JPH0966050A - 医療用x線装置 - Google Patents

医療用x線装置

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JPH0966050A
JPH0966050A JP7248509A JP24850995A JPH0966050A JP H0966050 A JPH0966050 A JP H0966050A JP 7248509 A JP7248509 A JP 7248509A JP 24850995 A JP24850995 A JP 24850995A JP H0966050 A JPH0966050 A JP H0966050A
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subtraction
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imaging
mask
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JP7248509A
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Yusuke Miura
裕介 三浦
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検体の体軸回りの多方向からのサブトラク
ション像より選択された術作業上の最適な撮像方向から
X線透視像を撮像できるような位置にX線管、イメージ
インテンシファイア(I.I)を正確かつ自動的に移動
させる。 【解決手段】 X線管3、I.I4(撮像系)が被検体
Mの体軸回りに回転されながらマスク像群、ライブ像群
が撮像されサブトラクション像群が求められる。この動
作の際、角度検出器8等から適宜の位置特定情報が取り
込まれ記憶部24に記憶される。得られたサブトラクシ
ョン像はモニタ15に再生表示され、そこから選択され
たサブトラクション像の算出に用いたマスク像、ライブ
像の撮像時の撮像系の位置が、記憶部24に記憶された
情報を用いて位置特定部27により特定され、撮像系駆
動制御部10がその位置に撮像系を移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、カテー
テルを血管に挿入して手術するような術作業などのため
にX線透視像をリアルタイムで表示させる機能と、前記
術作業中に表示させるX線透視像の最適な撮像方向を決
めるために、被検体の体軸回りの複数の撮像方向からの
サブトラクション像群を求めて再生出力する機能を備え
た医療用X線装置に係り、特には、再生出力されている
複数のサブトラクション像の中から任意のサブトラクシ
ョン像を選択し、選択したサブトラクション像の算出に
用いたマスク像、ライブ像の撮像時のX線管、イメージ
インテンシファイア(I.I)の位置に、X線管とI.
Iを正確、かつ、自動的に移動させるように構成した医
療用X線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の医療用X線装置に用いられるX
線透視装置は、例えば、天板に載置された被検体を挟ん
でX線管とI.IとがC型アームの両端部に対向支持さ
れていて、このC型アームを駆動することでX線管と
I.I(撮像系)を対向状態を維持しつつ天板上の被検
体の体軸回りに回転させるように構成されている。ま
た、X線管からはX線が被検体に向けて照射され、その
X線が被検体を透過した透過X線がI.Iに入射されて
可視光に変換され、その可視光の像(X線透視像)をテ
レビカメラなどで撮像して出力するように構成されてい
る。そして、撮像系が被検体の体軸回りの任意の位置に
位置された状態で、X線管からX線を照射し、I.I、
テレビカメラなどを動作させることで、被検体の体軸回
りの任意の方向からのX線透視像が撮像される。また、
撮像系を被検体の体軸回りで回転させながらX線管から
X線を照射し、I.I、テレビカメラなどを動作させる
ことで、被検体の体軸回りの複数の撮像方向からのX線
透視像が連続して撮像される。
【0003】カテーテルを血管に挿入して手術するよう
な術作業などにおいては、被検体の体軸回りの最適な位
置に撮像系を位置させ、被検体の体軸回りの最適な撮像
方向からX線透視像を撮像してそれをモニタなどに表示
させ、その表示画面を観察しながら上記術作業が行われ
る。
【0004】上記最適な撮像方向は、術作業上有益な情
報(例えば、その術作業でカテーテルを挿入する血管や
その手術の対象の病巣部など)が撮像される撮像方向で
ある。この最適な撮像方向は、通常、サブトラクション
像に撮像される血管像を見て決められる。周知のように
サブトラクション像は、造影剤投与前の被検体からマス
ク像を撮像し、次に被検体に造影剤を投与し、造影剤投
与後の被検体からライブ像を撮像し、ライブ像からマス
ク像をサブトラクションして求められる。
【0005】上記最適な撮像方向を決める作業は、従
来、1方向からのサブトラクション像を求め、それを見
ながら撮像方向を調整する手順で行われるのが通例であ
った。すなわち、まず、最適な撮像方向からX線透視像
の撮像が行なえると思える位置に撮像系を位置させ、そ
の方向からのマスク像、ライブ像を撮像してサブトラク
ション像を求め、そのサブトラクション像を見て最適な
撮像方向か否かを判断し、最適でなかったと判断したと
きには、撮像系の位置を変更し、その方向からの新たに
マスク像、ライブ像を撮像してサブトラクション像を求
め、そのサブトラクション像を見て最適な撮像方向か否
かを判断するという動作を繰り返して、最適な撮像方向
を決めるものであった。
【0006】しかしながら、上述のような手順で最適な
撮像方向を決める場合、1方向からのサブトラクション
像を求めながら行うので、例えば、最適な撮像方向と判
断した方向よりも、より最適な撮像方向が他に存在する
