JPH0965984A - 過電流防止装置 - Google Patents

過電流防止装置

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JPH0965984A
JPH0965984A JP7222982A JP22298295A JPH0965984A JP H0965984 A JPH0965984 A JP H0965984A JP 7222982 A JP7222982 A JP 7222982A JP 22298295 A JP22298295 A JP 22298295A JP H0965984 A JPH0965984 A JP H0965984A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理板にPTC特性を有する発熱体を設けた
加熱器では、温度が低い通電初期には過電流が流れる。 【解決手段】 調理板10に皮膜形成され、電気的に並
列接続されたPTC特性を有する各発熱体22に対し
て、ダイオード44a,44bを極性を変えて電気的に
直列接続し、各発熱体22への通電初期に各ダイオード
44a,44bに並列接続された各リレー45a,45
bをオフし、各ダイオード44a,44bの半波整流作
用により各発熱体22に交互に通電することで、過電流
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用および業務
用の調理用ホットプレート等の加熱器において、通電初
期の過電流を防止する過電流防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の調理用ホットプレートには、図1
1に示すように、ホットプレート本体1側に抵抗変化率
の少ないニクロム発熱体等のシーズヒータ2が装備さ
れ、このシーズヒータ2上に調理板3を載置して調理板
3上の調理物を加熱するものがあり、サーモスタットや
サーミスタ等の温度センサにより調理板3の温度を検知
し、これに基づいてシーズヒータ2への通電を制御して
調理板3の温度調整を行っていた。
【0003】しかしながら、この種の調理用ホットプレ
ートにおいては、主にシーズヒータの輻射熱によって調
理板を加熱するので、調理板表面上の熱分布が不均一で
熱効率が悪く、さらにホットプレート本体側にシーズヒ
ータが装備されているので、調理板を取り外したときに
シーズヒータが露出して見栄えが悪く、ホットプレート
本体側の清掃性も悪かった。
【0004】そこで、近年では、調理板の裏面側に発熱
体を一体的に取り付けて発熱させることにより、熱効率
の向上およびシーズヒータ廃止による見栄え、清掃性の
向上を図った調理用ホットプレートが提案されている。
特に、発熱体として負特性(NTC特性)または正特性
(PTC特性)を有する面状発熱体を用いると、負荷の
状況すなわち調理板に載置した調理物により調理板の温
度が下がると抵抗値が変化するといった特性により、調
理板の温度を検知する自己センサ機能や局部加熱機能、
さらには異常発熱を自己制御する安全機能を付加するこ
とができ、従来のシーズヒータを用いたホットプレート
に比べて機能性に優れたホットプレートを提供できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発熱体
としてPTC特性を有する面状発熱体を用いた場合に
は、温度が低い(例えば、室温)ときには抵抗値が低い
といった特性により、通電初期には抵抗値が低く過電流
が流れるため、公称電力をオーバーしたり、制御回路、
電装回路等の許容電流を高く設定する必要があり、使用
上の課題となっていた。
【0006】本発明は、上記に鑑み、PTC特性を有す
る発熱体が加熱容器に一体的に設けられた加熱器におけ
る通電初期の過電流を防止する過電流防止装置の提供を
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、複数の正特性を有する発熱体が電気的に並列接続
されて加熱容器に一体的に設けられた加熱器に対して用
いられ、各発熱体への通電を時間的にずらす通電ずらし
手段と、各発熱体への通電初期に前記通電ずらし手段を
作動させる制御手段とを備えている。
【0008】そして、通電ずらし手段は、各発熱体に極
性を変えて電気的に直列接続されたダイオード、あるい
は各発熱体に電気的に直列接続されたスイッチ素子とさ
れている。
【0009】また、発熱体に電気的に直列接続された補
助抵抗体と、発熱体への通電初期に補助抵抗体に通電す
る制御手段とを設けたり、負特性を有する補助抵抗体を
設けている。
【0010】これにより、各発熱体への通電初期におい
