JPH0964234A - 半導体装置 - Google Patents
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- JPH0964234A JPH0964234A JP7216908A JP21690895A JPH0964234A JP H0964234 A JPH0964234 A JP H0964234A JP 7216908 A JP7216908 A JP 7216908A JP 21690895 A JP21690895 A JP 21690895A JP H0964234 A JPH0964234 A JP H0964234A
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- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/26—Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/31—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process
- H01L2224/32—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process of an individual layer connector
- H01L2224/321—Disposition
- H01L2224/32151—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/32221—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/32225—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
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- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/10—Details of semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/11—Device type
- H01L2924/13—Discrete devices, e.g. 3 terminal devices
- H01L2924/1304—Transistor
- H01L2924/1305—Bipolar Junction Transistor [BJT]
- H01L2924/13055—Insulated gate bipolar transistor [IGBT]
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- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/05—Insulated conductive substrates, e.g. insulated metal substrate
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- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/30—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
- H05K3/32—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
- H05K3/34—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
- H05K3/341—Surface mounted components
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- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ等の電
力制御用であって、半導体素子搭載の基板の支持部材と
して熱変形の小さい金属支持板を用いることにより、耐
熱疲労特性に優れ、安価な半導体装置を提供する。 【構成】 金属支持板上にアルミナ絶縁板が、さらにこ
の絶縁板上に形成された配線パターンにSiチップが搭
載され、かつ樹脂封止される半導体装置において、金属
支持板は、炭素鋼板と、該鋼板の両面にはり合わせて接
合されたCu板材とから構成されたクラッド材からな
り、一方のCu板材、炭素鋼板および他方のCu板材の
板厚比を1:0.8:1ないし1:0.2:1にしたこ
とを特徴とする。
力制御用であって、半導体素子搭載の基板の支持部材と
して熱変形の小さい金属支持板を用いることにより、耐
熱疲労特性に優れ、安価な半導体装置を提供する。 【構成】 金属支持板上にアルミナ絶縁板が、さらにこ
の絶縁板上に形成された配線パターンにSiチップが搭
載され、かつ樹脂封止される半導体装置において、金属
支持板は、炭素鋼板と、該鋼板の両面にはり合わせて接
合されたCu板材とから構成されたクラッド材からな
り、一方のCu板材、炭素鋼板および他方のCu板材の
板厚比を1:0.8:1ないし1:0.2:1にしたこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁ゲート・バイポー
ラトランジスタ(Insulated-Gate Bipolar Transistor:
IGBT)等の電力制御用半導体装置に係り、特に半導
体チップを搭載する半導体基板の支持部材となる金属支
持板の信頼性が高く、使用時の加熱冷却の温度サイクル
に対して熱特性の劣化が少なく、且つ安価で高信頼性を
有する半導体装置に関するものである。
ラトランジスタ(Insulated-Gate Bipolar Transistor:
