JPH096560A - マルチプリンタ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型かつ安価な構成で総合的なプリントの高
速化が図れ、併せてプリント紙収集の手間の軽減ができ
るマルチプリンタ制御装置を提供する。 【構成】 マルチプリンタ制御装置１００は、信号用コ
ネクタと電源用コネクタを個々に持つ複数の接続ポート
１４５を介して各プリンタ２００を接続し、接続切替制
御部１４０がそのポート毎の接続／切り離しを独立に制
御する。プリンタステータス制御部１１０は、画像デー
タ記憶部１３０内のデータを、例えばドキュメント単位
に各プリンタ２００に割り付けてその転送処理を行う。
その際、プリンタ２００が１ページ分プリント中に、次
のプリンタ２００へ該当する割付ドキュメントの１ペー
ジ分の転送を並行して行う。また、プリンタ異常発生
時、プリント未完ページ以降を別のプリンタ２００に割
付けてプリントさせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、画像形成プリンタを複
数台接続し、かつ前記各プリンタのプリント動作を個別
に制御可能なマルチプリンタ制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】画像データをプリントする場合におい
て、１つのプリンタ制御部と１つの画像プリンタにより
構成した１つのプリンタ装置を用いるのが一般的であ
る。この種のプリンタ装置では、多くのそれぞれ違った
１部づつのドキュメントまたは出力部数が２部以上のド
キュメントをプリントする場合、１台の画像プリンタし
か持たないという構成の都合上、この１台の画像プリン
タにより全てのドキュメントがプリント出力されるまで
に長時間を要することになった。

【０００３】かかる不都合を解消すべく、従来から、プ
リント出力処理の高速化のための様々な技術が提案され
ている。最も、一般的な対策としては、上記プリンタ装
置における画像プリンタとして、高速処理可能な画像プ
リンタを適用したプリンタ装置を構成する方法があっ
た。しかしながら、この種の従来装置では、画像プリン
タは機械的な機構が多いことが一般的であることもあっ
て、プリントの高速処理能力には限界があり、トータル
的に見たプリンタ装置の大幅な高速化は望めなかった。

【０００４】この他、プリント処理の高速化のための従
来対策としては、特開平5-73232 号公報において、ネッ
トワークに複数のプリンタ装置を接続し、１つのドキュ
メントをページ単位にプリンタ装置台数分に分割してデ
ータ転送し、これらのページを各プリンタ装置に並列に
プリントさせることにより、１台のプリンタで印刷して
いた時に比べて、使用したプリンタ台数分の１の時間で
の印刷を可能としたマルチ印刷制御方法も知られてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、プリ
ント処理の高速化の対策として、従来では、画像プリン
タそのものの高速化に限界がある点に鑑みて、特開平5-
73232 号公報記載のマルチ印刷制御方法に代表されるよ
うに、複数のプリンタ装置に１ドキュメントの個々のペ
ージを割り付け、各ページを並列にプリントする装置が
あった。

【０００６】しかしながら、この従来装置では、 ａ．プリンタ制御部と画像プリンタを１組とする１つの
プリンタ装置をネットワークに複数接続しているため、
システムコストが割高とならざるを得ない。

【０００７】ｂ．各プリンタ装置に１つのドキュメント
のページがバラバラにプリント出力される結果、最終的
にプリント紙を各プリンタ装置から集めなければなら
ず、運用が煩雑化する。

【０００８】ｃ．プリンタ装置に異常があった場合、そ
のプリンタ装置がプリントしていたページが抜けてしま
う。

【０００９】ｄ．たとえページ抜け防止手段を設けて
も、異常を復旧させるまでプリントが待たされてしま
う。

【００１０】等の種々の問題点があった。

【００１１】本発明はこれらの問題点を解決し、複数の
画像形成プリンタを用いるにあたって極力簡略かつ安価
な構成で済むうえ、異常復旧対策も含めて総合的なプリ
ントの高速化にでき、併せて１ドキュメント毎のプリン
タ紙の収拾等の手間を軽減した運用性に富むマルチプリ
ンタ制御装置を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも１
ページ分の画像データを記憶する記憶部を有する画像形
成プリンタを複数台接続し、これら各プリンタのプリン
ト動作を制御するマルチプリンタ制御装置において、１
台のプリンタに対応する信号用接続部と電源用接続部と
をそれぞれに持つ複数の接続ポート（図１における、接
続ポート１４５）と、該接続ポートにおける信号用接続
部と電源用接続部に対するプリンタの接続状態を検出
し、該検出結果に基づき、当該信号用接続部と電源用接
続部の接続または切り離しを各接続ポート毎に独立して
制御する接続切替え制御手段（同、接続切替制御部１４
０）と、前記接続ポートを通じ、対応するプリンタへの
データ転送を個別に制御し、複数のプリンタを並行駆動
する動作制御手段（同、プリンタステータス制御部１１
０，画像データ記憶部１３０，表示部１５０）とを具備
することを特徴とする。

