JP7199289B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ブラシレスモータに関するものである。
通常、インナーロータ型のブラシレスモータでは、鉄製のヨーク内に、コイルが巻装されたステータが配置され、その内側にマグネットを備えたロータが回転自在に設けられる構成が一般的である。その際、ステータ側には、ステータコアとコイルとの間を絶縁する部品としてインシュレータが取り付けられ、コイルは、インシュレータを介して、ステータコアのティースに巻装される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、インナーロータ型のブラシレスモータのなかには、例えば、磁極数とスロット数との組み合わせ(以下、「スロットコンビネーション」という)が8極6スロットに構成される磁気回路が知られている。ブラシレスモータを8極6スロットとすることにより、極数を増してスロット数を極数より減らすことができる。極数を増すことにより磁極(磁石)単体を小さくできる。
また、ブラシレスモータの用途に応じて、ブラシレスモータのサイズ要件をステータの2面幅により決める場合がある。この場合、例えば、ブラシレスモータが6スロットであれば、ステータの外形を多角形にすることにより、ティースに巻装されるコイルの巻線面積を増やすことができる。これにより、コイルの巻数(巻装数)を増すことにより、ブラシレスモータのトルクを確保してブラシレスモータの小型化が可能になる。
特開2017-127146号公報
しかし、ブラシレスモータが8極6スロットで構成される磁気回路の場合、極ピッチよりコイルピッチが長くなる長節巻きになる。このため、装荷比における電気装荷の割合が大きくなり、電気子反作用の影響を受けやすくなることが考えられる。
さらに、電気子反作用の影響を受けやすい8極6スロットのブラシレスモータにおいて、コイルの巻線の数を多く巻装した場合、電気子反作用の影響が一層強くなるおそれがある。このため、モータ特性におけるトルクだれが大きくなることが考えられ、モータ特性を得るためにブラシレスモータを大型化する必要がある。
ここで、モータ特性におけるトルクだれを小さく抑える方法として、例えば、コイルの巻数(巻装数)を減らすことが考えられる。しかし、コイルの巻数を減らした場合、回転数を上げることは可能であるがトルクが低下する。このため、コイルの巻数を減らしても、モータ特性を好適に保つことが難しい。
そこで、この発明は、nを自然数としたとき、マグネットの磁極数とティースの数との比が4n:3nに設定され、さらに、トルクだれを抑制できるブラシレスモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係るブラシレスモータは、外周面を形成する複数の平行な対向面からなる平面部を有し、かつ径方向内側に延びるティースを有するステータコアと、各前記ティースに巻装された巻線と、を備えるステータと、前記ティースの径方向内側に配置され、前記ティースと対向する面に磁極を発生させる極配向であり、かつ周状に設けられるマグネットを備えるロータと、を有するモータ部を備え、nを自然数としたとき、前記マグネットの磁極数と前記ティースの数との比は、4n:3nを満たすように設定され前記ロータの外径寸法/前記平面部の外径寸法は、0.5以上に設定され、前記モータ部の磁気装荷と電気装荷との比は、1:1.25を満たすように設定されている、ことを特徴とする。
本発明に係るブラシレスモータにおいて、前記ロータの中心から前記ティースの周方向における両端部を結ぶ磁束収束角は、電気角である180°以下に設定されていることを特徴とする。
本発明に係るブラシレスモータにおいて、前記ロータの中心と前記ティースの周方向における中心位置を結ぶ第1直線の方向において、前記ティースの先端厚さ寸法/前記第1直線と直交する方向におけるティースの幅寸法は、0.39~0.46に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、nを自然数としたとき、マグネットの磁極数とティースの数との比が4n:3nに設定され、さらに、トルクだれを抑制できる。
本発明に係る第1実施形態における減速機付きモータを示す断面図。 図1のII-II線に沿う断面図。 第1実施形態におけるステータを示す断面図。 第1実施形態におけるロータを示す断面図。 第1実施形態におけるモータ部の磁気装荷と電気装荷との比を示す装荷比を説明するグラフ。 第1実施形態におけるモータ部と比較例とのモータ特性を説明するグラフ。 第1実施形態におけるモータ部においてスロットの開口幅とトルクとの関係を説明するグラフ。 第1実施形態におけるモータ部においてティース寸法比とトルクとの関係を説明するグラフ。 本発明に係る第2実施形態におけるステータを示す断面図。