こともあり、そのような術作業上の真に最適な撮像方向
が見つけ出し難いなどの不都合があった。また、上記手
順では、造影剤の被検体への投与を複数回行わなければ
ならないなど、被検体への負担が大きくなるし、作業を
行う術者や医師の作業負担も大きくなるなどの問題もあ
った。
【0007】そこで、造影剤投与前の被検体の体軸回り
に撮像系を回転させながらこの被検体の体軸回りの複数
の撮像方向からのマスク像群を連続して収集し、次に被
検体に造影剤を投与し、この造影剤投与後の被検体に対
して、上記マスク像群の撮像と同じ動作、同じ撮像条件
で被検体の体軸回りの複数の撮像方向からのディジタル
画像(ライブ像)群を連続して収集し、例えば、撮像さ
れた順にマスク像とライブ像とを順次サブトラクション
して、被検体の体軸回りの連続した複数の撮像方向から
のサブトラクション像群を求め、これらサブトラクショ
ン像を再生してモニタに表示出力して医師などに供する
ように構成された装置もある。この装置によれば、医師
などはモニタに再生表示される複数のサブトラクション
像を観察し、各画像を比較しながら最適な撮像方向を決
めることができる。また、造影剤の投与は1回で済むな
ど、被検体や医師、術者への負担を大幅に軽減させるこ
とができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。上述したような改良された従来例によっては、術
作業上において真に最適な撮像方向からのサブトラクシ
ョン像が決められるに過ぎない。先に説明した1方向か
らのサブトラクション像を見ながら最適な撮像方向を決
める場合には、毎回撮像系の位置を調整しながらサブト
ラクション像を得て最適な撮像方向を判断するので、最
適な撮像方向と判断したとき、撮像系はその最適な撮像
方向からX線透視像を撮像できるような位置に位置され
ている。しかしながら、この改良された従来例によれ
ば、被検体の体軸回りの多方向からのサブトラクション
像を予め求め、得られたサブトラクション像を再生表示
して、それを観察して術作業上において真に最適な撮像
方向からのサブトラクション像を決めるので、あるサブ
トラクション像が選択されても、そのサブトラクション
像の算出に用いたライブ像、マスク像の撮像時の撮像系
の位置に、X線透視装置のX線管、I.Iが実際に位置
しているわけではない。
【0009】上記従来例の場合、サブトラクション像が
選択されると、術者などの勘と経験などによって、その
サブトラクション像の算出に用いたライブ像、マスク像
の撮像時の撮像系の位置を推定し、その位置に撮像系を
位置させて術作業が行われており、結局、術作業に最適
な撮像方向が多方向からのサブトラクション像で決めら
れても、その最適な撮像方向からX線透視像を撮像でき
るような位置に撮像系を正確に位置させることができな
かった。
【0010】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、被検体の体軸回りの多方向からのサ
ブトラクション像を観察して術作業上の最適な撮像方向
を決め、その最適な撮像方向からX線透視像を撮像でき
るような位置に撮像系を正確に移動させることができる
医療用X線装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、被検体を挟んでX線管とイメージイン
テンシファイア(以下、I.Iと略す)とを対向支持
し、前記X線管とI.I(以下、X線管とI.Iを総称
する場合、撮像系ともいう)とが前記被検体の体軸回り
に回転可能に構成され、前記被検体の体軸回りの任意の
方向からX線透視像を撮像可能に構成されたX線透視装
置と、前記撮像されたX線透視像をディジタルデータに
変換してディジタル画像を得るデータ変換手段と、造影
剤投与前の被検体の体軸回りに前記撮像系を回転させな
がら連続して収集されたこの被検体の体軸回りの複数の
撮像方向からのディジタル画像(マスク像)群と、造影
剤投与後の被検体の体軸回りに前記撮像系を回転させな
がら連続して収集されたこの被検体の体軸回りの複数の
撮像方向からのディジタル画像(ライブ像)群とを、同
じ撮像方向ごとにサブトラクションして被検体の体軸回
りの複数の撮像方向からのサブトラクション像群を求め
る画像処理手段と、前記得られた複数のサブトラクショ
ン像を再生出力する再生出力手段と、前記X線透視装置
で撮像されるX線透視像またはそのディジタル画像をリ
アルタイムに表示する表示手段を備えた医療用X線装置
において、前記各サブトラクション像の算出に用いたマ
スク像、ライブ像の撮像時の前記撮像系の位置を特定す
るための位置特定情報を取り込む取込み手段と、前記取
り込まれた位置特定情報を記憶しておく記憶手段と、前
記再生出力手段により再生出力されている複数のサブト
ラクション像のうち、任意のサブトラクション像を選択
する選択手段と、前記選択されたサブトラクション像に
関連する位置特定情報を用いて、そのサブトラクション
像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の前記撮
像系の位置を特定し、その位置に前記撮像系を移動させ
る撮像系駆動制御手段とを備えたものである。
【0012】
【作用】この発明の作用は次のとおりである。まず、造
影剤投与前の被検体の体軸回りにX線透視装置のX線管
とI.I(撮像系)を回転させながらこの被検体の体軸
回りの複数の撮像方向からのX線透視像を連続して撮像
していき、撮像されるX線透視像をデータ変換手段を介
して順次ディジタルデータに変換してディジタル画像
(マスク像)群を収集する。次に、被検体に造影剤を投
与し、この造影剤投与後の被検体に対して、マスク像群
の撮像と同じ動作、撮像条件で被検体の体軸回りの複数
の撮像方向からのライブ像群を収集する。画像処理手段
は、収集されたマスク像群とライブ像群とを、同じ撮像
方向ごとにサブトラクションして被検体の体軸回りの複
