JPH0966104A - 針一体型シリンジ - Google Patents

針一体型シリンジ

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JPH0966104A
JPH0966104A JP7248354A JP24835495A JPH0966104A JP H0966104 A JPH0966104 A JP H0966104A JP 7248354 A JP7248354 A JP 7248354A JP 24835495 A JP24835495 A JP 24835495A JP H0966104 A JPH0966104 A JP H0966104A
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JP
Japan
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needle
cylinder
syringe
injection
integrated
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Withdrawn
Application number
JP7248354A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Yotsutsuji
晃 四つ辻
Masami Kono
政美 河野
Takuya Suzuki
▲たく▼也 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOKI ENG KK
SHOWA GOMME KK
Original Assignee
KOKI ENG KK
SHOWA GOMME KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/002Packages specially adapted therefor, e.g. for syringes or needles, kits for diabetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/32Needles; Details of needles pertaining to their connection with syringe or hub; Accessories for bringing the needle into, or holding the needle on, the body; Devices for protection of needles
    • A61M5/3202Devices for protection of the needle before use, e.g. caps

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  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンジ特にシリンダが滅菌
処理に耐え得る耐性、寸法安定性、成形性等に優れた樹
脂成形品にて構成されると共にこのシリンダの先端に注
射針を一体に固定した注射針一体型シリンジを提供する
にある。 【構成】 シリンダ(1)及び該シリンダ
先端に装着される注射針(3)並びに上記シリンダ(1)内に
装填されるピストン(2)からなり、上記シリンダ(1)を硬
質熱可塑性樹脂の射出成形品にて構成し、前記注射針
(3)を上記シリンダ(1)の成形時に一体成形してシリンダ
先端部に埋設固定することにより針一体型シリンジ(A)
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリンジに関し、さらに
詳しくはその改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にシリンジは、シリンダと、このシ
リンダ内に往復動自在に装填されるピストンと、上記シ
リンダの先端に装着される注射針とから構成されるもの
であり、注射針はシリンダに対して通常は別体構成で要
時においてシリンダに装着されて用いられる。
【0003】また、流通性を考慮したシリンジとして
は、緊急を要するカンフル用や2種以上の薬液を混合し
て注射する混注用にみられるように、シリンダにピスト