IGBT)等の電力制御用半導体装置に係り、特に半導
体チップを搭載する半導体基板の支持部材となる金属支
持板の信頼性が高く、使用時の加熱冷却の温度サイクル
に対して熱特性の劣化が少なく、且つ安価で高信頼性を
有する半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の支持部材である金属
支持板は、半導体装置の一電極を兼ねる場合が多かっ
た。このため半導体チップ、配線パターンを有する半導
体基板は支持部材上に導電的に接続される必要があり、
例えばPb−Sn系はんだの軟ろうで接合されている。ま
た、半導体装置が作動する際には電力損失が避けられ
ず、これに伴い半導体基板に発熱が生じる。半導体装置
を安全且つ安定に作動させるためには、半導体装置の動
作時に生じる熱を半導体装置のパッケージ外部へ有効に
発散させる必要がある。この熱放散は通常、発熱源であ
る半導体基板からこの基板に連なる各部材を通じ気中へ
熱伝導されることで達成される。この熱伝導経路の主要
部には上述のPb−Sn系の軟ろうで接合された部分や支
持部材を含む。
支持板は、半導体装置の一電極を兼ねる場合が多かっ
た。このため半導体チップ、配線パターンを有する半導
体基板は支持部材上に導電的に接続される必要があり、
例えばPb−Sn系はんだの軟ろうで接合されている。ま
た、半導体装置が作動する際には電力損失が避けられ
ず、これに伴い半導体基板に発熱が生じる。半導体装置
を安全且つ安定に作動させるためには、半導体装置の動
作時に生じる熱を半導体装置のパッケージ外部へ有効に
発散させる必要がある。この熱放散は通常、発熱源であ
る半導体基板からこの基板に連なる各部材を通じ気中へ
熱伝導されることで達成される。この熱伝導経路の主要
部には上述のPb−Sn系の軟ろうで接合された部分や支
持部材を含む。
【0003】支持部材は熱伝導体であることから、適用
される材料はCuが一般的に多い。しかし、Cu材は大
気中に放置されると酸化、及び腐食の問題がありその対
策として通常はCu材にNiめっきが施される。
される材料はCuが一般的に多い。しかし、Cu材は大
気中に放置されると酸化、及び腐食の問題がありその対
策として通常はCu材にNiめっきが施される。
【0004】従来の半導体装置は、図4に示すような構
成と成っている。即ち、Siチップ21は、AlN(窒化
アルミニウム)板22上に軟ろうのはんだ29により接合さ
れ、さらに、AlN(窒化アルミニウム)板22はCu支
持板25にはんだ210で接合されている。接合は実際的に
は、接合面全面にNiめっきを施して行われる。めっき
厚さは夫々の材料によって異なるが3〜5μm程度であ
る。この構造の半導体装置はSiチップを搭載する部材
がAlN板22およびCu支持板25の2重構造であり、特
開昭60-257141号公報に記載のようにSiチップを搭載
する部材としてSiチップから順次にMo熱応力緩衝材
/Cu放熱板/アルミナ絶縁板/Cu支持板を積層した
4重構造に比べると部材数が半分になり、それに伴って
接合部も半分である。接合部が少なく信頼性的には有利
ではあるが、AlNの絶縁板とCuの支持板との熱膨張
差が大きく、はんだによる接合部に応力が掛かり、長期
使用に対し信頼性に欠ける問題点があった。
成と成っている。即ち、Siチップ21は、AlN(窒化
アルミニウム)板22上に軟ろうのはんだ29により接合さ
れ、さらに、AlN(窒化アルミニウム)板22はCu支
持板25にはんだ210で接合されている。接合は実際的に
は、接合面全面にNiめっきを施して行われる。めっき
厚さは夫々の材料によって異なるが3〜5μm程度であ
る。この構造の半導体装置はSiチップを搭載する部材
がAlN板22およびCu支持板25の2重構造であり、特
開昭60-257141号公報に記載のようにSiチップを搭載
する部材としてSiチップから順次にMo熱応力緩衝材
/Cu放熱板/アルミナ絶縁板/Cu支持板を積層した
4重構造に比べると部材数が半分になり、それに伴って
接合部も半分である。接合部が少なく信頼性的には有利
ではあるが、AlNの絶縁板とCuの支持板との熱膨張
差が大きく、はんだによる接合部に応力が掛かり、長期
使用に対し信頼性に欠ける問題点があった。
【0005】また、その改良として熱膨張の小さいMo
支持板の採用が行われているが、Moは熱伝導性が小さ
く、熱拡散についてもCu等に比べると著しく悪い。更
にMo自身の価格が非常に高く、量産性に不適である欠
点を有する。
支持板の採用が行われているが、Moは熱伝導性が小さ
く、熱拡散についてもCu等に比べると著しく悪い。更
にMo自身の価格が非常に高く、量産性に不適である欠
点を有する。
【0006】その他に、特開昭61-240665号、特開昭61-
240665号公報には、両主面をCu板で形成し、両Cu板
間に熱膨張係数の低い材料としてインバー(36%Ni-Fe合
金)を挿入した3層複合板を、半導体装置のヒートシン
クや支持部材に適用することが示されている。また特開
平3-241859号公報にはCu板、モリブデン板、Cu板を
順次積層した3層複合板を半導体装置のヒートシンクに
適用することが記載されている。しかし、これら公報に
記載された各複合板に用いるインバーやモリブデンは、
高価であるととともに、入手容易な材料でないというこ
ともあり、入手が容易な一般的材料、またはインバーや
モリブデン以外の材料を用いることにより材料の選択幅
を広げることが望まれていた。
240665号公報には、両主面をCu板で形成し、両Cu板
間に熱膨張係数の低い材料としてインバー(36%Ni-Fe合
金)を挿入した3層複合板を、半導体装置のヒートシン
クや支持部材に適用することが示されている。また特開
平3-241859号公報にはCu板、モリブデン板、Cu板を
順次積層した3層複合板を半導体装置のヒートシンクに
適用することが記載されている。しかし、これら公報に
記載された各複合板に用いるインバーやモリブデンは、
高価であるととともに、入手容易な材料でないというこ