数の撮像方向からのサブトラクション像群を求める。
【0013】上記サブトラクション像群を求めるまでの
動作において、取込み手段は、各サブトラクション像の
算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の撮像系の位
置を特定するための位置特定情報を取り込み、その情報
を記憶手段に記憶しておく。位置特定情報は、例えば、
マスク像やライブ像の撮像時の撮像系の回転速度、レー
ト(単位時間当たりの撮像枚数)、最後(最初)のサブ
トラクション像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮
像時の撮像系の位置情報や、あるいは、各サブトラクシ
ョン像の算出に用いた各マスク像、ライブ像の撮像時の
撮像系の撮像位置情報などである。
【0014】被検体の体軸回りの複数の撮像方向からの
サブトラクション像群が得られると、再生出力手段は、
得られた複数のサブトラクション像を再生出力する。医
師などはその再生出力される各サブトラクション像を観
察して術作業上において最適な撮像方向(その方向から
撮像されたマスク像、ライブ像から求めたサブトラクシ
ョン像)を決め、選択手段でそのサブトラクション像を
選択する。撮像系駆動制御手段は、選択されたサブトラ
クション像に関連する位置特定情報を用いて、そのサブ
トラクション像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮
像時の撮像系の位置を特定し、その位置に撮像系を移動
させ、位置させる。そして、その状態でX線透視像また
はそのディジタル画像を表示手段にリアルタイムに表示
しながら術作業が行われる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
一実施例を説明する。 <第1実施例>図1は、この発明の実施例に係る医療用
X線装置の全体の概略構成を示す図である。
【0016】図中、符号1はX線透視装置である。この
X線透視装置1は、天板2に載置された被検体Mを挟ん
でX線管3とイメージインテンシファイア(I.I)4
とがC型アーム5の両端部に対向支持されている。C型
アーム5は基台6に支持されていてモータなどの駆動機
構7によって図の矢印に示す方向に駆動されるようにな
っている。このC型アーム5の駆動によってX線管3と
I.I4(以下、X線管3とI.I4を総称する場合、
撮像系ともいう)は対向状態を維持しつつ天板2上の被
検体Mの体軸回りに回転されるようになっている。
【0017】上記回転動作によって変位されるX線管3
とI.I4の位置(角度)情報(撮像系の位置情報)は
角度検出器8によって検出される。この実施例では、
I.I4が被検体Mの真上(I.I4を上にしてX線管
3とI.I4とが被検体Mを挟んで鉛直方向に対向配置
された状態)を「0°」として、I.I4が図1の左側
に移動する方向を「+」の角度、逆に移動する方向を
「−」の角度にしてI.I4の角度情報(X線管3は
I.I4とともに回転されるので、以下では、I.I4
を基準として撮像系の位置(角度)情報を説明する)を
絶対角度で検出するようにしている。また、この実施例
では、図1において、X線管3が被検体Mの左横、I.
I4が被検体Mの右横に位置する状態から、その逆のX
線管3が被検体Mの右横、I.I4が被検体Mの左横に
位置する状態までの180°の間で回転できるようにな
っていて、I.14(X線管3)は絶対角度で「−90
°」〜「+90°」の範囲で表される位置(角度)に位
置される。
【0018】この角度検出器8は、例えば、駆動機構7
に設けられたポテンショメータからの出力電圧値をA/
D(アナログtoディジタル)変換し、その値で角度を検
出するように値成される。この実施例においては、I.
I4の角度に比例した電圧値がポテンショメータから出
力されるように構成され、I.I4の角度とポテンショ
メータからの出力電圧値とが1対1に対応されているの
で、このポテンショメータからの出力電圧値を読み取っ
てI.I4の角度を検出するようにした。
【0019】検出された角度情報は撮像系駆動制御部1
0およびそこを介して画像処理部20(処理制御部2
8)に取り込まれる。
【0020】撮像系駆動制御部10は、駆動機構7(C
型アーム5)の駆動制御(被検体Mの体軸回りの撮像系
の回転制御)を行う。撮像系駆動制御部10は、少なく
ともマスク像、ライブ像の撮像時のC型アーム5の駆動
制御と、指示された角度(位置)にI.I4(撮像系)
を位置させるようにC型アーム5を駆動する制御とを行
う。これら制御の詳細は後述するが、マスク像、ライブ
像の撮像時のC型アーム5の駆動制御においては、停止
状態から撮像系の回転を開始し、加速して所定速度にな
ると以後その速度で回転されるように制御する。撮像系
駆動制御部10は、この際の加速状態から回転速度が所
定速度になった否かの判断を行うが、これは、例えば、
ポテンショメータからの出力電圧値を時間で1次微分し
て現在の速度を求めこれを監視しながら回転速度が所定
速度になった否かの判断したり、ポテンショメータから
の出力電圧値を時間で2次微分して加速度を求め、これ
と回転開始からの経過時間などから回転速度が所定速度
になった否かの判断するなどの構成で実現される。ま
た、例えば、常に一定の加速度で回転する場合には回転
開始から何度ぐらい回転されたときに所定速度になるか
が経験的にまたは実験的に予め求められるので、その角
度だけ回転されたときに所定速度になったと判断するこ
とも可能である。
【0021】後述するスイッチによってマスク像やライ
ブ像、所定方向からのX線透視像の撮像が指示される
と、X線高電圧発生装置9に制御されてX線管3から被
検体Mに向けてX線が照射される。このX線が被検体M
を透過した透過X線はI.I4に入射して可視光に変換
され、その可視光の像(X線透過像)がテレビカメラ1
1で撮像される。テレビカメラ11によって撮像された