ンを装填しかつシリンダ内に所定の薬液を保持し、さら
にそのシリンダの先端にゴム製のキャップを挿着し、こ
れらをフィルムでパックして薬液が漏れないようにした
ものが知られている。
【0004】しかしながら、このようにパックされてい
るシリンジにおいても、シリンダ及びピストン(以下、
シリンジ本体という)と注射針とは別体構成であるの
で、シリンジとして機能させるには上記シリンジ本体と
注射針との両方を揃えなければならず、とくに注射針の
携帯を怠ったときは目的が達成できないこととなる。
【0005】ところで、医療の場合緊急性が重要視され
ており、医療器具には即応性が要求されている。この即
応性を考慮したシリンジとしては、注射針が一体的に設
けられた構成が好適なものであり、実際、ガラス製のシ
リンダに金属製注射針が一体に取付けられたシリンジが
知られている。しかしながら、ガラスと金属との相性は
あまり良いとは言えず、金属製注射針とこれを固定する
ガラスとの間に気密性や液密性を確保するために特殊な
処理が必要となる。一方、樹脂製シリンダと金属製注射
針とが一体的に構成されたシリンジは本発明者らの知る
限り存在していない。
【0006】また病気感染等の観点から、シリンジ特に
シリンダに関してはディスポーザブルなものが好まれて
おり、大量生産可能な樹脂成形品にて構成することが望
まれている。しかし、いくらディスポーザブルといえど
も少なくとも1度はガンマ線滅菌や蒸気滅菌等により滅
菌しておく必要があり、この滅菌処理に耐え得る樹脂
(ことに蒸気滅菌の場合は耐熱性を有する樹脂)にて成
形することが要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シリンジ特
にシリンダが滅菌処理に耐え得る耐性、寸法安定性、成
形性等に優れた樹脂成形品にて構成されると共にこのシ
リンダの先端に注射針を一体に固定した注射針一体型シ
リンジを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして本願『請求項
1』にかかる発明によれば、『シリンダ(1)及び該シリ
ンダ先端に装着される注射針(3)並びに上記シリンダ(1)
内に装填されるピストン(2)からなるシリンジであっ
て、上記シリンダ(1)は、硬質熱可塑性樹脂の射出成形
品からなり、前記注射針(3)は、上記シリンダ(1)の成形
時に一体成形されてシリンダ先端部に埋設固定されてな
る針一体型シリンジ(A)』が提供される。
【0009】上記針一体型シリンジ(A)において、シリ
ンダ(1)は硬質熱可塑性樹脂にて構成されるが、この場
合、本願『請求項2』に示すように『その熱変形温度が
高圧蒸気滅菌温度以上である』硬質熱可塑性樹脂が好ま
しい。
【0010】上記硬質熱可塑性樹脂としては、本願『請
求項3』に示すように、『環状ポリオレフィン、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルスルフォン、PEEK、PPS』等が好適なもの
として挙げられるが、これらに限定されない。
【0011】なお、上記硬質熱可塑性樹脂として、ポリ
カーボネートを選択する場合、特に粘度平均分子量が1
8,000〜30,000程度のものが、得られる成形品の耐クラ
ック性(水蒸気との親和性に基づくクラック発生に対す
る耐性)を満足する点で好ましい。
【0012】本発明のシリンジ(A)に用いられるピスト
ン(2)は、ガラス製又は樹脂製のいずれのものであって
もよいが、大量生産の点から樹脂製が好ましい。樹脂に
て構成する場合は、ピストン本体(21)とシリンダ壁との
気密性を保持する弾性シール材(22)とから構成される。
上記ピストン本体は、本願『請求項4』に示すように、
粘度平均分子量18,000〜30,000のポリカーボネートが好
ましいものとして選択される。
【0013】本発明において、注射針(3)はシリンダ(1)
の成形時に同時に用いられ、シリンダ先端に埋設固定さ
れる。このときシリンダ(1)を構成する樹脂に上記ポリ
カーボネートを選択することにより、埋設固定される注
射針(3)とシリンダ(1)の先端部との密着性(気密性)を
十分に得ることができる。
【0014】以上のようにして得られたシリンジ(A)は
そのままでも十分に機能するものであるが、取り扱い上
の安全性の点から、埋設固定されている注射針(3)を保
護しかつシリンジ(1)に薬液を保持したまま封入できる
シリンジキャップ(4)を具備する構成が更に好ましい。