【００１３】望ましくは、本発明において、上記動作制
御手段は、プリントすべき画像データを記憶する画像デ
ータ記憶手段（同、画像データ記憶部１３０）と、接続
されたプリンタのステータスを認識するステータス認識
手段（図３におけるステータス認識部１１２）と、該ス
テータス認識手段により認識されたステータスを表示す
る表示手段（図１における、表示部１５０）と、ステー
タスが空き状態のプリンタに対し、前記画像データをそ
れぞれ違ったドキュメント単位若しくは同一ドキュメン
トの必要部数単位に割り付けると共に、それぞれのドキ
ュメントのプリントが完了し次第次のドキュメントを割
り付けていくドキュメント割付手段（図３における、ド
キュメント割付部１１３）と、ステータスが空き状態の
プリンタに対し、該当する割り付けドキュメントを１ペ
ージ単位にデータ転送し、かつ各プリンタ間では、受け
取った１ページのデータをプリント中に他のプリンタへ
該当する１ページのデータ転送を並行して行うデータ転
送手段（同、データ転送部１１４）と、ステータスが異
常状態のプリンタに対し、その異常の内容に応じて、プ
リント未完ページのプリントキャンセルを指示すると共
に、当該プリント未完ページ以降のデータを他の正常な
プリンタに割り付ける割付振替え手段（同、割付振替部
１１５）とを具備することを特徴とする。

【００１４】

【作用】本発明では、データ／制御信号用の接続部と電
源用の接続部を個々に持つ複数の接続ポートを介して複
数台の画像形成プリンタを接続すると共に、接続切替制
御手段により、上記各接続ポートにおける各プリンタの
信号及び電源の接続または切り離しを独立して制御する
と共に、動作制御手段により、接続ポートを通じた対応
するプリンタへのデータ転送を当該接続ポート毎に独立
に制御し、複数のプリンタを並行駆動する構成としたた
め、構造そのものがコンパクトで済み、しかも各プリン
タの異常復旧、保守作業等を他のプリンタに影響を与え
ずに行うことができる。

【００１５】併せて、本発明では、動作制御手段におい
て、プリンタが接続されている接続ポートのポートＩＤ
及び接続プリンタ台数を認識した後、プリントすべきデ
ータを、ドキュメント単位若しくは同一ドキュメントの
部数目単位に分けて各プリンタに割振った後、各プリン
タのステータスに応じて、これら各プリンタへ該当する
割付ドキュメントの１ページ単位のデータ転送処理を行
い、その際に、あるプリンタが１ページ分プリント中
に、他のプリンタへ該プリンタへの割付ドキュメントの
１ページ分の転送を並行して行うと共に、更には、プリ
ント中のプリンタに異常が発生した場合には、プリント
されなかったページから別のプリンタに振り替え割り付
けを行ってプリント出力させるようにしている。

【００１６】このように、画像データを、ドキュメント
単位若しくは同一ドキュメントの部数目単位に分けて各
プリンタに割り振りながら転送することによって、ドキ
ュメント毎に対応するプリンタからの出力が得られ、最
終的にページ毎のプリント紙を各プリンタから集める手
間が不要となる。また、あるプリンタのプリント中に別
のプリンタへのデータ転送を並行して行うことによっ
て、負荷分散効率が向上し、より高速のプリント動作が
期待できる。更には、プリンタ異常時、プリント未完ペ
ージ以降を別のプリンタで代替プリントさせることによ
って、異常発生プリンタの復旧時間の影響を受けずに迅
速なプリント出力が行える。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図１は、本発明に係るマルチプリンタ
制御装置の一実施例を示す機能ブロック図である。本実
施例のマルチプリンタ制御装置１００は、プリンタステ
ータス制御部１１０、画像データ生成部１２０、画像デ
ータ記憶部１３０、接続切替制御部１４０、表示部１５
０を具備して構成される。接続切替制御部１４０には、
１台のプリンタに対応するデータ／制御信号用の口と電
源用の口とを個々に持つ複数の接続ポート１４５が設け
られ、これら各接続ポート１４５を介して複数のプリン
タ２００（プリンタ＃１，＃２，‥‥，＃ｎ）を接続可
能としている。

【００１８】他方、各プリンタ２００は、少なくとも１
ページ分の画像データを記憶する画像データ記憶部２１
０と、この画像データ記憶部２１０に記憶された画像デ
ータをプリント出力する画像データ形成部２２０とをそ
れぞれ具備して構成され、上記マルチプリンタ制御装置
１００の接続切替制御部１４０の制御下にある対応する
各接続ポート１４５に接続される。