次に、本発明の実施形態に係るブラシレスモータについて、図面を参照して説明をする。実施形態においてはブラシレスモータをモータ部として減速機付きモータに適用する例について説明するが、ブラシレスモータを他のモータに適用することも可能である。
(第1実施形態)
(減速機付きモータ)
図1は、第1実施形態における減速機付きモータ1を示す断面図である。
図1に示すように、減速機付きモータ1は、モータ部2と、モータ部2の回転を減速して出力する減速部3と、を備えている。
なお、以下の説明において、単に軸方向という場合は、モータ部2のシャフト31の回転軸線方向をいい、単に周方向という場合は、シャフト31の周方向をいい、単に径方向という場合は、シャフト31の径方向をいうものとする。
モータ部2は、モータケース5と、モータケース5内に収納されている多角形状のステータ6と、ステータ6の径方向内側に設けられ、ステータ6に対して回転可能に設けられたロータ8と、を備えている。モータ部2は、ステータ6に電力を供給する際にブラシを必要としない、いわゆるブラシレスモータである。
(ステータ)
図2は、図1のII-II線に沿う断面図である。図3は、ステータ6を示す断面図である。
図2、図3に示すように、ステータ6は、ステータコア10と、コイル(巻線)14とを備えている。ステータコア10は、径方向に沿う断面形状(断面外形状)が多角形となる筒状のコア部11と、コア部11から径方向内側に向けて延びる複数(例えば、第1実施形態では6つ)のティース12と、が一体成形されている。
ステータコア10は、複数の金属板を軸方向に積層することにより形成されている。なお、ステータコア10は、複数の金属板を軸方向に積層して形成する場合に限られるものではなく、例えば、軟磁性粉を加圧成形することにより形成してもよい。
コア部11は、例えば、径方向に沿う断面形状において外周面11bを六角形(多角形)に形成する複数の平面部11aを有する。平面部11aは、外周面11bに平坦面が形成された外側対向面(対向面)11cを有する。複数の外側対向面11cが外周面11bに形成されることにより、対向する外側対向面11cが間隔をおいて互いに平行に配置されている。
径方向に沿う断面形状においてコア部11の外周面11bを多角形に形成することにより、コア部11の対向する平面部11aの外径寸法(すなわち、対向する外側対向面11cの2面幅寸法)D1を、円形に形成したコア部に対して小さく抑えることができる。よって、モータ部2の小型化が可能になり、例えば、サンルーフ、パワーウインドウ、パワーシート等の電装品に適用できる。以下、コア部11の平面部11aの外径寸法D1を「2面幅寸法D1」として説明する。
また、コア部11は、内周面11dに複数の平行な内側対向面11eと、隣接する内側対向面11eの間に形成された内側傾斜面11fと、を有する。内側対向面11eの周方向中央にティース12が設けられている。
ティース12は、ティース本体16と、鍔部17と、が一体成形されたものである。ティース本体16は、コア部11の内側対向面11eの周方向中央から径方向に沿って内側に延び、幅寸法W1に形成されている。
幅寸法W1は、ロータ8の中心(すなわち、シャフト31の軸心)C1とティース12の周方向における中心位置を結ぶ第1直線22の方向において、第1直線22と直交する方向におけるティース12の幅寸法である。第1直線22は、ロータ8の中心C1から径方向外側に向けて延びる直線である。
ティース本体16の径方向内側端から鍔部17が周方向に沿って延びている。鍔部17は、ティース本体16から周方向両側へロータ8の外周面8aに沿って湾曲状に延びている。鍔部17は、外周端17aと、内周面17bと、一端部17cと、他端部17dと、を有する。外周端17aは、ロータ8の中心C1を中心とする円弧24上に配置されている。内周面17bは、ロータ8の外周面8aに沿って円弧状に形成されている。一端部17cは、周方向の一方の端部である。他端部17dは、周方向の他方の端部である。以下、一端部17c及び他端部17dを両端部17c,17dと称することもある。
鍔部17は、第1直線22の方向において、鍔部17の内周面17bと円弧24との間が厚さ寸法T1に形成されている。以下、「鍔部17の厚さ寸法T1」を「ティース12の先端厚さ寸法T1」と称することもある。
ここで、ステータコア10は、ティース12の先端厚さ寸法T1とティース12の幅寸法W1とのティース寸法比T1/W1が、0.39~0.46に設定されている。ティース寸法比T1/W1を0.39~0.46に設定する理由については図8において詳しく説明する。