ともあり、入手が容易な一般的材料、またはインバーや
モリブデン以外の材料を用いることにより材料の選択幅
を広げることが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の各部材を積
層した半導体装置は、Siチップ/AlN絶縁板/Cu
支持板や、Siチップ/AlN絶縁板/Mo支持板等の
積層構造のモジュールが最近見受けられる。これらのモ
ジュールは、接合部が2層と少なく、接合部の信頼性か
らすれば、その効果は大きいものがある。しかし、Cu
の支持板は、SiチップやAlN絶縁板との熱膨張差に大
きな違いが存在する。また、Mo支持板は、熱膨張に関
しては良好な部類に属するが熱拡散が小さいこと、更に
Mo単品としての価格が著しく高い。これらの組合せを
用いる限り半導体装置の維持にはおのずと限界がある。
すなわち、半導体装置として、基板の熱サイクルにより
熱変形が生じ、それに伴い繰返し応力が大きくなる。疲
労強度的な観点からも、長期使用中においてモジュール
中の弱い部分から亀裂の発生を抑制できず、また価格面
においてもMo等を適用するなど低価格に対する配慮が
不十分であった。また、3層板材でなるヒートシンクや
支持部材のうちCu板でクラッドされる中層板材として
のインバーも入手が容易とはいえず、材料の選択幅が広
がることが望まれていた。
層した半導体装置は、Siチップ/AlN絶縁板/Cu
支持板や、Siチップ/AlN絶縁板/Mo支持板等の
積層構造のモジュールが最近見受けられる。これらのモ
ジュールは、接合部が2層と少なく、接合部の信頼性か
らすれば、その効果は大きいものがある。しかし、Cu
の支持板は、SiチップやAlN絶縁板との熱膨張差に大
きな違いが存在する。また、Mo支持板は、熱膨張に関
しては良好な部類に属するが熱拡散が小さいこと、更に
Mo単品としての価格が著しく高い。これらの組合せを
用いる限り半導体装置の維持にはおのずと限界がある。
すなわち、半導体装置として、基板の熱サイクルにより
熱変形が生じ、それに伴い繰返し応力が大きくなる。疲
労強度的な観点からも、長期使用中においてモジュール
中の弱い部分から亀裂の発生を抑制できず、また価格面
においてもMo等を適用するなど低価格に対する配慮が
不十分であった。また、3層板材でなるヒートシンクや
支持部材のうちCu板でクラッドされる中層板材として
のインバーも入手が容易とはいえず、材料の選択幅が広
がることが望まれていた。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、熱電導性が優れるとともに、変形が小さく、熱疲労
を抑制できる構造を有し、安価でかつ信頼性の高い半導
体装置を提供することを目的とする。
で、熱電導性が優れるとともに、変形が小さく、熱疲労
を抑制できる構造を有し、安価でかつ信頼性の高い半導
体装置を提供することを目的とする。
【0009】特に半導体チップ、配線パターン等を有す
る半導体基板を支える金属支持板の信頼性が高く、使用
時の加熱冷却の温度サイクルに対して熱特性の劣化が少
なく、且つ安価で高信頼性を有する半導体装置に関する
ものである。
る半導体基板を支える金属支持板の信頼性が高く、使用
時の加熱冷却の温度サイクルに対して熱特性の劣化が少
なく、且つ安価で高信頼性を有する半導体装置に関する
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の半導体装置は、金属支持板上に耐熱絶縁板
が接合され、この耐熱絶縁板上に形成された配線パター
ンに半導体素子が接合され、樹脂封止を行う半導体装置
であって、金属支持板は、炭素鋼板と、この炭素鋼板の
両面にはり合わせて接合されたCu板とから構成された
クラッド材からなることを特徴とする。そしてクラッド
材の一方のCu板、炭素鋼板および他方のCu板の板厚
比が1:0.8:1ないし1:0.2:1とするのがよ
い。さらにクラッド材表面に、Ni系のめっきを施すこ
とが好ましい。
に、本発明の半導体装置は、金属支持板上に耐熱絶縁板
が接合され、この耐熱絶縁板上に形成された配線パター
ンに半導体素子が接合され、樹脂封止を行う半導体装置
であって、金属支持板は、炭素鋼板と、この炭素鋼板の
両面にはり合わせて接合されたCu板とから構成された
クラッド材からなることを特徴とする。そしてクラッド
材の一方のCu板、炭素鋼板および他方のCu板の板厚
比が1:0.8:1ないし1:0.2:1とするのがよ
い。さらにクラッド材表面に、Ni系のめっきを施すこ
とが好ましい。
【0011】また金属支持板として、上記のCu板/炭
素鋼板/Cu板のクラッド材の代わりに、Cu板/Ni
板/Cu板のクラッド材、あるいはCu板/Fe−Ni
−Co合金板/Cu板のクラッド材を用いることもで
き、この場合も板厚比が1:0.8:1ないし1:0.
2:1とするのがよく、クラッド材表面にNi系のめっ
きを施すことが好ましい。
素鋼板/Cu板のクラッド材の代わりに、Cu板/Ni
板/Cu板のクラッド材、あるいはCu板/Fe−Ni
−Co合金板/Cu板のクラッド材を用いることもで
き、この場合も板厚比が1:0.8:1ないし1:0.
2:1とするのがよく、クラッド材表面にNi系のめっ
きを施すことが好ましい。
【0012】さらに、金属支持板として、Cu板/炭素
鋼板/Cu板のクラッド材、またはCu板/Ni板/C
u板のクラッド材、またはCu板/Fe−Ni−Co合
金板/Cu板のクラッド材のいずれかを2枚以上重ねて
構成してもよい。但し、一方のCu板と、炭素鋼、Ni
またはFe−Ni−Co合金の金属板と、他方のCu板
の板厚比は、上記同様に1:0.8:1ないし1:0.
2:1とする。
鋼板/Cu板のクラッド材、またはCu板/Ni板/C
u板のクラッド材、またはCu板/Fe−Ni−Co合
金板/Cu板のクラッド材のいずれかを2枚以上重ねて
構成してもよい。但し、一方のCu板と、炭素鋼、Ni
またはFe−Ni−Co合金の金属板と、他方のCu板
の板厚比は、上記同様に1:0.8:1ないし1:0.