【００１９】このマルチプリンタ制御装置１００におい
て、接続切替制御部１４０は、上記各接続ポート１４５
におけるデータ／制御信号用の口と電源用の口に関する
接続及び切り離しを各ポート毎に独立に制御する。この
うちの、例えば、信号用の口の接続及び切り離し制御に
ついては、３ステートタイプのイネーブル機能付ドライ
バ及びレシーバ等のデバイスを使用し、そのイネーブル
信号を制御することにより実現可能である。また、電源
用の口の接続及び切り離しの制御は、開閉制御機能付コ
ネクタ等のデバイスを使用し、その開閉制御信号を制御
することにより実現できる。

【００２０】更に、接続切替制御部１４０は、上記各接
続ポート１４５における信号用の口と電源用の口の両方
が接続されていることを検出するための機能を有する。
この検出機能は、例えば図２に示す接続ポート１の構成
例からも分かるように、信号用雄コネクタ１４５１ａと
同雌コネクタ１４５１ｂ、電源用雄コネクタ１４５２ａ
と同雌コネクタ１４５２ｂのコネクタ同士が勘合された
時に、接続検出ラインが導通状態となるように形成し、
この導通状態をＤ−フリップフロップ１４６を通じて
“ポートＩＤ”として検出するような機能構造により実
現できる。また、この種の検出手段の別の例としては、
上記信号用コネクタ１４５１，電源用コネクタ１４５２
としてスイッチ付コネクタを使用し、これらコネクタを
勘合した時に、当該コネクタのスイッチが入り、接続検
出ラインが導通する構成とすることも考えられる。

【００２１】一方、このマルチプリンタ制御装置１００
において、プリンタステータス制御部１１０は、各接続
ポート１４５を通じ、対応するプリンタ２００へのデー
タ転送を個別に制御し、複数のプリンタ２００を並行駆
動する制御を行う。図３は、このプリンタステータス制
御部１１０の機能構成を示すブロック図であり、ステー
タス認識部１１２、ドキュメント割付部１１３、データ
転送部１１４、割付振替部１１５及びこれら各部を統括
的に制御する主制御部１１１を具備して構成される。

【００２２】ステータス認識部１１２は、各接続ポート
１４５を通じてそこに接続されているプリンタ２００の
ステータスを認識し、そのステータスを表示部１５０に
表示する等の処理を行う。ドキュメント割付部１１３
は、ステータス認識部１１２で認識されたステータスが
「空き状態」のプリンタ２００に対し、画像データ記憶
部１３０に記憶された画像データをそれぞれ違ったドキ
ュメント単位若しくは同一ドキュメントの必要部数単位
に割り付けると共に、それぞれのドキュメントのプリン
トが完了し次第次のドキュメントを割り付けていく処理
を行う。データ転送部１１４は、上記ステータスが「空
き状態」のプリンタ２００に対し、該当する割り付けド
キュメントを１ページ単位にデータ転送し、かつ各プリ
ンタ間では、受け取った１ページのデータをプリント中
に他のプリンタ２００へ該当する１ページのデータ転送
を並行して行う。割付振替部１１５は、上記ステータス
が「異常状態」のプリンタ２００に対し、その異常の内
容に応じて、プリント未完ページのプリントキャンセル
を指示すると共に、当該プリント未完ページ以降のデー
タを他の正常なプリンタ２００に割り付ける処理を行
う。

【００２３】次に、このマルチプリンタ制御装置１００
の制御動作について、図４〜図９に示すフローチャート
を参照して詳述する。図４は、マルチプリンタ制御装置
１００に２台のプリンタ２００を接続した場合の立ち上
げ動作の概要を示すフローチャートである。ここでは、
便宜的に、その２台のプリンタをプリンタ＃１，＃２と
し、これらがそれぞれ接続ポート１，２に接続されてい
ることを想定する。

【００２４】この立ち上げ動作において、マルチプリン
タ制御装置１００は、接続されているプリンタ２００の
電源ＯＮと接続ポートＩＤ及び接続プリンタ台数を認識
する処理（ステップ４００）を行う。この場合、先ず、
プリンタステータス制御部１１０は、接続されている全
てのプリンタ２００の電源をＯＮするために、接続切替
制御部１４０に対して全ての接続ポート１４５が接続可
能となるようなポート切替制御信号を発行する（ステッ
プ４０１）。この制御信号を受けて、接続切替制御部１
４０は、全ての接続ポート１４５の電源用コネクタ１４
５２を接続状態に切り替える（ステップ４０２）。これ
により、接続されているプリンタ２００の電源がＯＮに
制御される。

