアクリルシランの
    蒸留精製を、ヒンダートフェノール化合物もしくはアミ
    ン化合物の少なくともいずれか一方の存在下、N−ニト
    ロソフェニルヒドロキシルアミン塩混合液を蒸留塔の上
    部から供給しながら行うことを特徴とするアクリルシラ
    ンの蒸留方法。 CH2=CR1COO(X)mSiR2 n3 3ーn …(I) [式中、R1は水素、炭素数が1〜8のアルキル基また
    は炭素数が6〜10のアリール基であり、XはCH2
    2OもしくはCH2またはこれらの2個の基の組み合わ
    せであり、mは1〜12であり、R2は加水分解性基で
    あり、R3は炭素数が1〜12のアルキル基、アルケニ
    ル基またはアリール基であり、nは1〜3である。]
  2. 【請求項2】N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン
    塩が、一般式(II) (R4N(NO)O)pq …(II) [式中、R4は炭素数が6〜10のアリール基であり、
    pは1〜4であり、qは1〜4であり、Yは陽イオン原
    子または分子である。]により表される化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のアクリルシランの蒸留方
    法。
  3. 【請求項3】ヒンダートフェノール化合物が、芳香族環
    の水酸基の近傍に立体障害を与える置換基を、少なくと
    も1個以上結合している化合物であることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のアクリルシランの蒸留
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001302678A (ja) * 2000-04-21 2001-10-31 Chisso Corp 精製されたアクリロキシ基もしくはメタクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の製造方法

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JP2001302678A (ja) * 2000-04-21 2001-10-31 Chisso Corp 精製されたアクリロキシ基もしくはメタクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の製造方法

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