2:1とする。
【0013】
【作用】半導体素子としてのSiチップと、アルミナま
たは窒化アルミニウムからなる耐熱絶縁板と、クラッド
支持板が本発明の半導体装置の主要素である。この中で
クラッド材からなる金属支持板が本発明に該当する。
たは窒化アルミニウムからなる耐熱絶縁板と、クラッド
支持板が本発明の半導体装置の主要素である。この中で
クラッド材からなる金属支持板が本発明に該当する。
【0014】この構造で例えばアルミナ絶縁板について
考える。Siチップの発生熱はアルミナ絶縁板を経て支
持板に放熱される。この場合、支持板には水冷却体が装
着されており、最も温度が低い個所である。すなわち、
Siチップの温度が最も高く、支持板が最も低く、そし
てアルミナ等絶縁板はその中間的温度を有する。絶縁板
及び支持板は、熱伝導性に優れていることが必要であ
る。そして、これらははんだで接合されるのが一般的で
ある。また、上記3つの主要素をはんだで接合し、1つ
のモジュールを形成するが、夫々に物性値が異なるため
温度差による変形(熱膨張差)が生じる。そのために
は、熱膨張差の小さい材料の組合せも重要な因子となっ
てくる。
考える。Siチップの発生熱はアルミナ絶縁板を経て支
持板に放熱される。この場合、支持板には水冷却体が装
着されており、最も温度が低い個所である。すなわち、
Siチップの温度が最も高く、支持板が最も低く、そし
てアルミナ等絶縁板はその中間的温度を有する。絶縁板
及び支持板は、熱伝導性に優れていることが必要であ
る。そして、これらははんだで接合されるのが一般的で
ある。また、上記3つの主要素をはんだで接合し、1つ
のモジュールを形成するが、夫々に物性値が異なるため
温度差による変形(熱膨張差)が生じる。そのために
は、熱膨張差の小さい材料の組合せも重要な因子となっ
てくる。
【0015】アルミナ絶縁板の熱伝導性の向上のために
その板厚を出来るだけ薄くすること、一方、アルミナ絶
縁板の表裏に配線パターンとして形成される導体層には
熱伝導性に優れるCuを用い、且つ、その厚さをコント
ロールすることにより熱伝導性を向上させる。
その板厚を出来るだけ薄くすること、一方、アルミナ絶
縁板の表裏に配線パターンとして形成される導体層には
熱伝導性に優れるCuを用い、且つ、その厚さをコント
ロールすることにより熱伝導性を向上させる。
【0016】絶縁板と組み合わせる支持板を構成するク
ラッド材は、種々の特性を有する必要がある。特性とし
て、まず、熱伝導性と放熱性が極めて重要であり、その
特性を十分満足出来る材料にはAl,Cu、Au,Ag
等の単体金属が該当し、またこれら金属の合金で熱電導
度200W/m・K以上の材料であれば適用できる。つ
まり熱伝導率200W/m・K未満の材料ではSiチッ
プの熱拡散が十分に行われないことになる。ここでは材
料的に安価なCu板の適用を考える。次に熱膨張による
変形を機械的に拘束するための材料についても種々考え
られる。この種の材料には、Mo,Ni,Fe(炭素鋼
を含む)、Cu−Mo合金、Fe−Ni−Co合金等が
該当する。すなわち、ヤング率18×103kg/mm2
以上の材料であれば本発明の半導体装置の特性を満足で
きるものである。ヤング率18×103kg/mm2未満
の材料では、熱膨張により金属支持板が変形することに
なり、半導体装置としての長寿命化にそぐわない。ここ
では材料的に安価なFeを適用して考える。このFeは
中間材として適用する。そしてFe中間材の両面を被覆
する表裏層には熱伝導性と放熱性に優れるCuを適用す
る。つまりCu/Fe/Cuの3層クラッド材が一つの
支持板として適用するものである。
ラッド材は、種々の特性を有する必要がある。特性とし
て、まず、熱伝導性と放熱性が極めて重要であり、その
特性を十分満足出来る材料にはAl,Cu、Au,Ag
等の単体金属が該当し、またこれら金属の合金で熱電導
度200W/m・K以上の材料であれば適用できる。つ
まり熱伝導率200W/m・K未満の材料ではSiチッ
プの熱拡散が十分に行われないことになる。ここでは材
料的に安価なCu板の適用を考える。次に熱膨張による
変形を機械的に拘束するための材料についても種々考え
られる。この種の材料には、Mo,Ni,Fe(炭素鋼
を含む)、Cu−Mo合金、Fe−Ni−Co合金等が
該当する。すなわち、ヤング率18×103kg/mm2
以上の材料であれば本発明の半導体装置の特性を満足で
きるものである。ヤング率18×103kg/mm2未満
の材料では、熱膨張により金属支持板が変形することに
なり、半導体装置としての長寿命化にそぐわない。ここ
では材料的に安価なFeを適用して考える。このFeは
中間材として適用する。そしてFe中間材の両面を被覆
する表裏層には熱伝導性と放熱性に優れるCuを適用す
る。つまりCu/Fe/Cuの3層クラッド材が一つの
支持板として適用するものである。
【0017】熱伝導と熱膨張差によるモジュールの変形
をバランスさせるためには、クラッドの比率を種々検討
する必要がある。クラッド材としての特性は、前述した
ように熱伝導度が高く、かつ機械的剛性が高いことを満
足する必要がある。高熱伝導度材については、安価なC
u材が選ばれるが、高剛性の材料には前述した様に種々
考えられ、どの材料を用いるかによってはその厚みも変
わってくる。その厚みも熱伝導性に優れる材料であれば