【００２５】次に、接続切替制御部１４０は、接続ポー
ト１４５の信号用コネクタ１４５１と電源用コネクタ１
４５２の両方のコネクタが接続されているかどうかに関
する上記検出手段の検出結果を検索し（ステップ４０
３）、両方のコネクタが接続されているか否かを判断す
る（ステップ４０４）。ここで、両方のコネクタが接続
されていた場合（ステップ３０４ＹＥＳ）、接続切替制
御部１４０は、プリンタステータス制御部１１０に対し
て、その両方のコネクタが接続されている各接続ポート
毎に接続信号（ポートＩＤ）を送る（ステップ４０
５）。この接続信号を受けてプリンタステータス制御部
１１０は、上記ポートＩＤを記憶する（ステップ４０
６）。これにより、プリンタステータス制御部１１０
は、各接続ポート毎のプリンタ接続状況と、接続プリン
タの台数を認識できる。

【００２６】引き続き、マルチプリンタ制御装置１００
は、その接続されている各プリンタ２００への画像デー
タ転送処理に移る。なお、この画像データ転送処理に先
立ち、マルチプリンタ制御装置１００は、図示しないワ
ークステーション等から転送されてくる生の入力データ
を、画像データ生成部１２０により、プリンタ２００で
用い得る画像データに変換し、これを画像データ記憶部
１３０に格納する処理を行う。

【００２７】図５は図４に示した立ち上げ処理に続く各
プリンタ２００へのデータ転送処理の初期動作を示すフ
ローチャートである。この画像データ転送処理（ステッ
プ５００）の開始にあたって、プリンタステータス制御
部１１０のドキュメント割付部１１３では、ドキュメン
トのプリント出力部数が１部の場合には、これらドキュ
メントの画像データをそれぞれ違ったドキュメント単位
に、上記接続されていることが認識されたプリンタ２０
０に対して割り付けを行い、同一ドキュメントで、複数
プリント出力部数がある場合には、部数目単位に分け
て、異なるプリンタ２００への割り付けを行う（ステッ
プ５０１）。例えば、この例の如く、プリンタが２台
で、全く別のドキュメントＡとドキュメントＢがある場
合、ドキュメントＡをポート１（プリンタ＃１）に割り
付け、、ドキュメントＢをポート２（プリンタ＃２）に
割り付ける。これに対して、プリンタが２台で、出力部
数が２部と指定されたドキュメントＣがある場合は、こ
のドキュメントＣの１部目をポート１（プリンタ＃１）
に割り付け、ドキュメントＣの２部目をポート２（プリ
ンタ＃２）に割り付ける。

【００２８】割り付け完了後、プリンタステータス制御
部１１０のデータ転送部１１４は、ポート１（プリンタ
＃１）から順にポートへの割り付けドキュメントがある
かどうかを確認する（ステップ５０２）。ここで、ポー
ト１に対して割り付けドキュメント有りと判定された場
合（ステップ５０２ＹＥＳ）は、ポート１の信号用コネ
クタ１４５１を接続状態にするためのポート切替制御信
号を発行する（ステップ５０３）と共に、“ポート１
（プリンタ＃１）に割り付けられたドキュメントを処理
中である”ことを表示部１５０に表示する（ステップ５
０４）。

【００２９】次いで、プリンタステータス制御部１１０
は、ステータス認識部１１２により、接続切替制御部１
４０を通じてプリンタ＃１のステータスを確認する（ス
テップ５０５）。ここでもし、確認したプリンタ＃１の
ステータスがＲＥＡＤＹ状態であった場合（ステップ５
０６）は、データ転送部１１４は、画像データ記憶部１
３０に記憶されているドキュメントの１ページ分のデー
タをプリンタ＃１へ転送する（ステップ５０７）。その
後、転送が完了していないとの判定（ステップ５０８Ｎ
Ｏ）を確認しながら上記転送を続け、転送完了後（ステ
ップ５０８ＹＥＳ）、ポート２（プリンタ＃２）に対す
るデータ転送処理に移る。これに対して、プリンタ＃１
のステータスがＢＵＳＹ状態であった場合（ステップ５
０９）は、直ちに、ポート２（プリンタ＃２）に対する
データ転送処理に移る。また、プリンタ＃１のステータ
スが異常状態を示していれば（ステップ５１０）、後述
するプリンタ異常処理に移る。

【００３０】図６は、図５に示したポート１（プリンタ
＃１）へのデータ転送処理に続くポート２（プリンタ＃
２）へのデータ転送処理動作を示すフローチャートであ
り、このデータ転送においても、ポート１（プリンタ＃
１）へのデータ転送処理と全く同様に、上述したポート
切替処理、プリンタステータス確認処理、該プリンタス
テータスに対応する処理を行っていく。