て、各ダイオードの半波整流作用により各発熱体への通
電を時間的にずらしたり、各スイッチ素子を順次オンし
て各発熱体への通電を時間的にずらしたり、あるいは補
助抵抗体に通電して抵抗値を増大させたり、補助抵抗体
が負特性を有する場合には発熱体の抵抗値の変化と補助
抵抗体の抵抗値の変化を相殺させることにより、各発熱
体に流れる電流を抑えて、過電流を防止する。また、過
電流を防止した後には、各ダイオードを短絡したり、各
スイッチ素子をオンしたままの状態にしたり、補助抵抗
体を短絡する等して、通常の通電状態に戻すことで加熱
容器をスピーディーに所定の温度に立ち上げる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態を、調理
用ホットプレートに適用した状態として説明する。調理
用ホットプレートは、図2,3に示すように、調理物を
載置して加熱する加熱容器である調理板10と、該調理
板10を着脱自在に装着するホットプレート本体11
と、調理板10を覆う蓋12と、ホットプレート本体1
1のコネクタ13に着脱可能な電源プラグコード14と
を備えている。なお、図2,3中、15はホットプレー
ト本体11に設けられた操作パネル、16はホットプレ
ート本体11を支える脚である。そして、操作パネル1
5がある側を前側とする。
【0012】前記調理板10は、図2に示すように、長
方形の底部20と、該底部20の外周縁から立設された
周壁20a,20bとが結晶化ガラス等の絶縁材料によ
り一体形成されてなる。この調理板10の前後の周壁2
0aには、ホットプレート本体11に係合されるフラン
ジ21が左右方向に突設されている。
【0013】調理板10の底部20の表面および周壁2
0a,20bの表面(プレート面)には、調理物等が焦
げてこびりつかないようにフッ素樹脂等でコーティング
された保護層が形成され、調理物の離形性をよくしてい
る。
【0014】また、調理板10の底部20の裏面には、
図4に示すように、例えばニッケルフレークおよび無機
フリットを主材としたTCR(抵抗温度係数)0.68
のPTC特性を有する2個の発熱体22が皮膜形成され
ている。これら発熱体22は左右方向に平行に配され、
各発熱体22の左右端には、アルミニウム等の金属を溶
射することにより電極部23が帯状に形成されている。
そして、一側の電極部23が2個の発熱体22の端部を
接続するように連続して配されることにより各発熱体2
2が電気的に並列接続され、各電極部23の前端が調理
板10の前端まで引き延ばされている。また、各電極部
23の前端を除いて、調理板10の底部20の裏面には
非導電性セラミックス等の絶縁材料がコーティングされ
て、漏電や感電等の防止といった安全面での配慮がなさ
れている。
【0015】ここで、一般的なホットプレートにおいて
は、調理に必要な電力および家庭用の電源コンセントの
定格電力容量等を考慮して、交流100Vで消費電力が
1.2KW〜1.3KW(電流値が12A〜13A)の
ものが主流となっている。PTC特性を有する発熱体2
2は、図5に示すように、温度上昇に伴って抵抗値が上
がる、逆に温度上昇に伴って電流値が下がるといった特
性がある。したがって、1.2KW〜1.3KWの範囲
内でプレート面を調理に適した約280℃に保つため
に、通電初期における常温時(例えば、室温25℃)の
発熱体22の合成抵抗値が約5Ωになるように設定され
ている。この場合、各発熱体22への通電初期には、交
流100Vで合成抵抗値が約5Ωであるから消費電力
2.0KWで20Aの過電流が流れることになる。そこ
で、ホットプレートには、各発熱体22への通電初期に
おける過電流を防止する過電流防止装置が設けられてい
る。なお、過電流防止装置の詳細については後述する。
【0016】前記ホットプレート本体11は、図2,3
の如く、長方形の箱型に形成されており、調理板10を
支持する第一本体25と、電装部26を集中させた第二
本体27とから構成され、第一本体25および第二本体
27が着脱自在に二分割される。
【0017】第一本体25は、ホットプレート本体11
の大部分を成し、前側を除く三方に縦壁25a,25b
が立設され、この縦壁25a,25bに囲まれた空間に
調理板10が装着される。そして、後側の縦壁25aに
は、調理板10のフランジ21が嵌合される凹部28が
左右方向に形成されている。
【0018】第二本体27は、前側上面が少し前側下方
に向かって傾斜しており、この傾斜部分に電装部26を
操作するための前記操作パネル15が配されている。ま
た、第二本体27の後側端面には、調理板10のフラン
ジ21が嵌合される凹部29が左右方向に形成されてい
る。
【0019】前記電装部26は、調理板10がホットプ
