JPH0966428A - 板材加工機テーブルのレベル出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パンチングマシン等の板材加工機の各移動サ
イドテーブル５，５の全面の水平レベル出し調整を容易
にするための手段を提供する。 【解決手段】 このため、各移動テーブル５の下面に、
レベル出し部材としてそれぞれ角パイプ１６より成る複
数のジョイント部材を配設し、テーブルリブ１７の裏面
には、各取付ナット１８を固設すると共に、各角パイプ
１６には、内周にめねじ１９ａを有する複数の円筒部材
１９を固定し、このめねじ１９ａには、中心にボルト穴
を貫通した押し引きボルト２０をねじ係合すると共に、
上記ボルト穴に固定ボルト２１を通して前記取付けナッ
ト１８と係合／固定するよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばパンチング
マシン等の板材加工機のテーブルの水平面設定（レベル
出し）装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３に、この種の板材加工機としての従
来のパンチングマシンの一例の要部構成正面図を示す。
１は、下フレーム、２／３は、それぞれ各種のパンチ／
ダイを備えたＮＣ制御の回転式タレットＴ（後述図１参
照）のそれぞれ上タレット／下タレットである。４は、
下フレーム１の上面中央部に設けられた固定テーブル、
５，５は、固定テーブル４のそれぞれ左右（Ｙ−Ｙ方
向）に、キャレジベース６の下面に取付けられた各移動
サイドテーブルで、それぞれの下面の取付けられた複数
のローラ７により、各ステー８のサブガイドレール９ａ
上を前後（Ｘ−Ｘ）方向に移動し得る。なお、９はメイ
ンガイドレール、１０は、パンチセンタ上でパンチを作
動させるためのラムを示す。

【０００３】この時の各移動テーブル５の正しい水平レ
ベルを出すことは、加工製品の精度向上及び、例えば素
材板金ワーク母材内の各小製品のミクロジョイント部が
加工途中で母材から外れて脱落したりする事故の発生の
防止上からも極めて重要である。これに対して、従来の
前記レベル出し作業は、前記各ローラが偏心した軸を有
していて、この軸を回転することにより偏心度を調整す
ることにより行っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
ローラの位置は特定場所に直線的に配設されいたため、
局部的にある程度のレベルを出すことはできるが移動サ
イドテーブル全面に亘っての正確なレベル出しは不可能
であった。

【０００５】これを解決するために、テーブルの曲げ撓
みに対する剛性を増大させれば、レベル出しはある程度
容易となるが、比較的大きい移動テーブル面積に対して
は経済的にも不利である。

【０００６】本発明は、以上のような局面にかんがみて
なされたもので、経済的にも有利な比較的簡単な構造に
より、この種のテーブルの全面に亘って正確なレベル出
しを行うことのできる手段の提供を目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、この種のテーブルのレベル出し装置を、板材加工
機のワーク加工部へ板金ワークを供給するサイドテーブ
ルの正面向け左右幅方向に伸延する複数のジョイント部
材を、このテーブルの正面向け前後方向に略々平均的に
配設すると共に、これら各ジョイント部材には、それぞ
れ前記幅方向に適宜間隔に、それぞれの中心部に固定ボ
ルトが貫通する複数の垂直上下方向調節用押し引きボル
トを備えるよう構成することにより、前記目的を達成し
ようとするものである。

【０００８】

【作用】以上のような本発明構成により、それぞれ押し
引き手段を備えた例えば角パイプ等により成る複数のジ
ョイント部材により、移動サイドテーブルの任意位置の
レベル調整を精密に行うことができ、テーブル全面の均
一なレベル調整が可能となるため、安定したワーク供給
が可能となり、ワーク加工精度の向上及びミクロジョイ
ント部の脱落防止等の効果が得られる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を、パ
ンチングマシンの移動サイドテーブルの一例のレベル出
し手段の一実施例の図面に基づいて詳細に説明する。

【００１０】

【実施例】図１に、一実施例パンチングマシンの要部上
面図を、図２に、図１のＡ−矢視図のＸ−Ｘ方向拡大断
面図を示す。Ｔは、複数のパンチＰ／ダイＤをその円周
部に備えたＮＣ制御のタレットで、回転軸Ｔｏ回りに回
転する。