考慮の必要性はない。しかし、一般的には剛性の高い材
料は熱伝導性に劣る。そこで剛性の高い材料は、熱伝導
性を余り悪くしないようにその厚さを薄くする必要性が
出てくる。この考え方は高熱伝導性平板材/高剛性平板
材/高熱伝導性平板材を組み合わせたクラッド材の支持
板の場合である。
をバランスさせるためには、クラッドの比率を種々検討
する必要がある。クラッド材としての特性は、前述した
ように熱伝導度が高く、かつ機械的剛性が高いことを満
足する必要がある。高熱伝導度材については、安価なC
u材が選ばれるが、高剛性の材料には前述した様に種々
考えられ、どの材料を用いるかによってはその厚みも変
わってくる。その厚みも熱伝導性に優れる材料であれば
考慮の必要性はない。しかし、一般的には剛性の高い材
料は熱伝導性に劣る。そこで剛性の高い材料は、熱伝導
性を余り悪くしないようにその厚さを薄くする必要性が
出てくる。この考え方は高熱伝導性平板材/高剛性平板
材/高熱伝導性平板材を組み合わせたクラッド材の支持
板の場合である。
【0018】電力制御用半導体装置は、Siチップによ
り制御を行っており、電力の増大に伴いSiチップへの
発熱も著しく増加の傾向にある。それ故に発熱が発生し
たらすぐさま冷却する事が重要である。
り制御を行っており、電力の増大に伴いSiチップへの
発熱も著しく増加の傾向にある。それ故に発熱が発生し
たらすぐさま冷却する事が重要である。
【0019】Cu(第1層)/Fe(第2層)/Cu(第3
層)クラッド支持板についてその板厚の比率を考える事
にする。熱変化による変形を考慮すると、比率が1/
0.8/1であるのが理想に近い。しかし、前述のよう
に機械的剛性を分担する材料(第2層)は、Cu等に比べ
て熱伝導性が悪いため、厚さを小さくする必要が出てく
る。第2層の厚さを種々変えて実験した。その結果、比
率が0.2からその特性を維持、継続出来ることが分
り、その比率は0.8まで特性を有する事が明らかとな
った。その中でも材料によっても異なってくるが、Fe
系材料であれば0.5から0.7の範囲が特性値が安定
しており、信頼性が一段と高いことも判明した。0.8
を超えて適用すると熱伝導性が材料特有の値を示し、熱
が第2層目で保温されることになり半導体装置として不
適である。
層)クラッド支持板についてその板厚の比率を考える事
にする。熱変化による変形を考慮すると、比率が1/
0.8/1であるのが理想に近い。しかし、前述のよう
に機械的剛性を分担する材料(第2層)は、Cu等に比べ
て熱伝導性が悪いため、厚さを小さくする必要が出てく
る。第2層の厚さを種々変えて実験した。その結果、比
率が0.2からその特性を維持、継続出来ることが分
り、その比率は0.8まで特性を有する事が明らかとな
った。その中でも材料によっても異なってくるが、Fe
系材料であれば0.5から0.7の範囲が特性値が安定
しており、信頼性が一段と高いことも判明した。0.8
を超えて適用すると熱伝導性が材料特有の値を示し、熱
が第2層目で保温されることになり半導体装置として不
適である。
【0020】これらのクラッド支持板は、第1〜3層の
板材を重ねあわせ、冷間圧延機(または熱間で)で圧延
することにより製作することが出来る。製作された帯状
のクラッド支持板は、所定の形状に加工されその後、N
iめっきが全表面に施されて半導体の支持板に適用され
ることになる。
板材を重ねあわせ、冷間圧延機(または熱間で)で圧延
することにより製作することが出来る。製作された帯状
のクラッド支持板は、所定の形状に加工されその後、N
iめっきが全表面に施されて半導体の支持板に適用され
ることになる。
【0021】加熱、冷却において第2層の厚さによって
クラッド支持板の変形が小さくなるのは、Cuは熱膨
張:16.5×10~6、ヤング率:11.25×103
kg/mm2に対し、Feは熱膨張:11.5×10
~6、ヤング率:22.0×103kg/mm2というよう
に物性値が違うためである。この様に第1層、第3層の
物性値と第2層の物性値が異なるために、第2層の比率
を小さく変える事により熱伝導性を維持しつつ熱変形を
小さく抑える事が可能である事が分かった。
クラッド支持板の変形が小さくなるのは、Cuは熱膨
張:16.5×10~6、ヤング率:11.25×103
kg/mm2に対し、Feは熱膨張:11.5×10
~6、ヤング率:22.0×103kg/mm2というよう
に物性値が違うためである。この様に第1層、第3層の
物性値と第2層の物性値が異なるために、第2層の比率
を小さく変える事により熱伝導性を維持しつつ熱変形を
小さく抑える事が可能である事が分かった。
【0022】
(実施例1)本発明の主要な実施例を図面により説明す
る。図1は実施例1の半導体装置である絶縁ゲート・バ
イポーラトランジスタ(IGBT)のモジュールの構成
を示す。
る。図1は実施例1の半導体装置である絶縁ゲート・バ
イポーラトランジスタ(IGBT)のモジュールの構成
を示す。
【0023】図1に示すように、半導体モジュールは、
表面に金属パターン3を、裏面に金属パターン4を形成
されたアルミナ絶縁板2(大きさ54×36mm、厚さ1mm)
と、表面金属パターン3上にはんだ付けされたSiチッ
プ1(大きさ13mm×13mm、厚さ2mm)と、裏面金属パター
ン4にはんだ付けされてアルミナ絶縁板2を支持するク