レート本体11に装着されたときだけホットプレート本
体11内から調理板10側の電極部23に接触する電極
部分を突出させ、通電可能状態とする通電制御機構30
と、各発熱体22への通電初期に過電流を防止する過電
流防止装置40とを備えている。
【0020】前記通電制御機構30は、調理板10側に
おける各電極部23の前端に夫々対応して設けられ、図
3に示すように、絶縁体を介して第二本体27の下面に
取付けられた固定電極31と、第二本体27から突出し
て調理板10側の電極部23および固定電極31と接触
する突出姿勢と第二本体27内に収まって電極部23お
よび固定電極31と非接触になる収納姿勢との間で切換
自在とされた可動電極32と、調理板10のフランジ2
1が第二本体27の凹部29に嵌め込まれたとき(調理
板10の装着時)に調理板10に当接して可動電極32
を収納姿勢から突出姿勢に切換える作動体33とを備え
ている。
【0021】各可動電極32は、第二本体27内に配さ
れた扇形の第一回転リブ35を貫通して第一回転リブ3
5の表裏面に沿って配され、突出姿勢のときに表面側の
端部が調理板10の電極部23の前端に接触し、裏面側
の端部が固定電極31に接触するよう配置されている。
【0022】第一回転リブ35は、第二本体27内の上
下の軸受け36に回転自在に支持された縦軸37に固定
されて水平回転自在とされ、第二本体27と第一回転リ
ブ35との間には、可動電極32の収納姿勢方向に第一
回転リブ35を付勢する復帰ばね39が介装されてい
る。そして、第二本体27の凹部29には、各第一回転
リブ35が挿通可能な開口すなわち可動電極32の出没
用開口29aが形成されている。
【0023】前記作動体33は、第一回転リブ35より
も上方で縦軸37に固定されて水平回転自在とされた扇
形の第二回転リブからなり、第二本体27の凹部29に
は、可動電極32の出没用開口29aよりも上方に作動
体33の出没用開口29bが形成されている。この作動
体33は、前記復帰ばね39の付勢力により出没用開口
29bから突出した状態で保持されている。
【0024】このような通電制御機構30により、調理
板10をホットプレート本体11に装着すると、調理板
10が作動体33に当接して可動電極32が収納姿勢か
ら突出姿勢に切換わり、可動電極32と調理板10側の
電極部23とが接触して通電可能状態となる。また、調
理板10をホットプレート本体11から取り外すと、作
動体33が元の状態に戻って可動電極32が突出姿勢か
ら収納姿勢に切換わりホットプレート本体11から突出
せず、手や物が可動電極32に触れることはない。
【0025】前記過電流防止装置40は、図1に示すよ
うに、各発熱体22への通電を時間的にずらす通電ずら
し手段41と、各発熱体22への通電初期に通電ずらし
手段41を作動させる制御手段42とを備えている。
【0026】前記通電ずらし手段41は、操作パネル1
5の裏側で固定電極31に接続された制御基板43に配
され各発熱体22に極性を変えて電気的に直列接続され
たダイオード44a,44bからなる。この各ダイオー
ド44a,44bに交流が流れると、半波整流作用によ
り各発熱体22に交互に通電され、結果的に各発熱体2
2への通電を時間的にずらすことになる。
【0027】前記制御手段42は、制御基板43に配さ
れ各ダイオード44a,44bに電気的に並列接続され
たリレー45a,45bと、該リレー45a,45bを
オンオフ制御する制御回路46とからなる。そして、制
御回路46は、各発熱体22への通電開始とともに各リ
レー45a,45bをオフして各ダイオード44a,4
4bに通電する機能と、通電後に発熱体22の温度が上
昇して発熱体22の合成抵抗値が約8Ωまで上がったと
き(両方の発熱体22に通電したときの電流値が約12
A以下になるとき)に各リレー45a,45bをオンし
て各ダイオード44a,44bを短絡することにより通
常の通電状態に戻す機能とを有している。なお、タイマ
ーを用いて各発熱体22の合成抵抗値が約8Ωになる通
電開始から約2分後(両方の発熱体22に通電したとき
の電流値が約12A以下になるとき)に各ダイオード4
4a,44bを短絡したり、電子制御により各ダイオー
ド44a,44bを短絡するようにしてもよい。
【0028】上記構成において、ホットプレート本体1
1のコネクタ13に装着された電源プラグコード14を
電源コンセントに接続し、調理板10をホットプレート
本体11に装着すると、通電制御機構30により調理板
10側の電極部23とホットプレート本体11側の電装
部26とが接続されて通電可能状態となる。
【0029】通電を開始すると、各リレー45a,45
bをオフし、各ダイオード44a,44bの半波整流作
用により各発熱体22に交互に通電する。このとき、常