【００３１】すなわち、この処理の開始にあたって、プ
リンタステータス制御部１１０のドキュメント割付部１
１３では、ポート２（プリンタ＃２）への割り付けドキ
ュメントがあるかどうかを確認する（ステップ５１
１）。ここで、ポート２に対して割り付けドキュメント
有りと判定された場合（ステップ５１１ＹＥＳ）は、ポ
ート２の信号用コネクタ１４５１を接続状態にするため
のポート切替制御信号を発行する（ステップ５１２）と
共に、“ポート２（プリンタ＃２）に割り付けられたド
キュメントを処理中である”ことを表示部１５０に表示
する（ステップ５１３）。

【００３２】次いで、プリンタステータス制御部１１０
のデータ転送部１１４は、接続切替制御部１４０を通じ
てプリンタ＃２のステータスを確認し（ステップ５１
４）、ここでもし、プリンタ＃２のステータスがＲＥＡ
ＤＹ状態であった場合（ステップ５１５）は、画像デー
タ記憶部１３０に記憶されているドキュメントの１ペー
ジ分のデータをプリンタ＃２へ転送する（ステップ５１
６）。その後、転送が完了していないとの判定（ステッ
プ５１７ＮＯ）を確認しながら上記転送を続け、転送完
了後（ステップ５１７ＹＥＳ）、後述するドキュメント
最終ページ処理に移る。これに対して、プリンタ＃２の
ステータスがＢＵＳＹ状態であった場合（ステップ５１
８）は、直ちに、ドキュメント最終ページ処理に移る。
また、プリンタ＃２のステータスが異常状態を示してい
れば（ステップ５１９）、プリンタ異常処理に移る。

【００３３】図７は、図６に示したポート２（プリンタ
＃２）へのデータ転送処理に続くドキュメント最終ペー
ジ処理の初期動作を示すフローチャートである。このド
キュメント最終ページ処理（ステップ６００）の開始に
あたり、プリンタステータス制御部１１０は、プリンタ
＃１への割り付けドキュメントが有りかつそのドキュメ
ントの転送したページが最終であるか否かを判断する
（ステップ６０１）。ここで、そのドキュメントが最終
ページであれば（ステップ６０１ＹＥＳ）、プリンタス
テータス制御部１１０は、接続切替制御部１４０に対
し、ポート１の信号用コネクタ１４５１を接続状態とす
るためのポート切替制御信号を発行する（ステップ６０
２）。この制御信号を受けて、接続切替制御部１４０
は、ポート１の切り替えを行う。そして、プリンタステ
ータス制御部１１０は、上記切り替えにより接続状態と
なったポート１（信号用コネクタ１４５１）を通じてプ
リンタ＃１のステータスを確認し（ステップ６０３）、
プリンタ＃１が、ＢＵＳＹ状態か、ＲＥＡＤＹ状態か、
あるいは異常状態かを判断する。

【００３４】ここで、プリンタ＃１がＢＵＳＹ状態であ
った場合（ステップ６０４）、プリンタステータス制御
部１１０は、上記ステップ５０３におけるステータス確
認処理を繰り返し行う。また、プリンタ＃１のステータ
スが異常状態を示していれば（ステップ６０５）、プリ
ンタ異常処理に移る。

【００３５】これに対し、プリンタ＃１がＲＥＡＤＹ状
態であった場合（ステップ６０６）、プリンタステータ
ス制御部１１０のドキュメント割付部１１３は、上記ス
テップ５０１の処理でポート１（プリンタ＃１）に割り
付けたドキュメント（ステップ６０１でプリント完了と
なったもの）の割り付けを削除する（ステップ６０７）
と共に、そのドキュメントの処理が完了したことを表示
部１５０に表示させる（ステップ６０８）。

【００３６】その後、プリンタステータス制御部１１０
では、上記同様のドキュメント最終ページ処理を、ポー
ト２に対しても同様に実施する。すなわち、ポート１
（プリンタ＃１）に対するドキュメント割り付け削除
（ステップ６０７）を行った後、プリンタステータス制
御部１１０は、プリンタ＃２への割り付けドキュメント
が有りかつそのドキュメントの転送したページが最終で
あるか否かを判断する（ステップ６０９）。ここで、そ
のドキュメントが最終ページであれば（ステップ６０９
ＹＥＳ）、プリンタステータス制御部１１０は、接続切
替制御部１４０に対し、ポート２の信号用コネクタ１４
５１を接続状態とするためのポート切替制御信号を発行
する（ステップ６１０）。この制御信号を受けて、接続
切替制御部１４０は、ポート２の切り替えを行う。そし
て、プリンタステータス制御部１１０は、上記切り替え
により接続状態となったポート２（信号用コネクタ１４
５１）を通じてプリンタ＃２のステータスを確認し（ス
テップ６１１）、プリンタ＃２が、ＢＵＳＹ状態か、Ｒ
ＥＡＤＹ状態か、あるいは異常状態かを判断する。