X線透視像は、カメラコントロールユニット(CCU)
12などに制御され、後述するように設定された撮像レ
ート(単位時間当たりの撮像枚数)で出力される。
【0022】撮像されたX線透過像(アナログデータ)
は切替え器13の入力端aに入力される。切替え器13
が出力端b側に切り替えられているときには、X線透過
像は表示制御部14に与えられて撮像中のX線透過像が
リアルタイムでモニタ15に表示される。このモニタ1
5はこの発明における表示手段に相当する。一方、切替
え器13が出力端c側に切り替えられているときには、
X線透過像は、データ変換手段としてのA/D変換器1
6に与えられてディジタルデータに変換され、ディジタ
ルデータに変換されたディジタル画像が画像処理部20
に与えられる。
【0023】画像処理部20は、マスク像を記憶してお
くための記憶部21、ライブ像を記憶しておくための記
憶部22、サブトラクション像を記憶しておくための記
憶部23、後述する位置特定情報を記憶しておくための
記憶部24、マスク像とライブ像をサブトラクションし
てサブトラクション像を求める演算部25、再生処理部
26、位置特定部27、処理制御部28などを備えてい
る。
【0024】マスク像の撮像動作の際に画像処理部20
に与えられるディジタル画像(マスク像)は記憶部21
に記憶され、ライブ像の撮像動作の際に画像処理部20
に与えられるディジタル画像(ライブ像)は記憶部22
に記憶される。演算部25は記憶部21、22に記憶さ
れているマスク像とライブ像とをサブトラクションして
サブトラクション像を求め記憶部23に記憶させる。こ
の記憶部21、22、23、演算部25は、この発明に
おける画像処理手段を構成する。
【0025】上記サブトラクション像の算出が完了する
までの一連の動作において位置特定情報が取り込まれて
記憶部24に記憶される。この実施例では、マスク像、
ライブ像の撮像時の撮像レートR、マスク像、ライブ像
の撮像時のX線管3、I.I4(撮像系)の回転速度
ω、マスク像、ライブ像の撮像時の撮像系の回転方向
f、最後尾のサブトラクション像の算出に用いたマスク
像、ライブ像の撮像時のI.I4の角度φEなどを位置
特定情報にしている。撮像レートR、回転速度ω、回転
方向fは、マスク像の撮像に先立って条件設定部31か
ら設定されて処理制御部28に取り込まれ、角度φEは
マスク像、ライブ像の撮像時に角度検出器8から処理制
御部28に取り込まれる。なお、記憶部24はこの発明
における記憶手段に相当し、処理制御部28はこの発明
における取込み手段を構成する。
【0026】再生処理部26は、再生指示スイッチ32
からの指示によって、記憶部23に記憶されているサブ
トラクション像を順次再生してD/A(ディジタルtoア
ナログ)変換器17に与え、アナログデータに変換させ
て表示制御部14に与え、モニタ15に再生表示させ
る。これら再生処理部26、D/A変換器17、表示制
御部14、モニタ15は、この発明における再生出力手
段を構成する。
【0027】選択手段としての選択スイッチ33は、医
師などによりモニタ15に再生表示されているサブトラ
クション像から任意のサブトラクション像を選択指示す
るためのスイッチである。
【0028】位置特定部27は、後述するような方法
で、選択スイッチ32で選択指示されたサブトラクショ
ン像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の撮像
系の位置(I.I4の角度)を算出し、撮像系駆動制御
部10に与える。この位置特定部27と撮像系駆動制御
部10は、この発明における撮像系駆動制御手段を構成
する。
【0029】スイッチ34は、マスク像、ライブ像の撮
像を指示するためのスイッチであり、スイッチ35は、
リアルタイムのX線透視像の撮像を指示するためのスイ
ッチである。これらスイッチ34、35が押されている
間、I.14やテレビカメラ11、CCU12などが動
作状態にされ、これらスイッチ34、35が押されるこ
とに基づき所定のタイミングでX線管3からはX線が照
射される。また、スイッチ34、スイッチ35は切替え
器13の切り替え指示も兼ねていて、スイッチ34が押
されると切替え器13は出力端c側に切り替えられ、一
方、スイッチ33が押されると切替え器13は出力端b
側に切り替えられるようになっている。
【0030】スイッチ36は、位置特定部27で特定さ
れたI.I4の角度にI.I4を移動(撮像系を移動)
させる指示を与えるためのスイッチである。
【0031】処理制御部28は、条件設定部31からの
設定条件やI.I4の角度情報を取り込み、また、スイ
ッチ32〜36からの指示に応じて後述するように各部
の制御を行ったりする。
【0032】上記構成を有する実施例装置の動作を以下
に説明する。まず、この実施例によるサブトラクション
像を得るまでの動作を説明する。この動作において、最
初に術者などにより撮像レートR、回転速度ω、回転方
向fが条件設定部31から設定される。設定されたこれ
ら撮像条件(R、ω、f)は処理制御部28に取り込ま
れる。
【0033】ここで、撮像レートRは1秒間に撮像され
るX線透視像の枚数(枚数/秒)、回転速度ωは撮像系
が1秒間に移動する角度(°/秒)とする。また、回転
方向fは、I.I4が図1の反時計回りに回転する場合
を「+」方向、時計回りに回転する場合を「−」方向と
する。
【0034】処理制御部28は、取り込んだ撮像条件
(R、ω、f)を位置特定情報を記憶しておくための記
憶部24に記憶するとともに、撮像レートRをCCU1
2に与え、回転速度ωと回転方向fを撮像系駆動制御部
10に与える。
【0035】撮像系駆動制御部10は与えられた回転方
向fに応じて、撮像系を回転方向に応じた初期位置に移
動させ待機する。なお、ここでは、回転方向fが「+」
方向の場合の初期位置を、I.I4が「−90°」に位
置される位置とし、回転方向fが「−」方向の場合の初
期位置を、I.I4が「+90°」に位置される位置と