【0015】上記シリンジキャップ(4)としては、例え
ば本願『請求項5』に示すように、『注射針(3)を挿入
しうる先細り状でかつ先端が閉塞された有底筒状の挿着
孔部(41)、及び該注射針(3)が埋設固定されたシリンジ
先端の針固定部(11)を嵌挿して密閉しうる開口部を有
し、かつ上記挿着孔部(41)の少なくとも針固定部(11)を
嵌挿する筒部(41a)の肉厚が、底部側から開口部側に向
けて漸次薄くなるように形成された硬質熱可塑性樹脂か
らなる』ものが好ましいものとして挙げられるが、これ
に限定されない。
【0016】上記シリンジキャップ(4)を構成する硬質
熱可塑性樹脂としては、本願『請求項6』に示すよう
に、『1.6×104〜3.2×104kgf/cm2の引張り弾性率を有
する』ものが好ましい。また、上記引張り弾性率を有す
る硬質熱可塑性樹脂のうち、本願『請求項7』に示すよ
うに、『メチルメタクリレート、ナイロン、ポリカーボ
ネート、環状ポリオレフィン』等から選択されることが
好ましいが、これらに限定されない。さらに、本願『請
求項8』に示すように、『粘度平均分子量18,000〜30,0
00のポリカーボネート』が好ましいものとして挙げられ
る。
【0017】上記シリンジキャップ(4)には、その挿着
孔部(41)に、注射針(3)の尖端を脱着可能に挿入して密
閉し得る粘着部材(43)を装填して用いることが、シリン
ジ内に薬液(Y)を保持したまま密封しかつ携帯できる点
から好ましい。
【0018】
【作用】本願『請求項1』にかかる発明によれば、シリ
ンダ(1)を硬質熱可塑性樹脂にて成形する時に注射針(3)
がその先端部に埋設固定され、注射針(3)がシリンダ(1)
と一体的に成形されることとなる。また、シリンジ(A)
を棄却するときはシリンダ(1)は簡単に粉砕され、注射
針(3)はこれらのプラスチック粉砕物から簡単に分離さ
れることとなる。
【0019】本願『請求項2』にかかる発明によれば、
シリンダ(1)が、熱変形温度が高圧蒸気滅菌温度以上の
硬質熱可塑性樹脂にて構成されるので、注射針(3)が一
体的に成形されたシリンダ(1)はそのままで高圧蒸気滅
菌処理できる。
【0020】本願『請求項3』にかかる発明によれば、
シリンダ(1)が、環状ポリオレフィン、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルス
ルフォン、PEEK、PPSから選択される硬質熱可塑
性樹脂にて成形されるので、固化時の収縮力が高く注射
針(3)は気密に埋設固定されるとともに、成形されたシ
リンダ(1)はそのままで滅菌処理に付すことができる。
【0021】本願『請求項4』にかかる発明によれば、
シリンダ(1)及びピストン本体(21)がいずれも粘度平均
分子量18,000〜30,000のポリカーボネートの射出成形品
からなるので簡単に作製されると共に、これらはいずれ
も蒸気滅菌に対して十分な耐熱性及び耐クラック性を有
することとなる。またシリンジ(A)の棄却のときは、シ
リンダ(1)及びピストン本体(21)は簡単に粉砕され、注
射針(3)及び弾性シール材(22)はいずれもこれらのプラ
スチック粉砕物から簡単に分離されることとなる。
【0022】本願『請求項5』にかかる発明によれば、
シリンジキャップ(4)の有底筒状の挿着孔部(41)に注射
針(3)及びシリンダ(1)の先端の針固定部(11)を挿入すれ
ば、この挿着孔部(41)は先細り状でかつ筒部(41a)の肉
厚は開口部側から底部側にかけて漸次厚く形成されてい
るので、開口部側では広がり易いが底部側では広がり難
くなっており、これによって挿着孔部(41)に針固定部(1
1)は圧入されることとなる。従って、シリンダ(1)の先
端に一体的に埋設固定されている注射針(3)は完全にシ
リンジキャップ(4)内に収納されて保護されることとな
る。また、シリンダ(1)先端の針固定部(11)の周囲にキ
ャップ(4)の挿着孔部(41)の筒部(11a)が密着されること
となり、ピストン(2)が押されても針固定部(11)先端か
ら液漏れは生じず、またシリンジキャップ(4)が外れた
りすることはないし、反対にピストン(2)が引かれても
シリンダ(1)の針固定部(11)とシリンジキャップ(4)との
間は気密にシールされているので、空気を吸い込んだり
ピストン(2)が抜けてしまうということはない。
【0023】本願『請求項6』にかかる発明によれば、