温時の各発熱体22の合成抵抗値は約5Ωに設定されて
おり、かつ各発熱体22は電気的に並列接続されている
ので、一方の発熱体22の抵抗値が約10Ωで、通電開
始時(常温時)には電流容量内の約12A以下の電流が
流れることになり、過電流を防止することができる。
【0030】そして、図6に示すように、通電開始から
各発熱体22の温度が上昇し、各発熱体22の合成抵抗
値が約8Ωになったとき、すなわち両方の発熱体22に
通電したときの電流値が約12A以下になったときに、
各リレー45a,45bをオンして各ダイオード44
a,44bを短絡することにより過電流防止を解除し
て、両方の発熱体22に通電する通常の通電状態に戻
す。その後、調理板10は温度上昇を続けて調理に適し
た約280℃で安定し、電流値は6〜7Aで安定する。
これにより、過電流を防止し、かつ調理板10をスピー
ディーに所定の温度に立ち上げることができる。なお、
タイマーを用いた場合には、各発熱体22の合成抵抗値
が約8Ωになる通電開始から約2分経過後に、各ダイオ
ード44a,44bを短絡すればよい。
【0031】このように、電気的に並列に接続された各
発熱体22にダイオード44a,44bを極性を変えて
電気的に直列接続し、各発熱体22への通電初期にダイ
オード44a,44bの半波整流作用により各発熱体2
2に交互に通電することで過電流を防止し、さらに過電
流を防止した後に両方の発熱体22に通電する通常の通
電状態に戻すことで調理板10をスピーディーに所定の
温度に立ち上げることができる。
【0032】次に、第二の実施形態について説明する。
第二の実施形態においては、図7に示すように、PTC
特性を有する3個の発熱体22が調理板10の底部20
の裏面に皮膜形成されている。これら発熱体22は左右
方向に平行に配され、各発熱体22の左右端には、電極
部23が帯状に形成されている。そして、一側の電極部
23が3個の発熱体22の端部を接続するように連続し
て配されることにより各発熱体22が電気的に並列接続
され、各電極部23の前端が調理板10の前端まで引き
延ばされている。なお、各発熱体22は、通電初期にお
ける常温時の合成抵抗値が約5Ωになるように設定され
ている。
【0033】そして、図8に示すように、過電流防止装
置における通電ずらし手段として、制御基板43に配さ
れ各発熱体22に電気的に直列接続されたスイッチ素子
であるタイマー接点部T1,T2,T3が用いられ、こ
のタイマー接点部T1,T2,T3を有するタイマーは
制御手段として機能するものである。各タイマーは、通
電開始から約2分経過するまでの間に各タイマー接点部
T1,T2,T3を順次オン(T1のオン開始時間<T
2のオン開始時間<T3のオン開始時間<2分)するよ
うに設定されている。
【0034】上記構成において、通電を開始すると、各
タイマー接点部T1,T2,T3は通電開始から約2分
経過するまでの間に順次オンし、これにより各発熱体2
2への通電を時間的にずらすことができる。このとき、
常温時の各発熱体22の合成抵抗値は約5Ωに設定され
ており、かつ各発熱体22は電気的に並列接続されてい
るので、1回路の発熱体22の抵抗値が約15Ωで、約
6.7Aの電流が流れることになり、通電開始時(常温
時)には電流容量内の電流が流れて過電流を防止するこ
とができる。
【0035】そして、通電開始から約2分経過すると、
発熱体22の温度が上昇して合成抵抗値も上がっている
ので、すべてのタイマー接点部T1,T2,T3をオン
することにより過電流防止を解除して、すべての発熱体
22に通電する通常の通電状態に戻す。なお、その他の
構成および動作は第一の実施形態と同様であり、第一の
実施形態と同様の機能を有する部材については同符号を
付してある。
【0036】このように、電気的に並列に接続された各
発熱体22にタイマー接点部T1,T2,T3を電気的
に直列接続し、各発熱体22への通電初期に各タイマー
接点部T1,T2,T3が順次オンして各発熱体22へ
の通電を時間的にずらすことで過電流を防止し、さらに
過電流を防止した後にすべての発熱体22に通電する通
常の通電状態に戻すことで調理板10をスピーディーに
所定の温度に立ち上げることができる。
【0037】次に、第三の実施形態について説明する。
第三の実施形態においては、図9に示すように、PTC
特性を有する2個の発熱体22が調理板10の底部20
の裏面に皮膜形成されている。これら発熱体22は左右
方向に平行に配され、各発熱体22の左右端には、電極
部23が帯状に形成されている。そして、両側の電極部
23が2個の発熱体22の端部を接続するように連続し
て配されることにより各発熱体22が電気的に並列接続