ラッド支持板5(大きさ74mm×65mm、厚さ3mm)とから構
成されている。そしてSiチップ1と表面金属パターン
3はPb−1.5%Ag−5%Snはんだ9により、また裏面
金属パターン4とクラッド支持板5はPb-60%Snのは
んだ10により接合されている。
表面に金属パターン3を、裏面に金属パターン4を形成
されたアルミナ絶縁板2(大きさ54×36mm、厚さ1mm)
と、表面金属パターン3上にはんだ付けされたSiチッ
プ1(大きさ13mm×13mm、厚さ2mm)と、裏面金属パター
ン4にはんだ付けされてアルミナ絶縁板2を支持するク
ラッド支持板5(大きさ74mm×65mm、厚さ3mm)とから構
成されている。そしてSiチップ1と表面金属パターン
3はPb−1.5%Ag−5%Snはんだ9により、また裏面
金属パターン4とクラッド支持板5はPb-60%Snのは
んだ10により接合されている。
【0024】クラッド支持板5は、積層された3枚の
板、すなわち、上層のCu板6(厚さ1.1mm)と中層の冷
間圧延鋼板7(JIS SPCC、厚さ0.8mm)と下層のCu板
8(厚さ1.1mm)が接合されて構成されており、上層のC
u板6上に裏面金属パターン4がはんだ付けされいる。
クラッド支持板5の作製はCu板6、鋼板7及びCu板
8を重ね合わせて圧延機に挿入し、圧縮力を与えて夫々
の材料を金属的に接合する。接合を終えたものは、次に
所定の形状に加工を施し、クラッド支持板に適用され
る。なお冷間圧延鋼板(JIS SPCC)は、C:0.12%以
下、Mn:0.50%以下、P:0.04%以下、S:
0.045%以下の化学組成をもつ材料である。
板、すなわち、上層のCu板6(厚さ1.1mm)と中層の冷
間圧延鋼板7(JIS SPCC、厚さ0.8mm)と下層のCu板
8(厚さ1.1mm)が接合されて構成されており、上層のC
u板6上に裏面金属パターン4がはんだ付けされいる。
クラッド支持板5の作製はCu板6、鋼板7及びCu板
8を重ね合わせて圧延機に挿入し、圧縮力を与えて夫々
の材料を金属的に接合する。接合を終えたものは、次に
所定の形状に加工を施し、クラッド支持板に適用され
る。なお冷間圧延鋼板(JIS SPCC)は、C:0.12%以
下、Mn:0.50%以下、P:0.04%以下、S:
0.045%以下の化学組成をもつ材料である。
【0025】図2は図1に示す半導体モジュールを用い
た半導体装置を示す図である。この半導体装置の製作に
おいては、Siチップ1に上方に延びる導線を適宜取り
付けた後に、半導体モジュールの上にエポキシ製のケー
ス11をかぶせ、半導体素子の耐電圧を確保するためのシ
リコンゲル12を半導体モジュールを覆うように充填す
る。次に、シリコンゲル12の気密封止および電極13の固
定のためエポキシレジンを充填し、電極14を取付けて半
導体装置が完成する。このIGBTのクラッド支持板5
はねじにより所定の場所に固定される。
た半導体装置を示す図である。この半導体装置の製作に
おいては、Siチップ1に上方に延びる導線を適宜取り
付けた後に、半導体モジュールの上にエポキシ製のケー
ス11をかぶせ、半導体素子の耐電圧を確保するためのシ
リコンゲル12を半導体モジュールを覆うように充填す
る。次に、シリコンゲル12の気密封止および電極13の固
定のためエポキシレジンを充填し、電極14を取付けて半
導体装置が完成する。このIGBTのクラッド支持板5
はねじにより所定の場所に固定される。
【0026】熱疲労試験に供するために、上記第1実施
例の半導体装置とともに、図4に示すような従来構造の
半導体モジュールを有する半導体装置を比較例として作
製した。比較例の半導体装置は、クラッド支持板を除い
て、各部材の形状および組み合わせは実施例1と同様で
ある。21は半導体素子のSiチップ、22はアルミナ絶縁
板、25は金属支持板(Cu)である。ここでの金属支持
板25はCu単体でなる。夫々の部材の接合は、実施例1
と同様に夫々のはんだを用いて行った。これも図2のよ
うに半導体装置として完成した。
例の半導体装置とともに、図4に示すような従来構造の
半導体モジュールを有する半導体装置を比較例として作
製した。比較例の半導体装置は、クラッド支持板を除い
て、各部材の形状および組み合わせは実施例1と同様で
ある。21は半導体素子のSiチップ、22はアルミナ絶縁
板、25は金属支持板(Cu)である。ここでの金属支持
板25はCu単体でなる。夫々の部材の接合は、実施例1
と同様に夫々のはんだを用いて行った。これも図2のよ
うに半導体装置として完成した。
【0027】(実施例2)本実施例の半導体装置は、金
属支持板の構成を除いて、実施例1と同様な構造を有す
るものである。実施例2のクラッド支持板5は、上層6
にCu(厚さ1mm)を、中層7にFe−20%Ni−9%Co
(厚さ0.8mm)を、下層8にCu(厚さ1mm)を用いたも
のである。なおFe−20%Ni−9%Coは通称ファーニ
コである。但し、本実施例の半導体装置には、このクラ
ッド支持板5を3枚重ねて組込んで、熱疲労試験に供し
た。
属支持板の構成を除いて、実施例1と同様な構造を有す
るものである。実施例2のクラッド支持板5は、上層6
にCu(厚さ1mm)を、中層7にFe−20%Ni−9%Co
(厚さ0.8mm)を、下層8にCu(厚さ1mm)を用いたも