シリンジキャツプ(4)は、引張弾性率が1.6×104〜3.2×
104kgf/cm2の硬質熱可塑性樹脂にて構成されているの
で、シリンダとの密閉性及び嵌着性がいずれも良好とな
る。
【0024】本願『請求項7』にかかる発明によれば、
シリンジキャップ(4)は、メチルメタクリレート、ナイ
ロン、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン等の硬質
熱可塑性樹脂から選択される硬質熱可塑性樹脂にて構成
されているので、成形性及び寸法安定性が良好となる。
【0025】本願『請求項8』にかかる発明によれば、
シリンジキャップ(4)は、粘度平均分子量18,000〜30,00
0のポリカーボネートを用いて射出成形により簡単に製
造され、密閉性、嵌着性、寸法安定性等に優れた製品が
量産されることとなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明する
が本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 図1は本発明の針一体型シリンジの一例の縦断面図であ
る。これらの図において、針一体型シリンジ(A)は、シ
リンダ(1)とピストン(2)と注射針(3)とシリンジキャッ
プ(4)とから構成されており、上記ピストン(2)はピスト
ン本体(21)とこれに嵌着された弾性シール材(22)とから
主として構成されている。上記シリンダ(1)、ピストン
本体(21)及びシリンジキャップ(4)は本例ではいずれも
ポリカーボネートにて構成されている。
【0027】シリンダ(1)は、先端に針固定部(11)、後
端に指掛け部(12)、この間にピストン装填部(13)がそれ
ぞれ構成されている。注射針(3)は、針固定部(11)に埋
設固定されており、その基端部(31)は成形の際に位置固
定すべく挟持された部分で、成形後は若干突出された状
態となっている。なお、上記注射針(3)は、シリンダ(1)
の成形に伴う樹脂の収縮力により埋設固定される部分で
は十分な気密性を確保して固定されることとになるが、
さらには以下のような処理を施すものであってもよい。
すなわち、注射針の基部にアンカー部を設けたり、その
基部表面を粗雑化する処理(例えばブラスト処理やケミ
カルエッチング処理等)を施したり、プライマーをコー
ティングしたりすること等が挙げられる。
【0028】上記シリンダ(1)は、例えば、上記外形を
与えるキャビティを構成する金型を90℃に調節し、この
キャビティの、針固定部に相当する部分に上記注射針
(3)をその中心軸がシリンダの中心軸と一致するように
固定し、このキャビティに粘度平均分子量が20,000のポ
リカーボネートを原料として高圧・高速(例えば1000〜
2000kgf/cm2,射出率50〜150ml/sec)にて射出成形する
ことにより製造することができる。
【0029】ピストン本体(21)は同図に示すように、先
端部(21a)は本体部(21b)よりも径が小さく設定されて該
先端部(21a)と上記本体部(21b)との間に全周にわたって
段(21c)が構成されており、全体は後端(21d)が開口した
中空体に構成されている。そして後端(21d)の開口部は
蓋(21e)により閉塞されている。上記ピストン本体(21)
の先端部(21a)の外周面は、先端から段(21c)に向けて径
が漸次小さくなるようテーパが設けられている。上記ピ
ストン本体(21)は、例えば上記形状のキャビティを構成
する金型を90℃に調節し、これに粘度平均分子量が20,0
00のポリカーボネートを原料として高圧・高速にて射出
成形することにより製造することができる。
【0030】弾性シール材(22)は、上記ピストン本体(2
1)の段(21c)から先端部(21a)全体に被嵌されているもの
で、外周面には前記シリンダ(1)の内径と略同等もしく
はそれより若干大きい径のリブ(22a)が2つ形成されて
おり、このリブ以外の外周面の外径はピストン本体(21)
の本体部(21b)の外径と略同等に形成されている。上記
弾性シール材(22)は、以下のようにして形成することが
できる。すなわち、上記した大きさのリブ形状を与え得
るキャビティを構成する金型内に、前記ピストン本体(2
1)を、キャビティの中心軸とピストン本体(21)の中心軸
とが一致するように保持し、この金型を120℃に調節
し、ここにシリコーンゴムを射出(又は注入)して硬化