【００１１】１１は、加工用のパンチセンタ位置を示
す。１２は、タレットＴのＹ−Ｙ方向直前部の固定テー
ブルで、その正面前後方向（Ｙ−Ｙ方向）の左右対称的
に前記各移動サイドテーブル５，５が配設されている。
５ａは左右方向（Ｘ−Ｘ方向）中心部のＹ−Ｙ方向ヒン
ジラインを示す。

【００１２】６は、キャレジベースで、モータＭｙ及び
ボールネジ１２によりＹ−Ｙ方向に移動し得る。キャレ
ジベース６上には、一対のワーククランプ１３を有して
ワークＷを掴み、ワークＷをパンチセンタ１１部に移動
させるためのキャレジ１４が、モータＭｘ及びボールネ
ジ１５によりＸ−Ｘ方向へ移動可能に搭載されている。

【００１３】本実施例の特徴は、各移動サイドテーブル
５の下面に、レベル出し部材として、それぞれ角パイプ
１６より成る複数のジョイント部材を配設したことにあ
る。

【００１４】各角パイプ（ジョイント）１６は、各移動
サイドテーブル５のＸ−Ｘ方向のほぼ全幅の長さを有
し、移動サイドテーブル５のＸ方向幅の略々全長に亘っ
てテーブル面５ｂの裏面に取付けられ、テーブルリブ１
７裏面には複数の取付け固定用のナット１８が溶接等に
より固着されている。

【００１５】各角パイプ１６には、複数の円筒部材１９
が固設され、その内周にはめねじ１９ａが刻設されてお
り、このめねじ１９ａに、中心にボルト穴が貫通した押
し引きボルト２０がねじ係合されている。さらに固定
（ロック）ボルト２１が上記ボルト穴を貫通し、前記取
付けナット１８と噛合うよう構成されている。

【００１６】なお、各角パイプ１６の長さ（すなわちテ
ーブル５のＸ−Ｘ方向幅）のほぼ中間部は、図３に示し
たように、下フレーム１からのステー８を介してサブガ
イドレール９ａがあるため、角パイプ１６の取付け基準
位置として、図２に示すように、角パイプ１６にカラー
２２を形成し、その中空部に仮固定ボルト２３を貫通さ
せて、取付けナット１８とに噛合わせて角パイプ１６を
取付けている。

【００１７】なお、各ジョイント部１６は、押し引き動
作により、撓み変形しないよう、これに耐える充分の強
度を備えていることはもちろんである。

【００１８】以上のジョイント部材１６の配設個数は、
テーブル５本体の面積及び本体強度を考慮して、実用上
適当数を決定するものとし、これら各ジョイント部材１
６内の押し引きボルト２０により、各テーブル５高さの
レベル調整を行い、全調整完了後、各固定ボルト２１に
より固定する。

【００１９】なお、前記実施例における各ジョイント部
のねじ係合部材等は図例の構成のみに限定されるもので
なく、押し引き機能を有する他の適当の変形構成であっ
ても差支えないことはもちろんである。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
板材加工装置の各移動サイドテーブルに、それぞれ押し
引き手段を備えた角パイプ等より成る適当数のジョイン
ト部材を配設したため、テーブル全面のレベルを均一に
調整することができるようになり、安定したワークの供
給により、ワークの加工精度の向上及びミクロジョイン
ト部の脱落防止効果等が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 一実施例のパンチングマシンの要部上面図

【図２】 図１のＡ−Ａ矢視図の拡大断面図

【図３】 パンチングマシンの一例の要部構成正面図

【符号の説明】

１ 下フレーム ２ 上タレット ３ 下タレット ４ 固定テーブル ５ 移動サイドテーブル ６ キャレジベース ７ ローラ ８ ステー ９／９ａ メイン／サブガイドレール １０ ラム １１ パンチセンタ １２，１５ ボールねじ １３ ワーククランプ １４ キャレジ １６ 角パイプ（ジョイント部材） １７ テーブルリブ １８ 取付けナット １９ 円筒部材 １９ａ めねじ ２０ 押し引きボルト ２１ 固定ボルト ２２ カラー ２３ 仮固定ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 板金加工機のワーク加工部へ板金ワーク
   を供給するサイドテーブルの正面向け左右幅方向に伸延
   する複数のジョイント部材を、このテーブルの正面向け
   前後方向に略々平均的に配設すると共に、これら各ジョ
   イント部材には、それぞれ前記幅方向に適宜間隔に、そ
   れぞれの中心部に固定ボルトが貫通する複数の垂直上下
   方向調節用押し引きボルトを備えたことを特徴とする板
   金加工機テーブルのレベル出し装置。