【００３７】ここで、プリンタ＃２がＢＵＳＹ状態であ
った場合（ステップ６１２）、プリンタステータス制御
部１１０は、上記ステップ６１１におけるステータス確
認処理を繰り返し行う。また、プリンタ＃２のステータ
スが異常状態を示していれば（ステップ６１３）、プリ
ンタ異常処理に移る。

【００３８】これに対し、プリンタ＃２がＲＥＡＤＹ状
態であった場合（ステップ６１４）、プリンタステータ
ス制御部１１０のドキュメント割付部１１３は、上記ス
テップ５０１の処理でポート２（プリンタ＃２）に割り
付けたドキュメント（ステップ６０９でプリント完了と
なったもの）の割り付けを削除する（ステップ６１５）
と共に、そのドキュメントの処理が完了したことを表示
部１５０に表示させる（ステップ６１６）。

【００３９】その後、プリンタステータス制御部１１０
は、未完了ドキュメントの転送続行あるいは次のドキュ
メント割り付けのための処理に移る。図８は、図７に示
したドキュメント最終ページ処理に続く未完了ドキュメ
ントの転送続行あるいは次のドキュメント割り付けのた
めの処理動作を示すフローチャートである。すなわち、
ポート２（プリンタ＃２）に対するドキュメント割り付
け削除（ステップ６１５）を行った後、プリンタステー
タス制御部１１０は、空きポートがあるか否かを判断し
（ステップ６１７）、ここで、空きポートがあった場合
（ステップ６１７ＹＥＳ）は、次いで、割り付け予約ド
キュメントがあるか否かを判断する（ステップ６１
８）。

【００４０】そして、空きポートが有り（ステップ６１
７ＹＥＳ）、かつ割り付け予約ドキュメント有り（ステ
ップ６１８ＹＥＳ）の場合は、その空いているポート
（プリンタ）へ上記割り付け予約ドキュメントを割り付
ける（ステップ６１９）。その後、プリンタステータス
制御部１１０は、上記ステップ５０２以降の処理へと戻
り、上述してきた一連の処理を繰り返し行っていく。

【００４１】一方、空きポートがない場合（ステップ６
１７ＮＯ）、あるいは空きポートがあっても割り付け予
約ドキュメントが無い場合（ステップ６１８ＮＯ）、次
いで、プリンタステータス制御部１１０は、現在処理中
の未完了ドキュメントがあるか否かを判断する（ステッ
プ６２０）。ここで、未完了ドキュメントが無い場合
（ステップ６２０ＮＯ）は処理を終了し、未完了ドキュ
メントがあれば（ステップ６２０ＹＥＳ）、上記ステッ
プ５０２以降の処理へと戻り、上記ステップ５０１の処
理によりポート１（プリンタ＃１），ポート２（プリン
タ＃２）に割り付けた各ドキュメントの残りのページの
画像データの転送を継続して行い、全てのドキュメント
のプリントが完了した時（ステップ６２０ＮＯ）に、処
理を終了する。

【００４２】上述したポート１（プリンタ＃１），ポー
ト２（プリンタ＃２）に対する一連のデータ転送処理に
おいて、プリンタステータス制御部１１０のデータ転送
部１１４は、特に、ステップ５０７（図５参照）にてプ
リンタ＃１に対してドキュメントの１ページ分のデータ
を転送し、このプリンタ＃１のプリント動作が行われる
のと並行して、ステップ５１６（図６参照）におけるプ
リンタ＃２に対する当該プリンタ＃２に割り付けたドキ
ュメントの１ページ分のデータを転送するように動作す
る。

【００４３】図１０は、本実施例に係るプリンタ＃１と
プリンタ＃２へのデータ転送に係る各部信号の一例を示
すタイミングチャートである。同図からも明かであるよ
うに、本発明では、プリンタ＃１に対しては、そのステ
ータス〔同図（ａ）〕がＲＥＡＤＹである場合に、ドキ
ュメントＡの１ページ目のデータ〔同図（ｂ）〕を転送
し、次いで、このデータをプリンタ＃１によりプリント
出力〔同図（ｃ）〕していく。他方、プリンタ＃２に対
しては、上記プリンタ＃１でのプリント出力中に、プリ
ンタ＃２のステータス〔同図（ｄ）〕を確認し、該ステ
ータスがＲＥＡＤＹの場合に、ドキュメントＢの１ペー
ジ目のデータ〔同図（ｅ）〕を転送し、該データをプリ
ンタ＃２によりプリント出力〔同図（ｆ）〕していく。