(又は固化)させることにより形成することができる。
【0031】なお、ピストン本体(21)と弾性シール材(2
2)の形状並びに上記弾性シール材(22)におけるリブ(22
a)の外面形状については、ここでは図示しないが、成形
性、シール性等を満足する各種の有効な形状が適宜選択
できる。
【0032】シリンジキャップ(4)は、図1に示すよう
な形状のもので、前記シリンダ(1)の先端に埋設固定さ
れた注射針(3)を挿入すると共に針固定部(11)を圧入で
きかつこの針固定部(11)に嵌着して密閉できる挿着孔部
(41)を中央に有し、この挿着孔部(41)に外筒部(42)が一
体に連結されている。上記シリンジキャップ(4)におい
て、挿着孔部(41)はシリンダ(1)に埋設固定された注射
針(3)を収納しかつシリンダ(1)の針固定部(11)を圧入す
る筒部(41a)を除いては一様な肉厚に形成されている
が、針固定部圧入筒部(41a)の肉厚は、底部側から開口
部側にかけて漸次薄くなるように形成されている。
【0033】上記シリンジキャップ(4)は、同図の形状
のキャビティを構成する金型を90℃に調節し、これに粘
度平均分子量が20,000のポリカーボネートを原料として
高圧・高速(例えば500〜1000kgf/cm2,射出率50〜100m
l/sec)にて射出成形することにより製造することがで
きる。
【0034】以上のように構成されたシリンジ(A)にお
いて、シリンダ(1)はポリカーボネートによる射出成形
にて構成されているので、成形された際に収縮力が十分
に働き、注射針(3)はシリンダ(1)との間に間隙を生じな
く密着・嵌着されることとなり、注射針(3)はシリンダ
(1)から抜けたりせず、また、シリンダ(1)と注射針(3)
との間から薬液が漏れるということはない。その上、射
出成形により注射針(3)が一体的に結合されたシリンジ
(A)が得られるので、生産性が良好である。さらに、注
射針(3)が一体に固定された成形品は、そのままで十分
に蒸気滅菌に耐え得るものである。またさらに、このシ
リンジ(A)を使用後棄却する際には、シリンダ(1)は簡単
に粉砕でき、注射針(3)はこれらのプラスチック粉砕物
から簡単に分離できることとなる。
【0035】上記針一体型シリンジ(A)において、シリ
ンジキャップ(4)は特定の引張弾性率を有する硬質熱可
塑性樹脂にて形成されておりかつ針固定部圧入筒部(41
a)は特定の形状に構成されているので、シリンダ(1)の
針固定部(11)の外面にぴったりと密着して強固に嵌着し
て密閉することができる。またシリンジキャップ(4)に
は径の大きい外筒部(42)が一体に連結して形成されてい
るので簡単に取り外すこともできる。
【0036】実施例2 図2は、本発明の針一体型シリンジの他の例を用いて密
封型に構成したものである。すなわち、本例の針一体型
シリンジ(A1)は、シリンジキャップ(4)の針挿着孔部(4
1)に注射針(3)の尖端を挿脱可能に密閉し得る閉塞用弾
性部材(43)を装填して用いる以外は実施例1と同様であ
る。また、上記シリンジ(A1)は、その全体が気密性パッ
ク材(5)で密閉被覆されていて、しかもシリンジ(A1)と
気密性パック材(5)との間の空間は減圧雰囲気に保持さ
れている。上記気密性パック材(5)には、中間層がアル
ミ製フィルムでその両面に樹脂製フィルムが積層され、
さらに内側の樹脂製フィルムにはホットメルト型接着フ
ィルムが用いられたものが用いられている。そして気密
性パック材(5)の内側雰囲気は例えば0.1〜300Torr程度
に減圧されている。
【0037】以上の構成により、シリンダ(1)の外壁の
殆どにはこの気密性パック材(5)が密着され、これによ
りポリカーボネート製シリンダ(1)の壁面からの透水が
防止されると共に、注射針(3)の先端は閉塞用弾性部材
(43)により密封されているので、シリンジ内に蒸留水や
所定の薬液(Y)を封入したままで携帯できかつ流通過程
にのせることができるので、緊急医療に対する即応性に
十分こたえ得るものである。なお、発明のシリンジ(A1)
においては、シリンジキャップ(4)はシリンダ(1)の先端
部に気密に嵌着するので、シリンジキャップ(4)には上
記閉塞用弾性部材(43)を別段充填しなくともよい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、注射針がシリンダ成形
時に一体的に埋設固定されると共に金属製の注射針とこ