する。
【0036】この状態で、造影剤投与前の被検体Mの体
軸回りの複数の撮像方向からのマスク像の撮像がなされ
る。すなわち、スイッチ34が押されると、処理制御部
28は、切替え器13を出力端c側に切り替え、I.I
4、テレビカメラ11、CCU12、A/D変換器14
を動作状態にし、A/D変換器14から与えられるディ
ジタル画像をマスク像を記憶しておくための記憶部21
側に記憶するように指示し、撮像系駆動制御部10に
(マスク像の)撮像開始を指示する。
【0037】撮像系駆動制御部10は、撮像系が初期位
置に位置されている状態から回転を開始し、設定された
回転角度ωへと徐々に加速していく。そして、撮像系の
回転速度がωに達すると、X線高電圧発生装置9にX線
照射の開始指示を与え、撮像系を回転速度ωに維持して
回転していく。これにより、撮像系の回転速度がωに達
して以後、撮像系が被検体Mの体軸回りに設定された回
転速度ωで回転しながら、設定された撮像レートRでマ
スク像が順次撮像され、マスク像を記憶しておくための
記憶部21に順次記憶されていく。また、このマスク像
の撮像中、I.I4の角度情報が角度検出器8でリアル
タイムに検出され、処理制御部28はそのI.I4の角
度情報を撮像系駆動制御部10を介してリアルタイムで
取り込む。
【0038】スイッチ34の押下が解除されると、処理
制御部28は、撮像系駆動制御部10、X線高電圧発生
装置9を介してX線管3からのX線照射を停止させ、
I.I4、テレビカメラ11、CCU12、A/D変換
器14の動作状態を停止させてマスク像の撮像を終了す
る。また、処理制御部28は、スイッチ34の押下が解
除された最後のマスク像の撮像時のI.I4の角度情報
を一時記憶しておく。
【0039】マスク像の撮像が終了すると、撮像系駆動
制御部10は、X線管3、I.I4をマスク像撮像時と
同じ初期位置に戻して次のライブ像の撮像に備える。
【0040】次に、被検体Mに造影剤が投与され、造影
剤投与後の被検体Mの体軸回りの複数の撮像方向からの
マスク像の撮像がなされる。すなわち、スイッチ34が
押されると、処理制御部28は、切替え器13を出力端
c側に切り替え、I.I4、テレビカメラ11、CCU
12、A/D変換器14を動作状態にし、A/D変換器
14から与えられるディジタル画像をライブ像を記憶し
ておくための記憶部22側に記憶するように指示し、撮
像系駆動制御部10に(ライブ像の)撮像開始を指示す
る。
【0041】撮像系駆動制御部10は、マスク像の撮像
時と同じ動作制御を行う。すなわち、撮像系が初期位置
に位置されている状態から回転を開始し、設定された回
転角度ωへと徐々に加速していき、撮像系の回転速度が
ωに達すると、X線照射を開始させ、以後、撮像系を回
転速度ωに維持して回転していく。これで、撮像系の回
転速度がωに達して以後、撮像系が被検体Mの体軸回り
に設定された回転速度ωで回転しながら、設定された撮
像レートRでライブ像が順次撮像され、ライブ像を記憶
しておくための記憶部22に順次記憶されていく。ま
た、このライブ像の撮像中も処理制御部28はI.I4
の角度情報を撮像系駆動制御部10を介してリアルタイ
ムで取り込む。
【0042】そして、スイッチ34の押下が解除される
と、処理制御部28は、マスク像の撮像終了時と同様の
制御、動作を行い、ライブ像の撮像を終了させ、最後の
ライブ像の撮像時のI.I4の角度情報を一時記憶して
おく。また、このとき、処理制御部28は、演算部25
にサブトラクション像の算出開始を指示する。
【0043】演算部25は、記憶部21、22から同じ
撮像方向(同じI.I4の角度)で撮像されたマスク像
とライブ像とを順次読み出し、サブトラクションしてそ
の撮像方向のサブトラクション像を求め、サブトラクシ
ョン像を記憶しておくための記憶部23に順次記憶して
いく。
【0044】ここで、マスク像、ライブ像の撮像におけ
る撮像系の回転動作はともに同じ初期位置から同じ加速
度で同じ回転速度ωへと加速されるものであるから、最
初のマスク像を撮像したときの撮像系の撮像方向(I.
I4の角度)と、最初のライブ像を撮像したときの撮像
系の撮像方向(I.I4の角度)とは同じであると考え
られる。また、マスク像、ライブ像の撮像は同じ撮像レ
ートRで撮像されるので、2枚目以降のライブ像、ライ
ブ像も同じ撮像方向で(同じI.I4の角度のもとで)
撮像されたものと考えられる。従って、ここでは、演算
部25は、撮像された順にマスク像、ライブ像をサブト
ラクションすることで、同じ撮像方向ごとにサブトラク
ション像を求めるものとする。
【0045】ところで、マスク像、ライブ像の撮像の終
了はスイッチ34の押下の解除でなされ、これは術者な
どにより行われるので、双方の像の撮像終了タイミング
が必ずしも一致するとは限らない。サブトラクション像
は同じ撮像方向で撮像された一対のマスク像とライブ像
とをサブトラクションして求められるので、例えば、撮
像されたマスク像の枚数よりも、撮像されたライブ像の
枚数の方が少ない場合、得られるサブトラクション像の
最後尾のサブトラクション像は、最後に撮像されたライ
ブ像とそれと対になる(同じ撮像方向で撮像された)マ
スク像をサブトラクションして得られたものである。従
って、この場合には、処理制御部28は、一時記憶して
いる最後のライブ像の撮像時のI.I4の角度を、最後
尾のサブトラクション像の算出に用いたマスク像、ライ
ブ像が撮像されたI.I4の角度φEとして、位置特定
情報を記憶しておくための記憶部24に記憶する。一
方、上記と逆に撮像されたマスク像の枚数よりも、撮像
されたライブ像の枚数の方が多い場合、得られるサブト
ラクション像の最後尾のサブトラクション像は、最後に
撮像されたマスク像とそれと対になるライブ像をサブト
ラクションして得られたものであるので、この場合に
は、処理制御部28は、一時記憶している最後のマスク
像の撮像時のI.I4の角度を角度φEとして記憶部2