【００４４】以後、プリンタ＃２がプリント中にプリン
タ＃１にドキュメントＡの次ページのデータを送り、こ
のデータをプリンタ＃１でプリント中に、プリンタ＃２
にドキュメントＢの次ページのデータを送るという処理
を繰り返す。このように、本発明では、一方のプリンタ
２００がプリント中に他方のプリンタ２００へのデータ
転送を行っているために、負荷分散に係る無用な待ち時
間を排除して、より高速のプリント動作に対処できる。

【００４５】また、上記一連のデータ転送処理におい
て、プリンタ＃１あるいはプリンタ＃２のステータスが
異常状態を指している場合（ステップ５１０，６０５ま
たはステップ５１９，６１３）、プリンタステータス制
御部１１０の割付振替部１１５は、以下のプリンタ異常
処理を行う。図９は、そのプリンタ異常処理動作の一例
を示すフローチャートである。このプリンタ異常処理
（ステップ９００）の開始にあたって、割付振替部１１
５は、異常の内容が、異常修復するにあたってプリンタ
の電源ＯＦＦが不要か必要かを判断する（ステップ９０
１）。ここで、電源ＯＦＦが不要な異常としては、紙ジ
ャムや紙無し等が考えられる。これに対して、部品破損
等の致命的障害は、電源ＯＦＦが必要な異常として扱わ
れる。

【００４６】ここで、異常の内容が異常復旧に際してプ
リンタ電源ＯＦＦ不要な異常であった場合（ステップ９
０１ＹＥＳ）、割付振替部１１５は、その異常すなわち
紙ジャムや紙無し等を復旧するまでの時間として予め設
定された規定時間のタイマを起動し（ステップ９０
２）、その後は、上記規定時間用タイマの割り込みがあ
ったか否か（規定時間用タイマのカウント満了前に異常
復旧が行われたかどうかを指す）を監視する（ステップ
９０３）。なお、この規定時間用タイマの割り込みが発
生する（カウント完了）までの間、割付振替部１１５
は、その異常状態のプリンタ２００に対する処理を中断
し、別の接続ポート１４５に接続されている正常なプリ
ンタ２００に対してプリントを振り替える処理を行う。

【００４７】その後、規定時間用タイマの割り込みがあ
った場合（ステップ９０３ＹＥＳ）、割付振替部１１５
は、プリントされなかった既に転送済みの１ページ分の
データのプリントをキャンセルすることをその転送済み
のプリンタ２００に対して指示し、当該異常発生プリン
タ２００とは別のプリンタ２００に、上記プリントされ
なかったページからプリント出力させるためにその割り
付け予約を行う（ステップ９０４）と共に、異常発生プ
リンタの異常内容を表示部１５０に表示させる（ステッ
プ９０５）。引き続き、割付振替部１１５は、ステップ
９０４で割り付け予約したプリンタ２００に対する処理
を継続する（ステップ９０６）。

【００４８】また、規定時間用タイマの割り込みがなか
った場合（ステップ９０３ＮＯ）、すなわち規定時間用
タイマのカウント満了までに異常が復旧した場合は、そ
の異常復旧した元のプリント２００に対する処理を継続
する（ステップ９０６）。以上に述べた規定時間用タイ
マ処理機能は、紙ジャムや紙無し等の容易に復旧可能な
異常内容であっても、復旧作業は人手に頼っていること
から、状況によっては長時間要してしまうこともあり得
るため、これを防止し、高速化の妨げとならないように
するために設けられたものである。

【００４９】一方、異常の内容が、異常復旧にあたって
プリンタ電源ＯＦＦを要する致命的な異常等であった場
合（ステップ９０１ＮＯ）、割付振替部１１５は、その
プリントされなかった既に転送済みの１ページ分のデー
タ以降のデータに関して、上記規定時間用タイマの割り
込みが発生した場合と同様の割り付け予約を行い（ステ
ップ９０７）、かつその異常発生プリンタの異常内容を
表示部１５０に表示させる（ステップ９０８）。引き続
き、割付振替部１１５は、上記異常発生プリンタ２００
が接続されている接続ポート１４５の信号用コネクタ１
４５１と電源用コネクタ１４５２の両方を切り離すため
のポート切替制御信号を発行し（ステップ９０９）、更
に次の処理を継続する（ステップ９１０）。なお、上記
制御信号を受けて、接続切替制御部１４０は、上記異常
発生プリンタ２００の電源をＯＦＦにし、本格的な復旧
作業に備える。

【００５０】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、１台のマルチプリンタ制御装置に複数の画像形成
プリンタを各接続ポートを介して接続し、これら各ポー
ト毎に信号及び電源の接続または切り離しを独立に制御
し、かつ上記接続ポートを通じ、対応するプリンタへの
データ転送を個別に制御して複数のプリンタを並行駆動
するようにしたため、全体の構造がコンパクトで済み、
しかも接続されている他のプリンタに影響を与えずに対
象のプリンタの異常修復作業または保守作業等を容易に
行うことができる。