され、各電極部23の前端が調理板10の前端まで引き
延ばされている。
【0038】さらに、調理板10の底部20の裏面に
は、各発熱体22を囲むようにコ字形の補助抵抗体50
が帯状に印刷または皮膜形成されている。この補助抵抗
体50は、抵抗値が約3Ωに設定されており、その両前
端が調理板10の前端まで引き延ばされている。
【0039】そして、図10に示すように、各発熱体2
2と補助抵抗体50とは制御基板43において電気的に
直列接続されている。さらに、補助抵抗体50に電気的
に並列接続されたリレー51と、該リレー51をオンオ
フ制御する制御回路52とからなる、各発熱体22への
通電初期に補助抵抗体50に通電する制御手段53が設
けられており、補助抵抗体50および制御手段53から
過電流防止装置が構成されている。
【0040】制御回路52は、各発熱体22への通電開
始とともにリレー51をオフして補助抵抗体50に通電
する機能と、通電後に発熱体22の温度が上昇して発熱
体22の合成抵抗値が約8Ωまで上がったとき(両方の
発熱体22に通電したときの電流値が約12A以下にな
るとき)にリレー51をオンして補助抵抗体50を短絡
することにより通常の通電状態に戻す機能とを有してい
る。
【0041】なお、タイマーを用いて各発熱体22の合
成抵抗値が約8Ωになる通電開始から約2分後(両方の
発熱体22に通電したときの電流値が約12A以下にな
るとき)に補助抵抗体50を短絡したり、電子制御によ
り補助抵抗体50を短絡するようにしてもよい。
【0042】上記構成において、通電を開始すると、各
発熱体22への通電とともにリレー51をオフして補助
抵抗体50にも通電する。ここで、各発熱体22と補助
抵抗体50とが電気的に直列接続されているので、各発
熱体22と補助抵抗体50との合成抵抗値が約8Ωとな
り、通電開始時(常温時)には電流容量内の約12A以
下の電流が流れることになり、過電流を防止することが
できる。
【0043】そして、通電開始から各発熱体22の温度
が上昇し、各発熱体22の合成抵抗値が約8Ωになった
とき、すなわち両方の発熱体22のみに通電したときの
電流値が約12A以下になったときに、リレー51をオ
ンして補助抵抗体50を短絡することにより過電流防止
を解除して、両方の発熱体22のみに通電する通常の通
電状態に戻す。なお、タイマーを用いた場合には、各発
熱体22の合成抵抗値が約8Ωになる通電開始から約2
分経過後に、補助抵抗体50を短絡すればよい。その他
の構成および動作は第一の実施形態と同様であり、第一
の実施形態と同様の機能を有する部材については同符号
を付してある。
【0044】このように、電気的に並列に接続された発
熱体22に補助抵抗体50を電気的に直列接続し、各発
熱体22への通電初期に補助抵抗体50にも通電するこ
とで、合成抵抗値を増大して過電流を防止し、さらに過
電流を防止した後に両方の発熱体22のみに通電する通
常の通電状態に戻すことで調理板10をスピーディーに
所定の温度に立ち上げることができる。
【0045】次に、第四の実施形態について説明する。
第四の実施形態においては、NTC特性を有する補助抵
抗体が用いられており、補助抵抗体を短絡するためのリ
レー、制御回路、またはタイマーといった部材が廃止さ
れている以外は第三の実施形態と同様である。
【0046】そして、NTC特性を有する補助抵抗体
は、PTC特性を有する発熱体22とは逆の特性、すな
わち温度上昇に伴って抵抗値が下がるといった特性があ
る。したがって、通電を開始すると、各発熱体22と補
助抵抗体とが電気的に直列接続されているので、各発熱
体22と補助抵抗体との合成抵抗値が約8Ωとなり、温
度上昇に伴って発熱体22の抵抗値は上がり、補助抵抗
体の抵抗値は下がるので、互いの抵抗値の変化が相殺し
合って通電開始時(常温時)には電流容量内の約12A
以下の電流が流れることになり、過電流を防止すること
ができ、かつ調理板10をスピーディーに所定の温度に
立ち上げることができる。
【0047】なお、特開昭49−77767号公報に
は、ヒーター、NTCサーミスタおよびPTCサーミス
タを電気的に直列接続した制御回路が開示されている
が、調理板にPTC特性を有する発熱体を一体的に形成
してヒータとして機能させる、さらには過電流を防止す
るために調理板にNTC特性を有する補助抵抗体を一体
的に形成するといった技術思想は存在せず、外気温度変
化に対してのヒータによる保温温度の変化を小さく抑え
るといった温度調整を行うことを目的としたものであ
る。
【0048】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることは勿論である。例え
ば、上記実施形態においては、過電流防止装置を調理用