4に記憶する。
【0046】また、演算部25は、サブトラクション像
の算出が終了すると、求めたサブトラクション像の総枚
数IAを処理制御部28に与え、処理制御部28はこの
サブトラクション像の総枚数IAを記憶部24に記憶す
る。
【0047】次に、得られたサブトラクション像の再生
表示と、サブトラクション像の選択の動作を説明する。
術者などによってスイッチ32が押されると、処理制御
部28は、再生開始を再生処理部26に指示する。再生
処理部26は、再生開始が指示されると記憶部23に記
憶されているサブトラクション像を順次読み出し、D/
A変換器17、表示制御部14を介してモニタ15に再
生表示させる。このとき、再生処理部26は、モニタ1
5に再生表示中のサブトラクション像が、最初のサブト
ラクション像(最初に撮像されたマスク像、ライブ像か
ら得られたサブトラクション像)から何番目のものであ
るかを常に把握している。
【0048】医師などは、モニタ15に再生表示されて
いるサブトラクション像を観察して、以後に行う術作業
を行う上で最適なサブトラクション像を決め、そのサブ
トラクション像をスイッチ33で選択する。スイッチ3
3から選択指示されると、処理制御部28は再生処理部
26から選択されたサブトラクション像が最初のサブト
ラクション像から何番目のものであるかを受け取り、そ
の番号ISを記憶部24に記憶する。そして、位置特定
部27に選択されたサブトラクション像の算出に用いた
マスク像、ライブ像の撮像時の撮像系の位置(I.I4
の角度)θを特定する指示を与える。
【0049】これにより、位置特定部27は記憶部24
に記憶されている情報を以下の特定式に代入して上記撮
像位置θを特定する。
【0050】 θ=φE−(+|ω|)×(IA−IS)/R ……… θ=φE−(−|ω|)×(IA−IS)/R ………
【0051】なお、式は回転方向fが「+」方向に設
定された場合の特定式であり、式は回転方向fが
「−」方向に設定された場合の特定式である。また、 θ:選択されたサブトラクション像の算出に用いたマス
ク像、ライブ像の撮像時のI.I4の角度(撮像系の位
置)〔°:−90°〜+90°〕、 φE:最後尾のサブトラクション像の算出に用いたマス
ク像、ライブ像の撮像時のI.I4の角度(撮像系の位
置)〔°:−90°〜+90°〕、 ω:マスク像、ライブ像の撮像時の撮像系の回転速度
〔°/秒〕、 IA:得られたサブトラクション像の総枚数〔枚数〕、 IS:選択されたサブトラクション像の最初のサブトラ
クション像から数えた枚数〔枚数〕、 R:マスク像、ライブ像の撮像時の撮像レート〔枚数/
秒〕、 である。ただし、〔〕内は単位を示す。
【0052】位置特定部27は、上記特定式により特定
したθを撮像系駆動制御部10に与える。
【0053】次に、術作業の準備と術作業中の動作を説
明する。まず、術者などはスイッチ36を押す。これに
より、処理制御部28は、位置特定部27から与えられ
たI.I4の角度θにI.I4を位置させるように、撮
像系を移動させる指示を撮像系駆動制御部10に与え
る。
【0054】この指示により、撮像系駆動制御部10
は、与えられた角度θにI.I4が位置されるように撮
像系を移動(回転)させる。この制御の一例として、例
えば、以下の手順で制御すればよい。まず、現在のI.
I4の角度を角度検出器8から取込み、その角度と指示
された角度θとを比較して回転方向を決める。例えば、
現在のI.I4の角度が「+10°」でθが「−10
°」であればI.I4を時計回りに回転させなければな
らないので回転方向は「−」方向であり、現在のI.I
4の角度が「−5°」でθが「+30°」であれば回転
方向は上記と逆に「+」方向である(図1参照)。そし
て、上記で決めた方向に撮像系を回転させ、この回転中
のI.I4の角度を角度検出器8から順次取込んで指示
された角度θと比較し、双方の角度が一致した状態で
I.I4が停止するように回転を停止させる。
【0055】これにより、選択したサブトラクション像
の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の位置に撮
像系、すなわち、X線管3とI.I4とが位置される。
つまり、術作業を行う上で最適な撮像方向からのX線透
視像を撮像できる状態になっている。
【0056】次に、スイッチ35を押すことで、処理制
御部28は、切替え器13を出力端b側に切り替え、
I.I4、テレビカメラ11、CCU12を動作状態に
し、撮像系駆動制御部10、X線高電圧発生装置9を介
してX線管3からX線の照射を開始させる。これによ
り、術作業を行う上で最適な撮像方向からのX線透視像
がリアルタイムにモニタ15に表示され、医師などはこ
の表示画面を観察しながら術作業を行う。なお、スイッ
チ35の押下が解除されると、X線透視像の撮像が停止
される。
【0057】上述したように、この実施例によれば、術
作業を行う上での最適な撮像方向を、被検体の体軸回り
の多方向からのサブトラクション像の中から選択するこ
とができ、選択されたサブトラクション像の算出に用い
たマスク像、ライブ像の撮像時の位置に撮像系(X線
管、I.I)を正確に位置させることができる。また、
この実施例によれば、サブトラクション像を選択するこ
とで、術作業を行う上での最適な撮像方向からX線透視
像を撮像できるような位置を自動的に特定し、その位置
への撮像系の移動も自動的に行うので、術作業を行う上
での最適な撮像方向からX線透視像を撮像できるような
位置へ撮像系を位置させる術者などの作業が大幅に軽減
される。
【0058】なお、術作業の後、術後の確認などのため
に、撮像系(X線管3、I.I4)の位置をそのまま
に、サブトラクション像を得る場合があるが、この実施
例でもそのような場合に容易に対応できる。例えば、上
記マスク像、ライブ像の撮像時の制御のうち、X線管
3、I.I4の回転を行わないようにすれば、X線管
3、I.I4の位置を術作業時の位置に固定させた状態