れを埋設固定する成形樹脂との間は完全に密閉されるの
で、注射針の携帯・着脱が不要なシリンジが簡単に作製
できる。またシリンダは硬質熱可塑性樹脂にて成形され
るので、成形物には収縮力が十分に働きこれにより注射
針が埋設固定された部分からの液漏れが生じない針一体
型シリンジが得られる。さらに、シリンジキャップは、
中央部の挿着孔部にシリンダの針固定部を圧入して密閉
状態を保持して固定できると共に簡単に取り外すことが
できるので、注射針が一体的に固定されていても安全に
取り扱うことができる。またさらに、シリンジキャップ
が注射針の先端を密封できるように構成されているとき
は、シリンジに所定の薬液を封入したまま流通過程にの
せることができ、これにより急を要する薬液の注射等に
非常な便を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の針一体型シリンジの一例の縦断面図
【図2】本発明の針一体型シリンジの他の例を密封型と
したものの縦断面図
【符号の説明】
(A),(A1)…針一体型シリンジ (1)…シリンダ (2)…ピスト
ン (3)…注射針 (4)…シリン
ジキャップ (5)…気密性パック材 (11)…針固定部 (21)…ピスト
ン本体 (22)…弾性シール材 (31)…注射針
基端部 (41)…挿着孔部 (42)…外筒部 (43)…粘着部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 政美 千葉県柏市十余二348 昭和ゴム株式会社 内 (72)発明者 鈴木 ▲たく▼也 千葉県柏市十余二348 昭和ゴム株式会社 内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ及び該シリンダ先端に装
    着される注射針並びに上記シリンダ内に装填されるピス
    トンからなるシリンジであって、 上記シリンダは、硬質熱可塑性樹脂の射出成形品からな
    り、 前記注射針は、上記シリンダの成形時に一体成形されて
    シリンダ先端部に埋設固定されてなる針一体型シリン
    ジ。
  2. 【請求項2】 硬質熱可塑性樹脂は、その熱変形
    温度が高圧蒸気滅菌温度以上である請求項1記載の針一
    体型シリンジ。
  3. 【請求項3】 硬質熱可塑性樹脂が、環状ポリオ
    レフィン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリサ
    ルフォン、ポリエーテルスルフォン、PEEK、PPS
    から選択されるものである請求項2記載の針一体型シリ
    ンジ。
  4. 【請求項4】 ピストンが、粘度平均分子量18,0
    00〜30,000のポリカーボネートの射出成形品からなるピ
    ストン本体と、このピストン本体に装着されシリンダ壁
    との気密性を保持する弾性シール材とからなる請求項1
    又は2のいずれかに記載の針一体型シリンジ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の針一体型シリンジ
    に、注射針を挿入しうる先細り状でかつ先端が閉塞され
    た有底筒状の挿着孔部及び該注射針が埋設固定されたシ
    リンジ先端の針固定部を嵌挿して密閉しうる開口部を有
    し、かつ上記挿着孔部の少なくとも針固定部を嵌挿する
    筒部の肉厚が底部側から開口部側に向けて漸次薄くなる
    ように形成された硬質熱可塑性樹脂からなるシリンジキ
    ャップを具備することを特徴とする針一体型シリンジ。
  6. 【請求項6】 シリンジキャップが、1.6×104
    3.2×104kgf/cm2の引張り弾性率を有する硬質熱可塑性
    樹脂にて構成されてなる請求項5記載の針一体型シリン
    ジ。
  7. 【請求項7】 シリンジキャップが、メチルメタ
    クリレート、ナイロン、ポリカーボネート、環状ポリオ
    レフィン等の硬質熱可塑性樹脂から選択される1つであ
    る請求項5又は6に記載の針一体型シリンジ。
  8. 【請求項8】 シリンジキャップが、粘度平均分
    子量18,000〜30,000のポリカーボネートにて構成されて
    なる請求項5〜7のいずれかに記載の針一体型シリン
    ジ。
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