ホットプレートに適用したが、PTC特性を有する発熱
体が電気的に並列接続されて加熱容器に一体的に設けら
れた加熱器であれば、いずれにも適用可能である。ま
た、第一および第二の実施形態において、複数の発熱体
が電気的に並列接続されていれば、発熱体の個数は何個
でもよい。さらに、第三および第四の実施形態におい
て、発熱体の個数は1個または3個以上でもよい。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、電気的に並列に接続された複数の正特性を有す
る発熱体にダイオードを極性を変えて電気的に直列接続
し、各発熱体への通電初期に各ダイオードの半波整流作
用により各発熱体に交互に通電したり、各発熱体にスイ
ッチ素子を電気的に直列接続し、各発熱体への通電初期
に各スイッチ素子を順次オンすることにより各発熱体へ
の通電を時間的にずらすことで、正特性を有する発熱体
すなわち常温で抵抗値が低い発熱体を用いたときの課題
であった通電初期の過電流を防止することができる。
【0050】また、正特性を有する発熱体に補助抵抗体
を電気的に直列接続し、発熱体への通電初期に補助抵抗
体にも通電することで、抵抗値を増大して通電初期の過
電流を防止することができる。
【0051】さらに、負特性を有する補助抵抗体を用い
ると、通電初期において正特性を有する発熱体の抵抗値
の変化と補助抵抗体の抵抗値の変化とが相殺し合って、
通電初期の過電流を防止することができる。しかも、通
電初期にのみ補助抵抗体に通電するための構造、すなわ
ち補助抵抗体を短絡するためのリレー、制御回路、また
はタイマーといった部材を廃止でき、構造を簡略化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態における過電流防止装
置の電気回路図
【図2】調理用ホットプレートの分解斜視図
【図3】調理用ホットプレートにおいて可動電極が突出
姿勢のときの状態を示す図で、(a)は電極部分の平面
断面図、(b)は調理用ホットプレートの側断面図
【図4】調理板の底面図
【図5】PTC特性を有する発熱体における調理板温度
に対する抵抗値および電流値の変化を示す図
【図6】通電開始からの経過時間に対する調理板温度お
よび電流値の変化を示す図
【図7】第二の実施形態における調理板の底面図
【図8】同じくその過電流防止装置の電気回路図
【図9】第三の実施形態における調理板の底面図
【図10】同じくその過電流防止装置の電気回路図
【図11】従来の調理用ホットプレートの側断面図
【符号の説明】
10 調理板 22 発熱体 41 通電ずらし手段 42 制御手段 44a,44b ダイオード 50 補助抵抗体 T1〜T3 タイマー接点部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H02H 9/02 H02H 9/02 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の正特性を有する発熱体が電気的に
    並列接続されて加熱容器に一体的に設けられた加熱器に
    対して用いられるものであって、各発熱体への通電を時
    間的にずらす通電ずらし手段と、各発熱体への通電初期
    に前記通電ずらし手段を作動させる制御手段とを備えた
    ことを特徴とする過電流防止装置。
  2. 【請求項2】 通電ずらし手段は、各発熱体に極性を変
    えて電気的に直列接続されたダイオードとされ、各発熱
    体への通電初期に各ダイオードの半波整流作用により各
    発熱体への通電を時間的にずらすことを特徴とする請求
    項1記載の過電流防止装置。
  3. 【請求項3】 通電ずらし手段は、各発熱体に電気的に
    直列接続されたスイッチ素子とされ、各発熱体への通電
    初期に各スイッチ素子を順次オンすることにより各発熱
    体への通電を時間的にずらすことを特徴とする請求項1
    記載の過電流防止装置。
  4. 【請求項4】 正特性を有する発熱体が加熱容器に一体
    的に設けられた加熱器に対して用いられるものであっ
    て、発熱体に電気的に直列接続された補助抵抗体と、発
    熱体への通電初期に補助抵抗体に通電する制御手段とを
    備えたことを特徴とする過電流防止装置。
  5. 【請求項5】 正特性を有する発熱体が加熱容器に一体
    的に設けられた加熱器に対して用いられるものであっ
    て、発熱体に電気的に直列接続された負特性を有する補
    助抵抗体を備えたことを特徴とする過電流防止装置。
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