でマスク像、ライブ像が得られ、それら画像からサブト
ラクション像を求め、求めたサブトラクション像をD/
A変換器17に与えれば、最適な撮像方向からのサブト
ラクション像をモニタ15に表示させることができる。
この変形例や後述する各変形例は、後で説明する各実施
例においても同様に変形実施可能である。
【0059】また、図1では動作説明を分かりやすくす
るために、条件設定部31やスイッチ32〜36を分け
て描いているが、その全て、あるいは、その一部が1台
の設定盤に組み込まれるように構成されていてもよい。
【0060】さらに、上記実施例では、撮像されたライ
ブ像を記憶部22に全て記憶すると説明したが、ライブ
像の撮像と並行してサブトラクション像を求めるよう
に、すなわち、ライブ像が撮像されるごとに記憶部21
に記憶されているマスク像群から同じ撮像方向から撮像
されたマスク像を読み出してサブトラクションしてその
ライブ像についてのサブトラクション像を求めるように
すれば、撮像されたライブ像を全て記憶部22に記憶し
ておく必要はない。
【0061】また、上記実施例では、術作業中にX線透
視像をそのままモニタ15に表示するようにしたが、例
えば、切替え器13を省略し、術作業中に撮像されるX
線透視像もA/D変換器16でディジタル画像に変換
し、画像処理部20、D/A変換器17、表示制御部1
4を介してモニタ15に表示するようにしてもよい。こ
の場合には、術作業中にモニタ15に表示される画像に
対して画像処理部20で適宜の画像処理を施すことも可
能になる。
【0062】<第2実施例>第2実施例の基本的な構成
も図1と同様であるが、この第2実施例の位置特定部2
7では、第1実施例と異なる特定式で術作業用のI.I
4の角度θを特定する。これを以下に示す。
【0063】 θ=φS+(+|ω|)×IS/R ……… θ=φS+(−|ω|)×IS/R ………
【0064】なお、式は回転方向fが「+」方向に設
定された場合の特定式であり、式は回転方向fが
「−」方向に設定された場合の特定式である。また、
θ、ω、IS、Rは、上記第1実施例と同様に、それぞ
れ、θ:選択されたサブトラクション像の算出に用いた
マスク像、ライブ像の撮像時のI.I4の角度(撮像系
の位置)〔°:−90°〜+90°〕、ω:マスク像、
ライブ像の撮像時の撮像系の回転速度〔°/秒〕、I
S:選択されたサブトラクション像の最初のサブトラク
ション像から数えた枚数〔枚数〕、R:マスク像、ライ
ブ像の撮像時の撮像レート〔枚数/秒〕である。
【0065】φSは、最初のサブトラクション像の算出
に用いたマスク像、ライブ像の撮像時のI.I4の角度
(撮像系の位置)〔°:−90°〜+90°〕である。
このφSは、最初のマスク像、ライブ像の撮像時のI.
I4の角度であり、これは、撮像系が初期位置にある状
態から回転開始され、加速状態を経て設定された回転速
度ωに到達して最初のマスク像やライブ像を撮像すると
きの角度検出器8からのI.I4の検出角度を取り込め
ばよい。また、このφSは、マスク像の撮像時に取り込
んでもよいし、ライブ像の撮像時に取り込んでもよい。
【0066】上記特定式、によっても、第1実施例
の計算式、と同じ結果(θ)を得ることができる。
【0067】なお、この第2実施例の場合、得られたサ
ブトラクション像の総枚数IAや最後尾のサブトラクシ
ョン像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の
I.I4の角度φEは不要である。この実施例の場合、
記憶部24には、上記φS、ω、IS、Rが記憶され
る。
【0068】<第3実施例>第3実施例の基本的な構成
は図1と略同様であるが、この第3実施例では、術作業
用のI.I4の角度θを、第1、第2実施例にように特
定式を使って特定するのではなく、図2に示すように、
求められた各サブトラクション像SG1、SG2、SG
3、…、SGnについて、算出に用いたマスク像、ライ
ブ像の撮像時のI.I4の角度を関連付けて記憶してお
き、サブトラクション像が選択されると、それに対応す
るI.I4の角度を読み出すように構成した。
【0069】この第3実施例装置の動作を第1、第2実
施例と相違する部分を中心に簡単に説明する。
【0070】まず、第1実施例と同様に、被検体Mの体
軸回りの多方向からのマスク像群、ライブ像群の撮像を
行うのであるが、この第3実施例では、マスク像群(ま
たは/およびライブ像群)の撮像時に、撮像される全て
のマスク像(または/およびライブ像)の撮像時のI.
I4の角度を取り込んで記憶しておく。
【0071】そして、サブトラクション像の算出の際
に、求めたサブトラクション像の算出に用いたマスク
像、ライブ像の撮像時のI.I4の角度(上記で予め取
り込まれ記憶されている)をそのサブトラクション像に
関連付けて記憶部24に記憶していく。この処理を算出
する全てのサブトラクション像について行う。これによ
り、図2のように、求められた各サブトラクション像S
G1、SG2、SG3、…、SGnについて、算出に用
いたマスク像、ライブ像の撮像時のI.I4の角度を関
連付けて記憶部24に記憶される。なお、各サブトラク
ション像に関連付けて撮像時のI.I4の角度を記憶す
る方法としては、例えば、最初のサブトラクション像か
ら数えた番号(第1、第2実施例のISに相当する)を
介して行えばよい(図2参照)。また、サブトラクショ
ン像は同じ撮像方向から撮像されたマスク像とライブ像
を用いて求められるのであるから、撮像時のI.I4の
角度の取込みは、マスク像群の撮像時、ライブ像群の撮
像時のいずれで行ってもよい。
【0072】次に、得られたサブトラクション像がモニ
タ15に再生表示され、その中から任意のサブトラクシ
ョン像が選択されると、処理制御部28は、再生処理部
26から選択されたサブトラクション像の(最初のサブ
トラクション像から数えた)番号(IS)を受け取り、
それを位置特定部27に与えるとともに術作業用のI.