また、ステータ6は、周方向において、隣り合う鍔部17の間に、スロット26が形成されている。すなわち、ステータ6は、例えば、スロット26を6箇所に備えている。
さらに、コア部11の内周面11d、及びティース12は、樹脂製のインシュレータ27によって覆われている。このインシュレータ27の上から各ティース12にコイル(巻線)14が巻装(巻回)されている。各コイル14は、電源からの給電により、ロータ8を回転させるための磁界を生成する。ティース12の径方向内側にロータ8が配置されている。
(ロータ)
図4は、ロータ8を示す断面図である。
図2、図4に示すように、ロータ8は、ステータ6の径方向内側に微小隙間を介して回転自在に設けられている。ロータ8は、減速部3を構成するウォーム軸43(図1参照)と一体成形されたシャフト31と、シャフト31に外嵌固定された円筒状のロータコア32と、ロータコア32の外周面に設けられたマグネット33と、を備えている。尚、ウォーム軸43とシャフト31が連結部材(図示せず)を介して別体であってもよい。
ロータコア32は、シャフト31に外嵌固定された状態においてシャフト31を軸心C1とする円筒状の部材である。ロータコア32は、複数の金属板を軸方向に積層することにより形成されている。なお、ロータコア32は、複数の金属板を軸方向に積層して形成する場合に限られるものではなく、例えば、軟磁性粉を加圧成形することにより形成してもよい。
また、ロータコア32の径方向略中央には、軸方向に貫通する取付部32aが形成された取付部32aが備えられている。この取付部32aに、シャフト31が圧入されている。なお、取付部32aに対してシャフト31を挿入とし、接着剤等を用いてシャフト31にロータコア32を外嵌固定してもよい。
さらに、ロータコア32の外周面32bには、マグネット33が外嵌固着されている。すなわち、マグネット33は、例えば、ロータコア32の外周面32bの全周にわたり、例えば、第1~第8のマグネット33a~33hが周状に8個設けられている。
第1~第8のマグネット33a~33hは、極異方性磁石等の極配向磁石により円筒状(リング状)に形成された極配向マグネットである。マグネット33は、ティース12の径方向内側に配置されることにより、ティース12と対向する面に磁極が発生して磁束がN極からS極に向けて矢印A方向に流れる。よって、磁気回路内の磁束が流れる経路の鉄芯部を減少させることが可能になる。これにより、インダクタンスを低下させトルクだれの発生を抑えることができる。
第1~第8のマグネット33a~33hは、磁粉と樹脂が結合したプラスチック・ボンド系のボンド磁石である。ボンド磁石は、フェライト磁石などの磁石を砕いてゴムやプラスチックに練り込んだ柔軟性のある磁石である。例えば、ネオジム磁石やサマリウム鉄窒素磁石を用いたボンド磁石は、通常の焼結型フェライト磁石と比較して磁力が強く、複雑な形状に加工でき、特に、小型モータ等に適用される。
以上説明したように、モータ部2は、一例として、マグネット33の磁極数とティース12の数とのスロットコンビネーションが8極6スロットの磁気回路に構成されている。モータ部2を8極6スロットとすることにより、極数を増してスロット数を極数より減らすことができる。極数を増すことにより第1~第8のマグネット33a~33hの単体が小さく形成されている。
なお、実施形態においては、マグネット33の磁極数とティース12の数とを8極6スロットとするスロットコンビネーションについて説明するが、これに限らない。その他の例として、例えば、nを自然数としたとき、マグネット33の磁極数とティース12の数との比が、4n:3nに設定されていればよい。
また、ステータ6は、径方向に沿う断面形状においてコア部11の外周面11bが多角形に形成されることにより、スロット26の面積を増やすことができる。これにより、ティース12に巻装されるコイル14の巻線面積を増やすことができ、コイル14の巻数(巻装数)を増すことができる。
このように、nを自然数としたとき、マグネット33の磁極数とティース12の数との比を4n:3nに設定し、さらに、コア部11の外周面11bを多角形に形成してコイル14の巻数を増すことにより、モータ部2のトルクだれの発生を抑えることができる。これにより、モータ部2のトルクを確保してモータ部2の小型化が可能になる。
加えて、ロータ8の外径寸法D2と、コア部11の2面幅寸法D1との比は、D2/D1が、0.5以上に設定されている。これにより、装荷比における磁気装荷の割合を上げることが可能になる。D2/D1を0.5以上に設定する理由については図5、図6において詳しく説明する。