【００５１】また、本発明では、上記データ転送の具体
的処理として、画像データを、ドキュメント単位若しく
は同一ドキュメントの部数目単位に分けて各プリンタに
割り振りながら転送することによって、ドキュメント毎
に対応するプリンタからの出力が得られ、最終的にペー
ジ毎のプリント紙を各プリンタから集める手間が不要と
なる。また、そのデータ転送において、あるプリンタの
プリント中に別のプリンタへのデータ転送を並行して行
うことによって、負荷分散効率が向上し、より高速のプ
リント動作が期待できる。更には、プリンタ異常時、プ
リント未完ページ以降を別のプリンタで代替プリントさ
せることによって、異常発生プリンタの復旧時間の影響
を受けずに迅速なプリント出力が行え、総合的なプリン
ト時間の高速化が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るマルチプリンタ制御装置の一実
施例を示す機能ブロック図。

【図２】 本発明に係るマルチプリンタ制御装置のプリ
ンタ接続検出手段の一例を示す概略回路図。

【図３】 本発明に係るマルチプリンタ制御装置のプリ
ンタステータス制御部の機能構成を示すブロック図。

【図４】 本発明に係るマルチプリンタ制御装置のプリ
ンタ立上げ動作を示すフローチャート。

【図５】 図４の処理に続くデータ転送初期動作を示す
フローチャート。

【図６】 図５の処理に続くデータ転送処理動作を示す
フローチャート。

【図７】 図６の処理に続くドキュメント最終ページ処
理の初期動作を示すフローチャート。

【図８】 図７の処理に続くドキュメント最終ページ処
理動作を示すフローチャート。

【図９】 本発明に係るマルチプリンタ制御装置のプリ
ンタ異常処理動作を示すフローチャート。

【図１０】 図５及び図６に示すデータ転送処理に係る
各部信号のタイミングチャート。

【符号の説明】

１００ マルチプリンタ制御装置、１１０ プリンタス
テータス制御部、１１１ 主制御部、１１２ ステータ
ス認識部、１１３ ドキュメント割付部、１１４ デー
タ転送部、１１５ 割付振替部、１２０ 画像データ生
成部、１３０画像データ記憶部、１４０ 接続切替制御
部、１４５ 接続ポート、１４５１ａ信号用雄コネク
タ、１４５１ｂ 信号用雌コネクタ、１４５２ａ 電源
用雄コネクタ、１４５２ｂ 電源用雌コネクタ、１４６
Ｄ−フリップフロップ、１５０ 表示部、２００ プ
リンタ、２１０ 画像データ記憶部、２２０ 画像デー
タ形成部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０６Ｆ 9/46 ３１５ Ｇ０６Ｆ 9/46 ３１５Ｚ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１ページ分の画像データを記
   憶する記憶部を有する画像形成プリンタを複数台接続
   し、これら各プリンタのプリント動作を制御するマルチ
   プリンタ制御装置において、 １台のプリンタに対応する信号用接続部と電源用接続部
   とをそれぞれに持つ複数の接続ポートと、 該接続ポートにおける信号用接続部と電源用接続部に対
   するプリンタの接続状態を検出し、該検出結果に基づ
   き、当該信号用接続部と電源用接続部の接続または切り
   離しを各接続ポート毎に独立して制御する接続切替え制
   御手段と、 前記接続ポートを通じ、対応するプリンタへのデータ転
   送を個別に制御し、複数のプリンタを並行駆動する動作
   制御手段とを具備することを特徴とするマルチプリンタ
   制御装置。
2. 【請求項２】 動作制御手段は、 プリントすべき画像データを記憶する画像データ記憶手
   段と、 接続されたプリンタのステータスを認識するステータス
   認識手段と、 該ステータス認識手段により認識されたステータスを表
   示する表示手段と、 ステータスが空き状態のプリンタに対し、前記画像デー
   タをそれぞれ違ったドキュメント単位若しくは同一ドキ
   ュメントの必要部数単位に割り付けると共に、それぞれ
   のドキュメントのプリントが完了し次第次のドキュメン
   トを割り付けていくドキュメント割付手段と、 ステータスが空き状態のプリンタに対し、該当する割り
   付けドキュメントを１ページ単位にデータ転送し、かつ
   各プリンタ間では、受け取った１ページのデータをプリ
   ント中に他のプリンタへ該当する１ページのデータ転送
   を並行して行うデータ転送手段と、 ステータスが異常状態のプリンタに対し、その異常の内
   容に応じて、プリント未完ページのプリントキャンセル
   を指示すると共に、当該プリント未完ページ以降のデー
   タを他の正常なプリンタに割り付ける割付振替え手段と
   を具備することを特徴とする請求項１記載のマルチプリ
   ンタ制御装置。