I4の角度θの特定を指示する。これにより、位置特定
部27は、与えられたISをキーにして記憶部24を検
索し、選択されたサブトラクション像に関連して記憶さ
れたI.I4の角度、すなわち、選択されたサブトラク
ション像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の
I.I4の角度(θ)を読み出し、それを撮像系駆動制
御部10に与える。以後は第1実施例と同様である。
【0073】このように構成しても、選択されたサブト
ラクション像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像
時のI.I4の角度θ(撮像系の位置)を特定すること
ができる。
【0074】なお、この第3実施例の場合、第1、第2
実施例のようにω、R、IA、φE、φSなどを記憶部
24に記憶しておく必要はなく、従って、図1中の条件
設定部31も省略される。
【0075】ところで、撮像時のI.I4の角度の取込
みとその記憶とをマスク像群、ライブ像群の撮像の双方
で行った場合、サブトラクション像の算出時に各マスク
像の撮像時のI.I4の角度と、各ライブ像の撮像時の
I.I4の角度とを比較して、同じI.I4の角度の
(同じ撮像方向から撮像された)マスク像とライブ像を
記憶部21、22から読み出してサブトラクション像を
求めることができる。このようにサブトラクション像を
求めることで、例えば、撮像系が初期位置から加速され
る際の加速度がマスク像群の撮像時とライブ像群の撮像
時とでずれが生じ、最初のマスク像の撮像時のI.I4
の角度と最初のマスク像の撮像時のI.I4の角度とが
ずれたような場合などにおいて、撮像方向がずれたマス
ク像とライブ像からサブトラクション像が算出されるよ
うな不都合が解消される。なお、これについては、上記
第1、第2実施例においても同様に適用実施可能であ
る。
【0076】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、被検体の体軸回りの多方向からのサブトラ
クション像を求める際に各サブトラクション像の算出に
用いたマスク像、ライブ像の撮像時の撮像系の位置を特
定するための位置特定情報を取り込んで記憶しておき、
後でサブトラクション像が選択されるとそのサブトラク
ション像に関連する位置特定情報を用いて、そのサブト
ラクション像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像
時の撮像系の位置を特定し、その位置に撮像系を移動さ
せるように構成したので、術作業上の最適な撮像方向を
被検体の体軸回りの多方向からのサブトラクション像群
の中から選択することができ、また、選択したサブトラ
クション像の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時
の位置に撮像系を正確に移動させ、位置させることがで
きる。
【0077】しかも、選択されたサブトラクション像の
算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の位置への撮
像系の移動は自動的に行なわれるので、医師などはサブ
トラクション像を選択することで術作業に最適な撮像方
向からX線透視像を撮像できるような位置に撮像系を移
動させることができ、医師などの作業負担が大幅に軽減
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る医療用X線装置の全体
の概略構成を示す図である。
【図2】第3実施例の位置特定情報の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 … X線透視装置 3 … X線管 4 … イメージインテンシファイア(I.I) 5 … C型アーム 7 … C型アームの駆動機構 8 … 角度検出器 10 … 撮像系駆動制御部 14 … 表示制御部 15 … モニタ 16 … A/D変換器(データ変換手段) 16 … D/A変換器 21 … マスク像記憶用の記憶部 22 … ライブ像記憶用の記憶部 23 … サブトラクション像記憶用の記憶部 24 … 位置特定情報記憶用の記憶部(記憶手段) 25 … 演算部 26 … 再生処理部 27 … 位置特定部 33 … サブトラクション像選択用のスイッチ(選択
手段) M … 被検体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体を挟んでX線管とイメージインテ
    ンシファイア(以下、I.Iと略す)とを対向支持し、
    前記X線管とI.I(以下、X線管とI.Iを総称する
    場合、撮像系ともいう)とが前記被検体の体軸回りに回
    転可能に構成され、前記被検体の体軸回りの任意の方向
    からX線透視像を撮像可能に構成されたX線透視装置
    と、前記撮像されたX線透視像をディジタルデータに変
    換してディジタル画像を得るデータ変換手段と、造影剤
    投与前の被検体の体軸回りに前記撮像系を回転させなが
    ら連続して収集されたこの被検体の体軸回りの複数の撮
    像方向からのディジタル画像(マスク像)群と、造影剤
    投与後の被検体の体軸回りに前記撮像系を回転させなが
    ら連続して収集されたこの被検体の体軸回りの複数の撮
    像方向からのディジタル画像(ライブ像)群とを、同じ
    撮像方向ごとにサブトラクションして被検体の体軸回り
    の複数の撮像方向からのサブトラクション像群を求める
    画像処理手段と、前記得られた複数のサブトラクション
    像を再生出力する再生出力手段と、前記X線透視装置で
    撮像されるX線透視像またはそのディジタル画像をリア
    ルタイムに表示する表示手段を備えた医療用X線装置に
    おいて、前記各サブトラクション像の算出に用いたマス
    ク像、ライブ像の撮像時の前記撮像系の位置を特定する
    ための位置特定情報を取り込む取込み手段と、前記取り
    込まれた位置特定情報を記憶しておく記憶手段と、前記
    再生出力手段により再生出力されている複数のサブトラ
    クション像のうち、任意のサブトラクション像を選択す
    る選択手段と、前記選択されたサブトラクション像に関
    連する位置特定情報を用いて、そのサブトラクション像
    の算出に用いたマスク像、ライブ像の撮像時の前記撮像
    系の位置を特定し、その位置に前記撮像系を移動させる
    撮像系駆動制御手段とを備えたことを特徴とする医療用
    X線装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000157528A (ja) * 1998-11-23 2000-06-13 Siemens Ag 脈動運動する血管或いは器官のx線画像の撮影方法並びにこの方法を実施するためのx線装置
US6834994B2 (en) 2002-04-03 2004-12-28 Kabushiki Kaisha Toshiba X-ray imaging apparatus for subtraction angiography
JP2008194538A (ja) * 2008-05-26 2008-08-28 Toshiba Corp X線画像撮影装置

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