図3に戻って、ステータ6は、第2直線35と第3直線36との周方向の角度(以下、磁束収束角という)θ1は、電気角である180°以下に設定されている。すなわち、磁束収束角θ1は、電気角である180°以下に設定されている。第2直線35は、ロータ8の中心C1から鍔部17の一端部17cを結ぶ直線である。第3直線36は、ロータ8の中心C1から鍔部17の他端部17dを結ぶ直線である。
換言すれば、ロータ8の中心C1からティース12の鍔部17の周方向における両端部17c,17dを結ぶ第2直線35及び第3直線36の間の磁束収束角θ1は、電気角である180°以下に設定されている。磁束収束角θ1を、電気角である180°以下に設定する理由については図7において詳しく説明する。
また、隣接するスロット間の開口幅は、W2に設定されている。以下、隣接するスロット間の開口幅W2を「スロットの開口幅W2」として説明する。


(減速部)
図1に戻って、減速部3は、モータケース5が取り付けられているギヤケース41と、ギヤケース41内に収納されるウォーム減速機構42と、を備えている。ウォーム減速機構42は、ウォーム軸43と、ウォーム軸43に噛合されるウォームホイール44と、により構成されている。ウォーム軸43は、モータ部2のシャフト31と同軸上に配置されている。そして、ウォーム軸43は、両端がギヤケース41に設けられた軸受46,47を介して回転自在に支持されている。
ウォーム軸43のモータ部2側の端部は、軸受46を介してギヤケース41の開口部に至るまで突出している。この突出したウォーム軸43の端部とモータ部2のシャフト31との端部が接合され、ウォーム軸43とシャフト31とが一体化されている。なお、ウォーム軸43とシャフト31は、1つの母材からウォーム軸部分と回転軸部分とを成形することにより一体として形成してもよい。
ウォーム軸43に噛合されるウォームホイール44には、このウォームホイール44の径方向中央に出力軸48が設けられている。出力軸48は、ウォームホイール44の回転軸方向と同軸上に配置されており、ギヤケース41の軸受ボス(図示せず)を介してギヤケース41の外部に突出している。出力軸48の突出した先端には、不図示の電装品と接続可能なスプラインが形成されている。
電装品としては、例えば、サンルーフ、パワーウインドウ、パワーシート等が挙げられる。すなわち、第1実施形態の減速機付きモータ1は、ブラシレスサンルーフモータ、ブラシレスパワーウインドウモータ、及びブラシレスパワーシートモータに適用され、加えて、その他のブラシレスモータ全般に適用することも可能である。
ロータコア32及びシャフト31は、磁性を備えた材料で形成されることにより、電装品を駆動する際に必要な機能上の強度を備えている。
ここで、ロータ8の外径寸法D2とコア部11の2面幅寸法D1とのD2/D1を0.5以上に設定する理由を図2、図5、図6に基づいて説明する。
図5は、モータ部2の磁気装荷と電気装荷との比を示す装荷比を説明するグラフである。図5において、縦軸が磁気装荷(2PΦ)、横軸が電気装荷(ZI/2a)を示す。また、第1実施形態のモータ部2の装荷比を「○印」で示し、比較例のモータ部の装荷比を「×印」で示す。
比較例のモータ部は、第1実施形態のモータ部2と同様にコア部が多角形(具体的には、六角形)に形成されている。さらに、比較例は、ロータの外径寸法D4(図示せず)と、コア部の平面部の外径寸法(2面幅寸法)D3(図示せず)との比であるD4/D3が、0.5未満に設定されている。
図2、図5に示すように、第1実施形態のモータ部2の装荷比は1.25である。また、比較例のモータ部の装荷比は1.15である。
ここで、第1実施形態のモータ部2は、ロータ8の外径寸法D2と、コア部11の2面幅寸法D1とのD2/D1が0.5以上となるように設定され、比較例のD4/D3の0.5未満より大きく設定されている。
すなわち、第1実施形態のモータ部2は、比較例のモータ部に対して、ロータ8の外径が大きく設定されている。よって、第1実施形態のモータ部2は、比較例のモータ部に対して、マグネット33の磁力が高められている。これにより、第1実施形態のモータ部2の装荷比を、比較例のモータ部の装荷比1.25より大きな1.25に高めることができる。
つぎに、第1実施形態のモータ部2と比較例とのモータ特性を図2、図6に基づいて説明する。図6は、モータ部2と比較例とのモータ特性を説明するグラフである。
図6において、左側の縦軸が回転数(rpm)、右側の縦軸が電流(A)、横軸がトルク(N・m)を示す。また、第1実施形態のモータ部2のトルクと回転数との関係をグラフG1で示し、比較例のモータ部のトルクと回転数との関係をグラフG2で示す。さらに、第1実施形態のモータ部2のトルクと電流との関係をグラフG3で示し、比較例のモータ部のトルクと電流との関係をグラフG4で示す。