のである。なおFe−20%Ni−9%Coは通称ファーニ
コである。但し、本実施例の半導体装置には、このクラ
ッド支持板5を3枚重ねて組込んで、熱疲労試験に供し
た。
【0028】(実施例3)本実施例の半導体装置は、金
属支持板の構成を除いて、実施例1と同様な構造を有す
る。実施例3ではクラッド支持板5の上層6にCu(厚
さ1.2mm)を、中層7にはNi(厚さ0.6mm)を、下層8に
はCu(厚さ1.2mm)を用いた。
属支持板の構成を除いて、実施例1と同様な構造を有す
る。実施例3ではクラッド支持板5の上層6にCu(厚
さ1.2mm)を、中層7にはNi(厚さ0.6mm)を、下層8に
はCu(厚さ1.2mm)を用いた。
【0029】(実施例4)本実施例の半導体装置は、絶
縁板2を窒化アルミニュム(AlN)から構成した点を除
いて、実施例1と同様な構造を有する。ちなみに実施例
1では絶縁板2はアルミナ製である。AlN絶縁板2
は、表面に金属パターン3が、裏面に金属パターン4が
施されている。クラッド支持板5は、実施例1と同様に
Cu板(厚さ1.1mm)/SPCC(厚さ0.8mm)/Cu(厚さ1.
1mm)の全体厚さ3mmのものである。
縁板2を窒化アルミニュム(AlN)から構成した点を除
いて、実施例1と同様な構造を有する。ちなみに実施例
1では絶縁板2はアルミナ製である。AlN絶縁板2
は、表面に金属パターン3が、裏面に金属パターン4が
施されている。クラッド支持板5は、実施例1と同様に
Cu板(厚さ1.1mm)/SPCC(厚さ0.8mm)/Cu(厚さ1.
1mm)の全体厚さ3mmのものである。
【0030】以上の接合により作製した実施例1〜4、
また比較例のIGBTの半導体装置を電気的通電のON,OFFに
よる熱疲労寿命サイクル試験を行い、半導体素子(Si
チップ)が発生する熱によって劣化するまでの寿命、い
わゆる熱疲労寿命を測定した。サイクル数が多いほど実
際に使用する際の寿命が長いことを意味する。結果を図
3に示す。図にはデータのバラツキの範囲(縦棒長さ)と
平均値(丸印)を示す。
また比較例のIGBTの半導体装置を電気的通電のON,OFFに
よる熱疲労寿命サイクル試験を行い、半導体素子(Si
チップ)が発生する熱によって劣化するまでの寿命、い
わゆる熱疲労寿命を測定した。サイクル数が多いほど実
際に使用する際の寿命が長いことを意味する。結果を図
3に示す。図にはデータのバラツキの範囲(縦棒長さ)と
平均値(丸印)を示す。
【0031】図からわかるように従来の半導体装置(比
較例の図4)は約103サイクルの熱疲労寿命サイクルで
あるのに対し、本発明のものは、図1(実施例1)の半導
体装置で平均3万サイクル、実施例2〜4の各半導体装
置ではほぼ同様で平均には約2.5万サイクルを示し
た。この様に従来の単体の金属支持板を用いたものと比
較して、クラッド材を適切に適用することによって耐熱
疲労特性が著しく向上することが実証された。
較例の図4)は約103サイクルの熱疲労寿命サイクルで
あるのに対し、本発明のものは、図1(実施例1)の半導
体装置で平均3万サイクル、実施例2〜4の各半導体装
置ではほぼ同様で平均には約2.5万サイクルを示し
た。この様に従来の単体の金属支持板を用いたものと比
較して、クラッド材を適切に適用することによって耐熱
疲労特性が著しく向上することが実証された。
【0032】耐熱疲労特性が向上したのは、金属支持板
としてクラッド材、すなわち熱拡散特性に優れる材料
と、熱変形を抑制する特性に優れる材料と、更に熱拡散
特性に優れる材料とを組み合わせた部材を用いることに
よって、クラッド材の熱変形が小さくなり、ひいては半
導体装置の熱変形が小さくなったからである。
としてクラッド材、すなわち熱拡散特性に優れる材料
と、熱変形を抑制する特性に優れる材料と、更に熱拡散
特性に優れる材料とを組み合わせた部材を用いることに
よって、クラッド材の熱変形が小さくなり、ひいては半
導体装置の熱変形が小さくなったからである。
【0033】なお、実施例1の半導体装置が最も良好な
結果を示したのは、クラッドの中層の材料とその厚さが
適切であったため、それに伴い熱変形量が最も小さくな
ったことによる。
結果を示したのは、クラッドの中層の材料とその厚さが
適切であったため、それに伴い熱変形量が最も小さくな
ったことによる。
【0034】また、図1に示すクラッド材5として、C
u板/Ni−Cr−Co板/Cu板、Cu板/SiC板/C
u板等の3層組合せ材を用いた半導体装置も、実施例2
〜4の構造の半導体装置とほぼかわりない耐熱疲労寿命
特性を示した。
u板/Ni−Cr−Co板/Cu板、Cu板/SiC板/C
u板等の3層組合せ材を用いた半導体装置も、実施例2
〜4の構造の半導体装置とほぼかわりない耐熱疲労寿命
特性を示した。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱疲労の小さい構造体を維持出来るので、電気的通電の
ON,OFFによる熱疲労寿命サイクルに対し、著しく向上さ
せた半導体装置を得ることが出来る。
熱疲労の小さい構造体を維持出来るので、電気的通電の
ON,OFFによる熱疲労寿命サイクルに対し、著しく向上さ
せた半導体装置を得ることが出来る。
【図1】本発明の実施例の半導体モジュールを示す概略
断面図である。
断面図である。