図2、図6に示すように、第1実施形態のモータ部2のグラフG1は、比較例のモータ部のグラフG2と比べて直線性に近い状態に保たれている。また、第1実施形態のモータ部2のグラフG3は、比較例のモータ部のグラフG4と比べて直線性に近い状態に保たれている。
すなわち、第1実施形態のモータ部2は、比較例のモータ部の装荷比1.15に対して装荷比が1.25になるように、比較例のモータ部に対して、マグネット33の磁力が高められている。
よって、第1実施形態のモータ部2は、比較例のモータ部に対して、装荷比における磁気装荷の割合を上げることが可能になり、トルクだれの発生を抑えることができる。これにより、第1実施形態のモータ部2は、速度制御範囲の低下を抑えることができ、サイズの小型化を図ることができる。
ここで、モータ特性におけるトルクだれを小さく抑える方法として、例えば、コイル14の巻数(巻装数)を減らすことが考えられる。しかし、コイル14の巻数を減らした場合、回転数を上げることは可能であるがトルクが低下する。このため、コイル14の巻数を減らした場合において、モータ特性を直線性に近い状態に保つことが難しく、モータ特性を好適に保つことができない。
つぎに、ロータ8の中心C1からティース12の鍔部17の周方向における両端部17c,17dを結ぶ磁束収束角θ1を電気角である180°以下に設定する理由を図3、図7に基づいて説明する。
図7は、モータ部2においてスロット26の開口幅W2とトルクとの関係を説明するグラフである。図7において、縦軸がトルク(N・m)、横軸がスロット26の開口幅W2を示す。また、スロット26の開口幅W2とトルクの関係をグラフG5で示す。
図3、図7に示すように、グラフG5によれば、スロット26の開口幅W2が2.2mm未満の範囲において、磁束収束角θ1が電気角である180°を超えている。グラフG5に示すように、トルクが比較的小さくなり、大きなトルクが得られない。
すなわち、磁束収束角θ1が電気角である180°を超えた状態において、ティース12の鍔部17が磁極より周方向において広がってしまう。よって、鍔部17において磁極のS極、N極がループしてしまい磁束が漏れてしまうおそれがある。このため、グラフG5に示すように、磁束収束角θ1が電気角である180°を超えた状態において、大きなトルクを得ることが難しい。
一方、グラフG5によれば、スロット26の開口幅W2が2.2mm以上(少なくとも2.2mm)の範囲において、磁束収束角θ1が電気角である180°以下に設定されている。この状態において、トルクを比較的大きくできる。
すなわち、磁束収束角θ1が電気角である180°以下に設定された状態において、ティース12の鍔部17を磁極内に抑えることができる。よって、鍔部17において磁極のS極、N極がループして磁束が漏れるおそれがない。これにより、グラフG5に示すように、磁束収束角θ1が電気角である180°以下に設定された状態において、一層大きなトルクを得ることができる。
ついで、ティース12の先端厚さ寸法T1とティース12の幅寸法W1とのティース寸法比T1/W1を、0.39~0.46に設定する理由を図3、図8に基づいて説明する。
図8は、モータ部2においてティース寸法比T1/W1とトルクとの関係を説明するグラフである。図8において、縦軸がトルク(N・m)、横軸がティース12の先端厚さ寸法T1とティース12の幅寸法W1とのティース寸法比T1/W1を示す。ティース寸法比T1/W1とトルクの関係をグラフG6で示す。
図3、図8に示すように、グラフG6によれば、ティース寸法比T1/W1が0.39未満の範囲において、トルクが小さい。ティース寸法比T1/W1が0.39未満の範囲において、例えば、ティース12の幅寸法W1が大きくなり、コイル14(図2参照)の巻数(巻装数)が減ることになり、トルクが小さくなる。
また、グラフG6によれば、ティース寸法比T1/W1が0.46を超える範囲において、グラフG6の傾きが小さくなる。ティース寸法比T1/W1が0.46を超える範囲において、例えば、ティース12の幅寸法W1が小さくなり、コイル14の巻数が必要以上に増すことになり、トルクだれが発生する。このため、グラフG6の傾きが小さくなり、トルクを効率よく大きくすることができない。また、コイル14の巻数が必要以上に増すことにより、モータ部2の重量が増し、さらに、コストを抑える妨げになる。