【図2】絶縁ゲート・バイポーラトランジスタの概略断
面図である。
面図である。
【図3】本発明と従来構造の半導体装置に関する熱疲労
試験の結果を示す図である。
試験の結果を示す図である。
【図4】従来の半導体モジュールを示す概略断面図であ
る。
る。
1 Siチップ 2 絶縁板 3 表面金属パターン 4 裏面金属パターン 5 クラッド支持板 6 支持板の上層 7 支持板の中層 8 支持板の下層 9、10 はんだ接合部 11 ケース 12 シリコンゲル 13、14 電極
Claims (7)
- 【請求項1】 金属支持板上に耐熱絶縁板が接合され、
該耐熱絶縁板上に形成された配線パターンに半導体素子
が搭載されてなり、かつ樹脂封止される半導体装置にお
いて、前記金属支持板は、炭素鋼板と、該炭素鋼板の両
面にはり合わせて接合されたCu板とから構成されたク
ラッド材からなることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 前記クラッド材のうちの一方のCu板、
炭素鋼板および他方のCu板の板厚比が1:0.8:1
ないし1:0.2:1の範囲にあることを特徴とする請
求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】 前記クラッド材表面に、Ni系のめっき
を施したことを特徴とする請求項1または2に記載の半
導体装置。 - 【請求項4】 金属支持板上に耐熱絶縁板が接合され、
該耐熱絶縁板上に形成された配線パターンに半導体素子
が搭載されてなり、かつ樹脂封止される半導体装置にお
いて、前記金属支持板は、NiまたはFe−Ni−Co
合金からなる金属板と、該金属板の両面にはり合わせて
接合されたCu板とから構成されたクラッド材からなる
ことを特徴とする半導体装置。案 - 【請求項5】 前記クラッド材のうちの一方のCu板、
金属板および他方のCu板の板厚比が1:0.8:1な
いし1:0.2:1の範囲にあることを特徴とする請求
項4記載の半導体装置。 - 【請求項6】 前記クラッド材表面に、Ni系のめっき
を施したことを特徴とする請求項4または5に記載の半
導体装置。 - 【請求項7】 金属支持板上に耐熱絶縁板が接合され、
該耐熱絶縁板上に形成された配線パターンに半導体素子
が搭載されてなり、かつ樹脂封止される半導体装置にお
いて、前記金属支持板は、炭素鋼、Ni、またはFe−
Ni−Co合金からなる金属板と、該金属板の両面には
り合わせて接合されたCu板とから構成され、金属板の
一方の面のCu板、金属板および金属板の他方の面のC
u板の板厚比を1:0.8:1ないし1:0.2:1の
範囲としたクラッド材を2枚以上重ねた部材からなるこ
とを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7216908A JPH0964234A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7216908A JPH0964234A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0964234A true JPH0964234A (ja) | 1997-03-07 |
Family
ID=16695808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7216908A Pending JPH0964234A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0964234A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100277308B1 (ko) * | 1997-04-17 | 2001-02-01 | 마찌다 가쯔히꼬 | 반도체장치 |
DE102012102090A1 (de) * | 2012-01-31 | 2013-08-01 | Curamik Electronics Gmbh | Thermoelektrisches Generatormodul, Metall-Keramik-Substrat sowie Verfahren zum Herstellen eines Metall-Keramik-Substrates |
-
1995
- 1995-08-25 JP JP7216908A patent/JPH0964234A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100277308B1 (ko) * | 1997-04-17 | 2001-02-01 | 마찌다 가쯔히꼬 | 반도체장치 |
DE102012102090A1 (de) * | 2012-01-31 | 2013-08-01 | Curamik Electronics Gmbh | Thermoelektrisches Generatormodul, Metall-Keramik-Substrat sowie Verfahren zum Herstellen eines Metall-Keramik-Substrates |
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