一方、グラフG6によれば、ティース寸法比T1/W1が0.39~0.46の範囲において、トルクが比較的大きくでき、さらに、グラフG6の傾きを大きくできる。ティース寸法比T1/W1が0.39~0.46の範囲において、例えば、ティース12の幅寸法W1が好適に設定され、コイル14の巻数(巻装数)を好適に設定でき、トルクだれを抑えることができる。よって、トルクを比較的大きくでき、さらに、グラフG6の傾きを大きくできる。これにより、ティース寸法比T1/W1が0.39~0.46の範囲において、モータ部2(図2参照)のトルクを一層効率よく大きくできる。また、コイル14の巻数(巻装数)を好適に設定することにより、モータ部2の重量や、コストを好適に抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のステータ6について説明する。尚、第2実施形態において第1実施形態のステータ6と同一、類似部材については各構成部位に同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
図9は、第2実施形態におけるステータ50を示す断面図である。
図9に示すように、ステータ50は、第1実施形態のステータ6のコア部11の角数を代えたものでその他の構成は、第1実施形態のステータ6と同様である。すなわち、ステータ50は、第1実施形態のステータ6と同様に6箇所にスロット26が形成されている。
ステータ50は、ステータコア51のコア部52が多角形となる筒状に形成されている。具体的には、コア部52は、第1実施形態のコア部11の外周面11bに外側傾斜面52bを加えたもので、その他の構成は第1実施形態のコア部11と同様である。
外側傾斜面52bは、隣接する外側対向面11cの間に形成され、内側傾斜面11fに沿って形成されている。よって、コア部52は、例えば、外周面52aが複数の外側対向面11c及び複数の外側傾斜面52bで十二角に形成される。これにより、第1実施形態のコア部11に対してコア部52を一層小型にできる。
第2実施形態においても、ステータ50は、6箇所にスロット26を備えている。よって、第2実施形態のモータ部を8極6スロットとするスロットコンビネーションが可能である。これにより、第2実施形態のモータ部は、第1実施形態のモータ部2と同様に、nを自然数としたとき、マグネット33(図4参照)の磁極数とティース12の数との比が4n:3nを設定でき、さらに、トルクだれを抑制できる。
尚、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
1…減速機付きモータ、2…モータ部(ブラシレスモータ)、6,50…ステータ、8…ロータ、10,51…ステータコア、11,52…コア部、11a…平面部、11b…外周面、11c…外側対向面(対向面)、12…ティース、14…コイル(巻線)、17…鍔部、17c,17d…ティースの周方向における両端部、22…第1直線、31…シャフト、32…ロータコア、33…マグネット、35…第2直線、36…第3直線、C1…ロータの中心、D1…2面幅寸法(平面部の外径寸法)、D2…ロータの外径寸法、T1…鍔部の厚さ寸法(ティースの先端厚さ寸法)、W1…ティースの幅寸法、θ1…磁束収束角

Claims (3)

  1. 外周面を形成する複数の平行な対向面からなる平面部を有し、かつ径方向内側に延びるティースを有するステータコアと、
    各前記ティースに巻装された巻線と、を備えるステータと、
    前記ティースの径方向内側に配置され、前記ティースと対向する面に磁極を発生させる極配向であり、かつ周状に設けられるマグネットを備えるロータと、
    有するモータ部を備え、
    nを自然数としたとき、前記マグネットの磁極数と前記ティースの数との比は、4n:3nを満たすように設定され
    前記ロータの外径寸法/前記平面部の外径寸法は、0.5以上に設定され
    前記モータ部の磁気装荷と電気装荷との比は、1:1.25を満たすように設定されている、
    ことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記ロータの中心から前記ティースの周方向における両端部を結ぶ磁束収束角は、電気角である180°以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 前記ロータの中心と前記ティースの周方向における中心位置を結ぶ第1直線の方向において、前記ティースの先端厚さ寸法/前記第1直線と直交する方向におけるティースの幅寸法は、0.39~0.46に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラシレスモータ。
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